トントンマンさんのマイ★ベストレストラン 2015

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トントンマンの“B級”の目線

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

今年は食べログを始めて丸5年を経過しました。
思えば、従来から書き溜めていた私製の飲食店メモをベースに、平成19年からの帯広時代に通ったお店から投稿してみようと思ったのがきっかけで始めた食べログ。
途中、平成14年からの戸塚・東戸塚居住時代のメモをベースにした一部遡りレビューもしたりしましたが、これら若干古いレビューが混ざったのは、私の日記代わりという面もあるので、お許し願いたいと思います。
中には、古いレビューは許せん!!ということで騒いでいる者もいるようですが、まあそこは、一定の制約のもとで自由に書き込みができる食べログですので、ルール上も何ら問題無いと思っています。読みたくなければ読まなければいい話しですので。
実は、それ以前の名古屋時代のメモもあるのですが、さすがにそれだとメモ以外の記憶についてはかなり怪しくなってくるので投稿は遠慮しております。

さて、平成27年度のベスト10の顔ぶれを見てみると、やはり一番通った戸塚・東戸塚エリアから5軒がランクインしました。とかく飲食店のレベルが低いと見られがちな同エリアですが、なかなかどうして。ランクインした顔ぶれを見るとなるほどと思わせるお店ばかりです。
ちょっと異質だったのが、第6位にランクインしたクアコーヒーですが、ここはコーヒー豆の販売専門店ですが、とにかく凄いお店でした。保土ヶ谷区の境木地区のバリバリの住宅街の中にある民家兼用のお店なのですが、ご主人はアマチュアと言いつつも、そのこだわりは半端ではありません。コーヒー通の方にはぜひおすすめしたい名店だと思います。
戸塚地区では、郷土料理店が2店ランクインしました。沖縄料理のゆいまーると愛媛料理の愛媛屋です。両店に共通するのは、店主さんのこだわりが並大抵ではないこと。産地からの直接仕入れは当然のこと、ここまでこだわるか?というくらいのニッチな商品を仕入れているのはさすがです。もちろんニッチというだけでなく、味のほうも素晴らしいですし、ともにお若い店主さんなので、今後が楽しみです。

ベストスリーは、やはりフレンチ、イタリアン等の洋食系からとなりました。
1位のマダム・トキは、王様のレストランで言わずと知れたフレンチの名店なのですが、正直、ここまで素晴らしいとは思っていませんでした。ランチではありましたが、雪が降った日に22回目の結婚記念日を飾った思い出に刻まれたお店でもあります。
2位には、並み居る著名店を向こうに回して横浜・戸塚区の東俣野町という奥地にあるドルチェ・ヴィータという洋風家庭料理の渋いお店を選ばせてもらいました。料理も素晴らしいですが、こちらのホスピタリティはまさに飲食店の鏡ではないかと思われるもの。孤独のランチグルメとなったのですが、実に心地よいひと時を過ごさせてもらいました。
3位は、食べログ3,000軒投稿記念で利用した表参道のラス。斬新で常識を覆すフレンチですが、そこがまた非凡なところ。よくこういう発想が思いつくなと感心するお店でした。3,000軒レビュー記念のプレートは、キリ番レビューとしてふさわしいものと自負しております。

残り、上記で触れていないお店を若干コメントすると、
5位のてりやは、ムサコの誇る富山料理の名店。マイレビの☆まっちゃんさま中心に集まったオフ会の席で二度ほど使わせてもらいました。オフ会が盛り上がったのも、レビュアーに関する他愛のない噂話などもありましたが、やはりここの料理の素晴らしさあってこそだったと思います。
7位のアールアールルームは、まったく期待していなかった横須賀で出会えた素晴らしいカフェ。ギター教室の発表会で伺った横須賀でそれこそ時間調整目的だっただけに、そのアットホームな居心地の良さには感動を覚えました。
8位の魚錠も八重洲の一等地にありながら魚の美味しさとリーズナブルさでは稀有の存在だったと思います。仕事関係の知り合いとの宴席で二度ほど使わせてもらいました。こちらが発見できたのは実は食べログさまさまでした。
最後に戸塚のぷく福。B級目線を貫き通している私にとっては、ひょっとしたらベスト10の中でも最右翼なのかもしれません。とにかく本マグロ(クロマグロ)、みなみマグロ(インドマグロ)といった本格的な天然マグロが常識では考えられない価格で食せます。ちょっとしたお店に行けば軽く1万円は超えてしまいそうな料理が3千円程度で楽しめる素晴らしいお店でした。

ということで、コスパだけではないベスト10ですが、随所にコスパ重視のトントンマンらしさは盛り込めたと思っています。

来年は、エリア制覇を目標にしている戸塚・東戸塚エリアに引き続き取り組みますが、自然体の中での取り組みとする予定なので、色んなエリアを楽しむ中で混ぜていくくらいの頻度にしたいと思っています。その方がじっくりお店を堪能できますし、夜の部でもちょい飲みレビューとかではなくて、色んな料理をレビューすることでそのお店の特色を多少でも際立たせたいですからね。

読者の中には、お店と関係のない話題も触れている私のレビューが読みづらいとおっしゃられる方もいらっしゃるかもしれませんが、冒頭にも記したようにあくまで自己満足の日記代わりの部分もあり、その中では読者の方になるべく参考になればというスタンスで書いておりますので、引き続きお付き合い願えれば幸いです。
来年も引き続きましてよろしくお願い申し上げます。

マイ★ベストレストラン

1位

マダム・トキ (代官山、中目黒、神泉 / フレンチ)

3回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2025/01訪問 2025/02/13

物価高の中でもコスパ含めて高い満足度を維持しているのはさすが

久しぶりのマダム・トキの利用になりました。
初めて利用したのが2015年1月でしたので、ちょうど10年前ということになります。
今回は2018年1月以来ですので7年振りということになりますが、さすがにこれだけ間が空くと色んな変化も想定されます。
まして昨今の物価高ですので、以前は最高評価をしていたコスパについても悪い方向にいっていないか半分は不安を持ちながらの訪問になりました。

今回改めてコースメニューを眺めると、ランチタイムのコースは、ランチBコースが@6,600円(税込み。サービス料別)、ランチCコースが@11,000円(同)です。
7年前の私のレビューでチェックしてみると、当時は①平日限定ランチ3,800円(税込・サービス料別、以下、同じ。)②おすすめランチ5,800円、③特別ランチ10,000円の3本立てで、平日限定ランチこそ無くなっていますが、この物価高のご時世で僅かな値上げに留めているのはさすがだと思います。
今回はランチBコースを予約しての訪問となりました。

12時の予約時間5分前にお店に到着しましたが、既にお店はオープンしており、先客が3組ほど既に席に着いてスタンバっていました。
最初にドリンクメニューが提示されますが、特徴的なのはノンアルドリンクのラインナップ。
一般的にはウーロン茶、オレンジジュース、ジンジャエールといったあたりなのでしょうが、当店のノンアルドリンクのラインナップはそんなメニューと比較するのが失礼なくらい充実しています。
私は、メルロー ヴィエイユ ヴィーニュ エピス@1,200円、家内はピエール ゼロ ブラン ド ブラン@1,200円をチョイスして乾杯します。
私のメルロー ヴィエイユ ヴィーニュ エピスは、オーガニックブドウジュースにシナモン、ジンジャー、クローヴ、バニラ、かんきつ類のスパイスを添加したドリンクで素晴らしい風味です。
これが味わえただけでも満足という感じの絶品ドリンクでした。

料理の最初はアミューズで、栗の粉を混ぜたクレープでサーモン、イクラ、きゅうり等を手で巻いていただきます。
ミモレットによる風味付けもあって素晴らしい味わいでした。

前菜は、神奈川県三浦市の松輪漁港で水揚げされたマサバ、いわゆる松輪サバのマリネです。
サバの刺身二切れにはスライスしたリンゴが挟まり、食用花や各種の葉物野菜をあしらってカラスミを散らしてあります。
よくこんな味の組み合わせを思いつくなという感じの前菜ですが、風味のコントラストが見事で、美味しいの一言でした。

パンは全部で5種類。
ローズマリーのフォカッチャ、全粒粉パン、赤ワインパン、ミルクパン、豆乳とはちみつのパンというラインナップです。
バターは別途料金(@300円)ですが、カルピスバターをベースにしたマダム・トキ特製バターで素晴らしい味わいです。
たっぷりの量で提供されますし、これは絶対頼むべきだと思います。
因みにどのパンもとても美味しく、パン&バターはどんどん進んでしまいますが、バターのお替りは無料で付けてくれますので、どんどんバターを塗って食べても追加料金が無く安心です。

スープは、鹿児島県"安納芋"のブルーテ、フォアグラのフランで、濃厚な安納芋のスープにこれまた濃厚なフォアグラが入っているという濃厚尽くしのスープでとても美味しかったです。

魚料理と肉料理はいずれも銀の蓋をまとって提供され、テーブルの上で蓋を取って供されました。

魚料理は、真鱈のポワレ~パプリカ香るブールノワゼットでした。
淡泊で柔らかい真鱈の身は洋風のソースによく合います。
そのソースは、卵白を主体にして焦がしバターで風味づけしてあるブールノワゼットソースで、さやえんどうやブラックペッパー、スプラウトといった脇役陣との相性もバッチリです。
とても美味しかったです。

肉料理は近江鴨むね肉のロティ赤ワインソースです。
柔らかいむね肉ですが、端の部分はカリッと焦げた脂身がついていて風味付けの役割を果たし、赤ワインソースとよく馴染みます。
里芋のフリットが添えられ、カボチャのピューレがアクセントになっていますが、これらもいい役割を果たしてくれ、とても美味しく仕上がったメイン料理です。

以前利用した際は、デザートの前にチーズワゴンを別注したのですが、現在は取り扱っていないとのことでこれは残念でした。

それでも、デザートは、マダム・トキ名物のワゴンデセールが引き続き提供されていました。
以前は二つのワゴンからのチョイスだったのが、ワゴンは1台になり、デザートの種類もフルーツを含めて10種類と多少減量化されていますが、それでも物価高のご時世でもワゴンデセール自体を維持していることを評価したいです。
回りのお客さんは殆どの方が全10種類を一口サイズということで頼んでましたが、ガッツリ食べたい我が家は私が4種類、家内が3種類をチョイスして通常サイズでいただきました。
今回は頼まなかったのですが、ひょっとしたら10種類全部通常サイズも可能かもしれないので、これは次回にチャレンジしてみたいと思います。

ドリンクは二人ともホットコーヒーにしましたが、付け合わせのお菓子(プティフール)が最後に出されました。
これもミントマシュマロ、ゼリー、キャラメル、アーモンドチョコの4種類から選べるので全部いただきましたが、全て自家製の手の込んだお菓子でとても美味しかったです。

王様のレストランのロケ地にもなった接客のレベルの高さ(料理の説明なども含む。)は相変わらずですし、帰りがけにマダムから「フロマージュワゴン無くなってしまい申し訳ありません。」とのお詫びがありましたが、何でもコロナ禍の際にメニュー見直しがあり廃止されたそうです。
それでもこれだけ素晴らしい料理を味わえて会計は2人で18,000円台でしたので、それほど大幅な値上げ無しにしっかりした満足度をキープ出来ているところはさすがだと思いました。
また、節目の時期に利用することが確実なお店ですので、物価高等の逆風にめげずに頑張ってもらいたいですね。
食べログを始めて間も無く丸8年。その間、色んなお店を食べ歩いてきましたが、未だに当店を超える存在のお店に出会ったことはありません。

恐らく百戦錬磨の食べロガーの皆さんならそんな一推しのお店をそれぞれ持っておられるかと推測しますが、私にとっては、当店が間違い無くその一推し。
フレンチですので、1人3万円とか4万円とか、価格ランクで当店より上位のレストランはいくらでもあると思いますが、1人1万円以内で収まって、これだけ高い満足度が得られるレストランは私の経験では他にありません。
これまで多くの人たちに推薦してきましたので、陰ながら当店の売上には貢献しているんじゃないかと自負しています。

かといって、いわゆる行きつけの飲み屋さんなどとは違ってそう毎度毎度訪れるお店でもないので、やはりアニバーサリー利用が中心になります。

前回利用したのは3年前の結婚記念日だったのですが、今回は、記念すべき25年目の結婚記念日(いわゆる銀婚式ですね。)に当店を利用することにしました。

ランチ利用ではありましたが、当然のことながら事前予約をします。
今回もその予約電話の応対の手際からして、やはり並みのレストランとはひと味違うなと思いました。

当店は、三谷幸喜氏脚本のTVドラマ「王様のレストラン」(平成7年放送)のオープニング場面に映されるフレンチレストラン「ベル・エキップ」の外観ロケ地であることはかなり有名ですが、今回も代官山駅から、旧山手通り沿いにあるその優雅な店構えのお店を目指します。

当店のランチメニューは、①平日限定ランチ3,800円(税込・サービス料別、以下、同じ。)②おすすめランチ5,800円、③特別ランチ10,000円の3種類。
今回は、節目の結婚記念日ということもあり、最上級メニューという手も無いわけでは無かったのですが、メニューチェックの結果、②と③には価格差ほどの内容の違いが感じられなかったので、前回同様のおすすめランチにを予約しました。

予約時間の12時にお店に伺うと、入ったところにある間には先客が一組のみ。
ただ、それから暫くしたら全席予約客で埋まっていました。
我々は、予め指定されていたと思われる席の方へ案内されたのですが、そこでちょっと手違いがあったようで、最初に座ったテーブルからの移動を求められ、端っこの席へ再誘導されました。
当店の方は、このことを大変悔いており、何度か食事中にお詫びがありました。
別に大したことではないのでいいのですが、当店にとっては、ホスピタリティとしてあってはいけないことだったのかもしれません。
こんな点も当店のレベルの高さを表しています。

席には、予約していたおすすめランチのメニューが置かれています。
最初にドリンクのメニューブックを見せられますので、ノンアルコールシードルのペピネルをチョイスしてそれで乾杯することにします。
甘酸っぱいリンゴとハイビスカス、エルダーフラワーで作り上げたナチュラルな味わいのシードルでとても美味しかったです。
水は有料ですが、メニューの中からイタリア産のパンナの1リットルをお願いしました。

最初の料理は、アミューズブッシュ。リンゴのジュレ、リンゴゼリー、アボガドのムースの3層仕立てのアミューズでさっぱりしていて食欲をそそる味です。
ここで早くも名物の一つであるパン用のバターが提供。
例によってタワー状のカルピスバターをその場でたっぷりと切り出して卓上に置いてくれます。
あまりにもたっぷりなので、(恐らく余るという前提で)余ったバターはどうするんだろう?といらぬ心配をしたくなります。
でもこのバター、やはりカルピスバターだけのことはあります。
サラっとしていながら芳醇でとても美味しいです。

パンは、6種類。ミニバゲット、黒オリーブのフォカッチャ、赤ワインのパン、全粒粉のパン、はちみつ入り豆乳パン、ミルクロールがあります。
私は2個づつ全種類いただきましたが、どれも個性的で美味しいパンばかりです。
ギャルソンに「美味しいパンですね。隣のパティスリー(パティスリー・マダム・トキ)で帰りに買っていきますよ。」とつい口走ってしまったのが後々妙な展開になります。

その件は、後程述べるとして、前菜は、北海道産牡丹海老と雲丹のコンソメジュレ季節のお野菜のエスプーマでした。
塩水雲丹と牡丹海老を贅沢に使いコンソメジュレで覆ってその上に野菜のエスプーマ(ムース状の料理)が乗っています。ムースですので、見た目のほどのボリュームは無くサクッと食べられてしまいましたが、雲丹と海老の競演は素晴らしかったです。

スープは、森の茸のヴルーテ アーモンドの香るカプチーノ仕立て。
ポルチーニ茸とマッシュルームの香りが目立つような気はしましたが、多種類の茸の複層的な風味がアーモンド、カプチーノ風味でさらに厚みを増しています。
いくらでも飲めそうな絶品のスープでした。

魚料理は、青森産ヒラメのフリット 白イカの香ばしいガレット ブイヤベースのジュで。
メニューには北海道産松川カレイとの記載でしたが、仕入れの関係で変更させてもらいましたとのこと。
もとより、カレイとヒラメの見た目の違いは判っても味の違いまでは分からない我々ですので、何ら問題ありません。
短絡的にヒラメの方がカレイより高いんじゃね?程度のノー天気さです(笑)。
でも、味の方は、フリットすることでヒラメらしい風味が閉じ込められ、白イカの香ばしいガレットとの取り合わせが絶妙です。
これもとても美味しかったですね。

メインは、2種類からの選択制で、私が小海老を詰めた新潟県越ノ鶏のバロティーヌ エストラゴンの香るジュで。
越ノ鶏とは、コシヒカリを食べさせた鶏とのこと。
先日の新聞で鶏とか豚が人間よりいいもの食っていると飼料米政策を揶揄する記事を見かけましたが、一消費者として食べる分にはそんなことは関係ありません。
ボリュームたっぷりで美味しい肉料理でした。
家内は、和牛{A4}のシンタマのステーキ 茸と季節のお野菜添え。
せっかくなので、味見させてもらいましたが、これは絶品。
A4なので、A5のワンランク下なのですが、どこぞで食べたA5と比べても遜色ありません。
シンタマという部位の特性なのか、ジュワッとした脂の乗りがある一方でしっかりした肉感もある秀逸なステーキでした。
私の越ノ鶏も美味しかったのですが、正直、このメインチョイスは家内の方に軍配です。

次のチーズワゴンは別料金ですが、当店名物とあれば頼まない手はありません。
何と15種類のチーズから好きなだけチョイスできます。
一通りの説明を聞いて(とても覚えきれませんが・・・)、私は、カマンベール系2種、ウオッシュチーズ1種、ゴーダ系1種、ブルーチーズ1種の計5種、家内は4種類をチョイスしました。
暫くすると、それを切り分けて、ドライフルーツやミニブレッド、4種類のハチミツ(それも、白トリュフ入りアカシアのハチミツとか、タスマニアの希少なハチミツなどこだわりのものばかり)で飾り付けしたプレートで出されます。
写真でもお分かりいただけると思いますが、一種の芸術品ですね。
素晴らしく美味しかったのは言うまでもありません。

メイン料理を始めとしたここまでの料理も至福の時でしたが、チーズワゴンとこの次のデザートワゴンも第二弾の至福の時です。

お楽しみのデザートワゴンが運ばれてくる前に、先のギャルソンが何かが入った紙袋を渡してくれます。
何事かと思っていると、「お客様がお帰りにお買い求めくださるとおっしゃられた隣のパティスリーでは、本日あいにくパンの品ぞろえが無いため、レストランのパンでよろしければお持ち帰りいただこうかと・・」との一言。
何というホスピタリティでしょう。
私が何気なく口走った一言がここまで取り上げられるとは正直驚きです。

感動していると、いよいよデザートワゴンの提供です。
テーブルに乗りきらない数のデザートの数々。
それをバックに記念撮影した後、取り分けです。
何種類選んでもいいので、私は、オレンジのコンフォート、ナッツのタルト、クラシックプリン、洋酒のヨーグルトムース、アールグレイのケーキ(名称失念)の5種類を。
家内も頑張って4種類をチョイスしました。
ドリンクは、2人ともコーヒーをチョイス。
レギュラー、エスプレッソ、アメリカンから選べるので、こちらも共にレギュラーにしました。

暫くして提供された皿には、アニバーサリーのメッセージも添えられており、ここで再度記念撮影。
これはお店側の好意でチェキとデジカメのプリントアウトと2枚をプレゼントしてくれました。

最後に3種類のプチフール(ミント味のマシュマロ、アーモンドチョコ、キャラメル)が出されてコースの〆となります(これも好きなだけの個数を選べますが、さすがに1個づつにしておきました。)。
前述の通り、価格は基本、税込み、サービス料別の表示なのですが、会計時には明細を示され、以下の通り、明朗会計です。

おすすめランチ@5,800円×2=11,600円
ペピネル(シードル)@1,200円×2=2,400円
パンナ(ミネラルウォーター)@1,000円×1=1,000円
チーズワゴン@1,300円×2=2,600円
小計17,600円
サービス料(10%)1,760円
合計19,360円

料理の質、量、コスパ、ホスピタリティ等何をとっても不足ありません。
最初の(テーブル間違いの)手違いなんて、その後の対応で全く悪い印象にはなりませんでした。
ほとんど何もしないのにサービス料をしっかり取るお店が世の中にたくさんある中で、当店では丁寧な料理の説明や気配りなど対価に見合う十分なサービスを受けているので、これであればという気になります。
最後は、ギャルソン3人に門のところまでお見送りいただきました。
まさに至れり尽くせりです。

非の打ち所が無い当店ですが、やはり一番のオススメは、比較的空いている平日のおすすめランチでしょう。
それでも早めの予約にこしたことはありませんが、とても充実した2時間余の時間を過ごせると思いますよ。
☆平成27年1月30日(金)訪問

「高くて美味いは当たり前」。同じ考えを掲げられている同志のレビュアーさんも数多いらっしゃいますが、これは、ごく普通の一般庶民(専業主婦である家内と娘二人の4人家族)である私が食べログに取り組む上での大原則です。
経済的な事情もあって、ランチでもディナーでも一人1万円を超えるような食事は滅多に食べることができませんので、そんな制約の中で読者の皆さんに驚きのお店を紹介できる時ほど喜びを感じる時はありません。
22回目の結婚記念日に選んだこちらでまさにその最高峰を見た思い。今回は特別力を入れて紹介したいと思います。

この日は、会社から休みをもらいました。思えば、単身赴任時代も含めてアニバーサリー休暇は、少なくともここ10年くらいはずっと取っていると思います。そんな日に限って朝から雪模様だったのは日ごろの行いが悪いせいでしょうか。
武蔵小山からだと歩いても小一時間で着けるのですが、この雪模様ではそうもいかず、電車で出掛けました。大岡山、自由が丘と2回乗り換えるのですが、目黒線と東横線が雪の影響で遅れており、武蔵小山から代官山まで45分近くかかってしまい、余裕を持って出たはずが予約時間に5分ほど遅刻しての入店となりました。
お店の前に着くと中から店員さんが出て来て「トントンマンさまですね?」とお出迎え、店内に誘ってくれます。
店内は、重厚とまでは言いませんが、木材を基調にしたシックで落ち着いた雰囲気。寒い日だったので、余計に店内のぬくもりが暖かく感じられました。
あらかじめコース料理を頼んでいたので、まず席について飲み物を注文です。ランチでもあるし、私がオレンジジュース、家内はジンジャエールを注文しました。
頼んだコース料理は、おすすめランチコースという5500円(サ・税別)のコース。事前に色んなお店を調べあげた結果なので、それなりの期待はありましたが、なかなか期待通りにならないことが多いのも事実なので、今回はどんなもんかなとこの時点では半信半疑でした。
まずアミューズのフロマージュブランが出されます。実は、このアミューズはコースとは別料金だったんですが、まあこれはフレンチのお店ならよくあることなので、あまり気にしません。まあお通しのようなもんですかね。
そのあとパンが出てきましたが、プリオッシュ、ミルク、全粒粉、ライ麦、バケットなど6種類。このパンがどれを食べても抜群に美味しいんですね。
そして、何より、バターがホールチーズのごとき切り出しスタイルだったのには驚かされました。カルピス製のパターとのことで、無塩に近いと思われるくらい塩気が少なく、クリームのようなまろやかなバターです。
このパンとバターだけでこの先の料理への期待が大きく膨らみましたね。

続く前菜は、神奈川県松輪産”鯖”のマリネ。赤茄子、オーガニック蕪が添えられ柚子の香るクリスタルなトマトジュレでいただきます。フレンチに鯖というのも珍しいですが、やはり鯖は青魚の王様ですよね。とても美味しい前菜でした。
スープは、バターナッツのヴルーテ。バターナッツというのは、ひょうたんかぼちゃのことなんですね。かぼちゃ、セップ茸、ポテトと塩ダラのブランダードの三段重ねのスープで、まさにおいしさのトリオ(三重奏)です。スープですが、飲むというより食べるという感覚でいただきました。
魚料理は鮟鱇のポワレ。前菜の鯖もそうでしたが、鮟鱇というのが当店の非凡さを表しています。鮟鱇のプリプリの食感もさることながら、ウルイや小松菜のスプラウトなど脇役にもこだわっており、こちらも重層的な美味しさです。

メインの肉料理は2種類からのチョイス。私が蝦夷鹿ロースのポワレ、家内がシャラン産鴨のロティを選びました。
蝦夷鹿の方は、春を先取りしたような瑞々しい野菜が添えられています。鹿肉の臭みは全く無く、軟らかくてとろけるような旨さ。ヘルシーさも兼ね備えています。帯広時代は当たり前に食べていた蝦夷鹿の肉ですが、何か新しいおいしさを発見したような気になりました。
家内の鴨もちょっと味見させてもらいましたが、胸肉の割には脂が乗っており、こちらの方が濃厚ですね。ポルト酒のソースもまろやかなコクがあって美味しかったです。

普通のお店ならここまでで大体のコースの山場は越えちゃうのですが、当店の場合は、嬉しいことにここから二段ロケットのような次のお楽しみが待っていました。その一つ目がチーズワゴン。これはメニューには書かれていないので、料金内なのか不安になってしまうほどでした。(ちゃんと料金内でした。)
チーズは、まずコンテの12か月ものがホールで登場。さらにワゴンに乗ったシェーブル、ウオッシュ、青かびなどのチーズが並びます。私はコンテを家内はシェーブルの一品をチョイスしました。暫くして、チョイスしたチーズを中心にした盛り合わせになって登場。数種類のドライフルーツやこだわりのはちみつなど盛りだくさんで、色んな組み合わせでチーズを味わうことができます。帯広勤務経験者として欲を言えば、ここでレベルアップの著しい国産ナチュラルチーズに登場して欲しかったところですが、まあまだまだ生産量が限られているので仕方ないでしょう。

次のお楽しみがデザートワゴンです。デザートは11種類のケーキがワゴンに乗って登場(といってもとても一台のワゴンには乗り切れないので、テーブル二つ分くらい並びます)。何とこれから何種選んでもいい(しかも、料金内)そうです。さらには、アラカルト・デセールという5種類のアラカルトを選ぶこともできるなど迷うのは必定。どちらかというと欲張りな我々が、ワゴンの方を選んだのは必然の流れだったのですが、遠慮しつつもそれぞれ4種類づつチョイスしました。
そして、そのケーキ、どれも手作り感たっぷりで美味しいです。レストランの隣には洋菓子店を併設しており、そちらで売られているケーキなので、本格派なのは言うまでもありません。
最後には、プティフールまで出ました。アーモンドチョコレートとミントのマシュマロ(結構甘い)ですが、これは駄目押しですね。

以上のとおり、料理はパーフェクトに近かったのですが、料理以上に評価したくなるのが店員さんのホスピタリティの素晴らしさ。年輩の女性がマダムと思われるのですが、その方を含めた全員が粒ぞろい。料理の説明も素晴らしいですし、食事中にテーブル上の食材の位置などをきめ細かくチェックして微修正されるなど、常に客に気持ち良く過ごしてもらおうと真剣に向き合っておられるのがよく分かります。
食べログを始めた時はたまに5点満点をつけていたのですが、ここのところ全くといっていいほどあり得ない存在だった5点満点。食べログベスト500のお店なので、当然なのかもしれませんが、何の違和感も無く満点をつけることができました。

1万円以内の予算で、大満足の得られるちょっと気取った食事を考えられておられる人には絶対オススメのお店です!!!
古くは、「王様のレストラン」のロケにも使われたお店らしいのですが、私の求めてきた理想のお店がここにあったと言っても過言ではないでしょう。

  • アミューズ
  • 前菜
  • スープ

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2位

ドルチェ ヴィータ (善行、戸塚 / 洋食、イタリアン、カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.9
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2015/10訪問 2015/11/13

東俣野の隠れ家レストランで至福の孤独のグルメ

食べログをやっていて一番の醍醐味は、PRをあまりやっておらず、食べログ上もそれほど賑わっていないレストランで大当たりに遭遇した時。
これまで、そのようなお店を何軒も見てきましたが、さしずめ当店などは、その中でもサプライズという意味では最右翼の存在だったということを冒頭まず記しておきたいと思います。

この日は、戸塚区の東俣野方面に出掛けてみました。戸塚在住中は、国道1号線沿いのお店を中心に専ら家族でのランチ利用が中心だったエリアですが、1号線からちょっと入ったお店は、戸塚在住中には未開拓のお店も多く、それらは、最近になって開拓を進めてきました。

当店は、その東俣野エリアでも、奥地の方に位置するお店。キチンとした食事に関するレビューは軒並み高評価なのですが、レビュー数が少ないこともあってか、訪問前の時点で総合評価3.05点と伸び悩んでいる感がありました。ただ、これまでの食べログの経験に照らすとサプライズがあるかもという匂いがプンプン漂っているお店ではありました。

ホームページなどを拝見すると、予約制が前提になっていることがうかがわれました(完全予約制ではありませんが)ので、当日の10時半頃電話してみるとOKとの嬉しい返事。オープン直後になる11時過ぎに伺いました。

お店は、東俣野のまさに奥地。一応住宅地ではあるのですが、近くには、畑のほか、柿、ビワ、桃の木などもある自然豊かな場所です。
外見はごく普通の民家。ただ、レストランの看板が出ており、インターフォンのところには、「レストランにお越しの方は、こちらのインターフォンを鳴らしてください。」との貼り紙があります。
指示に従ってインターフォンを鳴らすと、ほどなく女性の方が出てこられて、「トントンマンさまですね。お待ちしておりました。」と大変丁重に迎え入れていただきました。

玄関は、普通の一戸建て民家の玄関となんら変わりませんが、靴のままお入りくださいと店内に案内されます。

案内された場所は、これまた民家のダイニング風の間。ちょっと大きめなダイニングではあり、8人掛けのテーブルが2卓、計16席のキャパです。
一番奥の窓際に席をご用意いただいており、「トントンマン様 爽やかな秋晴れの週末になりました。憩いのひとときをゆったりとどうぞ」と手書きされたメッセージカードまで出されていました。

テーブルに座るとドリンクを聞かれ、次いでメニューの説明があります。
こちらのお店はご夫婦で切り盛りされておられるようですが、どうやらシェフは奥様の由。そのシェフから、大変丁寧な説明を受けました。

ランチは、コース料理、単品料理のほか、単品に組み合わせるセット料理などもあって、単品料理のメニューも大変多彩です。
これだけ小さなお店で、しかもシェフ一人でこれだけのメニューをこなすのは、生半可な気持ちでは出来ないと思います。
ただ、この話題についてシェフに振ってみると、「今は気楽なもんですよ。若い頃は寝る間も無く働いてましたから・・」と受け流されました。因みにご夫婦ともこのお店を始める前は、奥様は個店、ご主人は大手外食チェーンと形態こそ違え、飲食業に身を置いていたらしいです。

それはさておき、注文したのはどうやら一番人気らしいシェフのお任せコース@2800円(税込み)。

コースの始まりは、季節のスープということで、里芋の冷製スープが出て来ました。このスープ、決して繊細な味わいはないのですが、里芋らしさが存分に料理に生かされています。サッパリしていながらコクのあるとても美味しいスープでした。

次いで、アミューズ的位置付けでしょうか、宮城産カキのブルスケッタが提供されます。フランスパンの上に旬を迎えつつあるカキが乗ってオリーブオイル等で味を整えている料理。カキの旨味を存分に味わうことが出来ます。

次の前菜的位置付けが、ジュレサラダ。この日のお任せコースのメインである地鶏のコンフィを作る過程で出たエキスをジュレに閉じ込め、地場産野菜のサラダにかけているそうです。
野菜は、レタス、白菜、かぶ、タマネギ、プチトマト、アボガドといった面々。野菜の瑞々しさ、多少のホロ苦さと地鶏ジュレの旨味のハーモニーが絶妙ですね。
実は、メインの地鶏のコンフィは、横浜市が昨年認定した「おいしいもの とつかブランド」に選ばれているのですが、それに匹敵したのが、このジュレサラダだそうです。1店で認定二つというのは認められないルールだったそうなので、仕方ないのでしょうね。

パスタは、ホタテ貝のトマトクリームソースパスタなのですが、和歌山産の煮山椒をあしらっているところが非凡です。洋風パスタなのですが、オリエンタルの香りが漂っているのはシェフの感性ですね。単なるトマトクリームソースには無い味わいの、とても美味しいパスタでした。

そして、メインの地鶏のコンフィ。地鶏の産地は時期によって異なるそうですが、この日は岩手県産の地鶏でした。煮込み、熟成など製造に3日は要するという地鶏のコンフィ。特に一晩マリネしたあとの二日目の煮込み過程は神経を使うそうで、シェフのこだわりが凝縮されています。カリカリに焼かれた皮、箸でも軽く切れるくらいにじっくり煮込まれたモモ肉、まさに「外はパリッと、中はジューシー」そのものです。熱々のプレートで出されるこだわりも含め、さすが人気メニューだけのことはあります。

この間、カリッと焼かれたパンも出され、自家栽培ハーブ使用のハーブオイルを付けていただきますが、これも大変美味でした。

デザートは、季節のデザート3品を含む10品からのチョイス。これもこのスタッフでよくぞこれだけのデザートを揃えられるものです。
好物のクレームブリュレをハーブティーでいただきました。
キャラメライズされた表面、カスタードクリーム、そしてハーブティーの組み合わせは素晴らしいです。

ということで、至福の孤独のグルメタイムは大満足のうちに終了。料理の提供スピードも私の食べ終わりを見計らったかのようにスピーディーで、この点も高く評価したいです。せっかちな私には珍しく、ちょっと早すぎるかなと感じたくらいです。

こちらのお店は、ご主人が大手外食チェーンの仕事を辞められるのを機にご夫婦で新築物件を探して、リフォームして開始されたとのことですが、何と500軒近くの物件を検討された中での思い通りの環境、立地条件の物件だったとのこと。ご夫婦の思うような暖かみのあるレストランは、ちょっと不便と思われますが自然豊かな(農家の直売所なんかも散見される)この土地でこそ実現可能になったようです。

東俣野の奥地に埋もれさせておくにはもったいないくらいなのですが、逆にこの場所だから光を放っているという面もある素晴らしいお店でした。
食後も、ご夫婦で姿が見えなくなるまで見送っていただきました。
最後になってしまいましたが、ご夫婦の手作りのホスピタリティはとても素晴らしく、最後の最後まで満足感に浸れたランチタイムでした。ありがとうございました!!

  • 里芋の冷製スープ
  • 宮城産カキのブルスケッタ
  • ジュレサラダ

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3位

L’AS MINAMIAOYAMA (表参道、外苑前、乃木坂 / フレンチ、ビストロ)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2015/05訪問 2015/07/23

【3000軒記念レビュー】経験したことの無いニュースタイルフレンチで大満足のひと時を過ごしました

☆平成27年5月23日(土)訪問

ついにこの日がやってきました。クラウン制度は知っていても、食べログを始めた当初は、クラウン5個の3000軒なんて数字は夢のまた夢くらいの感覚でした。それが、やっているうちに徐々にその気になってきて、気がついてみたら到達!!
家内と娘二人の平凡な家庭を持って、家庭での食事を中心とした普通の食生活をしているおじさんでも可能なラインなんだということが証明できたということでしょうか。

あっ、ここは飲食店レビューのページなので、こんなことをダラダラ綴ってはいけませんよね。
3000軒達成の思いについては、今後のレビュー方針の見直しの考え方(要は初心に帰るということ)ともども日記の方にアップしておりますので、興味のある方は、そちらをご参照ください。

さて、今回記念すべき3000軒に選んだのは表参道にあるこちらのお店です。本日現在食べログベスト500、評点4.20点と文句ありません。マイレビさんの評価も上々です。
私のレビューは毎度述べているようにコスパ命ですから、お店を選ぶ時もコスパランキングを重視していますが、その点でもコスパ評価は何と4.39点ですから申し分無いお店です。
正直超有名店というほどではないお店かもしれませんが、私らしい3000軒記念としては、少なくともお店をチョイスした時点では十分過ぎるくらいの期待を持っていました。

この日は、このランチに備えて朝食を軽めに済ませたあと、ウオーキングに励みました。昼前に家内と二人で家を出て、原宿からさらに駄目押しのウオーキングでアプローチするコースを採りました。竹下通りを抜け、明治通りを突っ切って青山通り方向に向かって直進します。途中1〜2箇所クネクネっとした道を通りますが、都営住宅の中を抜けると青山通りにぶち当たり、歩道橋を越えてカレー屋さんの天馬の脇の道を入ります。ファミマの角を右折して一つ目の角を左折します。するとこんなところに!という感じで突然お店が現れます。

コンクリートむき出しといった感じの外観は、お店とは思えない構えですが、質素に店名とメニューが掲示されていました。ワインバーであるCORKというお店と当店、厨房、トイレ等を共用する同一経営の2店が同居している格好です。
CORKは、カウンターのみのお店で外から店内が見通せます。その脇の道を抜けて奥へ進むと当店、L’ASの入口があります。

12:30の予約で伺ったのですが、ほぼ満席。テーブル席のみ40席の空間ですが、我々が入店して10分後くらいには完全に満席になっていました。
店内ではパッと見10名はいると思われる店員さんが皆汗をかきながら仕事をこなしています。CORKと共用とは言うものの、この規模のお店でこの店員数?とちょっと疑問も湧き起こりました。
料理はお任せコースのみの提供なので、席に座るとテーブルに内蔵されている引き出し(ナプキン、食器、メニューが入っている)の説明、苦手な食材があるかどうかの確認、飲み物オーダーの確認とスムーズに流れていきます。
それからものの2~3分で一品目の料理である自家製モッツァレラチーズがスプーンに乗って登場です。これは旨い!今までのモッツァレラチーズってなんだったんだろう?という感じですね。
二品目は、当店名物のフォアグラのクリスピーサンド。あのハーゲンダッツのクリスピーサンドを小型にしたような料理で、フォアグラの濃厚さとキャラメル・オレンジソースの甘さ、クリスピーのサクサク感が絶妙で、これまた絶品です。
三品目は、著名な(と言っても我が業界だからかもしれませんが・・)ルコラステーションからの野菜を使ったカクテル。これまた素材の旨みが十分生かされた絶品料理です。
四品目は、カツオの燻製のマリネのブロッコリー&マスタードソース、パクチー添えですが、どうしたら、こういう味の組み合わせが思い浮かぶのがお聞きしたいくらいですね。
五品目は、北海道産帆立貝にフリットですが、ヤングコーンの全てを味わう一皿という修飾語が添えられています。帆立貝とヤングコーンのフリットにヤングコーンのひげがあしらわれ、まさに季節素材のヤングコーンを堪能できました。
メインの六品目は、カシュー仔豚のロースト。千葉県産のカシューナッツを食べさせて育ったプリプリの豚肉のローストです。ソースは、カレドンチェッロ(イタリア産キノコ)を使ったやや甘めのソースでしたが、前の皿の帆立貝=ヤングコーンが塩と黒胡椒だけのシンプルな味付けだったのと好対照でよく考えられています。
メインの後にお口直しとしてミニトマトのコンポートが出されます。ハーブの香り漂うコンポートで、これにオリーブオイルを合わせるあたりは良く考えられています。
デザートは、チョコレートのクネルとガレドラロワール(ロワール産ウオッシュチーズ)でサマートリュフを散らしてある甘くてちょっと塩辛いデザート。これも素晴らしい味でした。

私の過去のランクで最高評価をした代官山のマダム・トキが正統派のフレンチだとすれば、こちらは創作フレンチ、あるいはニュースタイルフレンチという感じ。料理そのものもそうですが、単一メニュー、食器は客席の引き出しの中にあって客が自ら取り出すといったオペレーション、景色などには全く気を使わず食べることだけに専念する空間作りといった効率性の追求姿勢なども含めてまさにニュースタイルです。因みに二人で伺ったこの日は、最後の料理が出てくるまで約80分。小気味良過ぎるくらいのスムーズな提供でした。

一点だけ注文を申し上げると、店員さんにやや笑顔が足りなかったこと。忙しいのは分かりますが、もうひと押しのホスピタリティがあれば言うこと無しでした。それからスペースにやや余裕が無い点も気になりましたが、これは効率性追求とトレードオフ関係ですから致し方ないでしょう。

それにしても、帯広時代から積み重ねてきた3000軒レビュー。色んな思い出を想起しながら味わった感慨深いランチタイムとなりました。

  • ということです。(デザートサービス)
  • 出来立て自家製モッツァレラチーズ
  • L'ASスペシャリテ  フォアグラのクリスピーサンド”キャラメル・オレンジ味”

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4位

ゆいまーる (戸塚、舞岡 / 沖縄料理、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2015/09訪問 2016/03/03

【記念すべき3333軒ゾロ目キリ番にふさわしいお店!】超本格的な沖縄料理をリーズナブルに楽しめます!素晴らしい!!

この日の戸塚での食べログ活動の〆は、戸塚の知り合いから超オススメと推薦を受けていたこちらに伺ってみました。

アピタのある下倉田の交差点から舞岡方面へ続く坂道を登り始めたところの右手にあるお店。
戸塚在住時の末期にできたお店だと記憶していますが、確か当店のある場所は長いことお好み焼き屋さんがあって、戸塚に引っ越してからそれほど間を置かない時期に家族で伺ったことがあります。その後、確か焼肉屋さんか何かになったんですが、それほど長続きしなかったようで、そのあとが当店ということになるのだと思います。

お店は入ったところにテーブル席が2卓8席、小上がり席が2卓12席あり、奥にカウンター席が4席あります。

18時ちょっと前の訪問で、小上がり席では一組宴会をやってました。奥のカウンター席に誘導されると、店員さんから「初めてですか?」と声をかけられ、YESと応じると簡単にメニューを説明してくれます。
特にオススメと言われたのが、当店名物の「どうる天」というおつまみ。それと生搾りシークワーササワーを勧められました。
それにしても、当店、マスターを筆頭に接客は非常に素晴らしいです。マスターの教育の賜物なのでしょう。これだけで、当店への期待は疑いないものとなりますね。

シークワーサーサワーもいいのですが、この日はしっかりウォーキングをして多少消耗していたので、まずはオリオンビールの生ビールで喉を潤します。お通しは、2種類からのチョイス。青パパイアのキムチを選択しました。
追加のつまみは、まずオススメのどうる天のほか、刺身5点盛り、ゴーヤの刺身を注文しました。
青パパイアのキムチをカリカリとつまみながらオリオンビールをチビチビ飲っていると、ゴーヤの刺身が提供されます。たっぷりのゴーヤのスライスにマヨネーズとかつお節が添えられています。かつお節と醤油で和える形とマヨネーズをつける二つのパターンでいただきましたが、何れもゴーヤの旨みを十分に感じることができます。

次いで提供された刺身5点盛り。一人用のサイズがあるのは嬉しいところで、しちゅうまち(青ダイ)、メバチマグロ、セイイカ、島ダコ、夜光貝といったラインナップ。全て沖縄(泊魚市場)から航空便で直送とのことですので、このこだわりは相当のものです。
それだけに、どの刺身も抜群の美味しさ。とろけるように軟らかいセイイカ、コリコリの食感がある夜光貝は特に気に入りました。沖縄らしさを満喫できる刺身盛りですね。

当店オススメのどうる天は、その後の提供でしたが、沖縄の田芋(ターンム)をベースに、しいたけなどの具を混ぜ合わせて揚げた郷土料理です。ねっとりした芋がカラッと揚がっており、しいたけほかのうまみがふんだんに閉じ込められています。この旨さは抜群。さすがオススメの一品だけのことはあります。

ここでオリオンビールは無くなり、生搾りシークワーサーサワーを注文します。
つまみは、カリカリポークを追加注文しましたが、このカリカリポークがまた絶品です。メジャーなアメリカ・スパム社製のランチョンミートではカリカリ感が出ないということで、敢えてデンマーク・チューリップ社製のランチョンミートを使用しているとのこと。確かにパリパリに仕上がっており、島とうがらしマヨネーズとの相性も抜群です。

ここまででかなりの満足。マスターとも色々お話ししましたが、やはり沖縄が好きなんですね。てっきり沖縄の方かと思ったら、生粋の戸塚っ子だそうです。

〆は、〆ソーキそばを注文しました。ミニサイズのソーキそばですが、ここにもこだわりがあって、生麺使用だそうです。関東地方の沖縄食材店などで売られている沖縄そばは、ほとんど蒸し麺だそうですが、そこを敢えて生麺を取り寄せるあたりがまたこだわりです。
抜群の弾力は、生麺ならではでしょう。
もちろんだし汁もとても美味しく、〆にふさわしい一品でした。最後は温かいさんぴん茶をサービスしてくれて本〆です。

これだけ堪能して、お土産に南国製菓の塩ちんすこうまでいただいて、お会計は以下のとおり明朗会計の3845円。きちんとしたレシートも発行してくれました。
・生ビール550
・生搾りシークワーササワー530
・お通し250円
・ゴーヤの刺身300
・刺身5点盛り850
・どうる天270
・カリカリポーク360
・〆ソーキそば450
小計3560円
消費税285円
合計3845円

混んでいる最中だったのですが、マスターはわざわざ厨房から出て来てきちんと出口まで見送ってくださいました。

ほんと当店はこだわりの塊。戸塚のこんな辺鄙なところにこれだけ本格的な沖縄料理のお店があったとは驚きです。
料理のこだわり、ホスピタリティ、コスパ、全てにおいて感動しました。
戸塚・東戸塚エリアのオールジャンルで比較してもかなり上位にくるんじゃないかと思われる、そんな超ハイレベルのお店でしたね。
お店を出るときには既に満席。やはり、皆さんいいお店はよくご存知ですね。

今年のギターアンサンブルの忘年会は戸塚での開催が有力なので、こちらは候補店として大きく浮上した感じです。ちょっと駅から遠いのだけがネックですが。

ゾロ目キリ番というのは初めて意識しましたが、多少の順番の調整を施して当店をそのキリ番に持ってくることには、なんの躊躇もありませんでした。

  • 青パパイアのキムチ
  • ゴーヤの刺身
  • おかかと混ぜて、醤油をたらしていただきます

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5位

酒菜と炭 てりや (武蔵小山、西小山 / 海鮮、日本料理、郷土料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2015/03訪問 2015/12/17

二度目のオフ会も大変な盛り上がりでした。やはり料理が美味しいと話もはずみます!

☆平成27年11月21日(土)訪問

この日は、マイレビ様6名とのちょっと早い忘年会でした。120名以上の会員のいる地元の別の会合とのコラボもあって、すっかりお馴染みのオフ会になってきました。
今回も、料理に関しては太鼓判を押せるムサコの名店である当店が当然のごとく会場となりました。
この日の目玉の一つが香箱ガニ。小型のカニですが、ギッシリ詰まった身の旨みが抜群です。小さい分、旨さが凝縮されている感じでした。
この日の刺盛りは、ブリ、サラワ、シメサバ、アオイリイカ、生マダコ、ホッケというラインナップ。なかなか大衆居酒屋ではお取り寄せが難しい魚が並びます。鮮度が抜群なのは言うまでも無いです。
この日も、当店の名物料理の一つであるマダチ(真鱈の白子)の昆布〆焼きが出されました。グルタミン酸というやつでしょうか、最高の旨みですね。マダチを食べ終わった後の昆布がまた絶品です。
珍しく栃木県産牛フィレ肉のほうば焼きもいただきましたが、軟らかくてとても美味しかったです。当店は、魚介系だけではないんですね。

オフ会ですので、食べログの話題の方も盛り上がります。どうしても、お店の話しとかレビュアーの噂話しに話題が集中。私も某レビュアーの話なんかを面白おかしく持ち出して場の盛り上げに一役買いました。
皆食べログをやっているとお店とひと悶着あったり、レビュアー同志でひと悶着あったり色々あるんだなあと改めて思いました。皆人知れず戦っているんですね。
もっとも、私は戦っているつもりなんかは全く無いんですけど、意図的に挑発するなどあまり大人げないのもどうかと思うので、多少は反省しなくてはいけません。

それから、やはりコンビニレビューにはマイレビさんの関心が集中していました。私が最近はコンビニだけではなくて色んなケースがあるんですよと具体的に申し上げるとえ~っ!と皆一様にびっくりされていました。
大体チェーン店のレビュー自体否定的なレビュアーさんが大勢なんだと改めて確認しました。
コンビニはレビュー対象から除外して欲しいというのが今回のオフ会に出席した全員が一致した意見です。
ただ、かくいう私も規制緩和特区に指定した戸塚・東戸塚エリアについては、コンビニレビューに手を染めているのですが、規制緩和特区だけは別ということで続けるか否か、まあそこはじっくり考えると致しましょう(笑)

いずれにしても、大いに盛り上がった2時間少々。私は、中学の同窓生とのこちらもちょっと早い忘年会が別のお店で行われており、そちらへ向かうため中座させていただきましたが、ほんと楽しいひと時を過ごせました。やはり地元の付き合いはこれからも大事にしたいです。


☆平成27年3月21日(土・祝)訪問

この日は、ムサコのマイレビ様たちと6名でのオフ会です。
場所は、地元でトップクラスの評価を受けているこちらのお店。
住まいからほど近いところにあるのですが、家族で行くにはいささかハードルが高かったため、近寄りがたいお店になっていました。
今回、声を掛けていただいたことで初訪問となった次第です。

当店のある平和通り商店街は、私が子供の頃は、パルムと覇権を争うくらい(ここまで言うとやや言い過ぎかもしれませんが)賑わっていました。それが後継者不足などもあったのでしょうか、お店の入れ替わりが続き、ずっと続いているお店と言えば、フードセンター二葉ほか数店という状態になっています。

まだオープンして2年半くらいのお店ですが、当店もその入れ替わりの一環でこちらに出店してきたものと思われますが、2015年のミシュラン・ビブグルマンに選ばれたりしておりますので、勢いのあるお店ということが言えそうです。

18時からの宴席。入店した時は半分くらいの客入りでしたが、徐々に席は埋まり、あっという間に満席になっていました。
私にとっては初オフ会だったので、地元ながらアウェイ状態で、マイレビ様に料理の注文はお任せします。
すると心得たもので、次から次へと富山産の名産が出てきました。
まず刺身盛り合わせですが、寒ブリをはじめ、ヒラメ、炙りカマス、ホタルイカ(はらわたのソース付き)、甘えび、しめ鯖、鯵のたたきといったラインナップ。マグロ、イカ、タコなんかはありませんが(笑)、鮮度抜群の素晴らしい刺し盛りでした。ただ、これが当店ではまだまだ序章なのです。

次に登場したのが、かわはぎの肝和え。かわはぎの肝の旨さは心得てましたが、独特のコクは何とも形容しがたい美味さです。
のどぐろの塩焼きは、岡山勤務時代の山陰出張時にかなりいただきましたが、脂の乗りが凄いですね。身がやわらかくとろけるようです。
圧巻だったのが、次の真鱈白子の昆布七輪焼き。帯広ではマダチと言われていた真鱈の白子ですが、いわゆる白子がこんなに旨みの凝縮した食べ物なんだということに改めて気付かされます。脇役だった昆布も最後は炙っていただくと、白子の旨みが染みて実に美味いんですね。
次の天然ブリのしゃぶしゃぶのとろけるような旨さはご想像にお任せします。
最後に白海老のかき揚げで料理の方は〆となりましたが、料理はどれ一つとっても手抜きの無い、かつ素材が十二分に生かされた逸品のオンパレード。下戸の私もつい日本酒に手を出してしまいましたが、これだけ肴が旨いと酒も進みますよね。

店内の明るい雰囲気、接客の丁寧さも申し分無し。牛太郎に代表されるように激安大衆居酒屋のイメージが圧倒的なムサコにこのレベルのハイクオリティな居酒屋があるのは驚きです。

  • (27.11.21)この日のお通し
  • (27.11.21)香箱ガニ
  • (27.11.21)香箱ガニのアップ

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6位

クアコーヒー (東戸塚 / その他)

1回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 -
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/09訪問 2015/09/10

趣味もここまでくるとプロ顔負けというか、まさしくプロ中のプロと言えるのでは?

この日は、コーヒー豆を仕入れにこちらのコーヒー豆専門店にやってきました。
長らく自宅でのコーヒー抽出を休んでおり、家内が購入している境港の澤井珈琲のシングルパックコーヒーで妥協していたのですが、先日久々に電動ミルをお蔵から探し出し、ユーコープ東戸塚店に入っている南蛮屋で仕入れたコーヒーを挽き立てハンドドリップでいただいたところ、眠っていた何やらが目覚めた感じでした。

今回は、境木エリアを訪れたついでに、ちょっと足を延ばして、かなりこだわりのありそうなこちらのお店に立ち寄ることにしたものです。
境木の商店街の通りを奥へ進むと、下り坂にかかる辺りから完全な住宅街になりますが、その一角、下りきるちょっと手前のエリアにお店はあります。
外観は、お店というよりは完全な一軒家。その一階がクアスタジオという陶芸教室で、地下室がコーヒーの焙煎販売スペースになっています。
坂の上の方からアプローチしたので、まず一階を訪ねてしまったのですが、中にいたご主人が出てきて用件を聞いてくださり、コーヒーと告げると地下室の方を案内してくれました。
地下室の入口はちょっとした駐車スペースになっており、「オンデマンド珈琲焙煎店」との表示があります。ホームページには、「居るとき要るだけ煎る」というキャッチフレーズがありましたが、言い得て妙ですね。

店内に入るとまず目に付いたのが焙煎室。ご主人の手作りだというこの焙煎室の中にはご自慢のJB&SONS社の2バレル サンプルロースター(何と、1909年8月にニューヨークシティのJABEZ BURNS&SON社 がパテントしたヴィンテージマシーンで、現在の直火焙煎機の原型だそうです。本機は1958年10月製とのこと。)がありました。ご主人がかつて海外勤務されていた折、コーヒーショップで見かけて以来欲しいと思っていたものを焙煎室を作るにあたって探し回り、カナダで見つけて個人輸入したものだそうです。「国内で他にあるかどうか不明なので、敢えて国内唯一とは言わないが、他にある可能性は限りなくゼロに近いだろう。」とおっしゃっておられました。

入口には、本日の試飲コーヒーとして2種類のコーヒーの名称(ニカラグア&パプアニューギニア)が掲示されており、ご主人からどちらにするか聞かれましたが、たまたま店内にフェアトレードの説明のあったグアテマラを所望したら、それもOKとのこと。まずはこれをいただくことにしました。
ご主人が件の焙煎室でハンドドリップで淹れてくださったコーヒー、奥様お手製のカップに入って登場です。聞けば、陶芸教室のほうの主は奥様だそうで、地下室に展示されているカップ類もほとんどが奥様お手製のものだそうです。
ご主人は、コーヒー専門と謙遜されてましたが、焙煎室にしても、ロースターの横にある自称「ちゃふ取り装置」にしても、さらにはロースターの温度計にしても全てご主人の手作りだそうなので、趣味もここまで高じると生半可なプロではとても太刀打ちできないですね。

しばらくして淹れあがったグアテマラをご主人と二人でいただきましたが、お互い顔を見合わせて思わず「うん」と頷きあってしまう極上のコーヒーです。マイルドな酸味もいいですが、このコーヒーの最大の特徴は、深〜いコクですね。このコクが思わず頷かせてしまう魔力を持っています。
ご主人も一緒に飲まれるのは、お客さんに試飲させた味を自分でも確認したいからとのこと。よく見ると、試飲、焙煎など全てのコーヒーに関する記録を事細かくメモにとってらっしゃる様子でした。こりゃあ凄いや!と思わず感心です。
で、ご主人によれば、このコーヒーを抽出した湯温は86℃だそうです!!

ご主人とは、共通の知人もいたりして、かなり話が盛り上がりましたが、盛り上がりついでに、本来ならこのグアテマラを購入すべきところ、訳あって、焙煎をお願いしたのは、ブラジル=イエローブルボンになりました。価格は200gで1160円です。
15分ほどで焙煎していただきましたが、焙煎の様子、ちゃふ取りの様子を間近でじっくり見ることができました。

ご主人からは、一晩寝かしてから飲まれたほうがいいと言われたのですが、早速持ち帰ったそばから、おやつに買ったクッキーに合わせて家内といただいちゃいました。

ブラジルイエローブルボンは、サンパウロ州の1850m〜2100mの高地で生産されるイエローブルボンという品種の豆です。こちらもグアテマラ同様深いコクがありますが、同時にフルーティーさも感じ、酸味はそれほどないですね。ビターチョコレートのような風味も感じます。
ベストコンディションは翌日とのご主人の説明にしたがって、掲載写真は翌日の朝食時に撮影したものにしました。

やっぱり、美味しいコーヒーで一息つくのは至福のひと時ですね。
ご主人とはかなりご懇意になりましたので、ちょっと不便な場所ではありますが、これは恐らく再訪確実だと思います。
ご主人は謙遜していらっしゃいますが、食べロガーのコーヒー通の方には是非ご訪問いただき、論評いただきたいなと思うお店です。

  • ブラジル イエローブルボン
  • 豆の膨らみは素晴らしいです
  • 抽出中

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7位

アールアールルーム (横須賀中央、汐入、県立大学 / カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.9
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/10訪問 2015/10/29

隠れた名店!アップルパイは激ウマですし、コーヒーも美味しい!

この日は、横須賀中央で、ギター教室の発表会がありました。
発表会自体は、15時の開演なのですが、アンサンブルのリハーサルなどもあって、現地集合時間は13時。
そのため、早めにやっているランチスポットを探し、横須賀中央駅近くの市場食堂でランチをとりました。
その後、集合時間までは若干時間の余裕があったので、カフェでゆったりして心を落ち着けることにし、会場に向かう途中にある当店に立ち寄ったものです。
色んなコンサートに参加するのは、心地よい緊張感を楽しむという目的があるのですが、やはり体調は万全でないとなかなか楽しめないところもあるので、そんな意味からもカフェは重要なんです。

当店は、カフェではあるのですが、色んな催しを行っているイベントハウス的な色合いを感じるお店です。
ホームページを拝見しても、ゲストを迎えたイベント、シネマルーム、パンの日、ネルドリップ&ドーナツの日等々、各種のイベントが設定されています。
丁度この日はシネマルームの日だったのですが、シネマ自体は夕方から開催されるようだったので、昼下がりの時間のカフェは通常営業のようでした。

横須賀中央駅からのアプローチは、県道26号線(三崎街道)を南進して上町銀座商店街に沿って坂を上ります。5分ほど進み、坂を上り切ったところが「上町一丁目交番」という交差点。そこを右折すると中里商店街というエリアに出ます。
その一角にお店はあり、駅からだと徒歩7〜8分くらいだと思います。
上町一丁目交差点のところに中里通り商店街の15年前のマップ(写真参照)があるのですが、それによると当店の場所は仏具屋さんになっていました。

お昼は12時からの営業。
店内は、厨房に面してカウンターが2か所7席。その他テーブル席が3卓8席あります。
奥には、RRルームと命名された図書室、音楽室も併設しています。
カウンターやテーブルの椅子は統一されておらずワイルドな感じですが、そこがかえって居心地の良さを演出している感じで、なかなかいい雰囲気のお店です。
12時を10分ほど回った時間帯の訪問でしたので、入ってテーブル席に着くや否や店員さんが日替りのランチメニューが記されたホワイトボードを持って来てくれランチの説明をされはじめました。まあ、昼時に入ってくる客なので、ランチと思われて当然でしょうね。
丁寧にランチは済ませた旨説明し、やはりホワイトボードに書かれていたスイーツメニューからアップルパイを注文しました。
ドリンクセットだと50円引きとなっていたので、ドリンクメニューを見せてもらいました。コーヒーは、横須賀上町にあるコーヒー専門店「宍戸珈琲」のスペシャルティコーヒーがラインナップしており、その中からグアテマラをシティローストでお願いしました。

結構待たされましたが、店員さんが「お時間大丈夫ですか?」と、事前に時間がかかる旨は告げられてましたので、ノープロブレムです。ご夫婦と思われるお若い二人の接客は温かみを感じて大変心地よいです。

まず、宍戸珈琲のグアテマラの登場。小さな焼き菓子が添えられています。シティローストならではの程よい酸味のある爽やかなコーヒーです。
しかし、この後出てきたアップルパイの素晴らしさは、コーヒーも霞んでしまうものでした。

サクサクのパイ生地に絶妙の酸味のアップルフィリングがサンドされ、アイスクリームが添えられています。プレートにはココアパウダーでRRROOMの文字が描かれているのも粋ですね。
そして、このアップルパイ、抜群の美味しさ。お世辞でなく、これだけ美味しいアップルパイは食べたことがありません。

アップルパイをいただいただけですが、このこだわりなら、恐らくランチメニューも素晴らしいだろうと容易に想像ができちゃいますね。

こんな場所にこれだけ素晴らしいカフェがあるのは意外でした。まさに隠れた名店と言っていいと思いますが、この出会いは、食べログ様様だと思います。

  • アップルパイ  凝ってますね
  • アップルパイのアップ
  • 宍戸珈琲グアテマラ

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8位

魚錠 八重洲店 (日本橋、東京、三越前 / 居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2015/04訪問 2015/05/01

素晴らしいハイコスパ居酒屋さん

☆平成27年4月23日(木)訪問

この日は、職場外の知り合いとのサシでの会食でした。東京駅近くでの勤務で横浜方面に住んでいる方だったので、利便性を考えて、私からこちらのお店を提案。
もちろん、私も行ったことがあるわけではなく、食べログの点数、レビュー内容からの判断で決めた次第です。
呉服橋交差点近くの共同ビルの一階にお店はあります。
八重洲口というとディープなお店がかなり多いエリアですが、今回は、あまり冒険をしませんでした。

魚錠は、魚屋の居酒屋という修飾語のついているお店で、本店は日本橋にあり、支店である当八重洲店との二店経営です。
この日の時点での食べログ評価は、本店3.15点に対し、こちらは3.56点。この乖離の大きさにはやや不安が無いではないですが、ものは試しということで、利用することにしてみました。

18時半の約束で、念のため予約したところ、カウンター席のご案内となりますとのことでした。

ということで、カウンター席に2名で並んでの宴席開始です。
中ジョッキで乾杯して、まずは料理を4つほど頼みました。ところが、「まずは」と申し上げたのですが、出てきた料理はどれも立派な料理ばかり。結局「まずは」で始まり、それで終わってしまいました。
その4品ですが、本気の刺し盛り@950円。これが素晴らしいの一言。どの刺身も3切れづつなので、二人では持て余すくらいの量です。魚の質も素晴らしい。数日前に神田で行った演出先行の某店とは中身が違います。
二品目は、本日のあら焼き。この日は、ブリとすずきだったのですが、680円のすずきのあら焼きがこれまた絶品です。コリコリで旨み十分。
三品目は、カリカリジャコの大根サラダ。これが唯一チェーンの居酒屋風のメニューですが、ジャコとドレッシングはかなりこだわりがあり、並のチェーン居酒屋のサラダとは質が異なります。
最後が明太チーズ出汁巻き玉子ですが、これが厚手の出汁巻き玉子にたっぷり明太とトローリチーズの相性の良い質量ともに十分の内容でした。
これらの料理ですからかなりお酒も進んで、それで会計は一人3500円少々ですので、コスパも文句無しです。

今回は試しにということで利用しましたが、なかなか素晴らしい居酒屋さんですね。八重洲の一等地に近い立地もいいですし、接客、オペレーションもなかなかでした。これは是非仲間にも紹介したくなるお店です。
ただ、木曜のこの日も19時以降は予約無しでは入れない様子でしたので、平日で例え少人数でも予約は必須だと思われます。
冒頭に記した本店との点数差のなぞは解けませんでしたが、こちらのお店は十分点数だけの価値のあるお店だと思います。

  • お通し
  • カリカリジャコの大根サラダ@560円(税抜き)
  • 本気の刺し盛り@950円(税抜き)

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9位

愛媛屋 (戸塚 / 居酒屋、郷土料理、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2015/11訪問 2016/07/03

【3500軒目レビュー】戸塚の郷土料理店としては、ゆいまーると二強ですね!

当店で3500軒目のレビューとなります。いわゆるキリ番レビューということなので、ちょっとレビュー順序を調整して、メインエリアである戸塚・東戸塚エリアで最近最も感動した当店を取り上げることにしました。

ということで、この日は、戸塚での飲み用です。
こちらのお店がオープンしたのは、タウン誌の情報でも承知していましたが、戸塚時代の知り合いからもオススメと推薦されていたところです。

当方、平成25年4月〜平成26年3月の1年間の岡山勤務では中四国9県を担当しており、その際、愛媛県にも最低でも2か月に一度はお邪魔して食べログも30件ほどレビューしている地域ですので、やはり興味を惹かれますよね。
愛媛県の思い出と言えば、やはりいの一番に来るのは、常宿にしていた道後温泉の湯ということになるのですが、食べる物でも、特産品の柑橘類やじゃこ天、宇和島や新居浜の鯛めしといった伝統料理、さらにはB1グランプリで入賞した今治の焼豚卵飯、お菓子では一六タルトなどなど、美味いものはかなりある土地柄という印象です。

こちらに来てからも、宇和島鯛めしは、丸の内国際ビルのにっぽんの...というレストランで食べたことがあり、懐かしい思いをしましたので、今回も羽根を伸ばせた単身時代を多少は懐かしめるかなと思って出掛けてみました。

当店は、戸塚の図書館通りにあるふれあい横丁といった場末の香り漂う一角にあります。
こちらは、再開発のエリアからははずれているのですが、やはり再開発の影響はあったようで、再開発を機にふれあい横丁からはばたいていったお店もあったように記憶しています。

図書館通りからふれあい横丁に入り、さらに左に入る小路に入った右手にひっそりとお店はあります。
なかなか渋い外観のお店ですが、その分、ちょっと入りにくい感じがあるかもしれません。ただ、タウン誌に掲載されていることで、そんな心配は不要でした。

店内に入ると左手に厨房に面したカウンター席が6席。この他、奥に部屋があるようで、私が訪問した18時半頃で既にそちらでは宴席が始まっているようでした。
カウンター席の端に着席しましたが、カウンター席は私が入店した時は先客はゼロ。ただ、在店した50分ほどのあいだにOLさんの二人連れ、カップル客が入店。退店時にはカウンターもほぼ満席になり、なかなか流行っているようですね。

メニューブックもありますが、カウンター越しの厨房奥には、この日のおすすめメニューらしきメニューも貼り出されています。
メニュー全体を通して言えるのはなかなかリーズナブルだという点。愛媛の郷土料理風のメニューがかなり多彩にラインナップしているのですが、どのメニューも気軽に頼める価格帯。安心して食べて飲むことができそうです。

飲み物は瓶ビールを頼みました。この日は、飲むよりも食べるモードだったので、比重は料理の方に置くことにしました。

お通しは、菊芋とピーマンの和え物。菊芋は、色んな地域で特産品になっているようですが、芋という名前の割にはでんぷん質が無く、繊維質とイヌリンという多糖類が含まれる健康志向の素材です。コリコリした食感は、ピーマンのカリカリ感とよくマッチしています。なかなか秀逸なお通しでした。

次いで愛媛屋サラダのハーフサイズを注文しました。このサラダは、玉ねぎ、レタス、トマトのシンプルなサラダですが、愛媛県産の野菜野菜を直送しているというこだわりようです。シャキシャキした新鮮なサラダですが、さらにドレッシングも今治産人参を使った人参ドレッシングと岡山時代にレビューしている今治のさいさいきて屋(私のレビューは併設されている彩菜食堂とサイサイカフェですが・・)のPBである玉ねぎドレッシングが出されるというこだわりです。
一口に郷土料理と言っても、大手チェーンでは、なかなかここまでの小回りは利かないでしょうね。大体、さいさいきて屋といってピンとくる人は、こちらには殆どいないでしょう。自慢するわけではないですが、目に見えづらいこういう細かいところまでこだわっていることこそ高く評価すべきところかと思います。

続いて「愛媛の食べ物と言えば?」では必ず5本の指に入るであろうじゃこ天を注文。大根おろしとおろししょうがで味わうじゃこ天は、ホタルジャコやハランボのすり身を使用していると思われますが、シンプルながらもされどじゃこ天という味。
アスパルテームなどが使われていると敏感な私ですが、この品の良い味わいは、恐らく調味料も天然素材ものかと。お酒のツマミにはやはりうってつけです。

居酒屋には付き物の焼鳥にも当店はこだわっています。というのも、伊予路しゃもを源流とする媛っこ地鶏をわざわざ取り寄せているんですよね。これも是非試したいと思い、レバー、つくね、ももを塩味でお願いしました。伊予路しゃもをベースに四元交配という手間のかかる手法で誕生した媛っこ地鶏、これが絶品でした。
焼き上がったものから一品づつ提供されますが、まずレバーはサイズも大きく、中は適度なレアでとても美味しいです。ごま油をつけて食べさせる点もまたお見事。
つくねは表面がカリカリ、中はサクサクの旨味の凝縮されたつくね。軟骨は入ってませんが、この旨味は癖になりそうです。
モモ肉も、媛っこ地鶏のこだわりが存分に発揮された旨味たっぷりのモモ肉でした。
他にも食べたいものがあったので、この日の焼鳥は3本で収めましたが、一通り食べちゃいたいくらいの逸品でしたね。しかも一本150円という破格値。戸塚の焼鳥の名店(テイクアウトですが)「ハマケイ」も真っ青といった感じですよ。

〆は、今治名物の焼豚卵飯。焼豚卵飯は、愛媛通を名乗る人で今やこれを知らない人はモグリかと思われる愛媛県の代表的ご当地グルメに成長した感があります。元来ご当地グルメにはもろ手を挙げて賛成しないタイプの私ですが、美味しいものは美味しいと素直に認めることにしています。
そういう意味では、評価しているご当地グルメもあるのですが、実は焼豚卵飯は、今治出張時に重松飯店という著名店で食す予定だったのですが、ちょっとした手違いで食べ損なった因縁のある食べ物なんです。何と戸塚で試すことになるとは思っていませんでした。
その焼豚卵飯ですが、ミニサイズの丼です。豚ロース肉が4切れに半熟目玉焼きが乗って、青ネギと黒こしょうがアクセントになっています。思った以上に甘めの味付けで、ひょっとしたら帯広のフライパンタイプ豚丼にヒントがあったのかもと思われました。
それでもなかなか美味しく、〆としてはうってつけでしたね。素直に評価したいです。

以上をいただいて、お代のほうはレシートもいただけて以下のとおり。なかなかのハイコスパだと思います。
・瓶ビール      500円
・お通し       300円
・じゃこ天      500円
・愛媛屋サラダハーフ 200円
・焼鳥3本      450円
・今治焼豚卵飯    480円
小計       2,430円
消費税        195円
合計       2,625円

ということで、当店、かなり素晴らしいお店でした。戸塚の郷土料理店というと、この夏、東口にある沖縄料理のゆいまーるというお店でかなりの感動を味わったところだったのですが、それに匹敵するレベルのお店だと思いました。
戸塚の郷土料理店としては、ゆいまーると双璧と言っていいのではないかと思います。

これほどのお店が訪問時点の食べログ評価3.07点とはいかにも低すぎる印象。多少なりとも評点アップに貢献できればと思います。

  • 2015年11月 お通しは、菊芋とピーマンの和え物
  • 2015年11月 愛媛屋サラダのハーフサイズ
  • 2015年11月 このドレッシングに感動!知る人ぞ知るさいさいきて屋のPBです。

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10位

創作料理 ぷく福 (戸塚 / 創作料理、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2015/10訪問 2015/10/22

生本マグロがこの値段で食べられるなんて!こちらはオススメです!!

この日は戸塚での飲み用です。
今回は、旧国道1号線沿いにあって戸塚在住時の帰路にありながら、なかなか来る機会の無かったこちらのお店に伺いました。

大体、住まいのあるところというのは家族持ちの場合、飲み屋に行く機会は限られますよね。シングルや子供の無い共稼ぎ夫婦の方のように気楽な立場ならいいですが、私のような専業主婦のいる所帯だと、経済的にも、また家庭の治安維持の面からも(笑)、どうしても家での食事が優先されますので。。

そのため、戸塚での飲み用は、明らかに戸塚を離れてからの方が増えています。
当店もそんな中での訪問になりました。

国道1号線旧道を戸塚大坂方面へ向かうと、八坂神社の手前左手にお店はあります。
雑居ビルの中2階に当店があり、半地下は、以前訪問、レビューしたYUMEというイタリアンレストランが入っています。

この日は、戸塚方面で用務があったので、ちょっと早い時間の訪問が叶い、17時15分頃の訪問になりました。

店内には女性3人の先客がいらっしゃいます。
この早い時間に先客がいるのですから、人気のほどがうかがえます。
場所は決して良く無いのですが、果たして暫くすると予約客が入ってきてかなりの混雑になっていました。

まぐろ料理が看板料理のお店だけにこの日はまぐろ料理を堪能しようと楽しみにしていました。
入店するや否や生ビールを頼むと、お通しは、マグロの南蛮漬けが出されます。これがマグロの旨味がたっぷりでなかなかの美味。

チビチビやっていると、店員さんが本日のおすすめというメニューを持ってきてくれました。キチンとこの日の日付け入りです(写真参照)ので大したものです。
マグロ以外にも色々ありますが、やはりマグロがウリのようで、本日仕入れたマグロの解説まであります。
それによると、この日は奄美沖の生本マグロ、部位は背上となっており、なかなかの本格派です。

戸塚でマグロというと、図書館通りにカジキ中心にも関わらず「まぐろや」を名乗っているちょっと問題無しとしないお店が評判を落としている感がありましたが、こちらのお店はこの日の生本マグロメニューにも見られるように本格派っぽいですね。
ムサコで言えばばっちこいを思い起こさせます。

早速、生本マグロの刺身@900円(税別。以下、同じ。)を注文しました。

この本マグロ、なんと中トロが8切れです。生本マグロの中トロ8切れが900円で食べられるとはちょっとびっくりですね。
チビチビ食べながら、一人でこんな贅沢していいんだろうか?と、B級食べロガーならではの罪悪感も頭をもたげます。
とろけるような味わいは、本マグロならでは。
高級料亭なんかでも2〜3切れがやっとの部位を8切れ独り占めですからこたえられません。

飲み物はハイボールに移り、料理も尾の身のステーキ@600円とカマの煮付け@600円を追加注文。まさにマグロ尽くしです。

15分ほど待たされた尾の身のステーキですが、予想を遥かに上回るボリュームです。正直言って一人ではいささか多過ぎますね。
尾の身というので、クジラの尾の身のようなスライスされたものを頭に描いていたのですが、全く異なり、マグロの尾の部分の輪切りなんですね。円形で、骨の周りの身がたっぷりついています。柔らかくもプリッとして旨味もたっぷりのこの食味。コラーゲンも豊富で、なかなか他所では食べられない味だと思います。

ボリューム満点の尾の身のステーキをチビチビ食べていたら、食べ終わらないうちにカマの煮付けの登場。こちらも、尾の身のステーキに負けず劣らずのボリュームです。
カマ特有の血合いの部分のコク、身離れの良いプリプリの食感は、期待通り。
それでも、ボリューム満点のマグロ尽くしですから、さすがの私もやや持て余し、食べるのにかなり時間がかかりました。

以上、マグロをまさに堪能させてもらって会計は以下の通り

・生ビール500円
・角ハイボール400円
・お通し300円
・生本マグロ刺身900円
・尾の身のステーキ600円
・カマの煮付け600円
小計3300円
・消費税264円
合計3564円

何せ生本マグロをこれだけ堪能したのですから、この価格は驚異的と言っていいのではないでしょうか。

接客も大変丁寧で気持ち良く、穴場かつかなりのハイレベル店と見受けました。
ボリューミー過ぎて、一人利用だと注文に制約があるのが難点ですが、二人以上なら絶対オススメのお店です!

  • お通しのマグロの南蛮漬け
  • マグロの南蛮漬け アップ
  • 生本マグロの刺身  絶品!

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