kanamilkさんが投稿した汐見(東京/早稲田)の口コミ詳細

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呑兵衛年寄りの呑み喰らい放浪記

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kanamilk (60代後半・男性・東京都) 認証済

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汐見早稲田(メトロ)、江戸川橋、早稲田(都電)/そば、天ぷら、日本料理

1

  • 昼の点数:4.2

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.3
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 3.8
1回目

2021/10 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

産地直送の厳選素材で和食と蕎麦の技を楽しむ

ようやく大禁酒法時代が終わり、制限付きなら飲んでもいいよと、看板だけ掛け替えた連中から許可が出たので、久しぶりに信頼するマイフォロワーさんと昼の蕎麦屋酒を楽しむことになりました。
マイフォロワーさんが選んでいただいたのがこの店。
かつて自分の母校の高校があったところと同じ町内で、マイフォロワーさんと自分の母校の大学もすぐ近くにあるので、地理的には勝手知ったるところ。
でも、われわれが学生だった40年以上前とは周辺はずいぶん変わりました。

早大通りに面した店の前に到着すると、ほぼ同じタイミングでマイフォロワーさんもご到着。
店の前で、久しぶりに蕎麦屋酒が楽しめることを喜んでいると、店の入口が開いて、ご主人が「お待ちしておりました。どうぞお入りください」と招き入れてくれました。

訪問した10月初めは感染対策のため、ランチは前日までに予約した人だけ受け入れ、5,000円のコースだけの営業です。
キレイな花の活けてある一番奥の4人席にはす向かいで着席。
広くはないですが、落ち着いた清潔感のある店内。
スタッフはご主人と、サポートの男女2名の調理人の方の3人体制でした。
そのスタッフの対応も非常に丁寧でしたが、席にはコースの内容と素材の解説が書かれた紙が置かれているところも親切です。

席について最初に出されたのは蕎麦湯。
まずは「これで胃を休めてください」とのこと。
ちょっと濃いめの蕎麦湯で、ピリッとした味がするのは塩胡椒を加えているからだそうです。

その後生ビール(800円)で乾杯。
最初の料理は「秋の吹き寄せ」でした。
蓋を開けると柚子のいい香りが立ち昇ります。
海老芋、栗、銀杏、ズワイガニを上品な出汁餡がまとめます。
一品目からもうこの店の実力の高さを見せつけてくれました。

二品目は真牡蠣の酒蒸し。
酒蒸しになってもかなり大きいので、もともとは相当立派なサイズだったものと思われます。
もちろん一口で食べられるような大きさではありません。
一度に頬張ったら、口中を熱い牡蠣のジュースで火傷するでしょう。
牡蠣のジュースをできるだけ逃さないようにして、ようやく四口で食べることができました。
もちろん牡蠣の何とも言えない旨味がしっかり詰まっています。

三品目は、そばがき椀。
そばがきの上に白髪ねぎが乗り、またその上に柚子を一片。
鴨とししとうが添えられています。
この鴨が実に滋味ある美味さ。
その美味さは汁の中にも染みわたり、そばがきにもその旨味をプラスしていました。
ししとうが「当たり」だったので、ちょっと口の中がひりひりしましたが(;^ω^)

四品目はお造り。
ウメイロという珍しい魚が入ったので使ってみましたということで、そのウメイロとヒラスズキ鰆の炙りの3種です。
このウメイロという魚は、なかなかの高級魚のようで目にしたのは今回が初めて。
キレイな白身なのでサッパリ系かなと思ったら、程よく脂がのり、旨味が非常に濃い魚。
柔らかな弾力のある身を食べると、乗せた山葵の辛さを感じないくらいの甘味がありました。
これにし対してヒラスズキは、非常にさっぱりしたさわやかな旨味の魚。
同じ白身でもこうも違うのかという味の対称感が面白い組み合わせ。
鰆は炙ってあるおかげで身が締まり、独自の旨味路線をわが道と心得る味でした。

五品目はカマスの西京漬け。
焼魚です。
丸く焼かれて出てきましたが、真っ直ぐのままだったらおそらくかなり大きめのサイズだったことでしょう。
ふっくらとして上品な白身魚の味。
魚そのものの旨味を西京味噌がまたもう一段上に引き上げます。
この肴でなら日本酒との相性も最高です。

六品目は天ぷらを揚がった順番に一つ一つ出していただきました。
天つゆはなく、塩でいただきます。
最初はしいたけ。
肉厚でジューシーで何より旨味がギュッと凝縮されていました。
続いて帆立。
中はレアの状態で、甘みがあります。
さらに茄子。
縦に切られた4本の一本で登場。
そのまま齧ると、熱い汁が飛び出して火傷するので、注意しながらいただきます。
瑞々しくてふくよかな味わい。
〆は車エビ。
プリプリで甘みがあって、尻尾まで全部食べてしまいました。

そして最後に〆の蕎麦。
赤城産の十割そば。
季節限定のメニューがあるということで、きのこおろしそばにしてみました。
そばは細打ちに切りそろえられた艶やかな深緑色。
十割だけに風味も強め。
コシものど越しも申し分なし。

つゆにはシメジや舞茸、エノキと大根おろしの入って濃い口。
出汁が美味しい。
大根おろしがあってもきちんと存在感を発揮する味。
蕎麦と組み合わせると、蕎麦の甘味を引き立ててこれまた申し分なし。

これで残すはデザートのみとなるのですが、オジサン二人はここでちょっと悪だくみ。
季節メニューの中で二人とも気になっていた、自家製肉味噌蕎麦を半々にして出してもらえないか?というもの。
一瞬戸惑ったご主人は、この店のご常連となっているマイフォロワーさんのご依頼ならと、この我儘な注文引き受けてていただいたのでした。
良い子はけして真似しないでください。
しかし、この肉味噌蕎麦、ちょっと辛味のある肉味噌が甘みのある蕎麦とよく合うのです。
上に乗った半熟の卵も実に濃い味で、蕎麦全体の味を膨らませてくれました。
遠慮を知らない親父のお願いをかなえていただきご主人には感謝です。

もちろん、こんな美味い料理たちですから酒が進まないわけもありません。
田酒特別純米、鳳凰美田純米吟醸、金澤屋特別純米、作純米吟醸穂乃花、赤武特別純米、新政美山錦といったところを合わせました。
まさに蕎麦屋酒(^▽^;)

デザートは紅葉の羊羹とピオーネの大福。
葡萄のピオーネが丸ごと一個入った大福は、葡萄の甘味と酸味と漉し餡のバランスがいいもの。

〆の蕎麦湯もちょっと濃いめでしたが、全く手抜きのないこのコース内容には十分満足。
5,000円でこれだけ多彩な味が楽しめるのは、値段以上の価値です。
もっとも我々は酒呑みなので、支払いは一人1万円をちょっと超えましたけどね。

ゆっくりとした2時間を演出していただいたご主人とスタッフの方、それにご紹介いただいたマイフォロワーさんには改めて感謝いたします。

なお、この後同窓のマイフォロワーさんと母校の中と周辺を久しぶりに探索できたのもいい腹ごなしの楽しい時間。
食事は単にモノを食べるだけのものではないですね。

  • きのこおろしそば

  • 自家製肉味噌蕎麦

  • 秋の吹き寄せ

  • 真牡蠣の酒蒸し

  • そばがき椀

  • お造り

  • カマスの西京焼き

  • 椎茸の天ぷら

  • 帆立の天ぷら

  • 茄子の天ぷら

  • 車エビの天ぷら

  • 紅葉の羊羹とピオーネの大福

  • 最初の蕎麦湯

  • 〆の蕎麦湯

  • そば

  • 自家製肉味噌蕎麦

  • きのこおろし

  • そばつゆ

  • 土佐醤油

  • 蕎麦湯の鉄瓶

  • 新政美山錦

  • 赤武特別純米

  • 作純米吟醸穂乃香

  • 金澤屋特別純米

  • 鳳凰美田純米吟醸

  • 田酒特別純米

  • そば茶

2023/06/19 更新

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