にゃ~ちゃんさんが投稿したNARISAWA(東京/青山一丁目)の口コミ詳細

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食道楽、着道楽~うまいもんとドレスコード~@東京・神奈川

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NARISAWA青山一丁目、外苑前、乃木坂/イノベーティブ

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2010/03 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

エビデンスに基づく遊び心。成澤氏の綴る、驚きが散りばめられた一編の物語

ミシュラン星つきの中でも、特に今年訪問してみたかったここナリサワ
一つ星から二つ星への昇格、世界のベストレストラン20位ランクインという名声ももさることながら、
その驚きと遊び心溢れる料理を堪能したくて。
・・・と、かねてから思っていたところ、運よく「ナリサワでプチオフやるよ」というお誘い。やった!!
お店自体は、ビルの脇から入ると現れます。まるで現代美術館のようなモダンな佇まい。
地図から見ると迷いますので、246通り沿いのソニー(?)の展示場の脇から入るイメージで。
店内の席数はかなり少なく、これじゃ予約取りにくいはずだわ・・・と納得。
ですが、ほぼ黒に近いダークブラウンと白いリネンの直線的なコントラストで狭さは感じず、
むしろテーブルの上のガラストレイの透明感が際立ち、すっきりした空間になっています。

<総論>
ランチは7600円のお昼のコースか、21000円でディナーと同じコースを選ぶ形式。
(事前に手配して下さったスーパー幹事さんのお陰で、私たちは7600円のコースに
ディナーの中から一品、シェフのスペシャリテを追加することにしました。)
今回訪問時のコースのテーマは「自然からのおくりもの」。
この一貫したテーマの元、成澤シェフの”物語”に一気に引き込まれて行きます。
「驚きに満ち、五感を駆使して食べる事の楽しさを味わわせてくれるワンダーランド」
それが、ここレ・クレアシヨン・ド・ナリサワだと思います。
成澤氏が時折出てきて下さって、色々とお話して下さったのですが
肉の焼き加減、温度など、成澤氏の確かな経験とデータに裏付けされたものである事がわかります。
そういった確かなエビデンスに基づいたうえで、豊かな感性を駆使した遊び心が添えられているから
向かうところ敵なし!こっちも飽きることなんてなし!の数々の逸品が生み出されるんですね。
(正確にはエビデンスの言葉の使い方間違ってますがwレベル分類では”権威による意見”で
Level 6になりますけど・・・まぁイメージってことで。それだけ確固たる基盤を感じさせるのです。)

そしてサービス。料理の説明もさることながら、苦手な食材や組み合わせなど
お店側にあえて言わなかったのに(たとえば苦手でも同行者が食べるからいいか、的な理由で)
さりげなく察知して、訪れた人全てが、全ての料理を心行くまで楽しめるよう気遣ってくれます。
この臨機応変さ、細やかな配慮、本当にさすがと思いました。
お会計は、今回はグラスシャンパンとグラスの白ワイン1杯を加えて、大体15000円位。
このお値段が至極妥当であるということは、食後にこそ、しみじみ納得する事が出来るのです。

<各論>
◎アミューズブーシュ:カキのフリット、下仁田葱の灰を衣に混ぜ込んで。
真っ黒い衣に包まれた牡蠣。灰などというとちょっとキワモノのような印象もありますが御安心を。
衣ははっきりと葱の香り。そこに、燻された分だけ奥行きが広がり、フリットなのに不思議とさっぱり。
葱の香りを楽しみながらサクッと齧ると、じゅわーっとしたたる牡蠣の味。
もう、のっけからやられました。驚きと、納得の美味しさに。
◎前菜:畑から取ってきたばかりをイメージした、採れたてラディッシュ。
「えっ?」と思うビジュアル。こんな遊び心も楽しい。
土に見立てたのは、ディジョンマスタードを低温の油で熱し、さらに乾燥させたものだとか。
食べると削り節のような風味もあったけれど、マスタードだけでこんな風味になるんだ!とまたびっくり。
◎パンとバター
本来なら脇役のはずのこのヒトたちも、成澤氏の手にかかれば主役級。
事前にレビューを拝見して分かっていても、興奮してしまう素敵な演出。
植木鉢の中のホイップバターと、土に見立てたドライ黒オリーブ。
そして、結構しっかりバターの奥の方から「生えている」スプラウト。
う~ん、こういう演出ってたまらない!もちろん料理自体に圧倒的な実力があるから、映えるのです。
パンは「シニフィアン・シニフィエ」(やっと名前覚えた・・・)のものが2つと、オリジナルフォカッチャ。
このフォカッチャがまた、美味しいんですよっ!
「ドーナツのような」(By コトリのおばちゃま)さっくり揚がった香ばしさ。美味しくてパクパクと。
前菜の間にパンを平らげる連中・・・とデリさんに苦笑される始末(笑)
◎手長エビ、沢山のお野菜を添えて、サフランとオレンジのソース
ぷりっぷりの、「食べた感」のあるエビ。エビ自体の甘味もさることながら、
ソースはちょっとフルーティな甘さ。もう少し塩がきいても美味しいかも知れないけど
柑橘系の爽やかさがある感じ。(変な例えですが中華料理の”レモンソース”みたいな)
甘い酢豚のように好き嫌いは多少別れそうですが、たっぷりの野菜でさくっと頂けました。
大きなレーズンの酸味も程よい感じ。
◎ここでディナーからの一品、スペシャリテ「バスクの風 2009」(イカ)
最近は液体窒素を使った料理も珍しくなくなりましたが、見て驚き、味わって喜ぶ、そんな演出。
パプリカを灰にしたものをベースにしたソースは、液体窒素の中にあると「まんま灰」の見た目。
それを温かいイカの上にかけて頂き、ワクワクしながら頬張ると・・・
イカの生臭みは全くなく、ほのかに炭の香りが燻製のような印象を与えて、
うーんこれはもう食べてみないときっと伝わらない!!
とにかく、「灰」という単語のダーティなイメージが覆るほどの驚きなんです。
後で出てきて下さった成澤氏とのお話で、このお料理は親友にささげた料理なのだとか。
詳細は例によって忘れてしまいましたので他の方のレビューを・・・(苦笑)
親友がいらしたスペインの地元料理で、こういう灰を使ったお料理に感銘を受けて…とかだったような。
なんとなく、「郷土料理」っぽい雰囲気があるのはそのせいなんでしょうね。
◎本日のお魚、本日はマトダイ。
イタリアンパセリがしっかり香るマトダイ。泡泡系のソースにからめて頂いていると
「ん・・・?」明らかに白身魚と違う濃厚でなめらかな舌触り。肝だ!!
それにしても、立派な肝だこと。白身と同じぐらいの分量で出ます。
そしてこのソース。ブランタードというジャガイモとタラの塩漬けで作られる調味料を
さらにソースにアレンジするというもの。しかもそのブランタードに使う鱈は、
な、なんとゲランドの塩で塩漬けにされているんだとか!贅沢~。
このソースの美味しさは、見えない所からきっちり素材を吟味しているからなんですねぇ・・・。
◎本日のお肉、バークシャー種の黒豚のロース、たっぷり38種類ものお野菜を添えて。
ぷりっと鮮やかなピンク色になった純血種のお肉は歯切れも柔らか。
60度前後でじっくり調理され、その肉自体のエッセンスをたっぷり使ったソース。
少し甘みが強いですが、ゼラチン質のようなトロミがよく合います。
手前にはマルドンのお塩もあり、口の中が甘くなってきたらこちらの塩を付けて、
また肉本来の味を楽しんで…と、何通りもの味わいが楽しめます。
特に、火入れの絶妙さ加減は職人技という感じ。食材によって54℃、53℃・・・と変える事で、
微妙に違った仕上がりになるのだとか。このあたりも「成澤的エビデンス」ですね。
◎アヴァンデセール、イチゴと練乳のソース、バラの香りの泡
オレンジ風味の練乳はとろーりとして、イチゴの酸味と合わさると丁度いい甘さに。
◎デセール、日向夏のメレンゲ。
ふわりと薫るメレンゲは舌でそっと溶けていく優しい味わい。添えられた菜の花の食感がアクセント。
◎最後はミニャルディーズ(プチフールのデザートワゴン)食後のドリンクはハーブティで
いやー「全種類!!」と叫びそうになりましたが、さすがにお腹一杯で・・・。
(甘い物好きのM氏とN氏はばっちり頼んでおられましたが♪)
とかなんとか言って、結局選んだものを見てみたら・・・「ほとんど全部じゃんっ!」というツッコミが(笑)
カヌレは香ばしくて美味しかったなー。バラの香りのチョコレートケーキも甘すぎず美味!
ぜーんぶ美味しく頂いちゃいました。ハーブティーで食後もサッパリ♪

たっぷり4時間かけて(12時~16時)頂いたランチは、本当に特別なひと時でした。
再訪は確実です。きっとまた、新鮮な驚きに満ちた素敵な”食体験”が出来ると思うから。


<本日のおしゃれ> この日はこんな感じ。
店内はと白のコントラストが美しい、モダンシック。
こういうお店には、ゴージャス過ぎず、今っぽさを取り入れたクールな格好が似合うと思うのです。
という訳で、今日はモノトーンを基調としつつ、ちょっとした遊び心のある装いで。
トップスは、胸元と裾のドレープが気に入っている、黒とグレーのプリントチュニック。
下は黒のスパンコールが透けて見えるシフォンのバルーンスカート。
ウェストは黒のコサージュベルトでマークして、スタイルアップ。
(が!しかし・・・このベルト、食べ終わっておなかが膨れると外れちゃうという罠がw)
バッグはちょっとごつめ&大き目のロエベのバッグ、足元は黒の縦レースストッキングに、黒ブーツ。
もう少し暖かければ、足元は今期流行の黒グラディエーターサンダルにして
ちょっとエッジィな雰囲気にしてもかっこよかったかな~。

モノトーンの空間は、あえて洋服でカラーを添えるのもいいのですが、
どちらにしても「モダン」かつ「シック」な雰囲気の格好がにあう空間です。
でも、「ナリサワ・ワールド」に引き込まれちゃうと、自分が何着てるかなんて忘れちゃうぐらい
驚きと幸せの楽しい時間を過ごす事が出来ます。

2010/03/11 更新

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