0.1tさんが投稿したとんかつ繁(東京/有楽町)の口コミ詳細

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とんかつ繁有楽町、銀座一丁目、日比谷/とんかつ

3

  • 夜の点数:3.9

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:3.9

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
3回目

2023/03 訪問

  • 昼の点数:3.9

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

ルーティン

有楽町のとんかつ繁、再訪。
暖簾をくぐる前から、迷いはなかった。
席に着き、メニューに視線を落とすふりをしながら、心はすでに決めている。
特上ロースカツ。
言葉にする前に、選択は終わっていた。

店主と目が合う。
一瞬。
ほんのわずかな間だが、そこに会話がある。
「今日も、ですね」
「はい、いつものです」
声にはならないが、そういうやり取りが確かに交わされた気がした。
通うということは、注文が簡略化されていく過程なのだと、ふと思う。

やがて運ばれてくる特上ロース。
分厚いのに、威圧感がない。
衣は端正で、油の匂いが前に出すぎない。
箸を入れると、相変わらずの切れ味。
音もなく、肉が身を任せてくる。

一口。
肉汁があふれる。
だが、騒がない。
甘みは穏やかで、熱は適切。
二十年以上前に出会った時と同じ場所に、
今日もきちんと着地してくる味だ。

ここで、ふと比喩が浮かぶ。
このカツは、長編小説の終盤の一文に似ている。
派手ではないが、
そこまで積み上げてきたものすべてを、静かに肯定する一文。
読み飛ばすことはできない。

キャベツを挟み、味噌汁をすすり、また一切れ。
食べ進めるほど、心が落ち着いていく。
美味いという感情が、喜びに変わるまでには、
時間と反復が必要なのだと知る。

食い終えた頃、店主ともう一度目が合う。
軽くうなずく。
それだけで十分だった。

とんかつ繁。
通う喜びとは、こういう静かな確信のことを言うのだろう。

2026/02/11 更新

2回目

2022/10 訪問

  • 夜の点数:3.9

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

特上ロースカツ定食

有楽町のとんかつ繁。
特上ロースカツ定食。
この店と初めて出会ってから、もう二十年以上が過ぎた。
人生の節目がいくつも入れ替わったその間、
この店のカツだけは、驚くほど変わらずそこにあった。

分厚い。
だが、威張らない。
箸を入れた瞬間、すっと切れる。
衣は音を立てすぎず、肉は静かにほどける。
噛めば、閉じ込められていた肉汁が、じわりと広がる。
熱い。甘い。うまい。
余計な感情は追いつかない。

二十年前、初めて食べた時もそうだった。
派手な感動より、
「これはずっと食べ続けるやつだ」という予感が先に来た。
あの予感は、今も外れていない。

特上ロースは、誇張しない。
肉の質、火入れ、衣。
すべてが同じ方向を向いている。
分厚いのに柔らかい、という矛盾を、
技術で当たり前にしてしまうのが、繁という店だ。

キャベツを挟み、味噌汁をすすり、
また一切れ。
食いしん坊は、淡々と箸を進める。
語る必要はない。
うまい時ほど、人は無口になる。

終盤、ふと我に返る。
これは危険だ。
このまま食べ続けたら、
感情が追いつく前に、昇天しかねない。
それほどまでに、完成度が高い。

完食。
腹ではなく、心が満たされている。
有楽町で、五十年以上以上変わらずここにある理由が、
今日もまた、はっきりと分かった。

とんかつ繁。
食いしん坊は、また静かに通い続けるだろう。

2026/02/11 更新

1回目

2016/03 訪問

  • 昼の点数:3.8

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

給油

とんかつ繁へ。
今日は勝負ではない。安定を食べに来た。

席に着いた瞬間、もう決まっている。
特上ロースカツ定食。
迷いはゼロ。選択肢は最初から存在しない。
ここでは考えること自体が、無粋になる。

分厚い肉。
だが、威張らない。
箸を入れると、抵抗なく切れる。
衣は軽く、肉はやわらかい。
噛んだ瞬間、肉汁があふれるが、騒がない。
うまさが暴れない、完成された一撃だ。

この一皿には、二十年分の信頼が詰まっている。
流行も、改良も、余計な自己主張もいらない。
「これでいい」ではなく、
「これがいい」と言わせる力がある。

キャベツを挟み、味噌汁をすすり、また一切れ。
食べるたび、気持ちが整っていく。
不安も焦りも、衣の下に置いてきた。

とんかつ繁。
いつもこれ。
それが、いちばん強い。

2026/02/11 更新

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