蓼喰人さんが投稿した蕎麦おさめ(東京/目白)の口コミ詳細

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蓼喰人の「蕎麦屋酒」ガイド

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蓼喰人 (男性・東京都) 認証済

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蕎麦おさめ目白、椎名町、下落合/そば

2

  • 夜の点数:4.7

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.7
      • |酒・ドリンク 4.7
  • 昼の点数:4.6

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
2回目

2024/02 訪問

  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

今回は昼に親しいマイフォロアーさんと蕎麦屋酒

 今回は度々'蕎麦屋で一杯'にお付き合い頂いているマイフォロアーさんと昼に訪れる。
 こちらの開店は昨年4月で、それから早々に女将さんが産休に入り昼はコース一本に絞り、予約客のみを受け付けるスタイルにしたが、これがすっかり定着して連日盛況のようだ。

 ゆっくりしようと12時半からの予約を入れておいた。
 定時少し前に暖簾をくぐり、格子戸に手を掛けると感じの良い女性スタッフに迎え入れられる。
 靴を脱いで上がり、前回と同じ奥のフローリングの座敷のテーブル席に導かれる。

 縁側から望む手入れの行き届いた庭には、紅梅や椿が色を添えている。
 床の間にはお嬢さんの初節句にちなんで、雛人形が飾られている。
 ほとんどのテーブルが埋まっており、何れも一杯やって寛いでいらっしゃる。

 程なくマイフォロアーさんも到着。
 まずはビール(プレモル中瓶)をもらい乾杯。
 昼の「そば三昧コース」の内容は次の通り。

 「粗挽き蕎麦がき」の品種は「乗鞍在来」とのこと。
 特別に粗目に挽いた蕎麦がき用の粉に、茹でた丸抜きも加えて練り上げられている。
 モッちりとした舌触りの中に、色々な食感が混ざり合って面白い。
 そのままで香りと甘みを楽しむも良し、添えられた塩・山葵・そばつゆの何れでも美味しい。

 「前菜5点盛り」の内容は「サーモンの塩麴漬け」「生湯葉刺し」「青大豆の浸し豆」「蒲鉾 自家製わさび漬け添え」「帆立の西京味噌漬け焼き」。
 いずれも良かったが、旨味が凝縮した帆立が美味しく、蒲鉾は竹やぶ系の定番の紀州田辺「たな梅の南蛮焼」。
 味や食感のバランスが考えられており、酒呑みの勘所を掴んだ品揃え。
 トータルすると結構なボリューム。
 
 「出汁巻き玉子」は焼き目を付けない綺麗な焼き上がりだが、出汁が滲みでてくるような関西流とは異なるしっかりした食感は、酒の肴にも向く蕎麦屋の仕事。
 染めおろしを添えて口に運べば中々の美味さ。

 この後が蕎麦になるが、その前に酒について。
 定番はメニューに載っているが、こだわりの銘柄はQRコードを読み取って注文するシステム。
 この日のお相手は日本酒のオーソリティーで、お任せして選ばれたのは次の3種。

 「モダン仙禽 無垢」:優しい口当たりで、スッと入っていく素直な美味さが印象的。
 「田村 生酛純米」:精米歩合80%で、力強さを感じさせる奥深い味わい。
 「廣戸川 特別純米」:キレの良い飲み口と、後に続く旨味が好ましい。
 いずれも料理の美味さと相俟って、快適な蕎麦前となる。

 コースのメインはやはり蕎麦で、産地の違った3種を時間差を置いて出すところに、ご主人の意欲的な姿勢が表れている。
 先につゆと薬味が出され、徳利から猪口に注ぎ少量口に含むが、濃い目で深いコクを湛えた味わいに思わずニンマリ。

 1枚目は「粗挽き」で、品種は「広島比和在来」。
 中太に揃っており、やや滑っとした舌触りだが粒々の食感が楽しく、塩を箸先に着けて手繰って口に運べば甘みも感じられる。
 2枚目は「玄挽き」で品種は「鳥取伯耆在来」。
 玄挽きは殻付きのまま挽いて篩を掛けるため、香りも色も強く細かな星も見えるが、こちらも綺麗につながっている。
 こちらはつゆとの相性が良く、先端を浸して啜ればざらつきは少なく喉越しも悪くない。

 3枚目は「あつもり」で品種は「千葉成田在来」で、湯溜めの状態で出されるがきちんとした歯触りを残している。
 鼻を近づければ馥郁とした香りが心地よく、つゆが濃い目のため味がボケないのは計算されていると思われる。
 蕎麦湯は釜湯のままの自然体のため、すっきりと伸びて清々しく〆られた。

 食後の甘味は「蕎麦茶プリン」。
 滑らかな舌触りと蕎麦茶のほろ苦さ、煎った蕎麦の実のアクセントも好ましい。


 昼とは言えきちんとした仕事ぶりが貫かれており、満足度の高い蕎麦屋酒が楽しめた。
 蕎麦前の品々にはご主人の創意がコンパクトに纏まり、さらに3種の蕎麦の仕上がりには技術力の高さが十分に示されている。
 マイフォロアーさんが選んでいただいた酒も美味しく、会話も弾みゆるりとしたひと時が過ごせた。

 内容からすればコースの5,500円は安いと思う。
 酒の値付けはやや高めだが、トータルの支払いが1人9千円ちょっとも相当に思う。
 女将さんと女性スタッフの穏やかな接客ぶりも、居心地の良さの要因。


 帰り際に女将さんは8か月のお嬢さんを抱いて2階から降りて来られたが、その愛くるしい笑顔に心癒される。
 季節により表情を変える庭の眺めも楽しいが、お嬢さんの成長ぶりを拝見するのもこちらを訪れる楽しみの一つになりそう。
 これからも定期的に足を運ばねばと思う。

  • 「粗挽きそばがき」(乗鞍在来)

  • ビール

  • 「前菜5点盛り」

  • 「サーモン塩麴漬け」

  • 「生湯葉刺し」

  • 「青大豆の浸し豆」「蒲鉾 自家製わさび漬け添え」

  • 「帆立の西京味噌漬け焼き」

  • 「モダン仙禽」

  • 「田村」

  • 「出汁巻き玉子」

  • 染めおろしを添えて

  • 「廣戸川」

  • つゆを注ぐ

  • 「粗挽き」(広島比和在来)

  • 粗挽きを手繰る

  • 粗挽きを啜る

  • 「玄挽き」(鳥取伯耆在来)

  • 玄挽きを手繰る

  • 「あつもり」(千葉成田在来)

  • あつもりを手繰る

  • 蕎麦湯は自然体

  • 「そば茶プリン」

  • 床の間には雛人形も

  • 本日の蕎麦

2024/03/10 更新

1回目

2023/05 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

目白に移転した「おさめ」はハイレベルな仕事を維持。店の雰囲気も素敵

 六本木の「おさめ」が一旦閉めた後に、我が家から便の良い目白に移転。
 新店についての情報が方々から入って来ており、早く訪れたいと思いつつオープン当初はまだ落ち着かないだろうと静観していた。
 そろそろ大丈夫かなと、開店から1か月ほど経って予約を入れた上で訪店。

 場所は駅から目白通りの北側を5.6分進み、「エーグルドゥース」の手前を入ってすぐ。
 我が家の近所から出る都バスを利用すれば20分ほどで辿り着く便利さで、開店時刻の17時半少し前に到着。
 禅寺の塔頭に通じるような細い路地に面しており、古民家を改造した中々渋い店構えで、六本木の店とは正反対の雰囲気。

 私の前に待たれていたのは、度々お世話になっている豊玉の蕎麦処「F」のご主人夫妻ら3人の皆さん。
 '奇遇ですね'などと挨拶の言葉を交わしているうちに、定刻に大きな暖簾が架かった。
 玄関で待ち構えていたご主人は、私の顔を覚えていてくれて歓待される。
 上り框の脇には、本日の蕎麦の産地が掲示されている。

 靴を脱いで上がるスタイルで、磨き込まれた廊下を導かれるが、それほど広くは無いものの手入れの行き届いた庭の緑が美しい。
 奥の12畳ほどの椅子テーブルが配された板張りの座敷に通されるが、照明の加減も穏やかで新店とは思えないほど、落ち着いた空気感が漂っている。
 客席はこの広間に10席、手前の8畳ほどに6席、入り口脇の個室状のスペースに4席となっているようだ。

 この日はすべての席に予約が入っている。
 厨房の様子は分からないが、客席は女将さんと良く気の付く若い女性が担当している。
 私には床の間の傍らの、2人掛けのテーブルが用意されていた。

 料理はアラカルトでも注文可能だが、ひと通りの仕事を試したかったので「そば三昧コース」(粗挽きそばがき・八寸・本日の一品料理2品・粗挽きそば・玄挽きそば・季節のそば・甘味:税込み9,350円)を頼んである。
 まずはビール(プレモル中瓶)を貰い、意匠を凝らした室内に目を遣りながらグラスを傾ける。
 料理は次のような品々が適度な間をおいて運ばれる。

*「粗挽きそばがき」:粗く挽いた丸抜きを搔きっぱなしの状態で一塊にして、皿に盛られている。
 産地は'埼玉三好在来'とのことだが粒々の食感が楽しく、香り良く甘みもしっかり。
 塩とおろし山葵、出汁醤油などで楽しむが、蕎麦懐石のコースとして上々のスタート。

*「八寸」:華やかな品々が角皿に盛り合わせれている。
 「生湯葉刺し・にしん旨煮・蕪柚香漬け・ぜんまい煮・あわび酒蒸し・蒲鉾自家製わさび漬け乗せ・クリームチーズ粕味噌漬け・かすみ鴨ロース・焼き味噌・車海老味噌漬け焼き」という多彩なラインナップで、全て手間が掛かっており一品ごと丹念に味わうのは実に愉しい。
 個々に論評したいところだが、特に印象に残っているのは、柔らかく炊き上げられた鰊、魚沼産の太くて食感の良いぜんまい、味の深いあわび、竹やぶ系ならではの頭から食べられる車海老味噌漬け。

 これには当然日本酒であるが、品書きに載っている他にQRコードを読み取ると'季節の日本酒メニュー'が見られるシステム。
 その中から「いずみ橋 夏ヤゴ ピンク 原酒」をもらう。
 フレッシュな飲み口ながら含むと確かな味わいが広がり、料理の美味さをより引き立てる。

*本日の料理①は「穴子入り出汁巻き玉子」:甘辛く煮て粗く刻んだ穴子を芯にして焼き上げた出汁巻き。
 穴子は結構たっぷり入っており、ふるふるの仕上がりは技術的にも見事。
 そのままでも十分美味いが、染めおろしを添えれば口福の極み。

*本日の料理②は「鶏もも肉の醤油麹焼き」:大きめにカットして皮目に程よい焦げ目を付けて焼かれた鶏もも肉が幅広にスライスされ、とろみの付いた醤油味のタレを纏っている。
 もも肉なので旨味十分で歯応えも良い。
 タレはやや甘目だが、富士山の麓で作られた「白糸の一味唐辛子」を振れば味が引き締まる。

 酒の追加は定番から「四季桜 黄ぶな」を一合、さらに「廣戸川」を半合でもらう。
 いずれも辛口のしっかりした味わいが、どの料理とも良く合った。

 この後が蕎麦だが、こちらでは以前の店より国産の在来種に拘り、それのみを使用している。
 ご主人自ら奥から現れて、盛りの量を訊かれた。
 料理が結構なボリュームなので少な目にするか、もちろん大盛りも可能とのことだが、ここは普通盛りでお願いする。

*「粗挽きそば」:'長野乗鞍在来'で、丸抜きを粗めに挽いて中太に打ち上げている。
 十割ながら綺麗につながり食感も滑らかで、香り良く噛めば甘みが口に広がる。

*「玄挽きそば」:'鳥取伯耆在来'で、玄蕎麦のまま挽き篩にかけた粉がやや太めに打たれている。
 細かな星も見えて香りも味も色も濃く、こちらも十割だがモッちりとした食感が心地よい。

 つゆは徳利で出され先に猪口に注いで味見すると、辛めだが深いコクを湛えた優れた仕事。
 塩も付くが私はつゆで食べる主義で、最近よくやるように蕎麦を少量啜りその後で少量のつゆを口に含む手法で食べ進める。
 こうすることでそれぞれの良さが際立った。

*季節の蕎麦は「温かいあさり蕎麦」:吟味された大粒のあさりが3個煮込まれたつゆそばで、三つ葉が色を添えている。
 つゆは醤油味しっかりだが、さらにあさりの旨味が加わり奥行きのある味わいに仕上がっている。
 蕎麦は'千葉成田在来'で微粉がやや太めに打たれ、熱いかけつゆの中でも歯応えを残しており、濃いつゆの味に負けない強さが感じられる。

 あさり蕎麦のつゆはもちろん飲み干したが、その後にきちんと湯桶も出される。
 中身は多少白濁程度の自然体で、徳利のつゆも全て割り美味しさを余すところなく頂き満足感に浸る。

*甘味は「蕎麦茶プリン」が登場。
 こちら定番のデザートで、滑らかな舌触りに蕎麦の実の歯触りがアクセントとなり、控えめな甘さも秀逸。
 
 
 期待通りの、いや期待以上の快適な時間が過ごせた。
 神経の行き届いた料理の出来にも蕎麦の仕上がりにも、改めて若いながらもご主人の確かな力量を確認。
 さらに店内の雰囲気の良さが加わり、満足度は増している。
 接客は女将さんに加え、若い女性の丁寧な応対ぶりも好印象。

 因みに以前は小柄に見えた着物姿の女将さんがやけに貫禄があるなと思っていたら、来月の出産を控えて臨月近くで店に出られているとのこと。
 暫く産休となるため、6月以降は昼はコースのみの予約営業となる由。
 元々蕎麦だけでは無く蕎麦前を含めて評価するのが相当の店であり、かえってこちらの店の良さを示す好機ではと思う。
 
 六本木の店は経営面にはバックが有ったようだが、こちらは完全な個人営業とのこと。
 心機一転のこちらの店はご主人が存分に腕を振るうには、絶好のシチュエーションとみる。

 目白通り沿いのこの先には、その昔は高橋邦弘さんが最初に設けた「翁」が在り、現在通りを隔てた向こう側には話題性のある「発芽そば ゆき」が移転しており、何かと蕎麦屋愛好家には縁のある土地柄。
 私にとっても学生時代から馴染み深い道筋で、こちらの誕生は喜ばしい限り。
 これからは定期的に足を運びたいと思う。

  • 「粗挽きそばがき」(埼玉三好在来)

  • ビール

  • 塩と山葵で

  • 出汁醤油で

  • 「八寸」一式

  • 「生湯葉刺し」

  • 「にしん旨煮」

  • 「蕪の柚香漬け」

  • 「ぜんまい煮」

  • 「あわび酒蒸し」

  • 「蒲鉾(南蛮焼)自家製わさび漬け添え」「クリームチーズ酒粕漬け」

  • 「かすみ鴨ロース」「焼き味噌」

  • 「車海老味噌漬け焼き」

  • 「いずみ橋 夏ヤゴピンク」

  • 本日の一品①「穴子入り出汁巻き玉子」

  • 染めおろしを添えて

  • 「四季桜 黄ぶな」

  • 本日の一品②「鶏もも肉の醤油麹焼き」

  • 旨味が濃い

  • 一味を振って

  • 「廣戸川」(半合で)

  • つゆを注ぐ

  • 「粗挽きそば」(長野乗鞍在来)

  • 「玄挽きそば」(鳥取伯耆在来)

  • 玄挽きを手繰る

  • 「あさり蕎麦」

  • 蕎麦を啜る(千葉成田在来)

  • 大粒のあさり

  • 蕎麦湯は自然体

  • 甘味は「蕎麦茶プリン」

  • 滑らかな舌触り

  • 趣ある座敷

  • 床の間

  • 手入れの行き届いた庭

  • 蕎麦の産地の掲示

  • 入口

2023/06/04 更新

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