6回
特製味噌生姜麺:新生「和渦」らしい上品さと柔らかさ!優しいだけでなくパンチも効かせたニクイ麺顔!
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2020/01/26/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/gDsQCIuoEyE
<2020.01> 特製味噌生姜麺+漬け卵黄丼+プレミアムモルツ小瓶
券売機を見て、そうか今日は味噌があったのだと知ります。味噌かぁ〜・・・温まりそうだな。と思ったら、一気に醤油気分が失せてしまいます。後客もいなかったことから、数十秒立ち尽くして考えた挙句、思わず味噌を選んでしまいましたー。しかもヤケクソ気分も手伝って特製!。そしていつものサイドメニュー「漬け卵黄丼」もチョイス!食う気が一気にみなぎるぜ!。
<酒> プレミアムモルツ 小瓶:ちょうど良い質感!ちょうど良いサイズ感!
しっかし暖房ヌクヌクな部屋で冷たく旨いビールをやるのはパラダイスだよね。平和を感じてしまいます。アテとして出してくれたチャーシューの欠片が、サイズ感の割には味がしっかりしており、これまた酒を進ませるじゃないか。プレモルってのも旨味が深くて濃ゆいし香りも素晴らしい。小瓶だと酔うこともなくいい気分転換になるし、腹が膨らみ過ぎないからラーメン実食にも差し支えないからいいよね。本当に良いアイドリングタイムを過ごさせてもらいました。
<全体> 新生「和渦」らしい上品さと柔らかさ!優しいだけでなくパンチも効かせたニクイ麺顔!
おおお!味噌と言うから素朴なベージュを想像してたら、何と柔らかいクリーム色した味噌なのだ!。しかも辛味のカイエンヌペッパーがかかっており、パンチも効かせた風貌が実にニクイではないか!。それにさすが特製といった感じで、肉が多めであるだけでなく、大きめのワンタンもしっかり投入されており、全体的な充実感がハンパない。薬味の三つ葉の横には粗い生姜の摺り下ろしがあり、味噌生姜麺としてのプレゼンスを主張しておる〜。新生「和渦」らしい上品さと柔らかさですな!。
<スープ> 熟成感ある香りと塩気!信州系のような淡色辛口感が鶏豚エキスにじっとり溶け込む!
予想外に淡い色合いで、甘味系の味わいかなと思って食うと、実はそれなりに濃ゆい風味と塩気もしっかりとあるのでした。旨いねぇ〜。麹の風味が濃ゆく、それでいてしつこく重くない。おそらくいろいろブレンドした味噌だと思うけど、イメージ的には信州系の味噌感覚と勝手に邪推しております。
当然ながらベースのスープも旨い。鶏メインで豚エキスが混じるって感じだろうか。豊潤とした動物感が味噌出汁に溶けると、妙に甘味も感じ始めます。そして薬味のエッセンスがじわじわと溶け出して、味風景が色々と広がり変化してゆく・・・。
<薬味> 実はいきなり生姜パンチ!ゆっくり辛味が溶けて充実感ある刺激がナイス!
生姜トッピングがあるから、溶かしてゆくうちに生姜味になるのだと思っていたが、実は冒頭から生姜の風合いもそれなりに来るのです。味噌生姜の名の通り、味噌麹と生姜風味の渾然一体感が実に痛快に広がります。寒い日にはこれが格別なはず!。
そして一気にカイエンヌペッパーが拡散してゆき、麺を啜り食ううちに攪拌されてゆきます。辛味噌系だと、辣油が主流で中には豆板醤を使う個性もあるが、カイエンヌペッパー一本と言うのもまた面白いね。一味唐辛子の潔さと言うか・・・辛さがバラけないのがいい感じ。例えば「もつ煮」を食うとき、七味だと少し残念感を感じるのですが、一味だと辛さがシンプルで引き締まった旨さに思える。それと少し共通した味変化を感じるのです。
更に地味だが三つ葉が程よい清涼感を与えてくれていい感じ。分かりにくいが三つ葉の下には春菊の刻みが敷いてあり、これもまた味噌出汁にはよく合います。味噌系に春菊の淡い苦味はテッパン級の安定した相性なので、これがまた全体を高めてくれてます。
<麺> 自家製麺:加水高めで程よいモッチリクチクチ感触!汁の絡みつきも良く気持ちよく・・・滑るのも快感!
少し加水が高めと思えるストレート細麺。明るく少し透明感を感じるタイプです。汁の吸い込みも良さそうで、持ち上げたり絡みつくのも得意そう。汁と一緒にカイエンヌペッパーや春菊も貼り付かせて上がります。前歯では淡くモチモチとした噛みごこち。奥歯へ運ぶと一気にクチリと潰れてゆく感触で、味噌の旨味と炭水化物の甘味で唾液が一気に溢れます。
当然、ズボボボボボボーーーーっと音を立てて啜り食う!。レンゲを使って汁も吸い込むようにしていくから音が大きかったらごめんなさい。せっかくナイスな味噌出汁だから、麺に浸透させる以上にもっと味わいを足して食らいたいのです。ワンタンの皮を啜り食うときのように、たっぷりと楽しみました。滑るのが実に快感な麺ですよホント・・・。
<チャーシュー> 大判ロース肉のフカフカ感!肩ロースの脂の旨味!味噌に濡れて尚うまし!
おいおい、ロース肉がメチャ旨いがな!。一枚とても大判なるロース肉がありまして、赤身のフカフカした柔らかさに味噌出汁が染みて実に旨い!。それだけでなく周囲の脂みが辛味噌っぽい味にとてもリンクして甘いを感じるから素晴らしい!。これきっと生姜焼きにするとスーパー旨い肉だよ。
ロース肉を食らった後は少し赤みのあるタイプが掘り起こされました。これは肩ロース肉だねきっと。こちらも素晴らしいほどに柔らかく、肉繊維を曲げると容易に割れるほどです。この隙間に味噌出汁も滲むが、元からの味もあって実にビールに合う旨さ。後から知ったが、日高四元神威豚と岩中ポークを使って来るらしい・・・どっちがどっちなのかは不明ですが(汗)。
<ワンタン> 山水地鶏と岩中ポークの2種ワンタン!たっぷり肉餡の旨さと皮の滑りを存分に楽しむ!
てるてる坊主型の大きな肉餡が印象的。塩気中心のシンプルな味付けで、挽肉の旨味だけで十分と言った感覚です。柔らかいが箸でつまんでリフトできるくらいの締まりはありました。一つ食うと実にあっさり目の味付けだな・・・と思って、麺と汁をまた食らい始めます。2つ目を食らった時に、おや?味が濃くなったかな?と勘違いしてしまう。実は2種ワンタンだったのですね(爆)。歯応えの変化が分からんかったらスルーしてたでしょう。
皮がまた肉厚で破れたりしないしっかりさ。しかししなやかでツルツルトロトロとした表現もたっぷり味わえます。ほのかに味噌出汁とカイエンヌペッパーに塗れたそれは、実に皮だけでも味わい深く・・・これも酒に合う逸品でございます。
<味玉にハズレなし!> マキシマムこい玉子!出汁の浸透深い熟成感覚に味噌スープが加わり風味更にアップ!
ハーフでも食いごたえあり。見てわかるように薄い醤油系出汁にゆっくり浸かっており、白身の浸透が美しく均一。象牙色と言った感じですが、これも味噌出汁に塗れております。卵黄は熟成すら思う深くて濃密な味わい。塩気もありますが出汁と一体化した甘味も旨く感じ取れます。そこに味噌と辛味の味が混じり、いつも以上にカオスな旨さを楽しめると言うもの。割った味玉ならではの楽しみ方ですねー。嗚呼、やっぱり今回も味玉にハズレなし!。
<漬け卵黄丼> 高級半ライス感覚でこの卵黄の質感が素晴らしい!これで50円!何度も驚く旨さ!
この店のレビューでは毎度しつこくコメントしますが、ここでこの50円プチ丼を頼まない手はありません。このサイズ感なら多少の少食な方でも入るはずだし、またこの安さ。食べ過ぎ注意な方にも罪悪感が少ないと思われます。
マキシマムたまごというブランド?。この卵黄を醤油漬けした代物ですが、これがまるでチーズを食っているかのように風味と濃厚感が深い!。ちょっとツマんだだけで白飯をガツガツと食えるという感覚です。まずぐちゃぐちゃにして、箸で食う旨さを堪能。卵黄が攪拌された後はレンゲで食うのも美味しく感じる食べ方。小さい丼でもしっかりと深い内容です。激しくオススメ!。
総じまして「生姜風味と味噌塩気・・・さらに甘味と辛味味変!見た目も味も彩り豊かなハイパーフォーマンス味噌麺!」と言う感動!。北品川というちょっと疎遠なロケーションでも多くの人を惹きつける旨さがここにはあります。店の中もヘアスタジオにいるような明るさもあり。綺麗なお姉さんもあり。今後も通い続けることと思われます。品川来たなら一度はおいでよ・・・という感じで激しくオススメ!。引き続き応援と更なる旨さを期待しつつ・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
空腹に
冷たき雨を
潜り抜け
味噌と生姜の
沁みる温もり
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
2020/01/26 更新
特製醤油そば(裏):鳥100%のベーススープ!鶏油の艶ある甘味が仄かに香り・・・透明感にコクがある鶏醤油!
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2019/12/29/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/KdXiM7wuZa0
<2019.12> 特製醤油そば(裏バージョン)+漬け卵黄丼
2019が暮れようとしてますが、今年の個人的なラーメンエポックとして、「和渦」の移転がとてもインパクトあったかと!。大井町の手狭で男臭さとも感じる店が、北品川に移転してなんとコンテンポラリーにスタイリッシュになったことか!。しかもナイスな女性スタフも加入するなど、とても事件な出来事でした。そんな感じで一年を振り返ってみたら・・・食いたくなっていた(笑)。
迷いなく北品川方面へと向かう・・・。少しばかり歩いて身体冷えつつある状態で入店。いつもの女性スタフのお出迎えが気持ち良いぜ。こんなに丁寧に頭のてっぺんが見えるまで下げてくれると、何だかこっちが照れるね(笑)。いつものようにカウンターに案内されるが、今回は食券手渡すときに「裏で」と短く付け加えます。
<全体> 当たり前のような美しさがビシビシ伝わる・・・コンテンポラリー醤そば感覚
・・・裏とは?。Twitterで「裏」とは鳥100%を指すとのことで、常連さんのコメントによると移転前の大井町時代の味を再現したバージョンだとのこと。鶏出汁と和出汁のダブルスープが今のレギュラーなんですが、ちょっと当時の驚きと懐かしさも感じてみたくて、今回は「醤油で裏」とさせてもらいました。それはこんな麺顔です。
おおお!透明感と艶やかさ!そして深みある醤油ブラウンが実に輝いて見える!。コンテンポラリーな醤油そばって感じもあるし、特製ならではの賑やかさもありあり。三つ葉があるだけで落ち着き感が現れ、全体的に質感の高さが十二分に伝わる。上品さに迫力が加わったという感覚にも近いかな?。
<スープ> 鳥100%のベーススープ!鶏油の艶ある甘味が仄かに香り・・・透明感にコクがある鶏醤油!
大井町時代の懐かしさっても、もう覚えていないですがね(笑)。ま、雰囲気だけでもという感じ。一口いただくと、嗚呼・・・鶏コクが明るいとわかりやすい味わい。近年、鶏油が濃いめで甘コクが強い鶏そばがちょくちょくと増えておりますが、それらとは方向性同じにしてもややスッキリしてて、非常に飲みやすい感覚。確かに鶏油の甘味の片鱗・後味は仄かに感じるものの、醤油の風合いと塩気にマッチした動物系の旨みのほうが強いです。
そして醤油は生揚げ醤油を主体に、なま醤油を数種類ブレンドとのことで、醤油味自体が豊な味わい。つまり尖りがなく、醸造された酸味が円やかです。またジワジワと熱を帯びた麺から、その風味などもゆっくと溶けだし、じょじょに軽やかさも増してゆく様子。薬味が少ないのも特徴で、例えば青ネギや玉ねぎなどの風味がクッションになったりしないね。ダイレクトに鶏出汁と醤油の輪郭を楽しむというイメージで、なんとなくピュアな醤そばという言い方も出来そうな気がします。
<麺> 自家製麺:柔らかさを「品やかさ」と呼びたい上品さ!見栄えも嬉しいストレート多加水細麺!
一口目からしなやかさが嬉しくなるストレート細麺。見るからに多加水で、醤油出汁に濡れて淡く褐色にそまってこれも旨そうです。プツプツと短く弾けるように千切れるようで、奥歯でのプレスの後はクチリと潰れてまた旨し。密度感は低めですが汁の吸い込みはよさそうです。汁の持ち上げよりも吸込み期待なイメージかな。
表層は見た目の通り、光って見えてツルツルな感じ。なので滑る滑る滑る~。細麺の中では膨れたマッシブ感があり、ふわふわした舌ざわりと喉落ち感がナイスです。いつも思うのだが・・・、もっともサイドメニューが優れものなので、腹は膨れるのだが・・・。今度は大盛でいってみよう!。
<チャーシュー> ローストの中にほのかなピンク色の半レア感!程よい歯応えで肉感覚も楽しい!
何度かこの稚ブログでも伝えてますが、肩ロースとバラの2種部位スライス。半レアだが低温調理というより、程よく薄ピンクを残したローストポーク状態と言えましょう。タレの浸透もよく熟したような深みも香りも感じ取れるが基本的に薄味。醤油スープに少し浸した方が旨さますけど、やり過ぎ注意って感じです。
歯応えはすこし感じさせる程度がいいね。微かに齧る感覚があった方が肉食ってるって感じがするし、また噛み締めて旨さを吐き出すってイメージも少しあるかと。脂も旨いが赤身の旨さを感じるならこういうタイプなんだろうと感じました。特製にして肉増しにして大正解。
<ワンタン> トロトロアツアツな皮の滑らかさに・・・豚ひき肉の粒々感に大葉の清涼感!
ワンタンまで付く特製だから好きなのだ!。2つ、割と肉餡大き目なタイプで、皮尾ひれがピロピロと流れます。チュルンと口の中に流し込むのが楽しくて快感。こんなに質感いいなら、ワンタン皿とかワンタントッピングなども増やしてもいいのに・・・。
挽肉餡が粒々感じ取れ、しかも大葉が感じ取れるのがいですね。豚挽肉と思いますがこの薄い塩の味わいと、スープの醤油感がとてもマッチし、大葉の香りがアクセントとなって非常に旨し!。皮が少しスープの味を吸い込んでる?纏ってる?のもあって、一口で食うのが絶対に旨いっすよね。
<味玉にハズレなし> 醤油味の鶏出汁には完璧に合うね!濃密でマチュアな卵黄に汁が染みて更に旨し!
わりと卵黄がネットリとした茹でコントロール。そこにも醤油系のタレが深く浸透したマチュアな味わいが広がります。甘味よりも醤油の風味で熟成した感じ。更にハーフカットされてるから、スープが流れ込んでおり、それもより醤油感を高める旨さです。これはテッパンの旨さですな!。嗚呼、味玉の旨さにやはりハズレなし!。
<漬け卵黄丼> 50円ミニ丼シリーズ:迫力の濃密旨味はまるでチーズのようにコクが深いのだった!
さてさて、この店のイチオシは他にもあって・・・それが50円ミニ丼シリーズです。いつもは「玉子かけご飯」を勧めている私ですが、今回は何となく気分的に「漬け卵黄丼」をチョイス。これがまた非常におススメなのでした!。
シンプルに卵黄の醤油漬けですが・・・何というか、初めて食らったときはチーズか!と思うほどコクが分厚いし、醤油由来の酸味が微かに響いて、チーズの旨味と錯覚してしまうほど。これをネットリと少しずつ白飯にねじり込ませながら食らいます。ミニミニサイズですが、旨さに迫力あり!!!。次回から、このミニ丼シリーズは2個食らおうと考えております。2個で100円でフツーのお茶碗1杯分としても・・・トッピングの玉子質感が高いからコスパが凄い!。
総じまして「大井町時代の名物醤油そば!今でも迫力満点の裏バージョン拉麺!激しくオススメ!」と言う感動!。ますます毎週でも行きたい気分にさせる店!。知らないうちに、つけ麺と味噌麺もラインナップが増えており、これは近いうちにまた行かねばとまだ興奮が冷めやらぬです。品川通るなら、ここは激しくおススメ!。さてさて・・・個人的な都合だが、来年1月になれば、また勤務地が変わりそう。転勤じゃないが、来年はどんなラーメン活動になるやら。悩んでもしようがないので、ひたすら食うべしです。そんな決意を胸に・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思いまます!。
和やかで
慎ましやかな
おもてなし
旨さ艶やか
醤そば沁みる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
2019/12/29 更新
特製塩そば+玉子かけご飯:地鶏の明るさと柔らかいコク!貝出汁の控えめにしてジワジワ来る優しい旨味のダブルエキス!
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2019/11/07/140000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/wsA3a07UVIU
<2019.10> 特製塩そば+玉子かけご飯
行ってみると・・・お!すぐ座れそう!そして、いつものキレイなお姉さんが微笑んでこちらへとご案内してくれるー。そうそう、この店にはこういう嬉しさもあるのを忘れていた(うそつけ!)。
<全体> 落ち着き感と賑やかさ!窓風景も麺顔も華やかさがあってイイね!
天気が良くて少し汗ばむ温かさ。分かりやすいもので「つけ麺」がよく出てました。隣で飲んでるプレモルが旨そうー・・・。しかしここでは醤油味と煮干系に集中しているオレなので、今回は珍しく特製で「塩そば」をいただくこととしました。丁寧にあのお姉さんが運んでくれた麺顔はこんな感じです。
おおお!ベタな言い方だがとても整っている!そしてキレイ。非常にティピカルな現代風淡麗塩そばって風貌ですが、それでいて同じじゃない何かを感じます。スープの透明感もすばらしく、出汁の丁寧な仕上がりが伝わってきますし、穏やかなようでとても明るい汁表情がイイね。それにトッピングがとても良い!。質感・ボリューム・バリエーション。味玉と肉がガッツリ入って特製ってことは当たり前のようだが、ここにワンタンがしっかり入ってることが嬉しいっす!。更に肉だって単に肉増しじゃなく2種部位を重ねているから、細かい配慮と熱い心意気も感じてしまう。よく見るとなかなかソウルが伝わる麺顔です。
<スープ> 地鶏の明るさと柔らかいコク!貝出汁の控えめにしてジワジワ来る優しい旨味のダブルエキス!
目の前にデカく蘊蓄が書いてあるから読んでしまうが、鶏ガラと貝出汁のダブルエキスなのだそう。貝ってところが和風の雰囲気を醸し出すようす。神経をとがらせて味わい始めると・・・結構鶏系の旨味が勝っているのが分かります。鶏油のようなバターレベルの濃密さはないけど、すっきりした脂感がいい。温度も熱すぎず香りが飛ばないのもあって、鶏コクが非常に芳醇と感じました。香味油に特徴があったのかもしれません。
貝はあのジリっとした染みわたる感覚は控えめで、全体的に味自身をアピールすると言うより、落ち着きを深く与えるといった味イメージ。貝の味より、和風に落ち着いたエキス感を楽しむというフィーリングです。塩も結構コダワリがあるらしく、沖縄の海塩「ぬちまーす」使用とのこと。岩塩よりははるかに柔らかい塩気は、もはや旨味と区別できない程一体感が進んでます。
薬味の青ネギやや多めで、更に柚子が忍ばされている・・・。これで仄かに清涼感を香らせるだけで、味には影響は低い。しかし香りだけで味をイメージさせるように・・・やや引き締まった塩出汁感を柚子が生み出しているように思えました。
<麺> 自家製麺:スープの明るさにきっちり寄り添う多加水ストレート細麺!ナチュラルに汁を吸い込む旨さ格別!
厨房奥には今日の仕事を終えた製麺機が静かに休んでおります。透明感と豊かな鶏貝エキスのスープには、非常にそれに寄り添うような多加水ストレート麺でした。色合いも明るく白めな見栄えがすばらしい。スープの中でキラキラ光ってるようにも錯覚します。打ち込み密度はそれほど高くないという印象。モチモチとした反発はとても自然です。風合いよりも汁を吸い込み、一体化した旨さを楽しみます。
表層はとてもツルツルしており口当たりもライト。コシもしなやかなので箸のリフトで寄り添いますからスープの持ち上げもいい感じです。ズボボボっとすすり、前歯に力を入れますがプツプツサクサクとリズミカルに切れ込む!。既に汁が滲んだ印象です。奥歯へ送ってプレスすると、麺の束の端からプチプチプチプチと潰れていく感覚・・・。この時の淡麗な塩出汁と柔らかい麺風合いの合体が、非常に旨しですな。
<チャーシュー> タレの旨味よりも肉そのものの旨味が主体!適度な歯応えが楽しい肩ロース&バラ!
肩ロース肉が2枚、バラ肉が2枚の計4枚。サイズと厚さも文句なしです。中に火が貫通しないローストって感覚。カット面の薄ピンクが非常に旨そうです。タレも浸透していましょうが、全体的に薄味。その薄味で肉本来の旨味が目立つような、引き出されたような感覚がいいね。ふかふかで柔らかいというよりも、多少歯応えを感じさせつつ、肉味を楽しませてくれるタイプ。噛みにくい腺もなく、非常に小気味よく食せます。
肩ロースは肉の旨味、バラ肉は脂の甘味。それを自分の舌とアゴの力で絞り出して味わう。こんどはデフォルトにチャーシュー追加(+300円)でチャーシューメンにしてやろうかしらと画策中。
<ワンタン> 肉味引き出す薄塩餡!尾ひれ長めでデロっと広がり滑らかな皮!結構本格的で旨し!
ワンタンもシンプルな味付け。しかし内容はゴージャスで大粒が3つも入ってます。豚粗挽き肉にシンプルな塩気。生姜や大葉などの香味は応用されず、ただただ肉味と出汁の旨味だけで食う感覚です。上述のチャーシュー同様、薄味で肉本来味を引き出すタイプと思えてなりません。
また何と言っても皮の大きさと優雅さがいいね。大きく、これも厚みがある。ちゅるんと飲み込むようにして食らいますが、それが快感だよね!。麺では味わえないスベリの楽しさを堪能です。
<味玉にハズレなし!> 薄い出汁感で塩気も低め!卵黄の素材感を感じつつフレッシュな風味の味玉旨し!
たとえハーフでもありがたし。けっこうトロトロな卵黄で全体的には薄味だけど浸透の深さは確実。塩味玉といより、卵黄のコク深さと出汁のライトさというイメージ。いつもマチュアな味玉を多く食っているなかで、こちらはフレッシュな旨さを堪能できるような仕上がりがいいね。嗚呼、たとえハーフでも味玉の満足感よ!やはりハズレなし!。
<玉子かけご飯> プチサイドメニューだが・・・50円でこの質感!腹いっぱいでも絶対食っとけ!
こちらの名物、50円のサイドメニュー(プチ丼)です。8種類あってどれも満遍なく人気が高い。麺大盛だったら気が引けるところを、プチサイズの質感高い丼なら敷居が低くなるのです。「漬け卵黄丼」というのが少し気になるが・・・やはりオレは「玉子かけご飯」なのだ!。
本当にシンプルで、ご飯に生卵がすでにかかってる。シンプルに醤油も垂らしてあって、白ネギと鶏ひき肉がトッピングされてます。鶏そぼろではありません。味が濃くないので挽肉って感覚。これを一気にかき混ぜますが、完全に均一にならない状態が自分は好き。混ぜ切らないところを箸でつまんだり、レンゲで掬ったりして食らう・・・嗚呼、日本人の喜びを感じます。
総じまして「少し歩いてでも食う価値あり!本気のハイセンス&コンテンポラリー淡麗塩そばならここ!」と言う感動。これからも何度も通い食らうことでありましょう。品川から北品川なんて歩ける距離ですから、時間に余裕があって、天気がよいなら・・・ウォーキング気分で訪問いかがでしょう?。辿りつけば高品質で旨い塩そばが待ってると思えば心ウキウキ。そんな感じで激しくおススメ気分です!。旨し!そんな応援と今後の期待を込めて・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
秋晴れに
少し汗かく
外回り
働く男
褒美の塩そば
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
2019/11/07 更新
2019/10 訪問
特製三位一体+玉子かけご飯:ファーストコンタクトは蜆!柔らかい滋味のあとは鶏出汁の静かな煮出し!飲み干すころにはさば煮干の旨味溢れる
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2019/10/09/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/rrnhxcnecYk
<2019.10> 特製三位一体 + 玉子かけご飯
今回は、前回醤油系に続き、塩そばを狙ってきたんだけど・・・「三位一体」という言う張り紙に気持ち全てが吸い込まれてしまいました。限定とか特製にやっぱり弱いオレなので、どうせならどっちもやってしまえと、今回は「特製三位一体」です。それと、欠かすことのできない「玉子かけご飯」も忘れずに!
<全体> スープの三位一体構成よりも・・・特製の賑やかさに嬉しい圧倒を覚えるね!
入店すると店の空気感がいいよね。マリオットホテルの下にはJR東海・東日本の電車が景色よく走る抜ける。そしてフロア担当の女性がキレイでフレンドリー。フロアでの手持ちぶたさタイミングでも、定位置にポジショニングで見守ってますよ!。本当に気持ち良い中華そば店になったものだ。そして旨さも相変わらず。そんなナイスな一杯はこんな麺顔をしながら目の前に現れました。
おおお!当然出汁に注目なんだが、麺顔のトッピングがゴージャス過ぎて汁が見えん!ここまでやってくれると流石特製と唸りたくなるよね。肉の多さに目が行きがちだが、ワンタンだってデカいよ。これで味玉がホールで1個あるのなら完璧満足感なんだろうが・・・しかし他がとにかく贅沢だから全然許せるね。スープの色合いを意地で見分けますが、何とも淡麗さと柔らかさが織りなす塩だれ感覚。焦って動画メモをスローモーションで撮影してしまったよ(笑)。
<スープ> ファーストコンタクトは蜆!柔らかい滋味のあとは鶏出汁の静かな煮出し!飲み干すころにはさば煮干の旨味溢れる
こちらの「三位一体」は限定品なのですが、日によってエキス構成が違うという展開です。今回は「サバ煮干し×鶏×蜆」と言う構成。日ごろ酒の飲み過ぎなオレにとっては蜆がありがたい。そんな勝手に薬膳感覚で味わいはじめましたが、最初の味風景に残るのは「蜆」からでした。ふわっと香る程度の貝エキス。やはり淡水系の旨味というか・・・派手さはないが素朴にもジワジワと来る貝エキスがいいね。
続いて広く感じるのは自慢の地鶏スープの鶏エキス。鶏油系の濃密さは皆無だが、鶏ガラの煮出しによる丁寧さというか、ストレスを全く感じさせない旨味感。良い鶏は脂が綺麗だとか言うが、まさにそんな感覚で、煮干の含みもあって素朴にも見えるが、実は柔らかい旨味と透明化に溢れる旨味だと思われますよ。
麺を食い終わってスープの完飲に向かいだすと、サバ煮干しらしい魚介の甘さを明確に感じます。珍しいね・・・。アジ煮干しはよく見かけるんだが。以前、ちょっといい店で飲んだときの酒のアテが「サバ煮干し」で、おつまみ的に旨かった記憶。それにしても円やかだね~。魚肉の乾燥して熟したアミノ酸が丁寧に煮出されています。鶏の上品な旨味とよく調和するし・・・。最後の時点では、蜆の風味は舌が慣れきってしまって、鶏とサバの競演をひたすら堪能です。
<麺> 自家製麺:加水の高さと弱い平型フォルム!伸びやかさのあるモチモチテイスト!
麺が意外にも明るい目の多加水感覚でした。少し平型な形状でとても明るいクリーム色。表面も艶めいていて、啜りの良さを感じ取ります。捩れているようで、実はきれいなストレート麺?。通常の細麺より一回り分厚く感じますが、ちゅるちゅるとした滑らかさが印象的です。これは汁を吸い込むタイプで、汁持ち上げもよろしく、まさに三位一体スープもろとも味わってくれというメッセージ。
前歯の歯切れもプツプツと着込みよいし、肉のハードさに比べればライトで対照的です。奥歯でもクチクチとよく潰れるし、出汁の旨味とグルテンの旨みがよい一体感!。密度感がそれほど高くないので、明るいモチモ感もあると思います。伸びやかさのあるモチモチテイスト!って感覚でしょうかね・・・。
<チャーシュー> ゴージャスな感覚!ひょっとして三位一体に対抗して4種の部位があったのか?
実はチャーシューがかなり好み!多少無意識に食ってしまったが、ひょっとして「ロース・肩ロース・ヒレ・モモ」と4種類入ってたのかも?と、写真整理をして考えてます。全部写真メモ撮れてない〜。どれもタレに程よく漬けられたイメージで、周囲のロースト部分が深い醤油褐色です。部分的に脂に浸透してるところが実は好みだったりします。
バラ肉はすごく脂がスープ熱で溶け出しており見るからに艶やか!。三元豚らしい肉繊維の細かさに加え脂のサラリ感で肉が上品にも感じしまうー。また肩ロースは身が薄いさくら色をしており見るからに薄味上品。ところが大胆に食うと周囲に深く浸透したタレ味で冷酒を欲する旨さに変貌です。
ここから先の記憶がかなり飛んでるー。歯応え感からヒレ肉だと思ってるが、これはタレもうまいが三位一体出汁との相性が抜群!脂が少ないけど紙締める楽しさ旨さがそこにあります。残る一枚は・・・あっさりと柔らかく食えたような記憶。ここまで来れば腿肉であって欲しいがそりゃないかー。汁が三位一体なら、肉は四身一体でゴロがいいんだがねー。
<ワンタン> 皮が大判で滑らかで汁吸って味がするタイプ!肉餡は・・・強いといたスパイス風味!ハッカク??
チャーシューも見事でしたが、ワンタンも負けておりません。皮が異様に旨かったのだがこれも自家製かどうかは不明。しっかりと出汁味を吸い取って、皮自体の緩い滑りさえ旨しと思える代物です。肉餡は鶏豚粗合挽きのシンプルな旨さで、塩気と軽い胡椒で十分満足な味わい。少し香味が入ってるなと感じてつぎを食うが・・・面白い東洋のスパイス感がほのかに香る!。滑りが良いから気がついたら飲み込んでしまってた(笑)。何だかんだハッカクに近い風合いを感じた次第・・・。旨し!
<味玉にハズレなし> 元の漬け出汁の円やかな浸透に・・・三位一体出汁風合で濡れる旨さ!
ハーフ味玉。もう卵黄はブランド物だと思える艶かしいディープオレンジ。タレじゃなく淡麗な出汁が染みてる感じで、見た目以上にマチュアな甘味を発します。ところがハーフだからずいぶんと食らうまでにスープの波を食らったようだ。マチュアな甘味に三位一体の旨味が溶けて、これも美味いと唸ってしまう。嗚呼、やはり今回も味玉にハズレなし!
<玉子かけご飯> 消費税アップに負けないサイドメニュー!値上げせず単価50円続行!しかも内容も濃ゆい!
消費税が上がっても、再度メニューのミニ丼は今日も50円。本当に頭が下がります。味玉で質の高さを証明した卵黄がとろっとろですよ。鶏そぼろがケチってないし、ほんの少しナマ醤油かけてあって実に美味そうです。これは50円ではかなり申し訳ないうまさ!恐らく間違いなく、この店に通うときは必ずこれを追加し続けると思います。
総じまして「旨さ!美しさ!ホスピタリティ!出汁とサービスも共に三位一体なる崇高中華そば」と言う感動。ここはもっと訪問を重ねるつもり。うまさ!美しさ!ホスピタリティ!の素晴らしき三位一体中華そば店。ツベコベ言わず一回食っとけ東京のラーメンファンなら!激しくオススメ!そんな応援と今後の発展期待を感じつつ・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!
雨過ぎて
季節外れの
南風
汗掻き辿る
魅惑和渦そば
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
2019/10/09 更新
2019/04 訪問
ここは本当にあの大井町だった「和渦」なのか??? スゲー移転昇華を感じる!
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2019/04/18/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/QSMp2InIP84
<2019.04> 特製醤油そば+玉子かけご飯
「大井町 和渦」から、「和渦 TOKYO」へ変身しての移転。北品川ってあまりイメージがなかったんだけど、御殿山のすぐそばだから、ちょっと華やかな空気感も垂れ込めるのね。大井町時代の薄暗い感覚を引きずって訪問したら、曇り空だったと言うのにあまりもの明るさで驚いた。階段を上って2階の入口とびら。入るとJR各線と新幹線の線路がドドンと窓一面に広がってる!。線路の向かい側にはマリオットホテルと教会。そして散ったばかりの桜など木々が風流。スゲー!スゲー!!大井町時代からは想像がつかないほど洗練!!
そしてスタフが増えてる。しかも手慣れた心地よい対応。おいおい・・・フロア係の女性がキレイじゃないか!。ここは本当にあの「和渦」なのか???。
<全体&スープ> ブレンドの生揚げ醤油のカエシが 鶏出汁&和出汁で磨かれたような明るさ!円やかさ!
居心地が良くなったどころではない。100倍良くなってる。以前なら、奥の席を立ち出てゆく客に気を使い、椅子引いたりしてたが、あの一体感も捨てがたしだったね。だが、女性スタフを始めとする対応の良さと、環境の広さと明るさは、まさに別格。そして気持ちよく目の前を走る電車を眺められる。ラーメンデートでもできそうだが、おれのようなジジイにとってもったいない程の環境であります。今回は大人しく定番の「特製醤油」とさせていただきました。それはこんな麺顔でやってきた!。
おおお!これはまた薄暗い大井町での印象も良かったが、御殿山を背景に拝むと一段とあか抜け感が伺える!。元々ポテンシャルの高さは承知してたが、表舞台に立ったような崇高な醤油ブラウンの透明感が、一段と美味そうに見える!。スープだけでなく肉も玉子もその他トッピングたちも!
一度も二度も味わった味なんだが・・・心が小躍りしているせいか、妙に明るく感じる今回の実食。生揚げ醤油を使ったコダワリのカエシは、実に風味よく円やかさと熟成感ある甘味を伝えてくれます。普通の市販醤油が「生醤油(キジョウユ)」。これに対して火入れをしないのが「生醤油(ナマショウユ)」。字は同じでややこしい。そしてナマショウユに対して、「無濾過」なのが一番自然に近い醤油。「生揚げ醤油」はこれに当たるのかと推察。更に木桶仕込みというから、木桶の風合いやら、そこから醸し出されるものも濾過せず含んでいるという理解だね。なので尖りが全くなく、カエシは塩気のはずなのに、どこか円やか。そして醸造感をそのまま残すから、発酵と熟成で生まれる酸味が、後味としてふわっと感じる。もはや醤油ダレではなく、出汁そのものってイメージすらしてしまいそうです。
そしてレンゲで透かしてみれば、動物系エキスもふんだんなのが分かります。この煌びやかさは間違いなく鶏系。そして神奈川淡麗系とは違い、鶏油によるバターのような分厚いコクを増すようなことが一切ありません。醤油ダレがナチュラルで煌びやかだったのに対して、とっても滋味深くて穏やかな鶏出汁の展開。ストレス感が一切なく、手間と時間をかけてクツクツと丸鶏からエキスを煮出したのが伺えるというものです。
すばらしいのはここから。全体的に華やかなれど、淡麗系の落ち着き感も深い。これはいつも個人的には「落ち着き感」と言えば、和出汁を想像してしまう。メニューラインナップ等から、和出汁の主役は間違いなく「昆布」と思われます。しかしそれだけでないのは明らかで、次に感じるのは節系の分厚さ。醤油カエシと一番結びついているのは、個人的には節系の旨みだと勝手に感じ取ってます。また煮干系もニボニボさせなければ、自然に落ち着く甘味も吐き出すと思われ、それも全体貢献しているとは思います。
<麺> 風味も感じる多加水ストレート細麺!汁吸い込んで丸みを感じるタッチが上品!
スープが旨いと麺もプレッシャーですね。調和させるように麺を合わせるのか?。はたまたコントラストを形成しギャップで旨さを引き立て合わせるのか?。こちらは明らかに前者です。因みに後者の代表格は、極濃公煮干ドロドロスープと、パツパツ歯応え麺のコンビ。真逆例を出すとイメージが膨らむかと思いました。
加水的には中から多へ傾いたようなイメージ。芯は明らかになく、とても全体的にしなやか物腰が印象的です。汁を吸うのに優れていると思われ、箸で引き上げると寄り添い合う。そしてスープの持ち上げもよろしく、レンゲをあまり駆使しなくても汁との一体感を味わえるものです。表面がつーるつる。なので口当たりライト。ズボボボボボボボって小気味よくかつ豪快に啜り食える逸品です。
これも国内小麦100%使用の香り高いもの。印象的なのは、すすり上げたタッチが丸みを感じるというもの。滑らかさが極まると角麺でも丸い地肌と感じるものなのか?。なのであっという間に啜りが気持ち良いので、全部食い切ってしまいました。大盛100円はリーズナブル。ご飯のサイドメニューは割とプチ丼みたいなので、コミコミで麺大盛にするのをおススメいたします。
<チャーシュー> 三元豚!肩ロースとバラ肉の共演!肉本来味と塩気薄味仕立てで芳醇なる旨味の渦
特製だからか肉は3枚。3種部位かと思ったら、肩ロース2枚、バラ1枚でした。これは丁寧に自家製オーブンで仕上げた感ある肉。告知では三元豚というブランドらしい。3枚ともサイズ感と厚さに文句なし。噛み締める肉も弾力を楽しめる余裕を感じます。少しスープの上で放置する時間が長かったためか、少し熱が通った色に変化してますが、基本的には薄いピンク色。薄味で、塩気すら低めですが、脂身が旨い肉でして、それだけでグイグイと魔力的に食わせてゆきます。
肩ロースは、肉繊維もろとも奥歯でガジルように食う。淡い弾力の上を更に奥歯を使って力をかけてゆきましょう。じわじわとスポンジのように吐き出された肉汁に、鶏と和出汁のダブルエキスの醤油スープが入り混じり、トリプルの旨さで完全昇華ですよ・・・。またバラ肉も面白い!。肩ロースは赤身と脂身の調和がとれた味である一方、バラ肉は脂身がメインな展開。赤身させ脂身に染まってるイメージで、醤油スープに脂の甘味を足しこむような味展開です。これがまた重くなくパクパクと食える感じで、箸が止まりません。結構ボリューミィーな肉の展開が、その旨さゆえに、あっと言う間に胃袋の中に全部収まる。
<ワンタン> 鶏と豚の挽肉の違いを味わいたい!チュルンとした滑らかさも格別!
すこし感触が違うと思ったら、鶏と豚の二種ワンタンだとのこと。皮のサイズが違うとこうも印象が変わるのかと思ってたら、あとで蘊蓄メモをみて納得。どちらも挽肉の歯応え感は粗さの中に柔らかさを含むのでナイスな印象。そしてやっぱり鶏のほうが淡泊な味の広がりと思え、スープの浸透をより反映してますね。皮がまた大きめだったのでちゅりゅんと、クチのなかへ流し入れるように食うのが快感。それに対して豚は、概ね鶏とにている食感と滑らかさですが、肉の塩味感がシンプルなようでジューシーさが一枚上手のような印象です。薬味の三つ葉は、豚のワンタンと一緒に食らったものだから、よりよく楽しめた記憶。
<味玉にハズレなし!> 確か・・・奥久慈卵?濃密な旨味で味付けが不要なのだ!
大井町時代から鶏と玉子にはこだわってた記憶。比内地鶏だったか、奥久慈卵だったか・・・(忘れた)。だが卵黄の質感でただものではないのが分かるね。出汁が旨いので、染みた玉子は崇高に熟成したような厚みある味。それがねっとりと舌の上をまとわりつき、微妙な甘みと汁の塩気が混じります。特製だったらホールで1個欲しいかもと思ったが・・・いえいえ、ほかの爆裂なるコスパメニューとトータルで考えれば納得の質感。嗚呼、やっぱり今回も味玉にハズレなし!。
<玉子かけご飯> 驚愕の50円!これは別腹で食えるハズなので必食!
「和渦」は、サイドメニューもウリです。小さなご飯ですが50円で提供です。それがいろいろ食欲そそる構成で、種類もある。この日は4種類に限ってましたが、「鶏タルタル丼 50円」とあるのが信じられないくらい。今回私は「玉子かけご飯 50円」をチョイスさせていただきました。
何せコダワリの奥久慈卵ですよ。そして鶏そぼろがすこしだけ乗る。味付けはない。テーブルセットもなく、言えば出してくれるそう。完全な状態で出しているので、あとから味変化の必要を考えていないのだ。そんな意識高い中で、自信をもって出してくる生卵。これは旨かった。
ぐじゃくじゃにかき回す。ご飯やや少なめだから、卵黄がご飯全体を覆い尽くす。完全に白身とも混じってない状態で食らうのがいい!。これは日本人のソウルフードだが、それ以上に高級感すら芽生える濃密な旨さであった!。50円とは思えぬ幸せ・・。これは、腹パンであっても必ず食うべしですよ。激しくおススメ!。
総じまして「この春のラーメン的事件!一気に脱皮して更に大きい羽ばたき感じる崇高醤油そば!」と言う感想。ちょっと度肝を抜かれたような、お店の進化に驚きを隠せません。もともと美味い店だったので中身はあった。そして今回の移転で外の箱も十分に備わった。「大井町」から「東京」へ意識拡大ってのも頷けますし、今後は大いに応援したい!。今後ともよろしくです。そんなエールを込めて、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
脈動と
春の気溢る
景色哉
気鋭の醤そば
旨さ溢れる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
2019/04/18 更新
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2020/03/26/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/_jilhD64t7I
<2020.03> 特製蜆昆布水つけ麺 + 漬け卵黄丼
さて今回の和渦訪問。家族連れも並ぶなど、最近になく混雑しておるようですが、家族サービス客と限定狙い客が見事にバッティングしたような雰囲気。オーダー傾向が見事に割れてます。そんな中、いつもよりちょっと忙しそう?バタついているな・・・と思っていたら、いつもの綺麗なお姉さんがおられませんよ。嗚呼、ちょっと残念・・・。そりゃ人手も足らんわけですな。
今回はもちろん「限定」狙い。しかも昆布水つけ麺。この系統は実は得意分野で、見つけると必ず食いに出かけてるかと。なかでも大井町時代の昆布水は、過去一番の粘度だったのが印象的で、和渦でまた食いたくなっていた次第です。もちろん今回も特製とさせていただきましょう!。それと勿論、サイドメニューも添えて・・・。それは「漬け卵黄丼」。
<全体> 昆布水だけでなく薬味までこだわったゴージャスセット!
おおお!何という迫力!まるでつけ麺が艦隊のように迫ります。旨さの一斉放射を受けた感覚。と言うのものの、丼や皿の一つひとつには凄い質感が詰まってる。一番の迫力はやはり、たっぷりと満たされた昆布水入りの麺。次に肉であふれたつけダレ。そして濃厚な卵黄がギラツク色合い。どれを切り取っても、旨さが成立しております。何とまあゴージャスなセットメニューだこと!。
<つけダレ> ぴっちりピントの合った醤油感に鶏油をはじめとする鶏コクがゆったり肉厚!次第にフコイダンが滲む・・・
つけダレがいつもながら素晴らしい。基本的には鶏醤油で清湯系の分類です。地鶏ガラの煮出しがしっかりしている上に、香味油の鶏油がバターに近いほどコク深い。一方で、乾物系の溶け込みもあり、昆布や節系の旨味が浸透しており、和風的な落ち着き感もありなむといったところです。また、全体的に円やかにも感じるのは、鶏エキスと醤油の結びつきに円やかさを与える、野菜の旨味かと。
麺をつけ始めるとまた味わいが変化します。昆布水を引き連れてやってくるので、ここから生まれるフコイダンの旨さが、食い進めるほどに増してゆく!。このエキスがまた醤油ダレと相性抜群だし深みを与える旨さ!。鶏ガラ主体の味わいから一気に、昆布系の旨さに変化し始めます。
更に言うなら、麺皿にあったトッピングもつけダレにも影響を与えること。茗荷と大葉の組み合わせはテッパン級の安定した旨さ!。醤油系のダレに絶対的に合うし、何とも言えない清涼感を加えてくれます。昆布水も喜んでいるように、混じるとイキイキする旨さ!。
<麺丼> 自家製麺:薄っすら白濁は蜆感?ゆるい粘りの昆布水が麺にからみまくり!薬味でそのまま食えそう?
きめ細かくツルツルした地肌。汁系としてはグラマスですが、つけ麺としてはスリム・・・そんな中細麺。加水は明らかに多めでつるつるモチモチとした感触が、見ただけで伝わってきそう。そこにふんだんの昆布水が絡まってます。麺と麺との隙間という隙間、べっとり絡んでおり、ちょっと口を当てて軽く吸い込むだけでも、ズボボボーーーっと音も立てずに滑り込んできそうです。
タレに付けると少し緩くなるけど、つけダレの醤油ブラウンが薄っすらと染み入る感じ。結構つけダレに混じっても粘着性は堕ちませんな。そのままでも味わえますが、上等な塩でも振ったり、それこを醤油を垂らしたら、そのまま飲めそうな滋味が広がる。
実は微かに白濁を認めるのだが、勝手に蜆のエキスかと思いんでます。やはり昆布水のパワーに押されて、貝出汁の存在まで明確には感じ取れないが、いろんな下支えとして潜む蜆出汁だと妄想しております。
<チャーシュー> 岩中豚・日高四元神威豚の肩ロースとリブロース?脂身がすっきり旨いぜ!
つけダレから溢れている肉片ですが、底にも沈んでおりますので結構なボリューム感。岩中豚・日高四元神威豚というブランドらしく、どっちがどっちなのかも知れませんが、これ相当うまいっすよ!。脂身がしっかり多めにある部位と、うっすらな部位と2種交互に挟まっておりました。
まず脂が旨い。ブリンとした半透明な脂肪の塊が、歯応えありつつもゆっくり口の中で溶けてゆく。醤油の塩気と鶏油のコク・・・そして昆布水の粘りに巻き込まれても、肉脂の旨さがしっかり!。そして赤身部分はしっとりしており、折り曲げるとバクっと割れた部分からつけダレが浸透します。もう肉と醤油味は相性テッパンですから旨いに決まってる!。
<薬味> あおさの佃煮・梅鰹はつけダレに・・・仏手柑橘果汁はダイレクトに麺に・・・
さて今回の限定はこの薬味がテーマです。まず「あおさ」。佃煮になっており、いつものイメージよりも醤油系の塩気を含んで味が濃ゆい。これは、昆布水のフコイダン塗れになっているつけダレに、少しインパクトを与えて中々よいイメージ。一瞬引き締まったような味風景。
そして「梅鰹」。これはイメージしやすい味わいだが、梅の塩気が混じったような酸味が、後味に響くのがいいね。また薬味の茗荷ともコラボして清涼とした味わいを増すアイテム。最後に残った鰹節の欠片を噛んだら、しょっぱかった:笑。
最後に「仏手柑橘果汁」。へぇ~こんなの食えるんだと・・・。すみません、個人的には盆栽とか観賞用の植物だと思い込んでたもので。本当に仏が手を合掌したような形の実なんですよ。だから食うところ少ないはず・・・・。しぼればいいんだ!。これは麺の上にダイレクトに掛けましょう。イメージとしては・・・・淡い柚子と夏蜜柑の中間みたいな風合い。昆布水が少し影響したかもだが・・・柑橘酸味は麺には合うよね。
<ワンタン> 粗挽きシンプルな肉餡と分厚めな皮!フコイダンとも塗れて滑らかで旨い!
どうも麺をつけダレに入れても収まりが悪い・・・と思ってたら、底にデカめのワンタンがしっかり2つ沈んでおりました。てるてる坊主タイプで、肉餡がしっかり。割とシンプルな味わいで、濃いめのつけダレの浸透もあって、旨さを濃ゆく感じました。また皮部分が多くて分厚い。このため皮単体としても旨いよね。ツルン!滑りやすいのだが、折り重なった部分が塊なので、楽しい食感を味わえました。
<昆布水割り> 鶏醤油とフコイダンの海が一気に混じって・・・非常に円やか!
さて〆に向かう・・・恒例の昆布水割り。丼ごとつけダレに傾けて全部投入。昆布水のいいところは、入れ過ぎって心配がないから。むしろやや薄目の方が、円やかで繊細な味わいが残るというか・・・そんな感覚。一段と、鶏醤油感覚が薄まり、フコイダンの海が一気に広がり色が変わる。これが旨くて、腹パンでも別腹のように入ってゆくよ・・・。
この少し温めな感覚が、昆布水にはあってるね。そして今回のような少し熱気を感じる日にはちょうど良いかと。
<漬け卵黄丼> 間違いのない旨さ!まるでチーズのようなコク深さが白飯に絡みつく!
もう最近は、ここに来たら絶対にこれです。卵黄がまるで、チーズのようにコク深く、白飯にピッタリ!。これは一番最後に食べるんだが、今回はつけ麺でかなり時間をかけたため、漬け卵黄がご飯の熱気で溶けてくれたのが、むしろラッキーでした。全体によく絡んでいつも以上に旨い!。これで50円。他にもバリエーションあるけど、激しくおススメ!。
総じまして、「昆布水の迫力と薬味のマジック!更に貝エキスもプラス!旨味の大洪水なるコージャスつけ麺!」と言う感動。見た目が豪華なら、味わいもゴージャス。中高年に特に必要とされる昆布エキスも摂取できるし、オレのような酒飲み野郎の為に蜆エキスも入ってる。まさに言うことなし・・・いつもあるとは限らないので、お店のTwitterは確認してからご訪問ください。わざわざ品川駅から歩いてくる価値あり!。激しくおススメ!。そんな旨さの興奮冷めやらぬ状態ですが、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
行列に
陽射し感じる
背中哉
温き身体に
つけ麺旨し
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!