佐久間北大さんが投稿した東京 芝 とうふ屋うかい(東京/赤羽橋)の口コミ詳細

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佐久間北大の外食生活日誌

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佐久間北大 (60代後半・男性・神奈川県) 認証済

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東京 芝 とうふ屋うかい赤羽橋、芝公園、神谷町/日本料理、豆腐料理

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  • 夜の点数:5.0

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
  • 昼の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 3.5
2回目

2025/08 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

この格調高い庭園や建屋は如何なるんだろう!

 地権の関係で来年3月いっぱいで閉店するとの噂を聞き付け、それまでにもう一度行っておきたいと思っていましたが、丁度お盆休みに何処に行く予定も無かったので、昼に予約して行ってきました。
もうホント、東京タワーの真下とゆう立地で、店の前には外国人の観光客で人だかりが出来ています。
 仰々しい門を潜り塀沿いに長い回廊を進むと、日本庭園の真ん中に出て来て、さらに進むと左手に土産物屋、右手に折れて正面に母屋の玄関があり、仲居さんがお出迎えです。
 13時から予約の旨を伝え、暫し広いエントランスの椅子に腰掛けて待ちます。
3分ほどで汗がちょっと引く頃に呼ばれて、仲居さんの先導で2階の大広間のテーブル席に案内されました。

 席に着き 先ずは瓶ビール(中瓶)1,650円を1本頼み、乾杯して喉の渇きを潤します。
真夏の日差しの感じられる中で飲む この最初の1口のビールの美味さは、何物にも代えがたいですねぇ!
ただ2口目はもうこの感動も色褪せてしまうのが、なんともビールの残念なところです。
料理と合わせるにも、やはり日本酒が良いですね、竹の筒に冷酒を入れて出す竹酒1合2,200円をお願いしました。
 料理は前もって竹コース11,000円を予約してありました。

 先ずは小鉢でうざくが出されます。
小口切りした鰻の蒲焼と 二杯酢に漬けた胡瓜や茗荷が優しい酸味で良く合ってますね。
鰻の蒲焼の甘みや香ばしい仄かな苦みと相まって良い塩梅に整っています。
ただ、この鰻は皮が余りにも硬過ぎます。
分厚くゴムの様で噛み切るのも困難で、ホルモン焼きの様にどのタイミングで飲み込むのか悩むほどです。
うーん、何でしょうねぇ、ひょっとして天然!
もしそうだとしたら、鰻はやっぱり養殖に限りますねぇ。

 揚げ田楽は こちらの名物料理の一つですが 、油揚げに甘く味付けした赤味噌を塗って、カリッと香ばしく焼き上げています。
ちょっと表面のカリッとした食感が良く、大豆の甘みや油の旨味、焼いた香ばしさ、それに甘めに味付けした味噌の旨味が良いですねぇ。
単純だからこそ、素材の良さも際立っていて美味いです。

 お造りは鮪のヅケ3種で、赤身は醤油で短時間漬けたモノと、多分 炒り酒で薄めた醤油かな、それでネットリするまでじっくり漬け込んだモノ、それと中落の剝き身のヅケの盛り合わせです。
全て赤身ですが部位の違いや、調理法の違いで、その違う風味や味を演出するとはなかなか手が込んでますねぇ。
3種とも上質の鮪で美味いですが、特にネットリとするまでじっくり漬けたのは、旨味も濃くて美味いですねぇ。

 八寸とうもろこしの摺り流し胡麻豆腐の雲丹のせ山桃の甘煮ズッキーニの酢漬け鱸の若狭焼きオクラ玄米揚げ等の盛り合わせです。
 とうもろこしの摺り流しは冷たいスープ状ですが、とうもろこしの甘味が半端なくて 砂糖より甘い感じです。
風味も良く、美味いですねぇ!
 胡麻豆腐の雲丹のせは胡麻豆腐に生雲丹と山葵をちょこっとのせて、出汁醤油を掛けてあります。
まあ雲丹はちょっとしたアクセントですが、胡麻豆腐のねっとりとした滑らかな食感と胡麻の風味が良く、上質な美味さを感じます。
 山桃の甘煮は大振りの山桃の実を甘く煮て、大振りのホオズキの殻に入れて出されます。
従来の山桃の酸味とこの甘みが濃厚な旨味となって、これは良い箸休めとなります。
 ズッキーニの酢漬けは黄色いズッキーニを輪切りにして酢と出汁でサッと煮て、そのままちょっと漬けて味を入れてあります。
凄くジューシーで、色も綺麗なので ちょっと果物のような感じです。
 若狭焼きと説明を受けて出されましたが、鱗のパリッとした食感は無いですね。
若狭焼は京料理の技法で、甘鯛の鱗を取らず酒と醤油を混ぜたタレを塗りながら焼き上げ、鱗のパリッとした食感を楽しむ調理法ですが、鱸とゆう魚自体にそれほど強い鱗が無いのかもしれませんね。
塩をして、酒を掛け乍ら焼き上げているようですが醤油は感じませんでした。
この夏に旬を迎える白身魚の旨味は確り引き出されていて、美味かったです。
 オクラ玄米揚げは砕いた玄米をオクラの半分ほどに付けてサッと油で揚げてあります。
揚げた玄米の香ばしさが良いですね、オクラを活かしています。

 肉豆腐は大きな土鍋で持ってきて、目の前で器に注いで出されます。
透き通った醤油ベースの出汁に豆腐半町と小口切りした牛肉を繊維が解ける寸前ぐらいゆっくり煮込んであります。
この出汁は牛テールで取ったビーフコンソメ味で 旨味が確り感じられ、何より上質なファットの甘味が良いですねぇ。
豆腐は滑らかな絹ごしで、大豆の香りや甘みが感じられるモノなので、このビーフコンソメの出汁をあえて纏わせるくらいで中まで浸みるほど煮込んではいませんが、この豆腐の旨味を味わうにはこれくらいで良いのでしょうね。
ただ、この出汁は凄く美味いので、木綿豆腐を長時間かけて煮て 芯まで出汁の滲みたのを食ってみたい気もしますねぇ。

 ジャコ飯は小さな蒸篭で出されますが、確り干されたジャコがたっぷりのっています。
ご飯にはかなり濃い目に甘辛の味が付けてあり、山椒の実もタップリ炊き込まれた感じで、ちりめん山椒ご飯といった趣で美味いです。
 赤出汁は良い出汁が出ていて美味く、具材がお麩と山くらげで食感も面白いですね。
 漬物は白い大根と この黄色いのはコリンキーですね。
どちらも薄切りにして浅漬けにしていますが、なかなか美味いですねぇ。
特にこのコリンキーは南瓜の一種ですが、初めて生で食べましたが良いですねぇ、気に入りました。

 デザートは葛切りでしたが、青梅の甘酢掛けで浸して出されます。
爽やかな酸味と青梅の風味も良く、美味いのですが、葛切りの一部が煮る際にくっついたような感じで分厚く、噛み切れない硬さがありました。
うーん、最初のうざくと最後の葛切りで何かメッセージを演出しようとしてる訳でも無いでしょうにねぇ。

 酒は瓶ビールの後は竹酒を3合頂き、ゆっくり2時間ほど掛けて頂きましたが、ゆったりとした贅沢な時間が過ごせました。
全て食べ切って、ゆっくり食べてる所為かそれほど多いとも思えない量の割に結構満腹になりました。
伝票を持って、入口レジまで行って会計ですが、2人分全部で34,000円をちょっと超えてました。
昼でもサービス料が13%も付くんですねぇ。
それに酒代が高くなりましたねぇ、瓶ビール中瓶が1本1,650円、竹酒1合2,200円ですからねぇ、ちょっと驚きです。
帰りに土産物屋で油揚げと田楽用の甘味噌の瓶詰を買ったので、明日は家で揚げ田楽ですね。
 それにしても東京タワーの真下で、これだけの敷地に作られた日本庭園や四季でその姿を変える樹木たち、それにかなり格式を感じさせるこの建物を壊してしまうのは余りにも惜しいですねぇ。
来年3月いっぱいで閉店とのことですが、その後は如何するつもりなんでしょうねぇ!

2025/08/18 更新

1回目

2012/08 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

複雑な心境!

 お盆の連休は何処へ行っても混んでるし、高いし、どうせ金が掛かるなら美味いもんでも食いに行こうと愚妻に誘導され、愚妻が友人と偶に(年に数回)利用するとゆうこの店に行くことになりました。勿論、私にとっては初めての訪店です。
 赤羽橋から歩くこと5分、まさに東京タワーの根元とゆうこんなところに、鬱蒼と生い茂る森がありそれが全部この店の敷地とは思いもしませんでした。
武家屋敷を思わせるような敷地の入り口の門には、従業員が2名立っていてお出迎えです。
門を入り、白壁に囲まれた石畳の通路を進み、暫らく進むと小川のせせらぎや木々のざわめきと共に庭園が現れ、更に坂を下るとまるで老舗旅館のような木造りの建物と大きな玄関が現れます。
玄関のチェックカウンターでは早速仲居さんが出迎えてくれて、席まで案内してくれますが、天井の高いホールやウェイティングのためのバーの前を抜け、沢山の個室や、味噌や醤油を仕込む大樽をおいた蔵を丸ごとのオブジェにした空間、更に階段を降りたり登ったり、一体どれだけでかいんだって感じで、本当に老舗旅館のようです。
やっとたどり着いた部屋は、靴を脱いであがる青畳の100畳敷きのくらいありそうな大広間に、テーブルを11個だけ入れた広々ゆったりサイズで、窓が大きな一枚ガラスで鬱蒼とした庭が見渡せるようになっていて、いやー豪華です。

 先ずは窓から日が沈み行く庭の色の変わる様を見ながら、料理の内容を鑑みて自分は竹酒とゆう竹に入った冷酒を、愚妻はグラスビールを一杯飲んだ後は熱燗にしました。
 料理はコースで頂きましたが、はもちり、冬瓜と車海老の出汁仕立て、あげ田楽、刺身、丸茄子胡麻和え、豆水とうふ、鱸かけ焼き、みょうがごぼうご飯、赤だし、香の物、そしてデザートはいちじくです。
 はもは過去何度か食べて水っぽくて美味くない印象でしたが、全然水っぽくなく白身魚特有のアミノ酸系の旨味を強く感じるもので、これにつけてある出汁にほんのり梅の味を付けてあって、生まれて初めてはもを美味しいと思いました。
 冬瓜にも確り出汁が浸みて海老の剥き身がガラスの容器で冷たく冷やしてあって、前菜にはもってこいの内容です。
 あげ田楽は、油揚げに特製の味噌を塗って炙った物で、非常に上質な油揚げがパリパリに炙られていて、田楽とゆう田舎臭い料理にも関わらず凄く洗練された上質さを感じます。
刺身は、クラッシュアイスの上に本鮪の中トロと鯛を2切れづつ盛り付けたものですが、かなり厚めに切られていて、それがかなり上質なもので噛むほどに旨味の迫力を感じさせ、ちょっと他では感じたことの無い美味しさです。
 丸茄子は中をくり抜いて食べやすい大きさに切ってから元に戻して素揚げにし、胡麻ダレを掛けた物ですが、肉厚の茄子の果肉と油の相性、それにビーナッツバターを思わせるほどの濃厚な胡麻ダレが良く合っていて美味しいです。
 豆水とうふは、かなり濃縮した豆乳で豆腐を煮た鍋で、濃い大豆の味を直に感じられるこの店の名物料理で、大豆蛋白の旨味と甘味で出汁醤油なしで充分美味しく食べられます。
 鱸かけ焼きは、旬の鱸の切り身をこんがり焼いて、甘酢に漬けた玉ネギや焼いたプチトマトと一緒に味わうマリネ風のもので、やはり個々の素材の良さを感じます。
 デザートはイチジクをシロップに漬けたものにワインのジュレをかけたもので、甘さを控えた上品な味わいです。

 その間、店の人が常に目配せをしてくれていて、酒が無くなったりすると即座に確認してくれたり、まあこの時期で社用族がいなかったので空いていたのもあるのかもしれませんが、至れるサービスで心地よい時間を過ごせました。
結局、心地よい時と料理の美味さに魅せられ、二人で一升の日本酒を飲んでしまい、しかも更に店内のバーに移り食後の一杯と一服を楽しんで30,000円ちょい掛かりましたが、それでもその費用に充分見合う内容の料理とサービスで、まあ年に一度くらいなら無理しても来ても良いかなと大変満足を感じました。
それにしても、愚妻はこんなとこで普段から飲み食いしてると思うと、嬉しいような悲しいような複雑な思いで門を出ました!

2012/08/15 更新

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