2回
2015/09 訪問
六角橋のハイクオリティな家系
六角橋。
横浜の人に、六角橋に行ったと言うと、
免停くらったんですか?(講習所がある)
または、家系を食べに行ったんですか?
と言われるらしい(笑)。
免停はともかく、せっかくだから
家系ラーメンにチャレンジしようかな…
家系は味がクドいという印象があって、
ふだん全く食べません。初レビューかも?
六角橋の南側にある著名な六角家と、
そばにあるとらきち家に行ってみると、
定休日でもないのに、なぜか休み(涙)。
六角橋交差点に戻って、北側の3.7点台、
末廣家さんに急きょ行ってみることに。
タイムロスしたので、お昼ドンピシャ。
幸い、店頭並びなく、店内も半分の入り。
間口広く、奥行浅い三角形の店内には、
横V型のカウンター席がずらり。
右手奥の食券販売機で食券を購入。
セルフのお水の基地もここにあります。
急きょ訪れたので、特徴が分からない。
トッピングの貼紙がたくさんあるのに、
一部、食券販売機にはなかったり?
後で分かったが、カウンター直接支払い。
シンプルに「ラーメン」(640円)を購入。
お店の方に、お好みは?と聞かれるが、
分からないので、フツーでお願いします。
慣れてるお客さんは、麺の茹で具合やら
味、油、トッピングなど、
めちゃ色々とオーダーしてました。
ふだん淡麗系のお店ばかりなので、
家系のお店の雰囲気、全く馴染みがない。
お客さんは、元気そうな若者が多数、
現場系のハードな方々、なぜかカップル。
お店の方も、男性3名の厨房で、皆さん
職人っぽく、男気が感じられ、怖そう?
何だか、圧倒される気分で待ちます。
少し溜めて調理する感じなのか、
10分強掛かっての登場。
褐色のスープに海苔、ほうれん草…
久しぶりに見る典型的な家系の眺め。
恐る恐るスープを飲んでみると!
あれ? 思ったよりしつこくない、
というか、これ、美味しいぞ♪
旨みの濃い、まろやかな飲み口の豚骨。
後から押し上げてくる醤油のコクと、
ひそやかに漂う酸味がたまりません。
パンチのあるジャンクな味だけど、
素材の質感と、丁寧な仕込みが伝わる
クオリティの高いスープです。
麺は黄色いストレートの太麺で、
表面はつややか、もっちりした食感、
芯はコシのある表情豊かな仕上がり。
小麦の味もあって、スープに合います。
何となく、稲庭うどんみたいな食感。
これは美味しい麺だなぁ…
海苔がうまい♫
特段上物という気はしないけど、
とにかく、香ばしくて華やかな味。
こんもり、茹でほうれん草もGOOD。
濃厚スープのアクセントになります。
チャーシューは、意外に淡白な味付け。
やや弾力硬めの食感が残念だけど、
燻製の香ばしさがいい。
さすがに後半味が重くなってきた。
すごく質の良い味だけど、歳かなぁ。
塩分感もめちゃ多いわけじゃないけど、
味薄め、油少なめのオーダーがいいかも。
卓上にいろんな薬味、調味料があるが、
刻んだ大ぶりの生姜を入れてみると、
ガリガリとスープのアクセントになる。
すりおろした生姜も別にあり、
こちらを混ぜると、スープがさっぱり。
これら、後半の爽やかアイテムです。
しかし、スープの旨みに引っ張られ、
結局、スープまで完食です。
いやぁ… 美味しかったなぁ…
この、ガッツリ食べた感なのに、
デフォ640円と言うCPがすごい。
家系って、ちょっと敬遠してたけど、
すごいお店は、やっぱり美味しいんだなぁ…
クセなく雑味なく、ジャンクなのに上質。
お店を出る頃には店内満席で、
外にはウェイティングが出来てました。
タイミング良かったです。
家系開眼の一杯となるかも?
末廣家さんのラーメンに感謝です。
2016/01/05 更新
冬南風の六角橋。
驚異の3.6点台末廣家さん、2年半ぶりに再訪です。
苦手家系ながら感動した記憶があります。
午後1時半の到着で店頭並びなし、店内空きあり。
食券販売機の前に佇むも、トッピングが分からない。
「ラーメン」(680円)に「味付玉子」(100円)。
貼紙の"青森産LLLサイズ"(笑)に惹かれました。
前回の学習効果で「味薄め・油少なめ」のオーダー。
若々しい学生さんやがっしりしたお客さんが多くて、
常連さん中心、低おじさん率で、アウェイ感満載。
古く雑然の内装、屈強なスタッフ… でも接客柔らか。
5分ちょっとで登場しました。
豚骨がほんのり醤油に染まった橙色のスープに、
丼ぶりからはみ出したチャーシューと海苔。
スープは、マイルドながら動物系の旨みが広がる。
やや粘度のある飲み口、舌にとろけ出す豚骨のコク。
雑味や臭みは全くなく、旨みだけが活きた上質な味。
いやぁ、うまいなぁ♫ これは驚き。
醬油タレのまろやかな味わい、極めてほのかな酸味。
浮いた油が味に華やかさを演出。
味薄め、油少なめにしたが、実に優しいバランス感。
これなら最後の一滴まで豚骨の旨みを堪能出来ます。
麺はウェーブの掛かった太麺。
つるりしなやかな口当りながら、しっとり強いコシ。
周りの皆さん硬めやバリ硬のオーダーが目立つけど、
デフォは硬さと弾力の間で自分にはジャストな感じ。
小麦の美味しさがコクあるスープに絡みます。
デカいチャーシューは脂身少なめのロース調。
スモーキーなフレーバーがたまらないあっさり味。
肉質が締まっていて噛み切りにくいのが残念。
ほうれん草の青臭さと苦みはやはりスープに合う。
家系って、ほうれん草あってのものかもなぁ。
海苔4枚、香ばしい味わいが美味しい。
で、トッピングの青森産LLL味玉。
ええっ、で、デカい! まじか(笑)
普通の1.2倍ぐらいあります。こんなの初めて見た。
白身だけじゃなく黄身もたっぷり詰まってる。
しっとり半熟の黄身はあっさりした味付け。
卵本来の美味しさがスープにとても良く合います。
そう、全ての具材があっさり仕立て。
スープとの見事なコンビネーションです。
豚骨の見事なまでに上質な一杯。
店の雰囲気や家系のハードさからは想像もつかない
全くもってクオリティの高い一杯が提供されます。
で、味薄め・油少なめのオーダーが良かった。
家系苦手の方でも間違いなく虜になります。
まあ、そもそもこんなコメント自体が異端。
他の方全員がこれと対極を志向なさるはず。
本当に良いものを創ろうと努力されてるお店は、
どんな顧客も裏切らないのですね。
数少ない自分の好きな家系店。またうかがいます。