1回
2018/11 訪問
ザ・こだわりバー
カームバーで教えてもらったお店です。
「ご来店の際は必ず空席確認の電話をお願いしております」
「季節のを含むフルーツカクテルとレアもの中心のスコッチシングルモルトに特化した店です」
いやが上にも高まる緊張。
入り口にはインターホンがあり、そこで来店を告げるとドアが開きます。
カームバーで氷のへのこだわりがすごいと聞きましたというと、「ああ、うちは変態系のバーだよ」
このお店の氷はシェーカー用、ロック用、クラッシュドアイス用、ロングカクテル用などにわけ3週間以上熟成させているそうです。
店名になっているモヒートについて「ミントの旬は終わりましたね」と言うと「旬を過ぎたら過ぎたで、処理の仕方で充分おいしいモヒートが出来る。夏しか作らないっていう店は、それを分かっていない」
ああ。もう最初から飛ばす飛ばす。
しかし初めての店での一杯目はいつもの通り。
ジントニック。
うーむ、うまい。
ジンをたずねるとヘンドリックスとのこと。
「うちの氷は普通と違う。フルーツも50度洗いしている。たから定番のジンとは馴染まない。探してヘンドリックスにたどり着いた」
このあたりで心の中は「ひえー」と悲鳴を上げていました。
二杯目は看板メニューのモヒート。
このモヒート「ソーダーを一滴も使わない」「シェイクスタイル」「3種類の砂糖を使う」「ライムは通常の6倍」とのこと。
ちなみに値段は1600円と高めですが、このこだわりを考えるとむしろ安いかも。
モヒートが届けられ、まず軽く一口。
軽いジューズのような口当たり。
「まだジュースみたいだろう? うちのモヒートは時間が経つほどにアルコール度数が濃くなっていくんだよ」
ひえーの次は?
どうしたらそんなことが出来るわけ?
「濃度がサイコになるのはどのくらいかかります?」
「25分ぐらい」
なげぇよ!
「モヒート1杯で25分持たせられない。間に飲む、モヒートと一緒に飲むのと適したお酒を」
エクウス・カリラの8年。
交互にいただきます。
確かに飲むたびに濃くなっていきます。ピークには爽やかさより力強さの勝った男の酒になっていました。
隣のお客さんが「ヘミングウェイ・モヒート」なるものを注文。
ダークラムで作っているらしいです。
マスター曰く、「色が違うだけだと思うだろ? 全然違うから。うちのカクテルは全部普通と違うから」
値段は2500円。1600円でこれですから2500円だと何があるのやらという感じです。
始終圧倒されっぱなしでした。
確かに変態的なこだわりのお店です。
こだわりすぎて値段はカクテルの値段は高めですが、バーが好きなら行く価値はあり。
あらかじめ電話を入れなくてはならない煩わしさがありますが、そういうふるい落としはこのお店では必要なのかもしれません。
2018/11/12 更新
何から何までこだわりに貫かれた店
2018/11/11 更新