kanamilkさんが投稿した巽蕎麦 志ま平(東京/牛込神楽坂)の口コミ詳細

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呑兵衛年寄りの呑み喰らい放浪記

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kanamilk (60代後半・男性・東京都) 認証済

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巽蕎麦 志ま平牛込神楽坂、神楽坂、市ケ谷/そば、日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.3
      • |雰囲気 4.9
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.3
1回目

2013/04 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.9
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

丁寧な仕事をすべて一人でこなすご主人の実力

6年ほど前に一度来たことがあるのです。
その時も美味い蕎麦屋さんだなと思ったし、隣に座った方が、「出版社の者です」とか「フードコーディネータです」とか自己紹介してくれたりしてましたので、けっこう食通の方が来る店なのだなとは思っていました。
この界隈は仕事の関係でしょっちゅうウロウロしているところなので、機会があればまた来たいなと思っていたのです。
そんなある日、マイレビュアーの蓼喰人さんから「カウンターを貸切にしたのでいらっしゃいませんか」というご丁寧なご案内。
そりゃもう二つ返事で喜んで参加させていただきました。

開始時間には続々みなさん集合。
入り口上に飾られた蕎麦のこね鉢を使った店の看板など外観を撮影したら靴を脱いで店内へ。
8人座れる掘りごたつ形式のカウンター席に横並びで座らせていただきました。
ご主人とは対面式になる形。
この店は調理から接客まですべてご主人がお一人で切り盛りしますから、基本はカウンター席だけが使われるのです。
歴史を感じる飾り棚など重厚感ある木製の調度品。
その中には、「江戸時代のものもあるよ」という蕎麦ちょこや器が納められています。

では早速生ビールで乾杯。
まずは前菜の4種盛りがカウンター越しにご主人から手渡されました。
蕗味噌、味噌納豆、わらびの煮物、葉山葵のひたしの4種。
味噌納豆は納豆といっても粘り気はほとんどなく、味噌風味の大豆マメという感じ。
蕗味噌は苦味、葉山葵は辛味がそれぞれアクセント。
しかし、これはいかん、すぐに日本酒が欲しくなってしまいます。
その気配を察知したご主人は、「日本酒いきますか」?
この日用意してある日本酒を我々の目の前に並べてくれました。
では、順番にお勧めのものをということで、とりどりの猪口の中から各自好きなものを選択。
なぜか我々の座った席の側は大きな猪口ばかりを取る人が集まったのは、やはり自然とそういう席の配置だったのでしょうか^^;

ご主人のお勧めに従って、ちょっと酸味があってボディのしっかりした「景虎」(新潟)、ほんのりした甘味のあるさっぱり系の「真澄」(長野)、ボディのしっかりした飲み応えのある「大七」(福島)、バランスのいい船中八策(高知)、甘味があってフルーティな「東洋美人」(山口)、すっきりした飲み口の「写楽」(福島)、辛口すっきり系の「山頭火」(山口)と、結局ストックの日本酒を全種類制覇。
この店では「ちろり」で日本酒が提供されるのが特徴。
あの重みのある「ちろり」は錫製かな。

そんなお酒を飲みながらいただいた料理は次のもの。

〇八寸
近江の赤こんにゃく、鰯の胡麻漬け、空豆、鰆の山椒煮、鯨ベーコン、金時の梅肉乗せ、葉山葵を挟んだかまぼこ、ながらみ(巻貝です)、玉子焼き、ホタルイカ、酢蓮根、ごぼう、茹で筍など15種。
どれも酒に合うものばかり。
作り置きのものもあるとは思いますけど、きちんと手をかけてあるものばかり。
玉子焼きは椎茸が入っていい味を出してました。
どれも一口サイズですが、そういう小さなものを全てきちんと作られるところがさすがと感じられます。

〇そばのスープ
蕎麦の実を半分程度に挽いて鰹出汁で割っているのだそうです。
かかっているのは蕎麦茶。
クリーミーでなんともやさしい味がします。

〇蕎麦寿司
蕎麦と一緒に錦糸玉子、きゅうり、海老が海苔で巻かれています。
蕎麦の水切りがきちんとしているので、海苔がパリンとしています。
かといって、そばがパサつくなんていうこともなく適度な水分があり、この見極めってなかなかすごいなと思います。

〇そばがき
そばがきを揚げて鬼おろしと出汁で食べます。
もっちりねっとりとして甘味のあるそばがきは、口の中に蕎麦の風味がいっぱいに広がります。
鬼おろしが合いますね。
「鬼おろしの方が水っぽくならないんですよ」とご主人の説明がありました。
蕎麦がきを食べ終わったお椀には、蕎麦湯を入れてくれるサービス。
一椀で二度美味しく楽しめます。

〇蕎麦クレープ
カリカリのにんじん、みょうが、かいわれ、水菜などが蕎麦のクレープで巻かれてあります。
味付けは甘めの八丁味噌。
出汁と醤油の世界とはちょっと変わったアクセントが楽しめる味。
蕎麦クレープはふっくらで蕎麦の風味がたっぷりです。

〆の蕎麦は「深山」という田舎風の太目の粗挽き蕎麦とせいろの2色盛り。
せいろは喉ごしがよく、加えて蕎麦の風味が広がって甘味があります。
「深山」は、蕎麦が太い分さらに風味と甘味が強くなります。
喉ごしはよろしくはないですが、噛んで楽しみたくなる蕎麦。

そしてその蕎麦をさらに引き立てるのが蕎麦つゆの存在だと思います。
以前に来た時も、こちらのつゆは蕎麦の味を引き立てるなとは思っていたのですが、今回感じたのは、蕎麦をそのまま食べるよりも蕎麦つゆにつけて食べる方がずっと蕎麦の甘味が増すということ。
蕎麦の実力をさらにアップさせる蕎麦つゆもこの店の実力だと思います。

蕎麦湯は釜から汲んでいただくナチュラルなもの。

今回はご主人と直接お話しできる時間は多くはありませんでしたが、ご自分の世界をきちんとお持ちの方であることは改めて感じました。
こうしたご主人の実力を存分に楽しませていただく機会を作っていただいた蓼喰人さんと、ご一緒させていただいたみなさまに改めて感謝申し上げます。

  • 「深山」とせいろ

  • 蕎麦つゆ

  • 前菜4種盛

  • 八寸15種盛

  • 蕎麦のスープ

  • 蕎麦寿司

  • そばがきの天ぷら

  • そばがきを食べた後に蕎麦湯を注いでくれました

  • 蕎麦クレープ

  • 蕎麦湯

  • 「景虎」

  • 「真澄」

  • 「大七」

  • 「写楽」

  • 「東洋美人」

  • 「船中八策」

  • 「山頭火」

  • 生ビール

  • 店内には江戸時代のものもあるという蕎麦猪口

2020/02/28 更新

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