kanamilkさんが投稿したほしのま(東京/入谷)の口コミ詳細

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呑兵衛年寄りの呑み喰らい放浪記

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kanamilk (60代後半・男性・東京都) 認証済

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ほしのま入谷、鶯谷、三ノ輪/そば

1

  • 昼の点数:4.1

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.1
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 3.9
      • |酒・ドリンク 3.9
1回目

2025/05 訪問

  • 昼の点数:4.1

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.1
    • | 雰囲気4.1
    • | CP3.9
    • | 酒・ドリンク3.9
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

たどりつけば、そこにはくつろぎの蕎麦屋酒が待っている

ほしのまが、前の店のすぐ近くに移転したという話は、信頼するマイフォロワーさんのレビューで承知していました。
そのマイフォロワーさんから、ほしのまで一杯やりませんかというありがたいお誘い。
日程を合わせ、喜んで伺うことにしました。

JR山手線鶯谷駅から、金杉通りを進んで店に向かったのですが、その位置は非常に分かりにくい。
移転前の店があった根岸柳通りを通り越して、次の路地を入って行くも、どうもよく分からない。
すると、後ろからマイフォロワーさんの呼声。
「ここなんですよ」と言われたところを見ると、小さな文字で「ほしのま」と書かれた看板がありました。
店はその奥。
昔、旅館だったところを改装して営業しているそうです。
風情のある建物ですが、この辺りはかつての三業地。
旅館と言ってもその手の旅館だったそうです。

しばらく待って12時になると、お母さんが「どうもお待たせしました。いらっしゃいませ」と暖簾をかけて中へ案内してくれました。
玄関を入ると三和土があり、ここで靴を脱いで中に入ります。
そこには、8人が座れるカウンター席が待っていました。
我々はその一番奥の席に案内されました。
すぐに他のお客さんも入ってきて、カウンター席はほぼ満席。
奥に20人程度が座れる座敷席もあるそうですが、「そっちが入っちゃうともうてんやわんやです」とご主人。
このカウンター席程度で収まるのが、店にとっても客にとってもちょうどいいのでしょうね。

まずは赤星で久しぶりの再会の挨拶に乾杯。
「今日できるものは、後ろのボードに書いてあるんです」とご主人。
「おつまみ てきとうにおつくりします」と書いてありました。
我々は蕎麦屋酒が目的なので、ご主人のお任せで「てきとうに」料理を出してもらうことにしました。

まずは定番のいたわさ。
厚切りの蒲鉾が2つに切られています。
味からするとなかなかの上物。
山葵も本山葵です。

2本目のビールを飲んでいるところに、小皿料理が3種並びました。
蛍烏賊のヅケ、イカの明太和え、帆立と海苔の佃煮の3種。
蛍烏賊には里芋のペーストが合わせてあり、金山寺味噌が添えてありました。
間もなくシーズン終了の蛍烏賊、そのシーズンを締めくくるのにふさわしい旨味が凝縮されたヅケ。
イカの明太和えは、辛さを抑えて、イカの甘味を残した味。
帆立と海苔の佃煮は、帆立をオイルにつけているそうで、帆立の甘味がよく出ています。

そんな小皿が出されては、酒に切り替えないわけにいきません。
「それが狙いなんですよ」というご主人の策に、まんまとはまってしまったのでした。
酒は鯉川の冷。
お母さんが冷蔵庫から出して、徳利に注いだものを出してくれました。
「山形県のお酒ですね」とお母さん。
旨味のしっかりした酒です。
同じ酒を燗にしてもらうと、旨味が丸くなりますね。

続いて出てきた小皿は、煮穴子。
甘味少な目でさっぱりとした味に仕上げてあるのですが、身は柔らかくてホロホロ。
口の中でほとびれて行きます。

酒は天穏の冷に交代。
名前の通り穏やかで落ち着いた酒。

出てきた料理は鴨の煮物。
分厚く切られた鴨に、鴨を叩いて作ったつくね、葱が入っていました。
鴨肉はレア。
でも旨味は濃厚。
つくねには出汁が沁み込んで、幸せの旨さ。
葱は甘くて鴨出汁を吸い込んで、これまた幸せの旨さ。
一切れじゃなく、もう3本くらいくれ!と言いたくなります。

続いての酒は鳥取県の久米桜。
精米歩合70%の酒。
色が付いています。
冷で飲むとちょっとひねたような味わい。
燗で飲むとこなれた味に変化します。

この酒に合わせて、いよいよ天麩羅の出番。
この日は、蛍烏賊、アスパラ、蓮根の天ぷら。
蛍烏賊は熱が加わると旨味が増します。
アスパラはサクッとした食感。
春の味です。
蓮根はシャクシャクとした歯応え、この歯応えを楽しむ天ぷらですね。

まだ酒が残っているのを見たご主人、「穴子も揚げますか?」と聞いてきました。
そりゃ聞かれりゃ注文しますわな。
対馬産の穴子だそうで、「あまり大きくはありません」とのこと。
それでもホクホクでふんわり。
残った酒で流し込むと、ホントにくつろいだ気分になれます。

「徳利5本空けたし、昼間だからそろそろ蕎麦にしますか?」とお母さん。
気が付けばもう14時近くです。
くつろいだ気分で美味い蕎麦前をやっていると、2時間なんてあっという間。
では、そろそろ〆の蕎麦とまいりましょう。

せいろを1枚ずついただきます。
蕎麦は機械打ちですが十割です。
甘味があって風味のある細打ち。
つゆはそれだけでも酒が飲めそうな濃い口の旨口。
ホントにくつろぎの幸せ気分。

まだ若いご主人の手際のいい仕事ぶり。
そのご主人を立てつつ、出しゃばらずに和やかな接客をされるお母さん。
このお二人のコンビもくつろいで飲める要因の一つ。

道に迷いながらもたどり着けば、くつろいだ気分で充実の蕎麦屋酒にありつけます。
こうした店にお誘いいただいたマイフォロワーさんには、心より感謝いたします。

2025/06/22 更新

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