12回
2025/06 訪問
入った瞬間、店を間違えた…
と思った。入口近くにあった部屋を潰して広い玄関に。奥の部屋も仕切りを取り除き、玄関から裏庭が見え印象が随分変わった。
今月から1日ひと組に。何年もひと組にしたかったとのこと。あれだけ緻密且つ繊細な料理をするには相当な集中力が必要で、ふた組だと集中力を維持するのが難しいのだろう。また大将は話好きで、お客さんと話しながら料理を提供したいとのこと。大将と女将を独り占めして、色んな話をしながら他では食べられない緻密且つ繊細な料理を頂く、食のエンターテイメントの極地とも言うべきお店に進化された。
本日頂いたのは以下。
玉蜀黍葛寄せ
玉蜀黍が超甘い。それを支える繊細な葛餡も美味
伝助穴子焼き霜
皮目パリッ、身は超レア。塩梅は抜群。これぞ焼き霜。昨年より更に進化。
九絵湯引き 揮発させた小豆島産醤油
熟成した九絵のレア湯引きが甘い。それを引締める揮発させた醤油。揮発させると塩分濃度が上がる筈なのに返って円やかに。
夏野菜の八寸
蓮根が美味い。トマトはトマトらしさを失わず格段に美味に。冬瓜は去年より味の輪郭がくっきり。賀茂茄子は間違いなく絶品。北あかりは反則級の旨さ。野菜だけで毎回感動を与える八寸。
鮑の碗物
柔らかい鮑は4時間くらい掛けてじっくり火入れするそう。肝も入った碗物は贅沢な一品。
サロマ湖産紫雲丹 出汁ジュレと出汁醤油ジュレ
初のサロマ湖産雲丹。味がスッキリ、甘くて雑味が一切ない絶品。2種類のジュレが味を更に引き立てている。
滋賀県安曇川産若鮎塩焼き
関西で一番美味いと言われる安曇川産鮎。若鮎なのに子持ちかと思う程味が円やか。
鱧しゃぶ 梅肉添え
新玉葱を入れた鱧出汁に潜らせる鱧しゃぶ。提供直前にもう一度皮目だけ火入れする緻密さ。2人で一本なので量があるが絶品なのでペロリ。そのままで十分美味だが梅肉を付けるとまた違う旨さに。
蕎麦掻き 白味噌仕立て
懐石料理屋の滑らかな蕎麦掻き。白味噌の味付けを微調整された上に、蕎麦掻きの硬さも少し変えて、味・食感とも更にくっきり。
鰻枝豆葱の土鍋ご飯
3年連続同じ食材で勝負される潔さと勇気。毎年進化されている。昨年は鰻と枝豆の硬さを変えて更に美味くなっていたが、今年は出汁を変えて更に味が進化。鰻の脂でご飯がコーティングされているので、(例えが不適切かも知れないが)上品な香港の炒飯の様な味に感じた。
潤菜と波照間島産黒蜜
一緒びっくりする組合せだが、潤菜の味の一部が黒蜜の味の成分と似ていて、味に一体感がある。波照間島産黒蜜が一番合うらしいのだが、昨年よりも味が進化。超絶品。
2025/06/22 更新
2025/03 訪問
飲める煎り酒、まだ進化…
珍しく深皿で提供される刺身。直前に軽く昆布締めした鯛の刺身と香り高い山葵、その下にはたっぷりの飲める煎り酒。今までの煎り酒より少しだけ酸味・甘味成分を増やしより味の輪郭がはっきり。
今までも他星付き店を抜きに出るくらい十二分に美味かったが、更にそこからも調整を続け進化するのが光安。三つ星を貰るべき名店だと思う。微妙な違い、さり気無い出し方が理解され難いのだろう…
本日頂いたのは以下。
・ハコベ、万年草の餅米お粥
実に味わい深く、且つ食欲を掻き立てられる一品。新鮮な生姜卸しがポイント。
・鯛の刺身 飲める煎り酒
冒頭で紹介した品。普通の店で刺身が鯛だと「な〜んだ」と思ってしまうが、こちらの鯛刺身は絶品過ぎて店に行く前から待ち遠しい。
・鮟肝炙り
火を入れた鮟肝の芯だけを使い、表面だけ少し炙って提供されるので、香ばしさを感じつつ口の中で蕩ける、何とも贅沢な一品。ここでも山城産の高品質生姜の千切りが効いている。
・春野菜の八寸
しっかりと出汁が染み込んだ春野菜の八寸。2年熟成の北あかり、栗と間違えそうに甘い百合根、酸味を感じつつ甘いトマトなどなど。ほおづきは酸味・甘味と食感のバランスが絶妙な最高品質。
・筍の煮物 木の芽・白髪葱
香り高い新鮮な筍。今まで筍は先の方が柔らかくて圧倒的に美味いと思っていたが、今日こちらで根元の方が香りが高いことに初めて気付いた。
・自家製唐墨飯蒸し2種
左:摺り下ろした唐墨の上に摺り下ろし柚子
右:炙った唐墨の上に炙り岩海苔
まず柚子の香りが口の中に広がり、続いて飯蒸しと唐墨の混じった味わいが来る、最後には唐墨の味と風味だけが残る。唐墨の料理として今までで最高。
・焼き虎河豚白子 小鍋仕立て
寒の戻りだったので身体の温まる一品。炭で炙った虎河豚白子はまったり且つ香ばしい。葛餡は身体を温めてつつ、白子を最後まで温かく提供する。ここでも山城産の生姜が良い仕事をしている。
・真子鰈有馬焼き 青大根おろし
鯛の刺身と同様、他店で真子鰈が出てくると「なーんだ」と言う感じだが、こちらでは全く違う。非常に細かい隠し包丁を入れた身に山椒醤油ベースのタレを付けて炭焼きに。絶品。
・蕎麦掻き 白味噌仕立て
超滑らかな料理屋の蕎麦掻き。白味噌の味付けを変えたのか味の深みとコクが増している。和芥子が実に良い味のアクセントとなっている。
・琵琶湖産鰻と揚げ山菜の土鍋ご飯
天然鰻を使った贅沢な一品。頭から尻尾まで細かく砕いて全部使っているとのこと。揚げた山菜と鰻の合わせ方も絶妙。お焦げまで旨い絶品土鍋ご飯。
・抹茶ぜんざい
それ程甘いもの好きではないツレが最後まで黙って完食した絶品デザート。小さな焼き餅とのバランスも良い。
ご飯の時は一保堂、甘味の時は柳櫻園とほうじ茶を使い分ける気遣いも素晴らしい。
最後に。仮に一品ずつのグランプリがあったら全勝するだろうと思われるスター揃いのラインナップ。勿論、こちらの店のコースとしては意味のある順番で強弱も効いている。この店の味を基準にしたら他店では食べられなくなる…
2025/03/16 更新
2024/12 訪問
緻密で繊細だが心温まる御料理
前に頂いたかなり高い完成度の料理でも微調整を繰り返し更なる高みを目指す大将。ここまで料理を追求しているのに「オレの料理美味いでしょ」的な押し着せが一切ない稀有な料理人。だからなのか、これ程緻密で繊細な料理なのに頂いた時にほっこりした気分になる。これこそが光安の真骨頂か。
本日頂いたものは以下。
・聖護院蕪の擦り流し
口当たりが柔らかくほっこり。おろし柚子が全体を包む。
・鯛のお造り 飲める煎り出汁
食べる直前に昆布締めにすることで不用な水分が抜け鯛の味が引立つ。皮目もしっとりで超美味。付け合せの苺のへた、カットした穂紫蘇、大徳寺納豆が良いアクセント。飲める煎り出汁は絶品。
・野菜の八寸 2年熟成雪あかり、煮揚げた海老芋
野菜だけでいつも感動させる八寸。2年熟成した雪あかりはまるで上質の薩摩芋の様にまったり且つ甘い。煮揚げた海老芋は外はカリッ、中は超トロッ。両方とも超絶品。
・白甘鯛の煮麺 葛素麺
焼いた味をしっかり残した白甘鯛に口当たりがしっかりした葛素麺が良く合う。甘鯛の味が滲み出た出汁も抜群に美味。
・出汁醤油で焼いた真子鰈 酢橘
厚みのある立派な身に細かい隠し包丁を施し出汁醤油で焼いた真子鰈。付け合せのおろし酢橘に酢橘の汁を混ぜたものが抜群に合う。
・茹でた間人のセイコ蟹冷製 赤大根おろし
茹でた蟹身・内子・外子などの上から赤大根おろし、摺り下ろし生姜を掛けた、見た目パフェな一品。酸味と塩味のバランスが抜群。今まで食べたセイコ蟹の中でも圧倒的に飛び抜けて美味。
・蕎麦掻き 味噌仕立て
旨い蕎麦屋の粗目に引いた蕎麦掻きも好きだが、こちらの滑らか柔らかに仕立てられた蕎麦掻きは懐石料理屋らしい品。白味噌との相性も抜群。少量の練り辛子がらまた良い。
・淡路の焼き虎河豚と九条葱の土鍋ご飯
昨冬に来た時も頂いた一品たが、また進化していた。出汁を少し強めに、塩味をやや控えめにしたお蔭で、ひと口食べるともうひと口食べたくなる超美味な土鍋ご飯に進化!出汁を強めたので焦げも多くなり、その焦げが抜群に旨い。
・蜜柑の葛湯
豪華な料理を期待する人には全く肩透かしな超シンプルな一品。粒を全く感じないくらいに濾した蜜柑の汁を葛湯に。前回よりも葛を少なめにしてより滑らかな舌触りに。
2024/12/10 更新
2024/09 訪問
文化、哲学、光安。
行く前から「ちゃんと受け止められるだろうか」と言う一流投手の球を受ける捕手の気分。「大将が何を表現したいのか、何を伝えたいのか」を料理を通して感じる、他では有り得ない楽しみが光安にはある。食べる側にも、さり気ない表現に違いを感じる感性や繊細さが必要、そんな気がしてならない。
今回は夏の名残りと秋の走りが同時に感じられる最高の時期を狙って再訪した。頂いたものは以下。
・銀杏と野草のお粥
銀杏が美味い。3種の米をブレンドしたお粥だけでも美味い。優しい味付けで決して出しゃばらないが、のっけから一気に京都の秋を感じさせる一品。
・鯛お造り
何だ鯛かと思ったら大間違い、鯛がめっちゃ旨い。後で大将に聞いたら出す直前に軽〜く昆布締めしたらしい。上品な出汁醤油も良いが、飲める煎り酒は超絶品。
・秋野菜の八寸
毎回野菜だけで感動を覚える八寸。特に印象に残ったのは、一度煮てから揚げた甘くねっとりの海老芋、皮ごと頂く高品質な無花果などなど。素材ごとに変える塩梅も抜群。
・丸鍋
今まで食べた丸鍋は何だったんだと思うくらいの絶品。骨は丁寧に取り除かれ、また大きめに切った部位や細かく切った部位を織り交ぜて、全くクセを感じさせず旨味・コクと円やかさを出した出色の品。すっぽんが余り得意ではないツレが出汁まで完食!
・焼き松茸飯蒸し
焼きも蒸しも感じられる上に、ご飯と相俟って口の中に松茸の味・香り・甘みが広がる。松茸の食べ方としてコレが一番美味いのではと思う秀逸な品。
・安曇川の天然子持ち鮎塩焼 天然黒舞茸素揚げ
この時期に、且つ子持ち鮎にも拘らず頭から食べられるサイズ。安曇川の鮎は何故かだいたい頭から骨ごと食べられるサイズらしい。鮎に勝るとも劣らない天然黒舞茸。こちらが主役かもと思える旨味と食感。
・蕎麦掻き白味噌仕立て
定番の一品。今回は今までになく蕎麦掻きが柔らかかったが、これくらい柔らかい方が白味噌との混ざり合い具合が良いと感じた。これぞ懐石料理屋の蕎麦掻き。
・百合根と唐墨粉の土鍋
前回の鰻と枝豆の土鍋ご飯が完璧だったので、上回るのは難しいのではと思っていたが、驚くことに期待を超える超絶旨い土鍋ご飯にありつけた。百合根のほくほく具合とほんのりした甘みは、例えて言えば上品且つ繊細な芋ご飯の様な感じ。焼いて大きめに切ったものと擂り下ろした2種類の唐墨粉が味をシメる。絶品、完璧!また食べたい味!
・焼き栗入り最中
甘さ控えめの小豆に、ほんのり焼き目を入れた栗。それを、炙って香ばしく温かくした最中の皮で包んだ一品。美味に決まってる(笑)
終わって食事開始から3時間以上経ったことに初めて気づいたが、信じられないくらい短く感じた。
2024/10/06 更新
2024/06 訪問
最早、哲学。「光安」と言う文化
何度も訪れているが、毎回期待を上回る驚きを提供してくれる唯一無二の料理屋。研ぎ澄まされた感性、盛り付け前から分かる繊細で丁寧な仕込み、試行錯誤・微調整を繰り返し完成度を高めて行く探究心、最早哲学と言うべきではないかとさえ感じる。
他の料理屋に行く時とは違い、一流ピッチャーの球を受ける前のキャッチャーの様に「今日もちゃんと受け止められるだろうか」と言う心境になる。
「光安」と言う文化を次世代以降に伝えて行って欲しいと心から思った。
今回特に感嘆した料理は以下。
●伝助穴子の焼き霜
皮目にしっかり焼きが入り、口に含んだ瞬間に香ばしさが口の中に広がる。勿論身には火が入っておらず質の高い伝助穴子のねっとりした食感と共に旨み甘みが。焼き霜とはこう言うことだったのかと目から鱗。
●鰻蒲焼・枝豆•葱の土鍋ご飯
昨夏頂いた時もかなりの高クオリティで印象に残ったが、それを上回る旨さ。米の炊き具合を固めにしたか、枝豆の茹で具合を固めにしたのではと大将に聞いたところ、両方とのこと。ご飯と枝豆を固めにすると鰻の味が引き立つことに驚嘆。
●潤菜と黒糖の甘味
潤菜をひとつだけ入れる甘味はあるが、これだけいっぱい使うと潤菜の味を甘味に繋げるのが難しい。黒糖でクセを抑えるだけでなく、潤菜と黒糖の味の似た成分が味の連続性・全体の調和を生みひとつのものとして成立させている。3種類の黒糖を試して味があった黒糖だけを使った、と大将。
2024/06/16 更新
2024/02 訪問
潔さと覚悟を感じる最高の懐石
ここに来る為に京都に来る。
試行錯誤の上に吟味を重ねた料理は、潔さと覚悟を感じる。その代表が一品目のお粥と最後の甘味(柚子の葛湯)。優しい味に包まれながらも野草の強さも感じるお粥は完成度・味のバランス共に秀逸。京都の冬で寒くなった身体を温めてくれる。お盆の真ん中にポツンと置かれた湯呑み茶碗で最後に供される柚子の葛湯。キレとコクのある味わいもさることながら最後に身も心もほっこりさせてくれる。何だお粥か、何だ葛湯か、としか思わない人には分からない繊細且つ吟味された料理。
熱々の土鍋に葛で溶いた出汁を張り、そこに揚げた野菜を入れた冬野菜の八寸。揚げた鮑茸の濃厚な味わいに驚く。甘さが際立つ紅ズワイガニを大量に使った蒸蟹は繊細且つド直球に旨い。
食べる側にも繊細さが求められる、分かる人にしか分からない料理。またここに来る為に京都に来るぞ、と今回も思わせられました。
本日頂いたのは以下。
天然種付け花・ハコベのお粥
氷見の鰤たたき 聖護院大根おろし 苺の葉
冬野菜の八寸
自家製唐墨粉餅
紅ズワイガニの蒸蟹
マナカツオの焼き物 木の芽と柚子おろし
虎河豚白子焼き
定番蕎麦掻き 白味噌仕立て
虎河豚の土鍋ご飯
柚子の実と果汁を使った葛湯
2024/02/08 更新
2023/11 訪問
更なる進化・・・素材の良さを引出す最高の技と心
一晩2組のお店なので次回予約は必須。勿論、前回訪問時に予約して再訪。
何度も試作・改良を重ねておられることが分かる絶妙な塩梅・バランス。このレベルにして更に進化が・・・。素材を吟味して本来の良さを引き出す、工夫を重ねてもそれをさり気無く提供する等々がこちらの凄み。知性とセンスを感じる最高の懐石料理店。次回は2月に予約しました~
本日頂いたのは以下。
蛤のスープ:具は一切入れずにめっちゃ蛤の味が。超美味
白甘鯛造り:上質な白甘鯛をポン酢ジュレと。薬味も秀逸
野菜の八寸:季節で野菜が変わる定番。これがめちゃめちゃ旨い。今回も抜群!
セイコ蟹:もち米飯蒸しと生姜が効いた葛餡と共に。今まで食べたセイコ蟹で一番かも!!
海鰻白焼き:弾力ある海鰻を初めて食べた。焼き具合・塩梅とも抜群
蕎麦掻き:定番の滑らかな蕎麦掻き。他では食べられない白味噌仕立て。
秋の味覚土鍋ご飯:栗・銀杏・むかごの土鍋ご飯。隠し味の少量の鰻がコクを増し全体を調和
甘味:上品な甘みの焼き芋最中。焦げも入った出来立て焼き芋の香ばしさとまったり感。
2023/12/30 更新
2023/07 訪問
素材の良さを引き出す最高の技と心
前回訪問時に予約して4度目の訪問。今までも大変素晴らしかったが、今回は本当に恐れ入りました。先付けから甘味まで全ての品が素晴らしく3時間がアッと言う間。高級素材に高級素材を合わせる様な大向こうウケを狙わず、ひとつひとつの素材の本来の良さを引き出すお料理。知性とセンスを感じる最高の懐石料理店。勿論次回予約をして帰りました。
本日頂いたのは以下。
潤菜冷やし葛寄せ
鱧焼き霜 防風
岩手産紫雲丹ジュレ
夏野菜八寸
富山県産毛蟹葛湯仕立て
滋賀県安曇川産若鮎塩焼き
丹後産鮑飯蒸し新玉葱青柚子
蕎麦がき白味噌仕立て
鰻と枝豆の土鍋ご飯
羊羹薄止まり
2023/07/15 更新
2022/05 訪問
懐石料理の王道
事前に電話予約してやっと初訪問。
丁寧な仕込、計算を重ねた調理、絵画な盛り付けと可愛い器。素晴らしい料理店に出会えました。近年の高級店に在りがちな高級食材に高級食材を重ねる様な野暮なことはせず、素材の良さをストレートに引き出す料理の全てに感銘を受けました。自分的にはこちらが懐石料理日本一になりました。
本日頂いたのは以下。
・潤菜 美しい器に美しい盛り付け、ほんのり生姜の優しい味わい
・アブラメ刺身 煎り酒が白身の淡白な味を引き立てる
・太刀魚焼き霜 焼き目が不要な脂分を抑え文句なしに美味い
・野菜八寸(もみじ傘、ほおずき、彩トマト、玉ねぎ、そら豆) 野菜だけでこれ程の感動を与えてくれる仕込とプレゼンの素晴らしさ
・鮑葛煮麺 葛煮麺の独特の食感に鮑の旨味と上質の出汁のマリアージュ。
・若鮎(美山産)塩焼き 季節感たっぷり。丸ごと頂く若鮎。
・鱧 山菜(こごみ、蕨、うるい)が鱧の旨味をこれ程引き出すとは知らなかった
・蕎麦がき白味噌仕立て 口の中で溶ける蕎麦がき。見事な塩梅の白味噌
・甘鯛とえんどう豆の土鍋ご飯 甘鯛とえんどう豆のバランスが素晴らしい。最近土鍋ご飯は白ご飯が一番かと思っていたが、これを食べて覆された。普段は残すのに最後まで全部頂いてしまいました。
・お薄の寒天 立てたばかりのお薄をその場で寒天に。寒天とは思えないぷるぷる感と上品な甘さ。
2022/05/30 更新
これほど楽しいとは。超繊細且つ超拘りのお料理を頂きながら、色んな話が聞ける。 1日ひと組になってから、こちらのお店は究極のエンターテイメントに昇華した。また今回からノンアルコールペアリングを頂けることになった。30%発酵で止めた日本製烏龍茶はワインの様に花の香りが。今後の新しい世界観の広がりに期待が湧く。
本日頂いたのは以下。
菊花のお吸い物 鯛と昆布の出汁
ふんわり香る鯛の出汁が食欲をそそる
8時間寝かせた鯛昆布締め 飲める煎り酒
これが食べたくて。鯛って美味いんだと思わせてくれる鯛の旨味を引き出したひと品。季節によって微調整する飲める煎り酒も絶品
野菜の八寸(天然舞茸、黒無花果、2年熟成馬鈴薯等)
それぞれの素材も抜群だが塩梅が天才的。野菜だけの八寸で毎回感動を与えるのがスゴい
焼き白甘鯛 葛素麺
火入れ抜群の白甘鯛に固めの食感が効いた葛素麺を合わせた抜群に美味いひと品
自家製唐墨の飯蒸し 木の芽添え
切って炙ったものと摩り下ろした2種類の自家製唐墨を使った飯蒸し。唐墨餅より飯蒸しの方が美味い!木の芽が唐墨に合うのも初めて知った
超ふわふわ鱧松茸
特殊な細い包丁を使った骨切りによって他店では頂けない超ふわふわな鱧。そこにたっぷり添えられた2種類の切り方の松茸
海鰻白焼 塩と柚
以前頂いて以来もう一度食べたいなと思っていた海鰻。海を泳いでいる分、程よく脂が抜けているので、白焼きを塩でダイレクトに頂ける
超柔らかな蕎麦掻き 白味噌仕立て
定番の蕎麦掻き。白味噌が味わい深い。毎回ほっこりするひと品
栗銀杏零余子の土鍋ご飯 鰻の骨出汁
鰻の骨出汁を使って炊き上げるので「炒飯か?」と思うくらい米粒がパラパラ。大きさを揃えて切られた栗、銀杏、零余子が美味い
炙り最中 小豆と焼芋餡
焼芋を中身だけを使って更に焼き目を入れた香ばしい焼芋餡を炙った最中で包んだ手の込んだ甘味