レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2012/09訪問 2012/09/16
神戸で素晴らしい中華ランチに出会えました @ 杏杏(シンシン)
加納町から中山手通沿いに西へ。この辺りは神戸の洗練されたアーバンエリアとなる。
トアロードを過ぎて県庁の手間から下山手通に。その脇道を入ったところに、広東家庭料理の杏杏(シンシン)がある。ナビを頼りに行き着いたが、表の通りからは見えないのでわかりにくい。
開店前には着いたが、店の前には神戸マダム?が三人、店の前に用意された椅子に座って待っていた。
開店時間通りに店が開き暖簾が掛けられて店内に通される。
入口を入ったすぐがカウンターでその向こうが厨房だ。かなり狭い。よく見ると、厨房のさらに奥にも部屋があって、テーブル席があるようだ。開店から五分もすると、十席未満のカウンター席は満席となり、奥のテーブル席に案内されている。
カウンターの上にも食材が並べられ、これが臨場感を伴い食欲をそそる。
ランチメニューの中から、この店の評判料理である
◯ 中華粥セット ¥900 と
◯ 牛ばらご飯 ¥1100
◯ 水餃子 ¥700
を注文する。親子二人分である。
カウンター客の大半も中華粥セットに何かしら単品プラスαを注文しているようだ。
ポットに入れられた温かいお茶(鉄観音かな?)とお粥の薬味が出された。
中華粥セットで最初に出てきたのがミニ焼きそばだ。この焼きそば、小さいからとあなどるなかれ。むちゃくちゃ旨い。細麺の焼きそばと焼豚、もやし、ピーマンが旨味あんかけ仕立てとなっている。優しい味わい。
このミニ焼きそばを食べただけで、次から出てくる料理への期待が高まる。
水餃子
これにも「え~、これは・・・」と驚いた。今年の春、東京の蒲田にある「食彩厨房」の上海わんたんと出会い驚いたが、同様の驚き。それまでの自分のイメージが覆るのだ。
水餃子は、文字通り熱湯に通して湯がいた餃子で、それだけに水分を含んで柔らかめと思うが、ここの水餃子、プリッとしている。口に入れると、皮の柔らかさと噛んだ時の歯ごたえが全く違う。餃子の中の具材、肉が旨味と共に圧縮されているのだ。味つけも焼きそば同様、優しい味わい。こんな水餃子は初体験。旨いなあ・・・。
息子が注文した肉ばらご飯。見ているだけでうまそう。じっくり煮込まれた牛ばらはとろとろだ。五香粉の香りも食欲を刺激する。元気が出そうだ。
中華粥がデザートのオレンジと一緒に出てきた。とろとろ乳白色の粥には鶏肉が入っている。これに薬味のネギ、パクチー、薄切りの油条を入れる。
鶏肉の旨味と塩味、生姜とパクチーの香り。食欲が無い時でもこれならぐんぐん食が進みそうだ。一見、シンプルだけどしっかり下ごしらえをしているのだろうけど、これはなかなか自宅ではできないな。
さあ、元町から三宮を廻って帰ろう。
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2位
1回
2012/06訪問 2012/06/01
JR蒲田駅からとぼとぼ歩いて呑川を越えた町で出会ったワンタン @ 上海わんたん・食彩厨房
蒲田の街に降りたのは随分と久しぶり。こんなに大きくこんなに賑やかな街だったのかなと改めて思う。
スマホで街の情報を探ってみると、ありました♪ 僕の嗜好の琴線に触れる店。「上海わんたん・食彩厨房」
幸いにして仕事もはやく終わり、JR蒲田駅東口から大森方面へとぼとぼ歩く。町中では珍しい大きな川の吞川を越えると、駅前の繁華街の色はすっかり褪せて住宅街となってくる。
ここに上海わんたん専門店の食彩厨房がある。うっかり見落しそうになる位の小さな店。
道側の窓口がテイクアウトの受け付けともなっているようで、パンフレットが置いてある。
「すみません。一人ですが入れますか?」
「空いてますよ。どうぞ」と、べっぴんさん。
店に入ると、中もちっちゃな店。カウンター4席のみ。その内の一席のみが空いていた。どうも、日ごろの行いが良いらしく?ラッキーである。
ワンタンのメニューはシンプルで二種類。
◯ 椎茸わんたん¥620
◯ 海老わんたん¥700
そして椎茸と海老の
◯ ミックスわんたん¥660
こうなると、やはり、ミックスを頼みたくなる性格 (^^;;
「ミックスわんたんをお願いします。それと持ち帰りで椎茸と海老をお願いします」
小さなカウンターの前は小さな厨房で、奥さんが一つひとつ、丁寧にわんたんを作っている。店主は、わんたんを熱湯で煮たり、スープを注いだり。
友人宅で仲の良い夫婦の手料理を待っているような錯覚にも陥りそう。
しかし・・・店内は狭く、省エネか?扇風機だけの風で、目の前の厨房からの熱気もあいまって、あ・つ・い。(笑)
★ 上海わんたん
きれいな白湯(ぱいたん)スープに見たことが無い大きなワンタン。
白湯スープは、鶏と豚がベースになっているのだろうか、あっさりでもコクがあり滋味深い味わいだ。
この大きなわんたんは、独一処餃子なみにデカい。つるりと光る皮にむっちりあん。
弾きれんとばかりの豚肉に椎茸の風味かプリプリ海老。
スープもわんたんも、今までの自分のイメージと大きく違った。
おそらく、自分のイメージは、初めての出会いで刷り込まれたものだろうが、もう、何十年も前におふくろに連れて行かれた神戸元町の中華料理店のものだったと思う。三角形で黄み帯びたツルツルの皮に包まれた旨味と共に圧縮された肉のワンタン。これが旨くって、自分のワンタンの原点だと思う。ここのわんたんとはカタチも大きさも味わいも、全く、違っていた。
保冷剤や保冷袋に包んでもらったわんたんは、家族用。こんなおいしいわんたんを話だけのお土産では申し訳ない。
「もし、今晩に食べれないようでしたら、冷凍して下さい。一ヶ月くらいもちます」と奥さん。
「ありがとう。美味かったです」
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3位
1回
2011/12訪問 2011/12/04
人生最高のパスタにめぐり合う @ PASTAVOLA(パスターヴォラ)
田町スポーツセンター。ここは六年前まで毎週、仕事帰りに来ていた。
JRの線路を挟んで田町スポーツセンターの反対側に、本芝公園、カテリーナ三田という大きなビルの一階の角に、都内のパスタでは屈指と評判のパスターヴォラがある。
今週は気温も下がったが雨も多かった。強くふり出した雨の中、「こんな日は混まないだろう」と開店時間の直後に到着した。外観からは花屋さんのように見える店のドアを開くと、先客がカウンターの一番奥に一人いた。そのとなりの席を指定された。さすが人気店だけに、客の順番ごとに注文と料理がスムースに流れるようにしているのであろう。
★本日のランチメニュー
・野菜デリ:ひよこ豆と玉ねぎのサラダ
・スープ:ブロッコリーのポタージュ
・サラダピッツァ:シーザーサラダピッツァ
・パスタ:海老と明太子のパスタ¥900
☆セット
Aセット:+150野菜デリと焼きたてパン
Bセット:+250野菜デリとスープ、焼きたてパン
Cセット:+450野菜デリ、スープ、サラダピッツア
Aセットにしてしばし待つ。
その間に、次から次へと客が入ってくる。雨風の影響、まったく関係なし。開店15分で満席。かつ、客の九割はカップルだ。
ひよこ豆と玉ねぎのサラダとパンが出された後、本日のパスタ、海老と明太子のパスタが出てきた。オーダから約20分。生パスタをオーダごとに作っているのか?
このパスタがすごかった。
唇から歯に当たる感触が、少しねっとり噛むともっちり、このあとに明太子ソースの旨味がふわぁっと広がる。
パスタの本質的な食感が素晴らしく、自分の中では最高だと思う。
これは、わざわざ、雨の中訪問しオーダ後20分待つだけの価値は十分だ。
4位
1回
2012/07訪問 2012/07/01
鵠沼にラーメンBestに燦然と輝く店がある @ 麺やBAR 渦(うず)
ず~っと行きたいと思っていた店。こんな近くに、神奈川で何百店舗ある店の頂点にある評判店。興味深々。
鵠沼の駅を降りて、鄙びた商店街の一画。開店時間三分前に着くと、先客が七人。この店の席数が幾つあるのか知らないが想定内。
店が開いて、前の客から順番にカウンターの奥に通される。カウンター席はちょうど、自分で満席。つまり、八席のカウンター。これ以外に、四人掛けのテーブルが一つある。
カウンターに座ると、イタリアンのような雰囲気をもった店内。
酒の種類も多種だ。
BARと言うのも頷けるが、友人か家族に何も告げずに連れてきて「今からラーメンを食べる」と言ったらさぞかし驚くだろう。(笑)
◯ 醤油煮干ラーメン¥850に、
+麺大盛り¥100+味玉¥100とした。
他の店で見ることの無い光景。煮干ラーメンの店に煮干があって当たり前だが、女将さんがこの煮干を一匹一匹、頭や骨を外して細かくしている。なんと手間がかかる仕事!
これが醤油煮干ラーメン。
麺はしなやかできれいな中細麺。
チャーシューは炙りだ。
醤油ベースのスープの上には焦しネギ?玉ねぎ?が浮かんでいる。
スープが旨い!煮干の風味がして当たり前だが、それよりも煮干と鶏の旨味がしっかり伝わってくる。焦し玉ねぎは、この旨味を後押しして甘みを加える効果があるのではないか。先ほどの女将さんの仕事がこんなところで活きているんだなあ。
スープの下の方では、煮干の粒が沈んでいる。一般的に、魚介豚骨Wスープを使用している店は、仕込の段階でスープを濾しているところが多いが、素材の質なのか量なのか?えぐみが残っているのに嫌味に感じることもあるが、このお店のように旨味を感じさせる煮干の存在がすごいと思う。このスープに細めのスープがうまく絡んでくる。旨いスープに旨い麺。
チャーシューも炙りの香ばしさに肉と脂の旨味がぎゅっと閉じ込められている。
味玉は、半熟と言うより温泉卵状態で半熟の手前。これもスープと一緒に食べると最高に旨い。
今年も早いもので、半年が過ぎた。
東京、神奈川のラーメンBestの店をあちこち、探訪して来たが、今のところ今年一番のお気に入りのラーメン店である。
これは、誰かともう一度来たい店だ。
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5位
1回
2012/08訪問 2012/08/04
大船で割烹料理 @ 『貴馳走坊(たかちそうぼう) あ・うん』
大船の仲通商店街の一画、飲み屋さんが集中しているビルの二階に、あ・うんがある。
「阿吽の呼吸、阿吽の仲」のあうんかな。
表の木戸を開けると、清楚な店内にきりりとスマートな店主。
カウンターに席をとり、季節のおすすめメニューに目を通す。
お通しは里芋の豆腐?きめ細かくほんのり甘み豆腐と酒盗の組み合わせがうまい。むかし、沖縄で豆腐ように出会った時と同じような感激を覚えた。
◯ 完熟トマトの冷製含ませ
◯ 焼き鱧の柳川煮
この時点でビールから日本酒に切り替える。店主は、季節の食材に良く合うおすすめの日本酒をカウンターに何本か並べ、それぞれの特徴を説明してくれた。
女将は、盃のお好みを聞いてくれる。
日本酒を冷たくする容器があり、博識な連れの話ではこれを「ちろり」と呼ぶらしい。日本酒を温めたり冷やしたり。趣きがあってよろしいな。
◯ 太刀魚と夏野菜の天ぷら
◯ ブルーチーズの茶碗蒸し
ここの人気料理の一つ。この料理に合うブルーチーズがあるという。
◯ 焼き鱧の棒寿司
一年に一度、夏の鱧と冬の河豚は食べたいな。
なぜ、あ・うんかな。
旬の食材と彩り。
店主と客。
鎌倉と大船。
なんでも、北鎌倉の幻董庵と関わりがあるらしい。
大事な人を大船でおもてなしする時におすすめだね。
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6位
1回
2012/08訪問 2012/08/30
三ヶ月ぶりの蒲田。大きな街だけど何となく親しみがわく。駅の周りの商店街は、地元の昔からの店も多く、バリエーション豊かに圧倒的な店数で値段も安い。なんとなく包容力があるなあ・・・。我が地元の大船と通ずるな。蒲田行進曲・・・大船撮影所
前回来た時は、上海わんたん・食彩厨房で、いたく感激して帰った。今日は蒲田(東京かも?)で評判のとんかつ・丸一にやって来た。
暖簾をくぐり店内にはいると、長細いカウンターで十数席ある。
とんかつの評判店は小粋な割烹料理みたいのが多いが、この店は町のとんかつ屋さんそのものだ。ただし、席は満席で入れ替わり立ち替わり、客足が途切れない。目の前の厨房では、大将や女将さんは休むことなくとんかつを揚げて、切って、盛り付けての繰り返し。それでも、客への挨拶をおろそかにしない。評判店だからといって天狗にならない真摯さに頭が下がるな。
ずらりと並んだとんかつメニューから、
◯ 小上ロースかつ定食¥1600
を選んだ。
小上ロースかつ定食が出てきた。
メニューの中にあえて「小」とうたっているにはそれなりの所以があってのことだろうと推察したとおりである。
小上ロースとあっても、量は一般的な普通盛り以上。キャベツもてんこ盛りだ。
ころもから立ち上がるとんかつのにおい。このにおいだけでも十分うまいと思えてしまうが・・・。
とんかつの切り口をみると、薄らピンク色のきめ細かそうな肉質。それに、脂は半透明。
レモンを絞ってかける。
香ばしくさっくりしたころもと適度なかみごたえとやわらかさを併せ持つ肉質。それに、脂の旨みや甘みが後から追いかけて来る。
この店で驚いたのは、食事に来た人の半分くらいが、精算時にとんかつ弁当を受け取っている。どうも、入店時にここでの食事とは別に持ち帰り分も注文しているみたいだ。
また、配達はしていないけど、弁当予約の電話も受けているみたいだ。
だから、余計に、大将や女将さんが忙しいわけだな。
蒲田の地元のお客さんに愛されている店は、料理の旨さだけじゃないんやね。
なっとく(笑)
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7位
1回
2012/08訪問 2012/08/12
野菜が美味しい銀座のハヤシライス @ 囃shiya(はやしや)
残暑厳しい銀座。街路樹からセミの鳴声が聞こえる。
中央通りから松屋の裏の通りを進む。
ワイン懐石銀座「囃shiya(はやしや)」という暖簾がかかっている。
銀座の街に1時を知らす鐘が鳴った。遅めのランチだ。
地階の入口を開けるとカウンターを囲む10席くらいは満席であったが、ちょうど食事を終えた先客と入れ替えのタイミングとなった。
席に着くと、「カツオ出汁と朝獲れ野菜を使ったハヤシライス」しかないと告げられたが、もともと、これが目的だったので何の問題も無い。
よく、手入れが行き届いた厨房では深めの鍋でハヤシライスのソースがずっと温めらているみたいだ。
まず、出てきたのが大きなプレートに乗ったサラダ。
彩りも綺麗な何種類もの野菜はどれもみずみずしく美味しい。ランチのはじめにこんな美味しいサラダに嬉しくなるし、必然とメインに期待が大きくなる。
期待どおり、期待以上のハヤシライス。というか、今まで食べたハヤシライスで一番美味しいと思った。
赤ワインとドミグラスソースはじっくり時間をかけられとろりと旨味が凝縮されているし、ここにも新鮮野菜がたっぷり使われている。野菜の風味が損なわれることなく、それぞれの存在感がわかる。ベストコンビネーション。
今年のオリンピック、チームJAPANと一緒だね。
さらに、デザートの盛合せにコーヒーがつく。
評判店の所以がよくわかった。
ごちそうさま。
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8位
1回
2011/12訪問 2011/12/24
らーめん夢中。
わざわざその店に訪れるのは何故か?
◯ 人の評判を聞いて(知って)
その評判の内容は、
◯ 名物料理がある
・独自性があるおいしさ。
・素材のバックボーンを知ることが出来る。
・献立や盛り付けから料理人のシナリオが感じ取れる。
◯ 心地よい会話ができる人の温かみ
◯ 清廉でくつろげる店の環境
僕はそう思っている。
美味いものを食べたいし、料金も適度なものであって欲しいが、それだけでは無い。要は、情報、料理、人、環境と料金のバランスが取れているか、何か特別に突出している時に感激したり、そうでなかった時には落胆したり、喜怒哀楽が激しい男。その男が久しぶりに「わざわざ来て良かったなあ」と思った。
車でしか来れないし、小さなお店なのですんなり入れるのかなと思っていたが、店の前には五人くらい並んでいる。午後一時前に店を出たが、さらにその行列は増えていた。
店内はL字カウンターで8席のみ。待ち席は無い。自販機が無い代わりに水容器があって、コップに水を入れて席につく。
よく磨かれた厨房には店主が一人だけ。たった一人で注文を聞き、ラーメンを作り、洗いものをし、料金の清算をし・・・休みなく仕事をする。苛立つことも昂ることもなくそれでいて無愛想でもなく、このしごとの流れも職人技だな。すごいなあ、えらいなあ。
評判の白醤油らーめん¥600と味玉ちゃーしゅうごはん¥300を注文。
出来上がりはカウンターの棚上に出されて受け取る。
白醤油というもの。濃口や薄口醤油は主原料が大豆に対し、白醤油は小麦であること。色はナンプラーのように淡麗で賞味期間は短いとのこと。見た目は塩ラーメンであるが、味わいが深く旨みが濃い。アクもきっちり濾されているためこのスープの旨みのもとは何なのかよくわからない。とにかく、あっさりだけど後を引く旨みがある。ぐいぐい飲める。
このスープが細麺とのコンビネーションでラーメン全体をやさしい味わいに仕上げている。
今のラーメンの時流とは別次元だ。結局、らーめんはスープまで完食。美味かった。
となりのお客さんが花まぐろの和風らーめんというものを食べていた。麺が見えないほどの鮪の削り節がどっさり。どんな味がするのだろう・・・。また来る為の情報があってよかった。・・・ひょっとしたらこの店に夢中になったかも (笑)
9位
1回
2012/02訪問 2012/02/05
上大岡のG麺7に行った帰りに寄りました。
本当においしいあんこ
味自慢豆大福
ストレートで何がウリかわかりやすいことばにつられて店内へ。
そこには、大きな木の台の上に、ざっと片栗粉がまかれいろいろな餅が置かれている。さっきまでこの場所で餅を作っていたことを物語る臨場感。
「できたてです。豆大福100円」の手書きのPOPの説得感がある。
周りを見回すと、本当にお餅大好き客の為のお餅屋さんというのがわかる。
ちょっとそこらそんじょの和菓子屋さんとは違う光景だ。
出来るだけ加工を最低限にとどめて、素材の良さを引き出すシンプルさとできたてが本望だというのが伝わってくる。
僕がまだ子供のころ、お袋が秋に餅をつくり、できたての温かな餅をいろいろ食べさせてくれたことや、保存していたかき餅を冬に焼いて食べたことも思い出した。
「豆大福を六個下さいな」
「こしあんとつぶあんがございますがどうされますか?」
「それじゃ三個三個でお願いします」
「どちらか分かるようにこしあんの方に赤い印をつけときますね」
清算の時に壁に貼ってある手紙に気づいた。
『ひみつ◯おじさんの長年のわざとこつがたくさん◯あんこが手づくりだからおいしい◯お客さんやわがしにあいじょうをもって作っているよ‼』
もう、これ以上、いう言葉が見つからない。
家に持って帰り、豆大福を食べてみる。耳たぶくらいの柔らかな触感でずしりと重みがある。食べて見るとあんこがぎっしり。甘さにくどさがなく食べやすい。豆が程よい堅さでこの豆の香りがする。豆大福の名の通り豆の存在感が大だ。美味しい。
食べている時に、あのますだやの店先や子供の手紙を思い出し、何か気持ちもほのぼのとなったのは僕だけだろうか?
10位
2回
2019/02訪問 2019/02/10
もう45年ほどお世話になっています。
神戸トラディショナルに和みます。
神戸に帰ってきて、街のあちこちで見かける花々。復興への祈りや神戸のホスピタリティを感じる。
中山手通のにしむら珈琲本店へ。神戸の坂の街、秋の青空、街中の花壇と絵に描いたようなにしむら珈琲の建物に気が和む。
店の中は広い。
中山手通に面した大きな窓から陽光がふりそそぐ。重厚感のある木製の壁やテーブル、椅子。
にしむら珈琲の質感をイメージする店内のオブジェ。
いつもブレンドコーヒー。かおりでにしむら珈琲に来たことを自覚する。コクがあるけれどマイルドなテースト。もう、40年くらいお付き合いしている。いろんな人とにしむら珈琲に訪れたが、今日は長男と。彼にも神戸ににしむら珈琲があることを伝えられてよかった。
ここは珈琲もうまいが、水がうまい。お店のスタッフのホスピタリティも高く、よく水を継ぎ足してくれる。むかしからそれが当たり前で続いているのがすごいな。
iPhoneからの投稿
政治も経済も先行き不透明な世の中にあって、奇を衒った新しさよりは、地元で愚直な仕事を積み重ねていった料理店が支持されている傾向があると思います。私たち市民も、バブル経験から低成長時代の中で、料理の本質的な価値とは何かを大いに学んだし、情報取得も川上からの人造的なものから、多数市民の率直な「口コミ」へ大変動されました。
自分のブログは、ほとんど独り言、忘備録みたいなものですが、同じような感じ方を持っている人たちの存在もブログを続ける励みとなっています。
時間の許す限り、ありのままの感じたことを書いていきます。焦らず、偽らず、奢らず・・・自分のライフスタイルで・・・