2回
2019/07 訪問
和歌山フレンチは夏もすごい
2019/07/22 更新
2016/04 訪問
久しぶりに非の打ち所がない店を見つけた
初訪問は2016年2月。
この時に食べたのは昼のおまかせコース(8800円)。
内容は以下。
チーズ入りシュー
真鯖のマリネ
ジビエ(鹿、鴨など)のコンソメ
海老と帆立のムース、アメリケーヌソース
やがらのソテー、白ワインとフュメ・ド・ポアソン仕立て
熊野牛ロースのソテー(妻)、仔羊の背肉の香草焼き(私)
栗のムース
チョコレートスフレとバニラアイス
ハーブティーと焼き菓子
魚介類を中心に地元和歌山の食材をふんだんに使っているため、当然ながら東京などでは食べられない料理ばかりが出てくる。
そしてこの値段では考えられないほど素材の質が高い。
どの皿も一見大胆に調理しているように見えるが、口に入れるとその繊細な味付けに驚く。羊の火入れの完璧さにもまた驚く。
接客は銀座や六本木と比べるとフランク過ぎる感もあるが、我々夫婦はもともと肩がこるような店は苦手なので全く気にならない。
テナント料が安いからなのか分からないがテーブル間の距離は非常に広くとられており、周りを気にせず食事が出来る。
和歌山市の町並みが一望できる席で美味しい料理を食べられるなんて、贅沢ですな。
この店なら大枚をはたく価値があると考え、2ヶ月後の結婚記念日に合わせて再訪。
この時は夜のおまかせコース(16000円)。
チーズ入りシュー
ホワイトアスパラガスのブラマンジェ
ジビエ(鹿、雉など)のコンソメ
サワラの軽いフュメ
舌平目のディエップ風、オマール海老&ムール貝添え
小鳩のトゥルト、蛤出汁でゆでたホワイトアスパラガスを添えて
アーモンドのブラマンジェ
八朔のコンポジション
紅茶と焼き菓子
前回を上回る感動。乾燥オリーブでアクセントを付けたサワラや、前回とは味わいが異なるが旨味十分のコンソメも良かった。
特に小鳩とフォアグラのトゥルトは、美味しすぎて思わずため息が出た(笑)
フレンチでこんな経験は、三重の「レストラン リュウ」で食べたシャラン鴨以来かな。
『ここを訪れるために和歌山に来ても良い!』とまで思わせてくれる1軒を見つけられたことは、2016年の大きな収穫の1つになるだろう。
2016/05/09 更新
1万円代で食べられるフレンチの中で、我々夫婦が共通に日本一の評価を付けている和歌山の名店。口コミは2回目だが訪店は今回が6回目?だったかな。
それほど高頻度で来ているわけでは無いにも関わらず店員にもシェフにも名前を覚えられているのは、やはり北海道から定期的に訪れる客が珍しいからだろう。
ジビエのトゥルトが好き過ぎて冬に訪れることが多いのだが、今回は夏のディナーを。
本日の16000円のコース内容は以下。
スープ・ド・ポワソン
手長海老のジュレと雲丹、フェンネルのムースとともに
シマアジのマリネと山本農園の白桃
鮎のビスク
和歌山オコゼのファルシ
仔羊の鞍下肉のロースト
お口直し(牛乳のブラマンジェと新生姜のシャーベット)
善兵衛農園のバレンシアオレンジのオモニエール
コーヒーと小菓子
うーむ、夏も素晴らしい。
和歌山の食材でないものは仔羊くらいだと思うのだが、地産地消でよくこれだけのコースを作り上げるものだと感心してしまう。
やはり圧巻はシェフの夏のスペシャリテであるオコゼのファルシ。オコゼの身の間に足赤海老や香草を詰め、ソーセージ状に網脂で巻いて焼いた一皿である。
オコゼの弾力はそのままに海老やオコゼの肝で味わいがプラスされ、さらに和歌山魚介のスープ・ド・ポワソンを煮詰めて作ったというソースが劇的に香りと風味を高めている、まさに夏の和歌山を象徴する一品だった。
あまりの旨さにその後の仔羊がかすんでしまったことが惜しい(笑)
最後は暖かいオレンジのオモニエールと山椒のシャーベットの組み合わせに再び陶酔し、次はどの季節に来るか迷いながら帰途に着く我々であった。