レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2014/03訪問 2014/04/09
ちょっとした祝い事があり、そのため家族で来訪した。子供にもたまには旨いものを食べさせてやりたいと思い、少し奮発して選んだのがこちらの店。北新地のとあるビルの2階の一番奥まったところにある小さな割烹。
今回は、土曜日だと通常8400円の会席が6300円になるため、ぐるなびのプレミアムレストランから佐賀牛ステーキ会席を予約した。個室代が別途3000円かかる。
個室に案内される。4人でちょうどいい広さの部屋。掘りごたつ形式で掛け軸や花もあり、落ち着いた雰囲気。
まずは、大人はビール、子供はウーロン茶で乾杯。すぐに先付が運ばれる。料理が供された後、女将から料理の説明がなされる。話を聞くうち日本酒が欲しくなり、伊太郎という土佐の酒を頼む。
先付は三種。蛍烏賊と分葱の酢味噌、梅豆腐,そしてのれそれの加減酢。蛍烏賊はむっちりと肥え、旨みたっぷり。分葱のしゃっきり感もいい。梅豆腐は豆腐に梅肉をほんの少し乗せたもの。豆腐は大豆の甘みが濃厚で香りもいい。のれそれは、出汁と生姜の効いた加減酢で頂く。軽やかな中にかずかに感じる魚の旨み。加減酢の塩梅もよく、飲み干してしまう。
椀は,ハマグリ真丈。白身魚と青海苔の真丈に蛤の身を混ぜて殻に盛ったもの,それに若芽素麺と生麩。バランスのとれた淡い出汁と蛤の旨み,真丈の軽やかな甘みが素晴らしい。
向付は,鮃の白身と縁側,肝の蒸し物の三種,針魚,白海老,よこわ。鮃は程よく脂が乗り,でも軽やか。縁側はこりこりした歯ごたえが加わり旨さの爆弾。肝は更に濃厚。あん肝やフォアグラより軽やかだけど,同じようなまったりしたもの。針魚は爽やかだけど濃い味わい。よこわは程よく脂が乗りでも軽やかで、久々に頂くとびきりの旨さ。白海老も繊細な甘さが心地よい。日本酒をゆるゆると頂きながら、旨い造りを堪能する。
炊き合わせは,鰆と筍,菜花。春の訪れを感じる一品。鰆を揚げたものに出汁で炊いた筍,菜花を合わせ,大根おろしを添えた物。筍は先の部分と根元の部分。根元の部分の少しえぐみの残った所と先の部分の対比が楽しい。鰆も揚げてあることで旨みが閉じ込められ,そこに出汁が浸みてきて良い仕上がり。菜の花もかすかに苦みが残っていていい。とにかく出汁が旨い。こちらも出汁を飲み干してしまう。
焼き物は佐賀牛ヒレステーキ。付け合わせにブロッコリーとミディトマト、そしてたらこポテトサラダ。ステーキは粗塩で頂く。香ばしい香りに柔らかく、でも旨さの自己主張を強く感じる美味しいステーキ。なかなかステーキ屋でも食べられない。家族のうち一人だけはステーキに代えて魚をお願いしたところ出されたのが。金目鯛の塩焼き。かまの部分を焼いたもの。少しもらったが、脂が乗った白身は品よく旨い。家族は骨までしゃぶるように品悪くでも丁寧に食べていた。
留めは,帆立の炙りと春キャベツ、マイクロトマト。加減酢のドレッシングを底にし,干しエビと大蒜の味噌で頂く。帆立も春キャベツも甘く,そこに味噌の香ばしさと加減酢の爽やかさが調和して留めにぴったりのもの。
飯は、ちりめん山椒のじゃこ飯。そして豆腐とアオサの味噌汁。じゃこ飯は山椒が香ばしい。お腹いっぱいなのに胃にためらいなく落ちていく。香の物は赤カブ,胡瓜,大根。丹念に仕上げられ,飯によく合う。
水菓子は,苺の葛寄せにバニラアイスと小豆。苺も餡もバニラアイスもしっかりと自己主張して満足できる濃厚な甘さ。最後を締めくくるのにふさわしい満足できるデザート。そして水出しのハーブティー。初めて頂いたが香り高く清らか。
飲み物は、ビールとウーロン茶,日本酒が伊太郎二杯,八海山を頂いた。
どの料理も、季節を感じさせるセンスの良さに加え、実直でほっとする旨さ。出汁加減がよろしい。また、料理が出るタイミングも素晴らしく,女将の料理の説明も非常にありがたかった。家族皆口をそろえて旨かった、満足した、と言っている。また、たびたび来訪したい。
2位
1回
2014/12訪問 2014/12/23
平成26年12月
久しぶりにこちらの店に寄せて頂く。尊敬する先輩方との忘年会。三人で来訪。
注文したのは、造り盛り合わせ、てっさ、牡蠣土手、みすじ叩き、白子醤油焼、ししゃも、鶏竜田揚げ、河豚唐揚げ、牡蠣紅梅煮、万願寺唐辛子、海鼠、茄子煮付け、みすじ炙り、海老クリームコロッケ、子持ち烏賊の酢味噌、鰤塩焼きなど。
酒は松の司、秋鹿、春鹿、八海山。いずれも純米吟醸。
とにかく料理は滅法旨い。感想は以前のレビューの通りだが、やはり素晴らしい。酒もいいものが揃えられている。女将も可愛い。また、季節毎に訪れたい。
(平成26年3月)
本当にお世話になった方が転勤されることになり、2人きりの送別会を行うこととした。旨いものを大いに食べ大いに飲みながら、積もる話をするため、選んだのがこちらのお店。太融寺にあるカウンター4席、4人掛けテーブル2つ程の小さな割烹。飲み放題食べ放題で7500円という破格の値段。3週間ほど前に予約して,当日午後6時頃来訪した。カウンターに案内される。
カウンターの上には紙のメニューが置かれている。かなりの料理が用意されている。毎日書き換えられているのだろう。飲み物はカウンター横に用意されている酒類が掲示されている。付出しの胡麻豆腐が出されたので、とりあえずビールを注文し、メニューを見る。最初に頼んだのは、造り盛り合わせ、ミスジのタタキ、牡蠣とアスパラのタルタル焼、穴子蒲焼き、蓮根饅頭。
造り盛り合わせは、桜鯛、雲丹、鰤、鮪トロ、鮑酒蒸しの五品。鯛は程よく旨みが出たもの。鰤は腹の部分でまったりこってり。鮪は霜降りの程よい脂加減。鮑は柔らかく蒸され、雲丹は驚くほど甘い。どれも素晴らしいもの。日本酒を飲まない手はない。松の司純米吟醸を注文し、ちびりちびりやりながら造りを頂く。
ミスジのタタキは、火で軽くあぶったものを薄くスライスしたもの。葱を乗せて供される。香ばしく、品のよい脂が口の中で蕩ける。これもめっぽう旨い。
牡蠣とアスパラのタルタル焼きは、大振りの牡蠣とアスパラをタルタルソースで絡めて焼いたもの。牡蠣の濃厚な海の香りにアスパラの土の風味がタルタルの甘さで纏められる。濃い味だけどくどくない。
穴子の蒲焼きは、あっさりとした味付けで、穴子の身の甘さやほくほくした食感が活かされている。
蓮根饅頭は、滑らかだけどもちもちした食感に出汁のきいた餡が絡んで、優しい風味が口の中に広がる。食べるだけでなく日本酒も止まらない。秋鹿、八海山などを次々に頂く。
追加で、銀ムツの西京焼、牡蠣フライ、菜の花の炙り、鯛の子旨煮、ミスジの炙りを注文する。
銀ムツの西京焼は、ほっこりした食感で香ばしく焼かれたその身は旨みの塊。むろん皮目の部分ももちろんいい感じ。
牡蠣フライも、大ぶりの牡蠣で衣も薄め。かみしめると旨汁が口の中で迸る。タルタルソースともよく合い力強さを感じる。
菜の花の炙りは、フライパンで菜の花を焼き、醤油とみりんで味付けたもの。ほろ苦さと焦げた醤油の香ばしさがいい。
鯛の子は甘くて優しい春の味。うちの母親が好きだったのを思い出す。
ミスジの炙りは、タタキより火が入っている分脂が落ちて軽い味わいになっている。味付けも塩だけで,肉のおいしさがストレートに伝わってくる。
もうお腹いっぱいだけども、メニューを見るとまだまだ食べたいものばかり。そこで、最後に、海老クリームコロッケ、子持ちイカの柚子旨煮、そして雲丹と帆立の造りを注文する。
海老クリームコロッケは、鮑の殻に海老などがたっぷり入ったホワイトクリームを詰めて揚げたもの。熱々を頂くとクリーミーだけどとても軽く、海老も旨い。
子持ちイカの柚子旨煮は、子を一杯詰めたイカをさっと柚子のきいた出汁で煮たもの。子はほくほくして柚子の香りの出汁がしみこみ、おいしくて面白い食感。
雲丹と帆立の造り。やっぱり、ここの雲丹はものすごく甘い。素直に旨い。
本当は土鍋ご飯も頂きたかったが、時間がなかったのと、もうお腹いっぱいだったのとで断念した。
料理は、どれもいい素材を用いてあり、少し濃いめの味付けだけどどれも旨い。飾り気はないし、盛りつけも素朴だが、その分色んな器で供されるためその点は気にならず、見た目も楽しめる。喜川の系列店で修行されたという大将は一見無愛想に見えるが、12人分の料理を一人で作っているため,忙しくて無駄な話等はしていられないと思う。愛想はないが、旨いものを食べさせてやろう、という気概がすごく感じられた。その分女将さんは愛想よい美人で、うまく釣り合いがとれている、と感じた。何より、これだけ食べいて、ビール7,8杯、日本酒、松の司、秋鹿、春鹿の純米吟醸、八海山などを合計7,8杯頂いて7500円。驚異のコストパフォーマンスである。お世話になった方も充分満足された様子。また、季節毎に来訪して旨いものを好きなだけ食べたいと思える貴重なお店である。
3位
1回
2015/09訪問 2016/02/27
(平成27年2月)
今回も東京での滞在最終日にお邪魔する。いつものメニューを注文して,旨い鰻と至福のひとときを堪能する。東京へ行くたびに訪問する,東京でのマストアイテムの店である。
(平成26年12月)
この日も東京で3日に亘る仕事を終えた後,寛ぎたくて旨いものが食べたくて,こちらの店に来訪。昨年度来,何度か目の訪問である。やはり,この日もいつものように,鰻重上(3200円)を注文した。併せて,日本酒は吉乃川をお願いし,ひれ,向こう骨,骨,肝吸いも注文する。女将さんも覚えてくれたようで,「いつもありがとうございます。」とおっしゃってくれる。これはうれしい。
酒とアテをゆるゆるやりながら待つこと35分,鰻重が運ばれる。今回は肉厚のウナギ,脂も乗っている。こちらのたれ,繊細な鰻
だけでなく,脂の乗った鰻の身にもよく合う。そして,たれと鰻の脂の浸みたご飯が旨い。私にとって,静かにこちらの鰻を頂くときが,正に至福のひとときである。
今後も東京に行った際には,是非毎回訪れたい,そんな素敵な店である。
(平成25年11月)
東京出張で1日半みっちりと仕事をした後,旨いものが食いたくなる。鰻高騰の折り,今回は鰻を喰うことにして,こちらの店に予約の電話を入れる。空いているとのこと。メトロ有楽町線で,江戸川橋駅へ。午後4時30分の開店時間にきっちり入店した。
二人掛けのテーブルに案内される。上には「予約席」の札が置いてある。見回すと,4人掛けのテーブルが3つと2人掛けのテーブルが二つ。奥にもテーブルか小上がりがあり,2階にもお部屋があるよう。1階はたいていのテーブルが予約で埋まっているうようである。
お品書きを見ながら,あれこれ食べたいものを考える。鰻重は並と上の2種類。堪能したいと思い,鰻重上(3200円)を注文した。併せて,日本酒は吉乃川をお願いし,ひれ,向こう骨,骨,肝吸いも注文する。
吉乃川を小さな杯でゆるゆるやり始める。そのうちひれが,続いて向こう骨が運ばれてくる。ひれは正にひれを串に刺したもので香ばしく,向こう骨はひれ周りの身を串に巻くようにして焼いたもの。甘さを抑えたたれの風味豊かで,身の旨さも味わえ,酒の肴にぴったり。酒が進む。続いて骨が運ばれてくる。これは背骨を油で揚げたものである。味は悪くないが,少し生臭い油の臭いが気になった。ゆっくりと杯を進めて鰻の焼き上がりを待つ。贅沢で愉快なひととき。
注文して35,6分程待ったであろうか。いよいよ鰻重が供される。重を明けると湯気とともに甘辛い鰻のの香りがふぁっと広がる。思っていたより鰻の量も多い。
まずは,山椒をかけずにたれがまぶされたご飯と鰻を一口。蒸して脂が抜いて焼かれた鰻は,あまり肉厚のものではなく,脂の乗りも品がよく柔らかでとても繊細な旨さ。このような繊細な鰻には,この位甘くないたれの方が、鰻の旨さが十全に引き出され,堪能出来ると感じた。関西の鰻のように甘くはないが,ふくよかで豊かな味わい。本当に旨い。山椒をかけて食すと,きりりとした風味が加わり,味に奥行きが増す。
肝吸いは,出汁の香りと出汁の旨味に肝の旨味が三味一体となった素晴らしいもの。肝吸いを飲むのは野暮だなんて話も聞いたことはあるが,やはり鰻重にはよく合う。
残りの日本酒を飲みながら,一気に食べ進む。かなりの量ではあるが,あっという間に食べ終わってしまった。食べ終わった後の後口は,鰻の旨みが口に残っている一方,とても清々しい。誠に実利ある旨さの料理をいただいた,という満足感が味わえた。
レトロで落ち着いた内装は,これからもずっと変わらないような雰囲気を醸し出している。そして,これからも変わらずに居て欲しい,と願わずにはいられない。また仕事で東京に来るときには立ち寄りたい,そして疲れを癒やして旨い鰻を頬張りたい。 そうそう訪れることも叶わないが,贔屓にしたい店である。
4位
1回
2014/07訪問 2014/12/14
東京での仕事の帰り、仲間と軽く一杯やった後、天麩羅を食べて蕎麦を手繰りたくなって、ホテルの近くにあるこちらのお店にお邪魔した。神楽坂の裏道にあるこちらのお店は、なんでもミシュラン一つ星だという蕎麦屋。7時過ぎに来訪したが、既に満員で待っている人も数組あり。そばだから回転も速いだろうと思い、とりあえず待つこととした。結局店に入れたのは、1時間待ちで8時過ぎ。二人がけのテーブルに案内される。
カウンターでは、みな天麩羅をいただきながら、ゆっくりと銘酒を傾けている。私も、季節の天麩羅盛合せと鴨わさを注文し、まずは央純米吟醸を注文する。
まずは,鴨わさと酒そして酒の肴に昆布佃煮が運ばれる。鴨わさは,赤身を残して焼き上げた鴨を小さく割くように切り,山葵と蕎麦つゆで和え,白髪葱が乗せられもの。噛みしめると,鴨の濃厚な旨みが口いっぱいに広がり,その後,葱の甘苦さと山葵の辛みが追っかけてきて,さらに鴨の旨みが引き立つ。酒にすごく合う。
そのうち,油切りの白い和紙が敷かれた皿と塩が用意され,季節の天麩羅が順番に供される。
まずは,稚鮎二尾。熱々をかぶりつく。薄い衣のさくっとした歯触りに続き,白身の甘さと腸のほろ苦さが時間差をつけて広がってくる。旨い.思わず,酒をお代わりする。今度は黒牛純米。
次に,鱧の天麩羅。こちらは脂の乗った濃厚だけど軽やかな旨みが素晴らしい。
続いて,万願寺唐辛子。肉厚の実は,素材の甘さ苦さが揚げることにより活性化されていて,豊かな風味を感じる。
次が茄子と茗荷。茄子は油との相性抜群で旨汁が迸る。茗荷もまたほろ苦みが活かされて塩で頂くと酒によく合う。どの天麩羅も本場の天麩羅屋以上に素晴らしい出来映えである。
最後に,二色蕎麦を注文する。黒い玄蕎麦と丸抜きの白い蕎麦。玄蕎麦の方は思っていたより香りが強くないが,白い蕎麦の方はコシも有りこちらの方がむしろ香しさを感じた。少し辛めのつゆと相性もよい。のどごしも爽やかで,暑い季節に心地よく頂くことができた。
もちろん店のウリは蕎麦なのだろうが,天麩羅の旨さが印象的であり,酒の種類等も充実しているため,蕎麦屋というよりは,品のいい居酒屋か小料理屋のような印象を受けた。できればもう少し早い時間に訪れて,天麩羅だけでなく馬刺しや卵焼きなどをつまみながら酒を楽しでみたい,と感じた。これからも機会を見つけて訪れたい店の一つである。
5位
1回
2014/12訪問 2014/12/22
近鉄奈良駅の改札を出てすぐのところにある立ち飲みのお店。蔵元のアンテナショップということで、銘酒がとても安い値段で飲めるとのこと。夜の7時半頃だったが、軽く一杯飲んでいくことにした。
店内はL字型のカウンターの他、テーブルのようなところがいくつか。カウンターに立ち、メニューを眺めると、日本酒飲み比べセットというものが用意されている。何でも、本醸造酒、純米酒、純米吟醸酒の3種が55ccずつ頂けて350円。これしかない、と注文する。銘柄はその日により違うとのこと。この日は貴仙寿。素晴らしい酒である。食べ物も100円から用意されている。イカと焼き豆腐の煮物(250円)を注文した。
日本酒は、どれも私の好みに合うもので、ことに純米酒は芳醇で酸味もあり美味しいものであった。イカと焼き豆腐の煮物もボリュームたっぷりで、少し甘めで素朴な味わい。日本酒にけんかせず美味しくいただけた。
その後も何度も訪れている。その都度、美味しい酒と料理を堪能している。常連客もたくさんいるようだが、店内は清潔で静か。また、店員さんも女性が多く、一見さんでもとても入りやすい。お客さんも女性がたくさんいらして、おやぢ度も高くない。全体的に柔らかな雰囲気で心地いい時間が過ごせるところである。全てが素晴らしい。
[平成26年12月]
この口コミを書いて以来,ずっとこちらのお店にお邪魔している。ワンコイン(500円既)で生中か豊祝純米に焼き鳥、さつま揚げ、枝豆の3種のあてが付いたセットもいただける。常連ということで少し甘い点になっているかもしれないが,本当に居心地よいし,酒も料理もコスパに比して素晴らしいと思う。
6位
1回
2014/12訪問 2014/12/21
この冬一番の寒さを記録した日,以前の職場の方との忘年会で利用した。お初天神の入り口にあるビルの2階にある居酒屋。旨い料理と銘酒が安くで飲める,ということで以前に訪れた方も絶賛されていた。この日は,日本酒飲み放題付大皿コース(5000円)を予約しておいた。このコースは,10種類近くの銘酒が飲み放題になっている素晴らしさ。
とりあえずグラスビールで乾杯。程なく,まずは酒肴盛り合わせが運ばれてくる。酒肴は,鰆のたたき、蛸の酒粕漬け、鮭手毬寿司の三品。どれも酒のアテによいが,特に蛸の酒粕漬けは香りといい味といい絶品。早速,写楽純米吟醸を注文する。酸味と旨みがバランスよい。
続いて,出し巻き。しっかり出汁が利いていて,やはり日本酒によく合う。皆も,ビールからそれぞれ好みの日本酒を注文し,飲み進んでいく。
本日のサラダとして,鴨ロースと水菜のサラダが出される。鴨は,レアに焼き上げられ,柚子ドレッシングで野菜と和えられている。鴨の濃厚な旨みが柚子の爽やかさと上手く調和している。
次が,揚げたてさつま揚げ。少し甘めの生姜醤油がかかっている。熱々を口に放り込むと,旨みがほとばしる。これまた酒によく合う。料理に合わせて,純米,特別純米など次から次へと銘柄を変えていく。
続いて,旬の炊き合わせが出される。鰤大根ならぬ、鮭大根。こっくりと中まで味が染み渡るように炊きあげた大根は,かすかな苦みとみずみずしさ,そして鮭の旨みに満たされている。酒がどんどん進んでいく。
次に鶏モモ肉の焼き物。醤油とみりんベースに,黒こしょうで風味付けした一品。噛むほどに焼き目の香ばしさに鶏の旨みが広がる。最後まで酒が進んだ。
酒がラストオーダーになり,〆が,旬の炊き込みご飯。生姜を利かせた五目炊き込みご飯。たっぷりと量も有り,酒肴ばかりで少し小腹が空いていたところに,ちょうどいい感じ。満足した。
デザートは,抹茶アイス。後味よく品よくこの忘年会をしめることができた。
料理は,いずれも日本酒によく合うように味付けがされており,日本酒が進む。また,日本酒飲み放題の日本酒は,写楽,晩秋一献,丈径など上質な物が10種類ほどあり,とても満足した。店内はカウンター6席とテーブル4つ程の小さな店だが,その分落ち着いた雰囲気で酒と料理,そして会話を楽しむことができた。女将や店員らの心配りも素晴らしい。また,是非訪れて旨い酒と料理を楽しみたいと思う。
7位
1回
2014/09訪問 2014/12/23
職場の肉好き男子と肉食女子が集まって叫ぶのは,「うまい肉がたらふく食いたい~。」という言葉。でも,高い金は払えない,とものたまった。そこで,地元に詳しい男前が紹介してくれたのが,こちらのお店。もちいどの商店街の中,スーパーマーケットの上にある焼き肉屋さん。食べ放題コースもあるそうだが,男前が予約してくれていたのは,黒毛和牛コース。
他のレビュアーの方も書いてらっしゃるように,こちらのお店,何でも持ち込み可ということ。食べ物だろうが,酒だろうが大丈夫とのこと。この日は,下にあるスーパーで,ワインやビール,日本酒など,各自好きなお酒を買って持ち込む。
先ずはグラスを用意してもらい,持ち込んだ酒で乾杯する。
付出しは,ローストビーフ。とても柔らかくてしっかりした赤身の旨味。香りもいい。
次に,タンと豚トロ。これらは,塩胡椒してあり,タンはさっと焼いて、豚トロはじっくり焼いて,それぞれレモンで頂く。タンは厚めに切ってあり、噛むと肉汁が口の中で広がる。
程なく、大皿に、カルビ、ロース、モモなどの牛肉に、鶏モモと玉ねぎ、キャベツなどがたっぷり盛られてきた。肉だけで300gはありそう。これで一人前とのこと。そのボリュームに驚かされる。牛肉は、霜降りで、甘めのモミタレで味付けがされている。
さっそくこちらを両面コンロで焼き、あっさりとしたたれに軽く付けて食べる。両面コンロで上から焼かれ脂が下に落ちるため、肉の旨味はそのままで、くどくなくサッパリとした味わいに仕上がる。また、肉そのものもいいものだと思う。とても柔らかくて旨い。これからいくらでも食べられる。ものすごいボリュームだと感じたが、話しながら,またワインや日本酒を痛飲しながら、ドンドン食べ進んでいく。あっという間に山のようにあった肉皿が空になった。
追加でホルモンの盛り合わせも注文し、みんなで分けて食べる。ミノやレバーが特に好みにあった。たくさん追加で頼んだのに,これもあっという間になくなる。最後におにぎりなどを食べて〆る。皆,肉欲が満たされた。
店内は普通に綺麗で,においもこもらず,女性でも気にならない。店員さんのサービスも過不足ない。また,是非,年に1,2回は訪れて,肉を思う存分食らいたいと思う。
肉欲を満たした我々は,この後,みなぎる力と月の光に導かれ猿沢の池を訪れ,ほてる体を暫く冷ましながら,次の肉欲を満たすすべを考えていたのであった。
8位
1回
2014/10訪問 2014/12/14
日本酒好きの友人が集まって,なぜか私の名字の付いた会合が年に何回か開催される。今回は,深まる秋を感じながら日本酒を堪能する,ということで,こちらの店を選んだ。本町にある銘酒居酒屋。予約を入れると,日本酒の飲めない方はお断りしてますが大丈夫でしょうか,と念押しされる。もちろんそんな人は居ないため胸を張って,大丈夫ですと答える。
この日は6人で来訪する。4人以上だとコースを勧められる。この日は3500円のコースを注文しておいた。
日本酒は,お店の人のおすすめを頂く。6人なので一銘柄で2合ずつ注文する。初めの頃は,弁天娘や東北泉など銘柄を覚えていたが,そのうち,銘柄は忘れてしまった。
料理だが,まず付出しは,胡瓜と白菜、桜海老の酢の物と丹波黒豆の枝豆。酢の物と言っても酢の加減はゆるめで,桜海老の香ばしさが酒の香りや風味をむしろ引き立てる。
造り盛り合わせは、明石の天然鯛、鰤、鰹叩き、鰆焼霜。鯛は程よく熟成し旨みの勝ったもの。鰤も鰹も脂が乗りしかも新鮮。鰆焼霜は皮目の香ばしさがいい。いずれも旨い。次から次へと酒を追加していく。
続いて,秋鮭、インカの目覚めと椎茸の煮物。全く個性の異なる食材が優しい出汁で一つにまとまり,それぞれの旨みが旨く引き出されている。
海老芋唐揚げ茸餡掛け。ほっくりねっとりした芋に出汁の利いた餡がからみ,そこに茸の旨みも加わる。ほおばると笑顔になる旨さ。
焼き物は,秋刀魚の幽庵焼き。脂の乗った秋刀魚も幽庵焼にすることで,非常に上品な味わいの高級魚に変身する。これも文句ない味わい。酒が進んで進んで仕方がない。
この時点で,おそらく一人3合以上飲んでいるが,このメンバーではまだまだ止まらない。追加で,うずらくん玉、漬物盛り合わせ
等を注文し,さらに飲み続けていく。
入店から3時間半ほど飲み続けた後,最後にコースの〆である出汁粥と昆布佃煮を頂く。出汁の香りと暖かさが〆にふさわしい優しい一品であった。
結局,一人4合程飲んだにもかかわらず,珍しく誰も乱れることなく一応品よく料理と酒を堪能することができた。料理は,酒のアテとしてはもちろん,椀がないだけで割烹のコース料理としても充分満足できるものであった。綺麗な店員さんの勧めるお酒はどれも美味しく,とても楽しい時が過ごせた。ちなみに,その店員さんからは,我々ほど飲む客はこの店でも珍しいのに誰も乱れることなく酒を楽しんでくださったのはとてもうれしい,とまで言っていただいた。また,訪れたい店の一つである。
9位
1回
2014/01訪問 2014/04/07
2次会で仲間と飲んだ後、もう少し何か食べたい、飲みたいと思い、ホテルの近くをうろうろしていてこちらのお店を見つけました。名前にあるように、焼き鳥などが名物のお店です。ショーケースのディスプレーに鶏骨付きモモ等のサンプルが飾ってあり、レトロな感じに心惹かれました。
カウンターとテーブルがあったのですが、カウンターは一杯。テーブルに案内されました。店内も昭和レトロを感じさせる造りでほっとします。
まずは、瓶ビールを頼んで、皮ポン酢の付きだしを頂きながらメニューを見ます。焼き鳥盛り合わせがあります。鶏好きとしてはやはり塩で鶏肉を食いたいと思い、盛り合わせの味付けは塩になる塩焼き鳥盛り合わせを注文しました。
ビールを飲みながら待っていると、やってきました。大ぶりの手羽先、ハツ、ズリ、葱身、身の5種類です。まずは手羽先にかぶりつきます。まず、皮のかりっとした歯触りと香ばしい風味、次いで肉の濃厚だけどさわやかな旨みが広がります。次に身の部分を食べますと、旨みたっぷりの肉汁が迸ります。塩加減もかなり強め目ですが、それがビールや日本酒にとてもよく合います。
ズリはこりっとした食感と鶏の持つ香りがはっきりしていいものですし、ハツも正にハツハツした食感で、いずれも旨いものです。
思わず、熱燗を注文してしまいました。
葱身は、鶏肉の塩味の効いた濃厚さと葱の甘みの効いた軽やかさがマッチして、これまた旨いものです。日本酒にとてもよく合うものでした。
食べ終わり、酒も飲み終わったのでお勘定をお願いしようとしたところ、店の方から、サービスで熱々の味噌汁を頂きました。心まで温まりました。
鶏はどれもしっかりとした肉質で、いいものを使っているな、と感じました。また、私が頂いた塩焼き鳥はどれも塩加減、焼き加減ともに絶妙で、鶏好きの私にはとにかく旨いと感じました。レトロな雰囲気も落ち着くものでしたし。また機会があれば、訪れたいと感じました。
10位
1回
2014/01訪問 2014/04/05
この冬、一番寒い時期に訪れました。JR学園都市線徳庵駅から少し離れたところにある洋食屋さんです。車で開店時間を目指して来店しました。辺鄙な場所にあるにも関わらず、到着した開店時間には既に長蛇の列。結局、すぐには入店でしませんでした。50分位待ったかと思います。
入店すると、テーブル席に案内されました。郊外にある洋食屋さんの多くは、油まみれの汚いお店も多いのですが、こちらは,白を基調とするおしゃれなビストロのよう。徹底的に掃除され磨かれて,気持ちよく食事ができます。
とんかつが売り、ということで,私は、トンカツ海老フライ定食を、同行者は、トンカツコロッケ定食、トンカツ定食、カツ丼をそれぞれ注文し、また、単品でカキフライを注文しました。
カウンターの向こうで調理されてるのを見ると,丹念に肉を叩き筋切りをするなど,下ごしらえに余念がありません。そして揚げる時間もすごく正確に把握されています。
10分位して全員の分が供されました。それぞれメインに千切りキャベツが山盛りにされた皿にご飯と味噌汁、香の物が付いてきます。まずとんかつを頂きます。衣の香ばしさ、肉の甘さにドミグラスソースの深いこくが一体となって旨みが広がります。美味しいものです。何より油切りがよく,さっぱりしています。
海老フライは頭から揚げてあります。まず頭を外し、頭の固い殻を外して味噌の部分と足の部分をいただきます。濃厚なミソの香りと旨みがたまりません。次に身の部分にタルタルソースをつけて頂きます。からっと揚がっていてほっくり甘く,タルタルともよく合います。海老族納得のおいしさです。
追加で頼んだ牡蠣フライは、驚くほど大きなものが3個。タルタルソースをつけて頂きます。少し潮の香りを含んだ濃厚な旨みの爆弾が口の中で破裂したようです。今まで食べた牡蠣フライの中でも1,2を争う旨さです。素材の良さ、新鮮さが明らかにわかる一品でした。
これだけのお料理ですので、ご飯も進みます。ご飯の友の味噌汁は豚汁で寒い日によく合います。ものすごいボリュームでしたが、油切りがうまくてさっぱりしているため、簡単に完食できました。
同行者が注文した海老コロッケも,すごく美味しかったそうです。味見がしたかったのですが,美味しすぎて味見させてくれなかったのです。今まで食べた海老コロッケの中で一番美味しいと感じたそうです。また、カツ丼は秀逸でした。さっくり揚がり少しつゆでひとびたカツとつゆの旨さが浸みたご飯を一緒に口に入れると、優しい出汁の風味と甘い香り、肉の旨さが渾然一体となります。和の香りがして、とても美味しかったです。
それほど広い店ではないので並ばないといけないことも多いでしょうが、素材の良さ、下仕事の丹念さ、調理のこだわり、どれをとっても素晴らしいものです。今度は、是非海老コロッケを食べてみたい、と思います。休業してましたが4月から再会したとのことですので、再訪間違いなしです。
今年は仕事場が変わったこともあって,なかなか投稿もできず,また,そもそも食べに行くこともできませんでした。そんな中,やはり和食が好きなこともあって,上位はほとんど和食が占めることになりました。また,美味しい日本酒が頂ける店が上位に入っていますが,これは,今年,仕事上のストレスも多く,美味しい日本酒を飲みたい衝動に駆られたことがその要因だと思います。
仕事もようやく落ち着いてきましたので,来年は,もっと美味しいものを食べに行きたいと思います。何より,食べ物を粗末にせず,美味しいものを美味しく頂くのはもちろんですが,何を頂いても美味しく思えるように,贅沢を言わず,驕ることなく,全ての方に感謝できるような心持ちで過ごせるようにしていきたいと思います。