本日で「食べログ」アップが一周年となった。
最初は、「食べログ」のレストラン検索機能のみを使っていた。そのうちに、特に印象深かったお店の評価について、自分以外の人達はどう思っているのだろうかと思いはじめる。それは、点数だけでなく、体感した客の思いがつまったブログに現れていた。同調できること、そうでないこと。沢山の人達の視点。こういう、客サイドからの不規則性の多様な意見がおもしろい。これが口コミであり、今では店のCMよりはるかに信頼性があり、集客にも影響する。
いざ、スタートをしてみて、自分の中にも変化が現れた。
最初は、自分がその店に行き、料理が美味かったのかどうか、雰囲気が良かったのかどうか、結果として料金が適切であったかどうかを述べた。ただし、これは何回か続けると、どの店に対する評価も同じようになってしまい、おもしろくも何ともない。書くことが億劫になってくる。
夏になって、鎌倉のうどん料理店を訪問した。ここでの出会いはちょっとした転機となった。
店主の朴訥だけれど客に対する心やり、品質の高い食材を丁寧な料理に仕上げる職人の技。こころ安らぐ空間。
「僕はこういう要素がかけ合わさった時に、すごく喜ぶ」ことを自覚した。
「おなかが空いたから行った、美味しかったまずかった」だけでない。
『食べモノ』を考えるのではなく『食べるコト』を楽しもうと、考え方を切り替えると随分と気が楽になった。料理だけ見るのでなく、わざわざその店に行く所以を考えたり、その店に集う人達にふれるのはおもしろい。
「食べログ」にもう一つ、おもしろく楽しみにしていることがある。レビュアーの皆さんとのコミュニケーション。リアルタイムでツーウェイだ。
いつもシャープな観察力をお持ちの方から、エリアや沿線を絞り込み、愛情をもって、愚直なレポートを続ける方、カテゴリー特化してより専門性を高めている方。その人達の日々、たゆまないご努力に敬服している。
これからも、気楽に思いのまま、感じるままに書いて行こう。ただ一つ、いやな思い(経験)を人様に伝播したくない。書かない。
あと一年先に、また、新たな発見ができたらいいな。