ついに日記を書きます。
といっても2011年の夏はあっという間に過ぎました。こうしてこの日記を書いている今は秋なのですが、働きまくる私にとっては長瀞での出来事BEST10に入るのでこうして書いておこうと思う。
百年の知己
こうして文字にするとここまでの友情がどの程度なのかよくレベルがわからないが、
私には10年ぶりに物凄い偶然再会した友人がいる。
その友人Aとは大学時代のケーキ屋のバイトで知り合った。
大学生時代にかなりの高倍率の中、念願の某有名フランスのデリカ、ケーキ、タルトなどの取り扱いのあるお店にアルバイトとして入る。
大学で軽音に明け暮れながらライブやスタジオ代のためにせっせと働いていた時に出会った友人。
物静かだが彼女の行動力はまっすぐで、普段は地味な感じなのだがやることがでかい。
大学時代までになかなかいないタイプの友人だった。
ある時、ケーキ屋の店長が私の仲の良いパートBさんをいじめはじめた。原因は彼女がかわいいからだろう。
倉庫にあるラズベリーを一皿内緒で食べつくした店長、本部にはパートさんが食べたという。
本部に怒られる彼女。なかなかシフトにも入れてもらえなくなった。色々な告げ口をされて彼女はどんどん痩せていった。ストレスなのか、じんましんが腕にできてかゆいと言っていた。
あまりに哀れで、話を上にしようかというとかえって話が大きくなるから、と。心配してくれて嬉しいと言われた。
月とすっぽん。浜崎あゆみとビーバー。
その方は性格も美しく、優しい女性。いじめ方が物凄く低レベルな分、そのパートさんの清々しさが際立った。
ついにいじめはエスカレートし、大学帰りの自分に電話がかかってきた。
聞けば来月は2回しかアルバイトに入れて貰えなかったという。生活が懸かっている彼女は泣いていた。私にはなかなかスタッフが足りないからたくさんバイトに入れと店長からの連絡があった。
ついに頭に来た私は怒鳴り、なぜ人をいじめるのか、いじめる貴方にはついていけない、私が辞めるから私のシフトをその人にすべて譲ってほしいと伝えた。
若いが故の勢いに今では苦く笑うのみ。18歳?19歳?の私は正義感が強すぎた。
今だったらもっとかしこいやり方ができるんですが。。。(笑)
その時だまってことの次第をみていた友人がAだった。
アルバイトを辞めて疎遠になったのだが、あるとき、ふっと電車を見たら友人Aがいた。10年経っていた。声をかけたら受けごたえてくれるだろうか。
「・・・久しぶり!覚えてる?!」
私の唐突な声を彼女は笑顔でうなづいてくれた。今まで黙っていた分、お互いがかなりたくさんのことを話した。いや、私の方が多かった。止めていた息を吐き出すようにお互いの趣味・仕事、・・・いろいろなことを話して連絡先を今度こそ交換して別れ、そこからお互いに連絡を取るようになった。
趣味も趣向も性格も違うのだが、どうも波長が合うというのか、興味の矛先が一緒の方向を向いているようだ。
長瀞も彼女に決めてもらってここにしたが、一日中楽しかった。ミシュラングリーンガイドにもある荒川ライン下り、天然水のカキ氷、登山、長時間の電車、夕暮れの中で聞くヒグラシの声。
タイムスリップしてかなり昔の田舎に来たような、時間が止まった一日を無駄にしないように必死に遊んだ。ぎゅう詰めの一日。
10年お互いを思う友情が言葉を交わさなくても変わらないことを噛み締めたから充実したのかもしれない。
よく、初対面だったが同じ趣味の話などに燃えて「百年の知己を得た」という。
100とは言わないけど
緑の中、炎天下の中の友人の笑顔はとても大切な思い出になりました。