レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2014/11訪問 2015/09/01
【虎の門】ホテルオークラが誇る広東料理の王道を行く老舗中国料理レストラン
(2014,11月)
今年も桃花林の『上海蟹』の季節がやってきた。
取引先との千葉でのゴルフの帰り、一緒にラウンドした気の合う仲間と早速訪問。
注文したのは『蒸しあわびと蒸し鶏の冷菜、上海蟹のせいろ蒸し、かにの卵入りフカヒレ、北京家鴨』という俺の桃花林での定番メニュー。
誰といつ来ても注文するのは毎回同じ、タマには違うものも頼んでみようとも思うが、これらの俺的定番メニューはどれひとつとして外せないし、これらに加えてこれもいつも頼む『甕出し紹興酒』を何杯も飲むともうこれ以上は食べられない。
写真も毎回同じで代わり映えしないが、「美味いんだから仕方ない」のである。
(2013,11月)
先日この店に相方と行って、旨い旨い上海蟹に悶絶したことを友人に話したら、口からダラダラと大量のヨダレを放流しながら「ゼヒ食べたい。オゴるから連れてってくれ〜。」ときた。
どうせこの日はこの友人と飲みに行くつもりでいたし、ミソがタップリ入った上海蟹を食べられるのは恐らく今月いっぱい、しかもこのままヨダレを流し続けたらこの友人は脱水してしんでしまいそうだったので、早速ホテルオークラに向かいました。
先ずは『青島ビール』で乾杯、その後は『甕出し紹興酒』を延々と飲み続けます。
『上海蟹のセイロ蒸し』以外のメニュー、ワタシが選ぶといつも同じようなものになってしまうのですが、この友人から「この店は他に何が旨いの?」と聞かれると自分が旨いと信じるものを食べさせてあげたいのが人情というもの。なので『蒸し鶏の葱油ソース、北京ダック、かにの卵入りふかひれのスープ、豚の角煮、アワビのクリーム煮』を取りました。
豚の角煮はメニューにはありませんが、「八角が効いた旨いトンポーロウが食べたい!」と言ったら作ってくれました。
上海蟹、何度食べても旨いですね〜。
まだまだミソがタップリありました。
「旨い旨い」とカニをしゃぶり続ける友人、「コレもう一匹づつ頼まない?」と言うので、「他の料理も飛び切り旨いからやめとこう」と言うワタシ、いくら旨くっても食べられる量には限度がありますからね。
かにの卵入りふかひれのスープ、相変わらずの旨さです。
「コレ、泣けるほど旨い!もう一杯づつ頼まない?」と言う友人、結局この後北京ダックを食べた時にも同じセリフを言いました。
どうやら彼の絶賛の言葉は「もう一つ」みたいです。真に受けていちいち注文してたら胃が弾けるっちゅ〜の。
アワビのクリーム煮も絶品。やはりアワビを最も美味しくする調理法は「干し」ですね。干すことによってアワビの旨さが何倍にも膨らむ、鮨屋で出される「蒸しアワビ」よりも、「干し」が入る分コッチの方が上ですね。
何を食べても全くハズレが無い桃花林、友人も大満足のようで、この後はパンパンに膨らんだお腹を抱えて赤坂のネオン街に2人で消えました。
(2013,11月)
日曜の昼前のひと時、リビングのリクライナーにゆったりと座り優雅に淹れたてのコナコーヒーを楽しんでいると、隣でiPadでネットをポチポチ観ていた相方が出し抜けに「ああ〜っ、桃花林で上海ガニが始まった〜っ!食べに行かなくて良いのカニ〜っ!?」と、ノドも裂けよとばかりに叫んだ。
驚いた俺はリクライナーから転げ落ち、手に持っていたコーヒーを頭からかぶりあまりの熱さに「ふんぎゃ〜」と悲鳴を上げて床の上をのたうち回った。
「確か以前にもこんな事があった気が、、、そうだったカニ?上海ガニが始まったのカニ?じゃあさっそく食べに行くカニぃ〜?」と俺が言うと、「もちろん行くガニ、早く予約を入れるガニ、私は支度、どんな服を着て欲しいのカニぃ〜?」とカニ目で言った.
しかし、一旦支度を始めるとなかなか終わらないのがオンナと言う生き物、呼んだタクシーが家の前に来てもまだ化粧を続けてる。俺はブクブクと泡を吹きながら待ったていたが我慢も限界、「いつまで化粧をしているのカニっ?予約の時間に間に合わないガニっ!」と言うと右手の大きい方のハサミで相方を挟むと、カニ走りでタクシーに飛び乗った。
さて、この時期世の中に上海蟹を出す中国料理店は数あれど、桃花林の上海蟹は最高です。
兎に角質が良い。上海蟹の身上は何と言ってもその『味噌』ですが、それがこれほどタップリで旨い上海蟹を出す店を俺は他に知りません。
例年ならもう少し早く始まるのですが、今年はオークラでも良い上海蟹を一定数押さえる事に苦労したとの事で、スタートが遅れたとの事でした。
席に座るとさっそく『上海蟹のセイロ蒸し』を注文、もちろん1人一匹です。
カニがタブるので今回は大好物の『蟹の卵入りふかひれのスープ』はガマン、その代わりに北京ダックを2本づつ注文しました。
後は昼なので点心を3品と五目チャーハンと言う組み立てです。
そして甕出し紹興酒、夜ならストレートですが昼なのでロックが良いですね。
そして、そして、待ち焦がれた上海蟹、ホントにホントに旨かった〜。
上海蟹とは味噌が全てです。身は少ないしたいして旨く無い。味噌が如何に多くて旨いか、それが勝負です。
もうコレは店に託すしか無いので、信頼出来る店で食べないと味噌が少なくてガッカリする事になります。
しかしそこはオークラ、期待は裏切りません。旨い旨い上海蟹でした。
上海蟹を食べた事があって「あんなののどこがそんなに旨いの?」と思っている方、それはホントに旨い上海蟹を食べてないからです。
そーゆー方は是非オークラでお試し下さい。気に入る事請け合いますよ〜。
(2013,10月)
実はこの前の日にYUITO日本橋に入ってるホテルオークラ 中国料理「桃花林」 日本橋室町賓館に行ったんです。
そこで桃花林の絶対の一品『かにの卵入ふかひれスープ』を食べたのですが、見た目は一緒でも味は本店のソレとまるっきり違う。北京ダッグも違うし、文句を言って途中で出てきちゃったんです。シェフが出てきて丁寧に謝ってくれたし食事代も無しにしてくれたのですが、やはり心残りは大きい。なので店を出たら直ぐにホテルオークラの本店に予約を入れて、で翌日の夜にやって来たというスンポーです。
白ワインのソーダ割で喉を潤し甕出し紹興酒をヤリながら食べた料理は『蒸し鶏の冷し肉葱油ソース、かにの卵入ふかひれスープ、北京ダック、酔っぱらい海老、蝦夷鮑のXO醬蒸し、ライチジュビリー、フレッシュフルーツのアンニン豆腐』です。
旨い!圧倒的に旨い!!
ホテルオークラ至極の一品の一つである『かにの卵入ふかひれスープ』は、やはりその真髄はココでしか味わえないようだ。レシピは同じ、でも仕上がりは全然違う。ココ以外の桃花林で食べるのはもうやめよう。ワタシが思う世界一のスープである桃花林の『かにの卵入ふかひれスープ』は他の全ての桃花林で出されるが、あくまで虎ノ門のホテルオークラだけの逸品です。
もう一つ、『北京ダック』も全くの別物、ココの北京ダックはまさしく北京ダックのチャンピオンです。
とにかくパリパリ加減が違う、脂の旨味が違う。ココではワゴンにダックを乗せて目の前で切って巻いてくれるんです。兎に角旨い!
『酔っぱらい海老』もガラスの器に活きた海老を入れたのを席まで持って来てくれるプレゼンテーション、盛り上がりますよね。
器の中でピチピチ跳ねる海老、活きが良過ぎて器のフタを持ち上げる勢いです。紹興酒がタップリ入っているのでしばらくそのままにしておいて海老が酔っぱらうのを待ち、頃合いをみて今度はその海老を土鍋で蒸し焼きに。香りが良いですよ〜。この料理の真髄は海老の甘味です。凄く甘い。旨いですな〜。
『蝦夷鮑のXO醬蒸し』はメニューにはありませんでしたが給仕さんと「活き鮑を如何に料理するか」といろいろ話して決めたオリジナルメニューです。中国料理の鮑と言えば干し鮑、干す事によって何倍にも広がる鮑自身の旨味が大好きですが、タマには活きにもチャレンジしてみようと思って食べてみました。XO醬と鮑って合いますね。確かに旨いけどやっぱし干し鮑の方が上かな〜。
炎のデザート『ライチジュビリー』も目の前にワゴンを持って来てくれて作ってくれます。炎が勢いよく立ち上る。味は甘くてノーブル、そしてもう一つのデザートのアンニン豆腐はとてもソフトでサッパリした味わいで締めくくりもカンペキです。
このレストラン、やっぱしワタシ的に日本一の中国料理レストランです。
料理の味も最高ですが、そこへ持って来てオークラクオリティーのサービスでもてなされるので満足出来ないバスは無い。
次回は上海蟹を食べに来よう。
例年だと11月からスタートだそうですが今年はやや遅くなるかも知れないとのこと、とても楽しみです。
(2011,1月)
相方と同時にひいてしまった風邪もどうにか治まり、久しぶりの外食に出掛けました。
今話題のセンスや中国飯店 富麗華などの斬新なお店もありますが、ワタシ的に中国料理の1位はもう何十年もココ『桃花林』です。
以前は、内装ももっと単純で店内はガヤガヤガチャガチャした雰囲気だったのですが、今ではすっかりシックになり、中国王朝を思わせる重厚な雰囲気です。コレはコレで良いのですが、以前の中国レストランらしい雑然とした雰囲気も好きだったなぁ~。
病み上がりでそんなに沢山の量を食べられないとフンだ我々はコースを避けてアラカルトで注文しました。
『むし鶏の冷し肉』
『かにの卵入りふかひれのスープ』
『家鴨の皮巻き北京風』
『ふくろ茸とあわびの煮込み』
『フレッシュフルーツ入り杏仁豆腐』
『炎のデザート アンズジュビリー』
飲み物が
『1984年 甕出し紹興酒』
です。
元来小食な上に病み上がりな我々ではこれで精一杯、肉料理や海老料理、点心や炒飯も食べたいのですが、無理でした。
デモ、この店に行く何よりの目的は、この店の代名詞と言える『かにの卵入りふかひれのスープ』なので、コレが食べられればほぼ満足、そしてココの『家鴨の皮巻き北京風』いわゆる『ペキンダッグ』も、他のどの店よりも旨いので、コレで大満足です。
「やっぱりココの料理はサイコーだよね~」とご満悦な相方、ワタシには、具合が悪くて苦しんでいた相方が元気と笑顔を取り戻してくれたコトが何よりでした。
3位
1回
2016/04訪問 2016/04/10
【浅草】観音堂裏にある静かで美味しくて、とても居心地の良いお鮨の老舗です。
いつもの栄寿司、金曜の夜に相方と訪問。
前回訪問からちょっと間が開いちゃったからなんだか照れくさくて、行く前にこの近くのお気に入りの洋菓子店ベルノートに寄って、大女将や若女将の為にシュークリームのお土産をさげて行った。
いつものように温かく迎えてくれる大将や大女将や若女将、自分の家に帰った時のようなホッとしたカンジ、やっぱし行きつけの店って良いね〜。
酒が本醸造から『七賢』の純米酒に変わっていた。
スッキリしていてとっても良い酒だ。
相方が大好きな『ダイヤレモンサイダー』の瓶も透明なものからグリーンのものに変わっていた。
久しぶりに来るとちょっとした変化があるもんだね。
『たたみいわし』や『蛍烏賊』のお通しの後に貰った肴は『サザエのつぼ焼き』、『青柳の炙り』、『春子鯛と平目の昆布締めのお造り』、『鯵のたたき』、『蛤の煮汁のお椀』。
水槽の中にデッカいサザエがいたのでつぼ焼きにしてもらった。まだ春なのに大きなサイズのサザエはとっても美味しかった。
この店のスペシャリティーの青柳の炙りは相変わらずの美味さ、「お椀は何か出来る?」と聞いたら「蛤を仕込んだ時に取った出汁がありますから、それをお吸い物で出しましょう」と大将、美味かったな〜。
酒をふた瓶開けたところで貰った握りは『車海老、赤貝、赤貝の紐、煮蛤、穴子、栄巻き』
やっぱしこの店の穴子は天下一品だ。
都内の高級有名店の穴子に一歩も引けを取っていない。
殻から剥きたての赤貝の鮮烈な香り、とっても清々しい。
春の鮨屋もまた良いね。
冬の鮨屋では脂を楽しむが、春の鮨屋では香りを楽しむ。
桜も散って青葉の季節を迎えようとする浅草観音堂裏の静かな夜の鮨屋酒でした。
(2015,3月)
いつもの栄寿司、相方と訪問。
この店はご近所寿司として僕が最も頻繁に利用する気楽な店だが、そう言えば去年のGWからダイエットを始めて以来の久しぶりの訪問となった。ダイエッターにとって鮨は「炭水化物爆弾」、好きなだけに遠ざけていたが理想の体重になり「減量」から「維持」の段階に入った今は、また以前のようにフラっと来れるようになった。
冷酒をもらって先ずは肴からだ。
この時季食べたいのが『細魚』、昆布締めと炙りでもらった。
春の味だね〜。とても旨い。
『青柳の炙り』、やっぱし旨い。
握りで目を見張ったのが「赤貝』、その都度貝を開くところから始める赤貝、身と紐を別々で握ってくれた。
ものすごく鮮烈、この上なく爽やかな香りの旨い旨い赤貝だった。
『こはだ』はこの時期にしてはかなり珍しく小ぶりの物が入っていた。
まるで新子のようなサイズ、2枚付けで握ってくれた。
そして『穴子』、コレコレ、これなんだよな〜。
この店に来て穴子食べなきゃ来た甲斐がない。
ちょっとでも気を抜けば崩れてしまいそうなほどフワフワで脂の乗った穴子、旨かった。
そして最後に僕のお吸い物のリクエストに大将が応えて出してくれたのが、この店とっておきのお吸い物の『はま吸い』だった。
はま吸いと言ってもお椀の中にはまぐりの姿はない。
具は豆腐と葱だけだ。
しかし、出汁はまさにはまぐりそのものだった。
煮はまぐりを仕込んだ際の茹で汁を取っておいてお吸い物として出してくれた。
大将、大女将、若女将、皆で楽しく会話しながらほんのりとした春の夜を過ごさせてもらった。
とても気楽なご近所鮨屋、やっぱしいいね。
(2013,12月)
いつもの栄寿司、相方と訪問です。
最近2人ともとても忙しくてお互いゆっくり食事する機会が全く無かった上に、東北巡業が続いて好きな鮨も全然食えていなかった昨今、鮨禁断症状が出始めで「今日は良い白身が入ってるの〜?」と寝言で言っているのを聞いた相方が「コレはヤバい!」と思い連れて来てくれました。
世間ではクリスマスイブのこの日、しかしキリスト教徒でもキリストを神と崇めているワケでも無いワタシ達には全くカンケーの無いハナシ。お気に入りの鮨屋で忙しかった1年を振り返り2人でしみじみする事が何よりありがたい。
クリスマスって、キリスト教徒が主の誕生日を祝い祈りを捧げる日の筈であって、信者でもない者がはしゃいだりカップルがイチャついたりする日では無い。外国人から見ると、クリスマスに日本人がケンタッキーフライドチキンに押し寄せる事が不思議でならないそうです。「何でファーストフード?」、その通りですな。全く日本のクリスマスってバカバカしさのオンパレードです。無視無視。
そんなワケで久しぶりのお気に入りの鮨屋で熱燗と肴と握りを存分に楽しみました。
今年1年で一番利用した鮨屋です。大将、女将さん、若女将さん、お世話になりました。
来年も旨い鮨と楽しい時間を宜しくお願い致します。
(2013,11月)
いつもの栄寿司、この日は相方と訪問です。
熱燗が旨い季節になりましたね〜。カウンターに座るなり「熱燗ちょ〜だい」がお決まりの季節がやって来ました。
多くの人が「とりあえずビール」から始めますが、ワタシはそーゆーのを止めました。ある種の習慣なのでしょうが、そうやってビール飲んでも旨くない。ゴルフ帰りや銭湯帰りなら良いのですが、「酒に移る前の準備」的な意味でビール飲んでも、特に鮨屋のお通しや肴には合わないしムダにハラを膨らませるだけですからね〜。
熱燗(と言うかヌル燗)をチビチビやりながら頼んだ肴は、もはやこの店に来たら外せない『青柳の炙り』と『カワハギ』です。
このカワハギ、兎に角肝が巨大です。身よりも肝が余るほど肝がデカい。旨いですよ〜、濃厚だけどしつこくない肝、トロけます。
握りはお好みで。大将が「何から握りましょう?」と言うので「じゃあバナメイエビから〜」と言う時節柄恐らく多くの人が言うであろうギャグをかましてから『こはだ、締め鯖、まぐろ中とろ、まぐろ大とろ、平目縁側、穴子』辺りを頂きました。
この時期のまぐろはタマりませんね〜。ねっとり濃厚、甘くて酸っぱくてキメ細かくて、旨いです。
そして大将が「今日の穴子はベラポーに良いですよ〜。」と胸を張る穴子、絶品でした。
「ベラポー」と言う言葉も久しぶりに聞きましたが、これだけ旨い穴子も久しぶりです。
「栄寿司で1番旨いネタは?」と聞かれたら、ワタシは迷わす「穴子!」って即答します。
大将が築地の穴子仙人から仕入れる穴子はいつも良いですが、この日の穴子は中でも最高でした。
フワッフワのトロットロ、口に運ぶ間に崩れてしまいそうです。
旨味も脂の乗りもサイコーな穴子、大将に感謝感謝です。
店内に飾られていたざくろとむべ、秋深しですね〜。
女将さんが「どうぞお持ち帰り下さい〜。」と言ってくれますが、どうやって食べたら良いかわからなかったので遠慮しました。
(2013,7月)
いつもの栄寿司、観音堂裏の行きつけです。
そして、いつも安定して旨い鮨を食べさせてくれるこの店ですが、タマにミラクルもおこしてくれます。
そして、この日のミラクルにも驚かされました。
そのミラクルとは『小柴の蝦蛄』のお出ましでした。
江戸前鮨を代表するネタのシャコ、東京湾の蝦蛄の中でも特に小柴産は1番のブランドですが、乱獲に次ぐ乱獲により数が激減、ほとんど獲れなくなっちゃいました。危機感を募らせた漁協は数年に渡り禁漁にしたらしいです。数年間禁漁した後に再開したけどそれでもやはりあまり獲れない。さらに数年禁漁にして、この度少量ではありますが市場に出たのだそうです。
銀座の高級店ならいざ知らず、このネタを引ける辺りにこの店の実力のほどが伺えますね。
店に入るや否や大将が「今日は最高のシャコがありますよ〜。」と嬉しそうに言いました。
良いネタを握れるって職人冥利に尽きるのでしょうね〜。
さっそく、子持ちと子持ちでない物の両方を握ってもらいました。
イヤ〜、旨かった〜。
型はやや小降りですが、身がとても柔らかくて極上の香りと甘みです。
こーゆーネタに思いがけずに出会うと、鮨好きとしてはたまらなくシアワセです。
その他、「穴子仙人」から仕入れる極上の穴子、絶品の鯵、絶品のまぐろ中とろとヅケなど、いろいろ握って貰いました。
そろそろ出始めたシンコは、なんとまだキロ3万円だそうです。味的にはタイシテ旨いモンじゃないシンコをそれだけの値段を出して仕入れるのは、それこそ銀座だけでいいでしょう。なのでもう少し待つコトにしましょう。
お吸い物は平目のアラに加えて、平目のキモと卵も入ってました。コレも旨かった。小さなミラクルですな。
イヤイヤ、今日も満足満足です。
(2013,4月 再投稿)
今日は仕事が早く終わったので相方と何か旨いモンでも食べに行こうと思ったケド、あいにく相方は遅くなりそう。
友人や仕事仲間数人に電話したけどみんな忙しそう。
「ヒマなの俺だけ〜?」ってカンジで、ちょっと淋しくお一人様ご飯です。
となると気心知れたこの店ですな。
冷酒をヤリながら『小柱のみぞれ和え、自家製鯵の干物、平目と細魚の昆布締め』辺りを出して貰いました。
旬の細魚は旨いですね〜。生で食べても旨いケド、昆布締めにすると細魚の甘みが引き立ってかなりGOOD!、酒に合います。
大将や女将さんと『男の遊び』について深く語り合いながら、一人酒を楽しみました。
浅草花街の老舗のお鮨屋さんなので、数々の豪傑な人達のエピソードを限りなくお持ちなお二人、とても楽しいし勉強になります。
握りはお好みで『こはだ、鯖、かつを、春子鯛、まぐろ赤身、まぐろ中とろ、穴子』です。
やはりどれも旨かったのですが、まぐろが特に良かったですね〜。春のまぐろらしく極上の香り、赤身はキリっとした漬け、中とろはかなり深い霜降りでした。脂の甘さにウットリです。
しかし、この日のNo,1は穴子でした。
この店の穴子は何時も旨いのですが、この日の穴子は最高でした。築地の「穴子の仙人」と呼ばれる人から入れているとの事でしたが、脂のノリ具合がサイコーで、油断すると口に運ぶ途中で崩れちゃいそうになるくらいフルフルです。口に入れるとサワークリームのように「アッ」っと言う間に溶けちゃいました。この日食べた穴子は、恐らく人生最高の穴子でした。
そろそろ帰ろうかと思っていたところに相方から電話が入りました。「やっと終わったよ〜。今何処〜?え〜、栄寿司ぃ〜?いいな〜、私ご飯まだだからオミヤお願い〜。」と言うので一人前を包んで貰いました。
家に帰って相方から少し貰った『栄巻き』、やっぱし旨かった。
大将、女将さん、何時もありがとう御座います。
(2013,4月 再投稿)
いつもの栄寿司です。
この時期の天気ってわからないですよね〜。「暖かそう」と思って朝出かけると、夕方から急に冷え込んだりして。
この日も出先から浅草に戻ったらとても寒かった。急に熱燗が恋しくなってこの店に一直線です。
何時ものように優しく迎えてくれる大将と女将さん、「ホっ」っとしますな〜。
程なく相方も合流して春の夜の静かなお酒を楽しみました。
出してくれた肴はお通しの『白烏賊の沖漬け、畳イワシ』、『青柳の炙り、江戸前の真蛸、平目のアラ汁』です。
派手さは無いけど旨くて品がある、それがこの店の料理の良いところです。
烏賊の沖漬けもそんなに辛く無くてしみじみとした味わい、酒が進みます。
タコの刺身は1切れづつ違った味で楽しませてくれる辺りはニクいですな〜。
握りは『平目2種(生と昆布〆)、春子鯛、鯵、〆鯖、小肌、赤身漬け、穴子』です。
どれも旨かったのですが、この日のNo,1は何と言っても穴子です。
肉厚でフワフワで脂の乗りも申し分無い、まさかこの時期にこんな旨い穴子が食べれるなんてビックリです。
「コリャ旨い穴子だね〜」って大将に言ったら、「そうなんですよ。私も開いてみて驚きました。」って言ってました。
あんまし旨いんでおかわりしました。この店の穴子はワリとしっかり目に炙ります。だからこれだけ脂が乗った穴子は握ると物凄く熱くて職人さん泣かせなのは承知の上なのですが、それでもどうしてもおかわりせずにはいられません。
それどころか、この日初めてこの店に来たという2人連れのお客さんにも、「今日は絶対穴子を食べて下さい。今日の穴子は食べなきゃソンですよ〜」って勧めちゃいました。ゴメンね、大将。
気候の変化は鮨屋泣かせですね。
1番ダメな時期のハズの穴子がこんなに旨い代わりに、今年は旨いかつをがありません。
この店の大将も「今年はまだダメなんですよ〜」と言っていましたし、先日行ったすきやばし 次郎の二郎さんも「かつをは獲れているし市場にもありますが、ウチで使えるかつをはありません。アレらはただかつをってだけの代物です。」と言ってました。
かつをはワタシの大好物です。早く旨いかつをが食べたいなぁ〜、、、。
(2012,12月 再投稿)
今年の鮨の食べおさめとして、何処にしようかいろいろ考えましたがやっぱしご近所の行きつけのこの店に相方と行きました。
この店の営業も今日(29日)まで、今年一年いつでも旨い鮨を食べさせてくれた感謝も込めて沢山食べなくちゃなりません。
冬は貝も旨いですね。この店のスペシャリティーの『青柳の炙り」も肉厚でフワっとして甘い極上の味わいです。
同じく『平貝の磯部焼き』、下手に遠慮せずかなり醤油っ辛いタレに江戸前の粋を感じます。
『雲丹の貝焼き』、コレは実は今年始めてです。熱を入れた雲丹ってあんまし好きでは無いのですが、なんと言っても今年の鮨の食べおさめですからいっとけってなモンです。
『活車海老』は『塩焼き』で貰いました。小ぶりなサイズですが甘くて旨いです。殻ごとバリバリですな。
そしてこの店で大好きなメニューの一つの『平目のアラ汁』です。アラ汁なんてネーミングですが、とても上品で平目の旨味がシッカリ出たお吸い物です。
そして「今日の逸品No.1」は『金柑』です。女将さんが「お口直しにドーゾ」と言って出してくれました。コレ、そのまま丸ごとカジるんですな。とても爽やかな香りと仄かな甘みがまさに口直しにピッタシです。
握りは『赤貝、赤貝ヒモ、〆鯖、まぐろ赤身づけ、まぐろ中とろ、鯵、いくら醤油漬け、穴子』です。
いっぱい食べると言っておきながら相変わらずタイシテ食べられません。お酒も結構飲んでいましたからコレでハラいっぱいになっちゃいました。情けな〜い。
まあ、でもこれで満足です。鮨の食べおさめは無事終了ですな。
また来年も旨い鮨を沢山食べるぞ〜っ!
(2012,11月 再投稿)
毎度お馴染みの栄寿司、何時ものように相方とフラっと寄りました。
大将が「今日はいい鯵がありますよ〜。時期ハズレですがとても旨いです。」と言いました。
ソレを刺身でもらいましたが、確かに旨かった〜。真夏の鯵に負けてませんな。
熱燗のアテに最高です。
握りもいろいろもらいましたが特に旨かったのが『しめ鯖』と『本まぐろ カマの炙り』です。
冬に脂が乗る魚の濃厚な旨みはタマリマセンね〜。良いネタが良い仕事を施されて極上な味わいに昇華する、江戸前鮨の醍醐味ですな〜。
旨いツマミや握りで熱燗をやりながら大将や女将さんと他愛も無い会話をしていましたが、その中で浅草六区の古い映画館が取り壊されて、全国チェーンの大手パチンコ店が入るレジャービルが出来る事を知りました。
映画館通りと言われるあの一帯、確かに今の時代には絶対ムリだと思われる古臭い映画館が並んでいますが、壊されるとなると淋しいですな。
何よりザンネンなのが、後に入るのが日本全国何処でも見掛けるチェーン店だという事です。
飲食店も、古くからやっている個人経営の店が無くなって、全国チェーンの店が増えてくる、浅草らしさがドンドン無くなってきています。
まあ、土地価格の高騰による家賃や固定資産税や相続税の関係など止むを得ない事情もあるのでしょうが、他所からおいでになる観光客の方も、何も浅草に来てまで何処にでもあるようなチェーン店なんか観たく無いでしょうに。
組合や町内会にはゼヒ頑張って浅草らしさを残す努力をして欲しい、そう思います。
この店がある観音堂裏はまだ浅草らしさが色濃く残った場所です。
浅草花柳界の雰囲気はまだ壊れていません。
とても「ホッ」とするエリアなので、ゼヒみなさんも機会があったらお出掛け下さいね〜。
(2012、9月 再投稿です)
地元で行きつけのお鮨屋さん、相方とちょっと遅い夕食に行きました。
この日のチョイスした肴は『かわはぎ造り』と『戻りがつお刺身』です。
どちらも最高の味わいでした。
『かわはぎ造り』
輝くような白身とタップリの肝、まずは肝を白身で包んでモミジおろしポン酢で食べます。濃厚な肝と白身の甘み、最強ですな~。
しかし、ワサビ醤油に肝を溶いて、ソレをソースのようにして白身にタップリつける大将オススメの食べ方もかなり旨い。日本酒との相性はコッチの方がいいかな。「旨い旨い」と、2人でアっと言う間に食べちゃいました。
『戻りがつお刺身』
これから旬に向かう戻りガツオ、どんどん旨くなる魚ですね。
カツオ好きには「初がつお好き」と「戻りがつお好き」とがいますが、ワタシは圧倒的に「戻りがつお」派です。
この店では、かつおの「赤身、中とろ、大とろ」と、それぞれ3つの部位が楽しめます。
戻りがつおの身上ははネットリ濃厚な赤身と軽くてタップリ乗った脂、これを別々に楽しめるのはいいですよ~。
タレは「生姜ですか?ニンニクにしますか?」と大将に聞かれますが、ワタシスペシャルはそのミックスです。ネギと生姜とニンニクを細かく刻んでタレに入れてくれますが、コレが最高です。初がつおには生姜だけがいいのですが、戻りがつおにはニンニクもマゼた方が好きですな。ゼヒお試しクダサイ。
握りもいろいろ食べましたが、この日特筆すべきは『小肌』です。
新子の季節が終り、やっと旨い小肌の季節が来ましたな~。
この日は、今日仕込んだ小肌と3日前に仕込んだ小肌の両方がありました。
当然食べ比べです。
どちらもそれぞれ旨いです。キリっと爽やかな仕込みたての小肌も旨いのですが、ワタシ的にはすっかり熟れた3日前の方が好きかな~。
大将と女将さんの連携もバッチリ、静かで落ち着けて何より旨い、ホントーによい店です。
秋の夜の酒をしみじみ相方と楽しみました。
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(2012、7月 再投稿です)
ワタシが浅草で行きつけのお鮨屋さん、今日も相方と夕食に伺いました。
この日のお通しは『山芋短冊 練り梅』と『煮とこぶし』、このとこぶしがなんとも旨かった。
柔らかく磯の風味タップリで肝もいいカンジの渋さです。
「やっぱし夏は貝だね~」と舌鼓を打ちながら横の水槽に目をやると、そこにはなんとも旨そうなアイツらを発見。
いつもは活きのいい才巻が入っている水槽に、この日はなんともカタチのいい『さざえ』と『鮑』が元気に動いていました。
まずはさざえ、最初は『壺焼き』でお願いしたのですが、大将が中身を引っ張り出すと、「アレレ、コレ白ですよ」と言う。
どうやら「白」とはさざえの雄の事のようで、本来深い緑色の肝の部分が真っ白のヤツのことです。
「だいたい5~6杯に1個の割合でいるんですが、こんなに白いのは久しぶりだなぁ。せっかくだから壺焼きは身の部分だけにして、白の部分はサっと湯引きしてポン酢で行きましょうか?」と大将が言います。
さざえの白子は初めてですが、コレがとっても旨かったです。濃厚なんだけど爽やか、まさに旬ならではの味わいですな。
『鮑』も旬まっさかりの味わいでした。
半分をお造りに、半分をバター焼きにしてもらいましたが、どちらも旨かった。
鮨屋で鮑といえば、ワタシはやっぱし「蒸し鮑」「酒煮」が好きなのですが、タマにはこーゆーのもいいですな。新鮮なお造り、スイカのような爽やかな香りと、決して硬いワケではないのですが「コリコリ」っとした食感が楽しいです。
バター焼きもいいですな。鮑は少しでも火を通し過ぎるとスグに硬くなっちゃいますが、コレも絶妙な具合でした。
握りは『新子、中とろ、白烏賊、穴子、車海老、蛸』をもらいました。
今年は新子が異常に高値、スタート時にはキロ10万円の値を付けた新子ですが、今ではダイブ落ち着いたようで、今月上旬に食べた新子より型も大きくなって味も乗ってきました。新子としては今の時期が一番いいかも知れません。
握る直前に水槽から取り出して茹でられる車海老、とっても甘くって「大将、これオボロとか忍ばせてないよね?」と、思わず再確認しちゃいました。ホントに旨い車海老です。
今が旬の白烏賊は塩と酢橘です。墨烏賊のパキっとした食感が好きなワタシですが、白烏賊の爽やかなネットリ感もいいですね。
この時期は日本海の中とろですが、相変わらずしっかり熟成させた旨い中とろです。
穴子は、炙る必要無い穴子を、それでも大将が炙って、アツアツを必死に握ってくれました。今が旬の穴子、脂が乗っているので熱いでしょうな~。その甲斐あってこの店の穴子もこの店を代表する逸品です。
いつ来ても冴えた鮨です。
鮨と言うのは鮨好きの中でもいろいろ好みが分かれますが、ワタシはこーゆーのが大好きです。
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少し肌さむいこの日、まずは『焼酎お湯割り、梅入り』です。シソまで入っていて雅ですな~。
相方はこの店の大将が子供の頃から慣れ親しんだというナゾの『ダイヤレモンサイダー』、サッパリしたサイダーで旨いです。
美味しいお造り、相変わらず冴えた握り、やはりこの店はホントーに素晴らしい。心から寛げる地元の大切な名店です。
半世紀以上に渡り浅草を見続けてきた女将さんの話も楽しい。特に場所柄浅草花柳界に詳しくて、そんなハナシを聞きながら一杯ヤルのも楽しいですよ~。
(2011、10月 再投稿です)
連休に韓国に行って暴飲暴食暴遊びをしてきたので、胃腸の具合がグッタリなワタシ。
本場の韓国料理はどれも旨いのですが、いろんな料理に使われているニンニクが日本のソレよりもゼンゼン強烈なので食べ続けると胃腸がヤラれます。
なのでリセットするために行きつけの鮨屋に行きました。
お目当てはこの店のスペシャリティー『平目の吸い物』、平目のアラがタップリ使われた吸い物は弱った胃に浸み渡ります。
しかし、この日出された『戻りカツオのお造り』はとんでもなく旨かった。
脂がタップリのった戻りカツオ、カツオの脂ってゼンゼンしつこくないのでホント旨いです。
で、こーなると薬味に「にんにく」は必須です。
大将が「じゃあニンニクやめてショウガだけにしときましょうか~?」と言ってくれたのですが、初カツオならともかくこの戻りカツオにニンニク無しなんて有り得ない。ショウガとニンニクを混ぜたこのタレはバツグンに旨い。なので元のモクアミ覚悟の上で「モチロン、ニンニクミックスね~」と言いました。
アっと言う間にカツオを食べちゃって、でもこのタレでもっと食べたかったので『アジのお造り』ももらってタレで食べました。
どうやら韓国で発症した「ニンニクシンドローム」はしばらく続きそうです。
この他、『いくらの醤油漬け』、この店のスペシャリティー『青柳の炙り』、で、結局日本酒を飲んじゃいました。
握りは軽めに『中とろ、平目昆布〆、穴子』、で、やはり外せない『栄巻き』で終了です。
相変わらず冴えた鮨です。
いくら海外で旨いモンを喰って来ても、やはり鮨がイチバンです。
日本にはこんなに旨いモンがある。日本人として誇れるコトですな~。
(韓国旅行の感想を日記に書いたので、ものスゴーク暇だったら見てみてクダサイ)
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(2011、6月 再投稿です)
ココの鮨はホントーに旨い。
目立たない店だけど確実で秀逸です。
そして静かでなんとも居心地がいい、ダンナ衆や芸者衆に支持されている理由がよく判ります。
今日はこの近くの歴史ある銭湯「曙湯」で夕方の風呂を楽しんで、その足でココに向かいました。
古くて趣ある「曙湯」、久しぶりに行ってみたら改装されてました。
キレイになったのはいいんだケド、以前の鄙びた雰囲気も好きだったな~。
店に入るといつものように優しい女将さんとその息子さんである大将が笑顔で迎えてくれます。
ビールで風呂上がりの渇いたノドを潤して、その後冷酒。
ツマミはまず、『胡瓜、エシャロット、金山時味噌』と『たたみいわしの炙り』です。
この『金山時味噌』がまた旨い。そんじょそこいらの「もろ味噌」とはワケが違います。
『お造り』は『赤貝、とり貝、白烏賊、〆春子鯛』です。
そしてこの店の逸品『青柳の炙り』、塩が軽く振られていて、これにスダチをちょっと絞って食べます。
青柳の旨みと甘みが口いっぱいに広がります。
よく冷えた冷酒にぴったり、最高の味わいです。
『平目のあら汁』という名前ですが、かつお節でキチっと出汁を引いた極上のお吸い物です。よく鮨屋で味噌汁を出されますが、アレはマッタク良くない。鮨に味噌汁は合わない。デモ、こーゆーちゃんとしたお吸い物を出す鮨屋は関東では少ない。そしてこの店自慢の平目です。
ツマミから握りに変わる時にこのお吸い物はピッタシです。
握りは順番はよく覚えてませんが『とろ、赤身漬け、小肌、真鯵、車海老、平目、穴子、雲丹、いくら、栄巻き』でした。
特筆すべきは、まずは『とろ』
しっかり熟成された本マグロです。ネットリした食感で甘くて香りもいい。この時期銀座の高級鮨店でもこれだけのとろはなかなか食べられない。そして、良いとろはシャリと一緒になって旨さが何倍にもなる。まさに職人さんの目利き、努力の賜物です。
普通、鮨屋では白身は夏は鰈になりますが、ここは通年『平目』です。この平目の握りには紫蘇が忍んでます。この紫蘇が平目の儚い旨みを広げるようで、夏でも旨い平目の握りです。
『車海老』は、店内の水槽で活けてあるものを取り出してその場で茹でます。なんとも色鮮やかなで、このサイズの車にしては旨み、甘みがとても強い。鮨屋の海老は色ばかりで味はイマイチという場合が多いですが、活きのいい海老の茹でたてで握る鮨は別物の旨さです。
『穴子』は炙ったものです。炙らなくても十分に柔らかい穴子をあえて炙って、甘からず辛からずの丁度いい塩梅のツメが塗られます。
『栄巻き』は、いわゆる「とろたく巻き」です。デモ、最高の状態のとろを巻くのですからコレも別物です。もう50年このスタイルで出している年季の入ったスペシャリティーです。
この店、知る人ぞ知る名店です。
できればあんまし有名になって欲しくない。
銭湯帰りにフラっと行って旨い鮨を喰える店、ワタシにとっての宝物のようなお店です。
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(2010、4月投稿分)
ココは雷5656会館のちょうど裏手にある地味な佇まいのお鮨屋さん。
このあたりは、鮨店の激戦区です。有名店、高級店、大衆店とさまざまありますが、握りの旨さで言えばこの「栄寿司」はトップクラスの名店です。
まだ若い大将を実の母親である大女将がサポートします。実の母子だけど店内ではお互い敬語で言葉を交わしているのがとても良いカンジです。
ツマミは「烏賊の醤油漬け」「山葵の葉の醤油漬け」という2種類のお通しの他に、「雲丹の煮きり焼き」と取りました。甘くて香ばしくてとっても美味しい一品です。
握りは「春子鯛」「平目の昆布締め」「穴子」「車海老」「赤貝」「トロ」「赤みのヅケ」、で最後に「かんぴょう巻き」で締めました。
全てが特筆に値しますが、特に「平目」。この時期「真子鰈」に移行する店が多いですが、昆布締めならやはり「平目」でしょう。この店は握る時にほんの少し細かく刻んだ「紫蘇」を忍ばせる。コレがなんともいいアクセントになってます。
次に「車海老」。コレはカウンター横の水槽から活きた海老を取り出してその都度茹でるので、甘み、香りとも最高です。
次に「赤貝」。コレも注文の度に貝を開くところから始めます。とにかく鮮烈で上品な香りが最高です。
浅草の老舗というと、多くの方が「ブッキラボウ」「ガサツ」「古臭くてゴチャゴチャした店」なんてイメージを持たれているようですが、実際そういうイメージに甘えて為すべき努力を怠っている老舗も沢山ありますが、本当の浅草の老舗とは、この店のように、「見かけは地味で古臭くても、掃除は行き届いているし、接客は大袈裟ではないけど誠意が溢れてる。常連だろうが一見だろうが区別することなく、訪れた人みんなに浅草のことを好きになってもらいたい」という店のことを言います。
そして料理は歴史に裏打ちされた良いものをドンドン出す。
こういう店がいつまでも残って欲しい、心からそう思います。
4位
1回
2015/08訪問 2015/08/25
今日は友人と浅草で鮨屋飲み。
つい先日、築地でロクでもない寿司屋に入ってしまったので口直しもしたくて、東京を代表する名職人「松波親方」の鮨を堪能させてもらうことにした。
いつもの『ゴールド賀茂鶴』でスタートしたが、結果的に何本飲んだかは定かではない。それほど旨い肴、握り、会話に酔いしれた夜だった。
食べた物は写真の通り、だがやはり何種類かは撮り忘れてるようだ。
肴で圧巻だったのが『蒸しあわび』、蒸しと言っても酒煮なのが与志乃流だ。
とても大きなあわび、これを薄くスライスして出してくれた。味はもう悶絶ものだが、小さなグラスにその煮汁も出してくれたのが凄く嬉しかった。
子をたっぷり持った旨い蝦蛄は刻んで酢が入ったグラスに沈められて出された。
「私は蝦蛄はこうやって食べるのが一番旨いと思うんです」とオヤジさんは言う。
初めての食べ方だったが、僕もその通りだと思った。
握りもいつもの通りの冴え渡った出来だった。
崩れそうなほどに柔らかい穴子も、優しい味の新子も勿論旨いが、やはりこの店の代名詞は僕的には『赤貝』と『鯵』だと思っている。オヤジさんの真骨頂とも言えるこの2つのネタを食べられて幸せだった。
帰り際、オヤジさんが手作りのまぐろの佃煮をお土産として持たせてくれた。
とっても旨くって、これでご飯を食べるのが今から楽しみでならない。
あぁ、やっぱし鮨屋はこうでなくっちゃね、とても楽しくて美味しい夜をくれたオヤジさんと女将さんに感謝しながら店を出た僕達だった。
(2014,1月)
長かった正月休みがやっと終わり、鮨屋の営業もこの6日からやっとスタート、早速相方と行ってきました。
浅草ですからもちろん正月休み中もやっている店はありましたが、築地が長期休業中なので出てくる鮨がどんなモンかは想像するに容易い。なので正月休み中ずっとガマンをしていましたが、食えないとなると逆により一層食いたくなるのが人情ってモンで、ある日フラっと浅草の回転系の寿司屋に入りましたが案の定食えたモンじゃない。まぐろを店名に謳っているのに特にまぐろが酷かった。なのでこの6日がとても待ち遠しかったです。
店に入ると何時ものように優しい笑顔で迎えてくれる大将、新年の挨拶を済ませると待ちに待った本物の「鮨」ワールドのスタートです。ただし、この日はとにかく握りが食いたかったので肴は少しにしてもらって握りメインにしてもらいました。
〆鯖は酢味噌で、与志乃系の鮨屋の代名詞であるゴールド賀茂鶴と良く合います。
握りは平目、中とろ、こはだ、赤貝、鯵、車海老、穴子、etc,,,,,
やっぱし旨い。コレが鮨です。もう卑しいくらいにガツガツ食べました。
思えば去年の11月から東北での仕事が忙しくなっちゃってお気に入りの鮨屋でゆっくりって出来なかったからね〜。
まあ、実際にはあと何日か経ってからの方が熟成させた方が旨いネタもあるので良いのでしょうが、そしたらまた来れば良いしね。
腹いっぱいに大将の鮨を食べて満足満足、大将に見送られながら店を出たらこの店の前に新しくケーキ屋さんが出来ているのを発見、早速相方と買って帰りました。(その店のケーキはイマイチだったのでレビューはしませんが)
(2013,7月再投稿)
土用丑の浅草はうなぎの香りでいっぱいです。
多くのうなぎ屋さんには行列が出来ているし、和食屋さんもこの日ばかりはうな重を前面に推してお客さんを呼び込んでいます。
うなぎの旬は冬です。「夏バテ防止のために土用丑にはうなぎを食べる」は、夏に客足が落ちるうなぎ屋さんに頼まれて平賀源内が考えた日本最古のキャッチコピーなんだそうですな。
もっとも、天然物しか無かった当時と比べて現代のうなぎは殆どが養殖物なのであまり旬は関係ありません。夏でも旨いうなぎが食べられますから、バテ気味の人は土用丑に限らずジャンジャンうなぎを食べましょう〜。
そんな土用丑の浅草、仕事を終えて我々が目指すのはうなぎ屋さんでは無く浅草の鮨の名店であるこの店です。
うなぎの香ばしい香りで包まれた街を歩いているとどうしてもうなぎを食べたくなりますが、どのうなぎ屋さんも混んでいますからまた今度にした方が賢明です。
なので、うなぎと同様に夏が旬の穴子に頭を切り替え、旨い穴子目当てに松波さんを訪ねました。
いつものように『ゴールド賀茂鶴』でカンパイして『海苔、練り梅、茗荷』のお通しをパリパリやります。
ワタシは鮨屋や蕎麦屋や料亭や割烹などでは「とりあえずビール」はやりません。よっぽど喉が渇いている時は別ですが、そういった店で出される料理の殆どはビールと合わないし、ビールで最初からハラを膨らませてしまうのも良くない。「とりあえずビール」をやめるとそういった店の料理はより一層旨くなりますよ〜。
ツマミは『マコガレイ、まぐろ中とろ、〆さば』です。大のマコガレイ好きのワタシですが、この日のマコガレイは最高中の最高、極上のマコガレイでした。
握りは『新烏賊、さより、新子、鯵、赤貝、生とり貝、蝦蛄、車海老、中とろ、雲丹、穴子、かんぴょう巻、たまご』あたりをお好みでもらいました。
夏の鮨の旨いところをラインナップしたつもりです。
墨烏賊の子供の新烏賊は赤ちゃんのホッペのような柔らかさ、握る直前に酢に潜らせる極上の甘さの鯵、旬の新子は4枚づけ、紐付きで握られる閖上の赤貝、子をたっぷり持った蝦蛄、甘み最大の江戸前の天然大車海老、濃い味わいと極上の香りの利尻の雲丹、ふっくら肉厚でほろほろな穴子、どれもこれも最高です。
しかし、この日ワタシが目を見張ったのは『シャリ』です。
この大将のシャリはいつも旨いのですが、この日のシャリの炊き具合は最高でした。
輪郭がクッキリしていて一粒一粒がとてもしっかりしています。硬いのですが硬くない、柔らかいのですが柔らかくない、こんな旨いシャリはメッタにお目にかかれません。
お鮨屋さんにとって今はシャリがとてもキツい時期です。去年の米は乾燥し切っちゃってるし、そろそろ出始めた新米は水分が多すぎてシャリには向かない。「旨さの7割はシャリの出来で決まる」握りですから、この時期に如何に旨いシャリを作れるかが鮨職人のウデの見せ所ですね。
「どうしたらこんなに旨いシャリが出来るの〜?」って大将に聞きました。
この大将は聞けばなんでも答えてくれます。このシャリの秘けつも余すところ無く教えてくれました。
その秘けつとは、、、、、やっぱしやめておきましょう。
知識よりも食べてみることが何より大切ですからね。
食べた事も無いのに生半可な知識だけで料理を語る事ほど愚かな事はありません。
多くの職人さんが長い経験の中で培った技と言うのは、「飯炊き」という単純な作業においても超越していますね。大将が教えてくれたコツの中には家庭でも使える技がいろいろあったので、さっそくウチでも取り入れてみようと思います。
浅草は今週末は「隅田川花火大会」でこの夏1番の盛り上がりになります。
浅草には旨い店がいろいろありますが、花火の合間にこの店で旨い鮨を摘まんでみたらいかがですか〜?
(2012,12月再投稿)
久しぶりの松波です。
忙し過ぎる12月、夜も連日の忘年会で些か疲れましたがこの日はワタシも相方も早く上がれたので身も心もゆったり寛げるこの店にやって来ました。
鮨が旨いのはモチロンですが、この店や大将&女将さんが醸し出す「癒し効果」は大好きです。
お酒はいつものように与志乃系の定番『ゴールド賀茂鶴』、コレはホントに鮨に合う淡麗で旨い酒です。
桜の花びら型の小さな金箔がグラスに舞います。粋で雅ですな〜。
ツマミもいつものように『海苔、練り梅、茗荷』から始まります。練り梅と茗荷を海苔で巻いて「パリ」っと食べる、熱燗にも冷酒にも合いますな。
少し遅れてくる相方を待つ間、酒と海苔をやりながら大将と世間話です。控えめで上品で粋な大将との会話はいつものようにとても気分がいいです。スカイツリーや六区再開発により人出は増えつつあるけど「らしさ」が失われつつある浅草の現状について2人で憂いている頃に相方が到着、料理が本格的にスタートです。
今回特筆すべきツマミは『平目』と『鯖』と『蒸し鮑』です。
とにかく甘くて香りがいい平目、酢味噌で食べる鯖、冬の味覚ですな〜。
初夏が旬の鮑はこの時期は『トコブシ』ですが、とすると巨大なトコブシです。与志乃系の蒸し鮑はいわゆる「酒煮」ですが、極上の柔らかさと味わいです。エキスたっぷりの煮汁をグラスで出してくれますが、コレは旨いですよ〜。
握りは『小肌、本まぐろ中とろ、車海老、赤貝、みる貝、煮はまぐり、生いくら、雲丹、穴子』辺りを頂きました。
全て特筆に値しますが、中でも「赤貝、生いくら」がいいですな〜。
赤貝はヒモと一緒に握るのが「松波流」です。極上の閖上の赤貝、ヒモと一緒に握ると味わいも香りも食感も格段にアップするんです。
生いくらは塩を一切していないいくらそのものの味が楽しめます。この時期しか味わえない北の海からの贈り物ですね。
この店の握りは与志乃系らしく大きめ、なので女性に出す場合は大将が包丁で真っ二つに切って出してくれますが、コレも古い江戸前の流儀です。まだ握り鮨が屋台で出されていた頃は握り鮨はオニギリサイズでした。なので女性の客には切って出すのが粋だったのですな。
しかし、いつも驚かされるのは大将のウデです。雲丹やいくらの軍艦までもなんの躊躇いもなく「スパ」っと真っ二つです。鮮やかな切り口、見事なモンですな〜。
そのまま食べたい人はそう言えばいいのですが、せっかくこの店に来たのなら大将のこーゆー「粋」な仕事も楽しみましょう。
そしてこの日は大将に無理言ってお土産の『ばらちらし』も作って貰いました。
江戸前のばらちらしはトロや鯛やイクラなんて豪華版じゃあありません。オボロに小肌にかんぴょうに穴子に海老や玉子辺りの仕事モノがメインです。なので実はこのばらちらしにその店の大将の「仕事」が集約されているんですな。
鮨好きにとって自分のお気に入りの店のばらちらしこそ何よりのご馳走なんです。旨いですよ〜。
この店は仕事仲間や取引先なんかと大勢で来てワイワイやる店じゃあありません。信頼のおける人と2人で来てしみじみと過ごすための店です。浅草で静かな夜を過ごしたい方は、是非この店を訪れてみてクダサイね〜。
帰り際、ばらちらしの包みを渡しながら「玉子焼きもお持ち下さい。お茶にもコーシーにも合いますよ〜」と言う大将、ありがとうございました。
(2011、5月再投稿です)
ココはワタシ的に浅草でナンバー1のお鮨屋さんです。
そして、居心地の良さでいえば世界1のレストランです。
大将が醸し出す落ち着いていて、静かで、とても安らげる雰囲気の中、ゆっくりと美味しい鮨と酒と時間を堪能出来る名店、それが『鮨 松波』です。
京橋の与志乃系の鮨屋として、同門のすきやばし 次郎や鮨 水谷、すきやばし次郎出身の青空などが銀座で広く脚光を浴びるなか、浅草の、しかもちょっと繁華街からハズれたところにあるこの松波は目立たない。静かにひっそりと商売を続けている、そんな立ち位置がなんともココの大将らしくって、そこがまたタマラナイ魅力となっているんです。
「久しぶりですね~」とニッコリ笑って迎えてくれる大将、カウンターに座ったその時から「松波劇場」のスタートです。
まずは、『小柱』と『練り梅』と『刻み茗荷』、それと『焼き海苔』が出されます。
そのままツマんでもいいし、焼き海苔に巻いて食べてもいい。特にこの練り梅が旨くって、海苔につけて食べるともうイキナリ冷酒モードに突入です。
冷酒は「賀茂鶴 大吟醸」の金箔入りの小ビンで、これはすきやばし次郎と同じです。
最初に出された『じゅん菜入りもずく酢』がなくなる頃、旬のツマミに入ります。
これもすきやばし次郎同様、酒のためのツマミ料理はありません。鮨屋らしく鮨ネタを切って出すだけです。ワタシもこの流儀には大賛成。鮨屋のツマミに凝った料理などは必要ありません。
『かつお』
『真子鰈』
『鯖』
『蛸』
特に鯖が旨かった。
この大将、特に光モノの旨さを引き出す技術に長けているとワタシは思ってます。
「甘くて爽やかな香り」これが大将の光りモノです。
冷酒も2本空いたところで握りの始まりです。
飲み物をお茶に替えてメインイベントに備えます。
『鯵』
『たいらぎ』
『みる貝』
『赤貝 ひも付』
『赤身』
『中とろ』
『生とり貝』
『青利烏賊』
『小肌』
『雲丹』
『大車海老』
『穴子』
『かんぴょう巻き』
特徴的なネタはいくつかありますが、『鯵』は握る直前にサッと手酢に潜らせます。これで甘みと香りがグっと引き立つ。
『赤貝』は、身とヒモがいっしょに握られます。
海老に『大車海老』を使うのも次郎と同じ、でもアタマ部分の身も出してくれます。
『雲丹』はとにかくデッカイ。そして最高の味と香りです。軍艦で出されますが、この大将、雲丹の軍艦巻きに「トン」って包丁を入れて真っ二つにして出してくれます。女性に出す握りは全て2つに切られて出されますが、雲丹の軍艦を2つに切るのはちょっとやそっとでは出来ないでしょうに。
『穴子』も焼かずとも炙らずとも柔らかくホロホロ、確かな仕事の証です。
何といっても南部鉄鍋で硬めに炊かれた『シャリ』でフワっと握る数々の旨い握り、まさしく醍醐味ですな。
で、締めに『かんぴょう巻き』で終了です。薄味で甘く煮しめられたかんぴょうは最高のデザートです。
とっても優しい松波の大将に全てをゆだねて、素晴らしい鮨の世界をゼヒ堪能してみてクダサイ。
(2010、4月投稿分です)
ここは銀座「すきやばし次郎」「水谷」と同様に、京橋「与志乃」出身の名人が握る浅草が誇る鮨の名店です。
「与志乃」系の鮨店には質実剛健、硬派な店が多いなかにおいて、ここの大将は遊び心があって、良い意味で「色気」を感じさせる仕事と雰囲気を持っています。
モチロン、「与志乃」系の素晴らしい握りの基本は踏まえた上のことです。
赤貝をヒモと一緒に握ったり(大将に「珍しいですね」というと「コレをヒモ付きというんですよ」と言ってニヤっと笑ってました。ホントかな。)、サヨリの握りに練り梅をほんの少し忍ばせたりと、そんな浅草ならではの粋と色気を感じる握りが出されます。
「与志乃」系なので、握りは若干大き目、女性を連れて行くと握りを包丁で二つに切ってくれます。
まだ鮨が屋台の立ち食いだったころ、握りはオニギリサイズの大きなものだったので、女性客には2つに切られて出されていた時代を思わせる、コレも演出です。必要なければそう言えばそのまま出してくれますよ。
実は、握りを綺麗に2つに切るのは結構難しい。これも職人の技術の一つだと思って楽しんだほうがいいでしょう。
あと、女性にだけ小指の爪サイズの超小型の握りを出してくれました。この茶目っ気も楽しい。
向島のお茶屋さんが盛んだった時代はこういう事も喜ばれたんでしょうね。
「久兵衛」系、「なかた」系、鮨好きにはいろいろ好みが分かれるトコですが、浅草の名店にきたら生半可なヘ理屈は忘れて、大将の握り、店の雰囲気を楽しみましょう。
5位
1回
2013/09訪問 2013/09/29
【虎ノ門】ホテルオークラの至宝、フレンチトーストとダブルコンソメスープ
都内には多数のシティーホテルが在りますが、ワタシが1番好きなのはココ『ホテル・オークラ』です。
歴史感が漂い重厚感と居心地の良さが混在しているハード面、そういったホテルで働く事に誇りと自信を持ったスタッフによる洗練されていながらとてもフレンドリーなサービス等のソフト面、どちらもこのホテルは最高ランクではないでしょうか。
帝国ホテルは人が多過ぎて雑然としているし、リッツカールトンは仰々し過ぎる。ワタシ的にはやはりココがNo,1です。
入っているレストランも好きな店ばかりでどの店にもその店を代表する必殺メニューがあります。テラスレストランの『ローストビーフ』、ラ・ベル・エポックの『牛フィレ肉のウェリントン風』、山里の『鯛のあら炊き』、シェフズガーデンの『レモンパイ』、中でも桃花林はワタシ的No,1の中国料理店、ココの『蟹の玉子入りフカヒレスープ』は世界一のスープだと確信しています。
そして今日はオーキッドルームです。昼夜共にココで食事しました。
目当てはホテルオークラの至宝のメニューの1つである『フレンチトースト』と『ダブルコンソメスープ』です。
フレンチトーストのレシピは単純、パンと玉子とミルクとバニラエッセンスだけですが、とっても手間が掛かってます。24時間漬けるので、夜間も何度かひっくり返す為に番をする人までいるそうです。
それをバターとオイルでじっくり焼きます。食感はフルフルでまるでプリンのようです。
中までしっかり染み込んでいるのに皿に盛られてテーブルに運ばれたあとでもふっくらしたまま、コレ、家で作るとスグにペシャっとしちゃうんですよね〜。しかも、時間がたってもアツアツのまま、やはりプロのワザは一味違いますな。
以前は宿泊者のみ朝だけ食べる事が出来たメニューだったので、コレ目当てに都内在住であるにも関わらずこのホテルに泊まったモンですが、今では午後のティータイムにも食べられるようになりました。
但し、数に限りがあるので予約した方が確実ですよ〜。
カクテルは「紅茶のリキュールを使った爽やかなカクテルを作ってよ」と言ったらバーまで行って運んで来てくれました。
この日はディナーの予約もこのレストランです。
ココは週末はビュッフェスタイルのディナーもやっています。
しかも週によってテーマやメニューが替わるんです。
先週末はコンチネンタル、今週末はフレンチ。
時間が掛かるグランメゾンのフレンチはニガテな我々ですが、ビュッフェスタイルなら待たされる事がないので良い具合です。
それにオークラのビュッフェなら妙チクリンな料理は出て来ませんから安心です。
フレンチトーストのランチを終えたら一旦外へ出て、銀座で買い物してから夜にまたオークラに戻りました。
店に入るとスタッフがみんな「お帰りなさい!」と迎えてくれました。
ティータイムにも利用した事を皆覚えてくれているんですね。
「先ほどのフレンチトーストはいかがでしたか?」「お昼とは違ったカクテルお持ちしましょうか?」「別にお出しするダブルコンソメはいつ頃お持ちしましょうか?」などなど、多くのスタッフから声をかけられます。
昼に雑談として話した事が全てのスタッフに伝わっていて、その中から提供すべきサービスの情報を取り出してそれらがちゃんと実行されるんですね。この辺りがオークラのサービスの質の凄さです。
よく、こーゆーホテルを真似てロクなサービスも出来てないのにサービス料を取る飲食店がありますが、ワタシはその都度「オークラと同じサービスが出来てはじめてサービス料を取る資格があるのだ」と思います。すると結果、取る資格の無い店ばかりです。
ディナーの目当ては『ダブルコンソメスープ』です。
しかし、このメニューはビュッフェの中には無いので別注です。
ビュッフェにあるスープは普通のコンソメスープ。
なので、当然ダブルコンソメスープを別に注文してゼイタクにオークラの2つのコンソメスープを飲み比べです。
普通のコンソメスープも十分旨い。
しかし、やはりダブルコンソメスープと比べたら色あせちゃいます。
味に深みがあると言うか広がりがあると言うか飲んだ後の余韻が強く長く残ると言うか、上手く表現出来ませんがそんなカンジです。
普通のコンソメスープは水に肉塊や野菜などを入れて煮出しますが、ダブルコンソメはコンソメスープに材料を入れて3日間かけて煮出すそうで、だから「ダブル」と言うそうです。3日間じっくり煮出して、その間小まめにアクを取り続ける、それだけ手間と時間と愛情をかけたスープ、色は濃いのですが濁りは微塵も無い、コレが旨く無いハズが無い。偉大なスープです。
ローストビーフはテラスレストランのそれとは違いますが、それでも十分美味しいローストビーフです。
料理は写真の物だけではなく他にも沢山あったのですが、悲しいかなワタシも相方も多くの量を食べられるタチではないしスープも2杯づつ飲んでいるのでこれで限界、つくづくビュッフェに向かない2人です。
やっぱりオークラで食事するのはとても気分が良い。
とてもフレンドリーなスタッフ、彼らと喋りどんどん要望を出せば出すほどオークラの良さが出てきます。
サテ、食後はオーキッドバーに移って相方を口説くとしますかな。
6位
1回
2013/04訪問 2013/04/26
仕事で盛岡に来ました。
夕食は地元の友人と、彼に教えて貰った盛岡の繁華街「大通り」に在るまだ新しいこのステーキ屋さんです。
「焼肉、ステーキの街」盛岡では、多くの店で旨い肉がハイCPで食べられますが、その中でもこの店はその際たる存在ですね。
流通量が少なく「幻」と言っても過言では無い黒毛和牛の『山形最上牛』が思う存分食べられます。
サシがキメ細かく入った肉、その脂はとても甘くて爽やか、赤身の味もしっかりしているのに口の中で溶けちゃうくらいの柔らかさ、コレは間違いなく極上のステーキです。
しかも、シェフがその肉を一切れづつ丁寧に炭火で焼いてくれます。イッキに焼かずに食べるペースに合わせて焼いてくれるので、全てのピースを焼きたてで食べられる、もう言う事無しですな。まるで鮨屋のようです。
『ひれコース』と『ロースコース』を頼んだのですが、あんまし旨いんで『シャトーブリアン』も追加しました。
「イヤ〜、コレは旨いね〜。流石は盛岡!ヨシ、今日は肉だけで腹をいっぱいにするぞ〜。」と気合の入った我々、さらに気になっていた『焼きすき』も追加です。
コレは薄くスライスしたロースを炭火で「サッ」っと焼いて、スキヤキの割下と卵黄につけて食べるメニューです。
コレも一枚づつシェフが焼いてくれるので、常にサイコーのミディアムレアの状態で焼きたてが食べられます。
ステーキにしろ焼きすきにしろ「炭火」で焼くのでしつこくならず、「シェフが一枚づつ焼いてくれる」ので常に「一口目」の美味しさを味わえる、素晴らしい工夫とサービスですな〜。
〆は『ガーリックライス』ですが、コレは海苔巻きになってます。
そしてコレも丁寧に炭火焼き、外はサクっと中はホコホコ、アイデアですな〜。
イヤイヤ、コレは素晴らしい店でした。
ステーキの最も美味しい食べさせ方はこのスタイルでしょうね。
盛岡ってホント肉屋のレベルが高いです。
旨い肉をタラフク食べてワインで良いコンコロモチになったオッサン2人、夜の綺麗どころが揃った店にレッツゴーです〜。
7位
1回
2015/08訪問 2016/06/29
(2015,8月)
久しぶりの橋口に友人と訪問、男同士で静かに鮨屋酒だ。
飲んだ酒は写真の宮城の名酒を皮切りに『鳳凰美田』『磯自慢』『東洋美人』、その後は覚えていないがかなり飲んだ。
肴と握りだが、明らかに進化していた。
一見何時もと変わらないように思えるが、一つ一つの斬れ味がより研ぎ澄まされていたように思えた。
肴のスタートは『星鰈』から。
この時季、マコガレイを常套とする東京の鮨屋に於いて白身の王者であり関西で特にその名を轟かす星鰈を1発目に繰り出された僕達は既にメロメロ状態にさせられた。純そのもののクリアな味わいが素晴らしい。
その他、『松茸の天ぷら』から『蒸し鮑』まで秀逸な肴が続いたが、特に泣かされたのが『かつをのたたき』である。
まっさらな藁で燻されたかつを、その燻具合が申し分なくて、コレは今まで食べたかつをのたたきの中でも文句なくNo,1だ。
握りもほぼ写真の通り。
甲乙つけ難い素晴らしい出来だったが、やはりこの時季なので『新子』に1票を投じたい。
しかし、ネタよりも僕の目を引いたのば『シャリ』だった。
赤酢を加えているようだった。
実は僕は赤酢のシャリはあまり好きではないのだが、このシャリの赤酢はとても控え目で、大将曰く「8:2くらいの割合でしょうかね〜」だそうだ。
なので、それほど抵抗なく味わう事が出来た。
こういった変化は悪くない。
日々研鑽を重ねた成果だろうし、ネタの出来も1ランク上がったようなので、素直に赤酢の風味をネタの香りに重ねて味わう事を楽しめた。
この鮨屋、間違いなくさらなる高みに上がったようだ。
この大将、浅草の老舗鮨店「高勢」の出身だが、今やその差は歴然のようだ。
嬉しくなったのと同時に、常に向上心を持ち続ける事がいかに大切かを教えられた気がした夜だった。
(2015,2月)
久しぶりの橋口。
友人からの「旨い鮨が食いたい」とのリクエストに、「そう言えばしばらく行ってないな〜」と思い前日に電話を入れてみた。
「お久しぶりです、店が移転した事はご存知でしたか?」と大将、聞けば去年の秋頃に浅草寺横の二天門付近に移ったそうだ。
そんなに行ってなかったか。思えば、この店が人気店になって予約が取り辛くなってから遠のいていた。何日も前から予約するのが嫌いで、その日の気分で行く店を決める僕としては地元で見つけた良い店が人気店になってしまうのは辛い。その後ダイエットを始めて鮨屋自体を遠ざけていたせいもあってこの店への訪問は1年半以上開いてしまったようだ。
移転した場所は馬道沿いの二天門の信号付近。(ちなみに店舗情報欄の住所は間違ってます)
ビルが立ち並ぶこの辺りでは珍しい平屋、それもとても趣のある純和風の造りだ。
相変わらず看板や暖簾は無く、一見客がフラっと入れる雰囲気は無い。
常連客を大切にしたいと言う大将のスタンスは移転と共に前より強くなったようで、僕にとってはありがたい。
肴は『平目、鮟鱇の肝、河豚白子、たいらぎ磯辺焼き、子持ち烏賊、のどぐろ塩焼き』、握りは『まぐろ赤身、中とろ、墨烏賊、こはだ、車海老、しめ鯖、穴子、煮はまぐり、雲丹手巻き、かんぴょう巻き』、酒は『磯自慢、白瀑、鳳凰美田』。
やはり全て旨い。
特筆すべきは平目。
このところ鮨屋で肴として出される白身は塩で食べさせる店が続いたがこの店は煮切りで食べさせる。逆に新鮮だった。旨みといい歯触りといいとても旨い平目だった。
河豚の白子もかなり良い物だった。河豚屋でどっさり出てくるとゲンナリしてくるが、これくらいだととても丁度良い。
シャリの具合がとても良いので握りもどれも旨かったが、僕は特に雲丹の手巻きが気に入った。
甘くて香りの良い雲丹もさる事ながら、なんといっても海苔の状態がとても良かったからだと思う。
仕込みの時にきっちりと炭火に叩いたからだろう、噛むと潔く切れる食感は極上だった。
この店は今や浅草の鮨屋としてはNo,1じゃないかな。
以前よりもさらに良くなったように思う。
酒もかなり飲んだがこれでお会計は2人で¥36000、大とろや鮑や赤貝などの高価なネタは無かったとはいえ、それら無しに満足させるバランスの良さも見事である事も含めCPの良さも相変わらずなのも嬉しかった。
(2013,7月)
いつもの橋口、いつもの旨い酒と鮨です。
しかし、しかし暑いですね〜。
食欲もすっかり失せて食事といったら冷たい麺類ばかりの今日この頃です。
なのでタマには好みの鮨屋で栄養つけなきゃですね。
酒は静岡の名酒『磯じまん』、肴は『マコガレイ、稚鮎醤油焼き、ナガスクジラ尾の身、岩牡蠣』、握りは『こはだ、墨烏賊、まぐろ赤身、まぐろ中とろ、関あじ、北海シマエビ、雲丹、穴子』です。
見事な初夏のラインアップですね〜。
やっぱし来て良かった〜。
稚鮎や岩牡蠣やナガスクジラや北海シマエビや関あじなんてこの店にしてはとても珍しいネタに出会えました。
築地で旬の旨いモノを常に探し求める大将の「ご馳走」ですね。どれも旨かった〜。
しかし、この日のNo,1は今が旬の『穴子』です。
物凄く肉厚でフックラした穴子、普段はこの店では穴子は炙って出されるのですが、この日は煮上げた穴子をそのまま煮汁につけておいたものを握って出されました。「そのフックラ感を味わって欲しいですから〜。」と大将、まさに風味豊かな極上の穴子、極上の仕事ですね〜。
毎年進化を続ける橋口さん、素晴らしい職人さんです。
(2013,6月 再投稿)
地元で行きつけの橋口です。
土曜の夜、相方と茨城でゴルフした帰りに寄りました。
と言っても浅草に戻って来たのは夜の8時近く、夜が早い浅草では深夜に近い時間です。
なので橋口の大将に電話して「握りだけサクっと食べるから入れて〜。」って電話をしたら「モチロン良いですよ〜。お待ちしてます。」とのコト、入ってしまえばコッチのモンなので「冷酒を頂戴〜。」ですな。
で、大将が出してくれたお酒が『喜久泉』という吟醸酒ですが旨かった〜。綺麗さと力強さを兼ね備えた旨い酒です。コレは以前この店で飲んでかなり旨かった酒『善知鶏』と同じ『田酒』で有名な「西田酒造」の酒だそうです。この蔵ってスゴいですね〜。
で、握りだけのつもりでしたがネタ箱に見事な『太刀魚』を発見。「コレまた綺麗な太刀魚だね〜。普通太刀魚見て綺麗とは思わないケド、それは綺麗で旨そうだ。ソレ焼いて〜。」と言うと、「やっぱり見つかっちゃいましたか。コレ横須賀なんですよ。刺身でも良いと言うのですが、やはり太刀魚は塩焼きですよね。」と大将、塩焼きにしてくれました。
大味で脂にクセがある太刀魚ですが、コレはゼンゼンそんなコトなくて、物凄く繊細で上品な味わい、旨い旨い太刀魚でした。タチが良くて鮮度も良いのでしょうね。
こーゆーのを食べちゃうと他にも肴をいろいろ出して欲しくなっちゃいますが、遅い時間に来て長っ尻をしては迷惑なので、ここからは握りをツマミに酒を飲むコトにしました。
出してくれた握りは『マコガレイ、コハダ、バチまぐろ赤身、墨烏賊、本まぐろ中とろ、穴子、みる貝、雲丹』です。本まぐろは銚子とのコトでしたがあんまし旨いのでおかわりしました。この時期は近海まぐろが厳しいのですが、とても良いまぐろでした。
やはり酒を飲みながらだとあんまし食べれませんね。なので夜中に腹が減った時用に大将に『太巻き』のお土産を作って貰ってこの日は終了です。
いつものように旨い酒と旨い鮨、大将、アリガトね〜。
(2013,5月 再投稿)
いつもの橋口、相方と夜に行きました。
この日は暑くってすっかりバテバテなワタシ達、なので今日はお好みです。
大将が出してくれた酒は『磯自慢 大吟醸』と『鳳凰美田 別誂』です。
この鳳凰美田は品評会用に造られた酒だそうで、通常のモノより味が濃いのだそうですが、確かに淡麗なだけじゃなくて力強さも兼ね備えた旨い酒でした。
ツマミは『マコガレイ』『蒸しアワビ』『のどぐろの塩焼き』『生とり貝』です。
大好物のマコガレイ、プリプリです。
この弾力こそがマコの身上です。身が妙にダレたマコを平気で出す店もありますが、アレはイケません。プリっとした弾力と爽やかな甘みがなければマコを食べる意味が無い。この大将が出してくれるマコはいつも極上です。
見事な型ののどぐろを大将が捌いて焼いてくれました。脂がタップリ乗ってジューシーなのどぐろも旨かった〜。
そして、今日もネタ箱に見事なまぐろを見つけたワタシは、「これまた素晴らしいまぐろだね〜」というと、「そうなんです。今日のまぐろも特に良いですよ〜」と大将、なので握りは先ずまぐろから『赤身、中とろ、大とろ』を貰いました。
「旨い、旨すぎるっ!」
極上の香り、まさに春のまぐろの真骨頂です。
近海物はこれから秋まで型が小さくなるのでこーゆーまぐろとはしばらくお別れかなって思うと少し淋しいですが、そう思うと旨さもヒトシオですね。
ノッケからあまりに旨いまぐろを食べちゃったので、この感動を薄めたく無いと思い、握りはこの後の『こはだ』『鯵』で終了です。
少し食べたらないカンジもあったので大将に『サビかん』を折詰にして貰いました。
イヤ〜、今日も大満足でした。
(2013,4月 再投稿)
いつもの橋口、相方と夜に行きました。
いつものようにツマミと握りを一通り、それらと冷酒(『黒龍』と『東洋美人』)を楽しみました。
ツマミは『マコガレイ刺身、マコガレイ肝の炙り、かつをのタタキ、煮トコブシ、コノワタと墨烏賊の和え物、キンキ塩焼き』です。
中でもマコガレイが最高でした。弾力ある食感、強い甘み、旨いマコガレイです。さらに初めて食べた肝の炙りもこの上無く旨い。肝はとても小さいのでメッタにお目にかかれないのですが、有ったら必食の逸品です。
かつをは藁で燻したばかり、藁の香りが凄く良いです。脂もだいぶ乗ってきて旨くなってきました。
握りもいつものオマカセの予定でしたが、他のお客さんに出すために大将が取り出したまぐろのネタ箱の中に、物凄く鮮やかなまぐろのブロックを発見!
大将に「コレは見事なまぐろだね〜」って言ったら、「そうなんです。この時期にしてはとても良いまぐろが手に入りました。ここのところまぐろは良くなかったのですが、コレはかなり良いと思います。」と大将。なのでオマカセの中身から雲丹と車海老を省いてもらってまぐろを追加してもらいました。
なので握りの内容は『墨烏賊、生とり貝、まぐろ中とろ、まぐろ蛇腹、まぐろカマとろ、小肌、穴子、かんぴょう巻』です。
冬の大間は濃厚な旨味が特徴ですが、春の近海まぐろは香りが身上です。食べた時に鼻に抜ける香りが堪らなく良い、それがこの時期のまぐろです。なので食べるなら赤身よりもとろが断然旨いです。赤身はやはり冬の近海モノには遠く及びませんからね。
この中とろ3種、サイコーに旨かったです。
そして、何よりまぐろはシャリに合う。握りにこれほど適したネタは無いでしょうな。この店のシャリも煮切りもまぐろにとても合った味わいですが、この日は時間が遅かったせいか、若干シャリが冷たかった、この点がいささか残念です。これでシャリが人肌の暖かさならこの握りはどれだけ旨かったか、それを思うと少し欲求不満が残ります。
このまぐろ、何日かして熟成が進むとどう変化するのか、それもかなり興味があるので、近いうちに早い時間に再訪してみようと思います。
(2013,3月 再投稿)
風邪をひいてしまった。相方共々けっこう重症。
一週間殆ど何も出来ずにダウン、どうしても外せない会議とアポ以外は何もしなかった一週間。
当然食事もロクなモンを食べてない。
やっと症状も殆ど治まったこの週末は「車大好き」様カップルとの浅草食事会、社会復帰には丁度いいタイミングです。
この店で4人で美味しい酒と料理と会話とオヤジギャグを楽しみました。
酒も料理も全て大将にオマカセのこの日、大将が出してくれた酒は『貴』と『善知鳥』です。
『貴』の旨さは周知の通り、初めて飲んだ『善知鳥』(うとう)という酒の旨さに感動しました。
この酒、蔵元は『田酒』で有名な青森の「西田酒造」の吟醸酒です。
とても爽やか、とても清々しい香りの酒なんですが同時に力強さも兼ね備えたスゴい酒です。コレは旨かった〜!
肴は『桜鯛 昆布締め、煮烏賊、初鰹、蒸鮑(トコブシ)、甘鯛の塩焼き、炙りくちこ』
握りは『縞鯵、墨烏賊、中とろ、コハダ、車海老、〆鯖、雲丹手巻き、穴子、かんぴょう巻、玉子』です。
これまでいろいろ書きましたから、改めてこの店の料理の旨さについては詳しくは触れませんが、やはりどれもイイですね〜。
もう鰹があるんですね。とても爽やかな初鰹、かなり旨いです。
この店、コハダは季節によって〆方を変えます。この時期はかなり大きいので〆方はかなり浅め、生にかなり近いのですが、生臭さやエグさはミジンもありません。コハダの旨味を最大限に引き出した旨い旨いコハダです。
楽しい時間、美味しい料理、旨い酒、素敵な友人と過ごす時間はやっぱしいいモンですね〜。
この日は4人で三次会まで、遅くまで付き合ってくれた上に惜しげも無くセクシーダンスを披露してくれた車さん、いつもお綺麗な相方さん、ホントーにありがとうございました。相方も大喜び、とても楽しかったです。
またご一緒しましょうね〜。
(2012,12月 再投稿)
いつもの橋口です。
多忙だった週の土曜日、相方とゆっくり食事しに行きました。
11月に行ったばっかしなのでツマミ、握りの内容は先月とあまり変わりません。
こーゆー場合普通はレビューしないのですが、今回は新たな発見があったので書きました。
1つはツマミに出された『とらフグ』です。
表面を軽く炙ってあります。コレを『ポン酢』では無く『山葵醤油』で頂きました。
フグに山葵醤油、コレ以外と合いますね〜。オツな味わいです。熱燗にぴったしですな。
フグ料理屋で沢山のフグ料理を食べる場合はポン酢の方がいいのでしょうが、鮨屋で刺身だけをちょこっとツマむのなら山葵醤油も悪くありません。
もう1つは『鱈の白子』です。コレは軍艦巻きで頂きました。
ワタシ、鱈の白子はあんまし好きではありません。だから自ら進んで注文する事はありません。
しかし、コレを軍艦巻きで食べるのはいいですね〜。
「シャリと合う」と言うより「海苔と合う」んですな。
鱈の白子はフグの白子と比べて味が濃いぶん若干大味で野暮ったく感じるのですが、海苔と一体化する事でそれらを感じずに心地の良い風味となって広がるんですな。コレは旨かったです。
よく、こういった本格的な鮨屋で軍艦巻きを出される事を嫌う人がいます。雲丹などは「海苔の風味がジャマ」だと。
デモ、ワタシはちゃんとした鮨屋ならば軍艦巻きも大歓迎です。
雲丹やイクラそのものを味わいたければ鮨では無くそのまま食べればいい。
良い鮨屋は海苔にも拘ってます。よく行く銀座のきよ田では、海苔は使う直前に大将が炭火にバンバン海苔を叩きつけてます。湿気を飛ばして風味を高めるんですな。すきやばし 次郎でもその日使う分だけコレをやるそうです。
そういった海苔の風味は決してネタの味を損なうモノではありません。より「鮨」としてのネタを旨くするんですな。
「鮨屋は鮨を喰うところ。酒が飲みたい人や刺身を食べたい人は居酒屋に行けばいい。」、すきやばし次郎のオヤジさんがよく言うセリフですが、この白子の軍艦巻きを食べると「ナルホド、そのトーリ!」ってカンジですな。
「魚」を「旨くする」と書いて「鮨」、これぞ醍醐味ですな〜。
ただし、コレも良い鮨屋に限りますよ。旨いネタ、旨いシャリ、旨い海苔だからこそ相乗効果が生まれるってモンですから。
なのでワタシは雲丹もイクラも小柱も、そしてこの白子も、「軍艦巻きウェルカム」派です。
〆に大将が『雲丹の手巻き細巻き』を手渡してくれましたが、これこそ「鮨屋の旨い雲丹」です。
後は前回出た『香箱蟹』は相変わらずの旨さですし、今回は『のどぐろの塩焼き』も出されました。脂の乗りがサイコーですな。
握りでは、一通りもらった後に、「脂がサイコーに乗ったまぐろはある?」と聞いたら大将が『かまとろ』を握ってくれました。
キメ細かな霜降り、筋が無い部分なので口に入れると瞬間に溶けちゃいます。
脂に着眼すれば『じゃ腹』、『砂ずり』なのでしょうが、口当たりだとコッチですな〜。
イヤイヤ、やっぱし冬は鮨ですな〜。
今回も大満足でした。
(2012,11月 再投稿)
多くの鮨屋がひしめく浅草に於いて、CPが良く綺麗で丹精な鮨を出すこの店、この夜は仕事仲間と訪問です。
お酒は『国権』の大吟醸、肴は『海鼠、香箱蟹の小丼、焼き蛤、自家製唐墨』です。
特に旨かったのが香箱蟹ですな〜。
なかなか都内では食べられませんからね〜。解禁になったばかりの香箱蟹、その特徴である内子と外子がタップリです。器に少量のシャリを盛って、その上にほぐした身と内子外子を和えたものを乗せてくれました。もう泣けるほど旨かったですよ〜。
握りは『平目、鯖、まぐろ赤身、まぐろ中とろ、こはだ、ナガスクジラの尾の身、みる貝、穴子、雲丹の細巻き』です。
何と言ってもナガスクジラですな。クジラを普段から置いている店でもコレがあるのは珍しい。クジラの中でもメッタにお目にかかれない種類です。たまたまフラっと寄ったのにラッキーでした。
そして何より旨かったのはまぐろと鯖です。この時期のこれらの旨さは格別ですね。
ねっとり濃厚な味わい、香りも高貴です。
静かで品が良くってしみじみと酒と鮨と会話が楽しめる店、いいですな〜。
浅草のトップクラスのお鮨屋さん、でもサイフにも優しいとても良いお店ですな。
(2012、3月 再投稿デス)
浅草雷門の近く、仲見世とは反対側の静かなエリアにあるCPバツグンのお鮨屋さんです。
前回夜に相方と訪問して満足、その後2度ほどランチに伺いましたが2度とも予約でいっぱい。
この日は仕事が午後からだったので、ダメもとでフラっと行ってみたら入れました。
この店のランチ握りはオマカセで3,000円です。
だからと言って、決して手抜きではなく、夜と同様に握る度にネタを切るとても丁寧な握りが食べられます。
この日のランチのオマカセは、『真子鰈、鯵、墨烏賊、中とろ2カン、小柱、小肌、車海老、穴子、かんぴょう巻き』としじみの味噌汁でした。
1カン1カン、握る度にネタを切りつけ、丁寧に煮切りを塗ってだされる握りです。
特に中とろは長崎近海の本マグロをしっかり熟成させたネットリ甘いこの時期にしては極上の味わいでした。
コレで3,000円はやっぱし安いですな~。
握りの大きさも、前回「少し大き目で」とリクエストしたのを覚えてくれていたのかな、最初から好みの大きさでした。
シャリも今回は開店直後だったせいかちゃんと人肌で、コレも満足。
車海老はとても色鮮やかな綺麗なモノでしたが、茹で置きで冷たかったのが残念。せっかくいろいろ拘っているのだから茹でたての甘くて香りの良い海老をだして欲しかった。
ただ、今回改めて気が付いたのは、この店の鮨の旨さは『煮切り』によるところが大きいということ。
鮨屋の醤油は、生醤油に酒、ミリン、出汁、鰹節、砂糖、水などといったモノをマゼて煮切って作られますが、店によってレシピは違います。
煮切りによって味はガラっと変わりますが、この煮切りの味が強過ぎると煮切りの旨みが立ってしまって鮨本来の味を損なってしまう恐れがあるため旨けりゃいいってモンでもありません。
この店の煮切りはかなり旨みを強く出した煮切りです。
こーゆー煮切りはまぐろやサバなどといった味の強いネタにはとてもよく合いますが、白身や貝類のようなネタや生姜を添えるネタにはあんまし合わないと個人的に思ってます。そーゆー淡白な味のネタに旨みが強い煮切りを塗るとどれも同じ味になってしまう。なのでそーゆー場合は煮切りを塗る量を減らすかネタを厚く切るかですが、この店はそーゆー工夫は無いようでした。
あるいは夏場は煮切りの味を変えているのカモ知れませんし、シャリの味とのバランスもあるので一概に「どう」とも言えません。
この辺りは人それぞれの好みでしょうな~。
個人的にはあとほんのわずか旨み抑えめが好みかな~ってカンジですが、この値段でこれだけの鮨をだすのだからこの辺りも工夫の1つなのカモ知れません。
モチロン、3,000円で食べれる鮨としてはかなり秀逸であることに違いはありません。
鮨好きにとっては好みが分かれるトコロでしょうが、ワタシ的にはとてもいいお店だと思います。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
(2012、1月投稿分デス)
ココは雷門2丁目、浅草通り寄りの路地あるとっても綺麗なお鮨屋さんです。
以前より存在は承知してましたが、ココの大将は浅草の老舗鮨店高勢の出身、ソコはあんまし好きなタイプの鮨屋では無かったのでこれまで敬遠していました。この辺りで鮨といえばいつも大好きな鮨松波なのですが、タマには新規開拓と思い相方と行ってみるコトにしました。
鰻で有名なうなぎ 色川と初小川の間くらいにあるマンションの一階にあります。竹やぶのような植え込みが設えてあって、ナカナカいい雰囲気です。
とても優しく静かな雰囲気の大将です。まずは熱燗をもらって少し切ってもらいました。
『真鯛』、『蒸し鮑』が出てきました。
薄く引かれた真鯛、小振りながら濃厚な味わいの鮑、どちらもナカナカ旨いです。
次に『自家製 唐墨』、ちょっと炙って出してくれました。
次に『河豚 白子』の塩焼きです。
これも小振りながら味は爽やかで上品なとても美味しい白子でした。
握りはオマカセで、『小肌、墨烏賊、まぐろ中とろ、まぐろ大とろ、赤貝、雲丹、〆鯖、車海老、穴子、かんぴょう巻き』です。
最初の1貫は小さめな握りだったのですが、「大きさの好みがあったら言って下さい」と大将が言うので少し大き目に握ってもらいました。
まず、この店の握りは『シャリ』が好みです。甘みが少し強い味付けですが、こーゆーシャリは冬の脂が強いネタであるまぐろや〆鯖なんかにとてもよく合う。強いネタの旨さが何倍にも広がるシャリです。
米もちょっと大きめの粒、輪郭がハッキリした焚き上がりで、こーゆー米のシャリは大好きです。
ネタケース等はなく、握る度にネタ箱や冷蔵庫から出して引いて握ります。
特筆すべきは『小肌』、とても浅い締め方なので小肌の新鮮な食感と特有の旨さを堪能出来ます。
『まぐろ』はとても濃厚な味わい、しっかりと熟成させたようでネットリとした甘さと、鼻に抜ける爽やかな香りが楽しめます。
『車海老』は小さいサイズですが茹で置きではなく握る都度茹でてくれるので甘さが極上です。
『かんぴょう巻き』は江戸風のしっかり濃い辛めの味付けで〆の1品にモッテコイです。ワサビが入れられるので嫌いな人は予め言うのが良いでしょう。
どれも、それほど極上高価なネタというワケではないでしょうが、丁寧な管理と仕事によってとっても旨い鮨になっています。
鮨屋とはこーあるべきですな~。
気になった点は2つ。
1点はシャリがちょっと冷たかったコト。
予約をして行ったワケではないのでいつもこうなのかは判りませんが、藁苞などで保温されていない小さなお櫃からシャリを握っていたのでどうしても冷めてしまう。やはりシャリは人肌が望ましい。
もう1点は、握りの終盤で味噌汁が出されたコト。
やはり鮨に味噌汁は合わない。爽やかな鮨の香りや味わいに対し味噌汁は味や香りが強すぎる。汁物は鮨屋では必要ないし、出すのならお吸い物がいいと思います。
これでお会計は2万3千円、これにはビックリしました。かなり安いですな。
この内容なら3万円は超えるかなと思っていたのですが、仕事同様価格も良心的なお店です。
根津に同じく丁寧な仕事の旨い鮨をハイCPで食べさせる名店鮨 かじわらがありますが、そこに匹敵する良い店だと思います。
8位
1回
2014/01訪問 2014/01/15
【軽井沢】ニンニクと赤とうがらしのスープが絶品!アメリカ~ンなステーキハウス
(2014,1月)
草津温泉の帰りは軽井沢経由にしました。
冬の軽井沢は閉まっている店も多く人出も少ない。
でも、大好きなステーキハウスのこの店は冬でもやっているのが何より嬉しい。
古き良き西部にこだわった内装やオーナメント、BGMはオールドカントリー&ウェスタン。
テンガロンハットをかぶった何時も元気なカッコイイ店主が「お久しぶりです」と迎えてくれました。
注文は『カウボーイサラダ、ニンニクと赤唐辛子のスープ、カウボーイステーキ(フィレ)200gのミディアムレア、ホームメイドケーキとカプチーノ』、もうワタシ達の定番です。
兎に角、このスープは大好きです。こんなスープ、他ではお目にかかれない。アツアツで辛くて旨くて、これまで何度も店主に作り方を聞きましたが「一生懸命愛情注いで作れば出来ますよ〜」といつもトボけられちゃいます。
そしてステーキ。
このステーキ自体は1枚5000円以下なので飛び切り上等な肉ってワケではありませんが、柔らかくってとても旨い。
高級ステーキと違って霜降りではないので少々デカいサイズでも軽く食べられちゃいます。
アツアツの鉄板にガーリックライスを入れて、特製の味噌ソースとスモーキーなタバスコをかけて、そうするとガーリックライスが肉汁や脂やソースを吸って格段に旨くなります。ステーキと一緒にガツガツ食べましょう。
ワタシは去年の夏に仕事やゴルフ仲間と何度かこの店に来ましたが、相方を連れて来たのは1年ぶり、ワタシよりも相方が「美味しい美味しい」と言って夢中で食べてました。
とっても良い店です。軽井沢に起こしの際には是非お寄り下さい。楽しめること請け合いますよ〜。
(2013,1月)
軽井沢で大のお気に入りのステーキハウス、草津温泉の帰りに寄りました。
西部に徹底した雰囲気満点の内装、BGMのウェスタン、テキパキとしたスタッフの動きと対応、旨い料理、居心地の良さ、いつ行っても期待を裏切る事のない名店です。
オーダーは『グラスワイン、ホタテとエリンギのオードブル、カウボーイサラダ、ニンニクと赤とうがらしのスープ、テキサスステーキ(ヒレ)、ガーリックライス、焼リンゴのデザート、コーヒー』です。
兎に角、この店の『ニンニクと赤とうがらしのスープ』は絶品中の絶品です。旨くて辛くてアツアツで、「このスープがあるからこの店に行く」と言っても過言では無い。
ステーキも相変わらず旨い。普通、旨い肉は塩コショーで食べたいのですが、ココは肉自体も旨いのに特製ソースで食べるのが好きです。3種類のソース(醤油ソース、味噌ソース、ステーキ用のタバスコ)どれも旨いですが、ワタシ的には味噌&タバスコが好きです。さらに鉄板にガーリックライスを入れて滲み出た肉汁や脂とソースともやしやコーンとマゼて食べると、もう泣けます。
デザートの『焼リンゴ』も雰囲気です。焼いて冷したリンゴにカラメルソースがかかって生クリームが乗っています。少し武骨で大胆で、ウェスタ〜ンってカンジでしょ〜?
タクシーの運ちゃん情報によると、この店で修行したスタッフが今度旧軽井沢辺りでココと同じような店を出したそうです。次回はゼヒそこにも行ってみよ〜。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
ココは軽井沢の星野温泉近くにあるステーキハウスです。
友人たちと軽井沢での地獄のゴルフ4連戦。
以前は涼しかった軽井沢もヒートアイランドの影響をしっかり受けているようで、最近は特に暑い。そんな中に4日連続のゴルフ&宴会、「最後まで生きていられるかな?俺、、、」と、大いなる不安を抱きながら前乗りして、この店で食事することにしました。
相方と軽井沢に来た時は必ず寄る店、もうずっと前からちょくちょく通ってます。
アメリア~ンなステーキハウス、料理もステーキだけじゃなくていろんな南部っぽいものがありますが、やっぱしココに来たら「カウボーイステーキ」ですな。
リブロース(ネブラスカ産)かヒレ(北海道産)の二種類、大きさも150gからいろいろ選べます。
どちらも霜降肉ではありません。アメリア~ンらしく赤身の肉ですが、とっても柔らかくて肉の味がしっかりしている旨いステーキです。
ソースは醤油ベースと味噌ベースの二種類、特に味噌ベースのソースがステーキとよくあって旨いです。
パンやライスも選べますが、ここは是非ガーリックライスを選んで下さい。コレを肉から汁や脂が滲み出た鉄板に投入してまぜながら食べるのが最高です。
さらにもう一品、この店に来たならハズせないメニューが「ニンニクと赤とうがらしのスープ」です。
濃いめのビーフコンソメにニンニクのスライスと焦がした赤唐辛子が入っています。
表面は脂の幕に覆われているので死ぬほどアツアツ、大好きなのでイッキに飲んじゃいますが、汗が身体から噴き出します。コレもゼヒお試し下さい。ヤミツキになること請け合いますよ~。
店の雰囲気はウェスタン、BGMもウェスタン、テンガロンハットをかぶったスタッフの皆も元気いっぱいサービス満点です。
軽井沢に来て、オシャレなフレンチやイタリアンもいいですが、そーゆーのに飽きたらゼヒこの店でウェスタ~ンなステーキをお楽しみ下さいネ。
9位
1回
2015/12訪問 2015/12/26
この日の昼飯は久しぶりにお気に入りのこの鮨屋へ。
まだ仕事が山ほど残っていたから鮨屋酒とはいかなかったが、それでも美味い握りの数々を堪能した。
僕が知る鮨屋の中でこと「本まぐろ」に関してはこの店は都内でも3本の指に入る。
(後の2軒はすきやばし 次郎ときよ田)
今の時期はやっぱり「大間」
型は小さいと大将は残念がっていたが、それでもとっても美味しかった。
鮨屋に限らず大間の本まぐろを出す店はこの時期多いが、熟成や仕事手当などちゃんと扱える店ってとても限られる。
ネットリ濃厚なんだけど爽やかで、甘くて香り高くて最高の状態で食べてこそだ。
特にこの店はそんなまぐろを筋を剥がしてから切りつけるので、食べた時に歯に全くあたらない。
口の中で「すぅ〜」っと溶ける快感はこの店のまぐろの最大の特徴であり唯一無二の味わいだ。
とろの握りを2カンと、締めに「ノッケ」を握ってもらった。
「ノッケ」とはネギトロの握りバージョンだ。
握る直前に筋から残った身を削ぐことから始めるネギトロ、もちろんさっきのまぐろなので味は格別で、より脂が強い。
「赤貝」に関しては都内No,1だ。
特に大型の閖上を、握る直前に貝を開く。
まな板の上に真っ赤な血が飛び散る。
貝なのに血液にヘモグロビンを持つのはこの貝くらいだろうが、それが本物で活きの良い証しに他ならない。
口の中に広がる鮮烈なほど爽やかな香りがここまで強い赤貝を出す店を僕は他にまだ知らない。
その他、この日悶絶のネタは『寒ブリ』
氷見モノはまだ時期が早く、この時期は土佐産だそうだ。
真冬の寒ブリほど脂は強くないが、それでも爽やかな脂の旨味はそんじょそこらの鮨屋の大とろを遥かに凌駕する味わいだ。
『シメサバ』『雲丹』なども相変わらず美味くって、やはりこの時期の鮨屋はパワーの強烈なネタの宝庫だね。
この店の握りはサイズが大きい。
「すきやばし次郎」も以前はこれくらいのサイズだったが、有名になりミシュランに載るようになって小さくなった。
この大きさは古い江戸前鮨店の特徴で、「握り鮨」が江戸時代に屋台でオニギリのような形から始まった名残だ。
オニギリサイズだといくらなんでも食べ難いから包丁で2つに切って出されるようになったが、それが今でも握りを2カンづつ出すルーツと言われる。
昔ながらの大きな握り、今ではどこの鮨屋も握りのサイズは小さくなる一方だが、こうやって最高のネタを迫力あるサイズで頬張るというのも凄く楽しい。
この店のシャリは若干柔らかめ。
それもこのサイズの握りなら必然で、小さい握りの鮨に見られるようなキリッと固めのシャリだったら物凄く食べ難いだろうからね。
1つ注意点として、このようなネタは一見さんには出されない。
銀座で食べたら1カンで3000円を超えるようなネタの握りなので、これらのネタを沼袋の商店街で一見さんに出したってお会計の時に腰を抜かされて終わりなので、一見さんにはまぐろでもそれなりの値段にそったランクのネタが出される。
この場所の飾りっ気のない昔ながらの鮨屋でこういった最高のネタを出し1人2万円〜を取るには、客と店との長い付き合いによる信頼関係が必要で、この店はそういった多くのファンによって支えられてきた店なのである。
だから、僕のレビューを見て行ってみて「?」と思う人がいるかも知れないが、それで当然なのである。
だれかれ構わず最高のモノを出して1人3万円以上の会計を出す銀座の鮨店とは条件が全く違う事を知らねばならない。
(2013,6月)
今年で創業79年目を迎えた歴史と実力を兼ね備えた素晴らしいお鮨屋さん、今日は部下とランチに寄りました。
この店の代名詞でもある『本まぐろ』、今の時期は鳥取産だそうです。
まぐろとしてはキツい時期ですが、流石は中乃見家さん、ネットリ極上なとろを食べさせてくれました。
スジを外して切りつけられるので歯に当たるモノが何も無い、極上な歯触りがこの店の素晴らしい仕事によって生み出されます。
最高の熟成具合と温度管理、そして切りつけ、まぐろを美味しく食べさせるのにコレ以上は無いでしょうな〜。
コレこそ江戸前鮨の仕事ってモンです。
何でもカンでも仕事をすれば「江戸前だ」と言う向きもありますが、ワタシはそう思いません。
「どうしたらこのネタは1番旨いか」、コレこそ江戸前鮨の仕事ってモンです。
〆る必要も無いのに〆ちゃったり、柚子の皮粉をかけたり炙ったり、多くの店でそーゆー余計な仕事を施して「江戸前だ」なんて鮨がよく見られますが、それらは工夫や努力と言うより誤魔化しってニオイがプンプンします。ダレた鯵を酢〆にすれば喰ますが、良い鯵なら〆ない方が良いに決まってますからね〜。
この店のまぐろにはそんな愚行は一切見られません。コレぞ「江戸前鮨としてのとろだ」と思います。ただ良いまぐろを仕入れるだけでは無い、熟成管理、温度管理、仕事、だからまぐろは江戸前鮨の華なのです。
この日食べた握りは『まぐろ中とろ、平目昆布〆、かんぱち、赤貝、赤貝ひも、生たこ、青柳、烏賊、タイラギ、雲丹、生とり貝、穴子、まぐろ中とろと三つ葉の手巻き』です。
この店の握りは昔ながらの大き目、良いですな〜。
シャリは粒がしっかりしているが硬いワケでは無い旨いシャリです。
赤貝はその都度貝を開くので香りがとても良いです。青柳の風味も絶品、タイラギはとてもしっかりした大きいもの、生とり貝も肉厚で甘いとり貝です。貝が旨いと酒が欲しくてたまらなくなりますね〜。
そして締めはこの店のスペシャリティーのとろの手巻きです。三つ葉を入れるのが中乃見家流です。旨いですよ〜。
うんうん、相変わらず旨いまぐろ、旨い鮨です。
この時期でもこれだけ旨いまぐろですが、やはり最高に旨くなるのは冬です。
今から楽しみですね〜。
(2011、8月 再投稿です)
西武線新宿線沼袋駅、そこから新青梅街道へと続く一方通行の道に沼袋商店街があります。
この店は、その商店街の中ほどにあります。
もう何度も書きましたが、ココは歴史ある鮨の名店です。
40年以上のお付き合いをしています。
この店が何より拘っているのが『マグロ』、その時期その時期で旨い産地のマグロをしっかり熟成させて出します。
刺身にしろ握りにしろ、マグロの「スジ」は全て取ってしまうので、その歯触りは極上の絶品です。
じゃ腹、ハラ上、砂ずり、背ビレ下、カマなど、風味や味わいの違う中トロ大トロを思う存分楽しめます。
まず初めに、その日の最高の状態の部位を「ど~ん!」と出してくれます。
スジを外しているので一見ヤキニクみたいです。
食べると、なんとも言えないいい香り、その後マグロ本来の野性味を含んだ味わい、そして脂の旨みが口いっぱいに広がります。
「ああああ~、もうタマラ~~~ンっ!」
で、このマグロの刺身、少し置いておくと身からジワジワ脂が滲み出てきます。
魚の脂は低温で溶けるので、こうなるとより一層甘みと旨みが増します。
部位の違いだけではなく食べる時間差によっても違う味わいを楽しめる、これがホンモノが持つ凄みですな。
そして、マグロという魚は、その中でも『トロ』という部位は、握りにすることによってその旨みが最大限に引き出されると思ってます。
よく「出会いモノ」とか「マリアージュ」なんていいますが、その中でも「マグロ」と「シャリ」のペアは最高の出会いモノではないでしょうか。
強いマグロには強いシャリが合う。
なので、この店のシャリは酢も砂糖も強めです。
コレがマグロの持つ良さを最大限に引き出してくれます。
この店の握りは伝統的な大き目のサイズ。
コレがいいんです。
飲み系の鮨屋でよく小さなサイズの握りを出す店がありますが、アレは好みではありません。
鮨というのは握り1つで旨みが口いっぱいに広がらなければダメです。
もう1品、この店のマグロを旨く食べるメニューとして「トロと三つ葉の手巻き」があります。
いわゆる「ねぎとろ」の三つ葉バージョンですが、この店の極上な味わいのトロにはネギではダメです。三つ葉が丁度いい。
その他、『こはだ』『煮はまぐり』『新烏賊』『あじ』『うに』『赤貝』『わらさ』なんてところを握ってもらいました。
モチロンどれも最高です。
詳しく書きたいのですが長くなってしまうのでまた今度にしますね。
ちなみに、この日のマグロは「塩釜」でした。
大間も出始めましたがまだ少し小さく脂の乗りも今ひとつだそうです。
大間が旬を迎える9~10月の再訪を楽しみにしています。
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(2010、8月 再投稿デス)
しかし、今年の異常気象というのはまさに異常のようですね。
もう、『大間の本マグロ』にお目にかかることが出来ました。
大間の旬は本来であれば秋~冬のハズ、それがもうこんなに大きいマグロが揚がるなんて、ソリャ好きだから嬉しいですが、デモやっぱし何かおっかない気もしますなぁ。
このお店、とにかくマグロにコダワッタお店です。
極上の香り、極上の甘み、極上の旨さのマグロを出すために徹底した努力を続けている老舗です。
日本中、イヤ世界中から納得のいく本マグロを仕入れて、それをじっくり熟成させて、出すときにはスジを一切残さない、だからほんの少し置いとくだけでジワジワと脂が滲み出てくる、口に入れると「スゥーーー」っと溶けてしまいます。
マグロというのは同じものでも、刺身で食べるのとニギリで食べるのとでは味わいがガラっと変わります。
シャリと一緒になることによって甘みがいっそう増すんですな、コレが。
なのでこういう本マグロの中トロの部分は握りで食べた方が旨い気がします。
これから冬に向かってドンドン旨くなる本マグロ、8月でこれだけ旨いんですから、本番が今から楽しみでなりません。
モチロン、その他のネタも旨いです。
この日はスズキの昆布締め、ゆりあげの赤貝、新子が特に旨かった。
酒は黒龍の大吟醸、イヤ~、旨かった、その一言です。
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(2010、3月投稿分)
ココはワタシの父親が若い頃からヒイキにしているお店。
先代のご主人の頃からのお付き合いです。
私鉄の、あまり栄えているとはいい難い商店街の中にある、一見ごく普通のお寿司屋さん。
でも、その隠れた実力はモノ凄いものがありますよ。
特筆すべきは『マグロ』、大間だろうが紀伊だろうが隠岐だろうがボストンだろうが、その時期によって最も旨いとされる産地のマグロを仕入れ、熟成させて食べさせてくれます。
しかも、スジと並行に包丁を入れるので、握りでも刺身でもスジが一切ありません。歯触りがトンデモナク良い。
丁度良い熟成具合なので、中トロなどは室温だけでもジワジワと脂が滲み出てくる。とても上質の脂なので、しつこさや生臭さは一切ありません。どれだけタップリのワサビを入れても、ほとんど効かないほどです。
ネギトロにしてもイケますが、ワタシの場合はネギではなく三つ葉と一緒に手巻きでもらいます。とても合うのでゼヒお試しクダサイ。
この店のマグロの旨さは、銀座で旨いマグロを食べさせる『きよ田』『さわ田』『すきやばし次郎』にも、けっしてヒケをとりません。食べ比べた結果、これだけは自信を持って言えます。
その他のネタもヌカリはありません。
赤貝も注文が入るたびに貝を開けるところから始めます。ウニは最上級のものを入れてます。アナゴや煮ハマグリなども絶妙のツメが塗られて出されます。
これだけパンチの効いたネタがそろっているので、それを受け止めるシャリもしっかりした味付けがなされています。
握りのサイズは伝統的な江戸前を思わせる大き目です。
ズイブン前に、この店の先代は小野二郎さんと一緒に修行されたことがあるとうかがいました。たしかに「与志乃」系に近い握りはそういうことかと納得しました。
お酒はいつも「黒龍」の大吟醸か「久保田」の万寿をやります。
最高のマグロをさんざん食べて、こういうお酒をガンガン飲むのでこういうお会計になってしまいますが、でもその価値は十分あります。
普通のオキマリもあります。その場合はネタも普通のものが使われます。なんつったって沼袋の商店街のお寿司屋さんですからね。
でも、せっかくココにいったのなら、フトコロが温ったかければオヤジさんに「最高のマグロが食べたい」と言ってみて下さい。
きっと、満足させてくれますよ。
10位
1回
2016/05訪問 2016/05/23
【仙台】精米歩合93%、四合瓶で4万円超えの凄い日本酒。さてそのお味は、、、。
先月に引き続き国分町にやって来た。
そして地雷也。
今回の目的はキンキの他になんと言っても先月から気になっていた日本酒『残響スーパー7』だ。
精米歩合93%、つまり酒米を削りに削って7%しか使わないのだそうだ。
些かダサいネーミングだが、なんと言っても物凄い精米歩合だし、この店での売値が4万円オーバーということで、是非一度は飲んでみたかった。
今まで僕が飲んだ日本酒で一番美味しかったのが「黒龍 石田屋」、一番高かった日本酒も「黒龍 石田屋」。
今回の残響は価格的には石田屋を上回る。
味はどうなのか、物凄く楽しみだったのだが、残念ながら石田屋や同じ黒龍の二左衛門を飲んだ時ほどの感動は得られなかった。
ただ、それは酒の味云々と言うよりも、炭火焼きの香りが立ち込める店やわりと大味とも言える炉端焼き料理との相性があまり良くないのではとも思える。
限りなく端麗な酒を味わうのなら、やはり料亭や鮨屋が良いのかな。
この店の雰囲気や料理に酒が負けてしまってるという印象で、僕的には残響を飲んでしまった後にもらった純米酒の方がしっくりくるという印象だった。
料理はいつもながらとても美味しかった。
宮城産の赤貝や岩牡蠣、カワハギの造りと肝、身がびっしり詰まった毛がに、そして何よりキンキの塩焼きとスープ、もう最高だ。
ホント、この店のキンキを食べちゃった後にそのアラで作ってくれるスープの美味さといったら例えようのない美味しさだ。
ごちそうさまでした。
(2016,4月)
今週末は仙台。
と来れば先ずはこの店で名物の『吉次』(きんき)だ。
この店のきんきは世界一、さらにきんきを食べちゃった後のアラで作ってくれるスープは宇宙一、僕はこのスープが第一のお目当てだ。
しっかし美味いね~。羅臼産のきんきだそうだが、ホントに美味い。
その他『平目のお造り、赤貝のお造り、はまぐり焼き、つぶ貝焼きなどもとても美味しかった。
酒は宮城の銘酒『伯楽星 純米吟醸』、爽やかできんきと凄くよく合う。
その伯楽星の特別な酒『残響』の話を聞いた。
四合瓶でなんと43200円だそうた。
これは是非とも飲んでみなければならない。
こーゆー酒はちゃんと準備してもらわなければね。
だから次回の予約にしてもらった。
仙台には来月また来るからその時のお楽しみにすることにした。
友人と美味しい酒と美味しい料理をしっかりと楽しんだ。
さて、それじゃあ夜の国分町に突撃と行こう。
(2013,10月)
仙台に出張、しかも今回は泊まる事が出来たので、夜はもちろん国分町に繰り出しました。
先ずは晩メシ、と来ればワタシが幾つか知っている昔ながらの旨い店の一つがこの郷土料理屋さんです。
新鮮な海の幸山の幸の宝庫、それらを炭火焼きや刺身で食わせてくれます。
中でも有名な名物が『キンキ』の炭火塩焼きです。
それでなくても旨いキンキ、でもこの店のキンキは格別旨い。
大振りで脂がタップリ乗ったキンキ、もうサイコ~です。
ジューシーな身はモチロンですが、ワタシが好きなのは皮の部分です。
ちょっと香ばしくて旨みが詰まってる、もうタマリマセ~ン。
更にこの店ならではのスペシャルが、食べ終えて頭と骨だけになったキンキをスープにしてくれる事です。
このスープ、凄いですよ~。
コレに使われてるのはさっきのキンキの頭と骨だけ、それを短時間水で煮ただけで、出汁や酒や調味料さえ使われていないそうです。
しかしその味はまさしくキンキそのもの。
キンキの旨み100%、しかし全くクドくなくて爽やかな味わいです。
この店に来たらキンキはマスト、キンキを食べたらスープはマストですぞ~。
で、スープと共に食べて欲しいのが『味噌焼きおにぎり』です。
ナカナカ大きなおにぎり、表面に塗られた味噌が香ばしく、中はホカホカの白いご飯、梅干しも入ってます。
キンキのスープと合いますよ〜。
その他の料理もグレードは高めです。
鶏を豪快に串焼きにしてみたり、刺身も大振りな切り身ですが美味しいです。
酒の種類もいろいろありますが、特に「キンキに合わせた」というオリジナルの吟醸酒は店名と同じ名前、しっかりとした強めの旨い日本酒です。
久しぶりに来ましたが、やっぱしキンキはここですね〜。
人気店なのですが店がやや狭くて暑いのがタマにキズ、値段もワリと高めなので出来ればもう少しゆったりしたいですね。
ともあれ、キンキの旨さではやはり日本でもトップクラスの名店ですよ〜。
この店に行くのは久しぶり。
ダイエットを始めて以来、好物でもあり炭水化物爆弾でもある鮨を遠ざけてはいるが、それでも月に一度くらいは食べたくなる。
12月のこの時季は大間の本まぐろがとっても良いとくれば、もうこの店以外考えられなかった。
「随分お痩せになりましたね〜」と大将、ダイエットを始めて以来久しぶりに会う人の反応はだいたいこーゆー具合だが、やっぱり嬉しいもんだね。
この日、大将が出してくれた酒は黒龍の「龍」という大吟醸、黒龍らしくとても爽やかでスッキリしていて美味かったな〜。
肴は『平目、鯛、縞鰺、生いくら、小肌、蒸しあわび、みる貝、赤貝、まぐろをいろいろ、平目潮汁』、握りはそれらの幾つかに『うに、車海老、煮はまぐり、穴子』が加わった。デザートは『たまご焼き、干し柿』だ。
やはりどれも美味い。
本来は肴と握りでネタがダブルのは好きではないが、何と言ってもネタの持つパワーが凄いのとシャリがこの上なく美味いので全く問題ない、と言うかむしろ大歓迎だ。
どれも凄かったが、やはりまぐろが素晴らしかった。
とろだけでもじゃ腹やカマや背ビレ下などいろんな部位を食べさせてくれた。
脂具合も熟成具合も申し分無し、甘さといい香りといい素晴らしいまぐろだった。
う〜ん、やっぱしこの店の鮨は最高だ。
大間が終わる前に来て大正解だった。
(2014,8月)
今日は友人が地方から上京、彼と東京で会う時はこの店で鮨を食べてから銀座でクラブ活動が定番コース。
とくれば、今夜だけはダイエットは小休止、思いっきり食べて飲むことに致しましょう。
ダイエットを始めて以来マトモな鮨を食べるのは初めてです。もう味も忘れかけてたカモ。
しかし旨いっ!やっぱし旨いっ!
俺が大好きな鮨の最高峰はやっぱしコレですね〜。
流行りで人気の鮨屋のようにネタ数が多いワケじゃないしコジャレた肴があるワケじゃない。
あるのは最高な素材と必要最低限な仕事だけ。
それが大好きです。
噴火湾のまぐろは冬の大間に負けず劣らずの濃厚な味、赤身、中とろ、大とろをそれぞれ部位を変えての波状攻撃にノックアウト寸前。
季節のネタとしては新子と新烏賊。
3枚付けや4枚付けの小さ過ぎる新子は見た目は良いが味が浅い。これくらいの大きさが新子としてはベストではないかと思う。
仕込んだばかりの若い新子と少し熟れた新子の2種類、どちらも旨い。
新烏賊はその極上な食感が真骨頂、天使のホッペタのようだ。新烏賊の下足も出してくれた。
そして、まぐろと並ぶこの店の代名詞である穴子、染み渡るな〜。
この日の白身は星ガレイとマコガレイ、ワタシは白身の王者はマコガレイだと信じて疑わないが、極上の星ガレイは別格かも知れないな。ただ、関東では極上の星ガレイを安定的に仕入れるのは不可能、やはりこのネタは関西ならではなのだろう。この夜のように極上モノにお目にかかれればラッキーだ。
この日大将が出してくれた酒は黒龍のしずくと八海山の非売品の大吟醸。
この店の繊細この上ない素材の味を引き立てるのにこれ以上ない淡麗な美酒、これを2人で痛飲しました。
イヤ〜、旨かった、久しぶりのきよ田、久しぶりの本物の鮨、旨い酒、もう最高です。
すると、この店の御手洗いの扉などが少し新調されているのに気が付いた。
聞けば、この店の先代からの常連である向島の職人さんの作だそうだ。
どこまでも粋、御手洗いの扉に見惚れてしまうなんて初めてだった。
(2014,2月)
鮨好きの友人が上京、「旨いモン食べてガンガン飲もうぜ〜」と気合十分、「よっしゃ〜、なら銀座を制覇するか〜」とワタシ、とくれば先ずはこの店で下地作りです。
旨い酒、旨い肴、旨い握り、友人や大将との楽しい会話、銀座の夜はこうして始まるのが良いですね。
解禁になったばかりの白魚、この上なく甘く爽やかな香りのミル貝とミル貝の貝の子、極上の味わいの鯛と平目、春の風のような赤貝、こはだ、車海老、煮はまぐり、烏賊、雲丹、蒸し鮑、穴子、そして日本海のまぐろ、、、。
「最高」では無い物は無い。全てが最高。
圧巻は握りに入ってからのまぐろラッシュ。赤身、中とろ、大とろ、さらに部位を変えまぐろを味わい尽くしたというカンジ。
今までは「ソレは何処産?」とか「熟成して何日目?」なんて聞いていたが、最近は聞こうとも思わなくなった。
この上なく旨いのだからそれで良いじゃないか。
聞いてどうなる?
信頼する料理人が自信を持って出してくるのだから、ただ黙って食べれば良いだけだ。
「しかし旨いな〜」と唸りながら食べる我々、それをにこやかに見守る大将、「良い時間」が静かに流れる極上の空間だ。
大将が出してくれた酒は黒龍の3種類、この店の澄み切った味わいの鮨にはぴったりの酒。
食べ終わると大将が「今日はこれからどのクラブにご出陣ですか?」と聞くので、「イヤ〜、候補は2~3あるんだけど、どこから攻めるかまだ決めてないんだよね〜」というと、「それなら私が気に入ってるクラブに案内しますよ。お二人なら絶対に気に入りますから。」という大将、会計を済ませるとその店まで連れてってくれました。流石は大将、ストライクでしたよ〜。
(2013,9月 再投稿)
大間の本まぐろの季節がやって来ましたね〜。
まぐろは鮨ネタの王者、その理由はシャリに最も良く合いシャリと一つになる事でその旨さが何倍にも膨らむのがまぐろだからだとワタシは思ってます。
同じまぐろでも刺身で喰うのと握りで喰うのとでは旨さがゼンゼン違います。
まさしく鮨の為にあるような魚、そんなまぐろの中でもこれからの時期に大間で揚がる物は極上です。
まぐろとくればこの店、なのでさっそく友人と味わいに行きました。
『赤身、中とろ、大とろ』をそれぞれいろんな部位で楽しませてくれました。
旨い、旨すぎる。
ねっとり濃厚でありながらとても爽やか、甘くてホンの少し酸っぱくて、香りも極上です。
相変わらずクッキリと冴えたシャリとの相性はこれ以上ないくらいバッチリです。
その他の利尻の平目を始めとするネタの数々も素晴らしい。
九州のこはだも新しい物と仕込んでしばらく経った物を2種類、肴と握りで楽しませてくれました。
そして徐々に脂が乗ってきたアナゴも、まぐろと並んでこの店を代表するネタです。そして旨すぎる。
この日はお酒も二種類、黒龍の他に非売品の八海山もありました。
この酒がまた凄い。
綺麗で強くて、まさしくこの店の鮨とバッチリ合う旨い旨い酒でした。
ふぅ〜、もう満腹、大満足です。
次回はもう少し秋が深まった頃に来ようかな。
さらに脂が乗ったまぐろ、今から楽しみです。
(2013,4月 再投稿)
二ヶ月ぶりに友人と行きました。
頂いたのは『まぐろ、マコガレイ、白魚、鯵、縞鯵、生とり貝、赤貝、ハマグリ、蒸し鮑、雲丹、こはだ、車海老、穴子、玉子』を肴と握りでいろいろ頂きました。
やっぱしどれも旨かった〜。そしてサンザン飲んじゃいました。
普通、こーゆー鮨屋で肴と握りでネタがカブるのはあんまし好きでは無いのですが、この店だけは全く別で大歓迎です。
全てのネタのパワーが凄くって、例えば雲丹や赤貝などは普通は塩か煮切りが欲しいところですが、この日のそれらのネタは塩も煮切りもなんにも要りません。旬のネタが持つパワーの凄さに脱帽です。
この日のまぐろは高知産、いろんな部位を7~8箇所ツマミや握りで頂きました。春のまぐろ特有の素晴らしい香りです。
旬のマコガレイはワタシが白身で1番好きなネタ、特に縁側は絶品で、縁側としては平目よりよっぽど好きです。いつものようにアラから取った潮汁、絶品です。
ハマグリはなんと今や幻の江戸前です。なるほど、コレがホントのハマグリの味ならば、世間一般に出回ってるモノとは明らかに別物ですね。
縞鯵はアラを塩焼きにしてくれました。コレ、泣けるほど旨い。
名残りの白魚は雄雌2匹づつ、雌は卵をいっぱい持っていてまた独特の味わいです。
そして、この店では今期今日からスタートしたと言う生のとり貝、コレがまさにスペシャルな逸品でした。
物凄くデカいけどとても繊細な味と鮮烈な香り、全身が爽やかさで包まれます。
イヤ〜、旨かった〜!喰って飲んでサイコーです。
やっぱしお気に入りの鮨屋は良いですな〜。
これで勢いついて久しぶりに銀座のネオン街で明け方まで暴れちゃいました。
「俺もまだまだイケるな〜」と妙にご満悦なオッサン2人です。
(2013,2月再投稿)
四ヶ月ぶりに友人と訪問、極上の酒と肴を楽しみました。
この店に来ると何時も『まぐろ』の旨さに驚かされますが、今回特に『隠岐の本まぐろ』にはひっくり返りました。
中でも『とろの漬け』にはビックリしました。旨い!旨すぎる‼
極上の味わい、極上の香り、こんなに爽やかでこんなに味が濃いとろは食べた事がありません。最高のまぐろをギリギリまで熟成させた結果、こんなにも旨くなるんですね。改めてまぐろとこの店の凄みを思い知りました。
同じまぐろの『赤身』や『赤身の漬け』や『漬けてないとろ』も同じ、とにかく「旨い!」としか言葉が出ませんな。
その他『閖上の赤貝、蒸し鮑、蒸し鮑のヘソ、生とり貝』等をツマミで、『佐島の真鯛、白魚、アオリ烏賊、車海老、雲丹、コハダ、穴子』などをツマミと握りで味わいました。
色々なネタを出すような鮨屋では、普通ツマミと握りでネタがダブるのは好きでは無いのですが、この店に限っては大歓迎です。
この店はそんなに多くの種類のネタがあるわけではありません。しかし、それらのネタはどれも極上中の極上です。鮨ネタはシャリと一緒になる事でさらに旨くなるので、先ずはツマミで楽しんで、その後で同じネタをニギリとして楽しんで、そんな楽しみ方が出来る数少ない鮨屋ですな。
イヤ〜、旨かった旨かった、もうサイコーです。
この友人とは、何時も食事した後にはクラブにレッツゴーなんですが、この店で食事するとその後の戦意が大きく削がれるんです。あまりに満足しちゃうので他の欲求が萎えちゃうんですな〜。モチロン飲みには行きますが、2人ともまるで聖人君子みたいになっちゃいます。
我々のスケベ心まで削ぐとは、改めて「きよ田、恐るべし」ですな〜。
(2012,10月再投稿です)
青森のくろまぐろが旨い季節がやってきましたねぇ〜。
ヒカリモノもいいし白身もいい、貝や穴子もいいですが、やっぱし鮨ネタの王者は冬のクロですな〜。
まだ少し型は小さいのですが、待ち切れずに友人とこの店にやって来ました。
大将が出してくれた本まぐろのいろんな部位の赤身と中とろ、もう最高でした。
確かに旬真っ盛りの味わいと比べると「あと一歩」ってカンジですが、それでも香り、甘みは素晴らしい。
冬の青森産特有の深い味わいはタマリませんね。
あと1~2ヶ月経ったらどれだけ旨くなるのか、想像しただけで震えて来ます。
さらに、この日大将が自信満々で出してくれたのが『佐島の真鯛』です。
コレまたスゴい鯛でした。
背の身の刺身、塩で食べても良し、塩&山葵も良し、モチロン煮切りでも良しです。同じ身の握りは昆布締めで、もう泣けます。さらにこの鯛の砂ずり部分を刺身で、ワタシはこれほど旨い鯛の刺身を食べたコトが無い。脂が乗っているんですケド、兎に角ソレが爽やかで、熟成された香りと極上の甘みと合いまってもう気絶ものの旨さでした。鯛1匹から4~6切れしか取れないので、常連の特権ですな。
トドメはこの鯛の骨とアラから取った『潮汁』で、コレはもう即死ものの旨さです。
この他『鮑酒蒸し、いくら醤油漬け、締め鯖、小肌、雲丹、烏賊、大車海老、赤貝、穴子、かんぴょう巻き、たまご』などをツマミで握りでいろいろ食べました。モチロンどれも最高の味わいです。
酒もサンザン呑んだなぁ〜。『八海山 大吟醸』と『黒龍 大吟醸』を取っ替えひっかえどんだけ呑んだだろう。最後の方は記憶が定かではないのですが、何故かその後行ったクラブの記憶はバッチリなのが不思議です。
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(2012、8月再投稿です)
友人とエクストラコールドでノドを潤した後、食事は銀座で行きつけのこの店です。
先月行ったばっかしなので、ネタは殆ど同じです。
しかし、その中でも8月ならではの驚きの味わいと出会えました。
この店の代表選手の『まぐろ』、この日は入店直後から大将が「今日は最高のまぐろがありますよ~」とおっしゃっていたように、冬の極上の大間に匹敵するような最高のまぐろが楽しめました。
『北海道噴火湾産のまぐろ』、これをじっくり熟成させたまぐろはまさしく極上中の極上です。『赤身』はネットリ濃厚、『中とろ』は美しくて細かいサシがまんべんなく入っていて、『大とろ』に至っては白く輝いています。
味わいが最高なのは当然ですが、旬の大間が持つあの独特の崇高な香り、それが一層強くなって口の中に甦りました。
夏のまぐろと言えばどちらかというと爽やかさが身上ですが、この時期にこんなまぐろと出会えるなんて、さすがわ「きよ田」、全面降伏です。
もう1品は『大車海老』です。
コレ、なんと『秋田産』だそうです。
秋田の車海老、あまり有名ではありませんが、実はこの時期だけ最高の大車海老が数は少ないのですが揚がる事があるのだそうです。
大将が築地で目ざとく見つけて、その中でも最高の物を選り分けてきたのだそうで、それをサっと茹でて出してくれました。
何より、その色合いの美しさに圧倒されました。
燃えるような赤、透き通るような白、最高に美しいです。
その味わいは、、、上手い言葉が思いつきませんが、旨みが倍、甘みも倍、そして、これは良い鮨ネタに共通して言える事ですが、何より香りが素晴らしいの一言です。
ワタシの携帯のカメラでは、まぐろといい大車海老といい、その美しさを全く捉えられないのが残念です。
その他のネタもやはり秀逸、新子、〆鯖、とこぶし、紫雲丹、真子鰈、星鰈、縞鯵、穴子、、、、、。
さらにこの日は大将がまたしても旨い酒を出してくれました。
『黒龍』の杜氏の名前を冠した大吟醸、名前は忘れちゃいましたが、淡麗そのもののさけを友人と2人でメチャクチャ飲んじゃいました。
ワタシにとっては最高の鮨屋、そこで気心知れた友人と飲む酒は何より最高です。
大将、いつもありがとうございます。次は秋が深まった頃、極上の大間を味わいに伺います。
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(2012、7月再投稿です)
このお店、5点の昇格です。
友人と訪れ旨い肴と握りの数々を堪能し、もうコレ以上は望めないだろうと思い昇格させました。
この店のスペシャリティーは『まぐろ』『小肌』『穴子』です。
この時期のまぐろはもう終わりに近づいた「佐渡」産です。
最高の熟成具合、香りも味も絶品、特にまぐろはシャリ」と一緒になって何倍にも旨くなる。この日は握りで『赤身、中とろ、大とろ、大とろ(蛇腹)、中とろ海苔巻き』を堪能しました。旨すぎて悶絶です。
『穴子』はいつも通りフワトロの煮穴子を「ガッ!」っと炙って死ぬほど熱くなったヤツを決死の覚悟で握ります。ホントに旨いです。
『小肌』は『新子』はつまみと握りで爽やかで若い味わいを楽しんだ後に『小肌』も握られます。この小肌、一週間熟成させたというスゴい旨さ、シャリとの間にオボロが忍んでいました。親子両方楽しめるのは楽しいですが、やっぱし味は親の小肌に軍配ですね。
その他、つまみは『真子鰈、真子鰈えんがわ、真子鰈潮汁、生とり貝、大とろ炙り、蒸し鮑、玉子焼き』です。
この中で特筆すべきは『生とり貝』です。かなり大きいサイズですが、味も香りも最高でした。スイカのような清々しい香りが鼻に抜けます。『真子鰈の潮汁』も相変わらず極上の味わい、鰈の全ての旨みが凝縮されています。
握りはその他は『真子鰈、星鰈昆布〆、赤貝、車海老、雲丹、雲丹巻き』です。
真子鰈と星鰈を両方味わえたのは嬉しかった。ワタシとしては純そのものの真子鰈の方が好きです。
酒は『黒龍 大吟醸』、こーゆー鮨にはやっぱし個性的な酒より淡麗で爽やかな酒が合いますね。
デザートの『桃太郎』という種無しのマスカットも旨かった。皮ごと食べられるんですな。
やっぱりこの鮨屋は最高です。
大将や若い職人さんといろんな話をしながら、友人とゆっくり飲めて食べられる、出される料理は全て旨い。
まさしくワタシ的にトップクラスのお店です。
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(2011、12月再投稿です)
再びきよ田さんです。
友人とゆっくり飲みながら心から寛いで話しが出来る店としては、今やこの店がイチバンです。
そして何より大間のマグロが最高に旨い時期、またしても極上でじっくり熟成されたいろんな部位のマグロを堪能出来ました。
さらにこの日は大将が『黒龍 しずく』を出してくれました。
とても淡麗だけどしっかりと個性もある旨い旨い酒で、マグロにカンペキに合います。
直前なのに無理を聞いてくれた大将、ホントにありがとう御座いました。
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(2011、11月再投稿です)
地方に住む友人が上京したので、前回も一緒に行ったこの店に行きました。
前回彼をこの店に連れて行ったらとても喜んでくれたので、この店の代名詞でもある『黒マグロ』が、特にその近海物が旬を迎えたこの時期にこの店に再訪するコトはもう必然です。
前日の予約だったので初めは「明日は予約でいっぱいです」と言われたのですが、名前を告げると大将にかわってくれて「777さんですか、お久しぶりです。ご希望の時間より少し遅い時間なら席を用意しますよ。最高のマグロが入っているのでゼヒどうぞ」と言ってくれました。
今日では、時期によって多くの地域でマグロは獲れますし冷解凍の技術向上によって外洋産のマグロも通年美味しく食べられるようになりましたが、やはり旬の『大間の本マグロ』の味は格別です。
初夏の頃の軽く爽やかだったマグロが、晩秋になってネットリ濃厚な味わいに変わるこの時期は、まさに「マグロを喰わずして何を喰う」です。赤身の味も濃厚になりますし、タップリのった脂も極上な味わいですよね。
また、マグロは部位によって味わいはマッタク違います。
ひと口に『とろ』と言っても『大とろ』、『中とろ』があって、それも「腹かみ、腹なか、腹しも、背かみ、背なか、背しも、かまとろ、かま」と其々味わいが違います。
さらに「じゃ腹」や「砂ずり」でも筋を入れた方が好きな人、剝して筋が無い方が好きな人と好みも分かれます。
以前、すきやばし 次郎の店主の二郎さんに、「ウチは常連さんには、その常連さんが好みの場所をお出しするようにしているんです。この人は背ビレの下の部位、この人には砂ずりの剝しを、ってな具合です」と伺ったコトがあります。
良い鮨屋の常連になる意味とはこーゆーコトです。店主が最高に旨いと思った部位でも、その人の好みに合わないカモ知れない。お互いに理解し合い尊敬しあえるようになれば、最高の鮨を食べることができるというコトです。
有名店に1度行っただけで「高いだけ」とか、なかなか予約が取れない人気店にタマに行って店主の好みを押し付けられる、それでは「旨い鮨を喰った」とは言えませんからね。
有名店や人気店の鮨をある程度知ったら、あとはその中でも気に入った店を何軒かに絞りそこの常連になる、コレが一番旨い鮨を食べるコトが出来る方法だと思います。
この日はとても親交の深い友人との酒、そして旨い鮨、最高の夜でした。
ツマミは『利尻の平目』(コレ絶品)、『じゃ腹炙り』(泣ける)、『蒸し鮑』、『いくら醤油漬け』、『こはだ』
握りは『まぐろ』(赤身、中とろ、大とろのいろんな部位と巻きもの)、『こはだ』、『雲丹』、『穴子』(コレも絶品)です。
どれもホントに旨かった。
旬の大間って独特の香りがするんです。ちょっと酸っぱくて甘いような香り、これが良いマグロになるほど強くなる。良いマグロを1週間くらい熟成させた丁度食べ頃のマグロの香り、なんとも爽やかで色っぽいです。
そして、何より言えるコトは、「良いマグロはシャリと一緒になってその旨さが何倍にもなる」です。
刺身で食べるより、ゼッタイに握りで食べるべきです。
なのでシャリも重要です。
この店のシャリは、とにかく粒がしっかりクッキリしています。新潟の山奥の小さな田んぼで獲れる米だそうで、まさにこの店のマグロを受け止めるのにピッタシな米ですな。
友人との楽しい酒でかなりいいコンコロモチになってしまったので、写真はあんまし撮れてません。
いろんなマグロの艶やかな姿をお見せしたいのですが、ココの鮨は写真で見るより店で直に見て食べるべきなので、大間が終る前にゼヒお出かけクダサイませ。
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(2011、6月投稿分です)
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銀座に高級な鮨屋は数あれど、かつてここはその中でもトップクラスの店だった。
日本一値段が高い鮨屋、日本一敷居が高い鮨屋、日本一マグロが旨い鮨屋であった。
財界人や文豪たちのサロンのような店だった。
「新津武昭」氏、伝説の鮨職人でありこのきよ田の主だった氏の鮨は、当時まだ若造だった俺には有り難過ぎてよく判らなかった。
やっと自腹で食べられるようになった今、新津氏はもうこの店にはいない。2001年に引退してしまった。今では鮨 青木 西麻布店で不定期で握っていると聞いたが未だ訪問出来ていない。
新津氏は弟子を取らなかったので現在のこの店の主の鮨がどこまで「新津流」なのか、どこまで「オリジナル」なのかは判らない。
新津氏に薫陶を受けたあら輝の鮨の方が近いのかもしれない。
しかし、現在のきよ田の鮨も間違いなくトップクラスの鮨と言える。現在の主も本当に素晴らしい職人で、やはりマグロにかける情熱は誰にも負けないのではと思う。
もしかしたら、以前のきよ田の伝説は現在のきよ田にとって邪魔なのかも知れない。予備知識など持たずにまっさらな気持ちで現在のきよ田を堪能する方がよっぽど利口であり素晴らしい鮨を味わえる、そう痛感しました。
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という前置きはさておき、今日は友人と銀座で食事です。
地方に住む彼が急用で上京すると連絡が入り、慌てて予約しました。
といっても当日になって銀座で彼の希望である鮨屋は、旨い店ほど予約が取りずらい。
銀座で鮨といえばワタシはすきやばし 次郎だが、あそこは握りを食べるだけの店、酒を飲みながら語り合うというのには向かない。
なので、二郎さんのお弟子さんの青空に電話したが満席、あら輝、鮨 水谷、鮨かねさかも同じ、さわ田に至っては店休日ときた。
と、その時この店のことを思い出した。
若い頃連れてってもらって緊張しまくった店。
新きよ田になって1度行ったが、とても美味しかった店。
グルメガイド全盛のこの時代、よく取り上げられる店と比べて地味で目立たないが確実に旨い鮨屋であるこの店があったと思いさっそく予約を取った。
嬉しかったのは、前回この店に行ったのがもう3年くらい前なのに、ワタシの事を覚えていてくれたこと。「ずいぶんお久しぶりですね~」という主の言葉と笑顔がなんとも心地よかった。
この主、とてもソフトで優しい人です。
ツマミからスタート、ビールから冷酒に移り、頃合いを見て握りに移ります。
この日のツマミは『真子鰈、真子鰈縁側、縞鯵、蛸、蒸あわび、大とろ炙り、小肌、雲丹、みる貝、赤身、中とろ、真子鰈の潮汁、玉子焼き』
そして握りが『赤身、中とろ2種類、大とろ、小肌2種類、墨烏賊、生とり貝、穴子、かんぴょう巻き』
この店のカンバンメニューはやはりなんといっても『マグロ』です。
今はマグロがキツい時期だと思ったら、そんなコトは無く、日本海の佐渡付近で獲れる一本釣りの本マグロが最高に旨い時期だそうです。
秋から冬の大間の本マグロのネットリ濃厚なマグロとはちょっと違って、僅かに酸味がある爽やかだけど旨みが強いマグロです。
腹カミの筋の多い大とろを薄くスライスして炙ったツマミは最高の味わいです。
そして、やはりマグロは握りになることでより一層美味しくなる。同じマグロ、同じ部位なのに、握りで食べるとより一層美味しく感じる。
マグロとシャリの相乗効果、「魚を旨くする」と書いて「鮨」とは、まさにこの事を言うのでしょう。
そして主が胸をはるもう一つのカンバンが『小肌』です。
産地の違う2種類の小肌をツマミと握りでそれぞれ食べさせてくれました。
さらに特筆すべきが『真子鰈』の潮汁、具はなく真子鰈の骨から出た旨みだけの汁、最高の味わいです。
そして、『穴子』、炙る必要なんてない最高の穴子をあえて、しかもかなり強めに炙ります。良い鮨屋、旨い穴子を出す店は穴子は炙りません。「炙るのは質の悪い穴子を誤魔化すため」なんて言いますが、この店は違います。これはちょっと珍しい。そしてこれもトビキリ旨い握りです。「ヤケドとの闘いですが、その価値はあるでしょう?」と主、その通りです。
今や「隠れた名店」、ゼヒお試し下さい。