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大葉のザル蕎麦(冷)
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鴨肉の温蕎麦
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大根おろしと鰹節の冷蕎麦
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越廼
◾︎2017/8
センター北にある蕎麦屋さん
営業時間は、11:30〜13:00
年中無休(偶に休むとか)
昼は蕎麦屋だが、夜は焼鳥屋「鶏和酎」(とりあえず)となる
マンション「センター北ミレナリオビル」1階にある
店名「越廼」は、2006年までマスターの出身地である福井県の越前岬の近くにあった村の名だそうだ
越前の厳寒の冬に咲く水仙の花が好きなのでこの店名としたそうだ
店内は純和風
靴を脱いで上がる
カウンター席、テーブル席
全て掘りごたつの様に、胡座をかいて座る
奥行き80cmはありそうな一枚板のカウンターテーブル
床は孟宗竹
奥の壁に日本酒や焼酎がズラリ
BGMはTBSラジオが大音量で流れており、少し五月蝿い
店内喫煙可能
平日12:05に伺った
先客は居ない
12:30になっても誰も客が来ない
店内さんは白髭のマスター1人
マスター曰く、こちらの焼鳥屋「鶏和酎」(に昼だけ間借りしているそうだ
相模原で蕎麦屋をやっていたそうだが、今はこちらのみでノンビリやっているとか
「鶏和酎」の夜のメニューにある蕎麦はマスターが打った本格的なものだ
サラリーマン時代、旅行で青森の蕎麦屋へ立ち寄ったところ、とても美味しかったそうだ
自分でも作れるかと聞いて、教えてもらって作り始めたそうだ
蕎麦屋で蕎麦が足りなくなった時、代わりに使ってもらったことがキッカケで自信がついたらしい
50歳で脱サラして、神田で1.5年間の無料修行
そちらで鴨肉のつくねなどの美味しい作り方を学んだそうだ
そして間借りしてこちらの店を始めている
夜の焼鳥屋さんは別経営で、仕入れを手伝う代わりに、昼だけ無料で店舗を借りてるそうだ
主なメニューは以下
【昼】
三種の手打蕎麦コース?1800円 (限定5食?)
【夜】(別店舗メニューとなる)
豆鯵の南蛮漬け580円
マグロほほ肉竜田揚げ530円
ガツ刺し430円
手羽先と牛トリッパ特製塩煮込み630円
完全無農薬野菜 名倉ナスの炭火焼430円
蕎麦三種(冷・温・冷)のうち2種目の温蕎麦については、鴨orニシンを選択可能
鴨を選択した
まずは冷たい蕎麦茶と温おしぼりが来た
他に客は居ないのだが、かなり待つ
それだけ丁寧に調理している証でもある
1番目のザル蕎麦(冷)が来た
平打蕎麦のザル蕎麦だ
大葉を混ぜて練られた蕎麦だ
仄かに草の香りがする
冬は柚子を混ぜるらしい
蕎麦汁は濃いめ
薬味は大根おろし、刻み長ネギ
とても美味しい
続いて2番目の温蕎麦
先ほどより少し太いが細い蕎麦
具は鴨肉、鴨肉つくね2、白髪ねぎ
鴨肉つくねは味が濃厚濃さであり、また粗挽きを混ぜてたるため食感も楽しめる
一般的に、鴨肉は鶏肉と比べると固く、食感的には劣ると感じていた
しかしこのような調理法なら良さが映える
気に入った!
さすが焼鳥屋と思ったが、夜とは別経営なので関係ないらしい
実はこの鴨肉つくね、前記の神田で学んだ一品らしい
汁はとても甘く、少し温い
味醂が多めに入っているのかな
七味唐辛子を入れると良いらしい
3番目は冷蕎麦
大根おろしと鰹節の冷蕎麦
たっぷり大根おろしの上に鰹節
蕎麦は先ほどと同じタイプで、冷水でしっかり締めたもの
シンプルな味
蕎麦湯が来たので、蕎麦湯を呑みながらシンプルな冷蕎麦を食べる
かなり美味しい
3種類ともそれぞれの個性が光っている
ランチにしては高過ぎるが、偶には良いかも知れない
土日もやっているそうなので、チャンスがあったらまた伺いたい
参考までに、以下にウンチクを2つ掲載する
【参考情報 蕎麦について】
自身の備忘録と言う観点で、蕎麦について調査した結果を以下にまとめてみた
◾︎蕎麦の歴史
植物の"そば"の原産地は、中国雲南省からヒマラヤあたりだとの説が有力らしい
「奈良時代、蕎麦は大陸より伝来した」と言われているが、これは奈良時代の歴史的文献「続日本書紀」にその名が記されていたからだ
日本における"そば"の栽培自体は縄文時代から行われていたようだ
なんでも高知県にある9000年以上前の遺跡からそばの花粉が見つかったそうだ
奈良時代、"そば"は麦の一つとして蕎麦(そばむぎ)と呼ばれていたようだ
粥、蕎麦掻き(蕎麦練り)、蕎麦焼きとして食べた
しかし16世紀末~17世紀初頭(諸説あり)に麺の形式にする調理法「蕎麦切り」が生み出された
現代においては、この蕎麦切りを略して「蕎麦」(そば)と呼んでいる
江戸時代の蕎麦屋は、居酒屋でもあったそうだ
この伝統のためか、現代の高級蕎麦屋でも夜は居酒屋メニューを用意している事も多い
日本では大晦日に年越し蕎麦を食べる習慣がある
江戸時代中期頃は毎月末に蕎麦を食べる習慣があったが、それが年末に変化していったそうだ
これは蕎麦に縁起を担いだものだったようだ
蕎麦は切れ易いことから、1年間の苦労や借金を切り捨てて翌年に持ち越さないように願ったという説が有力らしい
◾︎蕎麦の法的定義
蕎麦とは、日本農林規格 不当景品類及び不当表示防止法に基づき「生めん類の表示に関する公正競争規約」では、生麺の場合、蕎麦粉30%以上が"そば"の表示を認められ、40%以上が標準品、50%以上が上級品と規定されている
ただし乾麺の場合は規定が無いため、1%でも含まれていると"そば"と呼べてしまう問題があった
このためJAS法の改訂により、「2割以下」、「1割以下」と表示する義務が生じている
しかし乾麺の蕎麦は、たとえ1%しか蕎麦が入っていなくても「1割以下」表示があれば「蕎麦」と名乗れる
実際に販売されている乾麺の蕎麦は、おおよそ2割を超えるくらいの蕎麦粉が含まれている
◾︎比率の異なる蕎麦の特徴について
十割蕎麦:
蕎麦粉100%
若干黒色
粗くザラザラした食感
水だけで練り込むため、蕎麦本来の香りや旨み、味わいが感じられる
つなぎが無いので切れやすい
少し太め
一般的に硬いと思われているが、名人の打った十割蕎麦は程の良い弾力を備えている
安い十割蕎麦は、つながり難さを長時間練ったり蕎麦の種類で補うため、風味や食感を度外視する場合があるので注意が必要だ
江戸時代には二八蕎麦との差別化用語として生蕎麦(きそば)とも呼ばれていたが、現代では広い意味で使われている
九割蕎麦:
外一(そといち)蕎麦:
十一(といち)蕎麦:
蕎麦粉100% つなぎ10%
外二(そとに)蕎麦:
蕎麦粉100% つなぎ20%
二八(にはち)蕎麦:
蕎麦粉80% つなぎ20%
小麦粉の白さが反映される
適当な弾力ありつるつると喉越し
も良い
小麦粉などのつなぎを混ぜた蕎麦は、打ちやすく安価に作れるため、庶民的な食べ物とされており、高級な蕎麦は十割で打つものとの認識がある
つなぎは小麦粉がメジャーだが、鶏卵、山芋、長芋、布海苔、こんにゃくなどが使われる場合もある
名前の由来は、江戸時代に蕎麦は16文だったことから「二八=十六」という語呂合わせだったという説が有力だ
同割(どうわり)蕎麦:
蕎麦粉50% つなぎ50%
逆二八蕎麦:
蕎麦粉20% つなぎ80%
生麺の二八蕎麦の比率の逆であることを揶揄したもの
◾︎製麺法について
手打ち製麺:
手打ちそば:
蕎麦職人が手作業で製麺する
蕎麦粉・つなぎ・水(、お湯)を混練し麩質(グルテン)を形成させて熟成させた後、延棒で薄く平たく伸ばし、一定の長さに切断する作業工程を行う
なお、公正競争規約においては混練工程のみ機械で行うことが出来ると規定されている
手打ち風機械製麺:
手打ち風そば:
手打ち式そば:
手打ち工程を機械で行う製法
ミキシング(混合、水回し)、プレス(くくり、捏ね、練り)、ロール(圧延、延し)、カッター(切り)の各工程を実施する
押出機械製麺:
パスタマシーンの様に生地を入れて押し出して製麺するタイプ、冷麦のように長く延ばしてから切る乾麺タイプがある
加水率が低めで硬くなる傾向
◾︎蕎麦の種類(主な老舗蕎麦屋などの特徴)
更科蕎麦:
江戸時代(元禄時代)、信州更科郡(更級)の太物商である布屋清助が領主である保科兵部少輔江戸の武家屋敷(麻布十番長屋)に逗留した際に、江戸の町に「蕎麦切り」を広めた
当時は蕎麦粉を捏ねただけの「そばがき」が主流だったが、蕎麦を薄く延ばし細く切って食べる「蕎麦切り」は庶民に大人気となった
そして将軍にも献上し、大奥で利用されるようになり「御前そば」の名を許された
「保科」家に敬意を表して、「更級」の「級」を「保科」の「科」に変えて、「更科」蕎麦と言ったことから、「更科蕎麦」が始まったらしい
蕎麦の実の胚乳層中心部だけ挽いた白い一番粉を使用
上品な香り
粘りがないため、つなぎを多めに使うことから、三七蕎麦(小麦粉3:蕎麦粉7)となっている場合が多い
蕎麦汁は甘め
御三家としては、麻布十番の総本家更科堀井本店、布屋太兵衛麻布総本店、麻布永坂更科本店がある
藪蕎麦:
江戸・雑司ヶ谷鬼子母神(本郷根津)の近くの団子坂の藪の中にあった評判の蕎麦屋「つたや」が発祥
緑色の甘皮部分も使用し、全体的に黒っぽく緑色(鶯色)
香りが高い
麺が伸びやすい
麺の盛量は少なめ
蕎麦汁が辛い
何でも初代の堀田七兵衛が蕎麦の風味が落ちる夏頃に、見た目だけでも清涼感を楽しんでもらおうと蕎麦の若芽練り込んだそうだ
現在はクロレラを練り込んでいたりする
砂場蕎麦:
大阪城築城時に砂や砂利置場にあった蕎麦屋が発祥
麺の盛量は少なめ
更科と藪の中間的なキャラクター
田舎蕎麦:
三番粉~全粒粉を使用
黒色で粒入り
太く短し
◾︎製粉段階の違いについて
一番粉(内層粉、更科粉):
玄ソバ(殻の付いたそばの実)を製粉して最初に篩(ふるい)から出てきた粉
中心部分の胚乳の更に中心部が砕けたもので、多少甘みがあり白っぽくさらりとした手ざわり
胚芽が多く含まれおり、ビタミンが多い
高血圧を防ぐ血圧抑制物質が含まれている
最上級粉
成分はほぼ炭水化物(デンプン)であるため、蕎麦特有の香りや風味(エグ味、エゴ味)は皆無
二番粉(中層粉):
1回目の製粉で篩に残った抜きを、再び製粉したもの
中心部と外層部分の中間の部分(胚乳と胚芽)で一番粉よりも少し褐色(うす緑黄色)がかっている
蕎麦特有の風味が出てくる
三番粉(表層粉):
2回目の製粉で篩に残った抜きを、さらに製粉したもの
甘皮の部分も挽いているため二番粉よりもかなり褐色がかっており(やや暗い青緑色)、蕎麦特有の風味がかなり出てくる
食感はいまいち
手ざわりも多少しっとりとした感じになっている
良質のタンパク質が多く含まれている
また血管を強化するルチンが多く含まれている
末粉:
表層粉、胚芽、種皮(甘皮)が主体となり、黒っぽく、甘皮や蕎麦殻の破片が多い
風味は非常に強いが食感は悪い
栄養価は1番高い
蕎麦がきなどに使用される
ひきぐるみ(全層粉、全粒粉):
抜き実もしくは玄そばを直接ひいた粉を篩で調製したもの
上記の各粉に分けず全てが混じったもの
因みに蕎麦粉は高温、光、酸化によって風味が落ちてしまう
秋に収穫された蕎麦を常温で保存していると、夏になるころには著しく劣化し、つなぎを入れないとつながりにくくなる
◾︎蕎麦の美味しさについて
蕎麦の美味しさは、香り、風味、歯ごたえ、喉ごし、そしてダシだと言われている
喉越しや鼻に抜けるそばの風味が好きだと言う輩は多い
喉越し
切りの段階で角がピシッと立つようにすれば、滑らかそうで喉越しは良いだろう
歯応え
茹で時間による硬さと、粘りによるコシの強さのバランスだろう
また石臼などによる粗挽きとすることで、舌触りがざらっとした魅力も出せる
因みに粉物で粘りと言えばグルテンを指し、練ることでグルテン質を増やせる
蕎麦粉にはグルテン質は含まれず、小麦粉には含まれるため、蕎麦粉100%の十割蕎麦は粉を練ってもコシが強くならないと言われている
風味
蕎麦独特の風味は、エグ味だと言われている
エグ味とはいわゆるアク(灰汁)の一種だ
アクは一般に味覚に不快な作用を与える成分または物質を指す
一般に植物中に含まれる味として好ましくないと言われている
大きく次の3つの味に分けられる
エグ味:
ホモゲンチジン酸とシュウ酸、及びその化合物が主体
渋味:
タンニンが主体
苦味:
糖と結合した配糖体の形で存在する物質と、アルカロイド(植物体中に存在する窒素を含む塩基性物質の総称)が主体
他にはカルシウムやマグネシウムなどの無機塩が苦味をもっている
香り
「十割蕎麦の魅力は風味の強さであると言っても過言ではない
蕎麦粉(ほぼ)100%を使う事で、蕎麦の蕎麦らしい香りがより強く感じられる」と言われている
しかし本当にそうなのだろうか
特に更科系(一番粉)については…
確かに収穫直後だったり、品種によっては高い香りが持続する場合もある
そのような特殊な例を除いて話を進める
まず薬味で香りは消えてしまうはず
山葵やネギを加えて食べると、トータルの美味しさは増す
しかし蕎麦の香りは消えてしまう
「蕎麦と一緒に空気を呑み込むように啜って食べる事で、鼻に抜ける僅かな蕎麦の香りが堪能出来る」
「本当の通なら僅かな香りも 鼻腔に抜くようにして食べれば感ぜられる」
これはワインのテイスティングと似ている
確かに味覚や嗅覚を持つ天才ソムリエのような方はいる
もちろんそれはトレーニングの成果でもあるだろう
ただしソムリエの資格認定試験は基本的に知識ベースの筆記試験であり、エキスパートクラスになって初めてテイスティング科目がある
しかしマークシート式であり、濃淡、清澄度など大まかな分類分けをするもの
テレビなどて見る品種当てなどは一部の天才かヤラセの世界だ
一般人で普通にこれが出来ると言う人の殆どは勘違いからくるものだろう
蕎麦の香りや風味を堪能したいなら「そばがき」に限る
そもそも蕎麦は粉にしてから4時間も過ぎれば本来の香りは殆ど消えてしまうらしい
香りを楽しむには、実のまま保存しておき、食べる前に石臼などで挽き、直ぐに打って食べる必要がある
因みに以前、戸隠で食べた蕎麦は注文して粉を挽き始め、3時間後にやっと食べれた
とても美味しく感じたが、あれは空腹感のせいかも知れない
確かに少ないながらも香りは残る
蕎麦を打つ工程において、蕎麦の香りがする場面が二度ある
水回し(蕎麦粉と水を混ぜる工程)で感じられる
茹でる時にも香りを感じる
蕎麦を冷水でしめてザルに盛りる際に余熱で蕎麦の表面の水分が軽く飛ぶのがプロの技らしい
◾︎薬味について
江戸時代中期に書かれた「蕎麦全書」には、江戸の蕎麦事情が詳細に記録されている
そこには、「蕎麦の薬味は、大根おろしのしぼり汁が最適でより辛いものが好ましい
そして辛い大根がない場合、しぼり汁の代用としてワサビを使う」との解説がある
◾︎美味しい食べ方について
江戸時代、粋な蕎麦の食べ方として、汁をちょっとだけつけて食べるのが流行していたが、これは江戸で大流行していた藪蕎麦の汁が非常に塩辛かったからだと言われている
しかし物事にはさらなる理由があったりするものだ
なぜ塩辛かったかと言うと、蕎麦を蕎麦汁に全部浸してしまうと、汁の香りに蕎麦が負けてしまい、蕎麦の味がしなくなってしまうため、汁を濃い目の味にしたとの説がある
藪蕎麦の場合、1/3程度を蕎麦汁につけて食べた方が美味しいと言われている
藪蕎麦でなくても、蕎麦の香りを楽しみながら食べると美味しさが増すと感じる
まずは箸で蕎麦汁の濃さを確認し、蕎麦の浸けて加減を調整すると良いだろう
そして蕎麦の香りを十分に堪能したら、どっぷりつけるのも良いだろう
【参考 鴨肉について】
我々の食する鴨肉は、真鴨(野鴨)ではなく合鴨
合鴨とは真鴨とアヒル(家鴨)を掛け合わせたものだ
つまりニワトリと同様、養殖された家禽(ヤキン)なのだ
ガチョウも同様だが違いは以下
アヒル(カモ科カモ目):養殖した真鴨
ガチョウ(カモ科カモ目ガン亜科):養殖した雁(ガン)
北京アヒルは、中国で約3000年前に真鴨を養殖し始めたもので、北京ダッグとして世界中で食べられている
ヨーロッパでも早くから食べられており、フランスのフォアグラは有名だろう
主なアヒルの品種は以下
バルバリー種(フランス鴨):大型鴨で成長が早く、肉の量・質とも優れている フランス及び日本では殆どこれが食べられる
チェリバリー種:世界で1番食べられる
北京種をイギリスのチェリバリー社が肉用に改良したもの 紅茶鴨で有名
シャラン種:フランス北西部ヴァンデ県 シャラン地方で飼育される高級鴨 伝統的な飼い方で野性味溢れる独特の味わい
ミュラー種:フォアグラ生産用として、バルバリー種の雄と北京種を掛け合わせ改良したもの フォアグラを取った後の胸肉(マグレ)は強制飼育(ガバージュ)をかけてるため脂が多くバランスの良い
北京種:古来から存在する北京アヒル
鴨肉の脂には、不飽和脂肪酸が多く含まれている
これは血中コレステロール値を下げる効果があると言われている
そして26.8℃で溶け出すため、口中で円やかに溶け口当たりが良い
フォアグラが口の中で溶けるあれである