レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
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1位
1回
2016/01訪問 2019/02/06
ここ最近、関西では異常なほど盛りあがりを見せているスリランカカレー。スリランカ料理店やスリランカ料理にインスパイヤされたカレー店の新規オープンが相次いでいるが、2016年1月4日また新しいスリランカ料理店が宝塚にオープンするという情報が「マニア情報網」?から流れてきた。オープン日の1月4日には、早速マニアな方数人が訪問されたようで、フェイスブックやツイッターにてレポートを拝見させていただいところ、スリランカ人女性が料理人であるとのことであった。
2016年は1月4日が初出であったので、次の休日を待って1月9日土曜日のランチタイムに初訪問させていただいた。店舗は阪急宝塚線山本(平井)駅(駅名表示板は山本(平井)となっている。これは第2次大戦中に平井駅と旧山本駅が統合されて山本駅となったわけであるが、住民の要望により山本(平井)と表示されているのである。旧山本駅は石橋駅などと同様に阪急の前身である箕面有馬電気軌道開通時に開業した阪急最古の駅の一つである。通勤急行、急行、準急含め、山本駅にはすべての列車が停車し1日平均乗降人員は19,000人程度、意外にも阪急宝塚線の駅の中では宝塚駅についで乗降客数が多い。1989年に地下駅舎化されている)の北側、駅前ロータリー東側にある公園の北東あたりにあった。
なお余談ではあるが、宝塚市山本(山本・丸橋・口谷地区)は、古くは鎌倉時代に遡る園芸の町として知られ、日本三大園芸産地の一つ(他の2つは埼玉県川口市安行、福岡県久留米市田主丸)である。駅北口左手にはその全貌を説明する看板や当地山本の荘司(荘園管理者)で「接ぎ木の技法を確立」した豊臣秀吉の旗本で朝鮮出兵にも参加した木接太夫こと坂上頼泰(のちに山本膳太夫・日本の植木産業を大きく発展させ、現代まで続く宝塚の植木産業の礎を築いた偉大な師)の顕徳碑もある(2015年に当碑前で坂上頼泰の生誕500年神事が執り行われた。なお接木とは植物の繁殖法の一つで強い台木に美しい花やいい実のなる枝を接ぐことにより、同じ花や同じ実を早く咲かせたり実らせたりできるという技法。園芸の技法としては正にノーベル賞ものの大発明である)また山本駅の南西には園芸ショップのある公園「あいあいパーク」、南方面には伊丹市立荒牧バラ公園などがある。
さて店の外観は赤と白を基調とした女性好みの可愛い印象である(2015年6月末で閉店した英会話・アートカフェ?居抜きのようだ)。なお当店はランチ・カフェ営業のみ(11:00~15:00まで。ランチは14:00まで)である。店に入ると噂どおり、スリランカ人女性(ニシャンティさん)が厨房におられた。席に座るとフロアスタッフである日本人男性(ニシャンティさんのご主人らしく、オープン間もないのでお手伝いしているのだとか)がメニューと水を持ってこられた。他に店内にはお客さんとして近所の方や料理人のお知り合いの方など数人おられた。メニュー数は1,500円、1,200円、900円の3種類。その他にお子様セットやケーキセット、ドリンクメニューもあるようだ。せっかくなので1,500円のCセット(スペシャル)をポークカレー(カレーはチキン、ポーク、海老から選択できた)でオーダーした。
しばらくして料理が席に運ばれてきた。バナナリーフを敷いたお皿の上にイエローライスを中心にパリップの他、ナスのモージュ、アル・テルダーラ、マッルン、ポルサンボル、ビーツの炒め物、カトレット、パパダン、マンゴーチャツネが周辺に盛りつけられていた。またカレーは蓋つきの素焼き食器(スリランカの工房に直接オーダーしたそうだ)で供されるなどビジュアルも良い。味については、油少な目の家庭料理タイプながら、全てがマイルドということは無く、辛くすべき料理はしっかり辛くするなどメリハリが利いていてとても美味しかった。なおライスはお代わり可能であった。
そして食後にキリテーとデザートの手作りババロアが供された。
今回は初めての訪問だったので、ニシャンティさんのバックグラウンドや開業の経緯など詳しいことは聞かなかったが、ニシャンティさんは飲食店の経験が無かったそうで、当店をオープンする前に飲食業の経験を積むため、西宮市船坂のスリランカ料理店リトルランカにてホールを中心として働かせてもらってたのだそうだ。なお少ない会話の中で良い料理を提供していこうという姿勢が見えたので、今後期待していいのではないだろうか。
なお地域的なこともあるので、お客さんから「ナン(チーズナン)は無いのか?」とか「タンドリーチキンは無いのか?」とか「チャイは無いのか?」とか聞かれると思うけれど、メゲずに頑張って欲しいと思います。皆で応援したくなるような雰囲気の良い店でした。
※オープン直後は近隣にコインパーキングが無かったのですが、最近オープンしましたので車での訪問もOKです。
2位
1回
2016/08訪問 2017/11/15
ついにあの男が帰ってきた!元ナーン・インのシェフが新店をオープン。
ついにというか、やっとというか、神戸モスク近くの神戸を代表するパキスタン料理店、ナーン・インの元シェフであるアリさんが新店「アリーズ・ハラール・キッチン」(某自称「日本一のビリヤニ」の店とは全く関係ないのでヨロシク)をオープンした。店の場所は、なんとモスクやナーン・インのある中山手通りをずっと東に行った、一宮神社の近くである。
1年半位前であったか、アリさんがナーン・インを辞めたあと、しばらく行方が分からなかったのだけれど、ナーン・インでの活躍を知る一部のマニアの間では「パキスタンに帰国して、もう日本に戻ってこないのでは?」「どこかの店に引き抜かれた?」「いづれ自分で店をやるんじゃないのか?」など様々な噂が流れた。そして約1年前、在大阪神戸インド総領事館などが開催について協力しているインドの祭り「インディア・メーラー」会場で、偶然遭遇して一緒にいたH氏(ウルトラセブン)とAかいAニキ氏がバックヤードにて某出店店舗の手伝いをするアリさんを発見!捕まえて(笑)いろいろ聞いてみたところ、なんと神戸市内の某飲食店(パキスタンとかインドとかの料理と関係ない)に勤めているとのことであった。彼の腕を知る者からすると、とても勿体ないように思えたが、いろいろ事情があるらしく致し方ないのかという印象であった。
そしてそれから数か月後の祭日の金曜日、久しぶりにナーン・インのランチバイキングに行ったところ、これまた偶然にH氏(ウルトラセブン)とAかいAニキ氏に遭遇。シェフが変わって味も変わった(特にマトンマサラ、チキンマサラ。なお野菜系のカレーは美味しかった。新しい2人のシェフがベンガル地方出身のインド人なので、ベンガルっぽいスパイス使いが逆に新鮮であった)ナーン・インを嘆き、店を出たところ、またも偶然にモスクに向かうアリさんを発見。再度捕まえて話を聞いてみる(笑)と「自分で店をやるために店舗物件を探している」と物件が見つかれば、すぐにでも店をオープンするみたいな言い方であったが、期待していいのかいまひとつ半信半疑であった。その後、そんな話はすっかり忘れていたところ、H氏(ウルトラセブン)からついに当店オープンの情報が寄せられたという流れである。
店は元スペイン料理店の居抜きのようで、それなりにオシャレな感じ。訪問した日はオープニング記念の特別メニュー1種類のみであった。内容はマトンマサラ、チャナマサラ、ビリヤニ、サモサ、サラダ、ナーンという、ナーン・イン時代の金曜バイキングの料理とほぼ同じものであったので、少し嬉しくなった。特に特徴的なシンディビリヤニ(チキン)が素晴らしかった。ナーンは最初涙型が供されたが、「アリさんのナーンは丸形だろう?」と意見したところ、丸形も供された。やっぱり丸形の方が美味しく感じたのが不思議。アリさんの作るナーンは冷めても美味しい。そしてデザートにザルダ。
まあ少しブランクもあるし腕慣らしということもあるのか、以前のような「いい意味で尖ったような味」(特にマトンマサラ)ではなく、少しマイルドな感じであったが、何れは感覚を取り戻すであろう。メニューなど、まだ固まってない部分があるそうだけれど、近いうちに整備されるであろう。店は立地的に賑やかな通りにある訳では無く、観光客が歩くルートから少し外れているのだけれど、神戸モスクに通うムスリムの間で当店のオープンは噂になっているらしい。先日大阪ハラールレストランで再会した、ギルギット出身の元パキスタン料理店々主も金曜日の礼拝後のランチは当店に行っているとのことであった。
上記のことは、かつてナーン・インでのアリさんの活躍を知らない一般的な日本人にとってはどうでもいいことなのかもしれないが、当店は阪神間に異常増殖する印ネパ店とは根本的に料理の質および顧客ターゲットが異なる訳で、特に「マッタリした甘い味付けのインド料理らしきもの」にウンザリしている阪神間在住のインド料理好きの方には是非訪問していただきたいお店である。オープンして間が無く知名度も低い当店であるが「神戸におけるパキスタン料理の名店」となりうる店であることに違いない。
※先日当店を訪問されたAかいAニキ氏によると、週末はハリームやニハリ、パヤなども供する予定とのことであったので、今後非常に楽しみです。
3位
1回
2016/12訪問 2017/01/04
以前ラジャスターンという今一つ何か良く分からないスリランカ料理店であったが、最近オーナーチェンジして本格的なスリランカ料理店として再出発した大阪市北区中崎町のアンバラマを訪問。
阪急村である梅田界隈の東、北区中崎町はレトロな古い街並みの中に隠れ家的なオシャレなお店が点在する、いま「若いヤング(笑)」に注目の人気エリアである。前の店の良くないイメージがあるので(笑)オープン以来訪問を躊躇っていたが、知る人ぞ知るAかいAニキさんからの推薦により今回初めて訪問してみた。
訪問した日は特別なバフェの日であった。店に入ってみると非常にきれいでバブリーな印象(笑)。ずらーっと並べられてた料理をとりあえず一通りプレートに盛ってみた。ほとんどの種類の料理をいただいたが各料理とも調理が丁寧で非常に美味しくてビックリした。既存店を遥かに凌駕している印象。これは美味しい!デザートもかなり良いものが供された。
なおいま一つ当店のキャラクターが良く分からないためか、スリランカ料理(カレー)好きの間でも、あまり当店のことが話題にならないようであるが、いわゆる「大阪のカレーマニア」の嗜好に合わせたような比較的ワイルドな味付けの多い大阪のスリランカ料理業界にあって、当店はホテルで供されるような上質でシャープな味のスリランカ料理(なので、いわゆる大阪のカレーマニアの方々の好みから少し外れている)をリーズナブルにいただける店として、スリランカ料理店が乱立気味(インスパイア―系カレー店も含めて)な大阪にあって、かなり上位にランクづけることができる高品質な店であると思う。
商売だから仕方ないのかもしれないが、大阪におけるスリランカ料理は、関西にスリランカカレーブームを巻き起こした原点となる店の味が変わってしまい、いわゆる大阪のカレーマニアの方々好みな味に変化し、後発の他店においてもそれが主流になっているが、関西にスリランカ料理を根付かせたという貢献は別として、本来は当店のような上質なホテル系のスリランカ料理店がもっと高評価されるべきではないだろうか。
4位
1回
2016/05訪問 2016/06/10
立地的には厳しいものの圧倒的なコストパフォーマンスの高さを誇るネパール系の優良店。
<2016年5月訪問>休日のランチタイム、急にチョウメンが食べたくなり、当店のことを思い出して久しぶりに訪問してみた。しばらく間隔が空いたのだけれど店内外とも前回訪問時とほぼ同じ感じ。店内に入ってメニュー表を見て見ると、季節特別メニュー?みたいなのもラインナップしており、なかなか意欲的な印象を持った。少し遅い目の時間帯ということもあるのか、前回と同じく客は私一人。
さっそくメニュー表の中からチョウメン680円をオーダー。まず最初にキャベツの千切りと水菜主体で業務用フレンチドレッシングがかかったサラダとコーンスープが供された。特筆すべきはサラダで、特に何も特徴の無い普通のサラダなのであるが、当店のようなタイプのネパール系店では小さなカトリに申し訳ない程度の量のものが供される傾向にあるが、当店はケチることなく充分な量のもの供された。これは非常に好印象であった。そしてメインのチョウメンが供された。麺は普通の中華麺を使用して、具材はソーセージ、キャベツなど、さらに薄い玉子焼きもトッピングされているという特に何の変哲もないものであったのだけれど、ボリュームたっぷりで特に辛すぎることも無く非常に食べやすい味であった。
そして次週の休日ランチタイムに再度訪問。前回訪問時にナーン、カレー2種、マライティッカ2pが中心となったBランチが食べてみたくなり、再訪したもの。まず最初に前回と同じくケチってないサラダとネパール系の定番である中華系のマンチョウスープが供された。しばらくしてしてチャレスコタールに載せられたカレー2種(チキン&野菜)マライティッカ2P、ミックスアチャール(ムラ、カジャル&カンクロ)、ミニライスが供された。そして大き目のナーン。チキンカレーは甘くないバターチキンっぽいグレービーに骨なしチキンという食べやすいもの、野菜カレーは、よくネパール系店の賄いで供されるようなスープっぽいグレービーで具だくさんの食べごたえあるもの。マライティッカもランチタイムに供されるものとしては大き目であった。ナーンは厚めで食べ応えがあった。そして食後に正しくネパールの最初から砂糖が入っている量タップリの「チヤ」(インドのチャイではない)。これだけの味、ボリュームでありながら780円税込とは全く恐れ入った。普通はこのようなセットなら間違いなく1,000円以上はする。というか、このクラスのクオリティはなかなかランチではお目にかかれない。
そしてその次の週の休日にも訪問。前回訪問時に気になっていたサモサセットをオーダー。基本的にはBランチと同じなのであるが、ライス、マライティッカがサモサに変更されている。席に運ばれてきたタールに載せられた巨大サモサ(笑)を見て驚いた!通常のサモサ3個分位あるビッグサイズであった。サモサのフィリングもジャガイモだけでなく、ナッツなどが入った凝ったものであり、このセットも800円税込という超ハイコストパフォーマンスであった。
目立たないお店で、地元の方でも知らない人は多いと思うけれど、お客さんも少しづつ増えてきて、近所の常連さんも何人かおられるようであった。伊丹市内や尼崎市北部にはインド料理店が多いのだけれど、ほぼ全店訪問している私が見る限り、間違いなく当店が一番であるという印象である(ちなみにタンドリーチキンなどの焼物は荒牧のビ・サパナエックが一番であるが)。幹線道路沿いながら駐車場が無く、鉄道駅からも少し離れているため、当店へのアクセスは自転車や徒歩等が中心の近隣住民等が中心になるが、インド料理やネパール料理に興味を持って何軒か食べ歩いておられる方であれば、他店との違いが分かると思うし間違いなく満足できるお店である。
<2015年初訪問>
当店は、2014.3にサムジャナ(以前は大阪京橋をはじめ京都高野イズミヤ前などに店舗があった京橋ネパールキッチン・カトマンドゥから独立開業したお店。現在は京都の店舗のみ)の一族が京橋店閉店後に立ち上げた「イナム」という店であったが、京都サムジャナと同じくカレーの味等クオリティが低いうえに近隣同業者とほぼ同価格であり、立地的にも??なため、同店が主にターゲット顧客層としているであろう近隣大型マンション等在住ファミリー等に支持されず収益的に厳しかったためか早々と見切りをつけて京都に撤収、2015.5に現オーナーシェフが居抜きにて店名を「イエティキッチン」とし開業した模様である。当店のオーナーシェフは、来日後名古屋などのお店、そして京都一乗寺ナマステキッチンに5年ほど勤めた(この時にサムジャナの一族と知り合ったらしい)後、某店を経て独立開業した模様。8月頃に店の変化に気がついたが当店へのアクセスは、自動車の駐車場が無いため基本的に自転車か徒歩となるが、たまたま近隣の商業施設に用事があり自転車利用であったため、訪問してみることにした次第。
店の外観はブラウンという目立ちにくい色。イナムの閉店前(大雨により店正面上部に貼ってあった大きなポスター的看板が剥がれ落ちた)のままで地味な印象である。白地にオレンジ色の看板およびネパール国旗は掲げられているが、たぶんエスニック料理等に興味が無い一般の方は、どんな料理が供されるのかよく分からないので、尼崎市~川西市を南北に縦断する産業道路沿いであるものの不利な印象である(こういうところはチェーン店系の店舗プロデュースおよび工事をされている工務店さんの仕事を見習うべき)。
さて店内に入ると昼の遅い時間であったためかお客さんは皆無で、ネパール人オーナーシェフ1人による営業体制であった。メニュー表を見ると、ネパールの国旗を掲げた店ではあるけれど、カレーライス、ナーン&カレーを中心とした巷によくあるインド・ネパール料理店のラインナップとほぼ同様な感じであった。ただカツオのカレーやフライドモモがセットとなった「カツオカレーセット」とか、ちょっと珍しいものがあったものの、たぶんオーダーするお客さんは少ないであろうと思われる。カレーライスを除いてネパールで使用されるチャレスコタール(真鍮製のタール)にて供されるが、メニュー表の写真を見る限りナーン&カレーというインド料理っぽいもの中心の構成であるので中途半端な印象である。今回はたぶん普段オーダーが多そうな普通っぽいものは避けて「スパイシーチキンセット」という鶏肉のチューリップをスパイスなど加えつつ加熱調理したものが2個ついており、ダールおよび野菜カレー、ナーンorライスがセットとなったものを主食ライスでオーダーした(辛さは辛口で)。
まずスープ(チキンスープ)とサラダ(水菜中心)、次にネパールっぽいチャレスコタールに料理が盛りつけられ席に運ばれてきた。カレー類はダール、野菜。どちらかというと粘度高めの物。味的にはまずまず良い感じで比較的ネパール風であったものの、どちらかというとナーンで食べることを前提としたような感じであった。スパイシーチキンはあらかじめ調理・保存していたものを再加熱したクオリティ低めのものであった。なお添えられていたネパーリーアチャールであるが、これは当オーナーシェフが以前勤めていた京都一乗寺ナマステキッチンと全く同じ美味しいミックスアチャール(大根、人参、胡瓜)であった。当店はチャレスコタールにて料理を供していることから、私などダルバートをはじめ「ネパール料理」を期待して訪問するお客さんにとっては、セットメニューにダールが含まれているものが多いなど、主食にライスを選択すれば「ダルバート」っぽくいただけるので、とても良いと感じるけれども、味決めなどいま一つネパールっぽさが薄いし、たぶんこちらのお店が主要顧客ターゲットとして設定しているであろう「ファミリー客」にとっても(一般的な日本人が想像している)インド料理っぽくも無いという中途半端なイメージはぬぐえない印象である。夜のメニューブックも見せていただいたが、ランチタイムの印象以上に中途半端な印象を受けた(ランチタイムの方がネパール料理店っぽい)。
総合すると当店は、京阪神地区に大量出店しているネパール系チェーン店が供するランチタイムの料理よりは良いものを供しているし、食器も良いものを使用しているなど、当地域のネパール系のお店としては貴重な優良店であると思うが、いわゆる「経営不振により閉店した物件に、同業で居抜き出店する」という、インド・ネパール料理店ではよくあることであるが、一般的には通常考えにくい出店をされており、産業道路という生活動線に隣接しているものの駐車場は無く(経費的に難しいようだ)、最寄駅(阪急新伊丹駅)から少し離れており、商圏が狭くて供している料理がいまひとつターゲットとしているであろう客層と合ってない、阪急稲野駅前に地域で一番人気を誇るインド料理店が存在し阪急伊丹駅前にもインド料理店が2店ある(もう1店出店するという噂もある)など、非常に厳しい経営環境であるということは間違いない。伊丹市南部および尼崎市北部はここ数年インド料理店の出店が集中しているが、ナマステビハニ、インディゴ伊丹店、ディップジョティ伊丹店、リトルインディア猪名寺店、シリバラジつかしん店など閉店した店も多く、また近隣の大型SC内にもネパール系インド料理店の出店が噂されるなど完全にオーバーストア状態で、よほど何か飛び抜けた特徴のある店か他に中古車輸出業とか別に主要な収入源のあるオーナー経営や個人店だと代表者の奥さんや子供などが近隣の倉庫や工場などで働いており収入がある(在留資格維持のために店を継続しなければいけない)などでないと維持継続は難しいのではないかと思う。
5位
1回
2016/05訪問 2017/07/31
伝説のダルバート専門店「ねぱりこちゅろ」の流れを汲むネパール居酒屋←2017.5頃閉店
「ナンは無いのか?」というお客さんの要望に耐えかねたのか、タンドールを設置して営業を続けようとしたものの2017年5月頃閉店。現在は居抜きで典型的なインド・ネパール料理店ベトガトが営業をしています。
2016年5月、阪神尼崎駅南の尼崎信用金庫本店近くにオープンしたばかりのネパール料理とスパイスカレーの店、ベイリーフをディナー(というか居酒屋タイム)に初訪問。 当店は、大阪で数店舗展開するネパール系店オアシスカフェの実験的新業態店である。以前当店社長と話す機会が何回かあって、「東京方面ではネパール居酒屋業態が徐々に定着しつつあるみたいですよ」とか「インド料理店やネパール料理店でも大阪スパイスカレーみないなカレーをやれば人気が出るのではないですか?」とか「ねぱりこちゅろ(大阪・大国町にあった、当店経営の時代を先取りし過ぎた伝説的なダルバート専門店)みたいな店はもうやらないのですか?」とかいう会話をしたことを覚えているが、まさに当店はそれらの会話をミックスして具現化されたような(笑)お店であった。 とりあえずオープン直後で、まだメニューなども暫定的であったが、ビールを飲みながらアテ的なものをいただいた。
まず生ビールとネパール居酒屋の定番である「カジャセット」、マトンスクティ、モモ、アルコアチャールなどをオーダー。ビールをおかわりしつつ、〆としてパラタをいただいた。 また食後にはオープン間もないということもあるのか、チヤをサービスしていただいた。
とりあえずの感想を述べると、当店は「ネパール料理店」として非常に先進的なアプローチをされており、夜はお酒のアテ系メニューが多く、味的には平均以上のものを供しているという印象で「ネパール居酒屋」として充分使える店であると思った。しかし阪神尼崎駅南という出店立地からみて、料理のポーションと価格のバランスが悪い(ハッキリ言うと量が少なくてお得感が無い)ため、近隣住民等の支持を得られるか少し疑問な部分がある(今回の同行者も同意見)。リピーターを増やそうと思うのなら、もっと大盛するか価格をもっと下げるべきであろう。店スタッフもイマイチこの新業態に慣れてないみたいなので、店のスタイルが確立されるまで今しばらく時間が必要であるのではないかと感じた。
そして数日後のランチタイムに再訪問。ランチタイムのメニューはネパール定食ダルバートおよび「大阪スパイスカレー」にインスパイアされたようなカレーライスという2ライン構成。ガチンコなネパール料理ではなく、広く一般大衆に受け入れられ易いカレーライスを基本としながら、トレンドである「大阪スパイスカレー」的な盛付けで供するという、某ダルバート食堂的なアプローチが新しいと感じた。これをネパール人オーナーのネパール料理店がやるというところに意義がある。
上記のようにランチタイムのメニューでは、「カレーライス」的なプレートが中心であるが、メニュー写真をよく見てみると、カレーライス的な盛付けで供しているものの、内容的にはダルバートとほぼ同じであるということが分かる(笑)。今回は一番魅力的と感じるノンベジのダルバートをオーダー。チャレスコタールの使用、ヒマラヤのハーブであるジンブーを使用したダール、日替わりのカレーが山羊肉、ライスはインディカ米、、マンチョウスープ、そして各タルカリを見て味わって、当店の本気度が伝わってきた。勢いでチャパティもオーダー。ランチタイムではパラタと共にリーズナブルにいただくことができるのが嬉しい。なお、ちょうど社長が店に来られたこともあって(笑)、マチャ(小魚)コアチャールとチヤをサービスでいただいた。阪神間の同業店においては現在、土曜日限定で供されるJR甲子園口ターメリックのダルバートセットがあまりにも充実した内容かつリーズナブル価格で強烈なので、今となっては他店の同メニューが霞んでしまうが、当店のダルバートセットもなかなか良い内容である。かつて大阪・大国町にあった伝説のダルバート専門店「ねぱりこちゅろ」の流れを汲んでいるので、当然といえば当然か。
店舗の印象として、内装・エクステリアとも店づくりが変に民族っぽくなく、普通にお客さんが「カレー屋さん」的に入りやすいデザイン等であるので、タンドールを置いてない純ネパール料理店としては、ある程度一般のお客さんの利用も見込めつつ、マニアにも対応できるという新しさがある。
あと他のお客さんがオーダーしていた「カレーライス」的なメニューをチラ見したところ、もう少し繊細な盛付けが必要なのかなという印象。このあたりは、SNSやインスタへの投稿を意識した盛り付けをしている、いわゆる「大阪スパイスカレー」的な店の料理の供し方をもっと見習うべきであろう。
ともかく当店は関西にあって、とてもユニークな「ネパール料理店」であることに違いない。
6位
1回
2016/02訪問 2016/03/02
「東映太秦映画村」(東映京都撮影所)で有名な京都太秦(うずまさ)に2015年12月、マレーシア料理店がオープンしたことを知り、休日のランチタイムに訪問してみた。お店は嵐電(京福電鉄)太秦広隆寺駅降りてすぐ、ちょうど三条通沿い広隆寺の南大門正面あたりにあった。当店の立地する「太秦」(うずまさ)という地名は、朝鮮半島から渡来した養蚕、機織、酒造、治水などの技術をもった秦 (はた) 一族がここに住んでいたことに由来しており、絹を「うず高く積んだ」ことから、「禹豆満佐=うずまさ」の号を与えられ、これに「太秦」の漢字表記を当てたという説がある。なお当店正面にある広隆寺はその秦氏の氏寺であり、聖徳太子を本尊としており、国宝である2体の弥勒菩薩像がある。
さて店の外観はモロに日本風。後日調べたところ、京料理店居抜きであるようだ。店内に入ってみても座敷席中心の完全に和風であった。客席は1階の他に2階もあり、基本的には座敷であるが、1階に少々あるテーブル席に座らせていただいた。ランチョンマットはマレーシア風(笑)
席に座って早速メニュー表を見てみると、ナシレマやナシゴレン、ムルタバ、イーミーなど、まさにガチなマレーシア料理の数々がラインナップされていた!また当店はハラール対応ということもあり、イスラム教徒の観光客をターゲットにしているためか、ステーキやパスタなどの洋食、また一部そうめんやうどん(ラムスープ)などもラインナップされていた。当然、アルコールの提供は無い。なおフロアー担当の日本人女性によると、厨房スタッフは全員マレーシア人(マレー系?)なのだそうだ。ナシレマにしようか迷ったけれど、今回はロティチャナイをオーダーしてみた。
供された料理は、まさにマレーシアレシピのココナツミルク風味ジャガイモ入りチキンカレーKARI AYAM(カリ アヤム)、そして南インド系のインド人が全人口の約10%を占めるマレーシアだけあって、いわゆる南インド料理の味噌汁的なサンバル(サンバー)。チキンカレーはマイルドでロティによく馴染んで美味しいしサンバル(サンバー)もジャガイモ、人参、オクラなど具だくさんで予想以上にクオリティの高いものであった。ロティも非常に食感が良いもの。ロティについては是非調理しているところを見てみたかった(笑)
総合的な印象として、和風っぽい印象の店舗でちょっとミスマッチかと思ったけれど、料理自体は予想以上に本格的でバラエティ豊かで驚いた。後日分かったことであるけれど、当店はどうもマレーシアに数店舗を有する店の日本支店という位置づけらしい。ただ日本進出にあたっては、諸事情により直営では無く、マレーシアやインドネシアの食材等販売(有)南洋元(岐阜県大垣市)の飲食部門という形のようだ。
京都はマレーシアを始めとしたイスラム教徒の観光客も増えているので、そのあたり需要が見込めるということで京都に出店したのだろうか?そうであるなら、普通は太秦ではなく京都イスラーム文化センター(京都マスジド・上京区河原町宮垣町92 リバーサイド荒神口)周辺に出店すると思うけれど・・(家賃の問題か?)
兎にも角にも、まだまだ試してみたい料理(ビーフ・ムルタバ、クレイポット・イーミーなど)がたくさんあるので、機会を見計らって再訪問してみたいと思う。
7位
1回
2016/08訪問 2016/10/13
愛知県遠征時に訪問。名鉄にて新安城モスク近くのマディナハラルレストラン、ニューボイシャキレストランを訪問。その後、名古屋駅方面に戻って大須商店街や大須観音等を視察?したあと一旦ホテルにチェックイン。シャワーを浴びてサッパリした後、この日の〆は名古屋駅にもほど近い最近開業したJP系の巨大複合ビルKitte名古屋(Kitte=切手?)地下のお洒落な飲食エリアにオープンしたエリックサウスへ。名古屋は約20年ぶりの訪問であったが、意外と名古屋駅前は東京の都心っぽい風景となっていたため驚いた。店のエクステリアなど、八重洲の店とほぼ同じような印象で、同じコンセプトのようであった。
お昼に結構食べたので、エリックミールスは諦めてプレートミールスをオーダー。サンバル、ラッサムの他、選べるカレーとしてキーマを選択。ベジカレーはなんととキーライパップ―(南インド、アーンドラプラティーシュ州の郷土料理といえるほうれん草・ダールカレー)であった。なおテーブル上に置いてあるポディとウールガイは取り放題(笑)で地味に嬉しい。
失礼ながら名古屋でこのようなマニアックな店が受け入れられるのか?少し懸念はあったが、実際に訪問してみると、入店待ちの行列ができるなど、マニア系のお客さん(見ればだいたい分かる)の他、新しいもの好きの女性客などを含めて、ほとんどのお客さんが女性であり、八重洲の店と同じように「マニア受けするメニュー構成でありながら、マニアでないお客さんにもアピールしてリピーター化するような二重構造的な仕掛け」も見事にハマっているようで順調なスタートを切ったようだ。
独特な「大阪スパイスカレー」系(大阪のカレーマニアの間では、スリランカ料理も大阪スパイスカレーの一部であるという認識の方が多いようだ)が席巻する大阪で、「酸っぱくて辛い」(笑)南インド料理だけでは店舗を維持できるだけの売上を上げられるような「マーケット規模」があるのか?甚だ疑問ではあるけれど、たとえばエリックらしい「大阪スパイスカレーへの解答」的なメニューを導入するなどした、「三重構造(笑)的な仕掛け」にするなどして、はやく関西、特に大阪にも出店して欲しいです。
8位
1回
2016/05訪問 2016/06/27
移転後初訪問。さらに美味しく、雰囲気良く!ワインの品揃えも充実!
2016年3月中旬、大阪市大正区泉尾商店街の人気スリランカ料理店セイロンカリーがついに中央区南船場に移転、オープン。3月下旬の夜に移転後初訪問。店内は大正時代よりも広く、内装も綺麗であった。またメニュー表も見やすく改訂されていた。相変わらず魅力的なメニューが盛りだくさんな感じであったが、結局基本メニューであるアンブラをビーフカレーでオーダー。スリランカのライス&カリー「アンブラ」はシャープに辛いビーフカレーをはじめ、各副菜類も合わせて大正時代よりも更に料理のクオリティがアップしている印象であった。
なお大阪スリランカカレーの雄ともいえる当店が「大阪カレー最大の激戦地」ともいえる北浜~谷四~裏谷四~南船場エリアへ移転してきた訳であるから、その話題性も相まって平日、週末とも連日多くのお客さんで賑わっていて、仕込みが間に合わないほどなのだそうだ。もう少し状況が落ち着いてきたら、居酒屋系ツマミメニュー等も増やしていく予定とのことであった。
その後数回訪問後の5月下旬、某アジア料理店の常連を中心に声がけさせていただき、ついに夜宴会?を開催することができた。料理の構成について店主に相談したところ、宴会コース的なものが非常にお得で満足できる内容であるというお勧めもあり、今回は特別な料理てはなく、お店の通常メニューである宴会コースで開催させていただいた。移転後はアルコール類の品ぞろえも充実し、特にソムリエールを採用するなどワインを強化しているとのことで、酒飲み(笑)の参加者はそれをかなり期待していたようであった。
まずソムリエ―ル推薦の泡とアテ類(笑)が数種類供された。次にイカの辛いアテ的な料理、カトゥレット、ロールス。さらにチキンの辛い炒め物にコットゥロティ。そしてスリランカの高級米キーリサンバライス!とパリップ、ポルサンボルやマッルンなどのおかず類とココナッツミルクベースのグレービーによるフィッシュカレーが供された。これを各自ライス&カリー的に盛っていただいたが、自分で好きなものを好きなだけ盛り付けしてアレンジできるというのは、「手巻き寿司」と同じような楽しさがあった。
結局アルコール類は泡、白ワイン、赤ワイン、ビール等いただき、充実した料理と相まって、大満足な食事会となった。
9位
1回
2016/07訪問 2016/07/17
「カレー王子(プリンス)」ことN君が偶然に発見して訪問しSNSにアップしたことにより、当店の存在に気がついた。当地はもともと日本国内では横浜でインド料理店を経営している他、ドバイやロシア関係のビジネスを展開している企業の関西支店的なシタールというハラール対応インド料理店であったが、近隣にファミリー層などインド料理に詳しくなく、あまりこだわりの無い方向けに一般的な日本人の味覚に合わせたインド料理をリーズナブルに供して人気のあるネパール系インド料理店ディルクスがあること等により、数か月という短期間で閉店(2016.2頃閉店?)している。その後、跡地にほぼ居抜きにて、神戸でスパイスショップを経営するパキスタン人がハラール対応の当店をオープンさせたという経緯らしい。
当店はロードサイドという立地ながら、店外観は全体に黒っぽくて目立ち難くで何の店なのかよく分からないし、さらに近寄って見ても「ASIAN RESTAURANT」と書いてあるなど、どんなジャンルの飲食店かよく分からないという決定的な欠点がある。さら「レッドチリ」という店名や黒っぽい外観から、当初は私もバーなどお酒中心のお店ではないかと見間違えるほどの印象であった。
さて店内に入ると以前のお店と内装等ほぼ同じで、席配置も同じくカウンター席とテーブル席があったが、入り口入ってすぐのところに席があるなど、ちょっと無理に詰め込んでいる感じ。テーブル席に座らせていただき、ランチのメニュー表を見てみると、ナーン&カレーに焼物が付いたセット、本格的な炊き込みスタイルのビリヤニなど一目でパキスタン系と分かる料理の他、ケバブ&ライスなアラブ料理などもラインナップしていた。価格は近隣のネパール系インド料理店と比較して、少し安めの設定としているようだ。店スタッフはパキスタン人男性2名。
今回はカレー2種とナーン、チキンティッカ、サラダ、ドリンクという850円のBセットをオーダー。カレーはチキン、キーマ、野菜、豆の4種類から2種類を選択できたので、キーマと豆をお願いした。ドリンクはラッシーを。まずゴマドレがけのサラダのあと、日本人向けに迎合した涙型ではなくパキスタン料理店らしい丸い形のナーン(できればナーンよりパキスタン人好みのローティが選択できれば良いのだけれど)の他、カレー2種が供された。ナーンは薄めのクリスピータイプでギーが塗られていた。そして驚いたのがカレーで、キーマは巷のインネパ店などでよく見かける、ドロッとした茹で玉ねぎ系グレービーの中に微かに鶏ミンチが入っているというイージーでケチっぽいものではなく、粗挽き鶏ミンチを生姜、ニンニク、玉ねぎをベースとしたマサラによりドライに仕上げたグリーンピース入りというガチなパキスタンスタイルのキーママタルと豆カレー?いわゆるダールではなくパキスタンのごちそう的な料理ハリーム(チキンハリーム)が供された。確かにハリームは豆も使用するが、いい意味で予想外であった。たぶん豆カレーを仕込んでおらずハリームしか無かったという事情なのであろう。普通は調理に何時間もかかるハリームをこの価格のセットで供するということは関西では有り得ない(群馬県伊勢崎市とか千葉県野田市あたりではありそう(笑))。キーママタルは肉感充分で、塩味や辛さなどちょうど良い感じで食べやすかった。またハリームもフライドオニオントッピングされ(グリーンチリやレモンの提供は無かったが)高い粘度や滑らかな食感など、充分満足できるものであった。チキンティッカは柔らかく、焼き方も上々であったが、ドリップがかなり出ていたので、供する前に電子レンジで再加熱したものであろう。
店スタッフのコックと思われる方がフロアにも出てきておられたので上記のことを指摘すると、ニヤッとしながら、この店では本格的なパキスタン料理を供していることやマカズ(ブレイン)マサラやマトンプラオ(ラムライス)、シャミカバブなどのスペシャルな料理も供する用意があるとのこと。また自分は「日本一のビリヤニ」で有名な大阪で大人気の某パキスタン料理店に勤めていたのでビリヤニには自信があるなど、ディナーのメニューブック片手に熱心に話をされた。前に訪問されたN君から聞いていたので、当店コック氏が大阪の某有名パキスタン料理店のアシスタント(大阪の某有名パキスタン料理店のシェフは唯一オーナー一人のみであり、他の雇っている料理人は全てアシスタントという位置づけらしい)であったことは知っていたが、私の記憶に間違いが無ければ、もう一人の身長の高いアシスタントスタッフは、3年ほど前に大阪市西淀川区の大阪モスク近くにオープンしたパキスタン料理店「シタラ」のオープニングスタッフとして働いていた方であろう。またコック氏も短期間ではあるがシタラにいたように思うが・・何れにしてもシタラと同じく当店も大阪の某有名パキスタン料理店オーナー氏が人材を手配しているのであろう。
総合的な印象として、当地は神戸大学に通うムスリムの留学生など若干ではあるがハラール対応レストランに対する需要があるものの、店を維持するためには、あくまでも一般的な日本人に多く来店していただかないとダメなので、ハラール対応店でありながら酒を扱うこと(これは賛否両論あって、酒を完全否定しているオーナーもいれば、ここは日本だからと現実的に考えているオーナーなどさまざまである。当店は酒を扱っているがこれは当店オーナーの経営判断なので尊重したい。)や日本人にも分かりやすいセットメニューの提供も正しい選択であると思われる。店外観が目立たない件も改善しようと思えばすぐにできるはずである。
最後に、当店は少なくともネパール系インド料理店の多い大阪~神戸間にあっては数少ない本格的な「カラチ系」パキスタン料理店であるので、店の維持のためにも近隣の南アジア料理ファンの皆様にはぜひ利用していただきたい。特に経験値の高い方にとっては、少なくとも近隣の甘い味付けのインネパ店で食事をするより満足できるはずである。
2016年はあまり新店開発ができなかったのだけれど、その中でも印象に残るお店がいくつかあった。まずお正月休み明けにオープンした宝塚のスリランカ料理店シャンティランカ。次に神戸モスク近くのパキスタン料理店ナーンインの元シェフが独立開業したアリズハラールキッチン。そしてインド・ネパール料理店オアシスカフェの新業態店であるネパール居酒屋、尼崎のベイリーフなどが印象に残った。
関西においては2016年も新しいスリランカ料理店が何店かオープンして、もはや以前のような希少価値が無くなってしまったが、大阪市北区中崎町のアンバラマなど、相変わらず素敵なお店もオープンしている。その中で宝塚の阪急山本駅近くという地味な立地ながら、スリランカ人奥様がつくるスリランカ家庭料理は、見た目は他同業店と似ているが、味はまさに家庭料理っぽいマイルドながらメリハリの利いた味がすばらしく、また女性スタッフ主体で、いい意味でスレてないホスピタビリティ度の高さは、大阪市内のスリランカ料理店に無い居心地の良さを感じさせられる。子育てを終えた女性が自分の趣味や得意なことを生かして開業するという、昨今注目されているスモールビジネス的開業の成功例としても広く紹介したい事例でもある。