3回
2018/06 訪問
優しい煮干、柔らかく潮香る一杯。
【3度目の訪問】
夏至前なのに真夏の陽気の辻堂新町。
渦雷さんを2年ぶりに訪問です。
休日午後2時近く店頭に並び無し、店内空きあり。
食券販売機を見ると、若干内容が変わったよう。
醤油、塩、味噌、雷という名称の4系統。
日々ブラッシュアップされてるみたいですね。
「全乗せ塩RAMEN」(1,050円)を購入です。
夏の日差し降り注ぐ店内は明るく湘南感溢れる。
休日なのでお客さんも何だかリゾート。
店主がまた、イケメン。丁寧な作業ぶりです。
まあ、それがあって提供時間は結構遅め。
2ターン目、20分近く掛かって登場です。
やや濁った優しい表情のスープ。あられが浮く。
一口飲むと、煮干です。
エグさなく、柔らかく香り、実にまろやかな味。
貝類や乾物系などの海の味が追いかけてくる。
包み込む塩の味はどこまでも体とシンクロする。
うわぁ、なんて優しい潮の味わいなんだろう♫
シャープな味を想像していたが、全く逆でした。
こんなに煮干しが繊細で丸く感じるなんて…
麺は加水率高めの細麺ほぼストレート。
比較的ヤワめながら芯にしっとりコシがあります。
一本一本が長く、すするたびに小麦が香る。
優しい塩スープにドンピシャの女性的な麺です。
こういった麺の表情の作り方が秀逸。
何だかアーティスティックです。
具材。緑のモミジ状のお麩が印象的。
チャーシューは豚×2、鶏×2。
豚チャーシューは薄切りでやや低温調理風。
あっさりと品の良い味付けがスープに合います。
鶏チャーシューは白くてササミ調。
淡白で脂感のない肉質で清潔感があります。
味玉は玉子そのものの味を活かした仕立て。
スープの邪魔をしない仕立てが上品さを感じます。
メンマは軽い酸味が目立ち、良いアクセント。
小ぶりな海苔は3枚。味が濃くて美味。
浮いてる玉ねぎみじん切りはスープに良く合う。
優しい煮干、柔らかく潮香る一杯。
穏やかな母なる海を思わせるような安心感。
食べ進むごとにそんな気持ちになれます。
スープ、麺、具材全てに店主の想いがあって、
そこに何ら注文したくなることが生じない。
そんな創り手への信頼感を感じられるお店です。
今や湘南を代表する街に成長した辻堂。
昔からの通りにもこんな凄いお店があるなんて、
まったく辻堂にお住まいの方が羨ましいです。
2018/06/10 更新
2016/08 訪問
辻堂裏街通りの極めて上質な中華そば
【再訪です・2016年8月】
辻堂に行く機会があり、早くも再訪です。
午後2時前の到着で、店頭4人待ち。
多くはないんだけど必ず並んでますね。
10分程度で入店です。
今回は「味玉純煮干しそば」(900円)を購入。
夏季期間は冷にできるらしいが、温で注文。
2ターン15分程度かかって登場。
青い焼物風の丼ぶりに琥珀色のスープが映える。
スープを飲んでみると、ややっ?
駆け抜ける酸味、煮干しらしいエグみを残した
ビターで金属のように硬質な味わい。
勝手に優しい味を想像していたので、びっくり。
旨みすら控えた徹底的にシャープな仕立てが潔い。
オイルはそれほど気にならない。
薬味の玉ねぎ、エキス感を抑えてスープの脇役に。
これは煮干し好きにはたまらない味でしょう。
麺は、これも意外な手打ち風不揃いで縮れた太麺。
茹でる前に丁寧に揉まれてました。
口に入れると、ふわっとした食感ながら、
噛むとねっとり芯にコシがあってバランスが良い。
小麦の味わいも良く、美味しい麺です。
しかしこの麺、一本がかなり短い仕立て。
食べ進むと、さらにスープの底では、
ほぼマカロニサイズのショートパスタ状態。
どうなのかなぁ… つかみにくいしなぁ…
これじゃあ、スープパスタを食べてるみたい。
具材、色付き始めの若葉を模した麩が美しい。
チャーシューは豚と鶏の2枚。
ビターで食感の良いメンマ。海苔。
味玉が妙に玉子らしく優しい味に感じた。
丼ぶりのふちにお好みでと添えられた柚子胡椒。
スープが硬質な味なので、柚子胡椒を入れると
よりハードさを増す感じです。
個人的にはいらないなぁ…
味変用にと後で取っておこうと思ったが、
ふちから徐々に滑り落ちて混ざっちゃう。
別皿で提供されるとありがたいかも…
煮干しの酸味とシャープさの効いた一杯。
結構個性的ですが、これはこれでありかも。
温より冷の方が爽やかで合ってるのかも…
ただ、麺の短さがちょっと解せない感じ。
やっぱり前回の醤油の方が素晴らしかったです。
次は、ぜひ塩を試したいです。
また伺いますね。
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【初回訪問 2016年6月】
発展を遂げる辻堂駅前は湿った曇り空。
3.6点台の高得点店舗、渦雷さんを訪問です。
北口再開発エリアの東外れの商店街を北上。
古いお店が残ってるけど、寂れた雰囲気。
10分弱歩いたあたりにぽつんとありました。
大きなガラス、モノトーンでモダンな外観。
渦雷の文字とマークが洒落てます。
午後1時頃、店頭3人待ち。10分強で入店です。
入って左手に食券販売機。
醤油、塩、純煮干し、雷SOBAの4系統。
「味玉醤油中華そば」(850円)を購入です。
厨房を囲むカウンターとテーブル席が1卓。
明るい店内、木調カウンター、モダンな内装、
さりげない調度品、壁のイラスト…
随所に漂う湘南&サーフテイストが心地よい。
ここって、あの鵠沼の麺やBar渦さんの二号店。
本店には行ったことないけど…
店主は湘南らしくワイルド&洗練イメージ。
フロアの女性が笑顔がファニーで愛嬌たっぷり。
丁寧な調理は、ワンターンでゆうに10分。
登場した味玉醤油中華そば。
シンプルで端正、琥珀色のスープが輝く。
スープを飲むと、うわぁぁ… うまい。。。
これ、美味しいなぁ ♫
口中を駆け巡る香しき醤油の味わい。
輪郭を造り出す深く旨み深い鶏出汁に、
醤油を支えて時折甘く和風感の漂う魚介出汁。
鶏油はかなり抑えめで、華やかさよりも、
温かみと優しさを感じるセッティング。
しっかりとした塩分感はあるけど、
旨みの濃さとあいまって、嫌みに感じない。
バランスの良い、旨み深きスープです。
麺は中細麺ストレート。
表面はやや柔らかく、中心部にコシが残り、
全般的にソフトながら、舌触りの良い食感。
小麦の味わいが強く、一本一本が優しい。
うわ~ これも美味しいなぁ♫
長いのでややすすり上げにくいのが難点だが、
旨み濃いスープにピッタリの存在感です。
ここまで来て、3年くらい行ってない、あの、
大好きな飯田商店さんに似てることに気付く。
チャーシューは鶏と豚の2種、これも同じ。
鶏はムネ肉だろうか、脂身なくさらりとした味。
優しい食感、薄めの味付けがいい。
豚はどことなくパストラミポークのような
軽く締まった肉質、香りのある味わい。
味玉は、ほんのりダシの味が香る控えめな味。
白身から弱い半熟で、なかなか美味しい♫
メンマは太くしっかりした食感で上品な味。
海苔は1枚、非常に味が濃く上質な味わい。
九条風の青ネギが、スープの良いアクセントに…
辻堂裏街通りの極めて上質な中華そば。
こんなすごいラーメンがデフォ750円で、
辻堂のローカル立地で食べれるなんて。
飯田商店さんを思い出す醤油中華そばの雰囲気、
湯河原まで行かずとも味わえるのは嬉しい。
比べて、鶏油のオイリーさが弱めなのもいい。
醤油はコクが抜群でたまらない一杯だけど、
塩だったらどんな味なんだろう?
煮干は? 担々麺のような雷SOBAは??
店主の接客も優しくて、ぜひまた伺いたいです!
2018/06/09 更新
【4度目の訪問】
辻堂。お盆で賑わうテラスモール。
駅周辺は洒落ていて、今や湘南を代表する街ですね。
喧騒を離れて古い街中へ、渦雷さんを目指す。
他店へも行こうと思うがどうしても行きたくなる。
午後2時過ぎに着くと店頭に待ち人なし、
店内先客2名と奇跡の空き具合。
3.6点台のお店に並ばず入れるなんて有り難い。
味噌と決めて来たが、なんとボタンがつけそばに?
しょうがない「全乗せ醤油RAMEN」(1,050円)。
店主とパートさんらしき女性で切り盛り。
今回はワンターン、5分で登場です。
醤油の琥珀色のスープがきれい…
飲んでみると、どひゃぁ、うまーい♫
魚介系の枯れた香り、鰹らしき旨みがほんのり来て、
その後に酸味とコクのある芳醇な醤油の味わいが♫
複雑な材料からなる出汁は重層的で深い。
浮いている鶏油とのバランスも絶妙。
塩分感やや強め、あっさりというより豊かな味わい。
麺は口当り滑らかな細麺ストレート。
乳化したような表面が優しく、芯にはしっとりコシ。
コクのある醤油スープをまとって実に美味しい♫
具材、チャーシューは豚肉3枚、鶏肉2枚。
どちらも味付けはあっさりで肉の品の良い味わい。
味玉はほとんど味付けのない卵本来の美味しさ。
だから醤油スープと一緒に食べると抜群にうまい。
最近思うけど卵って無理に味付けなくて良いと思う。
メンマ、酸味とビターさの効いた本格的な味。
緑のお麩がかわいく、海苔3枚が味が濃くて美味。
浮いてるのが長ネギじゃなくて、玉ねぎみじん切り。
長ネギエキスで醤油味を邪魔しない工夫かなぁ。
芳醇な醤油が香り立つ上質な一杯。
いやぁ、とっても美味しいです♫
塩と違い、醤油を押し出す出汁とのバランス感、
実に見事な仕上りです。
4度目にして、★0.5アップです。
あえて言えば、醤油はやや塩分感強めかなぁ…
若い方にも十分満足して頂ける力強さがあります。
今回は辛い"雷"にしようか悩んだが暑いので止めた。
涼しくなったら挑戦してみようかなぁ…
でも味噌も食べたい。また登場するのかしら。
また辻堂に来たら伺いますね。