2回
2013/05 訪問
こんだは難なく入れた、南海暖簾分け最古参クラス。
【2014, Sep 】
さて、この前振られたのはいつの事だったか。昔過ぎて覚えていないねぇ。そんな艶っぽい話はとんとなくなって久しい、笑。
しかし、下北の南海には今でもよく振られるの、あはは。
ところが今回、移動中に飯を食おうって思いたち、途中下車ならぬわざと行き過ぎて下北に向かってみた。また南海に振られても珉亭があるさと気楽に商店街を下ろう。
周りに埋もれちまったたような南海の前に行くと、おや?先客3人だけだ!(と言っても通常6席、一番奥の潜戸塞いでも7席だがね)早速入って座った途端に
すいませ〜ん!カツカレーください!
今日は聞き返されずにマスターにオーダーが通ったね。周りを見ると年配の男性がオムライスを召し上がってる。おおお、そうだオムライスという手があった、発注取り消せるか?
マスターは衣をまとったカツを丁度揚げ鍋に放り込むところ。
バシャ!
カツカレー、決定。
そうなると妙に隣のオムライスが美味そうに見えてくるぞ。
妄想してるとマスターが先客のカツを切った時に出たパン粉の揚げカスを俎から揚げ鍋にこそげ入れる。そうか、あの不思議な香ばしさの揚げ上がりはこの揚げカス再投入にあるのか!
ま、そんなことはないね、あはは。
え?味ですかい?南海の中でも独特な「下北っぽい味」は健在でしたよ。
マスターもお姐さんも元気そうだったし、お客も若い方から年配まで相変わらずファンの方々は通ってるみたいですし、まだ、暫くは安泰ですね。
【2013, May 】
ここには昨年末から連続5回振られました、あはは。理由は、休みに当たった、満席、ご飯が終った、予想外の中休み、もうすぐ休憩だからゴメンね。
この内、「ご飯が終った」は「もうすぐ休憩だからゴメンね」の別バージョンと思われる、あはは。
さあ、今回こそはと最新情報収集の上、決行です。中休みは14:30〜15:30。ただし、休み時間前に到着しても入れない時ありますし、夜も早仕舞いしたりします。昔っからマイペースな店なんで常連は気にしてませんが、初めて行く方は余裕を持って行かれる事をお勧めします。
そしてもう一つの重要な変更情報をこの目で確認する為に来ました。
さあ、今回は中休み明けを狙う事にしました。理由は、絶対空いてる、休憩明けはマスターもお姐さんも機嫌がいい、あはは。ドアは開いてます、マスターもお姐さんもテレビ観て笑ってますよ。お客はゼロ、一応営業してるか確認します。
すいませ〜ん、いいですか〜?
二人ともにっこりして
「はあ〜い、どうぞう〜」
あはは、やっぱし休憩明けは機嫌がいい。入ってすぐ右の短いカウンター、マスターが料理する場所の目の前に座りながら、
カツカレー、ご飯少なめでくださ〜い。
するとお姐さんがマスターに
「K、ご飯少なめだって」
なるほど南海下北ではカツカレーの隠語は「K」の様だ、Gakuchiさん、メモしましたか?あはは。
すかさず、マスターがカツを鍋に投入、いい揚げ音がカウンターの向こうからしてます。暫くすると、揚げ油のいい匂いもしてきましたよぉ。その間もお姐さんとマスターはワイドショーのグルメ特集観て笑いながら突っ込んでます、あはは。
ここで、南海下北名物をご紹介。テレビが細長い店のどん詰まりの天井辺りに置いてあります。これはカウンターで調理するマスターが観やすいようにです。お姐さんはいつも一番奥に立ってますのでテレビが見えない。
が、しか〜し、秘策があるんです。店内左の壁上方に、何とお姐さんに向かってテレビを観る為の鏡が仕込んであるんです!あはは。どうでもいいよね、こんな話し。
テレビを観て楽しんでると思いきや、マスター独特のリズムでカツをひっくり返し、やがて揚がります。この時取り出されるのが、カツより一回り大きいだけの専用俎板。これを鍋の上に渡してカツを切るんですよ。これもうすっごい昔っから変わらないやり方ですねぇ。なんとも言えないリズムでカツが切られご飯の上に、そしてカレーがかけられ、
「はいどうぞ〜、お待ち〜」
はい、事前情報通り変更が確認出来ましたあ〜 この店に来だして20年以上、カツカレーは白い楕円形のカレー皿でしか出された事ありませんでしたが、今回は円形平皿で提供されました。カウンターには白い楕円形皿も重ねてあったのですが、、、
さあ、それはそうとして喰いましょう!濃い焦げ茶のルーの味はスパイシーさ軽めで、まろやかさが勝ちますね。そして、すこし、塩分が強めになってきたのかな、前より少し塩っぱく感じました。
そして、下北のキャベツは大変細く千切りにされているのが特徴です。それをカツと一緒にルーにまぶしてひと口、ああ、ビールを頼めば良かった。
福神漬けは卓上にはなく、最初から適量が皿の端に載せられてきます。これも他の南海さんとはちょと違う所、ん〜、アタシはもう少し福神漬けが喰いたい、あはは!
もうひと口、カツとご飯、キャベツ!。カツは大変薄い、でも、こういったのも洋食屋のカツカレーにはアリですよね。サクッとした衣が大変特徴的、味も、なんと言うか揚げ油の香ばしさが秀でたカツ。
表現が変ですが、実は下北のカツカレーの主役は、このルーをまとった衣なのではと思ってます。
あっという間に完食、やっぱし、美味いなぁ。
マスター、ごちそうさまでしたぁ!ところで、他の南海のご主人とも連絡取るんですか?
「そうだよ、皆暖簾分けだからねぇ」
じゃあ、武蔵関が閉めちゃったの知ってますよね?
「え?どこ?武蔵関?閉めたの?」
ええ、そうなんですよ、知り合いから聞いたんですけど閉めちゃったって
「へえ、そうなんだ。僕はあっちの方はあんまし行かないからなあ」
武蔵関閉店の話しは、余り関心無かったみたい、あはは。さて、余計なお世話ですが、マスターもそれなりのお年です。最近少しお耳が遠くなってきたようですので、オーダー等話しかける時はゆっくり話しかけてあげてくださいまし。
それにしても楕円皿がいいなぁ、カツのダムにせき止められたルーの湖、そしてご飯の山に生い茂るキャベツの森。どこかのダム湖のジオラマみたいなのが良かったんだけどなぁ、あはは。
2014, Sep カツカレー普通盛り650円 やっぱし昔の四角い深皿で出してた時のほうが見た目が好き。
2014, Sep 断面
2014, Sep 今の品書
2014, Sep これは変わんない
狭い間口、多分一間しか無い。ドアも定番白枠ガラスはめ込みでガラスに店名が入る
定番の看板とテント
店頭の電飾行灯式メニュー看板。これも他の店には無い、多分、あはは。
このメニューにも下北独特のものが、、、さあ、見つけてください。
卓上調味料 ソース、タバスコ、ごま塩、塩、マスタード、楊枝。他のとこには醤油も置いてありました。
カウンターの後ろはすぐ壁、あはは。間口は全部で一間しか無いと思う
左上の壁に注目、鏡が
スプーンは正装して登場します。
カツカレー、皿が丸の絵皿に変更。何故か光量が少ないのか、シャッタースピードが1/4秒。微かにブレててすいません。
カツカレー ん〜これもシャッター1/4秒、とほほ。
カツ断面
カツ断面のアップ
2014/10/02 更新
さてと、引きこもってたって仕方ないんで出かけましょう。喜多見のお爺いちゃんのとこか迷いましてね、久しぶりにここにしようと。どっちも早めに行き倒さねぇとなんねぇ類の店ですからね、あはは。
夕方の部が始まって暫くですんで先客一人のみですな。
入ってきますと、「いらっしゃいませ〜」ええええ?姐さんからそんな言葉が発せられるなんて、あはは。
ビールとカツカレーください!
とお願いしまして、左隣のなんとも形容し難いファッションのおっさん(カントリーウエスタンとヒッピーが混ざったような感じなのよ)喰い終わってるようですが、付け合せのナポリタンと、飯が一口づつ残ってんです。飯は皿に飯粒が散乱してこびりつくってぇ感じ、苦笑。で、そのまんまお会計。
まずはビールをやりながら作るのを見守りますかね。
マスターは肉をひと切れとって衣を付けますと、いつものような膝と体でリズムを取って揚げ鍋に投入。しばらくして皿を取り飯を盛りキャベツをひとつまみ飯の上に載せますってぇと素手で取り上げたカツをザクザク切って飯に載せたらカレーをかけて、
「はい、こちらのお客さんお待ちどう様」とカウンターの上に皿を置く。
押し頂くように下ろして、さぁ、喰いますか。
変わりませんよ、この味。カツを切った時に出る衣のカスを全部揚げ鍋に放り込むことで生まれる得も言われぬ匂いのカツ。そして辛いんだか辛くないんだか分かんねぇカレー。
うまいねぇ。あたしにとっちゃうまいんですよ、これが。ですから、真剣にルーがどうのカツの厚みがどうの、油がとかグダグダ言うやつは来なくて結構、あはは。
そこへ、チェスターコートにポーラーハットをかぶった青年が来る。そのまま座って注文。チェスターにポーラーを着るくらい意識高い系なんですから、室内に入ったらコートと帽子は取りましょう。マナーまで含めてファッションですよ。
そしてマスターはポーラーハットの彼の揚げもんも素手で取り上げザクザク切る、あはは。
最後に変わったことといえば、姐さんが外に出るのにあたしの後ろを通る時、
「すみませんねぇ、後ろ通らせて頂きます、申し訳ありません〜」と笑顔と明るい顔で言ったことだろうかね。
逆に怖くなっちまったよ、あはは!
次はオムライスかハンバーグだなぁ。