4回
2018/03 訪問
折り返しのモスコミュール
またしても半年ぶりの訪問。
しかも8:30からの営業との張り紙、まだ7:00過ぎどうやって時間を潰すか。
この近くには<祇園サンボア>がありますが、サンボアは総本山的なあそこで偉い目に遭わされたため敬遠、<お酒の美術館 河原町店>で過ごして帰ってきました。
時間は9:00過ぎ。
8割の入りで、一人で切り盛りするのにお忙しそうです。
内田マスターほどの人なら弟子入り志願者はいくらでもいそうですし、実際銀座の頃は数人のスタッフでやっておられたようなのですが、なぜ京都では一人なのか謎。
目の前で、氷を包丁でカットしていく内田マスター。忙しそうです。
一杯はいよいよ折り返しのモスコミュール。3番です。
見ているとまたしても2種類のジンジャービアを使っています。
ペルツォフカを使い、最後に胡椒を挽くところも2番と一緒。違いはすりおろしの生姜を入れるところです。
この辛味が効いたモスコミュールがめっぽううまい。
すりおろし生姜も相まって鮮烈な風味が加わり、体も温まります。
内田マスターのオリジナルアレンジ・カクテルをもう一つ。
ダークラムのダイキリです。
秋枯れを思わせる色合い。
オリジナルの清涼感はありませんが、重厚で深い味です。
ほかのお客さんのオーダーに「これはまだ飲んでないから、おすすめの飲み方は……」と言いながら、栓を開けまず試飲、「これは加水した方がいい」とおっしゃっていました。
月曜、金曜は割と静かだと言うことなのでゆっくりしたいのならこの曜日を狙うといいかもしれません。
会計 3900円
2018/03/23 更新
2017/09 訪問
再訪したいと思いつつ半年ぶりです。
ウッディで山小屋風の重厚な内装は相変わらず雰囲気たっぷり。内装は銀座からもってきたもので、それなりの年期があります。
マスターの内田さんはカッターシャツに赤いエプロンというバーテンダーにしてはめずらしいラフな格好。
京都に来て1年2か月になるそうです。
まずはモスコミュール。
「3種類あるんでしたっけ?」「いや、4種類」
順番に行きましょう。前回1番だったので今回は2番で。
見た限り、ペルツォフカにジンジャービアー、最後にホールコショウをミルで軽くガリッと。
うーん、うまい!
刺激的な味わいですが、モスコミュールの枠から決して外れていない。
次はマティーニ。
これはタンカレーNo.10をメインにほか2種類のジンを混ぜて作ります。
グラスは標準より大ぶりで60以上の量は入ってそう。オリーブは別添えです。
「10分以上かけて飲んで」
えっ!?
「時間をかけて飲むと、香りが開く。3口で飲まないとだめなカクテルなんて、しょせんその程度のカクテル」
か、かっこいい。
ほかにもスタンダートカクテルで独創的なアレンジのあるカクテルはあるんですか? と聞くと、いろいろあるそうですがダークラムのダイキリが売りのようでした。
見識の深さ、研究熱心さ、哲学、内田さんはどれをとっても超一流のバーテンダーだと思います。お店も雰囲気といい、品揃えといい文句なし。
もっと長居したいのは山々ですが、次に行くところがあったのでまた次回。
会計 3400円。
2017/09/08 更新
2017/03 訪問
よくぞ京都に来てくれた
銀座の名店と名を馳せていながら、京都へ完全に移転したタリスカー。
京都ではK家本館のオーナーマスター、別館のマスター共にこのお店の出身。
京都スタアバー以上に興味津々、そそられる。
場所は祇園でも奥まったあたり、このような場所に縁のないわたしはグーグルマップを頼りにたどり着いた。
店の内装は木をふんだんに使った、ロッジ風といのだろうか重厚で風格があり、それでいて暖かみも感じさせる(この内装は銀座の店から持ってきたのだというどうりで年期が入っているはずである)。
中は結構広く、マスター一人。薄暗い店内に白い服装が映える。混雑時は結構大変なのではないだろうか?
バックバーはかなりのものである。800本ほどあるそうだが、曰く「京都の人はあまりウイスキーを飲まないので全部は店に出していない」全部で1000本ほどあるそうだ。
バックバーの一角を占める巨大なスピーカーにも目を奪われる。レコードもジャズ、クラシックを中心ににそろえてあり、お客さんが少ない時間ならリクエストでかけてあげるよ、と。
一杯目はやっぱりジントニック。
幸いながらもわたし一人だったので飲みながらいろいろお話を聞く。
銀座から移転したわけを聞くと「みんなその話を聞く」とあまり気が進まないよう。
もう銀座の住人ではないからか、銀座のほかの店に関してはわりとぶっちゃけたお話をされていました。
2杯目はモスコミュール。
3種類あるがどれにする? と聞かれた時には面食らいました。「最初の人なら1番目がおすすめ」とのことで1番目のモスコを。
何か聞くのを失念しましたが、ウォッカを割るのに2種類使っていました。
飲みませんでしたがマティーニは3種類のジンを使うとのこと。
ボトルの品揃えといい、カクテルへのこだわりといい、店の雰囲気といい、文句なしです。よくぞ京都に、と感動しました。
会計 3200円
なお、10時からはチャージが500円から1000円になるので注意してください。
2017/04/13 更新
さて、4種類のモスコミュールを制覇するシリーズも今回でラスト。
渋い店内に、相変わらず白いカッターに腰下にエプロン? というラフな格好の内田氏。
モスコミュールNo.4。
アブソリュートにジンジャービアを2本使い、生の生姜をすりおろし、ライムジュースをすりおろしステア。
やはり生の生姜が入っている分、生姜の風味がはっきりしていて刺激的な味わいです。
以前から気になっていたので質問。
「なぜジンジャービアを2本使うんですか?」
「なぜって、それがいいと思ったからだよ」
煙に巻かれました。
次は何にしようか……「このお店でマスターのモスコやダークラムのダイキリみたいなオリジナルや独自のアレンジのあるカクテルはある?」
「マティーニ(飲んだ)、ジントニックもこっちじゃめずらしい味と言われる(それも飲んだ)、あとはモヒートだけどもう時期外れだし、今年のミントは葉が固い、だいたい自分はモヒートってそんなうまいカクテルとは思わない」
ということでギムレットを注文。
ジンはタンカレーNo.10。
縦振りのハードシェイク、最後に茶こしで漉すスタイル。
辛さ控えめの引き締まった味です。
「ハウスジンはタンカレーのNo.10?」
「そうだね、ほかはみんな味変わってしまってるし」
ジンはタンカレーNo.10、ウォッカはアブソリュートがハウスだそうです。
ほかにお客さんが行かなかったからか、お見送りもしていただきました。
会計3400円。