前々から麻婆豆腐を自主制作してきた者として、最近の食べログ上の麻婆豆腐ブームは
嬉しいことではある。
反面、各自の嗜好の違いから評価の優劣やベキ論も登場し、例え食べてもレポートしにくい
状況も生まれてきたように感じる。
ファミレスであれ、大衆中華であれ、本場四川であれ、自分が美味しいと思えばOKなので
あって、本格高級を名乗っても合わないものは合わないし高く評価もできない。
これは分野を超えて一貫した考えであり、グルメを気取らない気安さでもある。
(故に、敢えて邪道なものと言われる物でも食すし、自作で使うこともあり。)
日本国内で食べられる麻婆豆腐は、そのほとんどがマイルドで辣(辛味)、麻(痺れ)が軽減
されて提供されるので、その範囲内で旨いか不味いかを論じることになろう。
先般、あるきっかけで他レビュアーに公開してしまった「パラディーソの邪道麻婆」。
自分でも満足していなかった折、陳建一プロデュース店と中華街の京華樓で食した一品が
改善のヒントをくれた。(この2店は☆5ではなかったけどね。)
ここに、改訂版「パラディーソ邪道麻婆豆腐レセピー」を公開するが、今回写真はない。
プロの目から見れば、<傍(かたはら)いたし>であろうし、バカ旦那のキッチン芸とお笑いい
ただければと思う。
どうせまた、改訂するだろうし…。
【パラディーソ邪道麻婆4~6人前】
~下拵え~
1 前日、骨付き鶏ももの水炊き、あるいはカモ鍋を食べた後の出汁を取り置く。(なけ
れば顆粒チキンブイヨンや中華スープの素で代用!?=イイんだ、お手軽にやるから)
2 生姜と大蒜はそれぞれ小匙1~2好みの応じてミジン切りにしておく。
3 葱2本ほどを、細かく小口切りにする。青ネギも適量小口切りにしておく。
4 赤唐辛子は1本種を抜き細かく輪切り、花椒(中華街で購入)も5~6粒用意し擦潰す。
5 木綿2丁を湯通しし、水気を切って1,5cm角に切り笊にとって更に水を抜く(約30分)。
6 豆板醤(大匙1~2)、麻辣鍋醤=京華樓製(大匙1)、甜麺醤(大匙1)と隠し味に牡
蠣油小匙1~2程度、或いは豆豉を同量加えて麻婆豆腐のルー状のものを事前に作
っておく。
~ 調 理 ~
7 中華鍋(またはフライパン)で植物油(ウチはグレープシード)を熱して、赤唐辛子と生
姜・大蒜・粒山椒(擦潰し)を鍋に入れて香りを立てる。
8 そこに挽肉(約250g程度)と葱2本分を入れしっかり炒める。
9 7のルー状のタレ、好みに応じて砂糖(小さじ1杯)、醤油(大さじ1杯)を加える。
10 紹興酒=我が家は横浜橋リカーズモリティの甕出し瓶詰め=飲むと旨いよ!(大匙2
程度)を加え、挽き肉と満遍なく馴染ませる。
11 直後、カップ1,5(300cc程度)の鍋出汁またはスープと水を切った豆腐を加えて煮る。
12 片栗粉(大さじ半分~)を水溶きして加え、サッと煮て胡麻油を鍋肌から加えて仕上げ。
13 大きな器に盛り、2.の青ねぎと粉花椒を好みに応じて適量(やや多め)散らす。
14 やや固めに炊いた白飯は適宜、他にザーサイ、味覚を中和する海藻サラダなどあれば
Good!
※ ラー油は既に麻辣鍋醤にたっぷり入っているので使わない。
※ このレセピーはかなり味は濃い。もっとさっぱりさせたい場合、甜麺醤か砂糖などの甘味
を減らせば良いだろう。
※ 注意点として、焦らずじっくり豆腐に味が染みるまで煮ること。
ウチの家族は色々注文もするが、この味に概ね満足してくれるので嬉しい。