takaboさんのマイ★ベストレストラン 2018

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博士のグルメリポート

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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なるべく2018年に初めて訪れた店を選んでいますが一部例外はあります。1位の「ユカワタン」も2度目なので例外の一つです。私の二人の娘が2017年末と2018年初夏に立て続けに結婚したのですが、この娘夫婦と3家族で2018年夏に「星のや軽井沢」へ旅行し、ユカワタンでディナーを楽しみました。素晴らしい家族旅行、素晴らしいもてなし、そして素晴らしい食事と全てが完全に揃った最高に幸せなディナーであり、生涯忘れることはできません。All time best 1になるに違いないレストラン体験でした。

マイ★ベストレストラン

1位

ブレストンコート ユカワタン (中軽井沢 / フレンチ)

2回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2018/07訪問 2018/07/28

シェフが替わってもやはりユカワタンは最高でした

娘たち夫婦を連れて総勢6人で星のや軽井沢へ。ディナーはユカワタン。私たち夫婦には11年ぶりの星のや軽井沢。さらに私たちは4年前にブレストンコートに宿泊してそこのメインレストランであるユカワタンに来ています。当時は浜田シェフがおられましたが、浜田シェフは現在は星のや東京に移転されました。ということで浜田シェフご自慢のアミューズのスペシャリテが現在はユカワタンで食べることができません。それがとても残念なのですが、さて新しいシェフになってユカワタンはどうなったでしょう。結論から言えば、シェフが替わってもやはりユカワタンは最高でした。

星のやからは5分の距離ですが車で送迎されます。森への小径を進むとギャルソンがお出迎え。「まずはアペリティフと共にいくつかのお料理を外でいかがでしょう」。これは粋な演出。「今日は最高の日ですよ。雨は降っていなく、涼しく、虫がいない」。日本列島の猛暑が嘘のように涼しい軽井沢。外にもうけられたステージの脇には薪がくべられていて暖かい。飲めない人は桃のノンアルコールカクテル、飲める人は桃のシャンパンカクテルで乾杯。それから始まるアミューズの驚くべき10品。まさにモダンフレンチ。

小一時間ほどして、日も暮れてから店内へ。ここから改めてグラスワインなどで乾杯。メニューは18,000円のお任せコースのみ。
鯉のマリネとその燻製をラディッシュとハーブの香りと合わせて;鯉もうまいんだ……
里山の恵み;驚くべき約60種類の野菜をすべて違う調理法で。このときばかりはベジタリアンになったかと思いました。しかしこの野菜の酵素が効いてきてフィニッシュまで行けました。図らずもそういう効果が。
桜鱒;立派な桜鱒が2匹。その良いところだけを切り分けて6人で。ソースが見事。
仔鳩のベッシー包み。ルッコラとサマートリュフのリゾットを添えて;これも見た目のインパクト大! 何と豚の膀胱に鳩を入れて調理している! でも豚の膀胱は調理器具としての役目だけでほっとしました。
チーズ各種
さくらんぼのコンポジション
ショコラのグラスを杏のロースト、コンポートと合わせて
森のお菓子;鳥の巣箱をイメージしたようなシェフオリジナルのからくり箱に詰め込まれた小菓子の数々。箱が開かれていく度に驚きがあります。食べきれないので一部お持ち帰り可能。外から中へ、実に4時間に及ぶ華麗なるディナーでした。

新しい松本シェフは、銀座のシェ・トモを経てユカワタンに来られたようです。オリジナリティ溢れる料理とその見せ方。さらにギャルソンやソムリエなど給仕の方々の紳士的な振る舞いや会話、軽井沢のロケーションを生かした演出など文句の付けようがありません。それを踏まえてのコスパの高さ。評価としては満点とさせて頂きます。

P.S. )ギャルソンの方から「以前おいでになった時には……」という台詞があり「どうしてそれを」と尋ねると「苦手な料理などございませんように記録してありますので」と。さすがです。星のやでもそうです。ユカワタンで話した内容が星のやでも共有されているし、どうして分かるのか初めて見るスタッフが私を名前で呼ぶのです。「アマンかよ」と思いましたね。
お盆休みにユカワタンに行くために軽井沢に行くことを思い立った吉日は、まだイタリア旅行前の4月のある日。まずは目的であるところのユカワタンに電話して予約確保。次に宿を決めるに当たって、同じ星野リゾート内の「星のや」はすでに経験済みなので、ユカワタンがメインレストランのホテル「ブレストンコート」の、どうせなら一番良い部屋をネット予約。せっかく軽井沢に行くので1泊ではもったいないと、次の日はどうせなら超有名な「万平ホテル」に電話して、どうせならもっとも歴史の古いアルプス館の部屋を予約確保。前日がフレンチなので万平では鉄板焼きステーキの店を予約。後はお盆休みを待つだけでしたが台風11号などでどうなることかと。

ユカワタンはフレンチレストランです。湯川というのは軽井沢を流れる川で星野リゾートエリアを流れています。タンというのはフランス語で時間のこと。「湯川を流れる時間」という意味らしいです。ユカワタンのシェフ、浜田統之さんは2013年ボキューズ・ドール国際料理コンクール世界大会で銅メダルを確保しました。これは凄いことだったようです。ボキューズドールというのはフランス料理で最も権威ある賞であり、各国の大会からアジアなど地方大会を勝ち抜いた、世界で24人の料理人が出場するサッカーのワールドカップのようなものです。歴代の受賞者はフランスやスカンジナビア勢などヨーロッパ勢ばかりで、日本がメダルを確保したのは浜田シェフが初の快挙でした。

「水のジビエ」というのがユカワタンのテーマ。これは欧米には存在しない概念のようですが、魚の豊富な日本では珍しくない発想のように思います。湯川など地元で取れる魚などを生かしたフランス料理。その自信は本物で、先のボキューズドールでも魚部門の採点では世界最高点だったようです。またFoodie Top 100レストランの日本国内部門で紹介されている100店舗の中で、フレンチはユカワタンを含めて8店舗のみです。

フォト1)ブレストンコートの部屋はコテージなので、ユカワタンの予約に間に合うように、フロントに電話して部屋まで車で迎えに来てもらいました。リゾートの敷地内、森の小道の奥にひっそりと建つ一軒家レストランです。

フォト2)ボキューズドールの賞状

フォト3)高い屋根、広い窓からの景色はライトアップされた庭に茂る木々、落ち着いた装飾の9テーブル24席のゆったりとした店内。

フォト4)ディナーのみの営業。15,000円と18,000円のコースから前者を選択。いずれもスペシャリテのアミューズは付いています。私はシャンパン・グラン・クリュのChinchilla、家内はブドウジュースで乾杯です。

フォト5)まずはお口取りの一品。開いた魚のフリッターが切れ目の入った岩石に刺さって出てきます。見せ方が異色ですし、海老せんべいの様な食感と塩加減がとても良い。

フォト6)そして登場! ユカワタンのスペシャリテ。丸い石の上に乗った小さな料理たち。手で取って一口で食べていきます。左から順に、アミューズ、前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートの6品。つまりこの6個を食べることで小さなフルコースを食べることになるのです。それぞれの料理に合わせて台となる石の温度が違っているという徹底ぶり。スープなどは膜で包まれているので口の中でスープとなります。見た目も素晴らしく味も美味しい。まさに芸術的で感動します。「サンパウ」のミクロメニューを超えました。

フォト7)食べてしまうのがもったいないです。

フォト8)続いて前菜。鮎と茄子。皿の空白を生かした盛りつけ方は珍しくありませんが、より洗練されたセンスを感じます。

フォト9)さてスープです。これは何でしょう? かぼちゃの様ですが…

フォト10)かぼちゃです。蓋を開けるとくり抜かれた部分を使った膜に包まれたかぼちゃの冷製スープです。乗っているのはかぼちゃの種でしょう。このアイデアも見事。実に面白いし、味も良いです。

フォト11)魚料理。これも水のジビエですね。中央の円は皿の柄ではなくソースです。美味しいです。

フォト12)ところで、パンに付けるものとして、これは豆腐とクリームチーズで作られたもの

フォト13)バターとワサビバターの形もユニーク。

フォト14)赤ワインをグラスで注文。BEAU PAYSAGE “TSUGANE” la montagne 2010が供されました。日本のワインですがとても美味しい。

フォト15)メインの料理は、私は魚料理。野菜に包まれています。見た目はやはりユニークで、美味しいです。

フォト16)家内は肉料理。串刺しになった3種類の味が楽しめます。

フォト17)さてこれは、食後のコーヒー紅茶です。コーヒーを選択。まるでワインのように瓶詰めになったグランクリュの豆で、ユカワタンのために作られた逸品です。

フォト18)家内のデザート。メロンとジェラート。そもそもメロンはそのまんまで美味いので。

フォト19)私のはブルーベリーがふんだんに入ったサングリアのシャーベットです。爽やか。

フォト20)そして最後に登場! これがまたびっくりのプチフール(小菓子)です。テーブルを埋め尽くされたお菓子の森の景色に圧倒されます。実に一人分11種類ものお菓子。手前の葉っぱもチョコレート菓子です。フレンチコースでは、ほぼ満腹状態でのプチフールは私たちの間では「嫌がらせ」という名前で呼ばれていますが、こんな嫌がらせなら楽しいです。手前の大人用キャンディーは持ち帰りましたが、他は完食しました。

フォト21)帰りはライトアップされた森の中をコテージまで歩きました。 世界3位の期待を裏切らない感動的に美しい料理。ユカワタンに来るためにまたいつか軽井沢を再訪しようと思います。
 

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

星のや東京ダイニング (大手町、竹橋、神田 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2018/09訪問 2019/01/25

素晴らしい工芸作品のような

以前、軽井沢のユカワタンで浜田シェフの料理に感動してからというもの、もう一度と思っている間に、星のや東京が誕生して浜田シェフは転勤となってしまいました。もちろんユカワタンの記事に書きました通り、継がれた松本シェフのもとでユカワタンは現在も素晴らしいレストランでありますけれども。

星のや東京のレストランは、個室6室、半個室4室の限られたキャパシティ。一方、宿の部屋数は84。つまり宿のメインレストランでありながら宿泊客でも利用できない場合が多いということです。ということで、現在では宿泊しないレストランのみの予約ができないようになっています。(先日トランプ大統領の娘イバンカさんがここを訪れた時はまだレストランのみの利用ができたとのことです)

今回夫婦で東京に所用があり、星のや東京にレストラン確約のプランを見つけましたので予約しました。連休なか日のハイシーズン、夫婦で夕食込み一泊約16万円(内ディナー代は一人18,000円)と、なかなかの料金です。星野リゾートの中で「星のや」ブランドの料金は高騰して、アマンなどと変わらない値段になっていますね。大手町という立地もあり海外からのビジネス利用が多いと思われますが、スタッフに聞いたところでは宿泊客の8割が外国人とのことです。これは京都のリッツカールトンと同じ割合です。星のやの中でも優秀なスタッフを集めているのではないかと思われるほど、宿の中では流暢な英語ばかりが聞こえてきますのでまるで海外のホテルにいるようです。

ヒバの木を見事に寸断した一枚板の自動ドアが開くと、高い天井に奥行きのある玄関が広がります。迫力とオリジナリティの感じられる空間です。ここで靴を脱いで上がります。つまりホテルのような旅館です。館内はエレベーターの中までも畳です。部屋着は何とスウェット素材の「着物」です。これはユニーク。レストランにはドレスコードがありませんし、これを着ていくのがよろしいかと思います。

レストランのある地下一階でエレベーターを降りると巨石が置かれ、地層に見える石の壁に囲まれた空間は秘密の地下基地のようです。個室は飾り気のないシンプルな造りで閉塞的。半個室は隣が見えるパーテーションで個室という感じがしません。店の雰囲気からは個室の方が良さそうに思えましたが、今回は半個室に通されました。料理を際立たせるためにはこの方が良いという意見もあるかもしれませんが、他が凝っているだけに、もう少し部屋に工夫が欲しいと思いました。これが雰囲気を満点にしなかった理由。

グラスシャンパン(2,000円)とノンアルコールワイン・セッコリーノ(1,200円)で乾杯。ミネラルウォーター(300円)。

アミューズブーシュとして出されたのは、黒くて薄いチュイールと一口サイズの黒いフリット。インパクトあります。

ここからお品書きに沿って。しかしお品書きにはそれぞれ代表的な素材などが書かれているだけでどういう物だか分かりません。

 菊芋
菊芋のスープに燻製の素材。

 五つの意思
これは浜田シェフのスペシャリテです。私たちはこれを食べに来たと言っても過言ではありません。一つずつ温度を変えた石に乗せられた、5つの一口大の料理。それぞれが、前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートを表し、これを食することでフランス料理のミニコースを頂いたような体験をすることになります。ただし、このレストランの料理は魚が中心で肉は使わないので、肉を表す料理はそれを模した魚が使われています。

 鯵
5種類のミニ茸で覆われた鯵の料理。美しいです。

 スッポン
お椀。スッポンの出汁。スッポンの肉は水餃子に。葱と松茸。

 りんご
皿に一つ林檎が置かれています。これを持ち上げると中から料理が。バースデーケーキのような、お花畑のような一品。中身は蟹肉。側面は白身魚の刺身を重ね巻き。上面は蟹の内子と小さな野菜。工芸品のような作品です。

 穴子
穴子と炭のソース。

 サメガレイ
浜田シェフがコンペティションで世界3位になったときに使用した木の箱。これを開けるとサメガレイのムニエル。3種のソース。

 梨と黒
梨のデザート。

 ほうじ茶と栗
モンブラン。

黒文字茶や緑茶などを選びます。ミニヤルディーズの器に使われているのは、浜田シェフ自らが拾ってきた流木だそうです。また浜田シェフの持ち込んだ流木は宿泊部屋の棚の一部にも使われています(写真参照)。

妻は小食なので少し減らしてくれるようリクエストしていましたが、細かい細工の必要な料理は変えることができないので、メインの穴子とサメガレイが小さめになりました。それがなかったとしても、量的には多すぎず少なすぎずだと思います。期待したとおり大変美しく、美味しい料理ばかりでした。リクエストして食後に浜田シェフに来て頂き、少し会話をして一緒に写真を撮ってもらいました。

  • 浜田シェフのスペシャリテ
  • アミューズブーシュ
  • 鯵と5種類の茸

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3位

グランド ダイア (ささしまライブ、米野、近鉄名古屋 / フレンチ、イノベーティブ)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2018/11訪問 2018/11/15

楽しい、おいしい、美しい

「Libla Sasashima Grand Dia」と言うのが正式名称なので、ささしまライブの「グローバルゲート」の案内板で「グランドダイア」の文字を見落とすかもしれません。でもグローバルゲートの3Fに行けば、黒いガラスで仕切られたスタイリッシュなお店をすぐに見つけられるでしょう。

グランドダイアのウリの一つは、個室でのパフォーマンスなのでしょう。ディナーの場合、12,000円以上のコースを個室で頂く場合にのみ、照明や音を交えた給仕がなされるとのことです。しかし今回初めてグランドダイアを訪れるにあたり私たちが選んだのは、一番安い8,500円のコースでした。ですから個室ではなくまた凝ったパフォーマンスもありません。

敢えてそうしたのは、お手並み拝見という面もあるし、また私たち夫婦はどちらかと言うと小食ですし、まずは通常のフロアーの雰囲気を味わいたいということもありました。もし一番安いコースで十分な満足が得られれば、私たちの評価はより高いものになるでしょう。そしてそれはそうなりました。

はじめにドリンクをオーダーします。グラスシャンパンは珍しい生産者のものだそうです。妻はノンアルコールにしましたが、ソムリエさんが私たちのテーブルでノンアルコールスパークリングカクテルを作りました。変わった形のお洒落なグラスで飲みました。食事中にグラスワインを注文しましたが、何種類か取りそろえているとのことで、好みのものを持って来てもらいました。これらもいずれも美味しいものでした。

食事は、前菜4皿、魚1皿、選択の肉1皿、デザート1皿、コーヒーと小菓子でした。量がとても丁度良い。そしていずれも美味しくて美しい。素人にはとても真似の出来ない凝った料理はまさにフレンチの醍醐味ですね。まだ行ったことのない人にはネタバレになるといけないので詳しくは書きませんが、見たこともない趣向を凝らした品もあり、大変楽しめました。これだけでも十分なパフォーマンスです。まだ30代のシェフに凄い才能を感じました。

肉料理は、この日は4種類から選びましたが、妻は「北海道牛フィレ」私は「A5仙台牛フィレ 松茸 黒トリュフ(+3,500円)」にしました。ナイフは3,900円のものから70,000円のものまで8種類から自分の好みで選ぶ楽しさがあります。私の方の写真は撮り忘れましたが、シェフ自らトリュフをたっぷり削ってくれましたし、せっかくですから奥さんにもと、妻の皿にもサービスしてくれました。肉料理ではシンプルな鉄板焼ステーキに敵うものはないと常々思っているのですが、この日だけはその考えを改めなくてはなりません。

1時間半ほどのディナーで丁度良かったです。食後に個室も見せてもらいました。パフォーマンス料理も楽しそうですが、人数が多いと時間がかかって大変なようです。ソムリエさんたちも水口オーナーシェフもとても感じが良く、これはファンが増えるわけだと思いました。

  • テーブルでカクテルをつくる
  • 驚きの栗料理
  • 定番の前菜「雲海」

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4位

来楽軒 (土橋 / ラーメン)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2018/04訪問 2021/01/10

飲み干さずにはおられない

いつものようにイオンみよしのちゃいなぽーとでメンマ増量の「てもみラーメン」に舌鼓を打っていると、「あら先生」と知り合いに声をかけられる。「先生はメンマがお好きなんですか?」「ええまあ。ここのメンマは宇宙一美味いですから」と答える。それならば他にも美味しい店がありますよ、と彼女は情報をくれた。食べログで検索してみると確かにメンマのルックスが似ている。名前だって「てもみラーメン」だ。こ、これは……同じルーツか? とにかく行かねばと後日馳せ参じてみた。

店の並びの10台ほど停められる駐車スペースがありがたい。暖簾をくぐる。食券機方式。ラーメンの種類は多く、餃子や、チャーハンなどももちろんある。初めてなので迷わず「てもみラーメン」¥750。醤油味かピリ辛味かを申し出ることとのことで醤油にする。メンマ増量¥170もあるが今日はやめておこう。カウンター14席。「平日ランチは無料でごはんがつきますがどうされますか」と店員さん。今日は遠慮しておく。テーブルの上には紅生姜や魚粉などがある。私はラーメンに紅生姜は入れない(紅生姜はそれ単独で好きな時に好きなだけ食べる派)。魚粉は試してみたいと思う。

ほどなくラーメン登場。ちゃいなぽーとと同様に煮たのではなく焼いた薄めのチャーシューが2枚。メンマは少なめで3本。刻みネギと海苔が1枚。中太の縮れ麺。薄黄金色のスープ。見た目美味そう。そして頂くと、ややっ! これは予想以上に美味い。

チャーシューはみよしイオンや焼山のチャイナポートより香ばしくて美味しい。自分好みの食べ方はネギを巻いて食べるというもの。これも合う。メンマは確かにイオンみよしのちゃいなぽーとに非常に近い。量が少なかったので正しく判断はできないが、ややちゃいなぽーとが勝っている。だからこの店のメンマは宇宙で2番目に美味い。

麺はかなり美味い。そして特筆すべきはスープであろう。あっさりしているけど旨みの豊かな魚介系のスープは、飲み干さないことが罪悪と感じられるレベルのものである。ちゃいなぽーと2店のようなアサリの出汁ではなさそうだ。テーブル上の魚粉を入れてみたがほとんど味は変わらない。入れても入れなくても美味しい。

まあそういうわけで、私の中では相当にレベルの高いラーメンに出会ったということになる。次回はメンマを増量して堪能してみたい。その後、皆さんの食べログ記事などをゆっくり読んでみたら、やはりこの店のルーツは元祖のチャイナポートで、そこから分かれた別系統の店のようで納得しました。店員さんの感じが良いことも付け加えておきます。

  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

オーベルジュ・ド・リル ナゴヤ (名鉄名古屋、近鉄名古屋、名古屋 / フレンチ、イノベーティブ)

4回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2025/03訪問 2025/03/30

ハレの日に最高のレストラン

名古屋には記念日に使いたいグランメゾンが少ないですね。東京ならロオジエやロブションやアピシウスなど相応しいレストランがいくつもありますけれど。まあ人の数が違うから仕方がないですね。だからこそこの店は貴重です。ここと、あと同じミッドランド・スクエア42階にあるエノテカ・ピンキオーリぐらいですかね、グランメゾンって言って良さそうなのは。造りが豪華で、天井が高く、テーブルには白いクロス、数人のギャルソンとソムリエが居て、シェフは奥の厨房に籠っているって感じの店。そうではない流行りのスモールラグジュアリーは結構あるんですけどね。

結婚記念月には外食が増えます。そしてエノピンの方は先日行ったばかりなので、40周年のための記念すべきディナーはここに決まりとばかり予約を入れました。思えばあっという間に数年ぶりのリルとなりました。家族で訪れたり、仕事仲間と来たり、個室でパーティーをしたりもしました。いいですよねやはりここは。フランスで実に72年もの間ミシュラン星を維持し続けているオバケのような店の海外フランチャイズ1号店だけあります。つくづく、ひらまつさんいい仕事しましたよね。

それにしても、いつ来ても森田恭通氏の木のシャンデリアは、それこそ氏の会社名じゃないけどグラマラスで良い味出してますよね。季節がらその下に置かれた桜の生花がまた良いじゃないですか。全体的に明るい雰囲気で、色温度が冷たい方に寄っているのが玉にキズのエノピンと対照的に暖かみのある照明が心地良いです。

テーブル間が広く空いていますので、満席になっても隣の音は聞こえても話の内容までは聞こえません。この日もほぼ満席で皆さん何らかのハレの日なのかなって雰囲気でした。特に、隣の若いカップルの男性が、途中で膝をついてパカって開けて彼女の薬指に指輪をさしたのは気持ちよかったです。その後二人で笑顔で記念写真を撮ってもらっていましたので。あなたたちの40年後がここにいますよ。

スタッフの皆さんも感じが良くて、高級レストランはこうでなくっちゃって感じです。ソムリエさんと特に、たぶん一番年配のギャルソンさんが優れています。「シェフに見られたら叱られますが、この〇〇は特別に良いものですので混ぜる前にこのようにして味見してみてください…」とか気のきいたことをおやりになるし、「当初メニューにあったポール・エーベルランのスペシャリテのグルヌイユが好きだったのですがやはり出すのは難しいですか?」と聞きますと「それらはぜひ復活させたい一皿なんですけれども食材を手に入れるのが至難でして、数日前にリクエストいただきましたら何とかできるかも…」とか即座に返答されるのがベテランらしかったです。

さて私たちがこの日いただいたのは、メニューの上から2番目に載っている「Le Menu Haeberlin(珠玉のスペシャリテの数々を詰め込んだ贅沢なコース)¥27,346(税込)」というものでした。サービス料は別途13%。飲み物は、私はシャンパン(好みのルイロデレール)と白ワインをグラスで、これについては、こういう感じのが良いのだけどとリクエストしましたところ、メニューには載ってませんがこれぐらいの値段でこういうのがお出しできますと言われたものを選びました。これがまた希望していた味に近くてとてもよかったです。妻は飲んだことのないこれまた良いチョイスのノンアルコールスパークリングと白。

1)アミューズの3品
:メニューにないこういう口取りがフレンチの醍醐味の一つですよね。
2)ビーツで模った本マグロのタルタル フロマージュブランとオシェトラキャビアのソース
:赤い色も鮮やかな一品。高級キャビアのソースとともに。まあそりゃ美味いですとも。
3)烏賊飯と大根のラグー フォアグラポアレ添え ハーブの香り
:妻は今までで一番美味しいフォアグラだと言ってました。
4)オマールブルーのバターソテー ソース・ヴァンジョーヌ ホワイトアスパラガスとモリーユ茸のラグー
:高級なオマール海老ですから、そりゃ美味いに決まってますとも。さらにこれに別料金でトリュフスライスを追加してあります。
5)アイルランド産仔羊のロティ さつま芋とエピスのクロケット 人参のピューレとレッドオニオンのピクルス添え
:羊は好きという訳ではないですが臭みが少なくて私でもよかったです。
6)クラシックなパンナコッタ柚子風味
:普通に美味しいです。
7)苺のティラミス 大葉のアクセント
:苺のティラミスをピラミッド状に作り、その下にメレンゲで逆ピラミッドを入れた構造で、見た目に美しく記念日に相応しい感じでした。
8)小菓子とコーヒーなど

ハレの日だけでなくいつでもまた訪れたいと思いました。
クリスマスも開けた平日の夜、広いフロアーは満席ではないですが12組ほどの客がいて、それなりに盛況です。高い天井に据え付けられた豪華な木製シャンデリアがいつもながら目を惹きます。その下では豪華な生花が色を添えます。ザ・グランメゾンって感じで良いですね。

コースは10,000円からの4種類に絞られていました。品数には差がないため値段の差は食材の差のようです。15,000円のと迷いましたが10,000円のコースにしました。結論から言うとこれで満足でした。この店のこの味にしてこの値段はCPも良いと感じました。

はじめにHiramatsuラベルのドゥラモットとノンアルコールカクテルで乾杯。いつもながらこのドゥラモットは美味しいです。途中でリースリングの白ワイングラスを追加しました。お口取り3品は、フォアグラなどを使ったフィンガーフードで美味しいです。

前菜一品目は「燻製鴨胸肉のタルタルとマロングラッセのガトー仕立て」。名前から想像される通りの味で美味しいです。

前菜二品目は「天然ホタテ貝のタルタルとセップ茸のヴルーテ、フォアグラのカダイフ包み」。これは凄い。帆立は何をしてもそれだけで美味いし、フォアグラを衣で包んで揚げたのも斬新で美味い、そして下に張られたスープが絶品です。花があしらわれていて見た目も綺麗。

魚料理は「的鯛のポワレ チリメンキャベツのクルート 干し柿のチャツネ、アーモンドのクレープで包んだ雲丹のウフブルイエ 赤ワインのコルス」。この魚がまたとても美味しい。雲丹のクレープも面白い。

肉料理は「フランス産リ・ド・ヴォのパネ カルボナーラ風」。リドボーとは仔牛の胸腺のことです。白くて柔らかい、白子のようとも言える高級食材です。味は、まあまあですね。淡泊であまりクセはありません。

プレデセールは、ほんのり甘くて滑らかな一品。美味しい。

デザートは「ラ・フランスのキューブ‘ベルヘレン’」。洋梨のコンポートをホワイトチョコレートで包んだものでこれも美味しいです。洋梨のソルベが添えられています。その後、お茶と小菓子で終了。

いつ来てもここは豪華で美味しく、素晴らしいレストランです。
久しぶり4回目ぐらいのオーベルジュドリル名古屋。今回は11人のディナーパーティー(私以外全て女性。ハーレムかよ)のため、個室を利用しました。一人15,000円のコース(消費税 8%・サービス料13%別)。個室使用料はありません。予約時間の少し前にソムリエさんと打ち合わせしてドリンクを決めましたが、飲める人が6人しかいなかったため、まずはお馴染みHiramatsuラベルのDELAMOTTE(13,000円)、そして白は抜いて、赤はブルゴーニュのピノで予算的に合いそうなもの(12,000円)を選んでおきました。ノンアルコールの面々には、フルーツエキスの入った甘みを抑えたノンアルコールスパークリング(グラスで1,300円)を選択しておきました。

この店はそもそも入り口からして豪華。hを二つ並べたマークは本家オーベルジュドリルのエーベルラン(Haeberlin)さんと平松さんのHを模ったもの。天井は高く、窓は大きく、42階から見る名古屋の夜景も結構良いじゃないかと思わせられます。そしてメインフロアーの照明は森田恭通さんデザインの木製シャンデリア。これには初めて来店した人が必ず目を奪われます。個室はさらにその奥にあります。

窓側は件の夜景が広がり、反対側の壁は一面ワインセラー。セラーのワインの隙間から、その向こうの厨房の様子が伺えます。暗めの照明のため、豪華で、幻想的な雰囲気となっています。14人まで座れる長楕円形のテーブルで、円卓ほどではないですが、皆さんで会話できるの仕様が良いです。この豪華な雰囲気なら、招待された方も、わざわざ着飾って来た甲斐もあろうかと言うものです。個室の隣にソファーのある前室、その隣にトイレが一つあり、トイレが近くて便利です。

料理は、アミューズブーシュ、1皿目の前菜(冷製フォアグラ)、2皿目の前菜(ホタテとラビオリ)、魚料理(鰻とエスカルゴ。これはアルザスの本店でも看板メニューのようです)、肉料理(鹿肉でした)、プレデザート、デザート、コーヒー等、小菓子という内容。それぞれ写真は載せておきます。味はどれも美味しいです。鹿肉も嫌な臭みがなく、ジビエ苦手の人にも問題ありませんでした。3時間弱の宴。いずれにせよ、大変楽しいひと時でした。

 先日、フレンチ好きの友人達との会食に選んだのは久しぶりのこの店。ミッドランドの42階はこことエノテカ・ピンキオーリだけという絶好の立地です。フロアの角を曲がると数メートル先のお店のロゴがドンと目に入り、エントランスには店員が直立して待ち構えます。入店する前からのこの高級感の演出はさすが。若干早く着いた私はもちろんウェイティングのラウンジに案内されます。その場所からは夜景が一望です。もう少し名古屋の夜景が良ければ言うことないのに……(結構中途半端なんだよな)。

 メンバーが揃ったところでテーブルへ。今夜のディナーは下から2番目の12600円のコース。デザート2種を入れて6品という品数ですが、小食の我々にはちょうど良い量です。料理に合わせてグラスのシャンパンと白、赤ワインをソムリエチョイスで出してもらいました。コースには名物「グルヌイユのムースリーヌ、ポール・エーベルラン」が入ってないので、コース中の1品と交換してもらいました。見た目にも美しく、もちろん美味しい。オーベルジュドリルに来たなら食べないでカエルわけにはいきません(蛙料理だけにw)。小さいサイズもあるのでお腹に自信のある人は1品付け加えるのもよいでしょう。また、メインの「仔牛フィレ肉のソテー、フォアグラとパルメザンのクルスティヤン、ソース・ポワヴルヴェール」もとても美味しく印象的でした。

 その日は平日ということもあり、店内は我々を入れて5組。空席もありました。開店当初の賑わいはないですが平日なら上々でしょう。高い天井には森田恭通によってオリーブの木から作られた自慢のシャンデリアがかかり、広い窓には42階からの眺望が広がります。テーブル間が離れているので隣の話し声も気になりません。堂々たるグランメゾンです。接客は気にならない動きなので、淡々としているようですがそつがない。これが意外に難しいことではないかと思います。ディナーは10500円から26250円まで5種類あり、この店の格ならばコストパフォーマンスが良いとも言えるでしょう。

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6位

ステーキハウス キッチンリボン (桜山、瑞穂区役所 / ステーキ)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2018/12訪問 2018/12/24

シャトーブリアンと暖かいもてなし

1週間ほど前に思いついて電話。クリスマスシーズンでしたが8時過ぎからカウンターならばと予約できました。感じの良い応対です。当日予約時間前に電話がありお席が用意できましたと。駐車場は店の隣に隣接。

狭いながらも老舗らしい風格のある店です。席はカウンターではなくテーブル席が確保されていました。その方がよいです。匂いも付きにくいですし。隣のテーブルも近いし、通路も狭いその店内が、ほぼ満席となっており流石の人気店です。でも意外に窮屈な感じがしないのは何故でしょうか。その店が持つ風格だったり、店員さんの対応が丁寧でフレンドリーで、つまりとても感じがよいからでしょう。味には自信がある、でも誇ったところを出さない、そういうところです。

私ども夫婦は小食な方です。ですからコースではなく肉メインで注文することにしました。「特選極上優秀松坂牛シャトーブリアンステーキ」の最優秀牛、100g,150g,200gとあるところで150gを注文しました。サラダとデザート付きで18,000円。別でガーリックライスを注文しました。ビールとウーロン茶で乾杯。私は途中で赤ワイングラス(好みを伝えて合うものを持って来てもらいました)。

サラダは昔ながらのドレッシングで懐かしい。女性には良い皿で提供されます(笑)。シャトーブリアン登場。簡単に美味しい食べ方を指南されます。セイヨウワサビ入りのバターを溶かして、それにつけてから、特製岩塩につけて頂くのがベストでした。醤油とデミグラスも添えられます。ニンニクチップは肉厚なもので、鉄板焼きステーキ店でお馴染みのカリカリに焼いた薄いチップとは違い、しっとりして弾力があります。カリカリチップの方が好みですが悪くはないです。分厚いシャトーブリアンは文句のない味で、赤身の味はもちろん、脂分もさらっとしていてオリーブオイルのように抵抗のない綺麗さです。私たちは150gで丁度良い量でした。鉄板の皿はしかし食べ終わる頃には冷めているので、最後まで熱々で食べたかったところです。付け合わせの野菜も美味しいです。またガーリックライスがとても美味しい。おかわり自由なのでおかわりしました。赤味噌汁が付きます。デザートは静岡のメロン。これがまた大変美味しい。女性にはその他のフルーツも余分に提供されます(笑)。「コーヒーサービスしますが召し上がりますか?」と嬉しい提案。もちろん頂きました。

会計はカードで。女性には薔薇が一輪プレゼントされます(笑)。

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7位

明道町中国菜 一星 (丸の内、浅間町、国際センター / 中華料理、四川料理、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2018/04訪問 2018/04/12

厳選された素材の味を生かしたコース料理

オーナーシェフの篠田さんとは過日、あるレストランでご一緒させて頂いたご縁があります。物静かで真面目な料理人といった印象でした。そんな篠田さんに久しぶりに対面することができました。

車の人には店の近くにコインパーキングが複数あるので便利です。お店は古い民家を改築したもので、看板がなければそれとは気づかれないかもしれません。どこかのお宅に招かれたような気分で扉を開け、靴を脱いで上がります。

個室が一つ、6-8人掛けのカウンター席、離れに個室と蔵が見えます。二階に上がる階段が見えますが二階は使用していないそうです。古い民家の意匠を残しつつ、そこに中華料理店の雰囲気も加わり、センスの良い空間になっています。なかなか落ち着けます。

個室などをフルに稼働すればかなりの人数を入れることができるでしょうが、シェフ一人で、あとはお手伝いが一人か二人でやっているそうで、実質的には一日8人ぐらいのお客さんで限界だそうです。食事のレベルを維持するためにはやむを得ないのでしょう。また同様の理由で、現在は基本的にランチの営業はやめているとのことです。この日のお客は私たち夫婦を入れてカウンターに5人、個室に3人の計8人でした。

篠田さんはスーツァンレストラン陳の料理長だったこともあり四川料理というイメージがありますが、今宵の料理はほとんど四川を感じさせないものでした。一品ぐらい辛めの料理がありましたが、それとて激辛ではなくピリ辛程度。それ以外はどれも厳選された素材の味が活かされた、どちらかというと薄味の料理が多かったです。中華系の味噌の味などで中華料理だということがわかりますが、そうでなければジャンルが分からないとさえ言えるものです。篠田シェフによるオリジナルの上品なコース料理です。

初めのお口とりは「エッグタルト+雲丹+自家製キャビア」。そもそも自家製キャビアが驚きです。仕入れた9kgほどのチョウザメから1kgほどのキャビアを取り出したそうです。できればもう少し食べたかった。

続いて大皿に一口サイズの料理が14品。壮観です。一つずつに細かい仕事がされています。鰻のパイ包みなどとても美味しかったです。

次は多くの食材から作られた絶品中華コンソメスープに地元の加藤農園のトマトを入れたもの。

次は糸を引く大きなレンコンと原木から3個しか取れない椎茸を揚げて醬を乗せたもの。これはかなり美味いです。

続いて白アスパラに上品なフカヒレ。

さらに名古屋コーチンの唐揚げを四川風辛口の味付けで。口直しの焼き玉ねぎが甘いです。

続いて魚とホタルイカのあんかけソース。

続いて、春巻き(平貝、カラスミ、餅)を海苔で巻いて頂くという面白い一品。

蟹の炊き込みご飯は、まずはそのままで、続いて蟹をたっぷり使った卵焼きを乗せた天津飯で。

最後はフルーツを混ぜたプーアール茶と、トロトロの杏仁豆腐で終了です。

ワインやジュースなどを飲みましたが、料理だけの値段は1万円ちょうど(税抜き)で、かなりお安く感じました。また伺いたいです。

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8位

トラットリア フラテッリ ガッルーラ 大名古屋ビルヂング店 (名鉄名古屋、名古屋、近鉄名古屋 / イタリアン、パスタ)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2023/02訪問 2023/03/12

本家の名に恥じないトラットリア

先日は、妻の誕生日なので急遽予約して「トラットリア・ガッルーラ」へ。念のため本家の「ガッルーラ」にも電話したが予約取れるはずもなく。でも、さすがガッルーラ。カジュアルバージョンのトラットリアと言えども問題なし。美味い! スペシャリテの「フォアグラ・マンゴー」はもちろん、こんなに美味いパスタを食べたのは久しぶり。スパゲティの歯ごたえ、喉越し、塩加減などが絶妙。メインの沖縄の「やんばる島豚」7種類の部位も美味しい。オリジナルの玉ねぎパンも料理の1品のように美味しい。

前菜選択1品、パスタ選択1品、メイン選択1品(カップルでは同じ品限定)、デザート1品、カフェ選択1品の¥6,000コース。プロセコとノンアルコールで乾杯。2杯目は赤グラス。カメラを構えると進んで撮ってくれたり、店の食器について妻と語っていると、食器や、オリジナルのカトラリーについての解説などしてくれたりと、店のスタッフの人のカジュアルさと熱心さも良い感じ。

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9位

虎屋 壺中庵 (佐那河内村その他 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2018/08訪問 2018/08/19

2階の個室がとても良かった

ちょっと徳島に旅行することにしました。と言うことで早速食べログチェック。それが5月末。この店のことを知り、お盆休みを少しずらしたので大丈夫だとは思いましたが、この店には3部屋しかないので早めの予約をしようと早速電話し無事予約完了。夜も良いでしょうが、ロケーションの事を考え、昼間もよかろうとお昼にしました。8,000円と10,000円のどちらかと聞かれたので、後者にしました。

直前まで台風の影響も心配され、前日は徳島も雨でしたが、当日は快晴。そして少し涼しいぐらい。この季節としてはもう最高の天候に恵まれました。徳島駅前のホテルから車で山道を約20分ほど。車なら楽々の場所でナビで迷うことはありません。特徴的な門構えで店はすぐに分かりますし、店のすぐ前の神社の駐車場に停めるように扉に案内が書かれています。

川沿いにある鄙びた料亭。裏には「とらや旅館」と書かれた古い看板の家があり、ここが昔旅館であったことを窺わせます。年季の入った門扉をくぐります。手入れのされた庭を眺めつつ玄関を開けますと和服姿の美人が正座をしてお辞儀をします。私たちが入って来ることがどうして分かったのでしょう? いずれにしても流石です。

2階に通されます。2階に一部屋、1階に二部屋あるようです。お香が焚かれています。2階の部屋は3畳の前室と6畳の客室、廊下と洋式トイレが付いています。このことからもこの部屋は昔旅館の客室であったのかもしれません。とにかくトイレ付きの個室というのは大変便利です。窓からは清流と山々の緑が見えて美しく、また落ち着けます。

給仕は主に若女将とおぼしき先の美人が担当しますが、はじめに一度女将らしき和服の品の良い老婦人が来ました。2階は階段が急なので若女将の担当なのかもしれません。お二人ともとてもあっさりした対応ですが、もちろん感じは悪くないです。聞けば答えてくれますが料理の説明などをもう少しして欲しいところです。

1)梅ジュース
2)鮑と冬瓜;大変美味しい鮑と餡でした
3)ズイキの胡麻和え、鱧寿司、穴子、ゴボウ;繊細な仕事です
4)車海老真丈のお椀;流石の出汁です
5)鱧、カレイ、車海老の造り;造りの鱧も骨も気にせず頂けます
6)天然鮎の塩焼き;一人二尾の鮎。もちろん頭からそのまま頂きます
7)蛸のジャガイモ饅頭;トマトベースのタレで少し洋風でもあります
8)鮎ご飯と香の物;漬物は浅漬けですがちゃんとぬかの風味があります
9)甘夏ゼリー;とても美味しい
10)水ようかんと抹茶

12時からの開始で店を出たのは2時半でした。2時間半の充実した落ち着いたランチでした。一人10,000円でノンアルコールビール一瓶がおそらく400円で、消費税分のみぴったりの会計でした。サービス料室料無しということです。部屋でカードで支払いました。素晴らしいコスパです。

  • (説明なし)
  • 客間
  • 鮑と冬瓜

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10位

l'adour (池下、今池、吹上 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2018/11訪問 2018/11/07

軽やかで美味しい料理

とてもセンスの良い内装。扉や壁の丸みのあるデザインで統一されている。個室の天井も蒲鉾状になっていて、ギリシャやイタリアの洞窟住居のような雰囲気。壁の落ち着いた色使いもよい。温かみがある落ち着ける照明。カウンターも良さそうですが個室で頂きました。

ワインはペアリングで。

イタリア産ハム;美味しい生ハムである。
北海道産秋刀魚;一口大の秋刀魚とイクラ。美味しい。
墨イカの軽い炙り カリフラワーとトマト;とても美味しい。
鰆の軽いフュメ ハーブソース;このソースが鰆によく合う。ソースの美味しい店である。
本日の魚料理3種から選択したのは
活オマール海老のロースト;シェフのスペシャリテだけあって美味しい。
本日の肉料理7種から選択したのは
和牛サガリの炭火焼き;こちらも柔らかくて美味しい。
デザート2種から選択したのは
栗のアイスクリーム;美味しい。

つまり全て美味しい。しかも軽くて胃にもたれない。ワインのペアリングも良い。
店の雰囲気も良いし、あっさりしているがシェフとマダムの感じも悪くない。
ここはかなりお薦めのフレンチです。

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