GW中、よもやの京都遠征!(一応仕事です)
しかし! ホテルが取れん!(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
クッ 残っているホテルもバカ高い(; ̄皿 ̄)
さすがにこの時期の京都で1万円未満の部屋は無理だろうがせめて1万2千円くらいでないんじゃろうか!
楽天トラベルで探しまくった結果一軒見つけたぞ。
朝食付きで1万2千円台!
恐らく夜遅くまで「飲むこと」になるので朝食はいらないんだが・・・セットプランなので仕方がない。
よく見ると「旅館」ですな(´・ω・`) 一抹の不安が・・・
しかし今回は祇園界隈に用があるので場所的にも八坂神社のそばというのは便利だ。
という訳でココに決めた。
そう、そしてこれが珍妙な一夜の幕開けじゃった・・・( ̄▽ ̄;)
16時頃チェックインのため阪急四条駅を降り現地に向かう。
途中の観光客が凄い! 外国人が多い!!(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
雑踏をかき分け旅館に向かう。
八坂神社を通り過ぎて徒歩数分ということですが・・・
表通りから内側に入っていくと急に物静かな「しっぽりした」街並みに入り込む。昔の京都らしい雰囲気の純和風な街並である。
そして不意に現れたのが「富久家」の行燈。 目的地たる「旅館富久家」だ。
しかし! ただの安旅館と思いきや、メチャクチャエエ感じの「町屋」ではないですかぁ~(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
こ、これってホンマに1万円ちょっとでええんじゃろうか?:(;゙゚'ω゚'):
「ご、ごめんくださぁ~い」引き戸を開けながら足を踏み入れる。
ウウッ こ、これは! 眼前に広がる狭いながらも上品な佇まいの玄関と小上がり。こ、これはただの安旅館ではない! かなり本格的な和風建築である。
「はぁ~い」とすかさず奥から女将らしき女性が現れた。
ニコニコ微笑みを絶やさぬ物腰の柔らかい女性である。
女将に宿泊する部屋に案内される。
階段を上がって2階にある純和風の畳敷きの部屋。
(自宅を改造したにしては立派な造りの建物である)
女将 「夕食はどちらに行かはりますの?」
いが餅 「6時から高台寺和久傳ってとこで宴会ですね」
女将 「まぁ、いいお店でございますよ。ここからも近いですよ。何時頃お戻りになられますの?」
いが餅 「そうですねぇ、2次会3次会もあるでしょうから、まぁ1時とか2時とか・・」
女将 「まあ! うちは門限が10時半なんですよ」
いが餅 「はぁ!? 10時半って、女子大生じゃあるまいし」( ̄▽ ̄;)
女将 「オッホッホッホ、ウチはホテルと違いますの。祇園の旅館は皆門限がありますのよ。ご存知ありませんでした♪」
いが餅 「ご存知もなにも・・祇園に泊まるのは初めてですし・・それにしても10時半はさすがにちょっと・・もうちょっと何とかなりませんかねぇ?」
女将 「はぁ 困りましたねぇ 私はお客さんが戻られるまでお風呂を沸かして待っていますのよ♪」
いが餅 「いや、この際風呂なしでも結構です」( ̄▽ ̄;)
女将 「オッホッホッホ、そういう訳にはいきませんの。それにホテルと違って24時間出入り自由という訳にはいきませんの。夜は鍵をかけますのよ。ですからお客さんが帰られるまで私はずっと鍵を開けて待っていなくてはならないんです」
いが餅 「いや、それなら早く寝ていただいて結構です。私は適当に野宿しますので。あ、もちろん料金は払います」
女将 「オッホッホッホ、そういう訳にはいきません」
いが餅 「せめて12時くらいは・・」
女将 「ホッホッホ、困りましたねぇ。それでは私の名刺を差し上げますから何時頃お戻りになるのかお戻りになる際にお電話ください。そこからお風呂を温めますので。できれば日付の変わらぬうちに。オッホッホッホ」
そんな感じで超高級料亭の「高台寺和久傳」御茶屋の「祇園かさい」でどんちゃん騒ぎをしたわけであるが私の脳裏には常に門限がチラつくのである( ̄▽ ̄;)
2軒目の祇園かさいに三味線を持った芸妓の到着が大幅に遅れ2次会の進行は遅れ気味( ̄▽ ̄;)
すでに11時を越えてしまっている( ̄▽ ̄;)
大枚をはたいて舞妓、芸妓を動員して途中で中座するのは断腸の思いだが、・(ノД`)・゜・。しかし女将との約束は守らねばならぬ! まずは女将に電話しなくては( ̄▽ ̄;)
いが餅 「すみません。11時を超えちゃいましたが今から帰りますので」( ̄▽ ̄;)
女将 「オッホッホ、せっかくのお楽しみなのに申し訳ありませんねぇ。それではお待ちしておりますので。オッホッホ」
という訳で一人だけ宴会中座。
いが餅 「旅館に門限があるので申し訳ありませんが御先に失礼いたします」
同席者A 「も、門限! そんなもんがあるんですかぁ」(゚Д゚;)
同席者B 「旅館に泊まったの? 祇園の旅館は門限があるんだよ」( ̄ー ̄)ニヤリ
同席者C 「何でそんなところに泊まったん。ホテルにすりゃ良かったのに」( ´∀`)
などなど皆様半ば呆れ気味(;´Д`A
う~む、今更仕方がない。 速攻で旅館に戻る。11時半を過ぎている。
富久家にはボウッと行燈に灯が燈りエエ感じの雰囲気に・・何か緊張するなぁ( ̄▽ ̄;)
女将 「おかえりなさいまし。楽しかったですか」
いが餅 「御茶屋でメインの芸妓が遅れちゃって途中で自分だけ抜け出しました」
女将 「オッホッホ、それは申し訳なかったですねぇ。お風呂が湧いておりますよ。明日の朝食は何時になさいます」
いが餅 「ご迷惑をかけたので朝食はイイっすよ」
女将 「オッホッホ、そういう訳にはいきません。ウチの朝食はとっても美味しゅうございますのよ。ホッホッホ」
と最後までマイペースであった( ̄▽ ̄;)
お風呂は自宅の風炉を改造したような感じの小奇麗なもので何だか旅館というよりも女将の自宅にお邪魔している様な気がして何とも言えない気持ちになりますなぁ
風炉を出るとき奥で控えている女将に
いが餅 「遅くまでありがとうございました」と一声かけると
女将 「ホッホッホ、お休みなさいませ」と相変わらず朗らかな女将( ̄▽ ̄;)
翌日は8時に朝食。
7時半頃には女将が朝食の準備をしている音が階下から聞こえてくる。
1階の坪庭が見える部屋で朝食。
宿泊する部屋は2つあるみたいだが昨夜泊まったのは私一人のようだ。
朝食はもの凄くよかったです。
御櫃のご飯、若芽と三つ葉の味噌汁、焼き鮭、竹の子の煮物、ひじき、温泉玉子、生麩、ちりめんじゃこの甘露煮、湯豆腐、漬物三種。(゚∀゚;≡;゚ω゚)
品数も豊富ですが一品一品が美味しい。 焼き鮭も上手に焼かれ実に美味しい。
ご飯は御櫃丸ごとでお代わり自由。 目の前に広がる坪庭の風情も良く何とも爽やかな朝食であった。
この朝食だけでもこの旅館を利用する価値はあるのではないだろうか。
門限があるのは不便だけどね(* ̄∀ ̄)グフ
出発する際に
いが餅 「それにしても立派な建物ですね。いつごろからやってるんですか」
女将 「お客さん、昨夜御茶屋に行かはりましたやろ、実はウチも昔御茶屋やったんですよ。私が子供の頃は舞妓さんや芸妓さんが夜通し出入りしてそりゃ賑やかやったんです。ウチの母が50年前御茶屋を辞めて旅館を始めたんですよ」
なるほど、それで普通の旅館らしくない風情のある建物だったんですね。
いやぁ~ 何か知らんけど面白い一日だったなぁ(* ̄∀ ̄)♡グフ