『平山温泉 龍泉荘』うな重さんの日記

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私はこのところ週末ごとに山梨や静岡の色々な温泉に浸かりに行っています。最初はとにかく露天風呂や濁り湯にもっぱらの関心があったのが源泉かけ流し・泉質・湯触り・源泉温度などに目が行くようになりました。そして鄙びた温泉の良さに気づきはじめた今では大規模な施設のようなところは避け、露天風呂の有無は私の温泉選択基準から外れています。

静岡市草薙から県道201号線(竜爪街道)を7キロほど北上したところにある平山温泉 龍泉荘。かつては旅館だったそうですが今は日帰り温泉として営業しています。竜爪街道沿いの石の看板から坂道と階段を下ったところに玄関があります。こちらは建物が古く、相当な年季モノです。帳場で料金を支払って暖簾をくぐります。

さて、まず脱衣所は、棚とかごがあるのみで鍵がかかりませんので貴重品の管理はご自身で。浴室内にあるのは腰かけと洗面器と水が出るカランがひとつ。シャワーすらありません。タイル張りの浴槽は三つに仕切られ、加温された源泉が高温槽に注がれており、仕切りを越えて中温槽、さらに低温槽とオーバーフローさせ自然放熱で下流に行くほど温度が下がり、最下流の低温槽からお湯が流れ出る仕組みです。高温槽がいくらか広く3-4人、中温・低温は2人がマックスで足を伸ばしたらひとりしか入れないサイズ。3人、4人と入浴客がいると浴槽間の移動もままならず、目当ての浴槽が空くまで待つか、「お邪魔します」と言いつつ狭いところにねじ込むか。若干の我慢と駆け引きがあります。前述した通り洗い場もシャワーもなく、そもそも石鹸の使用が禁止(効能がなくなるそうです)されているので、体を洗って時を待つことも叶わず考えようによっては不便極まりない温泉です。

ですが龍泉荘は、いま私の中で最上位の温泉の一つです。お湯しかないからお湯に没頭できる。1000円払って1日滞在にすれば、沢の音が心地いい広間で静岡おでんをつつきながらのんびり休み、浴室が空いた頃を見計らって入れば貸し切り状態でゆっくりと浸かれる可能性が高いです。心地よい硫黄の香りとお湯を漂う無数の湯の花。窓から見える緑。年季の入ったタイルと波板の壁。来てよかった、また来よう、といつも思います。

入浴料は1時間500円、1日1000円。時間内なら広間が使用できます。そば、カレー、親子丼、おでんなどの提供あり。駐車場もあります。
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