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裏メニュー、ディロ
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ククラコマス
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2012.5初訪問以来、平日のランチタイムに何回か訪問させていただいているが、正直けっして良い立地とは言えないのに、相変わらず近隣の奥様グループやファミリー客の来店が多く、地域の人気店として定着している。1年ほど前に近隣の門戸商店街内(阪急門戸厄神駅近く)にチェーン店系のインド・ネパール料理店がオープンしたが、全く影響がない様子であった。当店では普段は北インド系のランチセットをいただいているが、2015年1月末に門戸厄神駅西側、門戸商店街内にあるスパイス料理にも造詣が深いYシェフが経営するイタリアンレストラン「アランフェス」にて開催された当店とのコラボレイション企画に参加。ワインに合わせたネパール料理のコース(後日「ヌーベルネパリーズ」と命名:命名者T・Y嬢)をいただき、改めて当店の実力の高さを再認識した。その後FB上にて当店オーナーにお礼の他「ディロ(ディード)が食べたいなあ~」とダメもとでつぶやいたところ、意外にも「事前に予約していただければ提供できます」とのことであったので、早速予約の上訪問させていただいた。
平日遅めのランチタイムに訪問させていただいたが、悪天候にもかかわらず、やはりこの日もほぼ8割方の入りという混み具合であった。オーナーに挨拶後、調理風景が見えるカウンター席に座らせていただき、調理の進捗状況を見ながら料理が供されるのを待った。まずスターターとしてチキンスープ。スープを飲んでいる間厨房をみているとフライパンで沸かしたお湯の中にディロの粉(そば粉を主体としたプレミックス粉?)を投入。かなり強く何回も練って「そばがき」状のディロを作っていた。しばらくして巨大なディロが乗せられたプレートが供された。以前、東京の上池袋にあったネパール家庭料理の店「味家」にて初めてディロをいただいて以来、関西でもディロが食べられないかと、大阪北浜「マナカマナ」や西宮「ナラヤニ」などのオーナーをそそのかして(笑)イベント等で供してもらったことはあったが、食材自体なかなか日本で入手しにくいことや一般的でないので、まさかアカーシュでいただけるとは思わなかった。
※ディロ(dhido):そば粉やトウモロコシ粉、ヒエ粉などをお湯で練ったもの。ネパール人にとっては「田舎の食べ物」とか「山の方で米が無いときに食べるもの」とかいう認識が強く、あまり良いイメージを持ってない方が多いようだ(特に都会出身者)。「レストランで供するものでは無い」という考え方が一般的であり、日本国内のネパール系レストランにおいてディロをレギュラーメニューに加えている店は数少ない。
このディロセット(仮命名)はダルバートのごはん部分をディロに変えた感じで、ディロの他、サーグ、アルコアチャール、大根とキュウリの野菜スティック(チャートマサラがけ)、コルベラコアチャール。さらに正にネパールスタイルのチキンカレーである骨付きチキンが入ったスープ状のククラコマスという構成であった。ディロを少し指でちぎってククラコマスに付けたり掬ったりしていただいた(ディロは噛まずに飲みこむ)。ディロの量が半端無く多く(味家のディードセットの2倍以上!)全部食べられるか心配した(笑)がなんとか完食できた。後でオーナーに量が多いという感想を述べたところ、これが普段の賄いの量であるとのこと!そして価格は1,100円というリーズナブルさであった。
店を失礼する際にオーナーを少しお話をさせていただいたが、最近はお客さんからのリクエストによりレギュラーメニューとしてダルバートも始めたとのこと。ネパール人シェフの店であるが住宅街の「インド料理店」なので、私的にはダルバートとか無理にネパール料理をメニュー化するより、ポピュラーな北インド系の料理をブラッシュアップしていく方が集客に資すると考えていたが、当店の場合は、もともと北インド系料理のレベルが高いこと、常連のお客さんからダルバートのリクエストがあること、店のスタッフもやっつけでは無いレベルの高いダルバートを供する調理技術を持っていることなど、新しい客層を獲得するという意味でも、店として次の高いステージに登る時期が来たのではないかと感じた。
当店は西宮市内においても1、2を争う良いインド料理店であると思うが、立地が立地なのでその存在に気がついてない方も多いと思う。今後どのような店に発展していくのか?「美味しい北インド料理を供することができ、さらにお酒にも合うようなネパール料理も供することができる」という繁盛するインド・ネパール料理店の王道を進みつつあると思う。
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2012年5月初訪問。
近隣の奥様たちに大人気!ナンチャッテな外観に惑わされるな!
経験上、インド・ネパール料理店などエスニック系のお店は、店舗の外観を見ればある程度どんな感じの店かだいたい分かる。
こちらのお店の存在はオープン直後くらいから認知していたが、如何せん立地(ダイエー西宮店駐車場の裏側、周辺はマンションや集合住宅を中心とした住宅&田畑)が微妙なことと店舗外観がこれも微妙になんちゃってっぽい感じ(洋食レストラン居抜き?)であるため、失礼ながら口の肥えた西宮市民のこと、どうせすぐ閉店するだろうと思っていた。
西宮市においては、ここ2~3年の間にインド・ネパール料理店が数店開店するなど、かなり競争が激しくなっており、今までのようにナン、タンドリーチキン、チキンカレーをやっていればある程度儲けられるという状況では無くなっている。
そんな中で生き残っていくため各店とも工夫を凝らして、「ネパール」を前面に出す店や店舗改装により、より洗礼されたイメージにして、カレーの味も客層に合わせて洗練されたものに変えたり、日本語が巧みな店主による素敵な接客が売りの店もある。またそのようなお客さんの要望にこたえられない店は耐えられず閉店している。
さてこのアカーシュであるが数年前にオープンしたことは何かの情報で知っていたが、このナンチャッテな外観(洋風居酒屋?洋食の店?インド国旗???)ということもあり、自分の経験上、まずハズレな店であると思っていた。
なぜ今さらこの店に行こうとしたかというと市内某インド・ネパール料理店スタッフから「結構おいしいよ」という話を伺っていたため、とりあえず確認してみようと思ったのであった。
店に入ると先客は近所のご婦人と思われるグループが2組ほど。「ふーん、結構近所の方々には人気があるんだ」と思いつつ、メニューを見てみた。ランチセットは何種類かあったのであるが、今回はサモサがいただける900円くらいのセットをオーダーした。
カレーは野菜か豆を選べたので豆を選択。
まずサラダが運ばれてきたのでが、ちゃんとした小皿にレタスやキャベツの千切り、トマト、人参をきれいに盛り付けてた気の利いたものであった。これを見てちょっとビックリした。
ドレッシングもよくあるおざなりの業務用フレンチドやサウザンアイランドドレッシング、あるいは流行?のゴマドレッシングではない。インド・ネパール料理店でよくあるキャベツの千切りをちょっとだけというものではないところに好感が持てる。この時点で「この店、結構良いんじゃないの」と感じていた。
調理しているところが間近に見えるカウンター席に座っていたので、若いコックさんの調理をじっくり見ていたのであるが、注文を手早くこなしている割には、ちゃんと調理しているなという印象。ベテランらしき方が調理の仕方について、いろいろ厳しく指導されていた。あともう一人コックさんがいて、タンドールを担当されていた。
それで運ばれてきた料理であるが豆のカレーはリッチなもので、食べ応えがあった。ナンもいい焼き加減であった。サモサのフィリングはさいの目切りのジャガイモ。ケチャップがご愛嬌であったが、たぶん言えばミントチャトニを出してくれるはず。噂通りの美味しさであった。
そうこうしているうちに、近所の主婦グループと思われる方々やファミリー客が入ってきてほぼ満席状態になった。ロケーション的にみて、まず通りすがりの一見客は見込めないが、近隣の方々、特に主婦層にはかなり人気がある様子。料理そのものが美味しくなければ口の肥えた主婦層に支持されないはず。
失礼ながら期待してなかったけれど意外にも大当たりなお店であった。
追伸
店の方、ホールを担当しておられた方(共同オーナー?。オーナーは日本人女性)は最初見たときはインド人かと思いましたが、インド系ネパール人(ブラフマン)のようです。
またコックさん2名もネパール人です。