kanamilkさんが投稿した川蝉(栃木/宇都宮)の口コミ詳細

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呑兵衛年寄りの呑み喰らい放浪記

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kanamilk (60代後半・男性・東京都) 認証済

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川蝉宇都宮、宇都宮駅東口/うなぎ、日本料理、居酒屋

2

  • 夜の点数:4.4

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 3.9
      • |酒・ドリンク 4.1
2回目

2019/11 訪問

  • 夜の点数:4.4

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.6
    • | CP3.9
    • | 酒・ドリンク4.1
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

この店の流儀というものがある

今年はCOVID-19のおかげで、毎年恒例の宇都宮出張が中止になってしまいました。
ということはこの店に行くチャンスも今年はなくなってしまいました。
なので、昨年行った時のレビューです。
2010年に初めて伺って以来、何度か伺っていたのに、今年は行くことがかなわず残念です。

18時前に入るなら電話で予約を受け付けてくれるのですが、それ以降の時間になると予約ができないのです。
出張するといつも仕事が18時30分ぐらいまでかかるので、その前2年間はその時間に電話をしても満席で入れませんでした。
もうすっかり人気店なのです。
そのため、昨年は昼前に店に直接行って、18時30分過ぎになるけどいい?と聞くと、いつも笑顔の女将さんが顔を覚えていてくれて、快く「よろしゅうございますよ」と仰っていただいたのでした。

時間に間に合うように仕事を切り上げ暖簾をくぐると、「お久しぶりですね」とカウンターの向こうからご主人が声をかけてくれました。
3年ぶりですからね。それでも覚えていてくれるところがありがたい。
カウンター席の端に座らせていただき、まずはビール。
いつも通りのヱビスです。
お通しには、干しシイタケと大根のすり流しが出てきました。
刻んだベーコンが乗り、干しシイタケの旨味とともに、ちょっと洋風の味付け。
若旦那の作品だそうです。
東日本大震災の後に、東京の修行先から戻ってきた若旦那も今やお店の中心的存在。
食べログのこの店のトップページにも、「料理人」として紹介されてますね。

いつも通り、刺身盛り合わせをお任せでいただきます。
今回は、かんぱち、ひげたら、さより、さわらの4種。
皮目を炙ってあったり、隠し包丁が入ったりという一仕事がされているところは、いつもながらさすがです。

日本酒に切り替えて飲み始めたところに、「ちょっとだけですけど」といただいたのは、蕎麦の実、鴨、桜海老を合わせた小鉢。
蕎麦の風味、鴨の旨味、桜海老の甘さが混然一体となった味。

この日はうなぎの肝串もいただいてみました。
ほろ苦さとしっかりしたコク、弾力もあってミディアムレアぐらいの焼き上がりなので、トロリとした味わい。
もちろん酒がホイホイ進んでしまいます。

3年ぶりなのでもう一品欲しいなと思ったら、タラの白子と湯波のみぞれ煮を出してくれました。
この料理、初めてこの店に伺った時に出していただいたもの。
実は得意料理なのだそうです。
みぞれは大根ではなく、聖護院蕪を使うところがこの店の流儀。
湯波には厚みがあり、蕪には独特の風味と甘みがあるところが特長で、それぞれの素材の味を邪魔しない出汁がしっかりまとめています。

すっかり料理を堪能したところで、いよいよメインの鰻。
さすがにうな重の値段は上がりましたね。
それでもせっかくなので「松」をいただきます。
注文を受けてから鰻を裂いて作り始めるので、いつも帰りの新幹線の時間を目安に出してもらう時間を先に伝えておきます。
お重の蓋を取ると、ご飯をほぼ覆う感じで一尾分のかば焼きが乗っていました。
つやつやした照り具合。
箸を入れるとふわっとした感覚が伝わってきます。
もちろん食べてもふんわりした柔らかな食感。
口の中でほとびれていきまきました。
蒸しの工程を経ているので、脂も適度に落ちて食べやすく仕上がっています。
品のいいさっぱりした甘みのあるタレも変わらぬ味。
プリッとした肝の入った肝吸いや、味のしっかりした奈良漬けを挟みながらしっかり味合わせていただきました。

地元の方にとってはこの店は「日常」の店なのでしょう。
昔は、旦那衆の集まりなどでよく賑わったそうです。
「今はそういうのはなくなりましたねぇ」とご主人。
その頃の名残を今に残す店。
「私らは変わりようがないんですよ」と最初に訪問した時に仰っていたご主人の仕事ぶりは、その丁寧さがいささかも変わっていませんでした。
ご主人や若旦那の料理も、女将さんの気持ちのいい接客もまだまだ伝えていってほしいと思います。

  • うな重松

  • うな重松

  • 刺身盛り合わせ(かんぱち、ひげたら、さより、さわら)

  • うなぎ肝焼き

  • タラの白子と湯波のみぞれ煮

  • お通し(まいたけと大根のすり流し)

  • 小鉢(そばの実、鴨、桜海老)

  • 湯波

  • タラの白子

  • 肝吸いと漬物

  • うな重松

  • 大那特別純米ひやおろし

  • 6阿櫻純米吟醸無濾過生原酒

  • 仙禽ひやおろし赤とんぼ

  • 6阿櫻純米吟醸無濾過生原酒

  • ヱビスビール

  • 山椒

  • うな重松(2016年)

  • うな重松(2016年)

  • 肝吸い(2016年)

  • うな重松(2015年)

  • うなぎの肝煮(2015年)

  • 刺身盛り合わせ(いさき、鯛、はた、あおりいか)(2015年)

  • 白瓜の雷漬け(2015年)

  • 肝吸いと奈良漬(2015年)

  • ビールとお通し(2015年)

2023/06/19 更新

1回目

2014/06 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.2
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

【再訪】この店の流儀というものがある

【再訪 2014.06】
またまた今年もこの時期に恒例の宇都宮出張にやってきました。
宇都宮といえば、私にとってはこの店。
連絡を入れるといつも電話に出てくれる女将さんではなく、若旦那が出て席を確保してくれました。
はたして、この日は女将さんは、「喉が痛いと言って休んでいるんです」とのこと。
今頃はもう回復されたでしょうか、いつもお元気にでいていただきたいと思います。
ちゃきちゃきっとしたおもてなしの女将さんがいらっしゃらなかったのは残念でしたが、ご主人と弟さんのご兄弟による料理の方は、今回もとても充実していました。

ビールの後の白隠正宗純米吟醸と花垣純米吟醸に合わせた刺身はすずき。
さっぱりした白身、でも噛むとジワリとした旨味があります。
とこぶしの酒蒸しには煮切り酒のタレをつけていただきます、
この辺りが、この店の仕事の丁寧なところ。
貝の旨味をこの煮切り酒のタレがさらにふくらませてくれました。
鯛のすりながしは、鯛の風味と旨味がしっかり汁の中に溶け込んでいます。
白焼きは前回同様、脂分を落としてさっぱりふっくら。
〆のうな重も、固めに炊かれたご飯と相性のいいふっくら感のある鰻。
今回もしっかり堪能させていただきました。
毎度ごちそうさまでございます。


【再訪 2013.06】
宇都宮出張があれば必ずと言っていいくらい訪問する川蝉さん。
女将さんもご主人もお元気そうで、いつも通りの温かいおもてなしで迎えていただきました。

ふっくらした柔らかな鰻のうな重もいつも通り。
刺身の盛り合わせは、たいら貝、鯛、いさき、ひらまさ。

そして今回は初めて白焼きもいただきました。
いつも頼もうと思って忘れてたんです。
だいぶ脂を落としたふっくらとした仕上がり。
仙禽や山形正宗、賀茂金秀といった日本酒が進んでしまいます。

年に一度の宇都宮でのお楽しみ。
女将さんとご主人には、また来年も元気な姿でお会いしたいと思います。


【再訪 2012.03】
前回訪問したのは、震災の一週間前のこと。
久しぶりに訪問すると、女将さんもご主人もお元気そうで一安心しました。
地震の時はかなり揺れたそうですが、幸い店に大きな被害はなく、今は通常通り営業しているとのことでした。

女将さんやご主人の、温かみのあるもてなしぶりはいささかも変わりません。
ふっくらとした鰻の美味しさも前回同様。
盛り合わせにしてもらったお造りは、鯛・金目鯛・さより・鯵。
この時期に来るといつもさよりが入りますね。

今回いただいたお酒は、全国16の蔵が協力して製造し、売り上げの一部を被災地にカンパして愛も届けるという「KANPA+I」という名前の酒。
製造は天狗舞の車多酒造でした。

今年からは、東京の料亭で修業していた息子さんが戻ってきて店を手伝っていらっしゃるとか。
女将さんもなんとなく、安心した表情をしています。
「あと何年やれるかと思ってるんですよ」という女将さんですが、跡取りも戻ってきたことだし、まだまだお元気で心和む接客を続けていただきたいものだと思います。


【再訪 2011.03】
宇都宮に出張となると、もうこの店で一杯やってから帰るのが楽しみになってしまいました。
これまで、3回訪問させていただきましたが、女将さんやご主人のホスピタリティに溢れた客あしらい、季節のものを活かした丁寧な肴、そしてもちろん柔らかくふんわりと焼きあげられた鰻、ここにくるといつも心がくつろいだ気分になって帰ることができます。

刺身にしても季節感豊か。
6月に訪問した時はあいなめや金目鯛などを出していただきました。
今年の3月には、あら、アンコウの肝などが入っています。
3月の時は2人で行ったので種類も多めに出してくれました。
こちらの都合に合わせて、その時の旬のものを中心に見つくろってくれるので、いつもすっかりご主人にお任せです。

その他の肴も季節によって変わります。
6月はとこぶしの煮貝や青柳でした。
貝類は産卵前のこの時期が一番身が太ってますからね。
とこぶしの煮貝は海のない地方独特の保存食でもあります。
コリっとした歯ごたえがあり、貝の旨味は凝縮され、薄味の醤油で煮込まれていて言うことなし。
この時は思わず、地元の日本酒の惣誉という、さっぱりした飲み口の酒を頼んでしまいました。
もちろん青柳もぷりぷりで、日本酒との相性は抜群です。

今年の3月に訪問した時はせりの胡麻和えや蕗味噌が出てきました。
ホントに季節感のあるその時々のものが楽しめます。

こちらの鰻は背開きして蒸しあげてから焼く関東風の仕事。
注文を受けてから鰻をさばくので、出来上がりには30分以上かかります。
「関西から来たお客さんから、蒸さずに焼いてくれと注文されたこともあるんですが、それはできませんとお断りしたんですよ」、とご主人。
「私はこのやり方しか修行してきてないんで、他のやり方はできないんです」と語ります。
この店の流儀をきちんと守られた、丁寧なお仕事。
それがふっくらと柔らかくっ仕上がった鰻だけでなく、いつも楽しませていただく料理全体に表れていると思います。

それに、女将さんの接客はいつも心のコリがほぐれます。
いつもにこやかで、客の要望をよく聞いていただいて、いいものを勧めていただいて、料理や地元のこともいろいろ教えていただいて、一見も馴染みも関係ない、ホントに気持ちのいい接客にはいつも感謝です。

また宇都宮行った時は寄りますので、美味しい鰻と季節の肴でゆったりとした時間を過ごさせていただきたいと思っています。
そういえば、まだ初回に食べそびれた白焼きも食べてないし^^;


【最初のレビュー 2010.03】
「うなぎにもその店その店のやり方がありましてね」と語るのはご主人。
「35年やってます。周りはいろいろ変わるんですが、私たちは変わりようがないんです」とのこと。
いやいや、ずっと変わらずこちらのやり方を通してこられたというのは、とっても大事なことだと思いますよ。
こちらは、うなぎだけでなく、そのほかの酒の肴も豊富。
「栃木は海のない県ですから、少し珍しい魚も扱おうと思って出してるんですよ」と、おかみさん。
ではまず、適当にみつくろっていただきましょう。

まず、「すこしずつ3種ほどお持ちしました」という刺身の盛り合わせを出していただきました。
あら、ほうぼう、さよりの3種盛り合わせです。
この3種、さよりははまだ東京でもたまに出ますけど、あらやほうぼうは、そうは見ません。
「少し珍しい」ではなく、かなり珍しい魚が出ていると思います。
ほうぼうは、歯ごたえがこりこり、淡白であっさりしていますが、噛むと旨みが染み出てくるような刺身です。
あらは、ほんのり脂が乗って少し濃厚感があります。でも軽い脂でしつこさは全然ありません。
さよりは、この時期だけの春を告げる魚。透き通る白身で淡白、あっさりしています。
あらは、九州では鍋にすると取り合いになる高級魚。
今回刺身で出していただいたあらは、10キロの目方のものだそうです。
「あらとクエ似てますが違うんですよ。あらはスズキの仲間です。クエは養殖できますがあらは天然ものしかありません」とご主人。勉強になります。

次に出てきたのは、タラの白子と湯波のみぞれ煮。
湯葉ではありません、ここは栃木、だから湯波です。
しっかりとした厚みのある湯波。食べ応えがあります。
白子はちょうどよい炊き具合。旨みがしっかり閉じ込められています。
それにこのみぞれ煮のみぞれ、大根ではなく、聖護院かぶらなんです。
だからカブの甘みがいっぱい。出汁もよく効いてやさしい味になっています。

さらに春の息吹を感じる蕗味噌などで一杯やって、ちょうど4杯目の焼酎のグラスが空く頃、いよいよ真打のうな重が登場です。
普通は注文して30分ぐらいで出されるそうです。ちゃんと作っていただいている訳ですね。
頃合いを見計らうように、ちょうどグラスとつまみが空になった頃に出していただきました。
お重に一匹分、うなぎが横たわっています。
早速一口。
こちらのうなぎは、あっさり仕立てですね。
ふっくら柔らか、口の中でやさしく身がほとびれていきます。
脂っぽさが抑えられて、軽い焼きあがりです。
真ん中の身の厚いところはホクホク、尻尾の方はややカリッとして、食感の違いも楽しめます。
たれは、品のいい甘さをもったあっさり味。
ご飯と相性いいですね。
静岡は吉田のうなぎだそうです。今の時期は養殖ものしかでません。
夏場になると天然ものも出せるそうですが、値段は3倍違うそうです。

こちらの接客も、とても素晴らしいものでした。
飲んでいる途中で上着を脱ごうとすると、さっと後ろで手伝っていただいたり、一見の客なのに、とても丁寧に説明をしていただいたり、でもけっしておせっかいや押しつけがましさもなく、おかみさんもご主人も、とても気持ちのいい方でした。
「私たちはこのやり方なので、この味がよいと思う方に来ていただければいいと思ってます」というご主人。
これからも、長くここでお店を続けていただきたいて、また寄らせていただきたいと思います。
今度来るときは、今回食べるのを忘れた白焼きをいただかなくては。

  • うな重 松

  • うな重 松

  • 白焼き2014.06

  • 鱸の刺身

  • とこぶしの酒蒸し

  • とこぶしは煮切り酒のタレで食べます

  • 鯛のすり流し

  • 肝吸いと香の物

  • 大根とクラゲの和え物のお通し

  • ヱビスビール

  • 白隠正宗純米吟醸

  • 花垣純米吟醸

  • うな重松201306

  • うな重松アップ201306

  • 白焼201306

  • 刺身盛り合わせ(いさき、たいら貝、ひらまさ、鯛)201306

  • 箸休めの蜆汁201306

  • 肝吸い201306

  • 香の物201306

  • お通しのうどの胡麻和え201306

  • 仙禽201306

  • 山形正宗夏ノ純米201306

  • 賀茂金秀特別純米201306

  • ビール201306

  • お茶201306

  • メニュー201306

  • うな重松(2012.03)

  • うな重アップ(2012.03)

  • お造り盛り合わせ(2012.03)

  • きも焼き(2012.03)

  • ふきみそ(2012.03)

  • お通しの小松菜の胡麻和え(2012.03)

  • 日本酒KANPA+I(2012.03)

  • うな重

  • 刺身盛り合わせ

  • 白子炊き合わせ

  • 蕗味噌

  • うな重 松(2011.03)

  • 刺身盛り合わせ(2011.03)

  • せりの胡麻和え(2011.03)

  • 蕗味噌(2011.03)

  • 刺身盛り合わせ(2010.06)

  • とこぶしの煮貝(2010.06)

  • 青柳の酢味噌和え(2010.06)

  • 惣誉

2020/02/28 更新

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