『急病人の行方』凡能の男さんの日記

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 伏見は大手筋にある有名ラーメン店の唯一の支店であったできごと。
 
 お店に入ったときは先客が一人。
 わたしがラーメンを食べているときそれは起こりました。
 
 椅子に座ったまま先客がひっくり返ったのです。
 息は荒く、意識朦朧としている様子で、何らかの発作を起こしているようでした。
 
 わたしは店長と共にその人を抱え起こしました。
 わたしは「救急車を呼んだ方がいいのでは」と進言。
 飲食店が救急車を呼びたくないのは分かりますが、明らかに緊急自体です。
 
 そうこうしているうちに女子高生が確か3人、入っていきました。
 店主は注文を聞き、ラーメンを作ります。
 発作を起こしたお客さんは放置したまま……。
 
 現在と違って携帯の普及していない時代です。
 わたしが救急車を呼ぶことも出来ず、店を出ました。
 
 あの人はあの御どうなったのだろう? といまでもときどき思い出します。
 舞台になった店がいまでも経営しているところを見ると、大事にはならなかったのだと思いたいです。
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