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=美味しい料理に美味しいお酒 大切な人との語らいのひと時=
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moiutya 認証済
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1回
夜の点数:4.2
2009/11 訪問
祇園の静かな割烹で晩秋を味わう
懐かしい人と逢って晩秋の風情を静かに味わいたく、久しぶりに京都を訪れた。祇園花見小路から少し西の路地に入ったところにあるここ「いいもり」へ来訪した。富山湾で水揚げされた美味い魚を出してくれることで評判の割烹。 路地から暖簾をくぐると細く長い石畳が続いている。その凛とした雰囲気に、静かに心が燃えてくる。この日はカウンターではなく、2階個室に案内される。 予約しておいたのは、6500円のコース。まずは富山の地酒「立山」を注文。 先付は、蟹と白木耳の土佐酢ジュレ掛け。いわゆる勢子蟹の身、内子外子と白木耳を土佐酢ジュレでまとめてある。身はもちろん、内子のまったりさと外子のプチプチ感とのハーモニーが楽しく頂けた。 椀物は、松茸とぐじと胡麻豆腐。胡麻豆腐の上にグジが乗せられ、その上に松茸。見た目とても美しい。深いけど淡い出汁加減が、松茸の香りやぐじの甘みを引き立ててくれ、文句なしに旨い。やはり椀が旨いと心から落ち着き幸せな気分になる。 向付は、鮃、あおり烏賊、牡丹海老の造りに、白海老、とろの握り。2人分が長い皿に供されてくる。鮃は上品に脂が乗っており、あおり烏賊はねっとりとした食感、牡丹海老は濃厚な甘みが楽しい。握りも旨い。 箸休めに銀杏。酒が進む。その後、大徳寺麩と小松菜煮浸し。もっちりさとシャリッとした歯応えという矛盾した二種の食感が共有されている大徳寺麩に驚かされる。 鉢魚(焼物)は、喉黒塩焼きに唐墨添え。喉黒は脂が乗っており、その塩加減も絶妙。唐墨は比較的柔らかな塩加減で仕上げられている。いずれも旨みが強く酒の進む一品。 強肴代わりに、幻魚(ゲンゲ)と雲子とエリンギの小鍋。ゲンゲは、日本海側でよく取れる深海魚の一種。見た目のグロテスクさや底引き漁で採れる魚などに傷をつけてしまうことで下の下の魚というところから名前がついた、とか、富山の魚津から見える蜃気楼と幻を掛けて名付けられた、とか言われている。それを雲子とともにあっさりとした出汁で小鍋に仕立て上げられている。ゲンゲは、その柔らかなで淡泊な白身と皮の部分の糸を引くほどの強いゼラチン質との調和が楽しく旨い。雲子もまったりして出汁との相性もよい。出汁まで全部頂いた。 飯物は、鮭の炊き込みご飯。柚子を利かせたいくらの醤油漬けを乗せて頂く。鮭の豊かな風味に濃厚でありながら柚の香りが爽やかないくらの旨みが口いっぱいに広がる。 最後の水菓子は、黄粉シャーベット、プリン、梨とイチゴ白ワインジュレがけ。 お料理は、富山で取れた新鮮な魚を中心に組み立てられている。しかし、その新鮮な素材の持ち味を活かすため淡く上品な味付けがなされており、かつ季節感溢れる献立に、京料理の神髄が感じられた。旨かった。ただ、日本酒の種類は少なく(立山他3種類程度)、少し残念であったが。 お料理を頂いた後、大将が個室まで挨拶に来てくれ色々な話を伺った。御料理に対する情熱もすごく感じられ、気持ちよい接遇であった。 今回、カウンターではなく個室に通されたが、床の間に飾られた掛け軸や花を愛でながら懐かしい人と静かに語らいのひと時を持つことが出来て結果的にはよかった。しかし、次回は、カウンターに座って、料理を作るところを見たり大将の話を聞きながら食事したい、と思う。また、季節毎に再訪したいと感じたお店であった。
2009/11/21 更新
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夜10時以降入店OK
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食べ放題
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ペット可
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テイクアウト
家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
懐かしい人と逢って晩秋の風情を静かに味わいたく、久しぶりに京都を訪れた。祇園花見小路から少し西の路地に入ったところにあるここ「いいもり」へ来訪した。富山湾で水揚げされた美味い魚を出してくれることで評判の割烹。
路地から暖簾をくぐると細く長い石畳が続いている。その凛とした雰囲気に、静かに心が燃えてくる。この日はカウンターではなく、2階個室に案内される。
予約しておいたのは、6500円のコース。まずは富山の地酒「立山」を注文。
先付は、蟹と白木耳の土佐酢ジュレ掛け。いわゆる勢子蟹の身、内子外子と白木耳を土佐酢ジュレでまとめてある。身はもちろん、内子のまったりさと外子のプチプチ感とのハーモニーが楽しく頂けた。
椀物は、松茸とぐじと胡麻豆腐。胡麻豆腐の上にグジが乗せられ、その上に松茸。見た目とても美しい。深いけど淡い出汁加減が、松茸の香りやぐじの甘みを引き立ててくれ、文句なしに旨い。やはり椀が旨いと心から落ち着き幸せな気分になる。
向付は、鮃、あおり烏賊、牡丹海老の造りに、白海老、とろの握り。2人分が長い皿に供されてくる。鮃は上品に脂が乗っており、あおり烏賊はねっとりとした食感、牡丹海老は濃厚な甘みが楽しい。握りも旨い。
箸休めに銀杏。酒が進む。その後、大徳寺麩と小松菜煮浸し。もっちりさとシャリッとした歯応えという矛盾した二種の食感が共有されている大徳寺麩に驚かされる。
鉢魚(焼物)は、喉黒塩焼きに唐墨添え。喉黒は脂が乗っており、その塩加減も絶妙。唐墨は比較的柔らかな塩加減で仕上げられている。いずれも旨みが強く酒の進む一品。
強肴代わりに、幻魚(ゲンゲ)と雲子とエリンギの小鍋。ゲンゲは、日本海側でよく取れる深海魚の一種。見た目のグロテスクさや底引き漁で採れる魚などに傷をつけてしまうことで下の下の魚というところから名前がついた、とか、富山の魚津から見える蜃気楼と幻を掛けて名付けられた、とか言われている。それを雲子とともにあっさりとした出汁で小鍋に仕立て上げられている。ゲンゲは、その柔らかなで淡泊な白身と皮の部分の糸を引くほどの強いゼラチン質との調和が楽しく旨い。雲子もまったりして出汁との相性もよい。出汁まで全部頂いた。
飯物は、鮭の炊き込みご飯。柚子を利かせたいくらの醤油漬けを乗せて頂く。鮭の豊かな風味に濃厚でありながら柚の香りが爽やかないくらの旨みが口いっぱいに広がる。
最後の水菓子は、黄粉シャーベット、プリン、梨とイチゴ白ワインジュレがけ。
お料理は、富山で取れた新鮮な魚を中心に組み立てられている。しかし、その新鮮な素材の持ち味を活かすため淡く上品な味付けがなされており、かつ季節感溢れる献立に、京料理の神髄が感じられた。旨かった。ただ、日本酒の種類は少なく(立山他3種類程度)、少し残念であったが。
お料理を頂いた後、大将が個室まで挨拶に来てくれ色々な話を伺った。御料理に対する情熱もすごく感じられ、気持ちよい接遇であった。
今回、カウンターではなく個室に通されたが、床の間に飾られた掛け軸や花を愛でながら懐かしい人と静かに語らいのひと時を持つことが出来て結果的にはよかった。しかし、次回は、カウンターに座って、料理を作るところを見たり大将の話を聞きながら食事したい、と思う。また、季節毎に再訪したいと感じたお店であった。