この口コミは、sama7030さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。
問題のある口コミを報告する
-
昼の点数:4.5
-
~¥999 / 1人
-
-
料理・味 3.5
-
|サービス 3.5
-
|雰囲気 5.0
-
|CP 4.0
-
|酒・ドリンク -
-
-
[ 料理・味3.5
-
| サービス3.5
-
| 雰囲気5.0
-
| CP4.0
-
| 酒・ドリンク- ]
懐かしのお店その2 あ、点数はオマケです。
-
とん兵衛 ラーメン420円
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437265 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437265","content_type":"ReviewImage","content_id":16437265,"voted_flag":false,"count":7,"user_status":"","blocked":false}
-
とん兵衛 胡椒入れが理科の実験容器みたい
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437267 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437267","content_type":"ReviewImage","content_id":16437267,"voted_flag":false,"count":5,"user_status":"","blocked":false}
-
とん兵衛 壁の品書き
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437263 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437263","content_type":"ReviewImage","content_id":16437263,"voted_flag":false,"count":6,"user_status":"","blocked":false}
-
とん兵衛 正面奥側 テレビだけ現代風 戸の奥は自宅
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437258 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437258","content_type":"ReviewImage","content_id":16437258,"voted_flag":false,"count":5,"user_status":"","blocked":false}
-
とん兵衛 カウンター上部
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437256 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437256","content_type":"ReviewImage","content_id":16437256,"voted_flag":false,"count":5,"user_status":"","blocked":false}
-
とん兵衛 厨房の入り口側、磨りガラスが木枠です
{"count_target":".js-result-ReviewImage-16437248 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-16437248","content_type":"ReviewImage","content_id":16437248,"voted_flag":false,"count":5,"user_status":"","blocked":false}
2013/10/01 更新
さ、渋谷区本町です。知らない人が多いと思いますが、ここらは昔っからたいへんな下町です。ただし、バブルや21世紀に入ってからの再開発で元々の住人は土地売ってどっか行っちゃったのが多い。そんな中で昭和40年代からずうっとやってるのがここ。かつての本町東小学校の裏門の前にあります。
さ、暖簾も出てますし営業中の札も下がってます。が、しか〜し、磨りガラスの引き戸は閉まってて中は窺えず、入り辛い事この上ない、ははは。しかし、気合いをいれて!引き戸を開けましてっと、
すいませ〜ん、いいですかね?
中ではじいさんが大瓶のビールを呑みながら店のおばちゃんと世間話中。二人とも何しに来たという表情、あれれ。
おばちゃんが
「いいけどさ、ご飯なくなっちゃったのよ。お昼で全部出ちゃった」
構わないですよ、ラーメンはできますか?
「ん〜、ラーメンはできるけどさ、ラーメンでいいの?」
はい、ラーメンくださいまし。
そう言って断られる前にカウンターに座っちゃいました。お昼でご飯なくなるって、失礼ですがそんなに客が来るようには見えないんですがねぇ。さ、そこかしこを眺めながらおばちゃんがラーメン作る間待ちましょ。何せ、軽く腰が曲がってて動きもコアラの様、あはは。いいですよ、ゆっくりやってくださいまし。しかし、大変な店内ですな。本当に昭和の頃と様子が変わらない。こんな建築はもうできないだろうなぁ。
その間も客のじいさんは勝手にテレビのチャンネル換えて見てるし。するとおばちゃんが何か小皿をじいさんのとこへ持って行って
「これでも食べてなさいよ」と出すと
「何だよ、今日もうこれ食べたよ。朝、家でも同じもの喰ったよ」
「うるさいわね、じゃあ、他のもんなら食べるのかい?」
なんてどうでもいい会話、あはは、長年で形成された何ともいえないやりとりですね。アタシもおばちゃんに話しかけたいんですけど、どうにも隙がない。ん〜、難しいぞこれは。
そうこうして十数分、ラーメン完成。カウンター越しに小さいおばちゃんが丼を頭上に差し上げるように出してきました。おばちゃんが落っことす前に受け取らなくちゃ。
いやあ、シンプルですねぇ。バラのチャーシュー2枚と茹でもやしのみ。スープを啜ってっと、ん〜、何とも言えない東京の昔ながらの味。麺は大変しっかりした麺ですよ、時間かけて茹でたのにちゃんとコシが残ってる。あ〜、美味しい。ほっとします。もやしはホントに茹でたのかって感じでシャキシャキ。
別にどうって事ないラーメンです。でもね、味とかどうこう言う次元を越えてる存在なんですよ、アタシにとって。その理由は、、、
昔は隣が文具屋で向いの角が煙草屋を兼ねたパン屋だった。でもさ、とん兵衛さん以外みんないなくなっちゃった。
そう、ここらがアタシの育った町なんです、小学校も本町東。だから裏門のこの辺りはもちろんよく知ってる。でも東小は既に廃校。本町中もない。東京生まれにとって変化は必定、仕方なく受け入れなくちゃぁいけない。子供の頃存在したものがどんどん無くなっていく、思い出が形で残っていくことができない街、それが東京。
だけどさ、この店とおばちゃんはちゃんとここに居る。それだけでいい。
ごちそうさま!
勇気をしぼって話しかけます。
おばちゃん、この一角だけは変わんないねぇ。じつはアタシは東小に行ってたんですよ、廃校だってねぇ。
「そうそう、こないだ廃校になっちゃったんだよう。へえ、東小なんだ、何回生なの?」アタシが答えると
「あら、それじゃウチの長男と一緒じゃない。ん?違う、次男と一緒だ」
ええ!?アタシはおばちゃんの次男と同級なの?お名前聞きましたが、如何せん40年も前の話しですからね、、、。
そんでもって町の話し、校舎を建て替えた時の話し。いろんな昔話をした。そういえば周りは誰も信じてくれないけど東小は暖房がコークスをくべる所謂「石炭ストーブ」だったんだけどおばちゃんに証言してもらうの忘れた…裏門のとこにコークス小屋があって日直が朝バケツに汲んでくるんです。一応渋谷区ですよ。
そんで、おばちゃんがいきなり
「そういえば何しに来たんだい。ここらに用事でもあったのかい?」
いえいえ、暇だったんで散歩してたんです。そしたらさ、店がまだあったからさ、びっくりしてつい入っちゃった。
「あはは、そうだよ、まだやってるよ!」 そしたら、じいさんも大笑い。まだ、話しは尽きませんが
おばちゃん、ありがとね!また来るからね!
「大丈夫、来年の12月まではやってるからさ、あはは」 だってさ。
そう言って外に出ると、うわあ、師走の風が厳しい。
あ、なんでとん兵衛なんて店名なのか聞くの忘れた。でも、ま、いいか、来年の12月まではやってるんだからさ、次行った時に聞こう。