レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2011/06訪問 2013/03/26
(2013,3月 再投稿)
一昨年この店に来た際に、この店が映画になる事を知った。
まだ若く無名のアメリカ人監督によるドキュメンタリー映画で、タイトルは【JIRO DREAMS OF SUSHI】(邦題 二郎は鮨の夢を見る)。それがいよいよ今年の2月に日本でも上映されたので先日相方と観に行った。二郎さんの鮨を深く掘り下げるといった内容というより、ミシュランガイドで5年連続三ツ星を取った恐るべき店とそこの主人や職人を、本当の鮨や職人というものを知らない外国人に軽妙に紹介するといった向きの映画だ。二郎さんがクラシックのBGMをバックに次々と鮨を握る光景は思わず引き込まれてしまう。聞けばとても気持ちのいい好青年だそうだ。ガンバレっ、未来のマーティン・スコセッシっ!
そんな映画を観たワタシ達はいても立ってもいられず、早速二郎さんの鮨を食べにやって来たってスンポーです。
予約の時間の少し前に店に着くと、入口付近にいた二郎さんがワタシ達に気づき「いらっしゃいませ、お久しぶりですね〜」と、満面の笑顔で迎えてくれました。ワタシが「オヤジさん、映画観ましたよ〜、今や映画スターですね〜」と言うと、更に顔を緩めて「もう、やめて下さいよ、さあお席にどうぞ!」とカウンターに案内してくれました。
こんな具合に普段はとてもフランクな二郎さんですが、いったんツケ場に入るとその表情は一変します。とても厳しくキリっとした職人の顔、それに合わせて店に緊張感が漂います。この心地よい緊張感がいいんですな。全員が「旨い鮨を出すために全身全霊を傾ける」という環境が瞬時に生まれます。
いつものように極めてアツアツのオシボリが出されお茶が運ばれると準備完了、いよいよ二郎ワールドの始まりです。
この日のオマカセは『真子鰈、墨烏賊、鰤、赤身、中とろ、大とろ、小肌、赤貝、赤貝ひも、たこ、鯵、大車海老、細魚、蛤、鯖、雲丹、小柱、いくら、穴子、玉子』の20カンでした。
やっぱし、やっぱし旨いっ!
鮨屋に関しては数多の高級店、有名店、老舗等々に行きましたが、コト「握り」に関してはやはりこの店が一番です。
一言で表すなら「ピュア」、「ピュアそのもの」の握りです。
小細工や余計な仕事は一切無し。築地で手に入る最高のネタを仕入れ、ネタが持つ味を最大限に引き出すために適切な仕事を施す、それだけです。だから例えば墨烏賊や鯵など、普段お馴染みのネタにさえこの店で食べるとビックリさせられるんですな。
そんな珠玉の鮨の数々ですが、その中でもこの日のNo,1は『たこ』です。
ロブションが「このたこは伊勢海老の味がするっ!』と腰を抜かしたたこ、極上の味と香りと食感です。特に、この食感を出すためにたこを1時間ずっと揉み続けるのだそうです。泣けるほど旨いですよ〜。
アッという間の20カン、更に『たこ』をおかわりして『かんぴょう巻』を追加して終了です。
テーブル席に移りデザートのメロンを食べてお会計を済ませると、二郎さんが外まで送ってくれました。
そこで映画の話や鮨ネタになる魚の話をいろいろ聞かせてくれました。『たこ』の季節の次の次郎のスペシャリティーは『あわび』と『かつお』ですが、昨今の様子はかなり悪いそうです。あわびは乱獲の影響で型が小さく使えるものがなかなか手に入らない。カツオはそろそろあちこちの鮨屋で出始めていますが、「確かに獲れる事は獲れるのですが、ウチでお出し出来るカツオはまだありません。今のカツオはただカツオってだけのものです」だそうです。
幾つになっても、どれだけ評価されても妥協や手抜きは一切無し、まだまだ進化しようとする姿勢、これが職人なんですね。
ワタシ以上に二郎さんのファンの相方は、映画を観てから二郎さんの夢を見たそうです。
仕事でミスをして二郎さんに説教される夢だそうで、ひとしきり説教された後で鮨を食べさせてくれて元気が出たという夢。
前回この店に連れて来た時に、女性には男性よりも握りのサイズを少し小さくしている事を見抜いた相方が、「よくわかったね〜」と二郎さんに褒められた事がよっぽど嬉しかったらしく、そんな夢を見るようになったのでしょう。
ワタシにとってはライバル出現ですが、二郎さんなら仕方ない。一つの道を極めた人の持つオーラは、ワタシには逆立ちしたって出せないですからね〜。
一緒に写真をとせがむ相方の願いを快く快諾してくれた二郎さん、3人で記念写真を撮って店を後にしました。
(2011、6月再投稿です)
さて、ワタシが世界で最も好きなレストラン『すきやばし次郎』へ再訪問です。今回は相方と行きました。
この店に関する話は前回書いたので、今回は省略しますね。
この日の『おまかせ』は18カン、『真子鰈、墨烏賊、縞鯵、赤身、中とろ、大とろ、小肌、蒸し鮑、味、赤貝、赤貝紐、車海老、生とり貝、鰹、蝦蛄、雲丹、小柱、いくら、穴子、たまご』です。
この時期だけのスペシャリティーは、なんと言っても『蒸し鮑』です。
二郎さんは房州・大原かその近辺の雌貝に拘ります。火を入れて最高に柔らかく格別の味わいになる鮑だからだそうです。
「蒸し」といっても実際には「酒煮」です。
とにかく柔らかく、最高に豊かな、それでいてとても儚い味わいです。これには「ツメ」は塗られません。せっかくの味わいを損ねてしまうからだそうです。
春~夏だけのネタ『蒸し鮑』、プリンのように柔らかく鮑の凄みを感じさせてくれる凄い握りです。
夏になると今度はロブションが絶賛したという『真蛸』の登場です。次回も楽しみです。
さて、この度アメリカ人監督によるすきやばし次郎のドキュメンタリー映画『ジロー・ドリームス・オブ・スシ(原題) / Jiro Dreams of Sushi』が完成したそうで、既にアメリカでの配給が決定したそうです。
ワタシが「アメリカでへんちくりんなスシを食べて、「アレがスシだ」と思っているアメリカ人に思い知らせてやって下さい」と言うと、「でもね、撮影の間ず~っと厨房にいてホントうっとーしかったんですよ~」とニガ笑いする二郎さん。「でも、外国人だけじゃなく、二郎さんの仕事を記録に残すのはとても重要なコトだと思いますよ」というと「まあ、そう言って頂けると、、、」なんて少しテレた様子がとても可愛かった。
帰りがけ、入口まで送ってくれた二郎さんに「少し太られました?」と言われてしまったワタシ、やっぱしそろそろダイエットに取り組まなければならないようです。
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(2011、11月投稿分)
ココは銀座の数寄屋橋交差点付近のビルの地下のお鮨屋さんです。
地下鉄通路の出入り口もあるし、1階は「スーツカンパニー」なんてお店も入ってます。
このお店のご主人の二郎さん(店名はすきやばし次郎ですがご主人のお名前は小野二郎さんです)のニギリを食べるようになってもう7~8年、イヤ10年くらいですかね~。それ以来ワタシ的に世界一のレストラン、世界一の職人さん、死ぬ前に食べたいモノNo,1がこの『すきやばし次郎』の二郎さんが握るお鮨です。
当時は、現在独立して同じ銀座にミシュランにも載った『青空』の店主の青空(ハルタカ)クンもココで小僧さんをやってました。そこへもタマに行きますがホントーに良いお店です。「教わったことだけやるのなら見習いとおんなじ」という二郎さんの言葉を胸に日々精進を積んでいる様子です。
初めてココ「すきやばし次郎」に常連さんに連れていってもらった時は、「なんだか硬っ苦しいお店だな~」って思いましたが、その握りのあまりの旨さに驚愕、それ以来定期的に通うようになりました。前もっての予約がニガテで、どの店だろうが当日に「今日空いてる?」的な予約しかしないワタシとしては、有名なガイドブックで紹介されてからはやたら混んでしまってフラれることもしばしば。「電話で名前言って下さればなんとかしますから」なんて言ってくれますが、常連ヅラして特別扱いされるのもキライなので、最近のペースは3カ月に1度くらいになっちゃいました。
ここで、まだこのお店に行ったことがなくて、イッペン行ってみようかなと思っている方にアドバイスです。
1、銀座の有名高級鮨店だからといって、「一見さんお断り」ではありません。電話で予約をすれば誰でもOKです。ただ、夜は予約が混み合っているのでオススメはお昼の、それも開店1発目です。11時半開店なのでその時間がベストですな。ワタシもタイテイ1発目です。それでも夜のいい時間に行きたい方は、なんといってもカウンターに10人も座ればいっぱいの小さなお店ですから、ガンバって予約してみて下さい。キャパの小さな名店なので、常連さんを大切にしてしまうのも仕方ない。そんなことでメゲてはイケませんよ。
2、このお店は旨い握りを楽しむためだけのお店です。ツマミを切ってもらって酒をヤリながら職人さんや仲間と楽しく談笑して最後に握りなんてお店ではありません。二郎さんの言葉ですが「そういう人は居酒屋に行けばいい。」とのことです。ワタシもその意見に大賛成。鮨屋でイチバン旨いのは間違いなく鮨だし、客としゃべる鮨職人って基本的にキライです。だって、しゃべるとツバが飛ぶ。マナ板も刺身も今握っている鮨もツバだらけです。そんな鮨、ワタシはゴメンですな。よく二郎さんのことを「ブッキラボウ」だの「無愛想」だのといった意見や、「客に対して誠意が無い」なんて評を聞きますが、鮨店の客に対する誠意は、客にヘラヘラ媚び諂うことではない。この店の隅々まで掃除が行き届いた点や厳選されたネタやそれに施された仕事、そして旨い握りを出すために全職人が緊張感をもって作業していることに誠意を見出すべきです。それができなければこの店に来るべきではない。そーゆー人は二郎さんが言う通り居酒屋に行けばいいし、鮨がよければ銀座にはおあつらえ向きの『久兵衛』なんていう媚び媚びのチェーン店もありますからね。
ガイドブックを見て、物見遊山で行って、握りをいちいち写真に撮って、で「無愛想」「食事は楽しくしたい」なんて言うのは愚の骨頂ですな。
3、握りは基本的に『おまかせ』です。すると、18~20カンの握りが次々出てきます。けっこうキツいですよ~。どれも圧倒的に旨い握りですが、高齢者の方や女性では苦しいカモしれません。その場合はモチロン『お好み』もアリです。デモ、やっぱり「おまかせ」にチャレンジしてもらいたい。全てにおいてビックリする洗練された完成度の握りを味わえますから。
さて、前置きがヒジョーに長くなりましたが、お鮨のハナシです。
この日出された『おまかせ』は、鰈、墨烏賊、縞鯵、赤身、中トロ、大トロ、小肌、赤貝、鯵、大車海老、鰹、煮蛤、鯖、しゃこ、細魚、雲丹、小柱、いくら、穴子、たまご、の20カンでした。
二郎さんがおっしゃる「すきやばし次郎」の看板メニューは「小肌」「鯖」「穴子」ですが、「小肌」と「穴子」は通年ですが「鯖」は冬だけです。若狭の鯖が最高とおしゃってましたが、鯖という魚はタチのバラツキが少ないので、築地に多く入る銚子や三浦産でも旨いのだそうです。そして、しっかり酢に浸けたものを一晩寝かせるので熟成された旨いサバです。
この3つを同時に食べられる冬が、「すきやばし次郎」の旬だとワタシは勝手に思ってます。
そして、本来秋で終わりのハズの「鰹」がまだありました。ワタシ、この店でイチバン好きなメニューが「鰹」です。まっさらの藁で燻された鰹は最高です。二郎さんは脂が軽い初鰹がお好きなようですが、ワタシは脂がタップリのった戻り鰹の方が好きですな。ワタシがこの鰹が大好きなので、鰹の順番が来ると「2つ3つ出しますか?」と聞いてくれます。後がキツくなるのでちょっとタジろぎますが、ここで「イエ、結構です」とは言えない性分、「来るなら来い」ってカンジで「もちろんチョーダイ」です。
大車海老もこの店を代表するメニューですな。これは横須賀沖のものがイチバンだそうです。普通鮨店では握りにちょうどいいサイズの小車海老を使いますが、ココでは天然の大車海老に拘ってます。旨み、甘みが段違いに上だからなんだそうです。「鮨屋のエビは彩はいいけどうまくない」という定説を覆したかったんだそうです。握る直前に茹でて、握ったら2つに切って出されます。
で、なんといってもこの時期旨いのが「マグロ」です。大間の黒マグロが一番旨いこの時期、ネットリ甘酸っぱくって鮮烈な香りが鼻を抜ける極上のマグロが食べられます。
大トロは腹カミの霜降りの部分や砂擦りの蛇腹の部分が使われます。カマ下の部分は脂が最も強いけど独特の生臭さがあるので人によって好き好きがある。なので好みがわかっている常連さんには「この人にはこの部分」という具合に使い分けてるんだそうですな。
中トロは背ビレ下の分かれ身が一番旨いんだそうです。ワタシはこの中トロが大トロより好きです。まさに芸術品という味わいです。
この時期は赤身もそのまま出されます。「ヅケ」はありません。よく、握り用に切って、1切れ2切れをちょっと漬けて出すお店がありますが、二郎さんに言わせれば「本当に旨いヅケはサクごと漬けなければ出来ないので30分はかかる。だから食べたければ予約の際に言って下さい」とのことでした。
「すきやばし次郎」は「シャリ」にもヌカリはありません。二郎さんいわく「よく冷たいシャリで握る鮨屋もありますが、アレは好きじゃない。シャリは人肌じゃなくっちゃ」で、しかもここでは一升づつ予約の時間に合わせて炊かれます。それ以上大量に炊くと下の方の米が重みで僅かにツブれてしまうからだそうです。
それに、大きさも重要。ココの握りは「与志乃」系の鮨らしく若干大きめ、これがいいんです。「久兵衛」や「すし匠」のような飲み系の鮨店ではよく小さいサイズの握りが出されますがアレはイケません。食べた時に口いっぱいに旨さが広がらなければ、それが握りのダイゴミですからね。それでも最近は若干小さくなったような気がします。その分カン数を増やしたんじゃないかな。
こんな具合に、全てにおいて拘って、それを当代きっての名人が握るのだから、マズいワケがない。
それに、二郎さんってコワイばっかしじゃなくってとっても楽しい人なんですよ。ツケ場にいる時はあまり話しませんが、帰る際に手が空いていると出口まで送ってくれます。その時にいろいろ話すチャンスです。ホントーに鮨がお好きな方で、ここに書いたネタの話をよくしてくれました。休日にはフラっと旅に出て飛び込みで鮨屋に入るんだそうです。相手は突然の二郎さんの訪問にビックリするんだそうですが、そんな様子を楽しんでおられるようでした。その他、兄弟弟子さんのハナシ、六本木でやってる二男さんのハナシ、戦時中の苦労話、修行中の話なんて聞かせてくれます。
とにかくカクシャクとした、それでいて笑顔がカワイイおじいちゃんです。大正14年生まれ、もう80代半ばなのに衰えることを知らない方です。
ワタシが最も尊敬し敬愛する職人さん、ゼヒゼヒお元気でこの先もずっと旨い鮨を喰わせてほしい、心からそう思います。
2位
1回
2015/12訪問 2015/12/26
この日の昼飯は久しぶりにお気に入りのこの鮨屋へ。
まだ仕事が山ほど残っていたから鮨屋酒とはいかなかったが、それでも美味い握りの数々を堪能した。
僕が知る鮨屋の中でこと「本まぐろ」に関してはこの店は都内でも3本の指に入る。
(後の2軒はすきやばし 次郎ときよ田)
今の時期はやっぱり「大間」
型は小さいと大将は残念がっていたが、それでもとっても美味しかった。
鮨屋に限らず大間の本まぐろを出す店はこの時期多いが、熟成や仕事手当などちゃんと扱える店ってとても限られる。
ネットリ濃厚なんだけど爽やかで、甘くて香り高くて最高の状態で食べてこそだ。
特にこの店はそんなまぐろを筋を剥がしてから切りつけるので、食べた時に歯に全くあたらない。
口の中で「すぅ〜」っと溶ける快感はこの店のまぐろの最大の特徴であり唯一無二の味わいだ。
とろの握りを2カンと、締めに「ノッケ」を握ってもらった。
「ノッケ」とはネギトロの握りバージョンだ。
握る直前に筋から残った身を削ぐことから始めるネギトロ、もちろんさっきのまぐろなので味は格別で、より脂が強い。
「赤貝」に関しては都内No,1だ。
特に大型の閖上を、握る直前に貝を開く。
まな板の上に真っ赤な血が飛び散る。
貝なのに血液にヘモグロビンを持つのはこの貝くらいだろうが、それが本物で活きの良い証しに他ならない。
口の中に広がる鮮烈なほど爽やかな香りがここまで強い赤貝を出す店を僕は他にまだ知らない。
その他、この日悶絶のネタは『寒ブリ』
氷見モノはまだ時期が早く、この時期は土佐産だそうだ。
真冬の寒ブリほど脂は強くないが、それでも爽やかな脂の旨味はそんじょそこらの鮨屋の大とろを遥かに凌駕する味わいだ。
『シメサバ』『雲丹』なども相変わらず美味くって、やはりこの時期の鮨屋はパワーの強烈なネタの宝庫だね。
この店の握りはサイズが大きい。
「すきやばし次郎」も以前はこれくらいのサイズだったが、有名になりミシュランに載るようになって小さくなった。
この大きさは古い江戸前鮨店の特徴で、「握り鮨」が江戸時代に屋台でオニギリのような形から始まった名残だ。
オニギリサイズだといくらなんでも食べ難いから包丁で2つに切って出されるようになったが、それが今でも握りを2カンづつ出すルーツと言われる。
昔ながらの大きな握り、今ではどこの鮨屋も握りのサイズは小さくなる一方だが、こうやって最高のネタを迫力あるサイズで頬張るというのも凄く楽しい。
この店のシャリは若干柔らかめ。
それもこのサイズの握りなら必然で、小さい握りの鮨に見られるようなキリッと固めのシャリだったら物凄く食べ難いだろうからね。
1つ注意点として、このようなネタは一見さんには出されない。
銀座で食べたら1カンで3000円を超えるようなネタの握りなので、これらのネタを沼袋の商店街で一見さんに出したってお会計の時に腰を抜かされて終わりなので、一見さんにはまぐろでもそれなりの値段にそったランクのネタが出される。
この場所の飾りっ気のない昔ながらの鮨屋でこういった最高のネタを出し1人2万円〜を取るには、客と店との長い付き合いによる信頼関係が必要で、この店はそういった多くのファンによって支えられてきた店なのである。
だから、僕のレビューを見て行ってみて「?」と思う人がいるかも知れないが、それで当然なのである。
だれかれ構わず最高のモノを出して1人3万円以上の会計を出す銀座の鮨店とは条件が全く違う事を知らねばならない。
(2013,6月)
今年で創業79年目を迎えた歴史と実力を兼ね備えた素晴らしいお鮨屋さん、今日は部下とランチに寄りました。
この店の代名詞でもある『本まぐろ』、今の時期は鳥取産だそうです。
まぐろとしてはキツい時期ですが、流石は中乃見家さん、ネットリ極上なとろを食べさせてくれました。
スジを外して切りつけられるので歯に当たるモノが何も無い、極上な歯触りがこの店の素晴らしい仕事によって生み出されます。
最高の熟成具合と温度管理、そして切りつけ、まぐろを美味しく食べさせるのにコレ以上は無いでしょうな〜。
コレこそ江戸前鮨の仕事ってモンです。
何でもカンでも仕事をすれば「江戸前だ」と言う向きもありますが、ワタシはそう思いません。
「どうしたらこのネタは1番旨いか」、コレこそ江戸前鮨の仕事ってモンです。
〆る必要も無いのに〆ちゃったり、柚子の皮粉をかけたり炙ったり、多くの店でそーゆー余計な仕事を施して「江戸前だ」なんて鮨がよく見られますが、それらは工夫や努力と言うより誤魔化しってニオイがプンプンします。ダレた鯵を酢〆にすれば喰ますが、良い鯵なら〆ない方が良いに決まってますからね〜。
この店のまぐろにはそんな愚行は一切見られません。コレぞ「江戸前鮨としてのとろだ」と思います。ただ良いまぐろを仕入れるだけでは無い、熟成管理、温度管理、仕事、だからまぐろは江戸前鮨の華なのです。
この日食べた握りは『まぐろ中とろ、平目昆布〆、かんぱち、赤貝、赤貝ひも、生たこ、青柳、烏賊、タイラギ、雲丹、生とり貝、穴子、まぐろ中とろと三つ葉の手巻き』です。
この店の握りは昔ながらの大き目、良いですな〜。
シャリは粒がしっかりしているが硬いワケでは無い旨いシャリです。
赤貝はその都度貝を開くので香りがとても良いです。青柳の風味も絶品、タイラギはとてもしっかりした大きいもの、生とり貝も肉厚で甘いとり貝です。貝が旨いと酒が欲しくてたまらなくなりますね〜。
そして締めはこの店のスペシャリティーのとろの手巻きです。三つ葉を入れるのが中乃見家流です。旨いですよ〜。
うんうん、相変わらず旨いまぐろ、旨い鮨です。
この時期でもこれだけ旨いまぐろですが、やはり最高に旨くなるのは冬です。
今から楽しみですね〜。
(2011、8月 再投稿です)
西武線新宿線沼袋駅、そこから新青梅街道へと続く一方通行の道に沼袋商店街があります。
この店は、その商店街の中ほどにあります。
もう何度も書きましたが、ココは歴史ある鮨の名店です。
40年以上のお付き合いをしています。
この店が何より拘っているのが『マグロ』、その時期その時期で旨い産地のマグロをしっかり熟成させて出します。
刺身にしろ握りにしろ、マグロの「スジ」は全て取ってしまうので、その歯触りは極上の絶品です。
じゃ腹、ハラ上、砂ずり、背ビレ下、カマなど、風味や味わいの違う中トロ大トロを思う存分楽しめます。
まず初めに、その日の最高の状態の部位を「ど~ん!」と出してくれます。
スジを外しているので一見ヤキニクみたいです。
食べると、なんとも言えないいい香り、その後マグロ本来の野性味を含んだ味わい、そして脂の旨みが口いっぱいに広がります。
「ああああ~、もうタマラ~~~ンっ!」
で、このマグロの刺身、少し置いておくと身からジワジワ脂が滲み出てきます。
魚の脂は低温で溶けるので、こうなるとより一層甘みと旨みが増します。
部位の違いだけではなく食べる時間差によっても違う味わいを楽しめる、これがホンモノが持つ凄みですな。
そして、マグロという魚は、その中でも『トロ』という部位は、握りにすることによってその旨みが最大限に引き出されると思ってます。
よく「出会いモノ」とか「マリアージュ」なんていいますが、その中でも「マグロ」と「シャリ」のペアは最高の出会いモノではないでしょうか。
強いマグロには強いシャリが合う。
なので、この店のシャリは酢も砂糖も強めです。
コレがマグロの持つ良さを最大限に引き出してくれます。
この店の握りは伝統的な大き目のサイズ。
コレがいいんです。
飲み系の鮨屋でよく小さなサイズの握りを出す店がありますが、アレは好みではありません。
鮨というのは握り1つで旨みが口いっぱいに広がらなければダメです。
もう1品、この店のマグロを旨く食べるメニューとして「トロと三つ葉の手巻き」があります。
いわゆる「ねぎとろ」の三つ葉バージョンですが、この店の極上な味わいのトロにはネギではダメです。三つ葉が丁度いい。
その他、『こはだ』『煮はまぐり』『新烏賊』『あじ』『うに』『赤貝』『わらさ』なんてところを握ってもらいました。
モチロンどれも最高です。
詳しく書きたいのですが長くなってしまうのでまた今度にしますね。
ちなみに、この日のマグロは「塩釜」でした。
大間も出始めましたがまだ少し小さく脂の乗りも今ひとつだそうです。
大間が旬を迎える9~10月の再訪を楽しみにしています。
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(2010、8月 再投稿デス)
しかし、今年の異常気象というのはまさに異常のようですね。
もう、『大間の本マグロ』にお目にかかることが出来ました。
大間の旬は本来であれば秋~冬のハズ、それがもうこんなに大きいマグロが揚がるなんて、ソリャ好きだから嬉しいですが、デモやっぱし何かおっかない気もしますなぁ。
このお店、とにかくマグロにコダワッタお店です。
極上の香り、極上の甘み、極上の旨さのマグロを出すために徹底した努力を続けている老舗です。
日本中、イヤ世界中から納得のいく本マグロを仕入れて、それをじっくり熟成させて、出すときにはスジを一切残さない、だからほんの少し置いとくだけでジワジワと脂が滲み出てくる、口に入れると「スゥーーー」っと溶けてしまいます。
マグロというのは同じものでも、刺身で食べるのとニギリで食べるのとでは味わいがガラっと変わります。
シャリと一緒になることによって甘みがいっそう増すんですな、コレが。
なのでこういう本マグロの中トロの部分は握りで食べた方が旨い気がします。
これから冬に向かってドンドン旨くなる本マグロ、8月でこれだけ旨いんですから、本番が今から楽しみでなりません。
モチロン、その他のネタも旨いです。
この日はスズキの昆布締め、ゆりあげの赤貝、新子が特に旨かった。
酒は黒龍の大吟醸、イヤ~、旨かった、その一言です。
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(2010、3月投稿分)
ココはワタシの父親が若い頃からヒイキにしているお店。
先代のご主人の頃からのお付き合いです。
私鉄の、あまり栄えているとはいい難い商店街の中にある、一見ごく普通のお寿司屋さん。
でも、その隠れた実力はモノ凄いものがありますよ。
特筆すべきは『マグロ』、大間だろうが紀伊だろうが隠岐だろうがボストンだろうが、その時期によって最も旨いとされる産地のマグロを仕入れ、熟成させて食べさせてくれます。
しかも、スジと並行に包丁を入れるので、握りでも刺身でもスジが一切ありません。歯触りがトンデモナク良い。
丁度良い熟成具合なので、中トロなどは室温だけでもジワジワと脂が滲み出てくる。とても上質の脂なので、しつこさや生臭さは一切ありません。どれだけタップリのワサビを入れても、ほとんど効かないほどです。
ネギトロにしてもイケますが、ワタシの場合はネギではなく三つ葉と一緒に手巻きでもらいます。とても合うのでゼヒお試しクダサイ。
この店のマグロの旨さは、銀座で旨いマグロを食べさせる『きよ田』『さわ田』『すきやばし次郎』にも、けっしてヒケをとりません。食べ比べた結果、これだけは自信を持って言えます。
その他のネタもヌカリはありません。
赤貝も注文が入るたびに貝を開けるところから始めます。ウニは最上級のものを入れてます。アナゴや煮ハマグリなども絶妙のツメが塗られて出されます。
これだけパンチの効いたネタがそろっているので、それを受け止めるシャリもしっかりした味付けがなされています。
握りのサイズは伝統的な江戸前を思わせる大き目です。
ズイブン前に、この店の先代は小野二郎さんと一緒に修行されたことがあるとうかがいました。たしかに「与志乃」系に近い握りはそういうことかと納得しました。
お酒はいつも「黒龍」の大吟醸か「久保田」の万寿をやります。
最高のマグロをさんざん食べて、こういうお酒をガンガン飲むのでこういうお会計になってしまいますが、でもその価値は十分あります。
普通のオキマリもあります。その場合はネタも普通のものが使われます。なんつったって沼袋の商店街のお寿司屋さんですからね。
でも、せっかくココにいったのなら、フトコロが温ったかければオヤジさんに「最高のマグロが食べたい」と言ってみて下さい。
きっと、満足させてくれますよ。
3位
1回
2014/07訪問 2014/07/05
仲間と軽井沢にゴルフしに行きました。
しかし、寒い。
7月だっちゅーのに気温は昼でも16度が最高、しかも雨、そして霧。
こーゆー日はゴルフをサッサと切り上げて熱燗で温まって麻雀でもやるに限りますな。
というワケで軽井沢に来た際にはよく行くこの店に逃げ込みました。
しかし、梅雨明け前のまだ寒い軽井沢に人影はまばら、人気のアウトレットもガラガラ、別荘もその多くが閉じたまま、なので当然この店もかなり空いてました。
するとやはり仕入れにも力を入れてないようで、この時期美味しい鮎や鱧は欠品です。
まあ今日は熱燗飲めればそれで良かったので、アラカルトメニューからめいめい食べたい物をオーダーしました。
ワタシが注文したのは『胡麻豆腐』『お造り盛合わせ』『季節野菜の天ぷら』『のどぐろの塩焼き』『すっぽん鍋』です。
ハズレは無いけどアタリも無い、そんなカンジですね。
やはり鮎や鱧をこの時期に用意してない京料理屋なんて、あんまし誉めるに値しないですな。なので評価も下げました。
でも、仲間が頼んだ『新生姜ご飯』はなかなか良かったです。
「まあまあの料亭の閑散期の手抜き時期の料理はこんなモン」ってカンジですな。
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(2010,8月)
こういうレストラン(料亭)って、都内にいるとあまり行こうとは思いませんが、旅に出ると行きたくなるモンですね。
都内にいると、接待や会食以外での食事はほとんど地元浅草で済ませます。
この「たん熊」だって家からタクシーで15分の東京ドームホテルまで行けばあるのに、やっぱしメンドクサがって行きたがらないのに、旅先にあるとなると行きたくなります。
ココは軽井沢駅からほど近い歴史ある「万平ホテル」の敷地内にある京料理屋さんで、なんでも明治時代の純和風家屋を移築した建物なんだそうです。
この日は友人が前もって予約してくれていたので、2階の個室で仲間だけでゆっくり食事できました。
で、この時期の京料理といえば、やっぱし『鱧(ハモ)』、『鮎』、『松茸』です。
特に松茸は国産、外国産と出揃う時期なのでいろいろ楽しめます。
外国産の松茸って「安いけど味も香りもダメ」なんて思いがちですが、そんなことはありません。
問題はその産地の「旬」がいつなのかというコトです。
本当は外国産の松茸の旬は日本の梅雨時期の場合が多い。その時期に食べると国産モノに負けないくらい美味しいのに、その時期に出しても高い値で売れないので秋まで倉庫に入れておく。すると味も香りも落ちるので人工的に香りを着けたりするんだそうですな。
だから「外国産」だからって敬遠する必要はありません。この日は長野産の他に中国産、チベット産、カナダ産といろいろありましたが、食べ比べてみるとどれも遜色なしです。
鱧は大好物なので、「落とし」「葛の吸い物」「柳川」を食べました。
デモ、やっぱし「鱧と松茸の土瓶蒸し」が最高ですな~。これは酒が進みます。
鮎は「千曲川産の天然もの」、味も香りも最高です。
ビクのようなものに焼かれた鮎が立って出てきます。中央に炭が入っていて、仲居さんがその炭にほうじ茶の葉をパラパラと落とします。するととても爽やかな香りがプラスされるっていうスンポウですな。ナカナカ雅な演出です。
よく「骨抜き」をして身だけ食べる人がいますが、まだそんなに大きくない時期の天然モノならば、アタマから丸ごと食べるのが良いみたいです。旨いですよ~。
その他「天然真鯛の薄造り」「蒸し鮑」「合鴨の冷製」「土鍋焚き白米」を頂きました。
酒は「黒龍」の大吟醸、これも大好物です。やはり京料理には端麗な酒が合いますね。
4人で行って、2人はコースを、2人は上記のようなアラカルトを取りました。そうするといろんな料理が食べられますからね。
で、お会計は13万円弱。
デモ、驚くことはありません。支払いは昼のゴルフで負けた友人の全てオゴリです。我々のゴルフは敗者は徹底的に災難に見舞われるシステムです。(あ~、オソロシイ)
もしここが京都ならこの日の料理にも文句が無いワケじゃないですが、思えばココは軽井沢、つまりは長野の山の中なので精一杯でしょう。
軽井沢で食べる和食としてはイチバンではないでしょうか。
4位
1回
2010/08訪問 2010/08/15
(2010、8月再投稿です)
ワタシの「浅草鮨店ランキング」のトップ5は
1位 松波
2位 鎌寿司
3位 一新
4位 栄鮨
5位 弁天山美家古鮨
です。
特にこの「鎌寿司」は「大将のウデと人柄」部門ではダントツで1位の老舗です。
今日は相方と那須からの旅行帰り、久しぶりに大将の笑顔とおいしい鮨が食べたくって訪れました。
この日秀逸だったのが「マコガレイ」、刺身で出してくれましたが、いっしょに「キモ」も出してくれました。
この時期「マコガレイ」は多くの鮨店で出されます。とても歯応えのよい白身ですが、この店のマコは「硬くて柔らかい」んです。
この「硬くて柔らかい」っていうのがこの大将の真骨頂です。
春の「墨烏賊」もそうでした。「パキ」っとしてるんだけど「クニュ」ってカンジで、こうなると旨みが口いっぱいに広がります。
いっしょに出された「マコガレイのキモ」がなんとも旨い。大将が塩と酒で下ごしらえしただけのものですが、コレが酒とトンデモナク合うんですな。
この大将、酒はゼンゼン飲めないんだそうです。なのにちょっとしたツマミを作るのも名人です。
握りではこの「マコガレイ」に「キモ」を乗せて出してくれました。
煮貝は2品、「蛤」と「ツブ貝」をフワっと握ってどちらも手渡しで出してくれました。
とくにビックリしたのは「ツブ貝」です。
握りに出来るくらいデッカイのにも驚いたのですが、これが柔らかくてとても上品な味なんです。
食べると磯の香りが口いっぱいに広がるんですケド、けっして野暮ったくない。とても爽やかなんですな。
烏賊は「しろ烏賊」、刺身でたべましたがとっても甘い。大将厳選の塩で食べますがこれで尚いっそう甘みが広がります。
「こはだ」は絶品。もう「シンコ」の時期は過ぎましたが、それでも小さくてとても柔らかい。丁寧な仕事の賜物ですな。酒がドンドン進んじゃいます。
「穴子」も絶品。ツメは濃厚なんだけどクドさは一切ありません。
そして、もう1品特筆すべきは「海苔」です。
とっても香りのよいアサクサ海苔ですが、とっても薄くて儚いんです。
よく、海苔巻きで、確かに旨い海苔なんだけど、どうしても海苔のほうが勝っちゃってる鮨がありますが、コレはそんなことありません。
こんな旨い海苔は食べたことがない。極上の海苔です。
「中トロ」と「かんぴょう」を巻いてくれましたがどちらも旨い。特に「かんぴょう」も当然大将の手作りで、甘すぎず、辛すぎず、ヒジョーにいい塩梅です。
食べて飲んでスッカリいい気分、やっぱし浅草の「良い店」ってホントに居心地いいですな~。
同じくペロンペロンになった相方が、「よっしゃー、カラオケいくぞよ~」となったので2人で千鳥足でカラオケボックスへ、相方は「ビヨンセ」を、ワタシは「U2」を熱唱しました。(とても人様に聞かせられるレベルじゃありませんが、酔っ払いにコワイもの無しです)
ビヨンセとボノの紅白歌合戦、最後にはお互いグラミー賞の授賞式までやっちゃいました。
(はっきし言ってバ○丸出しですが、やはり酔っ払いにコワイもの無しです)
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(2010、3月投稿分です)
浅草で寿司屋の名店は何処か?
与志乃の流れを汲む「松波」か?
正統派江戸前寿司の「弁天山美家古」か?
あるいは、手渡しで握りを食べさせる「すし遊」か?
好みはいろいろあるでしょうが、ココ「鎌寿司」を推す人も少なくないんではないでしょうか。
ワタシだったら「松波」かココ「鎌寿司」か迷いますね~~~。
今日の一押しは「墨イカ」、コレ、パキっとしてるけど柔らかい。シャリに海苔をちょっとだけマゼて出されます。とても合う。
それと、「クロマグロ」。背びれの下の肉なんだとか。握りもいいけど鉄火で食べるのが最高。
それと、「ウニと小柱の軍艦」、この2つ、別々に食べるより一緒に食べた方が旨い、初めて知りました。
それと「茹でたて車エビ」、コレ、超レアですがこれが一番甘みが出る。
それと、「サバ」、これ、ネタを厳選して締め方をギリギリに抑えてるからとにかく甘くて香りがいい。
それとタコ、コレ、大将自ら茹でるんだとか、柔らかくて香りがいい。
それと「アナゴ」、コレ、絶品です。
トドメに「かんぴょう巻き」、これも大将の手作りで甘くて柔らかくて、コレまた絶品。
その他、ヒラメやタイラギなんかの一通りの握りとビール小瓶で一本、お銚子一本、締めて1万6千円。
酒とツマミでダラダラやるより、握りをガツガツ食べるのにいい、ワタシはそう思いますけどね。
大将はとっても温和で優しい人、女将さんも同じく。握りの旨さは東京でもトップクラスの名店ですよ。
5位
1回
2015/02訪問 2015/02/05
(2015,2月)
いつも拝読させて頂いているレビュアー様のウナギレビューに触発されて、朝からすっかり「う」モードになってしまった。
この日の都内は朝から雪混じりの冷たい雨。
と来れば「色川チャンス」だ。
天気の良い日、浅草の人気店は行列の危険性が高いが、天気が悪い日は観光客もどっと少なくなってすんなり入れる事が多い。
実際、1時ちょっと前に着いたが先客は3人だけだった。
この店に来るのは1年以上ぶり、昨年春にオヤジさんが他界されて以来だ。
今は女将さんと娘さん(?)で昼だけやられているようだ。
ウチワをパタパタ扇ぐオヤジさんとカウンター越しに他愛もない話をしたのが懐かしい。今は女将さんが静かにウナギを焼いていた。
心配していた味は?
フルフルふわふわなウナギ、少し硬めなパリっとした熱々ご飯、濃い目で甘めなタレ、辛めな奈良漬け、香りが強い山椒、どれも前と変わらなかった。
変わったと言えばメニューで、鰻重の種類が「普通」と「たっぷり」といった呼び名になった事くらいかな。
以前はご飯の量はそのままでウナギの量だけ変わったのだが、この「たっぷり」はウナギの量と共にご飯の量も多くなるようだ。
つい「たっぷり」を頼んでしまったが、ダイエッターの僕には多すぎて、ご飯だけ残してしまった。
でも、以前と変わらぬ旨い鰻重に一安心。
浅草が大好き、祭りが大好き、ウナギが大好きだったオヤジさんもこれなら安心だと思う。
オヤジさんの居ない色川、でもその味はしっかり守られている。
そう言えば、ウチのペットのナマズに「色川さん」って名付けた事、オヤジさんに言えず終いだった事を思い出した。
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とても残念です。
大好きなオヤジさんの作る大好きなウナギに沢山の元気をもらいました。
ありがとうございました。
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(2013,7月)
若干雨模様の夕方、仕事を終えたワタシは相方と合流して何処かで晩飯を食べて帰る事にした。
何処に行こうか、ほぼ同時に「色川さ〜ん!」と言って決定です。
最近2人同時に夏風邪を引いて元気がなかった事もあるし、何より普段は観光客で混んでるこの店も、天気の悪い平日の夜は空いている事を先刻承知だからです。
ワタシ達が浅草で1番好きなウナギ屋さんであるこの店に行くのは、決まって天気の悪い平日の夜なのです。
店に着いたのは6時半頃、店に入ると空いているどころか客は誰もいませんでした。
コレはラッキー、ゆっくり食べられそうです。
「おう、いらっしゃい、なんだよ、ずいぶん久し振りじゃね〜か」と大将の色川さん、元気そうで何よりです。
ここのところ、仕事仲間で月イチで集まって上野のウナギ屋でパワーランチしているので、それ以外でウナギを食べようとは思えず、この店に来るのがずいぶん久し振りになっちゃいましたからね〜。
「色川さんの顔みたら元気出たよ、先ずはビールと焼き鳥チョーダイ!」と言ったら、「悪いな〜、焼き鳥なくなっちゃったんだよ」と大将、この店で焼き鳥食べながらビール飲むのが大好きだったのに、残念〜っ!
仕方がないので『肝焼き』をもらってビールです。
夏はやっぱし肝焼きにビールがよく合いますね〜、相方と2人グビグビ飲んじゃいました。
そして『鰻重 大』をもらってイッキ喰い。
鰻重はイッキ喰いが基本ですよ〜。
やっぱし色川さんのウナギは旨いね〜。
トロトロふわふわのウナギ、甘めのタレ、硬めで少なめなご飯、奈良漬け、とろろ昆布のお吸い物、なんもかんも好みです。
「いつもありがとなっ、また来てくれよっ!」という色川さんの言葉に送られて大満足で店を出ました。
ウナギ事情が回復して早くまたこの店で『筏』が食べれるようになると良いな〜。
(2012、7月 再投稿です)
『今日の色川さん談話』
ワタシ 「暑いね~」
大将 「おう、暑い中来てくれてアリガトなっ!」
ワタシ 「アレ?メニューから筏が無くなったね?」
大将 「ソレ見てくれよ。(カウンターに昨今の鰻価格の高騰の記事) もうやってらんねーよ。悪りいケド今日は『大』でカンベンしてくれよなっ!」
ワタシ 「鰻事情はヒドくなる一方だね。ワシントン条約にも鰻が入りそうなんだって?」
大将 「あんなアメリカ鰻はウチでは使わねーから関係ないんだけどな、デモ日ごとに鰻の値段が上がりやがるんだよっ!」
ワタシ 「まあ仕方ないよね。せっかく鰻屋の掻き入れ時なのに困るよね」
大将 「夏の鰻ってホントは旨くねーのよ。鰻はやっぱり冬だよな。でもよう、それじゃあ夏が儲からね~ってんで、鰻屋連中が集まって無理やり土用丑は鰻の日って決めやがったのよ。なんのカンケーのねーのにだゼっ!そんでみんな喰いにいくだろ?あんな鰻なんてロクなモンじゃねーのに。ヒデえ店なんか何日も前から作り置きしてやがるんだ。で、当日になるとチョチョイとガスで焼いて出しやがる。そんな鰻なんて喰えたモンじゃねーよ。そんな出来損ないに4千円も5千円も取るんだぜ?俺っちはそんな商売なんて出来ねえよっ!おおっ?もう喰っちまったのか?なんだよ、がっついてやがんな~、デモ鰻はそーやってイッキに喰うのがイチバンなんだよな。ありがとなっ!また来てくれよっ!」
(ウチのペットのレッドテールキャットに『色川さん』って名前を付けた事をまだ言ってない。鰻価格が落ち着いて大将の機嫌が良くなったら言おうかな。今日のところは止めておこう)
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(2011、6月 再投稿です)
『やっぱし色川』
昨日上野でマズい鰻を食べてしまって、今日は朝から「鰻・ストライクバック」なモード。
ホントは昼に仕事抜けだして日本橋の有名店に行くつもりだったけど、こーゆー時に限って忙しいと来てる。
結局抜け出せたのは夕方、もうこーなるとワタシ的鰻の店ナンバー1の色川に行くことに決めた。
ちょっと早かったので浅草雷門の「文扇堂」で普段使いの扇子を購入、その後ブラブラしながらダイソーに行くと農田地の大将とばったり。
一緒に亀の甲羅干し用のケースを物色してるうちに相方と合流、色川に向かいました。
「日曜日に小奇麗な鰻屋でマズい鰻食べさせられたって?ガス焼きの鰻なんて食べる方が悪いね。だいたい、日曜に店やってるなんてヘンだろ?日曜は河岸が休みなんだよ?取り置きした鰻なんて俺っちは出せねーな。だからウチは日曜は休みなんだ。でも、そんな鰻でも旨いっていう客がいるんだから仕方ねーけどな~」と大将節全開で迎えられた。
「だから昨日の今日でさっそく大将の鰻食べにきたんじゃないか」と言うと、「今、鰻の稚魚が不漁でなあ、鰻が高くってしょーがねえ。食べに来られちゃメイワクなんだケドな~。まあ、来ちまったモンはしょうがねえ。ハラいっぱい喰っていきなっ」といつものイセイの良さ。
いつもは『肝焼き』なんだけど今日は『ヤキトリ』、実はこの店、ヤキトリもかなり旨いです。
で、鰻重は『筏』を注文したんだけど昨今の不漁による価格高騰で形が揃わない。なので今日は『特上』です。
そして、やっぱし旨い。
「コレコレ、鰻重の旨さってまさにコレなんだよな~」と言いながら相方といっしょにハフハフとイッキに食べました。
鰻重を食べる時はハナシなんかしないでイッキにガツガツ喰う、コレも重要です。
ホントは都内の有名店をこれから行脚しようかな~って思ってたんだけど、もう鰻はこの「色川」でジュウブンかな~って思えてきた。
それぐらいこの店は全てがワタシのストライクゾーンのド真ん中なんですな。
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(2010、7月 再投稿です)
『土用の丑の日』の次の日の『色川』
別に土用丑だからって鰻を食べなきゃイケないワケじゃない。
その日はどこの鰻屋さんもタブン大繁盛で、きっとサンザン待たされる。
朝ズバで巣鴨の鰻屋さんが出てたケド、朝の5時から鰻を焼いているんだそうです。
ということは、土用の丑の日にもしそんな店に行ったらサンザン待たされた挙句出てくるのは造り置きした鰻、クリスマスのケーキやケンチキじゃあるまいし、そんなコトはゴメンです。
で、一日ズラして色川に行ってきました。
お昼1時半頃行きました。「まだやってるかな~」って心配しながら行きましたが、店の前には数人並んでいました。聞いたらまだダイジョウブとのこと、並んでいたら数分で入れました。
カウンターに座って『筏重』とビールを注文して、大将と今流行の坂本竜馬や西郷隆盛なんかの話をしていて(この大将、ホント博学なんですよね~)気が付いたんですけど、この日はテレビの取材が入っていた。
仕事している大将の姿をカメラで撮っている。同時にビール飲んだり鰻食べたり大将と話しているワタシや相方の姿も撮っている。
「うっとーしーな」と思いながら、デモ文句言ったら大将に悪いと思って無視してたんですけど、店を出たらそのスタッフの1人が追いかけてきて、「テレビ東京と申しますが、あなた方の絵を放送で使ってもいいですか?」ときた。
これにはアタマにきましたね。
「だったら何で撮る前にことわらない?無断で撮影されていい気分すると思うか?誰だってメシ喰ってる姿撮られていい気持ちなんてするワケないだろうが。俺は芸能人でもないし、そんなのうっとーしーだけだ。だからゼッタイ使うなよ」といいました。
浅草のお店で、今まで何度かこういうコトがありましたが、礼儀正しいマスコミの人っていなかったな~。
普通ひとにカメラやマイク向ける時って、事前に許可を得るのが常識ってモンでしょう?
イッペンだって、そんなタメシありません。
いい年した大人なのに、職業柄礼儀は邪魔なだけなんですかねぇ。
せっかくの旨い鰻が、なんか後味悪い思いになっちゃいました。
(って、仕事サボって昼間っからビール飲んでるアナタに言えた義理じゃないよって、相方の一言。
イツモ一番正しいのは相方なんですよね。)
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「ウチの鰻、うめーだろっ」
「美味いっスね」
「普通ならもっと取るトコロをこんな安い値段で出してやってるんだっ」
「安いっスね」
「ベッピンなおネーチャン連れて喰いにきやがってっ」
「ベッピンっすかね」
「俺が死んだらこんなうめ~鰻喰えねーぞっ」
「死ぬんスかね」
「俺、独りモンなんだよっ」
「独りなんスかね」
「くっちゃべってねーで鰻喰えっ」
「は~い」
てな具合の会話が毎度繰り返されますが、鰻重は間違いなく絶品です。
以前は、鰻といえば蒸さずに焼き上げる「関西風」が好きでしたが、40も過ぎるとココのようにいったん蒸してから炭火で仕上げる「関東風」の軽い鰻の方が具合が良くなりました。
ふっくら柔らか、とてもジューシーだけど全然しつこくない。
甘辛のタレもとても絶妙。近所の同じく名店「初小川」が硬派の辛めのタレなのに比べ、ココのタレは万人に好かれるチョット甘めといったところでしょうか。
「初小川」が予約で一杯になると受付なくなってしまうのに比べ、ココはちょと待てば入れるのもいい。
浅草で1,2を争う鰻の名店です。
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4月19日の再訪で評価を改めました。(モチロン上方修正)
社の若い連中を連れて行ったら、大将が彼らにこんな話をしてくれました。
(自己紹介の欄にも書きました)
「ウチは日曜、祝日は休みなんだよ。浅草はその日が人出がイチバンあるっていうのにだ。でも、その日はウナギの仕入先が休みなんだ。取り置けばいいじゃねーかと思うだろ?でも、ダメなんだ。取り置くとここじゃあ水道水で活かしとかなきゃならねえんだが、そうするとどうしてもウナギがカルキ臭くなる。他にもいろんな方法試したけど、やっぱりダメなんだ。違いがわかる客なんて殆どいねーかも知れねーが、1円以上の金を頂戴する以上、納得できない仕事は出来ねえんだよ。」
この、「1円以上の金を頂戴する」ってところにシビれましたね。まさしく商売の基本、職人の心意気溢れる言葉です。
社会人としてまだ経験の浅い彼らにとって、とっても良い勉強になりました。
作るもの、売るものは違っても、商売としていつも心がけておかねばならない「信条」を、この大将は教えてくれました。
実際にトンデモナク旨いウナギを食べさせられた後ですから、彼らは感動しきり、「ありがとうございました」の連発でした。
ワタシとしては、部下にメシを奢った甲斐があった、もうモトが取れました。
大将、有り難うございました。
6位
1回
2010/10訪問 2010/10/22
「ひと口にウナギっちゅーてもピンキリや。ウナギなら何でもいーっちゅーワケやないんやで。まずは、なんちゅーても身や。フックラと肉厚で脂タップリのトロトロの身が重要なんや。痩せてパサパサの身なんて、ウナギとはいわへん。そんなマガイモン食べさせられたら、アッタマ来るやろー?そーならへん為にも店選びは重要なんやでェ。そこでワタシの出番やがな。ワタシ、「浦和うな子」といーます。「アンパンマン」の作者のオッサンがこしらえた、それはそれは有りがたくも縁起のいいマスコットなんやで。浦和の美味しいウナギさんにはワタシがおまんにゃわ。ワタシを目印にお店を選んだら、まず間違いナシのバッチグーや。浦和駅にもおるでー。ワタシのデッカイヤツや。いっつもウチワを持ってはりきっておま。そのウチワにはな、浦和の区長はんが毎日違ったいろんな文句を貼ってくれるんや。「暑いけどガンバロー」とか「出勤御苦労さま」とか、なっ、心こもっているやろ?どっかの駅には、なんやら「ギョーザ」の像があるらしいケド、アレはいけ好かんわ。ワタシはな、浦和の美味しいウナギ屋さん達がお金を出し合って造ってくれたんや。だから、ギョーザとは思い入れが違うんや。ちゅーワケで、美味しいウナギが食べたければ浦和に来なはれ。浦和に来てワタシを探せば間違いナシや。ウナギ好きに悪人はおれへん。美味しいウナギ食べたらみんなハッピーや。美味しいウナギ食べにどちらさんもこちらさんも浦和に来なはれや~~~。ホナ、さいなら。待ってるでェェェ~~~。あっ、それとな、ワタシのことオニギリと間違えたらアカンで。それは許されへんロウゼキや。ミミから手~入れて奥歯ガタガタいわせてやるさかいに、気をつけや~~~。」
以上、「浦和うな子」ちゃんでした。
で、この店のウナギ、うな子ちゃんの言うとおりメチャクチャ旨かった。
とっても肉厚で脂タップリ、甘めのタレとピッタシ合います。
この店のうな重、「特上、上、松」とありますが、普通はウナギの量の違いですが、ココはウナギの質も違います。なのでトウゼン特上(3000円)を迷わず注文しました。
そして、注文を受けてから蒸し始めるので、蒸しに25分、焼きに10分、計35分出てくるまでにかかります。
そのあいだ、大将からウナギに関するいろんなハナシが聞けてタイクツしません。
この大将、まだ若いのですがウナギに対する情熱はどんな職人さんにも負けません。そして、何よりサイコーに美味しいうな重が彼の実力を物語っています。
地元浅草にもウナギ屋さんが多数ありますが、コレだけのウナギを食べさせる店って、う~ん、色川くらいかな~ってカンジです。
スッカリ満腹、満足して店を出ると、「おでんとところてん」の製作所がありました。ホントは持ち帰り専門の店なのですが、無理を言ってその場で食べさせてもらいました。
木の筒から「むにゅ~」って出てくるところてん、コレもまた旨かった~。
ワタシ、浦和がウナギの街だったなんてちっとも知りませんでした。
いつも拝読しているレビュアー「からくちエンジェル」様のおかげです。
エンジェルさん、ありがとうございました。
7位
1回
2010/06訪問 2010/06/16
ココは東五反田のウナギ屋さん。
いつも拝読させて頂いているレビュアー「からくちエンジェル」様イチオシの鰻屋さんです。
昨日御徒町で、評判とはウラハラのヒドい鰻屋さんに行ってしまったので今日は何としても同じ鰻で口直ししたかった。
タマタマ平塚で仕事が入ったので、上野から向かう途中、ムリヤリ寄り道してココで昼食を取ることにしました。
大まかな点でほぼ「からくちエンジェル」様のレビューにアグリーします。だから詳細はいっこ前の「からくちエンジェル」様の投稿をご覧クダサイ。
ワタシなりに付け足すならば、「CPの面に於いてこれ以上の鰻屋さんをワタシは知らない」ということと、唯一残念な点は「若干小骨が口にあたる」ということです。(コレもCPを鑑みればゼンゼン許容範囲です)
「鰻は香りで喰わせる」を地で行くお店、換気扇から前の道に放たれる炭火焼き鰻のなんとも香ばしい匂いを嗅がされたら、ソリャ鰻好きにはタマラナイってモンです。素通りするのはチト難しいでしょうね。
また、五反田と言っても島津山の超高級住宅群の坂道を下ったところにあるお店、なのに高級路線に走らず大衆路線で勝負する姿勢も好感が持てます。
ランチのうな丼(ここでは「まむし丼」といいます)は1000円、なのでターゲットは島津山のセレブな住人というより近所で働くサラリーマンや学生さんというコトでしょう。
デモ、1000円で食べれるうな丼としては『ランチの王様』の称号に相応しい内容です。
この日、メニューを見て『まむし丼』と『まむし丼(w)』のどちらにしようか迷いました。大将に違いを聞いたケド、周囲が騒がしかったのでよく聞こえなかった。「鰻が二重になって、、、」のフレーズが聞こえたので、「ナルホド、鰻がタップリということなんだ、じゃ、ソレちょうだい」とダブルを注文しましたが、出てきてビックリ、鰻だけじゃなくてゴハンもダブルでした。
イヤ~、食った食った、思いっきり食べました。超満腹でしばらく動けませんでした。
デモ、この店の鰻もタレもとっても軽いので食べれちゃいます。タレが足りない人のためにカウンターやテーブルには山椒と並んで「うなぎのタレ」も用意されてます。
車を島津山のコインパーキングに停めたので、店を出てから坂道を登るのがキツかった~。
デモ、前日の口直しがカンペキに出来たので大満足デス。
遠回りした甲斐があったってモンです。
エンジェル様、良い店を紹介して頂いて有り難うございました。
8位
1回
2012/07訪問 2012/07/09
沖縄の真髄、ココに在り!絶品『石垣牛』のステーキが堪能出来る沖縄チックなステーキ屋さんです。
(2012、7月 再投稿です)
最近スッカリ人気店になってしまったこの店、以前はフラっと行ってもタイテイ入れたのに、最近は予約必須のお店になっちゃいました。
でも、この日は当日の夕方に電話したら予約が取れました。
相方と浅草をウロウロしていたワタシ達は、予約の時間までまず「蛇骨湯」で汗を流し、「てもみん」でコリをほぐしたりして準備を整えました。
相変わらずシーサーのような顔をしたマスターが優しく迎えてくれました。
マスターによると「前日までの予約分でアワビが無くなってしまいました。スミマセン~。」とのコトでしたが、ワタシがこの店に来る目的は1にも2にも「旨い沖縄牛」、なので「かめへん、かめへんのやでぇぇ~」と言って最高の沖縄牛を出してくれるよう頼みました。
まずはワタシ達が暑い時期に生ビール代わりに飲む『白ワインのソーダ割り』でカンパイ。
後はこの店のもうひとつのお楽しみ『泡盛』の『古酒』をロックで頂きます。甕出しの古酒は25度、30度、43度とありますが、この日は暑かったので25度の古酒を選択しました。
一枚一枚丁寧に焼く『ガーリックスライス』が絶妙なおつまみです。
肉は『石垣牛』の『サーロイン』と『シャトーブリアン』をそれぞれ200gずつ焼いてもらいました。
まずはサーロインから。焼く際に筋の部分と脂の部分を切り取って別に焼いて、ポンズとアサツキをかけて出してくれます。
しかし、ワタシが注目したのは、調味料の棚に置いてあった『島唐辛子の泡盛浸け』です。普通は「ソーキそば」に使うのだそうですが、「きっと肉にも合うんじゃない?」と言ったら、マスターが「モチロンですっ!」と言って、島唐辛子を使ったソースも作ってくれました。
コレが脂身や筋ととってもよく合うんです。古酒がグイグイ進んじゃいます。
そしてサーロイン本体、やっぱし旨いですな~。
脂身がとても爽やかで軽い。肉はやっぱし個性的な味です。ただタンに脂だけの味じゃない、コレが沖縄牛の素晴らしいところです。
シャトーブリアンはフワフワサクサク、ただただひたすら旨いです。
やっぱしこの店はステーキの名店です。
この店と出会ってから、それまで鉄板焼きが食べたい時に行っていたアップタウンの店に行かなくなりました。
旨いステーキと旨い古酒、この取り合わせをゼヒお試しクダサイ~。
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(2011、8月 再投稿です)
去年の夏に行って沖縄牛の旨さに目覚めてから、鉄板焼きステーキとなるとまずココが第一オプションに浮かびます。
『沖縄牛、石垣牛、宮古牛』、馴染みは薄いケド旨さはバツグンです。
松坂牛、神戸牛、前沢牛なんてブランド牛と比べると、沖縄牛はちょっとワイルドな味わいです。
サシもそれらと比べて荒目ですが、これがまた旨い。
少し歯応えがあって、脂の香りもよくって甘い、そして肉の味もしっかりとしていて「ガツン」とくる旨さです。
コレを食べるとブランド牛のステーキが少し物足りなく感じる、そんなステーキです。
この日は久しぶりに身体が肉を欲しているキブン、なので相方と行きました。
蒸し暑い一日、まずは「ビールっ!」と行きたいトコロですが、ワタシはこーゆー店ではビールの代わりに『白ワインのソーダ割り』をもらいます。
シャンパーニュやスパークリングだとゴクゴク飲めないから、ノドの渇きを潤すにはコレがイチバンです。
肉は、『石垣牛サーロイン』を2人で350グラムを焼いてもらいました。
ワタシは、タイテーの場合鉄板焼き屋さんではまず肉から焼いてもらいます。焼き野菜や魚貝類はその後。
鉄板焼き屋さんで何より旨いのは肉だし、その前に魚貝類やスープや焼き野菜なんかを食べちゃうと、もうソレだけでお腹がいっぱい、カンジンの肉が出てくる頃には「なんだかもうイイヤ」になってしまうからです。特に女性連れの場合、ミエを張ってゴーカなコースなんて頼んじゃうコトは女性にとってゴーモンです。
旨い肉はスキッパラでイの1番に食べるのがなにより最高、なので「とにかくまず肉から焼いて~」がワタシの流儀です。
といっても、肉の前にニンニクを炒めるコトは重要です。
ココはそのニンニクも旨い。
極めて薄く切ったニンニクを一枚一枚丁寧に炒めます。なのでヒジョーにサクっとした極上のガーリックスライスです。
そして、『石垣牛サーロイン』の登場。
デモ、ココの大将はサービス精神旺盛。この日はまずはその石垣牛の『スジ』から焼いてくれました。
コレがまたバカウマっ!
スジと言っても大きなスジは外して下処理をキッチリやっているし、脂を出してしまうように押さえつけて少し強めにカリっと焼くので「臭み」なんてミジンもありません。
「コレだけ腹いっぱい喰いたい」と思えるホド旨いスジです。
次に、焼いている途中のまだレアなサーロインから薄くスライスした肉を数枚切り取って、コレにネギと合わせ醤油をかけて出してくれました。
肉に醤油はホントーに良く合う。ネギのお陰で爽やかな一品です。
そしてステーキの登場。
つけるのは『塩』と『山葵醤油』のみ、ヘンチクリンなソースなんてありません。
旨い肉には塩だけでジュウブン、塩をほんの少しつけて、イッキにガツガツ喰うのがステーキを旨く喰う方法です。
後半、醤油をほんの少しつけて食べるとまたグッと肉の風味が引き立ちます。
そして、この店のお楽しみのもうひとつが『泡盛の古酒』です。
25度~43度まで、甕入りのクースーが揃ってます。
コレが沖縄牛のステーキとよく合う。
ロックで飲みながらステーキをほうばる、この店ならではの醍醐味ですな~。
暑くてアッサリめな食事ばかりになりがちですが、タマにはシッカリと旨い肉を喰うのもいいモンです。
上野浅草エリアで、と言うより都内でも最もお気に入りの鉄板焼きステーキ屋さん、ゼヒ絶品の『沖縄牛ステーキ』をお試しクダサイ。
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(2010、8月投稿分です)
沖縄牛、そしてこの日は石垣牛、コレ初めて聞きました。
そして、ビックリ!!!
旨いっ!旨すぎるっ。
今まで食べたステーキの概念がくつがえりました。
ホテルオークラの「さざんか」、横浜「うかい亭」、銀座「ドンナチュール」、「今まで食べたステーキ屋さんでどこが美味しかった?」と聞かれたら躊躇することなくこの3店を挙げていましたが、それも昨日までです。
少なくとも、こと「ステーキ」だけに限って云えばワタシ的にはココがイチバンです。
「石垣牛」って、神戸牛、前沢牛、松坂牛といったブランド牛とはちょっと異質な味わいです。
石垣牛が牛本来の旨さだとすると、今まで食べて「旨い」と思っていたブランド牛が不健康に太った脂の味に過ぎないと思えてきました。
ブランド牛の高級ステーキに匹敵するくらいの霜降りなのに、とっても軽いんです。
ブランド牛の高級ステーキは、初めは旨いと感じるんですが、だんだん重くなってくる。
デモ、この石垣牛はゼンゼンそんなことありません。
あっという間に食べちゃって「エっ?もう無いの」ってカンジでした。
とても爽やかな、それでいて濃厚な牛の旨みが最後まで楽しめる、そんなステーキです。
ココは以前から気になっていた鉄板焼き屋さんですが、沖縄とステーキってなんか違和感があって入りませんでした。
デモ気分が「肉」だったので「タマにはいいか」と、相方とハズレ覚悟で入りました。
外観も内装も綺麗でモダン、沖縄の雰囲気バッチリで、それでいて安っぽくもない。
で、なによりシェフがいい。とっても楽しい人です。
顔は沖縄で有名な「シーサー」そっくりで、一目で「あっ、沖縄県人だっ」ってわかります。
シェフの後ろのブロックの壁にその「シーサー」が掛かってますが、あんまりシェフと似てるんで、酔っ払ったワタシはそのシーサーをシェフと間違えて話しかけてました。
料理はコースで注文しました。
「シチューマチ(アオダイ)のマリネ風前菜」
「ホタテとアスパラガスのソテー」
「サラダ」
「黒鮑のソテー」
「石垣牛 サーロインとシャトーブリアンのステーキ150g」
「焼き野菜」
「ガーリックライスと味噌汁」
です。
モチロン、どれも絶品。
「黒鮑」は水槽からデッカイ活けの鮑を生きたまま鉄板で焼きますが、やはりキモが絶品でした。
デモ、やっぱしステーキが泣かせます。
まずはサーロインから焼いて、次にシャトーブリアンです。
サーロインですっかりやられてますからシャトーを一口たべたらもう昇天です。
それと、この店やはり沖縄に拘っているだけあって、「泡盛」の「古酒」があります。
「瑞泉の甕だし5年モノ」ですが、これがとってもまろやかでステーキと合うんです。
もうバカ高いワインを飲む必要はない、クースーのロックのほうがピッタシです。
ワタシは普段ステーキ屋さんに行くと、イキナリ肉から焼いてもらいます。
ステーキ屋さんで一番旨いのはモチロン肉だし、その前に魚やらスープやらを食べちゃうとカンジンの肉が出てくる頃にはけっこう腹がキツくなってる。それではせっかくの肉が楽しめないからですが、この店のステーキならそんな心配は無用です。
イヤイヤ、たまには新規開拓もしてみるモンですな。
あまり人には教えたくない、でもこの味は食べてもらいたい、そんな名店でした。
9位
1回
2016/04訪問 2016/04/10
【浅草】観音堂裏にある静かで美味しくて、とても居心地の良いお鮨の老舗です。
いつもの栄寿司、金曜の夜に相方と訪問。
前回訪問からちょっと間が開いちゃったからなんだか照れくさくて、行く前にこの近くのお気に入りの洋菓子店ベルノートに寄って、大女将や若女将の為にシュークリームのお土産をさげて行った。
いつものように温かく迎えてくれる大将や大女将や若女将、自分の家に帰った時のようなホッとしたカンジ、やっぱし行きつけの店って良いね〜。
酒が本醸造から『七賢』の純米酒に変わっていた。
スッキリしていてとっても良い酒だ。
相方が大好きな『ダイヤレモンサイダー』の瓶も透明なものからグリーンのものに変わっていた。
久しぶりに来るとちょっとした変化があるもんだね。
『たたみいわし』や『蛍烏賊』のお通しの後に貰った肴は『サザエのつぼ焼き』、『青柳の炙り』、『春子鯛と平目の昆布締めのお造り』、『鯵のたたき』、『蛤の煮汁のお椀』。
水槽の中にデッカいサザエがいたのでつぼ焼きにしてもらった。まだ春なのに大きなサイズのサザエはとっても美味しかった。
この店のスペシャリティーの青柳の炙りは相変わらずの美味さ、「お椀は何か出来る?」と聞いたら「蛤を仕込んだ時に取った出汁がありますから、それをお吸い物で出しましょう」と大将、美味かったな〜。
酒をふた瓶開けたところで貰った握りは『車海老、赤貝、赤貝の紐、煮蛤、穴子、栄巻き』
やっぱしこの店の穴子は天下一品だ。
都内の高級有名店の穴子に一歩も引けを取っていない。
殻から剥きたての赤貝の鮮烈な香り、とっても清々しい。
春の鮨屋もまた良いね。
冬の鮨屋では脂を楽しむが、春の鮨屋では香りを楽しむ。
桜も散って青葉の季節を迎えようとする浅草観音堂裏の静かな夜の鮨屋酒でした。
(2015,3月)
いつもの栄寿司、相方と訪問。
この店はご近所寿司として僕が最も頻繁に利用する気楽な店だが、そう言えば去年のGWからダイエットを始めて以来の久しぶりの訪問となった。ダイエッターにとって鮨は「炭水化物爆弾」、好きなだけに遠ざけていたが理想の体重になり「減量」から「維持」の段階に入った今は、また以前のようにフラっと来れるようになった。
冷酒をもらって先ずは肴からだ。
この時季食べたいのが『細魚』、昆布締めと炙りでもらった。
春の味だね〜。とても旨い。
『青柳の炙り』、やっぱし旨い。
握りで目を見張ったのが「赤貝』、その都度貝を開くところから始める赤貝、身と紐を別々で握ってくれた。
ものすごく鮮烈、この上なく爽やかな香りの旨い旨い赤貝だった。
『こはだ』はこの時期にしてはかなり珍しく小ぶりの物が入っていた。
まるで新子のようなサイズ、2枚付けで握ってくれた。
そして『穴子』、コレコレ、これなんだよな〜。
この店に来て穴子食べなきゃ来た甲斐がない。
ちょっとでも気を抜けば崩れてしまいそうなほどフワフワで脂の乗った穴子、旨かった。
そして最後に僕のお吸い物のリクエストに大将が応えて出してくれたのが、この店とっておきのお吸い物の『はま吸い』だった。
はま吸いと言ってもお椀の中にはまぐりの姿はない。
具は豆腐と葱だけだ。
しかし、出汁はまさにはまぐりそのものだった。
煮はまぐりを仕込んだ際の茹で汁を取っておいてお吸い物として出してくれた。
大将、大女将、若女将、皆で楽しく会話しながらほんのりとした春の夜を過ごさせてもらった。
とても気楽なご近所鮨屋、やっぱしいいね。
(2013,12月)
いつもの栄寿司、相方と訪問です。
最近2人ともとても忙しくてお互いゆっくり食事する機会が全く無かった上に、東北巡業が続いて好きな鮨も全然食えていなかった昨今、鮨禁断症状が出始めで「今日は良い白身が入ってるの〜?」と寝言で言っているのを聞いた相方が「コレはヤバい!」と思い連れて来てくれました。
世間ではクリスマスイブのこの日、しかしキリスト教徒でもキリストを神と崇めているワケでも無いワタシ達には全くカンケーの無いハナシ。お気に入りの鮨屋で忙しかった1年を振り返り2人でしみじみする事が何よりありがたい。
クリスマスって、キリスト教徒が主の誕生日を祝い祈りを捧げる日の筈であって、信者でもない者がはしゃいだりカップルがイチャついたりする日では無い。外国人から見ると、クリスマスに日本人がケンタッキーフライドチキンに押し寄せる事が不思議でならないそうです。「何でファーストフード?」、その通りですな。全く日本のクリスマスってバカバカしさのオンパレードです。無視無視。
そんなワケで久しぶりのお気に入りの鮨屋で熱燗と肴と握りを存分に楽しみました。
今年1年で一番利用した鮨屋です。大将、女将さん、若女将さん、お世話になりました。
来年も旨い鮨と楽しい時間を宜しくお願い致します。
(2013,11月)
いつもの栄寿司、この日は相方と訪問です。
熱燗が旨い季節になりましたね〜。カウンターに座るなり「熱燗ちょ〜だい」がお決まりの季節がやって来ました。
多くの人が「とりあえずビール」から始めますが、ワタシはそーゆーのを止めました。ある種の習慣なのでしょうが、そうやってビール飲んでも旨くない。ゴルフ帰りや銭湯帰りなら良いのですが、「酒に移る前の準備」的な意味でビール飲んでも、特に鮨屋のお通しや肴には合わないしムダにハラを膨らませるだけですからね〜。
熱燗(と言うかヌル燗)をチビチビやりながら頼んだ肴は、もはやこの店に来たら外せない『青柳の炙り』と『カワハギ』です。
このカワハギ、兎に角肝が巨大です。身よりも肝が余るほど肝がデカい。旨いですよ〜、濃厚だけどしつこくない肝、トロけます。
握りはお好みで。大将が「何から握りましょう?」と言うので「じゃあバナメイエビから〜」と言う時節柄恐らく多くの人が言うであろうギャグをかましてから『こはだ、締め鯖、まぐろ中とろ、まぐろ大とろ、平目縁側、穴子』辺りを頂きました。
この時期のまぐろはタマりませんね〜。ねっとり濃厚、甘くて酸っぱくてキメ細かくて、旨いです。
そして大将が「今日の穴子はベラポーに良いですよ〜。」と胸を張る穴子、絶品でした。
「ベラポー」と言う言葉も久しぶりに聞きましたが、これだけ旨い穴子も久しぶりです。
「栄寿司で1番旨いネタは?」と聞かれたら、ワタシは迷わす「穴子!」って即答します。
大将が築地の穴子仙人から仕入れる穴子はいつも良いですが、この日の穴子は中でも最高でした。
フワッフワのトロットロ、口に運ぶ間に崩れてしまいそうです。
旨味も脂の乗りもサイコーな穴子、大将に感謝感謝です。
店内に飾られていたざくろとむべ、秋深しですね〜。
女将さんが「どうぞお持ち帰り下さい〜。」と言ってくれますが、どうやって食べたら良いかわからなかったので遠慮しました。
(2013,7月)
いつもの栄寿司、観音堂裏の行きつけです。
そして、いつも安定して旨い鮨を食べさせてくれるこの店ですが、タマにミラクルもおこしてくれます。
そして、この日のミラクルにも驚かされました。
そのミラクルとは『小柴の蝦蛄』のお出ましでした。
江戸前鮨を代表するネタのシャコ、東京湾の蝦蛄の中でも特に小柴産は1番のブランドですが、乱獲に次ぐ乱獲により数が激減、ほとんど獲れなくなっちゃいました。危機感を募らせた漁協は数年に渡り禁漁にしたらしいです。数年間禁漁した後に再開したけどそれでもやはりあまり獲れない。さらに数年禁漁にして、この度少量ではありますが市場に出たのだそうです。
銀座の高級店ならいざ知らず、このネタを引ける辺りにこの店の実力のほどが伺えますね。
店に入るや否や大将が「今日は最高のシャコがありますよ〜。」と嬉しそうに言いました。
良いネタを握れるって職人冥利に尽きるのでしょうね〜。
さっそく、子持ちと子持ちでない物の両方を握ってもらいました。
イヤ〜、旨かった〜。
型はやや小降りですが、身がとても柔らかくて極上の香りと甘みです。
こーゆーネタに思いがけずに出会うと、鮨好きとしてはたまらなくシアワセです。
その他、「穴子仙人」から仕入れる極上の穴子、絶品の鯵、絶品のまぐろ中とろとヅケなど、いろいろ握って貰いました。
そろそろ出始めたシンコは、なんとまだキロ3万円だそうです。味的にはタイシテ旨いモンじゃないシンコをそれだけの値段を出して仕入れるのは、それこそ銀座だけでいいでしょう。なのでもう少し待つコトにしましょう。
お吸い物は平目のアラに加えて、平目のキモと卵も入ってました。コレも旨かった。小さなミラクルですな。
イヤイヤ、今日も満足満足です。
(2013,4月 再投稿)
今日は仕事が早く終わったので相方と何か旨いモンでも食べに行こうと思ったケド、あいにく相方は遅くなりそう。
友人や仕事仲間数人に電話したけどみんな忙しそう。
「ヒマなの俺だけ〜?」ってカンジで、ちょっと淋しくお一人様ご飯です。
となると気心知れたこの店ですな。
冷酒をヤリながら『小柱のみぞれ和え、自家製鯵の干物、平目と細魚の昆布締め』辺りを出して貰いました。
旬の細魚は旨いですね〜。生で食べても旨いケド、昆布締めにすると細魚の甘みが引き立ってかなりGOOD!、酒に合います。
大将や女将さんと『男の遊び』について深く語り合いながら、一人酒を楽しみました。
浅草花街の老舗のお鮨屋さんなので、数々の豪傑な人達のエピソードを限りなくお持ちなお二人、とても楽しいし勉強になります。
握りはお好みで『こはだ、鯖、かつを、春子鯛、まぐろ赤身、まぐろ中とろ、穴子』です。
やはりどれも旨かったのですが、まぐろが特に良かったですね〜。春のまぐろらしく極上の香り、赤身はキリっとした漬け、中とろはかなり深い霜降りでした。脂の甘さにウットリです。
しかし、この日のNo,1は穴子でした。
この店の穴子は何時も旨いのですが、この日の穴子は最高でした。築地の「穴子の仙人」と呼ばれる人から入れているとの事でしたが、脂のノリ具合がサイコーで、油断すると口に運ぶ途中で崩れちゃいそうになるくらいフルフルです。口に入れるとサワークリームのように「アッ」っと言う間に溶けちゃいました。この日食べた穴子は、恐らく人生最高の穴子でした。
そろそろ帰ろうかと思っていたところに相方から電話が入りました。「やっと終わったよ〜。今何処〜?え〜、栄寿司ぃ〜?いいな〜、私ご飯まだだからオミヤお願い〜。」と言うので一人前を包んで貰いました。
家に帰って相方から少し貰った『栄巻き』、やっぱし旨かった。
大将、女将さん、何時もありがとう御座います。
(2013,4月 再投稿)
いつもの栄寿司です。
この時期の天気ってわからないですよね〜。「暖かそう」と思って朝出かけると、夕方から急に冷え込んだりして。
この日も出先から浅草に戻ったらとても寒かった。急に熱燗が恋しくなってこの店に一直線です。
何時ものように優しく迎えてくれる大将と女将さん、「ホっ」っとしますな〜。
程なく相方も合流して春の夜の静かなお酒を楽しみました。
出してくれた肴はお通しの『白烏賊の沖漬け、畳イワシ』、『青柳の炙り、江戸前の真蛸、平目のアラ汁』です。
派手さは無いけど旨くて品がある、それがこの店の料理の良いところです。
烏賊の沖漬けもそんなに辛く無くてしみじみとした味わい、酒が進みます。
タコの刺身は1切れづつ違った味で楽しませてくれる辺りはニクいですな〜。
握りは『平目2種(生と昆布〆)、春子鯛、鯵、〆鯖、小肌、赤身漬け、穴子』です。
どれも旨かったのですが、この日のNo,1は何と言っても穴子です。
肉厚でフワフワで脂の乗りも申し分無い、まさかこの時期にこんな旨い穴子が食べれるなんてビックリです。
「コリャ旨い穴子だね〜」って大将に言ったら、「そうなんですよ。私も開いてみて驚きました。」って言ってました。
あんまし旨いんでおかわりしました。この店の穴子はワリとしっかり目に炙ります。だからこれだけ脂が乗った穴子は握ると物凄く熱くて職人さん泣かせなのは承知の上なのですが、それでもどうしてもおかわりせずにはいられません。
それどころか、この日初めてこの店に来たという2人連れのお客さんにも、「今日は絶対穴子を食べて下さい。今日の穴子は食べなきゃソンですよ〜」って勧めちゃいました。ゴメンね、大将。
気候の変化は鮨屋泣かせですね。
1番ダメな時期のハズの穴子がこんなに旨い代わりに、今年は旨いかつをがありません。
この店の大将も「今年はまだダメなんですよ〜」と言っていましたし、先日行ったすきやばし 次郎の二郎さんも「かつをは獲れているし市場にもありますが、ウチで使えるかつをはありません。アレらはただかつをってだけの代物です。」と言ってました。
かつをはワタシの大好物です。早く旨いかつをが食べたいなぁ〜、、、。
(2012,12月 再投稿)
今年の鮨の食べおさめとして、何処にしようかいろいろ考えましたがやっぱしご近所の行きつけのこの店に相方と行きました。
この店の営業も今日(29日)まで、今年一年いつでも旨い鮨を食べさせてくれた感謝も込めて沢山食べなくちゃなりません。
冬は貝も旨いですね。この店のスペシャリティーの『青柳の炙り」も肉厚でフワっとして甘い極上の味わいです。
同じく『平貝の磯部焼き』、下手に遠慮せずかなり醤油っ辛いタレに江戸前の粋を感じます。
『雲丹の貝焼き』、コレは実は今年始めてです。熱を入れた雲丹ってあんまし好きでは無いのですが、なんと言っても今年の鮨の食べおさめですからいっとけってなモンです。
『活車海老』は『塩焼き』で貰いました。小ぶりなサイズですが甘くて旨いです。殻ごとバリバリですな。
そしてこの店で大好きなメニューの一つの『平目のアラ汁』です。アラ汁なんてネーミングですが、とても上品で平目の旨味がシッカリ出たお吸い物です。
そして「今日の逸品No.1」は『金柑』です。女将さんが「お口直しにドーゾ」と言って出してくれました。コレ、そのまま丸ごとカジるんですな。とても爽やかな香りと仄かな甘みがまさに口直しにピッタシです。
握りは『赤貝、赤貝ヒモ、〆鯖、まぐろ赤身づけ、まぐろ中とろ、鯵、いくら醤油漬け、穴子』です。
いっぱい食べると言っておきながら相変わらずタイシテ食べられません。お酒も結構飲んでいましたからコレでハラいっぱいになっちゃいました。情けな〜い。
まあ、でもこれで満足です。鮨の食べおさめは無事終了ですな。
また来年も旨い鮨を沢山食べるぞ〜っ!
(2012,11月 再投稿)
毎度お馴染みの栄寿司、何時ものように相方とフラっと寄りました。
大将が「今日はいい鯵がありますよ〜。時期ハズレですがとても旨いです。」と言いました。
ソレを刺身でもらいましたが、確かに旨かった〜。真夏の鯵に負けてませんな。
熱燗のアテに最高です。
握りもいろいろもらいましたが特に旨かったのが『しめ鯖』と『本まぐろ カマの炙り』です。
冬に脂が乗る魚の濃厚な旨みはタマリマセンね〜。良いネタが良い仕事を施されて極上な味わいに昇華する、江戸前鮨の醍醐味ですな〜。
旨いツマミや握りで熱燗をやりながら大将や女将さんと他愛も無い会話をしていましたが、その中で浅草六区の古い映画館が取り壊されて、全国チェーンの大手パチンコ店が入るレジャービルが出来る事を知りました。
映画館通りと言われるあの一帯、確かに今の時代には絶対ムリだと思われる古臭い映画館が並んでいますが、壊されるとなると淋しいですな。
何よりザンネンなのが、後に入るのが日本全国何処でも見掛けるチェーン店だという事です。
飲食店も、古くからやっている個人経営の店が無くなって、全国チェーンの店が増えてくる、浅草らしさがドンドン無くなってきています。
まあ、土地価格の高騰による家賃や固定資産税や相続税の関係など止むを得ない事情もあるのでしょうが、他所からおいでになる観光客の方も、何も浅草に来てまで何処にでもあるようなチェーン店なんか観たく無いでしょうに。
組合や町内会にはゼヒ頑張って浅草らしさを残す努力をして欲しい、そう思います。
この店がある観音堂裏はまだ浅草らしさが色濃く残った場所です。
浅草花柳界の雰囲気はまだ壊れていません。
とても「ホッ」とするエリアなので、ゼヒみなさんも機会があったらお出掛け下さいね〜。
(2012、9月 再投稿です)
地元で行きつけのお鮨屋さん、相方とちょっと遅い夕食に行きました。
この日のチョイスした肴は『かわはぎ造り』と『戻りがつお刺身』です。
どちらも最高の味わいでした。
『かわはぎ造り』
輝くような白身とタップリの肝、まずは肝を白身で包んでモミジおろしポン酢で食べます。濃厚な肝と白身の甘み、最強ですな~。
しかし、ワサビ醤油に肝を溶いて、ソレをソースのようにして白身にタップリつける大将オススメの食べ方もかなり旨い。日本酒との相性はコッチの方がいいかな。「旨い旨い」と、2人でアっと言う間に食べちゃいました。
『戻りがつお刺身』
これから旬に向かう戻りガツオ、どんどん旨くなる魚ですね。
カツオ好きには「初がつお好き」と「戻りがつお好き」とがいますが、ワタシは圧倒的に「戻りがつお」派です。
この店では、かつおの「赤身、中とろ、大とろ」と、それぞれ3つの部位が楽しめます。
戻りがつおの身上ははネットリ濃厚な赤身と軽くてタップリ乗った脂、これを別々に楽しめるのはいいですよ~。
タレは「生姜ですか?ニンニクにしますか?」と大将に聞かれますが、ワタシスペシャルはそのミックスです。ネギと生姜とニンニクを細かく刻んでタレに入れてくれますが、コレが最高です。初がつおには生姜だけがいいのですが、戻りがつおにはニンニクもマゼた方が好きですな。ゼヒお試しクダサイ。
握りもいろいろ食べましたが、この日特筆すべきは『小肌』です。
新子の季節が終り、やっと旨い小肌の季節が来ましたな~。
この日は、今日仕込んだ小肌と3日前に仕込んだ小肌の両方がありました。
当然食べ比べです。
どちらもそれぞれ旨いです。キリっと爽やかな仕込みたての小肌も旨いのですが、ワタシ的にはすっかり熟れた3日前の方が好きかな~。
大将と女将さんの連携もバッチリ、静かで落ち着けて何より旨い、ホントーによい店です。
秋の夜の酒をしみじみ相方と楽しみました。
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(2012、7月 再投稿です)
ワタシが浅草で行きつけのお鮨屋さん、今日も相方と夕食に伺いました。
この日のお通しは『山芋短冊 練り梅』と『煮とこぶし』、このとこぶしがなんとも旨かった。
柔らかく磯の風味タップリで肝もいいカンジの渋さです。
「やっぱし夏は貝だね~」と舌鼓を打ちながら横の水槽に目をやると、そこにはなんとも旨そうなアイツらを発見。
いつもは活きのいい才巻が入っている水槽に、この日はなんともカタチのいい『さざえ』と『鮑』が元気に動いていました。
まずはさざえ、最初は『壺焼き』でお願いしたのですが、大将が中身を引っ張り出すと、「アレレ、コレ白ですよ」と言う。
どうやら「白」とはさざえの雄の事のようで、本来深い緑色の肝の部分が真っ白のヤツのことです。
「だいたい5~6杯に1個の割合でいるんですが、こんなに白いのは久しぶりだなぁ。せっかくだから壺焼きは身の部分だけにして、白の部分はサっと湯引きしてポン酢で行きましょうか?」と大将が言います。
さざえの白子は初めてですが、コレがとっても旨かったです。濃厚なんだけど爽やか、まさに旬ならではの味わいですな。
『鮑』も旬まっさかりの味わいでした。
半分をお造りに、半分をバター焼きにしてもらいましたが、どちらも旨かった。
鮨屋で鮑といえば、ワタシはやっぱし「蒸し鮑」「酒煮」が好きなのですが、タマにはこーゆーのもいいですな。新鮮なお造り、スイカのような爽やかな香りと、決して硬いワケではないのですが「コリコリ」っとした食感が楽しいです。
バター焼きもいいですな。鮑は少しでも火を通し過ぎるとスグに硬くなっちゃいますが、コレも絶妙な具合でした。
握りは『新子、中とろ、白烏賊、穴子、車海老、蛸』をもらいました。
今年は新子が異常に高値、スタート時にはキロ10万円の値を付けた新子ですが、今ではダイブ落ち着いたようで、今月上旬に食べた新子より型も大きくなって味も乗ってきました。新子としては今の時期が一番いいかも知れません。
握る直前に水槽から取り出して茹でられる車海老、とっても甘くって「大将、これオボロとか忍ばせてないよね?」と、思わず再確認しちゃいました。ホントに旨い車海老です。
今が旬の白烏賊は塩と酢橘です。墨烏賊のパキっとした食感が好きなワタシですが、白烏賊の爽やかなネットリ感もいいですね。
この時期は日本海の中とろですが、相変わらずしっかり熟成させた旨い中とろです。
穴子は、炙る必要無い穴子を、それでも大将が炙って、アツアツを必死に握ってくれました。今が旬の穴子、脂が乗っているので熱いでしょうな~。その甲斐あってこの店の穴子もこの店を代表する逸品です。
いつ来ても冴えた鮨です。
鮨と言うのは鮨好きの中でもいろいろ好みが分かれますが、ワタシはこーゆーのが大好きです。
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少し肌さむいこの日、まずは『焼酎お湯割り、梅入り』です。シソまで入っていて雅ですな~。
相方はこの店の大将が子供の頃から慣れ親しんだというナゾの『ダイヤレモンサイダー』、サッパリしたサイダーで旨いです。
美味しいお造り、相変わらず冴えた握り、やはりこの店はホントーに素晴らしい。心から寛げる地元の大切な名店です。
半世紀以上に渡り浅草を見続けてきた女将さんの話も楽しい。特に場所柄浅草花柳界に詳しくて、そんなハナシを聞きながら一杯ヤルのも楽しいですよ~。
(2011、10月 再投稿です)
連休に韓国に行って暴飲暴食暴遊びをしてきたので、胃腸の具合がグッタリなワタシ。
本場の韓国料理はどれも旨いのですが、いろんな料理に使われているニンニクが日本のソレよりもゼンゼン強烈なので食べ続けると胃腸がヤラれます。
なのでリセットするために行きつけの鮨屋に行きました。
お目当てはこの店のスペシャリティー『平目の吸い物』、平目のアラがタップリ使われた吸い物は弱った胃に浸み渡ります。
しかし、この日出された『戻りカツオのお造り』はとんでもなく旨かった。
脂がタップリのった戻りカツオ、カツオの脂ってゼンゼンしつこくないのでホント旨いです。
で、こーなると薬味に「にんにく」は必須です。
大将が「じゃあニンニクやめてショウガだけにしときましょうか~?」と言ってくれたのですが、初カツオならともかくこの戻りカツオにニンニク無しなんて有り得ない。ショウガとニンニクを混ぜたこのタレはバツグンに旨い。なので元のモクアミ覚悟の上で「モチロン、ニンニクミックスね~」と言いました。
アっと言う間にカツオを食べちゃって、でもこのタレでもっと食べたかったので『アジのお造り』ももらってタレで食べました。
どうやら韓国で発症した「ニンニクシンドローム」はしばらく続きそうです。
この他、『いくらの醤油漬け』、この店のスペシャリティー『青柳の炙り』、で、結局日本酒を飲んじゃいました。
握りは軽めに『中とろ、平目昆布〆、穴子』、で、やはり外せない『栄巻き』で終了です。
相変わらず冴えた鮨です。
いくら海外で旨いモンを喰って来ても、やはり鮨がイチバンです。
日本にはこんなに旨いモンがある。日本人として誇れるコトですな~。
(韓国旅行の感想を日記に書いたので、ものスゴーク暇だったら見てみてクダサイ)
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(2011、6月 再投稿です)
ココの鮨はホントーに旨い。
目立たない店だけど確実で秀逸です。
そして静かでなんとも居心地がいい、ダンナ衆や芸者衆に支持されている理由がよく判ります。
今日はこの近くの歴史ある銭湯「曙湯」で夕方の風呂を楽しんで、その足でココに向かいました。
古くて趣ある「曙湯」、久しぶりに行ってみたら改装されてました。
キレイになったのはいいんだケド、以前の鄙びた雰囲気も好きだったな~。
店に入るといつものように優しい女将さんとその息子さんである大将が笑顔で迎えてくれます。
ビールで風呂上がりの渇いたノドを潤して、その後冷酒。
ツマミはまず、『胡瓜、エシャロット、金山時味噌』と『たたみいわしの炙り』です。
この『金山時味噌』がまた旨い。そんじょそこいらの「もろ味噌」とはワケが違います。
『お造り』は『赤貝、とり貝、白烏賊、〆春子鯛』です。
そしてこの店の逸品『青柳の炙り』、塩が軽く振られていて、これにスダチをちょっと絞って食べます。
青柳の旨みと甘みが口いっぱいに広がります。
よく冷えた冷酒にぴったり、最高の味わいです。
『平目のあら汁』という名前ですが、かつお節でキチっと出汁を引いた極上のお吸い物です。よく鮨屋で味噌汁を出されますが、アレはマッタク良くない。鮨に味噌汁は合わない。デモ、こーゆーちゃんとしたお吸い物を出す鮨屋は関東では少ない。そしてこの店自慢の平目です。
ツマミから握りに変わる時にこのお吸い物はピッタシです。
握りは順番はよく覚えてませんが『とろ、赤身漬け、小肌、真鯵、車海老、平目、穴子、雲丹、いくら、栄巻き』でした。
特筆すべきは、まずは『とろ』
しっかり熟成された本マグロです。ネットリした食感で甘くて香りもいい。この時期銀座の高級鮨店でもこれだけのとろはなかなか食べられない。そして、良いとろはシャリと一緒になって旨さが何倍にもなる。まさに職人さんの目利き、努力の賜物です。
普通、鮨屋では白身は夏は鰈になりますが、ここは通年『平目』です。この平目の握りには紫蘇が忍んでます。この紫蘇が平目の儚い旨みを広げるようで、夏でも旨い平目の握りです。
『車海老』は、店内の水槽で活けてあるものを取り出してその場で茹でます。なんとも色鮮やかなで、このサイズの車にしては旨み、甘みがとても強い。鮨屋の海老は色ばかりで味はイマイチという場合が多いですが、活きのいい海老の茹でたてで握る鮨は別物の旨さです。
『穴子』は炙ったものです。炙らなくても十分に柔らかい穴子をあえて炙って、甘からず辛からずの丁度いい塩梅のツメが塗られます。
『栄巻き』は、いわゆる「とろたく巻き」です。デモ、最高の状態のとろを巻くのですからコレも別物です。もう50年このスタイルで出している年季の入ったスペシャリティーです。
この店、知る人ぞ知る名店です。
できればあんまし有名になって欲しくない。
銭湯帰りにフラっと行って旨い鮨を喰える店、ワタシにとっての宝物のようなお店です。
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(2010、4月投稿分)
ココは雷5656会館のちょうど裏手にある地味な佇まいのお鮨屋さん。
このあたりは、鮨店の激戦区です。有名店、高級店、大衆店とさまざまありますが、握りの旨さで言えばこの「栄寿司」はトップクラスの名店です。
まだ若い大将を実の母親である大女将がサポートします。実の母子だけど店内ではお互い敬語で言葉を交わしているのがとても良いカンジです。
ツマミは「烏賊の醤油漬け」「山葵の葉の醤油漬け」という2種類のお通しの他に、「雲丹の煮きり焼き」と取りました。甘くて香ばしくてとっても美味しい一品です。
握りは「春子鯛」「平目の昆布締め」「穴子」「車海老」「赤貝」「トロ」「赤みのヅケ」、で最後に「かんぴょう巻き」で締めました。
全てが特筆に値しますが、特に「平目」。この時期「真子鰈」に移行する店が多いですが、昆布締めならやはり「平目」でしょう。この店は握る時にほんの少し細かく刻んだ「紫蘇」を忍ばせる。コレがなんともいいアクセントになってます。
次に「車海老」。コレはカウンター横の水槽から活きた海老を取り出してその都度茹でるので、甘み、香りとも最高です。
次に「赤貝」。コレも注文の度に貝を開くところから始めます。とにかく鮮烈で上品な香りが最高です。
浅草の老舗というと、多くの方が「ブッキラボウ」「ガサツ」「古臭くてゴチャゴチャした店」なんてイメージを持たれているようですが、実際そういうイメージに甘えて為すべき努力を怠っている老舗も沢山ありますが、本当の浅草の老舗とは、この店のように、「見かけは地味で古臭くても、掃除は行き届いているし、接客は大袈裟ではないけど誠意が溢れてる。常連だろうが一見だろうが区別することなく、訪れた人みんなに浅草のことを好きになってもらいたい」という店のことを言います。
そして料理は歴史に裏打ちされた良いものをドンドン出す。
こういう店がいつまでも残って欲しい、心からそう思います。
10位
1回
2011/09訪問 2012/07/19
(2012、7月再投稿)
『トンソク始めました』
と、ココの大将から連絡を貰いました。
相方が大のトンソク好きなのを覚えていてくれたのですね。
さっそく行ってみましたが、その時はあいにく満席、すると「ゴメンナサイ、せっかくなのでゼヒ家で食べて下さい」と言って自家製のトンソクをお土産で持たせてくれました。
家で食べてみるとかなり旨い!
この大将、胡散臭い顔してるクセに料理に関するセンスがいいんだよな~。
「ポイントを押さえている」と言うのが適切でしょう。素材が持つ良いところを上手く引き出すテクニックにとても長けています。
『ナムル盛り合わせ』、オクラのナムルが旨かった。
『青とうがらしの醤油漬け』、コレ、以前「ウチの近所のキムチ屋が旨いよ~」って言ったら、さっそく買いに行ったみたいです。シャキッと辛いとうがらし、口直しにモッテコイです。
『火加熱用レバー』、相変わらずバツグンの新鮮安全度合ですな。胡麻油と塩コショーで頂きます。(焼いてクダサイね。ワタシのように焼くのを忘れたらダメですよ~)
『にんにくホイル焼き』、ホッコホコです。
『トンソク』、トロトロのトンソクです。コラーゲンたっぷりです。
『特上ロース』、この店は自家製の旨い野菜料理など他の料理も旨いですが、実は肉もかなり良いモノを使っています。しかもかなり安く出している。この店に来たらゼヒ「特上系」にチャレンジしてみてクダサイね~。
『自家製ジャム(ニンジン&パイナポー)』(お土産用)、意外と旨いですよ~。浅草土産にドーゾ。
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(2011、9月再投稿)
ワタシが地元浅草で恐らく最も利用する機会の多い飲食店、それがココです。
ホントーに何時行っても良くしてもらってます。
先日もとあるレビュアーさんからリクエストされてココでオフ会なるものをやりました。
閉店時間を大幅にオーバーするわ、肉類が食べれない人の為に魚貝焼きを用意してくれるわ、安くしてくれるわ、ココの店長にはホントーによくしてもらいました。
なのに、参加したレビュアーの誰もがレビューしない、、、。
感謝の言葉も無いし、そんなモンかねぇ。段取りなんてやるだけソンだね。
アタマに来るが仕方ない。
とにかく一生懸命もてなしてくれたココの大将やスタッフクンにお礼するため相方と行きました。
この日のオススメの肉は『ざぶとん』と『特上カルビ』、どちらも旨いです。
小規模な店なのでいろんな部位がいつもあるってワケにはいきませんが、ココのオススメは間違いなしです。
スタッフの伊藤クンが手塩にかけて育てた野菜は『ニンニク』、『タマネギ』、『じゃがいも』です。
ナムルは『ナス』と『オクラ』、どちらもナムルというよりオリーブオイルが効いていてイタリアンの前菜ってカンジです。
そして、『超安全新鮮加熱用レバー』、やっぱし焼くのを忘れて食べました。
浅草って、天気が悪いと人が引くのも早い。
特に夕方雨が降ると夜はホントに淋しいモンです。
そんな浅草で頑張っている大将やスタッフ、ホントーにいい若者達です。
浅草に遊びに来た皆さん、浅草には有名な焼肉屋さんが多数ありますが、イッペンはそんな彼らの顔を見に来てみてはいかがですか?
満足すること請け合いますよ~。
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(2011、8月再投稿)
『とても美味しい自家製ビーフジャーキーと超新鮮安全加熱用レバー』
さて、いつもの農田地です。
今日は仕事を終えて相方に電話すると、浅草でスロット相手に格闘中。
「コレはスグには晩飯にありつけそうにないな~」と思い、ワタシも参加するコトにしました。
狙うは「ミリオンゴッド」、4号機時代は「プレミアムゴッド」を狙って身も心も捧げた名機がART機となって復活した。
しかし、、、、、神は降臨しなかった。悲しかった。
同じくユニバーサルの「サンダーV」で勝ち盛りしている相方に、「晩飯オゴって~~~」とせがんで農田地に連れてきてもらった。悲し過ぎる。
キープしている焼酎をチビチビ始めたら「自家製ビーフジャーキー」と「[b:自家製キューリ]」を出してくれた。
ここの大将はホントーに料理に対して真摯だし、勉強熱心。
常に新しいメニューに取り組んでいる。
とても焼酎に合うジャーキーでした。
さらにスタッフの伊藤クンも野菜作りに一生懸命。
この店では彼が丹精込めて栽培した野菜料理がいろいろ食べれるが、この点もこの店の大きな魅力となっている。
新鮮で濃厚な味の美味しいキューリでした。
そして、昨今問題となっている『レバー』
「レバ刺しは無いの?」と聞いたら、「レバ刺しはありません。超新鮮安全加熱用レバーならありますケド」と言う。
ならばと思いソレを取って、黙って出てくる胡麻油につけて、モチロン生で食べました。
だいたい、一部の不心得者のせいで、焼肉店全てが一斉にレバ刺しを出さないなんておかし過ぎる。
行政指導とは、いつも、どんなことでも愚かしい。
行政とはいかに愚か者の集まりかということが明るみになった今日ではなおさらだ。
信頼する店が自信をもって提供する食品に1点の曇りも無い。
そんなコトまで国に4の5の言われる筋合いもない。
旨かったですよ。
ただし、あくまでワタシが生で食べたのは『超新鮮安全加熱用レバー』というメニューです。
そしてもう1点、面白かったのが『しずおかコーラ』です。
コーラなのにみどり色、静岡茶が使われているからだそうです。
コレは相方のお気に入り。
味はコーラです。
なんでワザワザお茶を使ったのかは判らないが、クソッタレ原発のお陰で静岡茶も被害が出ている。
ガンバレ、静岡!
みんなでみどり色のコーラを飲みましょう!(ワタシは普通のコーラを飲みますケド)
(2011、1月再投稿)
『(Nothing changes on) New Year's Day』
皆さま、早いもので2011年も残すところあと362日となりました。如何お過ごしですか?
田舎がなく帰省することも出来ないワタシ達としては、ただただ浅草で「のた~」っとしています。
と言っても浅草は大みそかからスゴい人出、どこへ行っても人ひとヒト、、、、、。
普段はガラガラな回転寿司のお店ですら大行列となると、もう家に引きこもるしかないですな~。
というワケで、コレは去年の暮れに、今や浅草エリア焼肉ランキング1位になったノタジのレビューです。
この日はこの店の焼肉食材のエース「トモサンカク」を大将が見せてくれました。
コレ、正面から見ても横から見えもホントに3角、1頭の牛からコレが2つしか取れないホントに希少部位なんですな。
薄く切って「特上カルビ」なんて言って出す店もありますが、ココでは分厚く切って惜しまず「ド~ン」と出してくれます。
自家製野菜がタップリ入った「塩ムンチサラダ」もヒジョーにサッパリして旨い。
で、気が付けば大将の前掛けが『巨人軍』になっている。
恐らく巨人ファンなんでしょう。
野球にマッタク興味の無いワタシとしては、コレに関してはカンペキにスルー。
こーゆーヤカラに「巨人ファンなの?」なんて聞いたが最後、クド~いハナシが始まったりしますからな~。
「巨人軍」なんて前掛けしてるからには間違いなく巨人ファン、これで「イエ、ロッテファンです」なんて返事がかえってくればそれは面白いのですが、そこまでの期待は出来そうにありませんからね。
さて、新年といっても何も変わらない今日、「今年はほんの少しでも去年よりもマシになってくれるといいな~」と思いながら、民主政権のあまりのダメさ加減を見てると、やっぱし「Nothing changes」なんでしょうな~。
まあ、ボチボチ頑張りますかってトコロでしょうな。
皆さま、本年もヨロシクお願い致しまする~。
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(2010、10月再投稿)
『How to Dismantle an Atomic Bomb』
まるで友人の家を訪ねたみたい、ここのところスッカリ安定したノタジに行ってきました。
最近のお気に入りは「モツのトマト煮込み」、パラっと粉チーズがかかっていて韓国料理らしからぬミテクレ、どちらかというとラテン系の味わいですが、コレがマッコリや焼酎と合うんです。
それと相方の大好物の「豚足」、とても柔らかくて旨みタップリ。豚足愛好者協議会名誉会長の称号を持つ相方に言わせれば、「これだけのトンソクはジョエルロブションやカーネルおじさんにもつくれまい」だそうです。(パッと思いついた料理人の名前がこの2人だったようです)
それと、この日はこの店で出す野菜の殆どを自ら栽培するフロア係のスタッフ君が「コレ、僕が手塩にかけて育てました。食べてみて下さい。」と、とっても活きのいいサニーレタスを出してくれました。とっても水々しくってシャッキシャキ、テーブルに常備されているコダワリの岩塩を削ってパラリとかけて頂きましたが、それまで脂っこかった口の中がウソみたいにリセットされました。
全日本サニーレタス愛好者同盟の理事長である相方に言わせれば、「これだけのサニーレタスを育てられるのは、、、、サニー千葉こと千葉真一だけだ」そうです。(もはや農業とはマッタク関係ない、、、)
で、この日はハロウィンの前日、店長さんが手作りの変なカブリ物をして厨房からコッチをジーっと見てました。本人いわくギャートルズ的な骨付き肉をモチーフにしたんだそうですが、とてもそんな風には見えなかったなぁ。この店長、料理のセンスはバツグンなのに、天は二物を与えないってのはホントーなんですねぇ。
「めまい」を体験したい方、この店のトイレに入ると自動的に流れるU2の「How to Dismantle an Atomic Bomb」の1曲目「Vertigo」(めまい)を聞くか、もしくは店長さんのカブリ物姿を見せてもらうとよいでしょう。
デモ、このサプライズ、CD購入だけじゃなく、トイレにワザワザ特殊な装置まで導入して、苦労と出費したでしょうに。なんかとっても嬉しかったなぁ~。
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(2010、9月再投稿)
『真夏のゴルフの後の栄養補給は炎の焼肉とニンニクホイル焼き』
真夏といってももう9月、それなのに一向に涼しくなりませんな。
この日もジゴクのような暑さ、それなのに仲間内のコンペが茨城であったので参加したのですが、予想以上の暑さにブっ倒れるスンゼンまでいきました。
ワタシ、学生時代に海の家でアルバイトした時に朝から夕方までひたすらコキ使われて、ズーッと焼きソバばっかし作らされた時にブっ倒れたことがありますが、あの時の感覚が甦りましたよ。
思考能力が停止し、会話が出来なくなり、気が付いたらドライバーでバンカーショットしようとしていましたから、1歩手前でしたね。
そんなゴルフで身も心もボロボロになって帰ってきて、自宅で水風呂に浸かって生き返ってから失ったエネルギー補給のために相方と待ち合わせてこの店に向かいました。
いつもはイケメン店長とイケメンスタッフ君の2人なのですが、この日はスタッフ君が急用で休み、なのでその替わりにとってもカワイイ女性がフロアで奮闘してました。(若者が一生懸命働く姿っていいモンですよね~)
この女性スタッフの素性については、イケメン店長さんファンの女性客のために内緒にしときますね。
「和牛ロース」は極上の霜降り具合、炎がガンガン上がります。
「ニンニクホイル焼き」もホコホコ、スタミナ補給にモッテコイです。
前回絶品だった「テールスープ」、今日は辛いスープを飲みたかったので「ユッケジャンスープ」を注文しました。
店長 「どのくらいの辛さがいいですか~?」
ワタシ 「辛めにしてよ」
店長 「ボク、辛いのニガテなんで基準がよく解らないんです、、、」
ワタシ 「ピリ辛以上激辛未満かな」
店長 「じゃあ、ボクの基準でいいですか?それだとあんまり辛くないかも、、、」
ワタシ 「よし、じゃあわかり易く例えよう。Fカップの辛さだ。EカップでもGカップでもない、Fカップでやってくれ」
店長 「なんだ、そうか、それなら解ります。任せておいてクダサイっ!」
スケベな男同士、とてもわかりやすい表現です。
〆は玉子かけご飯、すっかり失った体力が回復できたので明日もバリバリ仕事が出来そうです。
店長さん、働き者の店長さんの彼女さん、ありがとう御座いました。(アッ、言っちゃった)
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(2010、8月投稿分です)
『イケメン青年コンビが供する大地の恵みと絶品テールスープ』
ホントーはこういうタイトルにするつもりでしたが、この店の店長さんとはちょっとした知り合い、なのでワタシが大好きなU2の曲をタイトルにしてみました。
『1人じゃどうにもならない時もある』、という意味ですが、例え今は順調でもいつかは困難に見舞われる。そんな時でも信頼出来る仲間やパートナーと一緒に立ち向かえば対処出来て乗り越えられる、というワタシなりの解釈を付加してみました。
この店を後にした時、なぜかスグにこの曲がアタマに浮かんできたモンですから。
さて、この店、ヒイキ目無しに評してもとってもいいお店です。
自分たちで育てたとっても美味しい野菜を、自分たちで考えた調理法でさらに美味しく食べさせてくれます。
『ナスのナムル』なんて、「ナムル」と言っても使われているのはオリーブオイルです。これがまたよく合う。イタリアンに近い、というかイタリアンそのもののテイストですが、「ナムル」と言い切る心意気にロックを感じますな。
焼き肉はオススメの2品、『サガリ』と『、、、』(アレ、名前忘れちゃった、、、ゴメンナサイ。)
とても柔らかくてうま味たっぷりの肉を、テーブルに常備されている『岩塩』と『胡椒』で頂きます。
岩塩は塊を自分で削って、胡椒もペッパーミルで挽きたてをかけるので間違いなく旨いです。
こーゆーコトにもきっちりコダワッているのが立派ですな。
『ジャガバター』にせよ『レバサシ』にせよ『木イチゴの手作りジャムの酎ハイ』にせよ『水出しアイスコーヒー』にせよ、手間をかけると一見単純そうにみえる料理も別物になるという見本が続きます。
そして、この店の1番を挙げるなら問答無用で『テールスープ』です。
店長さんが言うには、「48時間以上は煮込んでますよ~」だそうです。「24」が2シリーズ見れちゃうくらいの時間をかけてるんですから、ソリャ間違いなしでしょう。
コクがあるのに爽やか、高麗人参もケチってないようです。韓国料理の技法を周到した間違いのない逸品です。
このテールスープにこの店の特徴が集約されていると思うのですが、食に対してとにかくマジメで手抜きが無い。
スタッフが自ら手塩にかけて育てた野菜を店長が誠意と熱意をもって調理する。
まだ若いのにホントーに立派でアタマが下がります。
出来て1年足らずのお店のようでまだ楽ではないのでしょうが、この2人なら心配なしですな。
今後もお互いを支えあって精進を続けて下さい。今後を楽しみにしています。
(これだけ褒めとけば次回はもっと美味しいものを食べさせてくれるでしょう。楽しみですな~)
今年(2010年)の序盤から食べログを始めました。パソコン嫌い克服を狙いとして始めましたが、元来ヒジョーに飽きっぽいタチなのでケッコウ続いていることに自分で驚いてます。その理由は、食べログの大きな特徴でもある「他のレビュアー様とのコミュニケーション」にありますね。コメントをやり取りすることにより意志の疎通が他のレビュアー様達とできるので、コレがとっても楽しくてなんとなく継続できちゃってます。いつもコメントを下さるレビュアー様、またコメントに返事を下さるレビュアー様、ホントーに有難うございます。