レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2010/10訪問 2016/02/03
今日は所用があり、四日市まで来ました。
用事は午前中に終了したので、この間からフレンチのレベルで目をつけていたこの四日市で昼食を取ることにしました。
私の頭の中には、もちろん始めからそのつもりで食べログでマークしていたこのお店に伺いました。
ナビで検索したとおりにお店へと車を進めますが、うまく辿り着けません。
表通りから一本裏道へ入ることは、ナビで分かりましたが、まさかすれ違いのできない砂利道に進入するとは思ってもみませんでした。
そんな細い道をお店の前まで車を進めますが、店舗前は案の定満車です。
一旦停止した後、突き当たりのコーナーで転回しふたたびゆっくりと進んでいると、お店の前に絶妙のタイミングでスタッフが出てきてくれました。
あとで分かったことですが、物欲しげにお店の様子を窺っていた私たちの車が、店内のパントリーから見えたようです。(笑)
向かいの駐車場にも、このお店の確保している駐車スペースがあるとのこと。
案内どおり、そこへ車を止めて入店できました。
店内は、完全に女性仕様になってます。
壁紙の色使い、テーブルクロスの配色など女性を意識した、いわゆるフェミニンな内装です。
また、このお店は椅子が素晴らしく座り心地がいいですね。
これほど座ったときに安定感をもたらしてくれる椅子は、滅多にありません。
長時間座っていても疲れない気持ちのよさです。
デザインは古典ですが、その座り心地のよさはトレンドの最先端を行くハーマンミラーの、いわゆるモダンな「ビジネス・チェアー」を彷彿とさせます。
さて、ランチのコースです。
同行してくれた運転手扱いの同僚は、食が細くあまり食べられないといいますが、私の強引な押しで前菜とパスタの付いたコースにしました。
(フレンチですが、なぜかパスタのあとにセコンド的にメインがくる構成になってました。)
いつもの規定?通り、私はアルコールをオーダーします。
最初は、これも定番のビールです。
テーブルにやってきた生ビール、最高の状態です。
この注ぎ具合で、その店のドリンクに対するおよその姿勢が分かります。
特筆すべきは、次の追加オーダーです。
これも運転手役の同僚には悪いですが、ワインを追加します。
そのときです、グラスが二つやってきました。
ひとつは私のオーダーした白ワイン。
もうひとつのグラスには、ノンアルコールのワインが満たされてました。
そのスタッフ曰く、「お一人でワインもなんだと思いました。ご一緒に運転手の方にも、アルコール気分を」と。
プロですね。
これが、レストラン・サービスの醍醐味といわずして何と言いましょう。
注文を受けたものだけを出す、これでは単なる作業です。
その奥を読み、お客の心をくすぐるものをサービスしてこそ、プロというものです。
やりますね、このホールスタッフ。
さらにはメインの料理に至るころ、空いた私のグラスを見て当然のことのように、「お代わりは?」と尋ねてくれます。
これまた擽りますね、酒飲みの心を。(笑)
そして、卓上にやってきたワイングラスには、なみなみとワインが注がれてます。
これもスタッフ曰く「ちょっと居酒屋みたいですが、ちょうどボトルのキリだったので、全部注ぎました」とのこと。
どこまでもやってくれますね、このスタッフ。
どこで修行してきたのでしょう。もちろん、彼自身の資質もあるでしょう。
素晴らしいですね。(単に、私を酒飲みと見抜いただけのことでしょうか… (汗))
ちなみに、カトラリーが恭しくセットされますが、これに対しても
「すみません、一応並べます。使っていただかなくてもけっこうです、お箸もセットしてますので… 」 と。
ん~、ほんとにいいスタンスです。
実際、スープの後にやってきたパスタ、通常の半分の長さに調整されてました。
これは、お箸でも食べやすいようにとのことだけではなく、フォークでもソースなどの撥ねを気遣い、長さを短めにしているのでしょう。
よく考えてます。
メインの魚料理は、牡蠣フライでした。
なんで今ごろ牡蠣フライかと思いましたが、その牡蠣の素材はもちろんのこと、添えていたタルタルソースが只者ではなかったですね。
ベースのマヨネーズはもちろんのこと、すべてがこのお店の手作りとのこと。
しつこさのまったくない、素晴らしい味わいのタルタルソースでこのお皿を完食しました。
四日市、やりますね。
こんどは、完全な私用でこのお店を伺いたいものです。
そして、その時は夜に。
ワインにも拘っており、近々は当然のごとくヌーヴォーの試飲。
そして、その他様々な試飲会を開催しているようです。
ちなみにランチタイムのグラスワイン、一杯が500円という超良心的価格設定。
今後に大きな期待を寄せることのできるお店です。
2位
1回
2010/09訪問 2016/07/31
今日は、四日市まで出向きました。
いつも三重方面では桑名に行くのですが、三重在住の方に聞くとかつては宿場町として繁栄した桑名ですが、今では活性化の中心は四日市に移っているとのことでした。
実際に食べログで検索してみると、はるかにたくさんのお店がヒットしました。なんでも聞いてみるものですね。
その中でめぼしいお店として、このフラワーズさんを訪問しました。
予め地図をよく見て確認していたことが功を奏しましたが、一見では見つけることはかなり難しいです。
小さなビルの2階にあるのですが、1階部分には何の表示もありません。
トリコロールがはためいているわけでもなく、メニュー看板が置いてあるのでもありません。
そのビルのテナント表示で、2階に「フラワーズ」というお店があることだけが分かります。
入店すると即座にマダムと思しき女性が、「二名様ですね」と声をかけてくれました。
空いている席のどこでも好みで着席するように案内してくれます。
店内は、カウンターが5席ほどと、ホールにテーブル席が12~3名ほどのこじんまりした設えです。
オープンキッチンになってます。
内装はイエローを中心としたパステルカラーでまとめられ、とても明るくスタイリッシュで清潔感のあるお店です。
卓上に活けてある生花も、器が斬新でセンスのよさを感じさせます。
これは、料理も期待できそうです。
また、開店してから7年目とのことですが、シルバー類などにも擦過痕がなくとても綺麗な状態です。
恐らく洗浄機ではなく、手洗いで丁寧に洗っているのでしょう。このお店のしっかりとしたポリシーが分かります。
メニューを見ると、4種類ほどのランチがありました。
前菜が付いたコースにしました。
ワインを、とお願いすると待ってましたとばかりにこのマダムの表情がほころびます。
ワインに対して前向きのお店であることが分かります。
恐らく資格などこそ持ってないでしょうが、かなり勉強していることが察せられました。
グラスワインは、850円と少々お高めだと思っていたら、ランチタイムではすべてのグラスワインを600円でお出ししますとのこと。
これで、このお店の営業姿勢がはっきりと見えてきました。
私は予てから、料理にランチ価格があるならばワインにもランチの価格設定をすべきだと思ってきたからです。
ここに、実践しているお店がありました。嬉しくなってきました。
マダムの料理の説明も大変細やかで分かりやすく、素材や調理法に対しての知識と理解の深いことが伝わってきました。
また、スープの説明のとき、今日の素材は「ひょうたんかぼちゃ」ですということで、実際にそのかぼちゃをカウンターからもって来てくれました。
ひょうたんかぼちゃ、京都の伝統野菜である鹿ケ谷南瓜とは少し違う種類のようです。
ほんとうにひょうたんの形してました。(笑)
メインのお肉は岩中豚とのこと、これも始めて聞きます。
その名のとおり、岩手県の豚だそうです。
岩手中央畜産からの出荷だそうです。
よって、岩中豚。そのまんまです。
豚特有の、場合によってはちょっとエグイ脂のしつこさがまったくなく、とても美味しいお肉でした。
このメインに至るころ、グラスのお代わりをお願いしたら、「そろそろ赤になさいますか?」と絶妙の声をかけてくれます。
流石のマダム、やはりプロでしたね。
出していただいた赤ワイン、セパージュなどの長い説明を省いて、単に「ボルドーの赤です。」とのこと。
ボルドーならではの深い香りを味わい、至福のランチタイムは過ぎてゆきました。
帰り際には、シェフとマダムが出口まで見送ってくれました。
ごちそうさまでした。
四日市、なかなかのお店がありそうです。
これからまた開拓できそうな雰囲気に期待を寄せながら、この街を後にしました。
3位
1回
2010/11訪問 2015/02/03
桑名では、けっこう古くからあるお店のようです。シェフのフレンチ履歴は30年といいますから、かなりの凄腕なのでしょう。その歴史を活かしながら、この数年前に現在の地に移転したとのことです。店内は、斬新なデザインで非常にスタイリッシュです。席数は、ほんの10数席の小さなお店ですが、エントランスも十分な余裕をもって設えられ、僅かながらもガラス越しの中庭も眺めることができるメゾン仕様のフレンチです。
白を基調に木目の材質を利用した内装は清潔感が溢れ、寛げます。移転に際して、内装は刷新したのでしょうが、カトラリーなど備品類は以前のお店のものをそのまま流用しているようです。傷んでいるわけではありませんが、うっすらと使い込まれたその表面が、このお店の歴史を物語っています。同様に、接客を担当するマダムの堂に入った物腰も、このレストランの半端でないポリシーを感じます。
クリストフルの重みのあるシルバー類は、やはりお店の風格を静かに語っています。マダムの落ち着き払った接客とともに、お客にはこれから始まる食事への安心感をもたらしてくれます。やはり、そこら辺りのポット出のアルバイトスタッフとは、レベルが違います。オーダーのタイミング、サジェスチョンの頃合など、すべて要諦を心得てますね。見事です。
グラスワインをお願いしました。抜栓の技術なども当然ながら、まったく問題ありません。卓上のグラスへも、手慣れの仕草でサーブしてくれます。注ぐ前には、グラスワインといえどもラベルを見せて簡単なコメントを付け加えてくれます。プロですね。厨房のシェフとのやり取りも、阿吽の領域での呼吸です。
料理は言うまでもありません。その30年の歴史が培った熟練の技法が発揮された、古典的なフレンチです。もちろん古臭いということではありません。素晴らしい料理です。魚への火の通し方も、下手なフレンチにありがちな過度な焼きではなく、皮目は香ばしく中の身はふっくらとレアの状態です。
惜しむらくは、パンがややチープなことでしょうか。その都度、オーブンで温めてくれてはいるのですが、いかんせんオールドファッションなバゲットです。冷めるに従って、表面も中も硬くなってきます。このタイプのバゲットは、温めないほうが好ましいのではないでしょうか。常温のまま提供したほうがいいと思います。トレンドは、最初から一個の小口にして焼くのが主流のようです。一本の長いバゲットは、切り分けて温めれば当然すべての水分が飛んでしまいますから。
しかし、その他の総合的なこのお店のレベルが、すべてを駆逐するでしょう。十分に大人のレストランです。この桑名にあって、まったく見劣りのしない素晴らしいお店であることは間違いないと思います。ご馳走様でした。
4位
2回
2023/08訪問 2024/03/04
相変わらずの人気店のようです。
17時前に入店したのですが、すでにカウンターを含め満席状態。
人気のほどが窺えます。
メニューには手堅いオーソドックスなビストロ料理が並んでます。
どれも美味しかったです。
ワインの価格が少し高い目なのが痛いところ。
1万円を超えるボトルがリストに載ってますが、注文されることあるのでしょうか?
もっと廉価で美味しいワインは、巷にいくらでもあります。
料理が手ごろなだけに、そのアンバランスが少し残念な部分。
スタッフの接客も好感度が高く、居心地はいいお店です。
ご馳走様でした~!
ランチの後で東山を散策していたところ、高台寺がライトアップされ夜間拝観が可能になっていると聞き、夕刻からお寺へと向かいました。
この高台寺の界隈は、「和久傳」や「菊乃井」など京の名店が軒を連ねてます。
残念ながらこのようなお店は私には縁がありませんので、表から眺めるだけで通り過ごしました(汗)
予定はしてなかったのですが、夜間のライトアップされたお寺を拝したこともあり、久しぶりに京都の夜を楽しむことにしました。
先ほども記したように、この界隈のお店は到底一見で入店できませんので河原町方面へと歩きました。
途中、祇園を通ります。
この辺りも怖いお店が並んでます。(恐ろしいという意味ではありません。私にとって、縁のない店屋というだけのことです)
歌舞練場などを横目に鴨川を渡り、ようやく木屋町まで来ました。
もう何年も来ていなかったため、この木屋町界隈の変化にも驚きました。
風俗店が目白押しに並んでます。
一人歩きしていたらまちがいなく「社長!今でしたらすぐにご案内できますよ!」と声を掛けられるところです。
予めそのつもりであったら食べログでよく検索してから行ったのですが、高台寺からの成り行きになったので店舗外観から判断することにします。
和系統のお店はどこも一見を拒否するような設えになっており、まれに品書きが出ていてもおよそ一人単価が12,000~15,000円以上のランクばかりです。
(やっぱり、縁がないなぁ… )
そんな界隈にあっても、洋系統でファサードがガラス張り、メニューも安心価格のお店が数店舗ありました。
なにより店内の様子が覗けるというのは安心できます。
「フランス家庭料理とワイン」と標榜するこのお店に入りました。
カウンターが10席と、ホールに数テーブルがあるだけの小さいお店です。
女性1人を含む若いスタッフ4人でオペレーションしてます。
非常にクールな雰囲気の接客です。
いえ、冷たいという意味ではありません。
洗練されているというのでしょうか、流石に京都のうるさい旦那衆に鍛えられた店屋が並ぶ街だけあります。
カウンターに座りました。目の前に着席したから当然といえるのでしょうが、オーダーを聞くタイミングなど、こちらが飲み終えた頃合を見て間髪をいれずにオーダーテイクの姿勢を見せてくれます。
呼ぶ必要などまったくありません。
メニューにはタプナードやエスカルゴなど、手ごろな価格でワインとともに楽しめる少し濃い目の料理が並んでます。
ワインも適正な価格で、法外な値段を付けたシャトー物などは置いてない様子。
普段使いのできそうなフランス小料理屋といった風情のお店です。
実際に、顧客っぽい女性がいかにも慣れた様子で使ってました。
名古屋にあれば、私も毎日とは言いませんが頻繁に利用したいお店です。
ご馳走さまでした!
愛知県に移住してきて、早や2年が経過しました。この間、新規に訪店する機会が極端に少なくなり、昨年度は40軒に満たない店舗数でした。そんな中でも、今年は特に三重県を中心に開拓できたのは私にとっての収穫です。また、カウンターのお店で両極端の2店に遭遇できたのも、比較する上では幸運でした。私のレストラン評価の最重要点はサービスにありますので、他の多くのレビュアーの方々とは基準が乖離していることが多いかもしれません。場合によっては、料理そのものの評価を記していないこともあるからです。
先に記した両極端のお店とは、食べログで高評価のお店でありながら、カウンターでのオーナーシェフの接客に大きな疑問を抱いたお店と、それとは対照的に素晴らしいシェフのホスピタリティ溢れるサービスがあるお店に出会えたことです。同じ調理を生業とする料理人でありながらこうも異なるものかと、ある意味では感心しました。接客に疑問を感じたお店は、おそらく顧客に対しては笑顔も振りまくのでしょう。しかし、私が訪店したランチライムでは、表情のひとつも変えずになにか機嫌でも悪かったのでしょうか、ランチの業務中は一切無言でした。接客を商売にする店屋で、あり得ることでしょうか? ランチを提供することが意にそぐわなければ、ランチの営業をしなければ済むことです。自分がオーナーシェフであれば、その判断は容易いことです。夜に自分の気に行った顧客だけを相手に、フリークのレストランを運営すればすむことです。そのほうが売り上げとしてもよっぽど効率的でしょう。何が気に入らないのか知りませんが、すくなくともカウンタースタイルでの営業をするということは、調理人であれどもサービスのスタッフでもあるのです。接客をしなければ、できなければ何の意味もありません。
長くなるので、調理人とサービスの思惑については、私個人の日記から参照いただければ幸いです。これからも、接客という観点からレストランを視て行くのは変わらないと思います。そんな私の拙文に参考票を入れてくださる皆様には、いつも感謝しております。今年もありがとうございました。