3回
2018/01 訪問
何度来ても素晴らしさは不変!
食べログを始めて間も無く丸8年。その間、色んなお店を食べ歩いてきましたが、未だに当店を超える存在のお店に出会ったことはありません。
恐らく百戦錬磨の食べロガーの皆さんならそんな一推しのお店をそれぞれ持っておられるかと推測しますが、私にとっては、当店が間違い無くその一推し。
フレンチですので、1人3万円とか4万円とか、価格ランクで当店より上位のレストランはいくらでもあると思いますが、1人1万円以内で収まって、これだけ高い満足度が得られるレストランは私の経験では他にありません。
これまで多くの人たちに推薦してきましたので、陰ながら当店の売上には貢献しているんじゃないかと自負しています。
かといって、いわゆる行きつけの飲み屋さんなどとは違ってそう毎度毎度訪れるお店でもないので、やはりアニバーサリー利用が中心になります。
前回利用したのは3年前の結婚記念日だったのですが、今回は、記念すべき25年目の結婚記念日(いわゆる銀婚式ですね。)に当店を利用することにしました。
ランチ利用ではありましたが、当然のことながら事前予約をします。
今回もその予約電話の応対の手際からして、やはり並みのレストランとはひと味違うなと思いました。
当店は、三谷幸喜氏脚本のTVドラマ「王様のレストラン」(平成7年放送)のオープニング場面に映されるフレンチレストラン「ベル・エキップ」の外観ロケ地であることはかなり有名ですが、今回も代官山駅から、旧山手通り沿いにあるその優雅な店構えのお店を目指します。
当店のランチメニューは、①平日限定ランチ3,800円(税込・サービス料別、以下、同じ。)②おすすめランチ5,800円、③特別ランチ10,000円の3種類。
今回は、節目の結婚記念日ということもあり、最上級メニューという手も無いわけでは無かったのですが、メニューチェックの結果、②と③には価格差ほどの内容の違いが感じられなかったので、前回同様のおすすめランチにを予約しました。
予約時間の12時にお店に伺うと、入ったところにある間には先客が一組のみ。
ただ、それから暫くしたら全席予約客で埋まっていました。
我々は、予め指定されていたと思われる席の方へ案内されたのですが、そこでちょっと手違いがあったようで、最初に座ったテーブルからの移動を求められ、端っこの席へ再誘導されました。
当店の方は、このことを大変悔いており、何度か食事中にお詫びがありました。
別に大したことではないのでいいのですが、当店にとっては、ホスピタリティとしてあってはいけないことだったのかもしれません。
こんな点も当店のレベルの高さを表しています。
席には、予約していたおすすめランチのメニューが置かれています。
最初にドリンクのメニューブックを見せられますので、ノンアルコールシードルのペピネルをチョイスしてそれで乾杯することにします。
甘酸っぱいリンゴとハイビスカス、エルダーフラワーで作り上げたナチュラルな味わいのシードルでとても美味しかったです。
水は有料ですが、メニューの中からイタリア産のパンナの1リットルをお願いしました。
最初の料理は、アミューズブッシュ。リンゴのジュレ、リンゴゼリー、アボガドのムースの3層仕立てのアミューズでさっぱりしていて食欲をそそる味です。
ここで早くも名物の一つであるパン用のバターが提供。
例によってタワー状のカルピスバターをその場でたっぷりと切り出して卓上に置いてくれます。
あまりにもたっぷりなので、(恐らく余るという前提で)余ったバターはどうするんだろう?といらぬ心配をしたくなります。
でもこのバター、やはりカルピスバターだけのことはあります。
サラっとしていながら芳醇でとても美味しいです。
パンは、6種類。ミニバゲット、黒オリーブのフォカッチャ、赤ワインのパン、全粒粉のパン、はちみつ入り豆乳パン、ミルクロールがあります。
私は2個づつ全種類いただきましたが、どれも個性的で美味しいパンばかりです。
ギャルソンに「美味しいパンですね。隣のパティスリー(パティスリー・マダム・トキ)で帰りに買っていきますよ。」とつい口走ってしまったのが後々妙な展開になります。
その件は、後程述べるとして、前菜は、北海道産牡丹海老と雲丹のコンソメジュレ季節のお野菜のエスプーマでした。
塩水雲丹と牡丹海老を贅沢に使いコンソメジュレで覆ってその上に野菜のエスプーマ(ムース状の料理)が乗っています。ムースですので、見た目のほどのボリュームは無くサクッと食べられてしまいましたが、雲丹と海老の競演は素晴らしかったです。
スープは、森の茸のヴルーテ アーモンドの香るカプチーノ仕立て。
ポルチーニ茸とマッシュルームの香りが目立つような気はしましたが、多種類の茸の複層的な風味がアーモンド、カプチーノ風味でさらに厚みを増しています。
いくらでも飲めそうな絶品のスープでした。
魚料理は、青森産ヒラメのフリット 白イカの香ばしいガレット ブイヤベースのジュで。
メニューには北海道産松川カレイとの記載でしたが、仕入れの関係で変更させてもらいましたとのこと。
もとより、カレイとヒラメの見た目の違いは判っても味の違いまでは分からない我々ですので、何ら問題ありません。
短絡的にヒラメの方がカレイより高いんじゃね?程度のノー天気さです(笑)。
でも、味の方は、フリットすることでヒラメらしい風味が閉じ込められ、白イカの香ばしいガレットとの取り合わせが絶妙です。
これもとても美味しかったですね。
メインは、2種類からの選択制で、私が小海老を詰めた新潟県越ノ鶏のバロティーヌ エストラゴンの香るジュで。
越ノ鶏とは、コシヒカリを食べさせた鶏とのこと。
先日の新聞で鶏とか豚が人間よりいいもの食っていると飼料米政策を揶揄する記事を見かけましたが、一消費者として食べる分にはそんなことは関係ありません。
ボリュームたっぷりで美味しい肉料理でした。
家内は、和牛{A4}のシンタマのステーキ 茸と季節のお野菜添え。
せっかくなので、味見させてもらいましたが、これは絶品。
A4なので、A5のワンランク下なのですが、どこぞで食べたA5と比べても遜色ありません。
シンタマという部位の特性なのか、ジュワッとした脂の乗りがある一方でしっかりした肉感もある秀逸なステーキでした。
私の越ノ鶏も美味しかったのですが、正直、このメインチョイスは家内の方に軍配です。
次のチーズワゴンは別料金ですが、当店名物とあれば頼まない手はありません。
何と15種類のチーズから好きなだけチョイスできます。
一通りの説明を聞いて(とても覚えきれませんが・・・)、私は、カマンベール系2種、ウオッシュチーズ1種、ゴーダ系1種、ブルーチーズ1種の計5種、家内は4種類をチョイスしました。
暫くすると、それを切り分けて、ドライフルーツやミニブレッド、4種類のハチミツ(それも、白トリュフ入りアカシアのハチミツとか、タスマニアの希少なハチミツなどこだわりのものばかり)で飾り付けしたプレートで出されます。
写真でもお分かりいただけると思いますが、一種の芸術品ですね。
素晴らしく美味しかったのは言うまでもありません。
メイン料理を始めとしたここまでの料理も至福の時でしたが、チーズワゴンとこの次のデザートワゴンも第二弾の至福の時です。
お楽しみのデザートワゴンが運ばれてくる前に、先のギャルソンが何かが入った紙袋を渡してくれます。
何事かと思っていると、「お客様がお帰りにお買い求めくださるとおっしゃられた隣のパティスリーでは、本日あいにくパンの品ぞろえが無いため、レストランのパンでよろしければお持ち帰りいただこうかと・・」との一言。
何というホスピタリティでしょう。
私が何気なく口走った一言がここまで取り上げられるとは正直驚きです。
感動していると、いよいよデザートワゴンの提供です。
テーブルに乗りきらない数のデザートの数々。
それをバックに記念撮影した後、取り分けです。
何種類選んでもいいので、私は、オレンジのコンフォート、ナッツのタルト、クラシックプリン、洋酒のヨーグルトムース、アールグレイのケーキ(名称失念)の5種類を。
家内も頑張って4種類をチョイスしました。
ドリンクは、2人ともコーヒーをチョイス。
レギュラー、エスプレッソ、アメリカンから選べるので、こちらも共にレギュラーにしました。
暫くして提供された皿には、アニバーサリーのメッセージも添えられており、ここで再度記念撮影。
これはお店側の好意でチェキとデジカメのプリントアウトと2枚をプレゼントしてくれました。
最後に3種類のプチフール(ミント味のマシュマロ、アーモンドチョコ、キャラメル)が出されてコースの〆となります(これも好きなだけの個数を選べますが、さすがに1個づつにしておきました。)。
前述の通り、価格は基本、税込み、サービス料別の表示なのですが、会計時には明細を示され、以下の通り、明朗会計です。
おすすめランチ@5,800円×2=11,600円
ペピネル(シードル)@1,200円×2=2,400円
パンナ(ミネラルウォーター)@1,000円×1=1,000円
チーズワゴン@1,300円×2=2,600円
小計17,600円
サービス料(10%)1,760円
合計19,360円
料理の質、量、コスパ、ホスピタリティ等何をとっても不足ありません。
最初の(テーブル間違いの)手違いなんて、その後の対応で全く悪い印象にはなりませんでした。
ほとんど何もしないのにサービス料をしっかり取るお店が世の中にたくさんある中で、当店では丁寧な料理の説明や気配りなど対価に見合う十分なサービスを受けているので、これであればという気になります。
最後は、ギャルソン3人に門のところまでお見送りいただきました。
まさに至れり尽くせりです。
非の打ち所が無い当店ですが、やはり一番のオススメは、比較的空いている平日のおすすめランチでしょう。
それでも早めの予約にこしたことはありませんが、とても充実した2時間余の時間を過ごせると思いますよ。
シードルで乾杯
アミューズブッシュ
パンの一部
カルピスバターの切り出しです
北海道産牡丹海老と雲丹のコンソメジュレ季節のお野菜のエスプーマ
森の茸のヴルーテ アーモンドの香るカプチーノ仕立て
青森産ヒラメのフリット 白イカの香ばしいガレット ブイヤベースのジュで
私のメインディッシュ 小海老を詰めた新潟県越ノ鶏のバロティーヌ エストラゴンの香るジュで
小海老を詰めた新潟県越ノ鶏のバロディーヌ 断面
家内のメインディッシュ 和牛{A4}のシンタマのステーキ 茸と季節のお野菜添え
チーズワゴンは、全15種類から選り取り見取り
チーズ盛り合わせ。私はワゴンから5種類をチョイス。ドライフルーツ、ミニブレッドと4種類のハチミツで飾り付けしてあります。
デザートワゴン① 1枚では収まり切りませんでした。
デザートワゴン②
デザートは5種類をチョイスしました。
5種類のデザート盛り合わせ
プチフール
おすすめランチメニュー
明朗会計です。
壁にはマホガニーが使われているシックな店内
レストランの入口
お店の外観
2018/02/12 更新
2015/01 訪問
大感激!これだけコスパが高くて満足できるフレンチがあるとは!!ホスピタリティも完璧です!!!
☆平成27年1月30日(金)訪問
「高くて美味いは当たり前」。同じ考えを掲げられている同志のレビュアーさんも数多いらっしゃいますが、これは、ごく普通の一般庶民(専業主婦である家内と娘二人の4人家族)である私が食べログに取り組む上での大原則です。
経済的な事情もあって、ランチでもディナーでも一人1万円を超えるような食事は滅多に食べることができませんので、そんな制約の中で読者の皆さんに驚きのお店を紹介できる時ほど喜びを感じる時はありません。
22回目の結婚記念日に選んだこちらでまさにその最高峰を見た思い。今回は特別力を入れて紹介したいと思います。
この日は、会社から休みをもらいました。思えば、単身赴任時代も含めてアニバーサリー休暇は、少なくともここ10年くらいはずっと取っていると思います。そんな日に限って朝から雪模様だったのは日ごろの行いが悪いせいでしょうか。
武蔵小山からだと歩いても小一時間で着けるのですが、この雪模様ではそうもいかず、電車で出掛けました。大岡山、自由が丘と2回乗り換えるのですが、目黒線と東横線が雪の影響で遅れており、武蔵小山から代官山まで45分近くかかってしまい、余裕を持って出たはずが予約時間に5分ほど遅刻しての入店となりました。
お店の前に着くと中から店員さんが出て来て「トントンマンさまですね?」とお出迎え、店内に誘ってくれます。
店内は、重厚とまでは言いませんが、木材を基調にしたシックで落ち着いた雰囲気。寒い日だったので、余計に店内のぬくもりが暖かく感じられました。
あらかじめコース料理を頼んでいたので、まず席について飲み物を注文です。ランチでもあるし、私がオレンジジュース、家内はジンジャエールを注文しました。
頼んだコース料理は、おすすめランチコースという5500円(サ・税別)のコース。事前に色んなお店を調べあげた結果なので、それなりの期待はありましたが、なかなか期待通りにならないことが多いのも事実なので、今回はどんなもんかなとこの時点では半信半疑でした。
まずアミューズのフロマージュブランが出されます。実は、このアミューズはコースとは別料金だったんですが、まあこれはフレンチのお店ならよくあることなので、あまり気にしません。まあお通しのようなもんですかね。
そのあとパンが出てきましたが、プリオッシュ、ミルク、全粒粉、ライ麦、バケットなど6種類。このパンがどれを食べても抜群に美味しいんですね。
そして、何より、バターがホールチーズのごとき切り出しスタイルだったのには驚かされました。カルピス製のパターとのことで、無塩に近いと思われるくらい塩気が少なく、クリームのようなまろやかなバターです。
このパンとバターだけでこの先の料理への期待が大きく膨らみましたね。
続く前菜は、神奈川県松輪産”鯖”のマリネ。赤茄子、オーガニック蕪が添えられ柚子の香るクリスタルなトマトジュレでいただきます。フレンチに鯖というのも珍しいですが、やはり鯖は青魚の王様ですよね。とても美味しい前菜でした。
スープは、バターナッツのヴルーテ。バターナッツというのは、ひょうたんかぼちゃのことなんですね。かぼちゃ、セップ茸、ポテトと塩ダラのブランダードの三段重ねのスープで、まさにおいしさのトリオ(三重奏)です。スープですが、飲むというより食べるという感覚でいただきました。
魚料理は鮟鱇のポワレ。前菜の鯖もそうでしたが、鮟鱇というのが当店の非凡さを表しています。鮟鱇のプリプリの食感もさることながら、ウルイや小松菜のスプラウトなど脇役にもこだわっており、こちらも重層的な美味しさです。
メインの肉料理は2種類からのチョイス。私が蝦夷鹿ロースのポワレ、家内がシャラン産鴨のロティを選びました。
蝦夷鹿の方は、春を先取りしたような瑞々しい野菜が添えられています。鹿肉の臭みは全く無く、軟らかくてとろけるような旨さ。ヘルシーさも兼ね備えています。帯広時代は当たり前に食べていた蝦夷鹿の肉ですが、何か新しいおいしさを発見したような気になりました。
家内の鴨もちょっと味見させてもらいましたが、胸肉の割には脂が乗っており、こちらの方が濃厚ですね。ポルト酒のソースもまろやかなコクがあって美味しかったです。
普通のお店ならここまでで大体のコースの山場は越えちゃうのですが、当店の場合は、嬉しいことにここから二段ロケットのような次のお楽しみが待っていました。その一つ目がチーズワゴン。これはメニューには書かれていないので、料金内なのか不安になってしまうほどでした。(ちゃんと料金内でした。)
チーズは、まずコンテの12か月ものがホールで登場。さらにワゴンに乗ったシェーブル、ウオッシュ、青かびなどのチーズが並びます。私はコンテを家内はシェーブルの一品をチョイスしました。暫くして、チョイスしたチーズを中心にした盛り合わせになって登場。数種類のドライフルーツやこだわりのはちみつなど盛りだくさんで、色んな組み合わせでチーズを味わうことができます。帯広勤務経験者として欲を言えば、ここでレベルアップの著しい国産ナチュラルチーズに登場して欲しかったところですが、まあまだまだ生産量が限られているので仕方ないでしょう。
次のお楽しみがデザートワゴンです。デザートは11種類のケーキがワゴンに乗って登場(といってもとても一台のワゴンには乗り切れないので、テーブル二つ分くらい並びます)。何とこれから何種選んでもいい(しかも、料金内)そうです。さらには、アラカルト・デセールという5種類のアラカルトを選ぶこともできるなど迷うのは必定。どちらかというと欲張りな我々が、ワゴンの方を選んだのは必然の流れだったのですが、遠慮しつつもそれぞれ4種類づつチョイスしました。
そして、そのケーキ、どれも手作り感たっぷりで美味しいです。レストランの隣には洋菓子店を併設しており、そちらで売られているケーキなので、本格派なのは言うまでもありません。
最後には、プティフールまで出ました。アーモンドチョコレートとミントのマシュマロ(結構甘い)ですが、これは駄目押しですね。
以上のとおり、料理はパーフェクトに近かったのですが、料理以上に評価したくなるのが店員さんのホスピタリティの素晴らしさ。年輩の女性がマダムと思われるのですが、その方を含めた全員が粒ぞろい。料理の説明も素晴らしいですし、食事中にテーブル上の食材の位置などをきめ細かくチェックして微修正されるなど、常に客に気持ち良く過ごしてもらおうと真剣に向き合っておられるのがよく分かります。
食べログを始めた時はたまに5点満点をつけていたのですが、ここのところ全くといっていいほどあり得ない存在だった5点満点。食べログベスト500のお店なので、当然なのかもしれませんが、何の違和感も無く満点をつけることができました。
1万円以内の予算で、大満足の得られるちょっと気取った食事を考えられておられる人には絶対オススメのお店です!!!
古くは、「王様のレストラン」のロケにも使われたお店らしいのですが、私の求めてきた理想のお店がここにあったと言っても過言ではないでしょう。
アミューズ これは、ランチ料金とは別料金でした(税別450円)
パンにつけるバターはこれから切り出されます。カルピス製のバターとのこと
切り出されたバター
パン(写真は、ブリオッシュ、バケット、全粒粉)がまた絶品!
前菜 神奈川県松輪産”鯖”のマリネと赤茄子、オーガニック蕪 柚子の香るクリスタルなトマトジュレ
バターナッツ(ひょうたん南瓜)のヴルーテ セップ茸の香るサバイヨンと塩ダラのブランダードを浮かべて
鮟鱇のポワレ トマトフォンデュとアサリのブイヨン
蝦夷鹿ロースのポワレ、清々しいサラダ仕立て
シャラン産鴨のロティ アリコーココとプチサラダ、ポルト酒のソース
コンテの12か月もの
チーズワゴン シェーブルチーズ、アオかび、ウオッシュなど多彩なチーズが選べます。
私はコンテの12か月ものをチョイス。ドライフルーツや数種類のハチミツなどが添えられます。
コンテの12か月もの アップ
デザートワゴン①
デザートワゴン②
デザートワゴン③
デザートワゴン④
デザートワゴン⑤
デザートワゴンから4種チョイスしました
プティフールは、アーモンドチョコとミントのマシュマロ
この日いただいたおすすめランチ(サ・税別で5500円)のメニュー
デザートメニュー(デザートワゴン以外にこちらからメインを選んだデザート盛りにすることもできます)
シックな内装
旧山手通り沿いにあります
2015/02/07 更新
久しぶりのマダム・トキの利用になりました。
初めて利用したのが2015年1月でしたので、ちょうど10年前ということになります。
今回は2018年1月以来ですので7年振りということになりますが、さすがにこれだけ間が空くと色んな変化も想定されます。
まして昨今の物価高ですので、以前は最高評価をしていたコスパについても悪い方向にいっていないか半分は不安を持ちながらの訪問になりました。
今回改めてコースメニューを眺めると、ランチタイムのコースは、ランチBコースが@6,600円(税込み。サービス料別)、ランチCコースが@11,000円(同)です。
7年前の私のレビューでチェックしてみると、当時は①平日限定ランチ3,800円(税込・サービス料別、以下、同じ。)②おすすめランチ5,800円、③特別ランチ10,000円の3本立てで、平日限定ランチこそ無くなっていますが、この物価高のご時世で僅かな値上げに留めているのはさすがだと思います。
今回はランチBコースを予約しての訪問となりました。
12時の予約時間5分前にお店に到着しましたが、既にお店はオープンしており、先客が3組ほど既に席に着いてスタンバっていました。
最初にドリンクメニューが提示されますが、特徴的なのはノンアルドリンクのラインナップ。
一般的にはウーロン茶、オレンジジュース、ジンジャエールといったあたりなのでしょうが、当店のノンアルドリンクのラインナップはそんなメニューと比較するのが失礼なくらい充実しています。
私は、メルロー ヴィエイユ ヴィーニュ エピス@1,200円、家内はピエール ゼロ ブラン ド ブラン@1,200円をチョイスして乾杯します。
私のメルロー ヴィエイユ ヴィーニュ エピスは、オーガニックブドウジュースにシナモン、ジンジャー、クローヴ、バニラ、かんきつ類のスパイスを添加したドリンクで素晴らしい風味です。
これが味わえただけでも満足という感じの絶品ドリンクでした。
料理の最初はアミューズで、栗の粉を混ぜたクレープでサーモン、イクラ、きゅうり等を手で巻いていただきます。
ミモレットによる風味付けもあって素晴らしい味わいでした。
前菜は、神奈川県三浦市の松輪漁港で水揚げされたマサバ、いわゆる松輪サバのマリネです。
サバの刺身二切れにはスライスしたリンゴが挟まり、食用花や各種の葉物野菜をあしらってカラスミを散らしてあります。
よくこんな味の組み合わせを思いつくなという感じの前菜ですが、風味のコントラストが見事で、美味しいの一言でした。
パンは全部で5種類。
ローズマリーのフォカッチャ、全粒粉パン、赤ワインパン、ミルクパン、豆乳とはちみつのパンというラインナップです。
バターは別途料金(@300円)ですが、カルピスバターをベースにしたマダム・トキ特製バターで素晴らしい味わいです。
たっぷりの量で提供されますし、これは絶対頼むべきだと思います。
因みにどのパンもとても美味しく、パン&バターはどんどん進んでしまいますが、バターのお替りは無料で付けてくれますので、どんどんバターを塗って食べても追加料金が無く安心です。
スープは、鹿児島県"安納芋"のブルーテ、フォアグラのフランで、濃厚な安納芋のスープにこれまた濃厚なフォアグラが入っているという濃厚尽くしのスープでとても美味しかったです。
魚料理と肉料理はいずれも銀の蓋をまとって提供され、テーブルの上で蓋を取って供されました。
魚料理は、真鱈のポワレ~パプリカ香るブールノワゼットでした。
淡泊で柔らかい真鱈の身は洋風のソースによく合います。
そのソースは、卵白を主体にして焦がしバターで風味づけしてあるブールノワゼットソースで、さやえんどうやブラックペッパー、スプラウトといった脇役陣との相性もバッチリです。
とても美味しかったです。
肉料理は近江鴨むね肉のロティ赤ワインソースです。
柔らかいむね肉ですが、端の部分はカリッと焦げた脂身がついていて風味付けの役割を果たし、赤ワインソースとよく馴染みます。
里芋のフリットが添えられ、カボチャのピューレがアクセントになっていますが、これらもいい役割を果たしてくれ、とても美味しく仕上がったメイン料理です。
以前利用した際は、デザートの前にチーズワゴンを別注したのですが、現在は取り扱っていないとのことでこれは残念でした。
それでも、デザートは、マダム・トキ名物のワゴンデセールが引き続き提供されていました。
以前は二つのワゴンからのチョイスだったのが、ワゴンは1台になり、デザートの種類もフルーツを含めて10種類と多少減量化されていますが、それでも物価高のご時世でもワゴンデセール自体を維持していることを評価したいです。
回りのお客さんは殆どの方が全10種類を一口サイズということで頼んでましたが、ガッツリ食べたい我が家は私が4種類、家内が3種類をチョイスして通常サイズでいただきました。
今回は頼まなかったのですが、ひょっとしたら10種類全部通常サイズも可能かもしれないので、これは次回にチャレンジしてみたいと思います。
ドリンクは二人ともホットコーヒーにしましたが、付け合わせのお菓子(プティフール)が最後に出されました。
これもミントマシュマロ、ゼリー、キャラメル、アーモンドチョコの4種類から選べるので全部いただきましたが、全て自家製の手の込んだお菓子でとても美味しかったです。
王様のレストランのロケ地にもなった接客のレベルの高さ(料理の説明なども含む。)は相変わらずですし、帰りがけにマダムから「フロマージュワゴン無くなってしまい申し訳ありません。」とのお詫びがありましたが、何でもコロナ禍の際にメニュー見直しがあり廃止されたそうです。
それでもこれだけ素晴らしい料理を味わえて会計は2人で18,000円台でしたので、それほど大幅な値上げ無しにしっかりした満足度をキープ出来ているところはさすがだと思いました。
また、節目の時期に利用することが確実なお店ですので、物価高等の逆風にめげずに頑張ってもらいたいですね。