takaboさんが投稿したおしどり(北海道/すすきの)の口コミ詳細

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おしどりすすきの(市営)、すすきの(市電)、狸小路/海鮮、寿司、日本料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2013/05 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

札幌での記憶に残るイベントとなる

ミシュラン3つ星の定義は「それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理」ということだが、そういう定義ならこの札幌の小料理屋は私の中の3つ星である。つまり食事のためだけに名古屋から札幌まで行ってもいいということだ。単に美味しいだけではない。面白いのだ。

場所は地下鉄などのすすきの駅を出てすぐのところにある第2グリーンビルという薄汚れたビルの6F。このビルには多くの飲食店が入っているようだが、よくよく注意して見ないと「おしどり」の名前は見つからない。こんなに控えめなアピールで大丈夫なんだろうかと思いながら、薄汚れたエレベーターで上がる。6Fで降りると「北海道ふるさと村」なる看板と「留萌 おしどり」の文字がありほっとする。もっとも店の入り口まで来ると、よくあるビルの小料理屋の風情で何ら問題ないものだが。

1ヶ月ほど前に予約を入れたときには「テーブル席ならまだあります」という返事だったが、予約時間の7時に入店するとまだカウンターには常連さんらしい先客が1人。「カウンターへどうぞ。早い者勝ちですから。どうぞどうぞ目の前に」と軽いノリの店主。お言葉に甘えて店主の真ん前に座る我々夫婦。目の前のショーケースの中には新鮮で珍しい海の幸が並ぶ。カウンターは7人ぐらい、テーブルは10人ぐらいの席数で、結局この日はテーブルにグループ2組が入りほぼ満席の状態で、予約無しのお客さんが何人か断られていた。人気だ。

まずは生ビールを飲みながらお通しの、ウニやカニなど、今後の広がりを予感させられる小物を少しずつ頂く。この時点ではまだどのコースにするかメニューと店主の解説を聞きながら考えている。「本日の選べる料理」というのがどうやらこの店のウリのようなので、本日のお勧め2品を選べる中ぐらいのコース「錦 12,600円」にオプションで「無敵のウニ丼2,500円」を付けた。選べる料理は夫婦で違うものを頼み、分けて食べたので4品分を味わった。選択したものは「ごじら海老」「極太ホワイトアスパラ」「真つぶ貝」「蝦夷あわびの秘め事」だ。

先付の次に登場したのは「八角・ホタテ・毛ガニ」の刺身盛り合わせ。八角はドラゴンのような顔をした白身魚。その恐ろしげな顔を愛でながら頂く。ホタテは、本日の午後2時に捕れたもの。だからこそ貝柱だけでなくキモもヒモも美味しい! 

ここらで日本酒に行く。北海道の酒、国稀の鬼ころし 1杯600円。店主がなにやら語り出した。「留萌の海で鮑を獲るんですが、たまに獲れたてのあわびを剥いて、海水につけてがぶりとやるんです。内緒でね」。そして出てきたのは、名物「あわびの秘め事」だ。剥きたての鮑がコップの塩水につかって出てきた。これをがぶりとやる。そして付け合わせの雲丹をほおばるというもの。何とも贅沢な一品だ。

続いてお勧め2品目「真つぶ貝」の登場だ。どうですこの見事な色つや。キモの入った醤油につけて頂く。貝類好きの家内にはたまらない品が続く。と、ここで少し間が空くので一品出てくる。雲丹の漬物、ニシンの燻製、小エビ、漁師の食べる塩っぱいサケのおつまみ。それらも食べてぼやっとしているとすかさず店主がニシンの燻製を手渡しする。「客がぼやっとしていたら何か食べ物を握らせておけとばーちゃんに言われてるんで(笑)」と店主。店主の口は好調のようだ。

お勧め3品目は「極太アスパラガス」を雲丹味噌につけて頂くもの。錚々たる魚介類に混じって何でアスパラ? って聞かれるんですけど、意外に値段が高くて儲からないんですよと店主。そういう品。で、続いてお勧め4品目の「ゴジラ海老」の登場。見たことのない海老だが、たしかにゴジラに似た顔つき。味の方は顔に似合わずまろやかなものだ。さてこの海老の皿にはごはんが乗っかっている。海老を食べたら教えてくださいと店主。その通りにすると、カウンター越しに海老を付けて食べたタレに雲丹を入れる、そして雲丹をスプーンで潰せと、そこに先のごはんを入れろと、そしてかき混ぜろと。昔の留萌の漁師には、鶏の卵は手に入らないが雲丹はいくらでも手に入ったのだ。彼らはこれをたまごかけご飯と呼びましたと。なるほど見た目はたしかにたまごかけご飯! 豪華だけどたまごかけご飯らしく、美味い。

そうこうしているうちに「毛ガニ」が出てきた。お酒のほうも、国稀 北海にごり酒 1杯700円を追加。ご飯ものになり「無敵のウニ丼」の登場。これは酢飯にたっぷりのウニを混ぜ合わせ、その上にこんもりとウニをのせ、香ばしくあぶった焼きウニを盛りつけた、まさにウニだらけの逸品。家内にはウニ丼と山盛りのイクラ丼などが組み合わさった「痛風盛りw(店主曰く)」。家内のイクラの味がちょっと濃かったが、幸い痛風にもならなかった。お吸物を飲んで終了。

留萌出身、朗らかで話し好きの店主と、札幌出身の控えめな奥さんのおしどり夫婦で切り盛りしているこの店は、カウンターに座ったお客通しも親しくなれそうな雰囲気だった。

  • すすきのグリーンビルエレベーターを6Fで降りたところ。こんなところに名店があるのかよという雰囲気だが

  • 店の入り口は普通のビルの小料理屋然。

  • カウンター席では、陽気な店主の詳しい解説を聞きながら料理を頂くので味わい深い

  • 先付

  • お勧めを何品選べるかでコースの値段が変わる。

  • 八角、帆立、蟹の刺身。

  • 日本酒は国稀。

  • 名物「あわびの秘め事」

  • 真つぶ貝

  • 極太アスパラガス

  • ゴジラ海老

  • たまごかけご飯(その中身は記事を参照あれ)。美味しさに写真を撮るのを忘れて食べかけの写真となり失礼。

  • 毛ガニ

  • 名物「無敵のウニ丼」

  • 無敵のウニ丼のバリエーション

2013/05/16 更新

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