鈴木ファンドさんが投稿したラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション(東京/六本木)の口コミ詳細

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鈴木ファンドの東京フレンチガイド

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ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション六本木、麻布十番、乃木坂/フレンチ

1

  • 昼の点数:4.0

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2011/02 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

卓越した技量のフレンチを様々なアプローチから楽しませてくれるレストラン。

                                                          業 務 連 絡
                                                          23. 2. 12
                                                          鈴ファン第46号

★ ★ ★ ★ ★ ★   ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション (六本木)について   ★ ★ ★ ★ ★

 ミシュラン東京2つ星レストラン「ラトリエ・ドゥ・ジョエルロブション」。
「気軽に自由に楽しめるシンプル・フレンチ」とのロブション氏の提唱に基づき作られたお店。
普段は、ご近所ある同じセカンドラインのラターブルがあるので、あえて六本木まで足を運ぶ必要はなかったので
すが、予約で満席だったため、今回は六本木のラトリエに初訪問です。
土曜日ランチで利用したのですが、以外にも空席がちらほら。
お客の回転も早いので13時以降であれば予約なしでも大丈夫かもしれません。
場所は、六本木ヒルズ ヒルサイドの2階です。

1.雰囲気について
  赤と黒を基調とした店内は、モダンでスタイリッシュな空間。
 ロブション氏が銀座にある行きつけの寿司屋からヒントを得たと言われる44席の長いカウンターがひときわ目を
 引き、寿司屋ともバーともとれる雰囲気。
 また、オープンキッチンの活気のある店内は、バルとも取れる雰囲気をも持ち合わせます。
 この混沌とした不思議な雰囲気はこの店にしかない独特のもの。
 土曜ランチの客層は、観光ついでに来られた方が多めで、店にこなれた感じの人の比率は少なそう。 
 用途は様々で、しっかり食事をとりたい方、ちょっとした食事とワインを楽しみたい方、パンを楽しみたい方、六
 本木のオシャレな空気を感じたい方等々、様々なニーズに応えてくれそうなお店です。

2.料理について
  土曜ランチのコースは下記の4種類でアラカルトもOKとのこと。
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★ アミューズブッシュ+前菜+主菜+デセール+カフェ(\3,900)
★ アミューズブッシェ+前菜orデセール+主菜+カフェ(\2,950)
★ アミューズブッシェ+前菜2品+主菜+デセール+カフェと小菓子(\5,400)
★ 9皿のコース+カフェと小菓子(\12,600)
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 前菜かデセールかを選択する2,950円のコースをオーダーし、前菜の方をいただきました。
 料理の印象は、ロブション氏が提唱するとおりシンプルかつカジュアルなフレンチ。
 このコースにおいては、高級な食材は使用しておらず、見た目も簡素で不必要な要素を削ぎ落とした印象。
 しかしながら、味に関しては一切妥協を許しておらず、卓越した技法や食材選びの秀逸さを至る所に垣間見る
 ことができ、カジュアルフレンチと言い切ってしまうのが恐れ多いほどのこだわりが感じられます。
 個々の料理の感想は下記のとおり。
(1)アミューズブッシュ:豚のリエット
   最初に供されたのは豚のリエット。
  うっすら焦げ目がつくぐらいカリカリに焼かれたバゲットの上にのせられています。
  リエットは、肉の脂が滴らんとするほどジューシーでフレッシュ。
  この脂が染み込んだバゲットも美味。
  塩加減は薄目で、肉本来の旨味を味わうタイプで、お酒なしでも美味しくいただけけます。 
  シンプルですが、レベルの高いリエット。
(2)パンの盛り合わせ
   パンは下記の3種類。
  重厚でスタイリッシュなボウルに盛られて運ばれてきます。
  パンがなくなると焼きたてのパンをサーヴしてくれるので、ロブションのパンを十分堪能できることでしょう。
☆☆ バゲット ☆☆
    両端が尖ったタイプのプチバゲット。
    味わいは極めてシンプルで、ほのかな塩気と小麦の風味が味わえ、どんな料理にも合う優等生。
    両端の焦げ目が食感・味わいにアクセントをつけています。
☆☆ パン・オ・ルヴァン ☆☆
    天然酵母を発酵させてつくられた酸味の強いパン。
    クラフトがパリパリでクラムがもちっとしていて個人的には一番好きなタイプ。
    このパン独特の酸味とタンニンの強い赤ワインとの愛称が抜群でした。
☆☆ ブリオッシュ ☆☆
    甘めの生地とフワフワの食感が日本人受けしそうなパン。
    地鶏卵の前菜と合わせていただきました。
    ブリオッシュと半熟卵、ベーコンの脂、キノコ(トリュフじゃないですが)の組み合わせはエッグベネディクト。
    パンが食材すべての旨味を吸収し、非常に美味。 
 
(3)前菜:地鶏卵 季節のキノコと共に 軽いカプチーノ仕立て
   前菜は下記の3種類から選択。
--------------------------------------------------------------------------------------
★ カボチャのなめらかなヴルーテ フレッシュチーズのタルティーヌを添えて
★ 自家製スモークサーモン 酸味のあるエシャロットクリームを添えて
★ 地鶏卵 季節のキノコと共に 軽いカプチーノ仕立て
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  食べログレビューで、キノコの前菜の写真が掲載されていませんでしたので、あえてオーダーしてみました。
  こちらの前菜は、ソテーした椎茸・シメジ・舞茸・マッシュルームの上に半熟卵をのせた料理で、卵の上の網
  目状の模様は、ソバ粉のガレット。
  パリパリ割ってそのままいただくのも良し、ソースにヒタヒタにつけて食べるのも良し、良い食感のアクセントと
  なる存在です。
  ソースはキノコの泡のソースでカリカリのイベリコハムとイタリアンパセリも散らされています。
  少し唐辛子を振っている模様で、ピリ唐風味の料理です。
  この料理の主役はなんといっても旬のキノコたち。
  味わい香り共に非常に強く、キノコの旨みを余すことなく抽出しており、技量の高さと素材選びの秀逸さを伺
  い知ることができます。
  卵は、料理全体にコクとまろやかさを与える役割で濃厚なキノコのスープと絡み合い、より深い味わいを醸し
  出しています。
  前述しましたが、卵の黄身、キノコのソースをブリオッシュで拭って食べるのが非常に美味。
  この冬食べたキノコ料理の中ではシンプルな部類に入るのですが一番の美味しさ。

(4)主菜:マトウダイのポワレ タルべ産インゲン豆とジャガイモのクルスティアン
   主菜は下記の3種類から選べるのですが、アイナメが終わってしまい、マトウダイに変更となっていました。
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★ アイナメのポワレ タルべ産インゲン豆とジャガイモのクルスティアン
★ 群馬産せせらぎポークのフィレ肉をマジョラム風味のグラチネに 野菜のソテーを添えて
★ 鴨のフォアグラのプランシャ焼き パルメザンのリゾットと共に(+\1,680)
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  オーダーしたのは、通常のメニューに載ってないというレア感からついついマトウダイのポワレをオーダー。
  お皿にたっぷりと敷き詰められたフランス産白インゲンの上に、大振りなマトウダイのポワレをのせたもの。
  魚の上にはポテトのクリスピーと水菜が添えられ、イタリアンパセリ・唐辛子が軽く振られています。
  ソースはバルサミコソースで、お皿の上に茶色く描かれ、見た目にも美しい料理です。
  マトウダイは、うっすら焦げ目を付けた程度の火入れで、パリパリ感よりジューシーさを重視している模様。
  塩加減は結構しっかりしており、ワインがないとキツイかも。
  白インゲンは、魚の旨みを十分に吸収し、これだけでワイン1本ぐらい空けてしまいそう。
  また、予想以上に水菜の風味が強く、後味爽やかで早春を思わせる爽やかなフレーバー。
  白い花の香りがするワインと合いそうな予感。

(5)エスプレッソ
  酸味が強いタイプのエスプレッソ。
 非常に余韻が長く、格調高い味わいで、家に着くまで優雅な気分が続きそう。

3 ワインについて
  食前酒、前菜にあわせてグラスの白、パン・オ・ルヴァンにあわせてグラスの赤をオーダー。
 グラスワインは、フランス産、スペイン産、東欧産、国産等々バラエティに富み、赤白それぞれ10種類以上もの
 品揃えは圧巻の一言。
 価格は、700円程度のものから3,000円台を超えるものまで(モンラッシェなどは、\3,500ぐらい)非常に選
 択肢が広く、ふところ事情に合わせたオーダーが可能なのが魅力的。
 個々の感想は下記のとおりです。
(1)キール(\1,200)
   シャンパーニュが1,900円位したもので、いろいろ悩んだあげくお値段安めなキールをオーダー。
  キールはカシスとアリゴテの配分が店によってまちまちで、当たり外れが大きく(残念な経験の方が多い。)
  リスキーな選択でしたが、さすがはロブション、選んで大正解。
  しっかりとした骨格の良質なアリゴテワインを使用し、ワインの配合比率も相当高く、華やかなアロマのある
  ロゼワインといった印象。
  気分も華やかになります。
(2)白ワイン:ラングドック(\1,200)銘柄は忘れてしまいました。。。
   ラングドックの赤は、この冬ジビエに合わせてたくさん頂いたのですが、白でお目にかかるのは初。
  前菜との相性を考慮せず、ついつい興味本位でオーダーしてしまいした。
  シャルドネを使用したワインで(多分)、フレッシュな酸味と豊かな果実味が口いっぱいに広がります。
  太陽をいっぱいに浴びた葡萄から作ったような陽性でトロピカルなワイン。
(3)赤ワイン:Ch.Cransac Renaissance(\1,400)
   主菜にあわせて白ワインをオーダーしようと思ったのですが、パン・オ・ルヴァンが想像以上に美味しかった
  ので、衝動的に「タンニンの強い赤ワインを下さい」とソムリエにお願いし、サーヴされたのがこのワイン。
  フランス南西地方特有のネグレット種とカベルネ・フラン、シラーなどをブレンドしたワインで、口当たりは比較
  的ソフトで、酸味は強いが渋みは穏やかで、いろいろブレンドした結果グルナッシュになりましたといった感じ
  の面白いワイン。
  ロブションセレクトだけあって、無論美味しいワインでキノコの前菜にもあうのかなといった印象。

4.接客について
  いい意味でドライな感じ。
 総席数が多く、回転率が高いお店なので、1人1人に対応していられない状況から必然的にそういった対応に
 なってしまうかも知れませんが、じっくり食事とお酒と会話を楽しみたい人にとってはむしろ良い。
 また、こちらからアプローチすれば快く対応してくれますし、ワインを勧めるタイミング等バッチリで、忙しそうなの
 によく見ているな~と感心させられてしまいました。
 こういう洗練された都会的なスタイルのお店には、ドライな接客があっているし、その空気が心地よい。

5.コストパフォーマンスについて
  料理・お酒いずれにおいても、選択肢が広く、安く済ますことも可能であれば、思いきり贅沢することも可能。
 シチュエーションやふところ事情に合わせてお値段を選択できる自由度の高さはとても魅力的。

6.総評
  お店のコンセプトどおり、シンプルに素材の旨さが引き出された料理が多く、無駄な要素は省いているが、卓
 越した技量と食材選びの秀逸さで、旨さのポイントは抑えているといった印象。
 また、もう1つのコンセプトである自由度が高いといった点も魅力的で、用途によって様々な使い分けが可能。
 個人的には、じっくり料理を楽しみたいなら恵比寿のシャトー、気軽に楽しみたいなら六本木のラトリエといった
 感じで使い分けたいところ。
 仕事帰りにふらっと1人で立ち寄りたいレストラン。

  • 外観

  • 外観(ロブション氏ズーム)

  • メニュー(\3,900/\2,950)

  • メニュー(\5,600)

  • メニュー(\12,600)

  • メニュー(アラカルト)

  • ナプキン

  • キール(\1,200)

  • 豚のリエット

  • パンの盛り合わせ

  • 前菜:地鶏卵 季節のキノコと共に 軽いカプチーノ仕立て

  • グラスワイン(白):ラングドック産(\1,200)

  • 主菜:マトウダイのポワレ

  • エスプレッソ

  • エスプレッソマシーン

2011/02/19 更新

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