『GW四川省成都の旅(2日目) 待望の「龍抄手」と「陳麻婆豆腐店」へ!』4門さんの日記

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★浅草ベースのB級グルメ探訪図録!

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日記詳細

成都2日目は、朝7時に起きてホテル周辺を散策。

高いビルの立ち並ぶ都会的な成都市内だが、床の道がひどい。。。
整備が不十分だし、至る所が凸凹しており、直ぐにコケてしまいそうで非常に怖い。
下手すると捻挫しかねない段差の数々…。こういうところがやっぱ真の都会じゃない!


早朝からやっている小さなお飲食店が結構多いのに驚く。
中華まんを売る店、を売る店、長い串料理の店…、多くの人が朝食を食べている。
今は早朝だから開いてる店は無いが、一番多く観られるのが「火鍋」の店舗である。

自分も早速、近所の麺屋に入り食べてみる事にした。。。

最初に入った店は、芋の粉を麺状にした春雨の店。これは中々珍しい…!
頑張ってメニューを解読。麺自体は全て一緒のようで、トッピング具材で値段が違うようである。
なので自分は適当に「肥腸粉小椀」を注文した。8元である。日本円にして約120円程!

煮込んだ豚の腸がトッピングされている。
スープは塩味で凄くシンプル。モツの出汁が微妙に感じられ中々の味である。。。
麺は、柔らかい韓国冷麺みたいな食感。プニュプニュしていて初めて頂く食感である。
見た目よりも味は良い! 毎朝、カップ麺より安くこういう麺を頂ける成都は羨ましい。


AM10時頃、先に成都入りしていた「晴晴飯店」のママさんと合流!
故郷でくつろいでいたママさんの表情は明るい。。。
ママさんの従弟が車を出してくれ、今日は半日3人での行動となる。


【 龍抄手 】(1941年創業)

先ずは車で10分程の「龍抄手(ロン・チャオ・ショウ)」へ向かう!
ここも自分には待望の店であり、「四川風ワンタン」が有名な老舗である。
ガイドブックにも必ず載っているので、浅草で言ったら「大黒家」ってとこか!?
因みに「抄手」とは「ワンタン」のことである。。。

此方では多種の餃子やワンタン、麺料理が売っている。
先ずは席を確保!まだ午前中だというのにメチャメチャ混んでいる…!
よく観察ると、殆どの客が中国国内から来た観光客のようである。。。

せっかく3人で訪問したし、晴晴飯店のママさんも調査の意味を兼ねてとにかく色々注文した。
でも、いくら安価で小盛だからといって、3名で10皿近く頼んでいる席はココしかない。。。^^;

自分は、此方でも比較的有名な「担々麺」と初遭遇!テンションはMAXである。
他にも「炸醤麺」や、何故か黒蜜っぽい甘味がする極太の「汁無しうどん」、
そしてお約束の「四川風ワンタン」、普通の「汁ワンタン」によく分からないも頼む。
他にも、晴晴飯店の「李姐餃子」の原点である「紅油水餃」も試食してみた!

真っ赤な汁のワンタンは意外と辛くなくて食べ易い。でも、中の赤い生唐辛子は食べちゃダメ!!
甘い味付けのうどんは、質の悪い讃岐うどんの茹で時間を早くし過ぎたような食感。硬くてボソボソ。
意外に、全く期待していなかった普通の鶏がらスープの汁ワンタンの味が良かった。。。

肝心な「担々麺」は確かに旨かった!
 以前日本で「龍抄手の担々麺の元」を使って自作の「汁なし担々麺」を作ったが、
ソレの味とは全然違った。本物の方が尖った辛味がなくスパイシーで奥深い味だった。
只個人的には、辛くない「炸醤麺」の方が味は良く感動出来た。。。


【 魁鍋楽其 】

途中、成都市内で一番の繁華街という場所に連れてってもらった。
東京で言えば、新宿~渋谷みたいな感じの所で、デパートが多く乱立していた。。。

そこで一際行列の出来ているファストフード店を発見!そこがこの店である。
ピタパンと蒸しパンをミックスしたような食感の白いパンに様々な具材を挟むスタイル。

パッと見、5~6種類の具材があり、、、
ミミガーの辛炒め芽菜の和え物ホルモン野菜の激辛炒め的な感じの物が並ぶ。
中でも一番人気なのが「回鍋肉」である。迷わずソレを選択して購入!

ご存知の通り、本場の「回鍋肉」は日本のソレとは全然違う。。。
甘くないし、味噌なんか使ってないし、キャベツなんて入らない!
この回鍋肉は、辛いというよりは塩辛い味でパンとの相性は良く、ハッキリした味付けである。
でも、美味しいんだけど、コレを東京で出しても売れないだろうと思う…。


【 陳麻婆豆腐本店 】(1861年創業)

いよいよ、永年夢見た「麻婆豆腐発祥の店」へ向かう。。。凄くテンションが上がる!
車を駐車する関係上、裏口へ着ける。裏口では店のおばちゃんが唐辛子の仕込みをしていた。

外観はこじんまりしているけれど、中へ入ると意外と広く天井が高いモダンな内装だ。
店員も沢山居て、全てはテレビ等で観た通り! 只、日本人の観光客が皆無だった。
欧米人の姿も見掛けず、客層の殆どが地元客か他の省からの観光客のようである。。。

麻婆豆腐」がメインの料理店である。
他にはいったいどんな料理があるのか興味があったが、これがまた凄かった。
ちょっとした動物図鑑のような分厚いハードカバーのメニューブック!
1ページに料理写真が多くても3つしか載っておらず、正に料理図鑑のような佇まい。

自分は麻婆豆腐白飯以外はよく分からないメニューばかりなので、
同席してくれたママさんやママさんの従弟にお任せして色々頼んでもらった。。。

ものの5分程で提供された「正宗麻婆豆腐」!!
サイズは「大」「小」あって、自分は「」の方を頂いた。
TVや雑誌で見ていた馴染みの陶器の皿ではなく土鍋でグツグツ提供された…!

さあ、待望の一口目。う~ん、麻~!辣~!旨~~い!!
やはり陳麻婆豆腐の味の決め手は豆板醤・豆鼓、大蒜にアリである。

意外にも、日本の赤坂見附の「陳麻婆豆腐店」のよりも辛くない。。。
風味も全体的に軽い感じだ。辣油の量は相当多いし、山椒もかなり掛かっている筈だが、
東京で頂く「陳麻婆豆腐」の味よりもボッテリとした感じが無いのに驚いたのである。

ただね~、豆腐が日本の物と全然違うのだ! 木綿豆腐よりも固い食感で風味も無い。
あ~、この味付けで日本の豆腐だったら最強なのになぁ~…というのが正直な感想だ!
あと、挽肉の質もあまり良くない。やはり食材に関しては日本の方が上手である。。。

んで、待望の白飯が、な、なんとタイ米!あの独特のタイ米の香りが気持ちを折る。
何故かミックスベジタブルの人参と一緒に炊きこまれたタイ白飯麻婆豆腐を乗せる…。
あ~、ちっとも美味しくねぇ~~! 悔しいなぁ、日本のコシヒカリで喰いたかった。。。

今日一番のヒットは、ママさんが好きだからと注文した「XIAN SHAO BAI」という
豚ばらスライスと芽菜(ヤーツァイ)の蒸し物である!

この肉に浸み込んだタレの味が素晴らしい…!
まさに初めて食べる形容しようのない味なのだが、イメージで言うと西京漬とか粕漬
漬けダレのような香ばしくて癖のある風味に仕上がった、とろけるような柔らかさの豚バラ肉。

コレは白飯が進む!…けど、タイ米じゃ~どうにもならんっ!!
とにかく他の料理の味に例えようのない独特な香辛料の味なんである。。。
そして「芽菜」の効果がやはり凄い。四川料理の地味な脇役だが、確実に存在感を示している。
今回の旅で、四川料理の味の要は山椒や辣油だけでなく、芽菜香菜なのだと実感した…。

とにかく、この料理は日本に持ち帰りたかった。。。
ママさんに、是非とも「晴晴飯店」で出すべき…だと言ったが、あの店の厨房では無理とのこと。
大きな蒸し器で長時間蒸さないと作れないのだそうだ。残念~!


【 春陽水餃 】

ママさんの従弟が、「李姐餃子」の参考にと、地元で話題の餃子店を探して案内してくれた。
先程の「龍抄手」等の「紅油水餃」も有名なんだが、そちらの流派と昔から対立の立場に
あったという知る人ぞ知る老舗の流派の「ワンタン」「餃子」の店ということである。。。
お花で言うと、「表千家」と「裏千家」の違いみたいなものか!?

小さくて汚い店だが続々とお客がやって来るし、店内にも活気があり儲かってるのが分かる。
ここでは、人気の「紅油水餃」と、プレーンの「水餃子」を試してみた。。。

いやぁ~、確かに「紅油水餃」は旨いね!味の奥行きが違う…。
タレの濃い辛味の中にほんのりと甘味があるのだ。コレは病み付きになる味である!
やはりこういう餃子でも、店によって全然味付けが違う。当たり前だがディープな世界だ。

この店のこのタレはマジでペットボトルに入れて持ち帰りたかったなぁ~。。。
毎回思うのは、こっちの「紅油水餃」って、中身の餡が豚肉のみで少々食感が良くない。
そこはやはり日本の「李姐餃子」のように、野菜多めの方が軽くて美味しい筈である。

この店はどのガイドブックにも載っていなかったので、非常にレアな情報であった。
さすが、やっぱり現地在住の方のジモティ情報には適わない…!


この日は強行突破で、実はこの後も担々麺の開祖「成都担々麺店」へ向かうのだが、
写真ももうアップ出来ないし、字数もヤバくなってきたので、明日の日記欄に繰り越したい。

成都の夜はまだまだ続く・・・
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