moiutyaさんが投稿した和彩 そあら(大阪/谷町九丁目)の口コミ詳細

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=美味しい料理に美味しいお酒 大切な人との語らいのひと時=

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移転和彩 そあら谷町九丁目、大阪上本町、近鉄日本橋/日本料理、海鮮

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  • 夜の点数:4.1

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 3.8
      • |CP 3.6
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2015/08 訪問

  • 夜の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.6
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

実直な味わいで素直に旨いといえる料理

 旨いものが好きな人と,久しぶりに和食を食べに行くことになった。前々から来訪してみたい,と思っていた谷九にある割烹料理屋。アラカルトで頂くのがいいのかもしれないが,電話で予約する際に相談したところ,4800円のコースがありますがいかがでしょうか,とのお勧めで,このコースを頂くことにした。

 うだるような暑さもほんの少し和らいだ午後7時に来店。テーブル席に案内される。店はもう満員状態。先ずはビールを注文し,乾杯する。グラスに口をつけるときめ細やかな泡で逃げないようにされたビールの香りが心地よく立ち上る。旨く注がれたビールは香りも味も素晴らしい。

 そこに付出しというか先付け八寸が運ばれる。角盆に小鉢が三つ,それとぎせい卵,鯖寿司が綺麗に盛りつけられている。3つの小鉢は帆立と木耳酢の物、煮こごり、松風焼き。煮こごりは,鯛皮と身そして山椒の葉を固めたもの。口に入れると出汁の風味と山椒の香りがまず広がり,その後,鯛の旨みが追いかけてくる。帆立と木耳の酢の物は,帆立のあっさりした中にも力強い旨みが加減酢により活性化され,木耳の食感との相性もいい。松風焼きは鶏肉の旨みを卵で閉じ込め,甘く仕上げてある。優しいおいしさ。また,ぎせい豆腐は,人参や椎茸等の野菜が豆腐の中に混ぜ込み固めたもの。柔らかな豆腐生地にそれぞれの野菜などの食感が心地よい刺激を与えてくれる。鯖寿司はややとんがった台形の上におぼろ昆布を乗せたもの。これまたとても旨い。

 次に向付が来るだろうと思い,ここで日本酒のメニューをもらう。定番の日本酒の中から獺祭純米大吟醸を見つけ,注文する。一升瓶から目の前で片口に注いでくれる。いい香りがする。杯に注ぎ,香りと味を楽しんでいると向付が運ばれる

 向付は、鯛、鱧とかます焼きの霜造り、真蛸、鰹の5種。大きな器に砕いた氷が敷かれ,その上に彩りよく盛りつけられて供せられる。そして,山葵卸しに少しだけすり下ろされた本山葵が一株添えられている。

 鯛は食べ頃を見計らって供されており,旨いなあ,と唸ってしまう。酒にもよく合う。鱧とかますは焼き霜に仕上げられている。鱧は梅肉で頂く。落としで頂くよりも鱧の脂や皮目の旨みが感じられる。かますも香ばしい。鰹は淡い脂の乗り加減で優しい味わい。蛸は純粋な旨みの塊。これらの造りを獺祭を飲みながらゆるゆる頂く。至福の時間である。どれも満足いくものであった。

 続く煮物椀は鱧と玉蜀黍豆腐,冬瓜、青柚子。蓋を開けると柚子と出汁の香りがふんわり立ち昇る。すぐに熱々のところを頂く。旬の鱧の力強い旨み,胡麻豆腐のような食感の玉蜀黍豆腐の優しい甘さ,冬瓜の素朴な味わい,吸い口の柚子の軽やかさ,これらが繊細な出汁に活かされ,素晴らしい一品に仕上げられている。いつも思うが,椀が旨いとうれしく感じる。

 焼き物は鰆幽庵焼き。それに玉蜀黍の霰揚げと餅米が添えられている。鰆はほっこりした身で白身だけれど旨みがたっぷり。柚子の香りも優しく漂い,これまた素晴らしい一品。皮目の部分も旨い。酒が進む。ここで,飛露喜特別純米をお願いして,ゆるゆる飲みながら魚を頂く。また,玉蜀黍の霰揚げも,玉蜀黍の甘さと衣の霰の香ばしさがいい。

 炊合せは松茸と赤ハタの蕪蒸し、雲丹乗せ。霰と山葵が添えられている。蓋を取ると,これまた品のいい出汁の香り,そして松茸の香りが一体になって立ち昇り,鼻腔をくすぐる。木製の匙で掬って頂くと,程よく脂の乗ったハタの旨さに蕪の風味,そして何より松茸の香りが移った出汁の旨みが口の中に広がる。しばし陶然となる。雲丹も旨い。これも酒によく合う。再び獺祭を注文し,ゆっくり飲みながら蕪蒸しを味わう。最後は器を手にとって出汁まで飲み干してしまう。

 ここまで2時間弱。そろそろご飯をお出ししましょうか,との勧めに従い,お願いする。程なくして炊き込みご飯と赤出汁、香の物が供される。炊き込みご飯は,各種の茸や蒟蒻,牛蒡,人参等を細かく刻み,炊き込んだもので,何だか懐かしい素朴な味わい。赤出汁は蜆と三つ葉。濃厚な蜆の旨さ漂い,味噌の香りもいい。沢庵や柴漬け等の香の物も素朴な炊き込みご飯によく合う。

 〆の水菓子は,マスカットと西瓜のジュレ寄せ。見た目も涼やかで夏の料理の最後に相応しい。マスカットの軽やかな酸味の爽やかさ,西瓜の瑞々しさがジュレの程よい甘さでまとめられ,甘いものがあまり得意でない私でも美味しく頂けた。

 料理は全般的に出汁加減がよく,実直な味わいで,素直に旨かった,と感じるものばかりであった。また,定番の日本酒も,獺祭や飛露喜の他,松の司や黒龍,八海山等,いいお酒が揃えられており,そのほかにも季節の地酒が数多く揃えられている。

 料理はおそらく大将が一人で作られているのであろうが,待たされることもなく,程よいタイミングで供されてくる。また,女将初め店員の方も柔和な応対であり,店を出るときには,岡宮大将も店外まで挨拶に出てきてくださり,心地よく過ごすことができた。また,是非再訪して,次はアラカルトで旨い料理と旨い酒を堪能したい。

2015/09/30 更新

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