鈴木ファンドさんが投稿したビストロ マルサンヌ(東京/神田)の口コミ詳細

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鈴木ファンドの東京フレンチガイド

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閉店ビストロ マルサンヌ神田、淡路町、小川町/ビストロ、フレンチ

1

  • 夜の点数:3.7

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 3.7
      • |サービス 3.7
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 3.7
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2010/05 訪問

  • 夜の点数:3.7

    • [ 料理・味3.7
    • | サービス3.7
    • | 雰囲気4.2
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

ビストロの中のビストロ

                                                 業 務 連 絡
                                                 22 . 5 . 29
                                                 鈴ファン第18号

               ビストロマルサンヌ(神田・フレンチ)について

 ここ1ヶ月くらいフレンチから遠ざかっていた鈴木ファンドは、久々にお腹一杯フレンチを堪能したいなーと思い、いつものごとく食べログを検索。すると、評価3.9台かつ、平均予算7,000円前後というこのお店を発見!!これは行くしかないと思い、5日前に速攻予約して訪問しました。
 場所はJR神田駅から徒歩3分。皇居方面に向かう大通りをちょっと進むと、神田シティホテルというビジネスホテルがあり、その裏手にビストロマルサンヌはあります。

1.雰囲気について
 この界隈は、ビジネス街の一角ということもあり、平日は混雑するのでしょうが、休日は対照的にひっそり閑散としていていい感じ。
 店内は、こげ茶色の木材を多用した重厚で落ち着きのある内装。いかにもビストロといった感じです。また、ビストロにしては広々しており、隣席との距離も十分あります。しかも、ブラインドのカーテンを降ろしてくれたので、まったく周りを気にせずお食事を楽しめました。
土曜日の19時30分頃訪問したのですが、客入りは5割程度。週末は都会の穴場的存在です。

2.料理について
 事前に口コミでボリュームがあるという情報を得ていたため、メインにお肉かお魚を選択する4,000円のコースをオーダー。実際、噂に違わずボリュームがあり、このコースを選択して正解でした。個々のお料理の感想は下記のとおりです。
(1)アミューズ:キッシュロレーヌ
 テーブルに置かれたとたん、チーズのいい香りが周りに漂って、食欲をそそられます。
口に含むと、卵のふわっとした食感とやさしい味が楽しめます。結構甘めなのですがハムの塩分が味を引き締め、後味よろしくお酒によく合います。アミューズでキッシュをいただくのは初めてなのですが、スパークリングワインともよく合い、新たな発見です。
(2)冷前菜:シャルキュトリ盛り合わせ
 豚のリエット、地鶏白レバーのムース、鴨のパテの豪華3種類。タイトルに記載したとおり、宝石箱です。(笑) 薄くカットされたフランスパンが添えられており、お好みに合わせて玉ねぎのジャムをつけていただきます。また、同じお皿にタップリお野菜が盛られており、かなりボリュームがあります。
 リエットは、わずかに豚の風味が感じられる上品な味付け。お芋か何かの繊維質が感じられ、ツナっぽい食感です。他の2品がいかにも肉といった感じなので、味に変化をつける存在です。
 ムースは、対照的にレバーの味と香りを存分に楽しめる期待したとおりのお味です。添えられているパンに塗って食べると、お酒がすすみます。
 鴨のパテは、分厚く、まずその大きさに圧倒されます。レアのハンバーグといってもいいでしょう。ナイフを入れるとすぐに崩れてしまうほど柔らかく新鮮、お味も鴨の旨みが凝縮されており、素晴らしい。また玉ねぎがパテの中に含まれていて、シャキシャキした食感が食欲を増加させ、あっという間に食べてしまいました。
 また素晴らしかったのが、添えてあるタマネギのジャム。甘いのですが後味がすっきりしていて爽やか。塩っぽいもののオンパレードなのですが(笑)、パテ等のお味をガラッと鮮やかなものに変えてしまいます。
(3)温前菜:有機野菜のグリルアンチョビソース
 大きくカットされたじゃがいも、さつまいも、紫いも、カブ、ニンジン、エシャロット、ごぼう等が入った根菜がタップリのグリルです。野菜が元気で甘みが強いです。また、ソースもしっかりアンチョビの風味が感じられ、野菜の甘みをより引き立てます。フレンチは野菜がおいしくいただけるので素晴らしいなーと実感できる1品です。
(4)お肉料理:豚バラ肉のピペラード
 ピペラードとは、バスク地方の家庭料理でトマト、玉ねぎ、ニンニク等をオリーブオイルで一旦炒め、煮た物だそうです。そのピペラードが、ソテーした豚肉の上にふんだんに盛られおり、添えてある揚げ卵を崩して一緒にいただきます。
 豚バラ肉は甘みが強く、ジューシーで肉の脂が滴ります。また、ふんだんに盛られたピペラードの酸味がお肉の後味を爽やかにしてくれ、ここまで来るとお腹一杯で限界に近いのですが、もう少し頑張れ!と応援してくれます。
(5)パン
 天然酵母っぽい香りがするプチパンです。暖かい状態で出されます。食感も柔らかくほんのり甘い上品なお味で美味しいです。ただ料理のボリュームがすごいので、おいしいからといってパクパク食べ過ぎるとあとで後悔しますよ。(笑)
(6)デザート:バニラのヴァシュラン
 コースには含まれてないのですが、デザートも食べたくなったのでオーダー。
見た目は、テリーヌそのもの。バニラアイス・スライスしたナッツ・サクサクした生地を外側からクリームで包みこんだ一品。チョコレートソースでいただきます。お皿一杯に盛られてくるので、2人分のサイズです。味はお腹一杯すぎて覚えておりません。(涙)
(7)飲み物
 最後にエスプレッソをオーダー、こちらも別料金。
しっかり濃厚に抽出され、酸味が強いタイプ。美味しいです。

3.ワインについて
 アミューズにあわせシャンパン、前菜にあわせ白ワイン(グラス)、お肉料理にあわせ赤ワイン(グラス)をオーダー。何種類か選べるのかもしれませんが、今回はソムリエールがいるので、すべてお任せ。
(1)スパークリングワイン(グラス)
 少し渋いタイプ。 お値段(900円)にしては、割といい物を出しているかなといった感じです。
(2)白ワイン(グラス)
 飲み口はフルーティで果実身あふれるのですが、後味爽やかで林檎っぽい感じ。新世界あるいは南仏系のワインでしょうか? 冷前菜のパテ等とは当然合わないのですが、温前菜の野菜のグリルとの相性はバッチリです。
(3)赤ワイン(グラス)
 飲み口は果実が強く飲みやすいのですが、アフターはタンニンがしっかり残るタイプ。豚バラの素材の甘みが強いので、お肉を食べた後にワインを口に含むと味を引き締め、食欲が増します。

4.接客について
 ソムリエールが一人で接客を担当しています。料理を運ぶタイミング、ワインを勧めるタイミングは素晴らしく。よく店内の様子を伺っています。客との適度な距離感、料理の説明も十分で言うことなしです。

5.コストパフォーマンスについて
 フレンチを4,000円でお腹一杯食べられる店は、都内では数少ない稀な存在。家が近くにあれば毎日来たいくらいです。ただアラカルトで頼むと多少値が張りますので、断然コースがお得です。また、ランチも相当お安いという話なので、是非また来たいですね。

6.総評
 お高いフレンチレストランと比べれば、使用している食材にもコストがかかっていないので、当然繊細さや料理の完成度については落ちますが、豪快な直球勝負の料理をお腹一杯食べれるビストロとしては秀逸でレベル高いです。まさに「ビストロの中のビストロ!」

2010/05/30 更新

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