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佐久間北大の外食生活日誌
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佐久間北大 (60代後半・男性・神奈川県) 認証済
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1回
昼の点数：4.5
2023/12 訪問
素材を活かした匠の天ぷら！
今年の誕生日は、愚妻がこちらの店を予約してくれて、天ぷらを食いにやってきました。昼のランチは12時からと13時30分からの2交代制で、12時からの予約でした。場所は銀座5丁目で みゆき通りから並木通りに入った直ぐのビルの９階で、入り口が狭くかなり分かり辛くてちょっと迷ってしまい、10分ほど遅刻してしまいましたが店員さんが下まで迎えに来てくれて如何にかたどり着けました。 エレベータ前の小さなホールから店に入ると、直ぐに15席くらいのL字のカウンターがあり、更に奥に10席ほどのL字カウンター席があります。奥のカウンター席に通され、我々が席に着いて全て満席です。 早速メニューを確認すると、昼のコースは菫(すみれ)8,800円と椿(つばき)12,100円の2種類だけで、名物の薩摩芋等追加は最初に注文しておく必要があるようです。取り合えず椿コースを２つ頼み、エビスビール(中瓶)を1本お願いしました。 直ぐにビールとお通しのモズク酢が出され、乾杯して喉の渇きを潤します。 モズク酢は、1本づつが凄く細かく酢の加減も優しくて上質な感じで美味いです。 天ぷらは車海老の足からスタートで、目の前の長方形の皿に和紙を敷いた上に揚げたてを天ぷら鍋からそのまま菜箸でつかんで２つ置かれます。この車海老の足はほぼ素揚げで、僅かに味噌を残した頭の部分のみに薄くコロモが付いていますが、足は素揚げでパリパリに揚がっていて、その食感と香ばしさと海老の風味が堪りませんねぇ。これはもう日本酒ですね、この日はちょっと二日酔い気味であまり飲みたくなかったんですが、これは日本酒しかありえません。江戸一の冷酒を１合もらいました。 直ぐに和紙が取り替えられ、車海老(才巻)2尾が出されます。コロモは薄くカリッと揚げてありますが、海老自体はギリギリに火が通った状態で 海老の甘味が凄く濃く、これは海老に火を通し過ぎないで上手く水分が適度に抜けている所為で、天ぷらとゆう調理法のなせる技ですね。 揚げ油は、カラっと油切れが良くシャリっとした感覚から胡麻油だと思いますが、胡麻油特有の香りは無く太白胡麻油ですかね。素材の味を活かすには最適ですが、個人的には僅かでも焙煎の香ばしさがある方が好きなんですけどね。 アスパラガスは、太目で良いモノを１本揚げにし３等分にカットして出されます。アスパラの風味と甘みが凄く濃く、太い根元の部分でも全く筋張った感じが無く美味いです。 鱚は開いて薄衣で揚げていますが、鱚特有の臭いも無く、身はふわふわで美味いです。 蓮根はちょっと厚めに切ってますが、比較的柔らかく、サクッとゆうよりはちょっとホクッとした感じで美味いです。 堀川牛蒡は、直径５㎝くらいある凄い太い牛蒡ですが、真ん中にちょっと空洞があって、普通の牛蒡より繊維の密集度合いが希薄で柔らかく、ちょっと硬めの薩摩芋の様な食感で牛蒡の風味も感じられて美味いです。 帆立貝柱は薄衣でサクッと揚げて半分にカットして出されますが、中心部がほんのりレアな揚げ具合です。やはり適度に水分を抜くことで、帆立貝柱の旨味が濃縮されて美味いです。 茄子は、縦に４等分して揚げていますが、身が柔らかく飲み物の様ですねぇ。やはり茄子は油との相性が良いので、天ぷらには欠かせない野菜です。 穴子はちょっと小振りの１本揚げで、この日の天ぷらの中では最も高温で揚げたようでコロモがちょっと硬いくらいカリッと揚がっていて香ばしい感じです。その分、身のふわふわ感は弱く確りした食感ですが、水分の抜け具合も多く味も濃くて美味いです。 小玉葱は丸っと１個揚げで、半分に切って出されますが、中まで熱々でコロモも剥がれやすくちょっと食べにくいですが、加熱した玉葱の甘みが良く出ていて美味いです。 天ぷらの〆は芝海老のかき揚げですが、そのままご飯と食すか、天丼か、天茶の何れかを選べます。この芝海老の掻き揚げは、結構確りした海老が10尾くらいまとめて、それ以外の具材は一切入れずにかき揚げにしていて、芝海老の紅白の縞々が物凄く美しく、まるで作り物の様です。 私は天ぷらのコロモがくたっとするのが嫌なので、かき揚げをそのまま頂き、食べ残った大根卸しの入った天汁をご飯にぶっ掛けて、その上に かき揚げをのせて頂きます。その方がタレを潜らせないのでコロモがカリッとしたままで、天丼のタレほど味も濃くないので私は好きですね。この芝海老は確りした食感と海老の濃い風味と甘みで凄い美味いです。 味噌汁は凄く大きなシジミの赤出汁で、シジミの良い出汁が出ていて美味いです。それにしても こんな大きなシジミはなかなかお目に掛れませんねぇ。 漬物は胡瓜の浅漬け、蕪の糠漬け、沢庵等どれもが上質で美味いです。 水菓子はマンゴーを薄くスライスしたもので、熟し具合も良く美味かったです。 ここの天ぷらは素材も良いですが、その素材から上手い具合に水分を抜く度合いを計算してあり、その素材に適した旨味や甘みを引き出していて、凄く美味いです！その為に素材の切り方から油の温度や揚げ時間等、職人の腕が重要になるんでしょうが、見事に熟されていると思います。 天ぷら１品ごとにお皿の和紙を交換してくれたり、大根卸しも使うと何も言わなくても直ぐに補充してくれたり、ホールの店員さんは常にお客さんに目を配っていて至れり尽くせりの快いサービスです。 ゆっくりお茶を頂いて会計はレジで行いますが、冷酒を3合ほど飲んで2人分全部で28,000円をちょっと超えましたが、内容的には決して高くは無いですね。 狭いエレベーターホールには、次の入れ替えのお客さんで満員電車の様になっていましたが、流石に人気のほどが覗えますね。ハレの日にはまた来たいと思える店でした！
2023/12/25 更新
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今年の誕生日は、愚妻がこちらの店を予約してくれて、天ぷらを食いにやってきました。
昼のランチは12時からと13時30分からの2交代制で、12時からの予約でした。
場所は銀座5丁目で みゆき通りから並木通りに入った直ぐのビルの９階で、入り口が狭くかなり分かり辛くてちょっと迷ってしまい、10分ほど遅刻してしまいましたが店員さんが下まで迎えに来てくれて如何にかたどり着けました。
エレベータ前の小さなホールから店に入ると、直ぐに15席くらいのL字のカウンターがあり、更に奥に10席ほどのL字カウンター席があります。
奥のカウンター席に通され、我々が席に着いて全て満席です。
早速メニューを確認すると、昼のコースは菫(すみれ)8,800円と椿(つばき)12,100円の2種類だけで、名物の薩摩芋等追加は最初に注文しておく必要があるようです。
取り合えず椿コースを２つ頼み、エビスビール(中瓶)を1本お願いしました。
直ぐにビールとお通しのモズク酢が出され、乾杯して喉の渇きを潤します。
モズク酢は、1本づつが凄く細かく酢の加減も優しくて上質な感じで美味いです。
天ぷらは車海老の足からスタートで、目の前の長方形の皿に和紙を敷いた上に揚げたてを天ぷら鍋からそのまま菜箸でつかんで２つ置かれます。
この車海老の足はほぼ素揚げで、僅かに味噌を残した頭の部分のみに薄くコロモが付いていますが、足は素揚げでパリパリに揚がっていて、その食感と香ばしさと海老の風味が堪りませんねぇ。
これはもう日本酒ですね、この日はちょっと二日酔い気味であまり飲みたくなかったんですが、これは日本酒しかありえません。
江戸一の冷酒を１合もらいました。
直ぐに和紙が取り替えられ、車海老(才巻)2尾が出されます。
コロモは薄くカリッと揚げてありますが、海老自体はギリギリに火が通った状態で 海老の甘味が凄く濃く、これは海老に火を通し過ぎないで上手く水分が適度に抜けている所為で、天ぷらとゆう調理法のなせる技ですね。
揚げ油は、カラっと油切れが良くシャリっとした感覚から胡麻油だと思いますが、胡麻油特有の香りは無く太白胡麻油ですかね。
素材の味を活かすには最適ですが、個人的には僅かでも焙煎の香ばしさがある方が好きなんですけどね。
アスパラガスは、太目で良いモノを１本揚げにし３等分にカットして出されます。
アスパラの風味と甘みが凄く濃く、太い根元の部分でも全く筋張った感じが無く美味いです。
鱚は開いて薄衣で揚げていますが、鱚特有の臭いも無く、身はふわふわで美味いです。
蓮根はちょっと厚めに切ってますが、比較的柔らかく、サクッとゆうよりはちょっとホクッとした感じで美味いです。
堀川牛蒡は、直径５㎝くらいある凄い太い牛蒡ですが、真ん中にちょっと空洞があって、普通の牛蒡より繊維の密集度合いが希薄で柔らかく、ちょっと硬めの薩摩芋の様な食感で牛蒡の風味も感じられて美味いです。
帆立貝柱は薄衣でサクッと揚げて半分にカットして出されますが、中心部がほんのりレアな揚げ具合です。
やはり適度に水分を抜くことで、帆立貝柱の旨味が濃縮されて美味いです。
茄子は、縦に４等分して揚げていますが、身が柔らかく飲み物の様ですねぇ。
やはり茄子は油との相性が良いので、天ぷらには欠かせない野菜です。
穴子はちょっと小振りの１本揚げで、この日の天ぷらの中では最も高温で揚げたようでコロモがちょっと硬いくらいカリッと揚がっていて香ばしい感じです。
その分、身のふわふわ感は弱く確りした食感ですが、水分の抜け具合も多く味も濃くて美味いです。
小玉葱は丸っと１個揚げで、半分に切って出されますが、中まで熱々でコロモも剥がれやすくちょっと食べにくいですが、加熱した玉葱の甘みが良く出ていて美味いです。
天ぷらの〆は芝海老のかき揚げですが、そのままご飯と食すか、天丼か、天茶の何れかを選べます。
この芝海老の掻き揚げは、結構確りした海老が10尾くらいまとめて、それ以外の具材は一切入れずにかき揚げにしていて、芝海老の紅白の縞々が物凄く美しく、まるで作り物の様です。
私は天ぷらのコロモがくたっとするのが嫌なので、かき揚げをそのまま頂き、食べ残った大根卸しの入った天汁をご飯にぶっ掛けて、その上に かき揚げをのせて頂きます。
その方がタレを潜らせないのでコロモがカリッとしたままで、天丼のタレほど味も濃くないので私は好きですね。
この芝海老は確りした食感と海老の濃い風味と甘みで凄い美味いです。
味噌汁は凄く大きなシジミの赤出汁で、シジミの良い出汁が出ていて美味いです。
それにしても こんな大きなシジミはなかなかお目に掛れませんねぇ。
漬物は胡瓜の浅漬け、蕪の糠漬け、沢庵等どれもが上質で美味いです。
水菓子はマンゴーを薄くスライスしたもので、熟し具合も良く美味かったです。
ここの天ぷらは素材も良いですが、その素材から上手い具合に水分を抜く度合いを計算してあり、その素材に適した旨味や甘みを引き出していて、凄く美味いです！
その為に素材の切り方から油の温度や揚げ時間等、職人の腕が重要になるんでしょうが、見事に熟されていると思います。
天ぷら１品ごとにお皿の和紙を交換してくれたり、大根卸しも使うと何も言わなくても直ぐに補充してくれたり、ホールの店員さんは常にお客さんに目を配っていて至れり尽くせりの快いサービスです。
ゆっくりお茶を頂いて会計はレジで行いますが、冷酒を3合ほど飲んで2人分全部で28,000円をちょっと超えましたが、内容的には決して高くは無いですね。
狭いエレベーターホールには、次の入れ替えのお客さんで満員電車の様になっていましたが、流石に人気のほどが覗えますね。
ハレの日にはまた来たいと思える店でした！