トントンマンさんのマイ★ベストレストラン 2017

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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皆さま、2017年はどんな年でしたでしょうか?
私は、2016年6月から仕事が替わり、2017年は新たな仕事で初めて丸1年を過ごしました。
海外出張も2回(北京と香港の近場でしたが)行きましたし、夏場は学生の採用面接があったり、あるいは秋にはちょっと大きめのシンポジウムに登壇したりと気持ちの上でも新鮮な1年を送ることができました。

食べログの方は、出張先レビュー(海外レビューを含む)もほどほどに交えつつ、平日の神田ランチ、休日の行きたい登録先を軸にした開拓を2本柱に取り組んできました。
基本1日2レビューのペース(一時期1レビューに落ちました)でしたが、それほど負荷の無い範囲で楽しめたと思います。
今回のベスト10は、私らしくB級の店を中心に構成しておりますが、1位は、アニバーサリーで利用したSALONE2007にしました。超有名どころなので新鮮味はないかもしれませんが、やはりいいものはいいです。
サローネグループは山形にワイナリーを建設したそうなので、更なる発展を期待したいです。
2位の満寿屋商店は、2016年末に念願の東京進出を果たし、私の仕事と一緒で2017年は初めて東京で丸1年営業したことになります。帯広の名店ですが、私が帯広時代にマジで東京進出を祈念していたベーカリーですので、それが実現するという情報に接した時は、嘘かと思うほどでした。それだけ嬉しかったということです。
私らしく、ベーカリー、ブーランジェリーは、満寿屋商店以外に2店ランクインしました。
3位のサイーファ ケバブ アンド ビリヤニは、2017年にビリヤニなる料理を初めて食べてはまったことを象徴するランクインです。4位のたいこうは、フォロワー様のご推薦、5位は例年ランクインさせているうどん部門から今回は杉並の豚やを選びました。
以下、省略しますが、いずれのお店もコスパに関しては間違いないお店であることは自信を持って推薦できます。

なお、レビューアップが新年になったので、今回の選からは漏れましたが、高田馬場の「大地のうどん」は素晴らしかったです。
来年度は、当然候補になってくると思いますし、再訪などでより深く関わっていきたいと思っています。

マイ★ベストレストラン

1位

SALONE 2007 (元町・中華街、日本大通り、石川町 / イタリアン、パスタ)

1回

  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 4.9
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2017/01訪問 2017/02/17

素材へのこだわり、調理のレベル、ホスピタリティ、居心地、コスパの全てにおいてハイレベル

この日は、24回目の結婚記念日。以前から行ってみたいと思っていた当店をようやく訪問する機会が訪れました。

結婚記念日は、ランチで祝うことが定着しているのですが、食べログを始めてからは、以下のようなお店を訪れました。
残念ながら2014年のラシェリールは閉店してしまいましたが、それ以外は今も健在。
いい機会ですので、レビューへのリンクを再掲しておきます。

2011年 ビストロラシャンブル(藤沢) 評価4.0(店舗評価(以下、同じ。)3.18)
2012年 シェケンタロウ(大船)    評価3.5(3.62)
2013年 横浜うかい亭(つきみ野)   評価4.5(4.36)
2014年 ラシェリール(白金高輪)   評価4.1(4.06)
2015年 マダム・トキ(代官山)    評価5.0(4.31)
2016年 レストラン間(恵比寿)    評価4.6(3.78)

当店は、神奈川県の食べログ評価で宮崎台の美かさ(天ぷら)に次いで第2位。
それでも、以前は予約困難との情報もあったのですが、今回はすんなりと予約が出来ました。

サローネグループは、当店を旗艦店として、南青山のイル・テアトリーノ・ダ・サローネ、渋谷のバカリ・ダ・ポルタ・ポルテーゼビオディナミコ、日本橋蛎殻町のロットチェント、そして大阪中之島のクイントカントと全6店舗を運営。食べログ評価でも軒並み高得点。
食べログ会員店にもなっており、食べログ本部的にも、それこそ目に入れても痛くないくらいの可愛いい存在なのではないかと思います。

場所は、元町中華街駅の4番出口「マリンタワー口」からマリンタワー方向に進んですぐの所。
まさにマリンタワーの真下と言っていい場所にある百貨店「バーニーズ・ニューヨーク」の地下1階にあります。
バーニーズの館内のフロア案内などを見ると地下1階に当店がしっかり記されており、バーニーズのオフィシャルレストランといった趣すら感じさせます。

バーニーズの正面に向かって左サイドの側面から店内に入ると、すぐ左手に地下への階段があります。

階段を下りると左手方向にお店の入口があり、入っていくと店員さんが出てきましたので、予約の旨を告げます。
店内は、一つの広間のようになっており、その両脇にテーブル席がズラッと並んでいます。合理的な店構えですが、それほど詰め込まれている感はありません。
この他個室も1室出来たそうですが、この日は広間利用になりました。

席は、テーブルセッティングがされています。ズラッと並んだナイフとフォークなどが壮観。これだけ料理が出るのかと期待させるものがあります。
ランチメニューは1種類のみで、利用する全ての客がこのコースを頼むことになると思います。
価格は、元値5,000円/人。サービス料10%と消費税が付いて5,940円/人です。

卓上にはコースメニューとドリンクメニューが置かれており、まずドリンクメニューからブラッドオレンジジュースを注文しました。

店員さんからは、コース料理のざっとした説明がありました。
コースは、前菜がメインの前菜を含めて、硬軟織り交ぜた計5品。これに魚料理、肉料理、量の設定自由のスパゲッティ、ドルチェ、お茶菓子、ドリンクが付くという、ナイフとフォーク等の並びから予想していた通りの品数のとても多いコースです。
私は、満足できるイタリアンの条件として、変わったパスタがあることと品数が多いことの2点を重要視してますが、後者の方は間違いなく充足してくれそうです。

ブラッドオレンジジュースで乾杯した直後に一品目が提供されます。それは、白トリュフで香り付けしたメークインピュレをA5サーロインで包んだ前菜。一口でいただいたのですが、白トリュフの風味とサーロインのとろけるような旨みが融合。珠玉の一品です。

前菜の二品目は、前菜のメインと言ってもいい料理です。お店の方は、この料理が「前菜」だと言っていました。
炙り鰆を中心に据え、削ったフォアグラテリーヌなどで飾り立てた見た目も豪華な料理。これがまた抜群の美味しさでした。脇役のコリアンダー、レッドペッパー、オリーブオイルパウダーもそれぞれの持ち味を遺憾無く発揮しています。

二品目と同時にパンが2種類サーブされましたが、そのうちの一つは、フォカッチャをオリーブオイルに浸してからカリッと焼き上げた濃厚なパン。これが抜群に美味しくつい食べ過ぎてしまうので要注意です。
当店は、客の料理の進み具合等に対する目配りが素晴らしく、ちょっと質問したそうにしているとすぐその気配を感じて近寄ってきてくれるほか、パンが無くなるとすかさずお代わりを補充してくれます。後の料理を満喫するためには、パンはほどほどのところで遠慮することをお勧めします。

三品目の前菜は、ガラバッチャというトスカーナ地方の郷土料理。風味づけのシナモンにアップルを混ぜたり、本来のガラバッチャとは違う料理にアレンジしているとの説明がありましたが、ペコリーノチーズのパン、玉ねぎのスープ、アーモンドスライスとシナモンの泡のコンビネーションが素晴らしくとても美味しい。家内は、これが全料理の中で一番気に入ったと言っていました。

前菜の四品目は、ズワイガニをメインにした一口前菜ですが、ズワイガニの身をカニミソ、ポルチーニ、唐辛子入りチョコレート、ライムゼリー、タイムと個性溢れる役者達が盛り立てています。
器がスプーン代わりなので、勧められるままにそのままかぶりついちゃいました。
これだけ色んな味が混ざるとどんな風になるのか?と気になるかもしれませんが、意識して食べると全ての食材の味をじわっと感じることができます。

前菜の最後は、パスタ料理。パスタは、ストリケッティという幅広ショートパスタで、これに豚肉のサルシッチャ(超粗挽きの豚肉とハーブでつくったイタリア製法の生ソーセージ)、チーマディラーパ(ヨーロッパの菜の花)を加え、魚のラグーソースで和えてあります。レーズン、パン粉、イタリアンパセリで風味づけと彩をそえており、これもとても美味しかったです。私の「満足できるイタリアンの条件」である「変わったパスタがあること」、ここで充足されました。

料理は、メイン料理に進みます。魚料理は、パートフィロ(小麦粉と水、塩 、オイルで作った薄皮)で包んだカジキマグロ。インゲン豆をとじこめてサフランの香りをつけたブルガ小麦でコーティングしてあります。ソースは、アメリケーヌという海老出汁と竹炭のソース。これだけ凝った素材の組み合わせですので、美味しくないわけがありませんよね。

肉料理は、子羊のストゥファート(蒸し煮)。カリフラワーと、中にカスタードを包んだセモリナ粉のフリットが添えられています。ストゥファートにはパルミジャーノレジャーノが振りかけられ味にアクセントを出しています。ちょっとクセのある味わいですが、これが料理全体の中ではきちんと主張しており、バランスがいいですね。

メイン料理の後に出されるスパゲティ・ポモドーロは、「お好きな量で・・・」となっています。普段なら望むところなのですが、これだけの料理を平らげた後(しかも、パンを思う存分食べてしまっている)だと、さすがの私も躊躇します。
20gから10g単位でオーダー可能との説明があったので、私は100g(単品料理相当だそうです。)、家内は80gでお願いしました。
ポモドーロは、当店開店以来、ランチパスタとして変わらない一品だそう。とてもシンプルなパスタですが、アルデンテに茹でられたスパゲティに濃厚でコクのたっぷりある味わいのトマトソースが絡んで、お腹一杯でも別腹にさせてくれる魔力があります。

デザートの小さなドルチェは、ボネ(チョコレート風味のココアプリン)をメインに添えた一品。ボネの脇をバナナジェラートが固め、上にはアマレッティ(メレンゲで作られたイタリアンクッキー)を散らしてあります。周囲にはレモン入りホイップクリームとキャラメルソースが添えられています。とにかく味の取り合わせが絶妙ですね。

ドリンクは、私がエスプレッソ、家内は普通のホットコーヒーにしましたが、ドリンクにもお茶菓子が添えられます。しかも、グレープフルーツの皮のコンフィチュール、アーモンドのムース、カシスとチョコレートのキューブ状のムース、ビスコッティと多士済々。最後まで手抜きの無い料理のオンパレードでした。

料理は、ほんと大満足でした。提供もとてもスムーズで、待たされ感は全くありません。それでも、この品数ですからたっぷり2時間は掛かりました。
店員さんのホスピタリティも素晴らしく、料理の説明を時折ユーモアを交えて話してくれるなどとても気分の良い接客でした。

それでも、この日のランチの客席稼働率は5割まではいっていなかったように思います。
もっと流行ってもおかしくないと思いますが、我々にとっては、平日ランチということもあってゆったりとした時間を過ごせたのは何よりでした。

比較するのもどうかとは思いますが、新しい風、単一コースメニューによる合理性追求などの点では、食べログ3,000店レビュー記念で訪れた表参道のラスというお店と似た空気も感じました。ただ、客席のゆったり度(ラスは相当詰め込んでいる)や店員さんのホスピタリティを含めた総合力では当店の方が断然上でしたね。

とにもかくにも、レストランチョイスという面では、今年の結婚記念日も大正解。家内も大感激していたので、私も多少鼻が高かったです。

  • 前菜①A5サーロイン・メークイン・トリュフ
  • 前菜② 鰆・フォアグラ・キヌア
  • ブラッドオレンジジュースで乾杯!

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2位

満寿屋商店 東京本店 (都立大学 / パン、サンドイッチ)

4回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 3.6

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2021/02訪問 2021/02/15

十勝のかもめの物語。ますやパン東京撤退に際しての総括レビューです。

1月上旬に、親しくさせていただいている北海道・十勝のレビュアー様から満寿屋商店の東京撤退の情報を聞きました。
数日前の十勝の地元紙に報道されていたとのことで、まだその記事の残骸があったため、確認したところ、自由が丘店を1月11日に閉店し、東京本店たる当店も2月末をもって閉店するとのこと。
特に自由が丘店は、2020年6月25日にオープンしてまだ半年ちょっとしか経っていなかったため、ちょっと信じ難い気持ちになりました。
新聞記事では、新型コロナの影響で売り上げが激減したことが主因である旨書かれていましたが、一般的にはテイクアウト主体のベーカリーはコロナの影響を飲食店ほど強くは受けないはずなので、この記事には大いに疑問を感じ、ひょっとしたらこれは表向きの理由なのかもしれない、みたいな"疑惑"も頭を掠めました。

それでも、帯広に住んでいた時代から本気で待ち焦がれていた満寿屋商店の東京進出が2016年11月に現実のものとなり、そして僅か5年足らずで撤退となったのは、私の食べログとの付き合いの中でも極めて大きな出来事です。

閉店まで2週間となったこの日、利用し納めということで訪問しましたので、前記の"疑惑"にも触れつつ締め括りレビューをしてみたいと思います。
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満寿屋商店と私の出会いは、今から遡ること13年4か月前の2007年10月のことです。
帯広に赴任した私は、早速、地元の方などから飲食店等の情報を色々と仕入れたのですが、その中で十勝のソウルフードたる"ますやのパン"の話しを聞くことになります。

しかし、それですぐにますやのパンに飛びついたわけではなく、本格的にますやのパンへの思い入れが強まったのは、2009年5月に帯広の稲田町というところにオープンした「麦音」という店舗を知ってからです。
敷地内に小麦畑も整備した麦音は、製造するパンの原料小麦は十勝産100%。ここまで小麦産地にこだわったベーカリーは私も記憶に無く、後にノンフィクション作家の野地秩嘉氏によって「世界に一軒だけのパン屋」(2018年11月、小学館)として紹介されることになり、また、カンブリア宮殿でも取り上げられることになります。

麦音のパンは、美味しいのはもちろん、とてもリーズナブル。
コーヒーサービスもあって、まさに地産地消ベーカリーのお手本のような存在として、ある種の感動も覚えました。
それで、こんなベーカリーが東京にあったら大ヒットするんじゃないか?という思いも、自然と頭をもたげたんですよね。

そして、その思いが現実のものとなったのが、前述の通り2016年11月のことです(=当店のオープン)。
大喜びの私は早速当店を訪問し、おお!これぞ紛れも無いますやのパン!と大満足し、高評価のレビューもアップしました。
ところが、その評価がリピートを重ねるたびに微妙に変化していくことをこの時の私は知る由もありません。

その変化を私が意識し始めたのは、東京2号店としてオープンした国立店(十勝ファーマーズベーカリームギオト)を訪れた際でした。
ますやパンと言えば、出会いの時から「名より実をとる」イメージが強く、有名企業にしては本社はアパートを改造したようなボロ屋だったのもその思いを後押ししてくれました。
本社に金をかける会社はうまくいかないということは、名古屋勤務の時に、とある企業の社長さんから聞いて、それを実地で学習していましたので。
パンについても、見てくれよりも中身を大切にするパン屋さんとの思いが強かったです。
ところが、国立の十勝ファーマーズベーカリームギオトのお店作りを見ていると、その店名とは裏腹に、どうも私の思いとは真逆の、見てくれやつまらない宣伝を大切にしているような空気が感じられたんですね。

時あたかも当時のNHKの朝ドラが十勝を舞台にした「なつぞら」(主演:広瀬すず)で、それを宣伝材料としたことも本質的で無い部分に力を入れているという意味でマイナスの作用をしているように感じました。

このため、国立店のレビューではやや厳しい指摘もさせてもらいました。

ところが、残念ながら、時が経つにつれ、この風潮が次第に東京本店にも及び始めるのを感じることになります。
例えば、従前は、全てのパンの原料小麦粉の小麦の種類が表記されていたのですが、商品アピールに力点を置く方が消費者受けすると考えたのか、小麦粉の表記が消えて、私にとってはどうでも良い内容と感じる商品説明に置き換わってしまったこともありますし、新商品として投入されるパンなどは、都民向けというのか、帯広では考えられない高価格だったこともマイナスイメージになりました。
既存商品の値上げもあったと記憶しています。
特に、小麦表記の取り止めは、別の理由があったのかもしれませんが(この点は謎)、私には極めてネガディブに映りました。

そして、自由が丘店もオープン直後に訪れたのですが、益々そんな傾向が強まるのを感じ、「ますや、これではいけないぞ!」と声を上げたくなり、自由が丘店のレビューではそのことを触れつつ、評価も厳しめになっていったんですね。

そんなことが色々とあった後での東京撤退情報だったので、もちろんびっくりはしたのですが、心のどこかで「やはり」という思いがあったのも事実です。

前記地元紙の報道にあった新型コロナの影響で売上激減という撤退理由について、"疑惑"という表現を使いましたが、私は新型コロナ禍はあくまで表向きの理由で、実のところは東京での戦略をはき違えたところにこそ、本質的な撤退原因が隠されているものと感じています。

今後は、再び帯広に経営資源を集中して立て直しを図ると聞いていますが、是非、東京進出の失敗を冷静に分析したうえで本来のますやの姿を1日も早く取り戻してもらいたいと思います。

思いの総括が長くなりましたが、最後の利用となるこの日は、午前中に当店を訪れ、思いを込めてパンを購入することにしました。
この日購入したパンは次の通りです。
・八千代牧場のウインナーフランス@270円
・ベビーパン@150円
・あん食パン@360円
・輝くメロンパン@190円
合計970円

持ち帰って、翌日の朝食に供しました。

八千代牧場のウインナーフランスは、レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで4分間加熱していただきました。
八千代牧場は、帯広市の八千代エリアに広がる公共育成牧場で、畜産加工品も手掛けています。
さすが、畜産の本場十勝で磨かれたウインナーですから美味しさは間違いありません。
ウインナーの塩っ気と小麦由来の旨みのあるフランスパンとの相性も良く、ブラックペッパーのアクセントも効いてとても美味しいパンに仕上がっています。
ただ、サイズが小さく、ペロッと食べられちゃいましたので、これで270円は高く感じる人がいてもおかしくないですね。

ベビーパンは、1200Wのオーブンで2分間トーストしました。
ちょっと焦がしちゃいましたが、マーガリンを塗っていただきました。
シンプルなパンですが、こういうパンでこそますやのパンのレベルの高さが良く分かります。ソフトなパンで、ほんのりした甘みもあり、とても美味しいです。
是非、原料小麦も知りたいところですよね。

あん食パンは、キューブサイズをさらにハーフにカットしたものです。
これは、例外的に原料小麦が明記されており、ゆめちから100%の食パンで、これにあんを巻き込んだものです。
900Wのオーブンで2分間軽くトーストしてマーガリンをつけていただきました。
さすがの美味しさでしたが、@360円というのは強気過ぎると感じます。
恐らく高級食パン専門店を意識したものと思いますが、これもますやらしくないと感じました。

輝くメロンパンは、見た目鮮やかな黄金色をしたメロンパンです。
カリッとした皮とふんわりした生地が好対照で美味しいのですが、メロンパンでも十勝産小麦で作るとこんなに違うのかということを知ってもらうためのアピールが必要ではないでしょうか。
値段もメロンパンにしては高いのですから。

そんなことで、パンの美味しさは今回も揺るぎなかったのですが、やはり割高感があるのは否めず、十勝のベーカリーとしてのパフォーマンスが東京出店当初と比べて落ちてしまっている感を禁じ得ませんね。

『東京では高級なパンが高く売られているので、これに近づけた方が売れるのでは?』
もし、そういう考え方があったのだとしたら、全く間違った考えだったと思います。
野地さんの著書によれば、ここまでの発展過程では、「シニフィアン シニフィエ」の志賀勝さんあたりと親交が深まっていたようで、それはそれで悪いことではないのですが、そのことがますやらしくない方向に経営の舵が切り替わった遠因だったとすれば、その舵を切り戻せなかったのは、経営の責任ということなのかもしれません。
何より、東京の消費者に十勝のものは高いなんて先入観を植え付けてしまったとしたら、これは単にますやの失敗だけでなく、地域のイメージダウンにもつながりますので、この点は残念だったかなと。
ますやは、あくまでますやらしく、愚直にオール十勝産の小麦で作ったパンの美味しさをお客さんに知ってもらうという点だけに狙いを絞った商売を東京でやってみて欲しかったですし、それが東京の消費者に受け入れられないのであれば諦めればいいだけのことだったと私は思います。

"かもめはかもめ"と言えば、帯広の生んだ天才・中島みゆきが作詞作曲した名曲ですが、その歌詞にもあるように、かもめはあくまでかもめであって、立派なかもめにはなれるけれど、孔雀や鳩にはなれないのですよね。

いずれにせよ、冷静に見れば、ますやの東京進出は失敗に終わったと見るべきなのでしょう。
ただ、今後、"地方の時代"というのは益々加速していくと思いますので、地方の企業には、ますやの失敗も他山の石として、引き続き多様な発展の道を探っていってもらいたいと思いますし、ますやの失敗は、その面からも他の企業にはいいケーススタディになったものと思います。
ますやも、再び地元に軸足を置くと聞きますので、十勝の価値の発信にこれからも尽力されることを願って止みません。
十勝・帯広のソウルフードの一つと言っていい「ますやパン」のベーカリー満寿屋商店が、東京出店を果たしてから丸2年を越えました。
当初は、輸送費の問題などもあって、正直私も半信半疑だったのですが、やはりきちんとした経営理念のある会社は強いですね。
ベーカリーの大激戦区と言っていい都立大学・自由が丘エリアにありながら、東京の顧客のニーズをきちんと捕まえたようで、食べログでもレビュー数60件を越え、評価も3.58点と一つの目安である3.5点超えを果たしています。
この勢いだと来年にはベスト5000入りや百名店入りなども視野に入ってきていると思われ、私も嬉しい限りです。

この日は、そのますやパンを題材にした本「世界に一軒だけのパン屋」の出版記念として、著者であるノンフィクション作家野地秩嘉氏とますや社長とのトークショーが行われ、一聴衆として参加してきました。
野地氏は、最近では、2018年6月に新潮新書から「トヨタ現場の「オヤジ」たち」という本を出していますが、ちょっと前には新潮文庫から「サービスの達人たち」、「サービスの裏方たち」といったベストセラーになったシリーズものも出している方です。

そのトークショーに参加するため、仕事を終えてから会場である「満寿屋商店東京本店」のある都立大学まで出向きました。
トークショーは19時半から。
都立大学駅近くで晩ごはんを済ませて、ちょっと早めの19時20分頃にお店に着いたところ、既にお店の前には人だかりがあります。テレビカメラも入っている模様です。
受付がようやく始まったところと見えて、その列に並び、会費をお支払いして著書とパンをもらい入店します。

トークショーは小1時間程度でしたが、比較的初心者向けのお話しで、十勝そして当店のことをそれなりに承知している私には、内容はやや退屈ではありましたが、改めて当店のこだわりを再認識できました。
また、首都圏で5店舗を目標に店舗拡大を目指しているとの話や何故1号店が都立大学だったのかなどといった初耳の話も聞けて、有意義でした。

もらったパンを持ち帰って翌日の朝食でいただきましたが、以下2点が入っていました。
・ジンギスカンパン
・ロケットパン(仮称)

両方のパンともに「オドゥブレ十勝」というパン生地がベースになっています。
オドゥブレ十勝は、あのシニフィアンシニフィエの志賀シェフの指導も仰ぎながら6年かけて完成させたという労作だそうです。
オドゥブレというのは、フランス語で「小麦の水」ということを意味しており、通常の食パンが小麦の60~70%の水分量なのに対し、オドゥブレ十勝は115%というところが味噌。いわば多加水パンと言うことができます。
いわゆるチャバタがベースになっているのですが、加水率が高いためにクラム内は、チャバタ特有の気泡ではなくて、「膜が厚くギリギリ焼けてる感じ」(社長談)だそうです。小麦は十勝産のキタノカオリ100%です。

ジンギスカンパンは、今回の出版を機に著者の野地氏が考案したパンとのことです。
おいしい温め方という説明書きが店舗されていましたが、私が普段愛用しているレンジを使用することが推奨されています。
すなわち、レンジで30秒温めたのちにオーブントースターで1分間加熱するのがベストと書かれていました。
それを参考にした自己流で、今回は、レンジで30秒チンした後、900Wのオーブンで2分間加熱していただきました。

オドゥブレ十勝の生地の中には、ミンチしたラム肉、玉ねぎを十勝産のジンギスカンのタレで絡めたフィリングが入っています。
甘辛い中にもピリッとしたところが感じられるのは、ジンギスカンならではですね。
東京本店でも市販しているそうです(@250円)。
正直言って、オドゥブレ十勝の美味しさが最大限生かされているかというとちょっと疑問もありましたが、十勝らしさはぎっしりと詰まったパンと言えると思います。なかなか美味しかったです。

他方、ロケットパンの方は、ジンギスカンパンと比べてオドゥブレ十勝の味わいを存分に感じることが出来たと言えます。
細長く焼かれたオドゥブレ十勝の中にイチゴジャムが入っているパンですが、多加水パンならではの引きの強さ、モチモチ感を存分に感じることができました。とても美味しかったです。
ロケットパンは「仮称」となっているように現状は非売品で、今回が初お目見えだったらしいのですが、こちらでも市販されているオドゥブレ十勝(@160円)を購入してジャムを付ければほぼ同じ味わいが感じられるのではないかと思います。

しかしますやパンはやはり素晴らしいです。
常に進化する姿勢を見せているのがその最大の強み。
東京本店も帯広から派遣された5名の「ますや職人」と呼んでいる従業員が東京に住み込んで働いています。
前記、何故都立大学に出店?ということに対する答えの一つは、このますや職人さんたちを環境のいいところに住まわせたいということもあったそうですからアッパレですね。
私の住まい近くが帯広の方からそういう見られ方をしていることについては純粋に嬉しくもあります。

帯広の店舗では、近隣にある全6店舗分で売れ残ったパンを夜、市街地にある本店に集めて、夜間に営業再開して割引販売する形態を採っており、それが帯広の繁華街で飲んだお父さんたちの家へのお土産として定着しています。
まさにお店と市民とにウインウインの関係を築いているんですね。
東京はまだ1店舗なのでそれができない(1店舗で割引販売すると皆その時間帯をめがけてきてしまうため。)のが頭の痛いところとおっしゃっていましたが、この点についても秘策があるのかもしれないですね。
5店舗展開目標と合わせて、乞うご期待といったところでしょうか。
十勝の誇るますやパン。
昨年11月に当店をオープンして東京初進出を果たしたわけですが、テイクオフはまずまず順調の様子で、食べログ評価もじわじわとアップしています。
もちろん、私は、食べログではなくて、直接の口コミでもかなりの方々にPRしておりますし、その方々からもとてもいい評価をいただいています。
当店の近くに住んでいる方からは、「この近辺のパンでは、これまで柿の木坂キャトルが一番と思っていたが、こっちが上」と何とも心強いお言葉をいただいたりしています。

私もレビューは今回で2回目ですが、実は初レビュー後これが5回目の利用でして、近くに行った時はなるべく立ち寄るようにしています。
それで感じるのは、オープン直後から比べるとますます洗練されてきたのではないかということ。
それも単なる東京ナイズではなく、十勝の良さの発信という面でますます磨きがかかったということです。
その一つとして、十勝の素材の使用割合がどんどん高まり、バリエーションが広がっていることが挙げられます。
帯広にあるますやの各店は、ほぼ十勝産小麦100%だったのに対し、オープン直後の当店は、一部十勝以外の道産小麦を使用していたと思いますが、今は、完全に十勝産100%に切り替えているのが象徴的です。

そして、その原料小麦の品種表示もすべてのパンで行われていますし、小麦以外の原材料についても極力十勝産を使用して、かつその開示姿勢も見事です。
ここまで原材料にこだわり、細部まで情報開示しているベーカリーは東京では他に無いと断言できます。
あまり他店と比較するのもなんですが、食べログの東京のパン部門の評価トップツーと言うべき祖師ヶ谷大蔵の「ラトリエ ドゥ プレジール」、そして三軒茶屋の「シニフィアンシニフィエ」と比べても、原材料の質、そして情報開示面では勝るとも劣らないと思いますし、その両店と比べるとコスパ面でのアドバンテージは明らかです。
高名なブーランジェリーに当店が相対している姿は、何となく、日欧EPAに単純に迎合する派と、それを機に国内農業の地力アップを図りたいという勢力の対峙といった構図にも映ります。

やや話しが脱線した感がありますが、この日は、当店のパンとしては最高価に近い評判のとろ~りチーズパンをお目当てに伺いました。
購入したのは、以下の2点です。
・とろ~りチーズパン@380円×1個
・あすなろクリームパン@180円×1個
合計560円

試食として、ゆめちから食パンを付けてくれたのも嬉しかったです。
持ち帰って、翌日の朝食に供しました。

とろ~りチーズパンは、十勝でも貴重なモールウオッシュラクレットチーズ(十勝・音更町の十勝川温泉に今年2月に完成した国内初のチーズの共同熟成庫(十勝管内のチーズ工房でつくる十勝品質事業協同組合が建設)で熟成されたチーズ)を始め5種類のチーズを使用し、たっぷりとチーズをのせるために2回に分けて焼き込んだものです。小麦は、キタホナミ、キタノカオリ、ホクシン。ホクシンの作付けは基本的にほとんどがキタホナミに転換したものと思っていましたが、その両方を使用してるあたりがまたこだわりです。
そんなこだわりですので、まさにチーズパンの王様と言っていいパンだと思います。
600Wのオーブンで5分間じっくりとリベイクしていただきました。
ずっしり重いパンにはチーズがたっぷりと包まれています。マイルドで旨み抜群のチーズはモールウオッシュの特徴でしょうか。十勝産小麦の風味も加わり、とても美味しいパンに仕上がっています。これは素晴らしい!

あすなろクリームパンは、十勝・清水町で酪農を営む傍ら6次産業化の先駆けとしても名高いあすなろファーミングの牛乳を使用したカスタードクリームをたっぷりサンドしているクリームパンです。小麦は、はるきらり100%。
このパンも持った感じがずっしり重いのは、カスタードクリームがふんだんに包まれているからでしょう。優しい甘味で牛乳の風味の残るカスタードクリームは、さすがあすなろファーミングで、このパンが180円で買えるなら文句無いです。
キタノカオリやユメチカラに押されがちのハルキラリですが、弱点だったタンパク質含有率も栽培方法の工夫でカバーしたと見え、ふっくら感もあって、単独生地でも十分美味しかったです。

そして、試食用のゆめちから食パン。ゆめちからは、パスコが大々的に採用して知名度が上がったと思いますが、私が帯広在住中に北海261号の品種名で色んなイベントで普及を図っていた小麦ですので、特に思い入れが強いです。
この食パンももっちりして、ほのかな甘味もあってとても美味しい。たかが食パンでも当店のこだわりが詰まっていそうです。

ということで、今回も大満足でした。
常に一歩先を目指して進化しているのも当店の素晴らしさ。
次はどんな進歩が見られるのか、とても楽しみです。
帯広には平成19年10月から22年3月まで2年半暮らしました。
私の食べログとのご縁も、帯広での生活無しには語れません。帯広での単身赴任生活の潤いとなっていた食べ歩き日記を食べログに転記したのがレビューの始まりでしたので。

その帯広での食生活と切っても切れなかったのがますやパン。
帯広時代には、ますやパンの新たなステージへの展開のきっかけとなった「麦音」の出店にも立ち会うことができましたし、帯広近辺にあるお店も殆どのお店を利用しています。(レビューしているのは一部ですが。例⇒本店

そのますやパンが東京進出するという話をキャッチしたのが今年に入った頃。それ以来、その日を心待ちにしていましたが、その後、住まい近くの都立大学出店との情報も入り、ますます楽しみが膨らみました。

出張と重なったので、11月29日(火)のグランドオープンには立ち会えませんでしたが、グランドオープンから一週間経たないこの日に早速訪問してみました。

場所は、目黒通りの上り線沿い。都立大学から徒歩5分ほどのところです。
住所が東京都八雲一丁目で、実は私の本籍地とピタリ符号しているのも何かのご縁かと思います。

ますやパンの凄いところは、小麦は全て十勝産を使用しているところ。最近は、東京でも本別・前田農産のキタノカオリなどを使ったパンを売っているお店もチラホラ見られますが、そのほとんどが高級ベーカリー。ますやは、カジュアル価格で十勝の小麦の美味しさが味わえるのが最大の魅力です。

この日は、14時を回った時間帯での訪問。まだオープン間もないこともあってか、店内はかなりの人が入っており、活気があります。
お店の外壁にも十勝産カラマツが使われていますが、店内の壁材も十勝産カラマツ。さらに十勝産タモのテーブルも配置されており、パンだけでなく、十勝感を伝えることに配意しています。

パンは数か所に分散して並べられていますが、やはり目に止まったのがすべてのパンの値札に使用されている小麦の種類が明記されていること。
これは凄いことです。東京のベーカリーではまずあり得ません。
しかも、食パン、バゲット、菓子パンと例外無しです。そして、そのすべてが十勝産小麦なんです。
この日見かけたのは、やはり秋播きの強力小麦「キタノカオリ」が多いですが、春播きの「ハルキラリ」という品種も使われていました。
首都圏でも色んなベーカリーを訪れていますが、ここまで十勝産小麦にこだわっているお店はありません。
値段も、一部に高めの設定のパンがありますが、カジュアル系のパンも多く品揃えされています。
ますやパンは、一時、空輸で八重洲のフーディストに出品していた時期もあり、その時は、輸送コストがオンされて、十勝価格の5割増しくらいで売られていましたが、店内に焼成工房を備えることで、そのボトルネックもクリアしています(ただし、一部は帯広からの輸送商品も有り。)。

この日購入したパンは以下の3点
・木の実と自家製酵母(ハーフ)@300円×1個=300円
・チャバタチーズ@250円×1個=250円
・アンドーナツ@150円×1個=150円
合計700円

持ち帰って、翌日の朝食でいただきました。

木の実と自家製酵母は、帯広時代は「木の実の天然酵母」という名前で売られていましたが、ますやパンの数あるラインナップの中でも最も好きなパンです。帯広居住時代は、住まいから一番近かった帯広駅構内のトラントランますやで良く購入したものですが、欠品のことも多く、入手に苦労したパンでもありました。幸い、麦音が出来てからは苦労せずに手に入るようになりましたけどね。
この商品は、帯広のボヌールますやで製造されたパンのようで、その旨製造表示に書かれていました。
レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで4分間加熱していただきました。
たっぷり過ぎるくらいに入ったナッツ類の風味がとても豊か。似たようなパンは他のお店でも見かけますが、これほどふんだんにナッツが入っているパンはそうそうないと思います。帯広から輸送するだけのことはありますが、その分、やはり価格は帯広価格と比べると高めの設定ですね。

チャバタチーズは、キタノカオリ使用の生地に十勝産ナチュラルチーズとパルメザンチーズをたっぷり挟んだチャバタです。モッチリ感はキタノカオリ由来だと思いますが、チャバタへの適性も高いのですね。とても美味しかったです。

アンドーナツもキタノカオリ使用。十勝小豆の産地十勝で炊いた餡を詰め込んだアンドーナツです。十勝小豆とキタノカオリのハーモニーは、十勝の大地のハーモニーそのもの。なかなか他店では食べられないアンドーナツです。

久しぶりにいただいたますやのパンでしたが、これを東京で食べられる日が来るとは感慨もひとしおです。
全量東京で焼成しているわけでは無さそうで、まだ課題も色々とあるかとは思いますが、まずはますやが東京進出したことを素直に喜びたいと思います。
「十勝産小麦生産者の努力と農業の価値を伝える」というコンセプトにも大いに共感するところがありますし。
東京で更に発展されることを願って止みません。

  • 八千代の牧場のウインナーフランス@270円
  • 八千代の牧場のウインナーフランスの断面
  • ベビーパン@150円

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3位

サイーファ ケバブ アンド ビリヤニ (六本木、乃木坂、六本木一丁目 / インド料理、パキスタン料理、インドカレー)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/10訪問 2017/11/01

素晴らしいビリヤニ。100名店のエリックサウスより上だと思います。

京都出張から帰ったあたりから秋雨前線が停滞して急に冷え込んできました。
スーパーの棚を見ても一気に冬モード、鍋モードに変わり、我が家も前夜は初鍋になりました。
こんな日は、暑い時期に食べづらかったものを食べるチャンスでもあり、この日は、南インド料理の名店と言われている当店を訪ねることにしました。

南インド料理と言えば、食べログを始める直前くらいの時期に、職場の同僚の紹介で八重洲のダバインディアに行ったのが出会いだと思います。
その後、ダバインディアから近いダクシンを利用した時は、食べログを始めていましたので、レビューしています。

それからは、地方暮らしも挟んでましたので、かなりの期間ご縁が無かったところ、つい先日、ちょっと暑さが収まった頃に八重洲地下街にある食べログカレー100名店入選店、エリックサウスでビリヤニと遭遇。
暫く忘れかけていた南インド料理に対する好感モードが再び頭をもたげはじめました。

そんなことで、この日は、ムサコから直通で行ける六本木一丁目まで地下鉄で行き、そこから歩いて当店を目指すことにしました。
当店は、すべての食材はハラルフードで、なたね油一番しぼり(圧搾法)のみを使用。さらに水は、サンゴを使った自然海水とかなりのこだわりを持ったお店です。
葉山には、姉妹店のロイヤルパラソルというお店があり、「パラソルグループ」と称されているようです。

当店の場所は、六本木の交差点から外苑東通りを東京ミッドタウン方向へ進み、東京ミッドタウン前交差点の50mほど手前の右手、フランセビルというビルの1階奥の方にあります。

この日は、オープン時刻の11時を目指してうかがいました。11時2分ほど前にお店に着いたのですが、お店は既にオープンしていました。

いざ入店します。
やや暗めの店内は、テーブル席のみ。
BGMはインドの民族音楽風のものがかかっています。
先客は誰もいない様子で、私を見かけた店員さんが入口脇の二人用テーブルに座るように促します。

卓上には、メニューブックが置いてあり、土/日/祝日ランチメニューとして3ページのメニューがあります。
価格帯は、1,080円〜1,550円と手頃な設定。
筆頭メニューは、アプサナランチという名前で、3種類のカレーにナン又はバスマティライス、サラダ、ドリンクが付いて1,080円。なかなかお得感があります。

お目当のビリヤニもちゃんとあり、ビリヤニの種類を①ホクホクチキン、②柔らかラム、③季節の野菜の3種類からチョイスし、これにライタ、サラダ、ドリンクが付いて1,340円ですので、なかなかリーズナブルと言えると思います。
ビリヤニは柔らかラム、ドリンクはラッシーを選択して注文。
辛さを聞かれましたので、辛口でお願いしました。

待つこと2〜3分で、サラダとラッシーが提供されます。
サラダは、レタスをベースに、トマト、ニンジン、きゅうり、紫キャベツ、そして木綿豆腐とレモンが添えられています。
きゅうりとニンジンには下味がついていますが、全体にオーロラドレッシング風のドレッシングがかかっています。
瑞々しくてなかなか美味しい。
脇役でも手を抜いていないところにとても好感を持ちました。

ラッシーは、結構甘いタイプ。
でも、辛口ビリヤニなので、これくらいの甘さがいいかなと思います。
ビリヤニを食べるまで飲むのを止めておきました。

サラダの提供から7分ほどで「サービスのスープです。」と言われて、赤茶色のスープが出されます。
パクチーのよく効いたピリ辛の美味しいスープでした。

さらに4〜5分で、柔らかラムのビリヤニが提供されました。
店員さんからは、「お待たせしました。ホットビリヤニです。」との一言。
日本語で「辛口」と注文した時点ではそれほど警戒していなかったのですが、本場の人から「ホットビリヤニです。」と言われると辛さへの警戒感が出てくるので不思議です。
私は、そこそこの辛さなら問題ないのですが、食道から胃袋に刺激のあるクラスの辛さだと結構弱いですので。

ビリヤニは、結構なボリューム。
細長いバスマティライスは、見た目も綺麗です。
色んな香辛料が入って、ラム肉もゴロゴロ入っているビリヤニ、心配していた辛さの方は、美味しく食べられる上限ギリギリといった感じでした。
辛さそのものもですが、香辛料の刺激もかなり効いています。
でも、美味いです。
ビリヤニを好きになったのは、このエスニックさゆえですが、内容からすると先日エリックサウスで食べたビリヤニよりかなり上だと思います。
ライタ(ヨーグルト)の他に、これまたサービスらしいミニカレーがついており、両方を適宜かけながらいただきましたが、質も量も大満足です。

ラッシーもちょうど食べ終えるまで持ちこたえさせることができました。
程よい辛さの中和作用があって、心地よかったです。

最後に、またまたサービスでデザートのフルーツ(何かは不明)ゼリーが出されます。
結局、サービスとして、メニューに書かれていないものが3品(スープ、ミニカレー、デザート)出されたことになります。
店員さんの接客は普通でしたが、これだけサービスしてくれれば、サービス点を低くするわけにはいきません。

ランチでこれだけの高い評価をつけるのはほんと久しぶり。
とても充実したランチタイムになりました。

  • セットのサラダ
  • サービス①のスープ
  • 柔らかラムのビリヤニ

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4位

酒盃 たいこう (大岡山、緑が丘、北千束 / 居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 4.1 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2017/10訪問 2017/11/12

料理の質もコスパもサービスもどれも素晴らしい!

住まいから近いながらもなかなか行く機会の無い大岡山で、知り合い3名での飲み会が企画されました。
今回は、大岡山駅近くで、歴史は新しくとも名店との誉れ高い当店で行われました。
休日の18時からの宴席です。

食べログの評価も3.5点オーバーと高く、先行レビューを拝見しても全員が3.5点以上をつけているお店なのですが、レビュー数は11件と限られており、知る人ぞ知るお店になっている感があります。

今回は、知り合いの常連さんのご紹介でお邪魔することになりました。
大岡山は、住まいから徒歩でのアプローチも可能なエリアなのですが、普段は徒歩圏にある飲み屋さんは、個人的なご縁があるお店以外はほとんど利用しない私にとって、とても貴重な機会です。

大岡山駅からだと改札を出て右方面。大岡山北口商店街を進み、サンドラッグを過ぎて、スズヤという靴屋さんのある角を右折します。曲がり角には当店の看板も出されているので、分かりやすいと思います。

右折して2軒目のビルの2階にお店はあります。1階(というか半地下)は長浜ラーメンの長浜ナンバーワンです。

階段を2階まで上がるとそこがお店の入口。思いのほか、小奇麗な外観そして店内です。BGMも軽いジャズの乗りで、予想していた一杯飲み屋さんとは一風違います。

常連さんが予約をしてくれていたので、テーブル席があてがわれていました。テーブル席はこの一つしかなく、あとは厨房を囲むようにしてあるカウンター席のみです。厨房の上には見た目でかなり目立つ排煙ダクトがあるのですが、どうやら焼鳥屋さんを居抜きした名残りのようです。

全員が順調に揃って宴席の開始。
テーブル上には本日のメニュー、定番メニューなどのメニューが並んでいます。
まずは生ビールで乾杯。お通しは、かぼちゃ羊羹でした。お通しが平板で無いところが非凡です。
同時にオーダーしていた、おつまみ3点盛りは、ホヤの塩辛、手作りジャコの有馬山椒煮、酒盗。私以外のお二人はこれで早くも日本酒に切り替えます。日本酒が苦手の私は、明るい農村のお湯割りをお願いしました。
しかし、仙台勤務の2か月半でも痛感したのですが、やはり日本酒アレルギーは残念ですね。味自体は嫌いではないのですが、体質的なものなので仕方ないです(;_;)。

料理はあらかじめ予約していたらしい刺身盛り合わせが提供されます。
金目鯛のほか、あいなめ、かつお、ブリ、ヒラメというラインナップ。どれも厚切りでかつプリプリの鮮度があります。魚については、こだわりの仕入れルートがありそうですね。

次の料理は、ちょっと目先を変えて、地鶏の唐揚げ。常連さんお勧めの一品です。これがなかなか美味しい。表面に片栗粉をまぶして揚げた唐揚げですが、1個1個が大きいですし、ジュワッと肉汁が染み出てくる感じがとてもいいです。

次がブリカマ。何とこの日は10㎏の特大ブリが入ったので、そのカマとのことでしたが、素晴らしいの一言です。
こんな立派なブリカマはこれまで食べたことがありません。トロトロの身は形容のし難い美味しさです。

料理は大人のエビマヨを追加します。普通のエビマヨだとちょっと甘めで子供向きのところ、甘さを控えてあるエビマヨ。このあたりでかなりお腹一杯に近くなっていたのですが、系統がちょっと違うので美味しくいただけました。

ここで、マスターから、「北海道産のシシャモが入っているのでどうです?」とのご提案。帯広時代に広尾産のシシャモは、シーズンになると嫌というほど食べたのですが、帯広を出て以来は国産シシャモを食べる機会がほとんどなかったので、ひさびさのシシャモです。唐揚げでの提供でしたが、鮮度もしっかりしており、とても美味しい。同席のお二人の感想は「これ、シシャモじゃないみたい。」
それもそのはずで、国産シシャモは東京で売られている輸入シシャモ(カラフトシシャモ)とは別の魚なんですよね。世界でも北海道の太平洋岸でしか獲れない貴重な魚です。私も久々に本物のシシャモを堪能させてもらいました。

最後は、常連さんご推奨のおにぎりで〆ることにします。
私は、明太子にしましたが、ふっくらと握られた大きなおにぎりは米粒も大きくとても美味しい。おにぎりを頼むとサービスで付けてくれるという出汁巻き玉子と一緒にいただきましたが、やはり日本人に生まれてよかったと思う瞬間ですね。

お酒の方は、私は明るい農村一本でしたが、フォロワー様お二人は、臥龍梅(静岡)→若葉(岐阜)→龍神(群馬)→山法師(山形)→飛露喜(福島)と堪能されておられました。私は、臥龍梅と飛露喜をチョイ飲みさせてもらいましたが、やはり美味しいです。私、日本酒はアレルギーがあるだけで、決して味が嫌いなわけではないんですよね。

これだけ飲み食いしてお代は、17,000円をちょっと超えたくらいですので、一人5,000円台。コスパ的にも十分満足です。

食べログの話しとか食べロガーの話など他愛のない話で盛り上がった3時間少々。
週末の夜を楽しく過ごさせてもらい、再会を誓って終宴となりました。

  • 乾杯!
  • お通しのかぼちゃ羊羹
  • 酒のつまみ3点盛りは、上からホヤの塩辛、手作りジャコの有馬山椒煮、酒盗

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5位

豚や (西荻窪、荻窪、上井草 / うどん)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/04訪問 2017/04/17

ここの黒うどん、国産小麦好きにはたまりません!

最近なぜかうどん付いています。
元々うどんは好物なのですが、冬場は土日のどちらかは家で鍋物という生活が続いており、その〆の麺類もかなりこだわるようになりました。

もつ鍋なんかだと中華麺のこともあるのですが、やはり鍋〆の王道はうどん。この冬もスーパーのうどん売場にはかなりお世話になりましたが、それで感じたのは、折角美味しいローカルメーカーのうどんを見つけたと思ったら大手のメーカーに模倣戦略(業界のリーダーがやる場合は、同質化戦略と言われています。)を取られて撤退を余儀なくされるというケース。

味は明らかに違っていて、ローカルメーカーの伝統技術の方がレベルは上なのですが、低価格戦略で攻められるとバイヤーはついそちらに傾いてしまうのでしょうね。

飲食店でも同様の現象が見られ、ローカル店でちょっと流行ると大手チェーンが真似するというパターンは枚挙に暇がありません。
そんな中で、個店応援団を名乗る私は、食べログでも、積極的にローカルな個店を利用するようにしています。

うどん店については、さぬきうどんを中心に大手チェーンの攻勢もいまだに見られますが、それでもローカル個店もかなり健闘していると思います。

この日は、そんなお店を求めて、西荻窪までやって来ました。

西荻窪は、今から23年ほど前に杉並区の上井草に8か月だけ住んだことがあり、その際の利用駅の一つ。
随分昔のことですのでそれほど土地勘があるとも言えず、その後はすっかりご無沙汰しているエリアです。

当店は、青梅街道沿いの荻窪警察署前の信号際に店を構えています。
念のため、オープン前の11時20分に着いたのですが、既に店頭には10人を超える列が出来ていました。
店内キャパシティは、カウンター席10席と聞いていましたので、1回転目では入れない勘定。
これは待つのが嫌いな私にとって大きな決断を迫られます。
それでも、この日に限っては、気分的な余裕もあって、せっかくここまで歩いてきたのだからと待つことを甘受することにしました。

11時30分少し前に扉が開いて客を店内に入れてくれますが、予想通り1回転目には入れず待つことに。
それでも、店内に8席ほどあるベンチに座ることが出来ました。
季節外れの寒い日だったので、これは有り難かったです。
私より後ろに並んだ10人以上は、外で待つことになっていましたので、例え1回転目に入れなくとも多少早めに訪れるのは正解だと思います。

ベンチに座って10分ほど待った頃、厨房から注文を聞いてきますので、あらかじめベンチ後ろに吊るされているメニューで確認していた肉汁つけうどんの黒・並盛り@950円を注文します。
並盛りでこの値段というのは、価格帯はやや高めの設定ですが、希少価値の対価かなと考えれば諦めもつきます。
うどんは、大きく黒と白に分かれており、国産小麦ブレンドでふすま入りが黒、ASW主体に国産小麦をブレンドしたのが白とのことでしたので、私の好みからは迷うことなく黒をチョイスします。

先客には席に座って7〜8分で注文の品が出されていましたので、入店待ちの客のうち一部の人達にはオープン時間前でもあらかじめ注文を聞いて準備していたと思われます。こういうオペレーションの工夫は、客目線で有り難いところですよね。

それでも、席に案内されたのは、入店から35分ほど経過していました。席に着くと2分ほどで注文の品の提供。先客に小さい子連れと老人がおり、食べるペースがなかなか読めなかったものと思われ、見込み生産にも若干の狂いがあったのかもしれません。兎にも角にも入店して40分弱でようやくうどんにありつけました。

うどんは、黒うどんとは良く言ったもので、小麦ふすまを配合した茶褐色の麺。
小麦の種類は明示が無かったものの国産小麦の配合です。
そしてこのうどん、私の好みにどんぴしゃりです。
国産小麦の香りが好きな人にはたまらない味と言ってもいいのではないでしょうか。
コシもなかなか強烈です。

豚肉汁の方は、とにかく豚のバラ肉とネギがたっぷり。
こちらもとても美味しい。
国産小麦のコテコテうどんとこのつけ汁の組み合わせはこたえられません。

量も500gありますから、並盛でも十分な食べ応えはあります。
普段の私なら大盛り(750g)、2倍盛り(1kg)は当たり前なのですが、なにせ前日で平成28年度の食べ納めをして、「ダイエットの新たなステージに突入」と誓ったばかりですので、舌の根も乾かぬうち・・というのは避けることにしました。

長時間並んでようやくたどり着いたうどんですが、それだけの価値は十分にあると思います。

冒頭、大規模チェーン店の同質化戦略なんて書きましたが、この手のうどんはまだ大手の手が及んでいないようですね。
このことは、個店応援団の私としては嬉しいようでもあり、なかなかお手軽には食べられないという意味で残念でもあるので複雑なところです。
ただ、東京都内にもう少し当店のようなコンセプトのお店が増えて欲しいなとは思います。出来れば、もう少し安価な路線でね。

  • 豚肉汁うどん黒・並盛り@950円
  • ふすま入りうどん旨し!
  • 具たっぷりの豚肉汁

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6位

ビストロひつじや 神田店 (新日本橋、神田、三越前 / 肉料理、ヨーロッパ料理、アジア・エスニック)

6回

  • 夜の点数: 3.6

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.4
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.6
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 ~¥999

2019/07訪問 2019/07/31

夜も十分に楽しめるお店です。

これまで何度もランチレビューをアップしてきたビストロひつじ屋さんですが、夜は初利用で、夜レビューも当然初めてということになります。

この日は暫く前に行われた国際会議の打ち上げ。
私の要望もあり、国際会議打ち上げにふさわしいインターナショナルなお店ということで幹事さんが設営してくれました。

当店、ランチのコスパの素晴らしさはこれまでのレビューで種々語ってきましたので、そちらに譲るとして、夜の部を利用した人の声を聞いても、なかなかの満足が得られたという声が伝わってきましたので、ずっと機会をうかがっていました。
今回、国際会議というきっかけもあってようやく叶うことになったものです。

この日は、午後一杯、ちょっと重たい会議がありましたので、やや気分は沈滞気味でしたが、そこは割り切って打ち上げモードに気持ちを切り替えます。
歩いてもわけない距離だったのですが、この日は事務方が気を利かせてくれて店までは車で乗り付けることにしました。

18時から22名での宴席がセットされていました。
入店した時点ではそれほど混んではいなかったのですが、結果的には退店した20時半頃には満席になっていましたので、週末ということは割り引いても繁盛しています。
ランチでかなりの高評価をしている割にランチの客入りはイマイチと思ってました(だからこそ穴場店ではあるのですが)ので、ちょっと嬉しい気持ちになりました。

この日は、税込3,310円のディナーコースを予約していました。
料理9品のコースです。
当店は飲み放題メニューは無い代わりに、お酒、特にワインは原価+100円という破格の提供をしてくれるお店なので、飲み放題でなくてもある程度安心して思う存分飲むことができます。
ただ、ワインの名柄はかなりマニアックで、中近東から南米、東欧など、いわゆるメジャーでは無いワイン産地の銘柄が多いのも特徴です。

最初は、モルドバ共和国産のクリュセッコ・ブリュットというスパークリングワインで乾杯して宴席が始まります。
ワインは、この後、チュニジア、アゼルバイジャン、クロアチア、ブラジルなどなかなか普通のお店ではお目にかかれないワイン銘柄を次々と注文しました。
その国がどこにあるのか分からないものもあって、それだけで場が盛り上がります。

料理の一品目は薄切りレアステーキ。
ラム肉のレアステーキですが、全く臭みは感じません。
コクのある肉でとても美味しく、これなら羊肉が苦手というお子ちゃま舌の人でも大丈夫ですね。

ここから先に、提供された料理は、メニューの順番とはかなり異なってきます。
厨房の都合もあったものと思われます。

続いて出されたのがアラビア風サラダ。
見た目は特に期待できるような感じでもないマリネ風サラダだったのですが、これが絶妙の味付けです。

次は8品目の予定だったコリコリじゃがいもでした。
名前はコリコリじゃがいもですが、厚切りのフライドポテトです。
これはまあ普通でしたね。

続くスペアリブステーキが絶品。
ラム肉のスペアリブですが、とにかくジューシーです。
羊肉らしい香りはありますが、それほど強烈なものではありません。
個人的にはワイルドで臭みのある肉の方が好みなのですが、このジューシーさを味わうと好みなんかちっちゃいものだと思います。

次の魚のオーブン焼きは2種類の白身魚ですが、アクアパッツァのような趣きです。
淡白な白身が優しい味付けのソースとマッチしてとても美味しかったです。
小骨の多い魚でしたが、旨味を満喫するためかぶりついちゃいました。(食べられる骨では無いので、口の中で取り除くのには結構苦労しましたが。)

アラビア風シシカバブは、ランチでも食べたことがあるので、凡その感じは判っていました。
粗挽きのラム肉で作ったと思われますが、ややパサついていたものの、スパイシーでなかなか美味しかったです。

青菜の炒めは、台湾料理のコースなどだとかなり早い段階で出される料理なので、ラス前で出されたのがちょっと意外でしたが、これは外しませんね。
お腹がかなり膨れかけたこの段階でも十分美味しくいただけました。

料理のラストはケイジャンチキンなのですが、ここでサービスということでナンが出されました。
ただ、これは私が酔っ払って見過ごした可能性もあるのですが、コースの〆であるはずのクスクスのトマトソースが出されなかったようなので、その代わり??とすれば、残念なのですが、確証は無いので、評価要素には含めないこととします。

しこたま飲み食いして一人5,000円以内で収まりましたし、料理のレベルも高かったので、さすがにランチほどのコスパは感じなかったものの、十分楽しむことができました。
打上げも大盛り上がりで、当店を選択して良かったと思います。
久しぶりのビストロひつじやでのランチ。
この日は、普段あまりランチを一緒しない同僚から神田の安くて美味しい店に連れて行って欲しい旨の依頼を受け、いつものランチ友と3人で利用しました。

当店は、私が神田のハイコスパランチスポットとして最上位に近い評価をしているお店です。
因みに神田のハイコスパランチスポットについては、まとめ「神田のハイコスパランチ厳選13店」をアップしていますので、参考にしていただければと思います。

この日は12時丁度くらいの訪店になりました。
いつもはもう少し早めの時間帯に伺うので、それに比べると混んでましたが、広いお店なので空席もたくさんあります。
今回は、これまで踏み込んでいなかった奥の方のスペースを案内されたので、そちらに進んでみました。
簡素な間仕切りの向こう側にあるスペースで4人テーブルと6人テーブルが各3卓づつ置いてあります。

席に着くとサービスのパンが運ばれてきます。
同時にメニューも持ってきてくれましたが、ランチメニューは、以前のメニューとあまり変わっていないようです。
ただ、一部単品メニューには新しいメニューも投入されていました。

今回は、一緒してくれた同僚に私のおすすめメニューを紹介します。
同僚1には、Bランチのスペアリブとシシカバブのセット@670円を、同僚2(ランチ友)には、Cランチのチュニジアの餃子とシシカバブのセット@660円をそれぞれ推薦、二人ともそれを受け入れて注文しました。
私は、いままでに食べたことのないメニューからレアーステーキ丼@680円を注文しました。
しかし、当店の細かい10円刻みの値付けは不思議ですよね(笑)

これらの注文と合わせて、これも当店の看板メニューである焼きバナナのデザートとチコリコーヒー(セットで140円)も合わせて注文しました。

待っている間にサービスパンをオリーブオイルをつけていただきます。
これがなかなか美味しいですし、ボリュームもあります。

待つこと10分ほどで注文の3品がほぼ同時に運ばれてきました。
私のレアーステーキ丼は、温かいごはんの上に薄切りのレア肉が乗り、たっぷりのタマネギがトッピングしてあります。
添付のソースをかけていただきますが、肉が薄切りのため、それほどステーキ食べた感はないですね。
サラダとスープが付いて680円ですので、文句を言えた義理はないのですが、まあこれは普通のハイコスパかなという感じです。

それに対して、同僚のBランチ、Cランチは共に見た目もバッチリ。
特にBランチのスペアリブは肉もたっぷりでとても美味しそう。
以前食べたことがあるとは言うものの、やっぱりこれを食べるべきだったかなという印象です。
同僚2人も大満足のようで、「これがこの値段?」とビックリしていました。

デザートとコーヒーも概ね好評で、このセットで1人当たり800円〜820円ですから、驚愕のコスパは健在と言っても差し支えないと思います。

今回の評価は、私の注文品がイマイチだったので、それを踏まえた評価になりましたが、当店が神田ランチのハイコスパで最上位の存在にあることは揺らぐものではありません。

今回で5回目のレビューになりましたが、今後も、ランチの全メニュー制覇に向け、また夜のレビューも含めて適宜、レビューを重ねていきたいと思います。
食べログのレビュアーの方々との交流を始めてから随分長くなりました。
転勤族だったこともあって行く先々でオフ会の輪が広がってきたのは有難いことです。
そんな輪がまた色んな関係に発展していくのも面白いところ。これは仕事にも共通するところがありますけどね。

オフ会と言うと、最初は、お店の話とかレビュアーの話とかたわいの無い話で盛り上がるのが普通なのですが、その延長で深掘りしていくと様々な発展形が見えてくることがあります。

いささか抽象的な表現ですが、詳しく書けない事情もあるのでお察しください。

と言うことで、この日は、とあるフォローレビュアー様とのランチ打ち合わせ。
今後の作戦会議です(笑)

このレビュアー様のお話は、聞いていて私自身もとても参考になることが多いのですが、お誘いを受けた6月の中下旬は、私の繁忙期にもあたるので、多少の調整期間を設けさせてもらって、この日のランチ会食になりました。

場所の選定は私に一任していただいたので、地元の神田ランチで一番気に入っていると言っても過言では無いこちらのお店を指定させてもらいました。

12時10分前にお店の前で待ち合わせて入店します。

当店、夜の部はかなり賑わっていると職場の同僚から聞いていたのですが、ランチは依然として空いています。12時前ではありましたが、まだお店は半分も客が埋まっていませんでした。

店員さんに誘導され4人テーブル席に着席しました。
卓上にはランチメニューが置かれています。
定番メニューは、以前と変わっていません。
私は、4種類の定番メニューのうちまだ食べたことのなかったAランチのケージャンチキンのセット@630円を注文。フォローレビュアーさんは、私のオススメでBランチのスペアリブとシシカバブのセット@670円をそれぞれ注文しました。

待つこと1〜2分で、ランチセットのサラダとサービスのパンが運ばれて来ました。
サラダはまあ平板。ただ、パンはオリーブオイルを付けて食べますが、相変わらず美味しいです。

それから10分弱で注文の2種類のランチが相次いで提供されました。
多少は待たされましたが、この日はフォローレビュアーさんからの情報提供が満載で、あっという間に時間が経ってしまいます。実に有意義というか、驚くべき情報にただただ驚くばかりです。

私のケージャンチキンのプレートは、200gのケージャンチキンとライス、スープが盛られています。
ケージャンチキンは、アメリカ・ニューオリンズの名物料理で、タバスコかチリペッパーかは分かりませんが、かなりスパイシーな味付けです。
肉はとても柔らかいモモ肉で、味が染み渡っており、とても美味しい。
骨は付いていませんでした。
初めてのチャレンジでしたが、これだけ美味しいのが分かっていればもっと早く試したのに、と思いました。

これに焼きバナナのデザート、チコリコーヒーが付いて770円(しかもデザートもコーヒーもとても美味しい。)ですので、コスパの素晴らしさにはいささかも翳りは見えません。

フォローレビュアーさんもこんなランチがあるんだ!と大感激してくれ、私も面目を保てました。

そんなことで、この日の小一時間のランチ会食、とても有意義なものになりました。
しかし、詳しくは書けないものの、ネットや特殊な人脈から得られる情報量って凄いもんですね。
ちょっとした糸口から色んなことが見えてくるものです。
感心しました。

別途のオフ会での再会を誓って、この日のところはお別れしました。
この日は、昨年末の会議での私のプレゼン資料の作成等に協力してくれた同僚にランチをご馳走することにし、最近の我々の神田ランチのちょっとしたブームになっている感のある当店にまたまたお邪魔することにしました。

私やランチ友などの近しい周囲の人達にはすっかり馴染みになっている当店ですが、この日一緒した同僚は初めてだったこともあり、ちょっとビックリさせてやろうくらいの気持ちがありました。

この日は、いつもより少々遅く、お昼ちょっと前くらいに事務所を出発しました。
従って、当店に着いたのは、12時ちょうどくらい。しかし店内はそれほどの混雑はありません。
私のほか一部のフォロワーさんも食べログでは絶賛(特にコスパ)しているのにこの客入りは、正直ちょっと淋しいですね。
影響力の無い私の評価は別としても、これだけ高評価のレビューの多いお店なので、食べログ的にももっと盛り上がって不思議は無いと思います。
もっとも、穴場という意味では有難いところではあるのですけどね。

我々は、半分も埋まっていないテーブル席の一つに案内されました。

卓上にはランチのメニューが置かれています。
定番メニューは普段通りなのですが、当店の場合、日替りランチメニュー(「本日のスペシャル」と呼称)があり、この日は、チリチキンのセットになっていました。
その他、グランドメニューに無いメニューとして、①南インド風鯖カレーと②ビストロ風ラムシャンク(脛肉)のトマトソース煮があります。

私は、オーソドックスメニューとして同僚にランチのBセット=スペアリブとシシカバブのセット@670円を勧め、同僚はそれを注文。
私は本日のスペシャルのチリチキンのセット@680円を注文しました。
さらにチコリコーヒーと焼きバナナのデザートのセット(なんとこの2つのセットでプラス140円)を付けました。

待つこと2分ほどでまずサービスのパンが提供。
オリーブオイルでいただきますが、相変わらずこれが美味しい。
このパンは、個数限定で品切れご容赦になっているので、早めの時間帯に来るのをお勧めします(と言っても、12時台の後半とかかなり遅くならない限りは大丈夫そうですが)。

パンから8分ほどして我々の注文が同時に出来上がってきました。
今回頼んだチリチキンのセットは、インド・アンダラ地方のチリチキンをたっぷりの生唐辛子で煮込んだ料理。
ライスとサラダが添えられています。
ホロホロに煮込まれたチキンがとても美味しく、ピリ辛のスープも独特の香辛料の風味でとても美味しい。
札幌発祥のスープカレーというジャンルでは全体的に相場が高い(ランチでも1,500円レベル)ので、こちらのコスパの高さは特筆ものです。
スープカレーを食べるつもりなら断然コレですね。

スペアリブとシシカバブを食べたランチ友も大感激。
「ほんと穴場ですね。」と絶賛していました。

そしてその絶賛がピークに達するのは、この後のデザートです。
前回食べて焼きバナナのデザートの美味しさは知っていたのですが、今回はチコリコーヒーをつけました。
チコリコーヒーはハーブの一種であるチコリの根を刻んで乾燥させて焙煎させたものなので、コーヒーとは別物なのですが、日本でもノンカフェイン飲料として注目されはじめています。
あらかじめミルクが入っており、キャラメルのフレーバーが香しい美味しいコーヒーです。
そのままでも十分美味しく飲めますが、このフレーバーなら砂糖を入れてもいいでしょうね。
焼のバナナのデザートの美味しさは前回レビューでお伝えしてますので省略しますが、間違いなく美味しい。
これとチコリコーヒーのセットで140円とは信じられません。

結局、この日の会計は私が持ちましたが、税込み表示ですので、トータルで1,630円也。
超ド級のコスパと言っていいでしょう。
会計時に「安くて悪かったね」と同僚に言うと「いえいえ、こんな美味しいものがこの値段なんて信じられません。是非再訪したいです。」とのこと。嬉しいじゃありませんか。

昼はこれで3回目のレビュー。
そろそろ夜のレビューをしないと失礼かもしれませんね。

これまで数多書いてきているように、最近の神田ランチでは、ランチ友と称している同僚と連れ立って出掛けるのが通常のパターンとなっているのですが、たまにこれに相乗りしてくれる同僚がおり、先日もその人を含めた3人で、日本橋本石町にある韓国料理店(東大門タッカンマリ)に行きました。

その時にたまたま通りかかったのが当店の前。
その際、私から当店のコスパに関する高い評価を話したら、是非すぐにでも一緒したいとの話があり、日程調整の結果、それから約2週間後にあたるこの日に早速実現することになりました。
前回訪問が2017年7月でしたので、半年経たずしての訪問になります。

当店のオープンは2017年4月。現在オープンして8か月を迎えたところです。
前回は、それほど混んでいたわけではありませんでしたので、今回は、もっと流行っていればいいなという気持ちと、それでも入店待ちにならないようなほどほどの混み具合がいいなという複雑な気持ちで出掛けました。

当店に着いたのが12時10分ほど前。店内の混み具合は前回と同等程度。
半分以上は埋まっていますが、満席・待ちにはなっておらず、スムーズに入店できます。

ランチメニューは、卓上に3枚のメニューペーパーが置いてあります。
そのうちの一つがランチのグランドメニュー。これは、前回とほぼ同じ内容ですが、固定メニューの下に「季節のメニュー」と「本日のスペシャル」というメニューが記載してあります。
季節のメニューは前回と一緒でしたが、本日のスペシャルは数種類あると思われ、それに応じた種類のメニューが用意されていると思われます。
因みにその本日スペシャル、前回は、羊のイタリア風カツレツでしたが、この日は、チリチキンのセットでした。
フォロワー様のレビューも拝見すると他にもありそうです。

前回は、ランチのBセット、Dセットにしていましたので、リピーターである私とランチ友の一人は、それとは違うものをということで、私がCセット(チュニジアのギョウザとスペアリブのセット)@660円、ランチ友がグランドメニューとは別ペーパーになっていたラムシャンクのトマトソース煮@890円を注文しました。
今日が初めてのランチ友のもう一人は、Bセット(スペアリブとシシカバブのセット)@670円となりました。
それから、せっかくなのでということで、ランチメニューに書かれていた焼きバナナのデザート(なんと@110円!)を全員で注文しました。

注文して1〜2分でサービスのパンが提供されます。
オリーブオイルを付けて食べますが、前回同様、これがなかなか美味しい!これがサービスでいいの?といった感じです。

メインディッシュの提供までは意外に待たされ、パンの提供から12分ほどかかりました。
ただ、3人のバラバラの料理だったにも関わらず、ほぼ同時に提供されました。

私のチュニジアのギョウザは、大きい半円形の揚げたギョウザ皮の中に挽き肉や玉子などが詰まっています。
ナイフを入れると半熟の玉子がジュワッと染み出してきて、なかなか食用をそそるビジュアルです。
味は、それほど癖はなく、普通にスパイシーといった感じ。なかなか美味しかったです。
スペアリブは、ほんととっても美味いです。最初はナイフとフォークで食べましたが、最後は骨を持ってかぶりつき。
私は、今回初めてでしたが、これはランチに関わらず当店の目玉メニューでしょうね。
ランチ友も二人とも高評価でしたが、特にこの日初めてとなったランチ友の方は絶賛状態でした。

その絶賛がさらにヒートアップしたのは、デザートの焼きバナナを食べた時。
たったの110円なのですが、バナナを黒く蒸し焼いたものの中にココナッツ入りアイスクリームを挟んだデザートで、これがまたとても美味しい。
特にバナナの酸味とココナッツの風味、アイスクリームの濃厚な甘さがベストマッチ。
超リーズナブルですし、これは、ランチ時は必食だと思いますよ。

とにかく、帰る道中は、絶賛ランチ友の称賛の言葉で終始。それくらい感動したようでした。

夜の部も、キプロス、モルドバ、アゼルバイジャン、チュニジアなど珍しいワインがとてもリーズナブルな価格(例えば、モルドバワインのボトルは1,180円)で提供されており、コスパは間違い無いと思います。

私も、改めて当店の素晴らしさを認識した思い。
神田でいいランチスポット無い?と聞かれたら、間違いなく3本の指には入ると思います。

こちらは、本店は代々木にあって、当店と四谷三丁目がブランチ。
さらに姉妹店の「おいしいカレー工房ひつじや」が日比谷シャンティの地下二階(休業中?)飯田橋にあります。
夜の部も食指が動きますが、ランチメニューもそこそこ種類が豊富なので、そのうち休日にこれらのお店も狙ってみたい(日比谷シャンティのお店は利用、レビュー済み)と思います。
暑い日が続きます。
この日は、昼過ぎからにわか雨の予報が出ているのですが、昼休みに外に出るとそんな気配すら感じさせない日差しが照りつけます。

この時期は、娘の学校が夏休みに入るため、連日の神田ランチになります。
この日も、いつものランチ友と一緒に炎天下の中、神田まで繰り出しました。

今回のターゲットは、日本橋本石町にあるこちらのお店。
代々木に本店のあるひつじ料理(地中海料理)の有名店のブランチで2017年4月にオープンしたばかりなのですが、HPを拝見すると、「マスコミ様のご取材はすべて遠慮させていただいています。」と書かれています。
この時代、マスコミを使わない手はないのでは?なんて思いつつも、その弊害(報道後一時的に売上が伸びてもその反動があるなど)も耳にしてきましたので、賢い選択かも?とも思えます。

当店のほか、四谷3丁目にも支店があり、さらに日比谷シャンテの地下2階にも「おいしいカレー工房ひつじや」という姉妹店があります。聞いたことがあるなと思って調べたら、そちらは2015年2月に利用、レビューしていますね(接客以外は結構高評価)。

この日は、12時5分前にお店に到着しました。
地下にあるお店ですが、1階の階段のところにランチメニューが掲げられています。それを見ると、一番安い「アラビアのシシカバブのセット(ライス、サラダ、スープ付き)」がなんと450円(税込み。以下、同じ。)!
その他も、本日のスペシャルとなっている「羊のイタリア風カツレツ」が590円など、いくら神田とは言え、安過ぎじゃね?と思えるくらいです。まあ、これ自体は歓迎なので、階段を降りて入店します。

かなり混んでいるかもと覚悟もしていたのですが、店内は、そこそこ人は入っていますが、予想以上に広いこともあり、空席もちらほらとあります。
店員さんの誘導で4人用のテーブル席に着席しました。

卓上には、店頭と同じランチメニューが置かれていました。私は、やはり安さにつられて前記アラビアのシシカバブのセット(Dセット)を、ランチ友は、同じものじゃ芸がないでしょ、と気を利かせてくれてBセットのスペアリブとシシカバブのセット670円を注文しました。

注文して1分ほどですぐにパンが出されます。ランチメニューには、「パンはサービスでおつけしますが、品切れの場合はご容赦ください。」となってましたので、まだセーフだったようです。
このパン、卓上備え付けのオリーブオイルに浸していただきますが、フォカッチャ風でなかなか美味しかったですし、ボリュームもありました。

パンを食べ終えた頃、パンの提供から5分少々で料理のプレートが出されます。
私のプレートは、シシカバブが4本にライス、サラダ、スープがセットされています。ランチ友のプレートは、スペアリブ2本+シシカバブ2本です。

シシカバブは、しっかりしたサイズのものが4本ですから、なかなか食べ応えがあります。
味も羊肉らしい匂いはありますが、これがまたいいですね。塩胡椒と若干の香辛料といったシンプルな味付けですが、とても美味しかったです。ごはんも普通の量があり、既に食べたパン、添付のサラダを含めて考えると、改めてこれで450円でいいの?という感じですね。

ランチ友のスペアリブもなかなかボリューミーなサイズ。ランチ友は大変気に入った様子でした。やはり、シシカバブだけでは単調になるので、ワンコイン以下で済ませたい特別な気持ちが無い場合は、こちらの方がいいかもしれません。

それと、今回は試さなかったのですが、ノンカフェインのチコリコーヒーが60円、焼きバナナのデザートが110円、その両方を付けると140円というランチサービスのサイドメニューもあります。

これもかなりお値打ちで、例えばDランチを選択した場合は、シシカバブ4本、ライス、サラダ、スープにパン、コーヒー、デザートが付いて590円なんてことになるわけです(@_@)

これまで神田の高コスパ店を随分回ってきましたが、その中でもトップクラスのコスパなのは間違いありません。
この日逃したAセット、Cセットのほか、スペシャルメニュー(前記羊のイタリア風カツレツのほか、ステーキ丼、レアーステーキ丼、トマトタンメンなどが有り)の利用機会もうかがっておきたいです。

それにしても、当店、私のような影響力ゼロの不良レビュアーは別として、神田の大御所レビュアーの方が高評価している割には食べログ評価が低過ぎるのが摩訶不思議です。
不良レビュアーである私の評価が反映されないのは仕方ないとしても、これを見て行っていただける方には是非私の分まできちんと評価してもらえればと切望します。

  • 薄切りレアステーキ
  • アラビア風サラダ
  • コリコリじゃがいも

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7位

(二子新地、高津、二子玉川 / カフェ、ケーキ)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2017/06訪問 2017/07/01

素晴らしい隠れ家風のコーヒー専門店

溝の口に用事のあったこの日は、「豚子新地」という洒落のような名前のトンカツ屋さんを訪れるため、生まれて初めて二子新地駅で下車しました。
この駅の周辺の駅はほとんど下車経験があるなかで二子新地だけエアポケットのような存在だっただけに、豚子新地には、初体験をさせてもらった感謝をしないといけないのかもしれません。
ただ、同店、やや接客に難ありとコメントしてしまったのですが、その後、フォロワーさんからたしなめられました。何事も第一印象だけで決めてしまっては駄目なんだなと改めて反省です。(それでも私の場合は、素直さが取り柄なので、レビューそのものは書き替えませんでしたが・・・)

さて、せっかく下車したので、ランチ後のコーヒーもできればこちらでと思い、豚子新地を出たところで現在地検索をかけたところ、如何にも良さげなコーヒー専門店を発見。それが当店です。

二子新地駅の改札を出て右手の方に曲がると、そこは松栄会という商店街になっています。
そこを抜けると住宅街になりますが、右手にちょっとした緑地のようなものが見えてくるので、その手前を右に入ると100mほどの右手に三角屋根の建物と道路に置かれた看板が見えてきます。

なかなか渋い店構え。住宅街にポツリとあることもあって、なかなか興味をそそられる外観です。

店頭にはランチの看板も出ていましたが、(ランチを済ませていたことにも)構わず入店します。

やや薄暗い店内ですが、入って左手に厨房に面したカウンター席、右手にテーブル席が並んでいます。
店内は全面禁煙のようで、灰皿は置かれていません。

時刻は11時40分頃。コーヒー専門店としては空いていそうな時間帯だったのですが、ランチメニューがあることもあってか、テーブル席に二組の先客がおり、私の後にも三組ほどの客が続いて入店してきました。

私はカウンター席の一番奥に座らせてもらいます。

お店は、最初、年配の男性お一人で切盛りされていましたが、途中からさらに年上と思われる方が来られて二人体制で仕切っておられるようでした。このお二人の関係、親子の可能性は低そうなので、ご兄弟かあるいは友人なのか、ちょっと興味のあるところです。

席に着くとメニューを持ってきてくださいます。
結構分厚いメニュー。と言うのも一品に1ページが割かれています。
メニュー紹介に力を入れている私でも、さすがに全ページ撮影する気は起らず、注文の候補のあるページだけ写すことにしました。

暫くめくっていくと、スイーツメニューが登場。中でも、「絶品チーズケーキ」と書かれたページに目がとまります。
私は、かなりのチーズケーキ好きですので、「絶品」となっていてはたまりません。
ケーキセットもありましたので、お店の名前の付いた「いらかブレンド」とのセット@1,000円を注文しました。

コーヒーは、ネルドリップで丁寧に抽出しているようです。

待つこと7分ほどでコーヒーが、その後すぐにチーズケーキが提供されました。

コーヒーは、まろやかながらもコクがあって、とても奥深い味。さすがネルドリップという感じです。
そして、チーズケーキですが、小さめのケーキながら無添加で材料を吟味して作っただけのことはある濃厚なチーズケーキです。甘さ控えめでチーズの風味が口いっぱいに広がるまさに絶品ケーキでした。

仙台・岩沼から移築したという築150年の蔵をお店に設えられているだけあって、天井が高く、とても雰囲気のいい空間が形づくられています。

二子新地というともすればマイナーな場所にこれだけ素晴らしいコーヒー専門店があったんですね。
隠れ家的要素も満載で、ゆっくり落ち着ける稀有なお店を発見した思いです。
正直、豚子新地のランチでは、ちょっと欲求不満も残ったのですが、当店では、それをすっきりと清算することができました。

  • チーズケーキとブレンドコーヒーのセット@1,000円
  • チーズケーキ
  • チーズケーキの断面

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8位

旅するmocoカフェ (東戸塚 / ケーキ)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/08訪問 2017/11/12

豪華な10時のおやつになりました

あまりオシャレ系のお店が多くない戸塚・東戸塚エリアですが、私が食べログをやっている醍醐味だと思っている「こんなところにこんなお店が!?」というサプライズを感じるお店とごく稀に出会えることがあります。
ここは、「matome」では無いので多くは語りませんが、このエリアにおけるそんなサプライズ店のツートップが次の2店です。

カフェ パティスリーバー キクゾー(戸塚駅近くのサクラスの裏通り)
ドルチェ ヴィータ(国道1号線の東俣野エリアの住宅街の中)

この2店、食べログの評価は必ずしも高くないのですが、しっかりと腰を落ち着けてきちんとした食事をすれば、コスパを中心とした満足度では間違い無いと自信を持って推薦できます。ただ、件数稼ぎ的な利用だとそうはいきませんので、念のため(苦笑)

そして、結論から先に申し上げますが、上記2店の中に割って入るくらいのサプライズがあったのが当店ということです。

人間ドックが無事終わって、最初の休日にあたるこの日、たまには東戸塚でランチでもということで、新規開拓先を調べていたところ目に付いたのが当店です。
通常、スイーツ系のカフェは、食後に利用するのが一般的なのですが、この日のコースを考えた場合、ランチより先に訪れることを考えました。いわゆる「10時のおやつ」ですね。

当店は、東戸塚の平戸町の住宅街の中にあります。
東戸塚駅からアプローチするには、東口からオーロラモール→同アネックス→イオンスタイルと進んで跨線橋(福寿歩道橋)を渡って環状2号線を超えると旧東海道に突き当ります。そこを右折し、左手に「柴田農園」を見ながら旧東海道を道なりに進んでいくと左手に当店の小さな看板が出ていますので、そこを左折して階段を下りていきます。その途中の左手に当店の看板が見えてきます。

こちらは、従前ネット販売で細々とお菓子を販売していたらしいのですが、2017年6月に自宅を改装され、当店のオープンにこぎ着けられたようです。
階段を上った先にはご自宅の玄関があるのですが、その手前の右手に店舗の入口があります。
いやはや、こんなところにこんな形でスイーツショップがあるとは!
これだけでまず感動してしまいます。
東戸塚駅の改札を出たところから計測してみたら、ゆっくり歩いて徒歩13分ほどでした。途中に信号等は無いので、ほぼ正確だと思います。

早速店内に入ります。お店は、正面にケーキの冷蔵ショーケースがあり、左手に焼き菓子コーナー、右手に4席のイートイン用カウンター席があります。
入店しても誰も出て来ませんでしたが、声を掛けると、父娘と思われるお二人が店内にいらっしゃるのが分かりました。中心になっているのは娘さんの方らしいです(以下、便宜上、娘さんを「店主さん」と呼称します。)。

「こちらの席で食べてもいいですか?」とお聞きすると、店主さんから「はい。でも、今お店を開けたばかりでケーキが十分揃っていないんですけど、いいですか?」と逆問いがきました。見ると、冷蔵ショーケースの中は、まだ6品ほどしか並んでいません。トレイの数から、フルに並ぶと12品くらいはありそうなので、まだ半分といったところのようです。

それでも、美味しそうなケーキがあったので、「ある中から選びますので、いいですよ。」と申し上げ、ショーケースとにらめっこします。
結局、購入したのは、キャトル・キャール(小)@248円とバンブー@399円。合計647円です。
注文すると、店主さんから「サービスでコーヒーか紅茶(HOT、ICE)をお出ししますが、何がいいですか?」と。この日は涼しかったので、「それならホットコーヒーで」とお願いしました。
カウンター席に座って待っていると、キャトル・キャール(小)とバンブーがそれぞれお皿に入って提供されました。
10時のおやつでケーキ2個とは豪勢ですね(笑)

見ていると、コーヒーは、ハンドドリップで淹れています(写真参照)。専用の赤いポットで丁寧に淹れており、コーヒーを淹れる習慣の無い方には分からないと思いますが、この淹れ方だと適温で淹れ上がりますね。
サービスのコーヒーでこのこだわりようですからさすがです。

まずキャトル・キャールの方からいただくことにします。
一口食べると口の中に広がるのは、ちょっとほろ苦さもあるオレンジの風味。
濃色オレンジペーストを生地に混ぜてあるようですが、爽やかな味ながらも結構なボリュームがあります。
小サイズで正解でした。
バター、粉、砂糖、卵がほぼ同量のレシピのため、4キャトル・キャール=4/4(フランス語)と呼ばれているそうですが、そんな小難しいことは別にして、とても美味しいケーキでした。

コーヒーは、予想通り90度以下の適温なので、香りがスーッと入ってきます。やはりこれが大切ですよね。シティローストくらいのややライト系のコーヒーですが、なかなか美味しいです。

バンブーの方もいただいてみます。こちらは、平たく言うと抹茶ロールケーキ。
抹茶のほろ苦さとバタークリームのコクがコラボしたとても美味しいロールケーキです。

いずれにしても、647円でケーキ2個とハンドドリップコーヒーまでいただけるのですから、コスパは文句無く高評価です。
私が店内にいる間に2組ほどのテイクアウト客が来られてましたが、その会話をお聞きしていると、オープンしてまだ短期間の割には、ジワジワ知名度が浸透している様子が窺えました。

地元の方以外でも、旧東海道を散策する時に(ややマイナーなコースではありますが・・)、ちょっと休憩するスポットとしても使い勝手がいいと思います。
出来得ればイートインスペースがもう少し広いといいのですが、スペースから見てなかなか難しそうでした。
あくまでテイクアウトが主のお店ですが、この日の私にとっては、上記サプライズとともに豪華な10時のおやつを楽しめた印象に残るお店になりました。

  • キャトル キャールとサービスのコーヒー
  • キャトル・キャール(小)@248円
  • キャトル・キャール

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9位

バス ストップ (新綱島、綱島 / パン)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/06訪問 2017/06/30

小さなお店ですが、活気あふれるお店です。

この日は、綱島でランチ後のコーヒーと翌日の朝食用パンを調達することにしました。
コーヒーは、綱島西口商店会にあるサガンという喫茶店を利用したのですが、結果的には煙まみれになってしまいました。
「喫茶店」とのジャンル登録ながら、メニューを見る限りはコーヒー専門店でもいいかのではないかと思ったのですが、結局コーヒーも今一歩。
全面喫煙可ということも含めてやや残念な結果になってしまいました。

綱島のベーカリーと言えば、先日ムサコにもオープンしたパンの田島を始め何店かを利用、レビューをしています。
ただ、当店は駅から距離があることもあって、これまで候補にも上りませんでした。

当店へのアプローチは、綱島駅東口から綱島街道へ出て鶴見川を渡ります。渡って二つ目の信号である「樽町」を左折。新幹線高架をくぐり、ブックオフ・スーパーバザールやパチンコのアビバ綱島樽町店を左手に見ながら進むと、横浜市営バスの「樽野谷」のバス停の真ん前に当店があります。まさにバスストップというわけですね。
綱島駅から徒歩だと15~16分くらいはかかると思います。

お店は小さく、お店に向かって右手が入口、左手が出口の一方通行です。店内は詰め込んでも4人くらい入ると一杯でしょう。
この日は、14時ちょっと前にお店に着きました。先客の乳児連れご夫婦が店内でパンを選んでいます。私も入店して入って右手にあるトレーとトングを取りご夫婦の後に続きます。
お店の奥が焼成場になっているようで、そこではオーナーさんらしき若い男性が忙しそうに動き回っています。しかし、その男性、接客姿勢も忘れません。パン作りに取り組みながら、一方ではお客さんに声掛けするなど大活躍。
それが小さい店ながらも当店の活気につながっているのだと思います。
パンが焼き上がったり、オススメのパンなどについて積極的に情報発信。
レジ係の若い女性二人(お一人はオーナーさんの奥様との情報も・・・)も、オーナーさんに連動して明るく元気に接客しています。
こういう風景に出会えるとどこか嬉しい気持ちになるから不思議です。

並んでいるパンをざっと眺めますが、全体に価格はリーズナブルと言っていいと思います。
税別価格表示ではありますが、菓子パン系はほとんどが100円台。
惣菜系は一部200円台のものもありますが、全体に手が出やすい価格帯です。

今回は、以下の2点を購入しました。
・ホットサルサ ブー(BOO)@230円
・フレンチカスタード@160円
小計390円
消費税31円
合計421円

新しいベーカリーは値段が高いのが当然という流れもありますが、当店は、なかなか頑張っていると思います。

持ち帰って、翌日の朝食でいただきました。

ホットサルサ ブーは、レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで4分間加熱しました。
プリプリの粗びきチョリソーにサルサソースがかかったピリ辛のドッグで、とても美味しい。
辛さが苦手な人は、ちょっと覚悟した方がいいくらいのピリ辛度でしたが、私的にはちょうどいいくらいでした。

フレンチカスタードは、フランスパンのフレンチトーストにたっぷりのまろやかカスタードクリームがサンドされています。
これは絶品です。購入した時は、ボリュームもあって美味しそうだな程度の認識でしたが、噛みしめるほどにじわっと優しい甘味が染み出して来て、旨い!とつい口にでそうになります。当店人気商品と書かれていましたが、これが160円+税というのはとても嬉しい価格です。

これまでブーランジェリー、ベーカリーはかなりの数レビューしてきましたが、4点を超える評価を付けたのは数えるほど。
そんな中、当店には、ベーカリーとしては破格の評価をつけることになりました。

ちょっと駅から遠いのはハンディになるかもしれませんが、営業姿勢、コスパ、味ともに共感するところ極めて大。素晴らしいベーカリーだと思いました。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

パサージュ ア ニヴォ (武蔵境 / パン、サンドイッチ)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2017/09訪問 2017/10/15

最近訪れたブーランジェリーの中では屈指のお店。

この日は、武蔵境まで出向きました。駅ビルと言っていいエミオ武蔵境でランチ(ミアボッカ)、ランチ後のコーヒー(武蔵野茶房)と済ませ、残るは、翌日の朝食用パンの調達のみになりました。

そこで、武蔵境駅800m圏内で、パン・サンドイッチジャンルの食べログ検索をかけた結果、最高得点でヒットしたのが当店でした。

こちらは、女性がオーナーブーランジェールを務めるお店。
30才までインテリアコーディネーターとしてOL生活を送っていたオーナーですが、事情で退社することになり、一念発起して思い立ったのがパンづくりだったそうです。
最初は、あのポールのバイトからスタートし、その後も、いくつかの個人店などで働き、現場でパンづくりを覚えていったという苦労人でもあります。
その後、縁があってフランスで修業する機会もあり、 ついに2008年8月に当店のオープンにこぎつけたとのこと。
従って、現在10年目に突入したところということになります。

駅近の立地ではありますが、徒歩で3〜4分はかかるので、駅に隣接する場所にドンクとリトルマーメードがしっかりお店を構えているため、ベーカリーの立地としてはとても厳しい条件にあるように思われます。
ところが、いざお店に着いてみると満員御礼状態。
狭い店内には6名の客が入って満員。
店頭にも入店待ちの4名の列が出来ています。
休日の12時を回ったところだったのですが、予想以上の繁盛振りにはちょっと驚きました。

店内に入っても人の列があるので、なかなか進みません。
外で待っていた時にやや遠くからパンを眺めて大体の目ぼしは付けておきましたので、入店後は、すぐに注文することができました。
当店は、対面販売方式ですが、注文をした人から順番にレジに進みますので、先に入店しても注文がなかなか決まらない人は、会計が後になってしまいます。

パンの品ぞろえですが、「長時間発酵でつくるバゲットにはこだわりと思い入れがある。」とのことだったので、やはり、ハード系のパンが中心のようです。
しかし、ドンクやリトルマーメイドには無い、かなりこだわりを感じるパンばかりです。
その分、価格帯はやや高めと言えると思いますが、食べログのパン・サンドイッチ部門で最高評価を得ているPや第3位のSのような常識外の価格ではありませんので安心です。

今回購入したのは、以下の2点。
・ウインナー@270円×1個
・落花生あんぱん@210円×1個
合計480円

持ち帰って、翌日の朝食に供しました。

ウインナーは、レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで4分間加熱していただきました。
ショーケース越しに見た時はそれほど大きなパンだとの印象は無かったのですが、皿を大きくはみ出る20cm以上はあるロングパンです。
プリプリでジューシーな歯ごたえ抜群のウインナーを噛めば噛むほど旨みの出てくるハード系の生地で包んでいるパンで、これは質量ともに文句無し。
同種のパンも色々世の中に出ていると思いますが、これだけ美味しいパンにはそうそう出会えないと思います。

落花生あんぱんは、最初、落花生の粉末をパンにふりかけてあるものだとばっかり思っていたら、大違い。
落花生をあんのなかに入れているんですね。
あんは、粒の部分、あんの部分とほぼ丸ごと落花生です。
これもとても美味しい。
このレベルのパンになると大手ではなかなかマネできない(思いつかない)のではないでしょうか?
技術もさることながらアイデアの豊富さにも感心します。

はるばる武蔵境まで来た甲斐がありました。
この日は、ランチ、ランチ後のコーヒーと不完全燃焼が続いていたのですが、当店でその負債を一掃出来ました。
丸9年を超えて、今なお元気に営業しているのが良く分かる名店だと思います。

  • ウインナー@270円
  • ウインナーの断面
  • 落花生あんぱん@210円

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