レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2011/10訪問 2011/10/09
つけそば九六(クロ)@和泉多摩川つけそば和泉多摩川にある、つけそば九六(クロ)に行った。
つけそば(750円)、味玉(70円)、チャーシュー(200円)をオーダー。
スープは、卓上の案内によると、甲州健味赤鶏の白湯スープと、鯖節、鰹節、煮干しの濃厚系らしい。麺は、自家製極太麺だそうだ。鶏白湯は、苦手だが期待がもてそう。
麺は、極太のストレート麺。大勝軒系と似た加水率が高めで、モッチリした食感の麺である。大勝軒と比較して、表面にベタつきが無くサラリとしており、適度に噛みごたえのあるコシがあるのが特徴である。
小麦の香りが良く、焼きたてのパンの様な甘味がある。
スープは、濃厚でまず麺が沈んでいかない位の濃度がある。
スープも、筋状に盛り上がっており、和風のカレールーの様な濃度がある。
鶏白湯がベースとあったため、コクと言う面で期待していなかったが、濃度同様に深いコクのあるスープだった。
鶏白湯の風貌はなく、動物系といったコクがあるスープとなっている。そのベースに、鰹、鯖、煮干の魚介がバランスが良く、複雑に絡み合い、濃厚魚介豚骨と大差が無いスープと仕上がっていた。
ここのスープは、鶏白湯をベースとしているため、魚介の風味がクリアに出ている。
まず口当たりで、鰹のキレのある風味と、鯖の甘味が口に拡がる。その後で、煮干の風味が表れ、ラストに煮干の青み魚特有のやや癖のある風味がある。この煮干の癖が、これまでの風味ととてもマッチしており、病み付きになる要素となっている。この店の魅力の一つであろう。
例えるならば、海老みそ、蟹みそと言う珍味があるが、それらには、生臭い癖があるものの、素材の風味を凝縮した旨味がある。この店のスープにも、そういった風味を凝縮したが上の旨味が溢れている。
具は、チャーシュー、メンマ、ネギ、海苔、味玉と、つけ麺の王道を行くもの。
チャーシューは、鶏モモ肉を使用しており、ローストチキン状になっている。
甲州健味赤鶏を使用しているのだろうか、鶏の柔らかくキメ細やかな肉の繊維の食感と、鶏の臭みの無い繊細な風味がする。表面は照り焼きされており芳ばしく、とても美味しかった。
味玉は、割ってみると、中はやや固まった半熟。味付けは薄味であったが、スープの味が濃厚なため、スープと良く合っていた。
この店のつけ麺には、カットした酢橘が添えられている。
スープに入れるか、麺に振り掛けるか迷った末、スープが濃厚だったため、麺に振り掛けることにした。
スープの濃厚さに対して、酢橘の風味が弱すぎ、完全にスープに飲み込まれてしまった。
旨いとは言え、濃厚なため、スープの味に飽きてしまう。今一度、酢橘の使い方を改良した方がいいだろう。
濃厚な味に飽きてしまった自分は実験的に、麺を一口残して、スープ割りし、残りの酢橘を振りかけた。
すると、絡みは悪くなるものの、スープが解けた後の魚介、麺の風味と相まって、酢橘の風味が現れ、変化のある面白い味になった。
定かでは無いが、スープ割りをした後、海老の様な風味が加わったように思えた。
割りスープに仕込んでいるのだろうか。
本当に美味しい一杯だった。しばらく通うことになるだろう。
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3位
1回
2011/07訪問 2011/07/29
支那そば八雲@池尻大橋 白だし特製ワンタン麺平日休みだったので、人気店を食べようと池尻大橋の名店『支那そば八雲』に行った。
白だし特製ワンタン麺(950円)をオーダー。
スープは、鰹、鶏ガラ、昆布の和風合わせだし。鰹が表面に出ており、続いて鶏ガラ、最後に昆布と鰹の脇を支える様に風味が現れてくる。そのため鰹が突出しているが、複雑な旨味を感じるスープとなっている。
一見サッパリとしているが、重なりあった風味は上品でコクがあり、飲む度に満足感を感じる。形はラーメンをしているが、間違いなく和食のテイストである。
出来ることなら、このスープで炊いたご飯に、海苔をかけて味わってみたい。
麺は、中くらいの太さのストレート麺。しなやかな麺で、食感はやや柔らかいがムチムチした歯触りで、思いの外食べ応えがある。
華奢な作りが、和風で繊細なスープにも合っていると思う。
ワンタン、チャーシュー、海苔、メンマ。
ワンタンは、豚肉と海老の二種類が、三個ずつ入っている。
肉ワンタンは、表面は堅いが、中はしっとりと柔らかい。ワンタンの皮のつるつるした食感と合わさり美味しかった。他店に比べ肉の風味が強く、薬味の生姜の風味もスープにあっていた。
海老ワンタンは、大振りのものが丸々入っており、強い弾力ある食感と共に、海老の風味が口に広がる。
チャーシューは、薫製されており、周辺が赤みを帯びている。モモ肉を使用しており、サクサクとした繊維を感じるのが心地よい。脂分は最小限に止められており、スープを汚す事がない配慮を感じる。味は、ベーコンの様な薫製の風味と、若干であるが酸味を感じた。
トータルでは、和風の出汁を利用した料理、ラーメンとは別物に感じた。食べている間、出汁、麺、具材の風味に魅了されはするが、ラーメンという主張を受けず、ただただ旨味を感じる。
スープ、具材、麺はもちろんの事、味や食感までもが一丸となり、味覚を刺激してくる。この完成度、バランス感覚がとても素晴らしいと思う。
強いて挙げるなら、チャーシューが浮いた存在に思えた。アクセントとしては、存在感が強すぎ、調和を乱して、ワンタン麺+チャーシューの様に分離して感じる。ワンタンにインパクトがあるので、入れる必要が無いのではと思った。
スープを中心に、すべてのパーツがまとまっている。ラーメンと言う主張を遥かに上回る主張を感じた一杯だった。
次回は、ライスも頼んで、雑炊にしてみようと思う。
4位
1回
2010/12訪問 2010/12/26
味香美@大井町 赤味噌らーめん味噌続きだが大井町にある味香美(みかみ)に行った。
味噌専門店みたいで店内味噌とニンニクの香りで充満している。
店内ポスターには石神絶賛の記事が貼ってある。昔かたぎの硬派な印象だったが意外にポップなのかもしれない。
標準メニューっぽい、赤味噌らーめん+玉子をオーダー。
麺は、普通と平打ちの二種類から選べて、普通をオーダー。
蕎麦の様な長方形をしたややウェーブのかかった麺。蕎麦のように小さな粒が入っており、褐色をしている。店内のポスターによると、麺に味噌を練り込んでいるらしい。
最近の中太麺の様に強いコシはないが、ふんわりしていて、蕎麦のようにシャッキリキレのある食感をしている。
スープは、豚骨をベースに甘めの味噌を使用しており、あっさりしているが、じんわりと味噌の風味が伝わってくる。味噌の背後には豚骨の厚みのある味わいに、野菜の旨味、やんわりと生姜、ニンニクの風味が隠れている。ここのスープは濃厚と言うよりは、芳醇と言う言葉が良く似合う。
具は、もやし、玉ねぎ、油揚げ、ニンジン、そぼろ、ねぎ、ニラ、コーン、玉子、チャーシューと、とても具だくさん。
野菜は、どれもシャキシャキとしており、火の通し具合がよい。
初めてらーめんに油揚げが入っているのに直面した訳だが、味噌汁にも油揚げを入れる様に、大豆の風味が味噌に良く合う。
玉子は味付けではない普通の半熟玉子であるが、味の強い味噌の中では黄身の味がほんのりと優しく、素朴な風味を醸し出している。
トータルでは、かなり完成された昔ながらの味噌らーめんと言った感じだ。
スープがじんわり芳醇系なのと、キレのある麺はとても相性がよく、味噌らーめんで定番の細縮れ麺を凌駕している。
そのため濃度が無くても、コクが足りないと感じないのだろう。
創業30年と、とても長い年月をかけて磨かれた味の隙の無さを感じた。札幌らーめんとは違ったアプローチで完成されたらーめんと言って過言は無いだろう。
ここの味噌らーめんは別格だと思う。
是非また行きたいと思う。
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5位
1回
2011/02訪問 2011/02/22
井田商店@荏原中延 特醤油ラーメン開いていれば『多賀野』と思って、荏原中延に向かうも、やはり閉まっていたので、もう一軒気になっていた『井田商店』へ。
醤油と塩を迷ったが、標準ぽい『特醤油ラーメン(850円)』をオーダー。
ビールを頼んだところ驚くことに、お通しは絶品の味玉。惜しげもなくエース登場に感激した。
そうこうしているうちに、ラーメン到着。
麺は、黄色味がかった中太縮れ麺。支那そば系の店だからか、若干柔らかく優しい食感をしている。麺としての主張は控えめだが、淡麗系スープと雰囲気がピッタリ合う。
スープは、一見黒くて辛そうだが、とても優しい醤油味。鶏ガラと鰹の出汁がしっかり出ており、スッキリの中にコクがある。鶏ガラ、魚介の個性が突出しておらず調和して、旨味だけを感じるスープだ。
差すような尖ったものは一切なく、円やかで品の良い甘味を感じる。甘味の正体は、溜まり醤油によるものか、昆布だしなどによるものか不明だが、ミネラルの様な旨味が口の中に拡がっていく。
具は、チャーシュー、メンマ、海苔、ネギ、味玉。
チャーシューは、肩ロースを使用しており、柔らかすぎずやや硬め。サッパリ味付けされており、生姜の風味が漂う。
逆にメンマは、しっかり甘辛く味付けされており、柔らかいコリコリした食感がよい。
お通しでも出た味玉は、過去最上級の出来で、黄身の加減がゼラチンで、おでんの大根みたいに黄身の中まで甘辛い味が染みている。黄身が茶色いゼラチン状なだけでなく、透明な褐色で薄い黄身の膜の奥から半熟の味付きの黄身が染み出してくる。
ヤズヤのニンニク卵黄のように、恐らく漬物みたいに長期間卵を漬け込んで出来上がったのだろうか。あまりの芸術品の様な出来映えに謎は増していく。
黄身のネットリ感や、甘辛い味付けなど、他の店の味玉の追従を許さない味だった。
トータルでは、何処となく懐かしい感じがする中華そばだった。
細部まで行き届いた仕込みの素晴らしさ、更に全体で濃淡を調節されて一杯の中華そばを表現している。派手で斬新なアイデアを加える訳でなく、古くからの文化を磨き続けているが故の完成度の高さだろう。
近代のラーメンが油彩なら、この店は水彩画、水墨画の様な味わいがある。過去最高の醤油ラーメンを食べることができた。
次回は塩ラーメンを食べたい。
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6位
1回
2011/08訪問 2011/08/03
トナリ@東陽町 タンギョウ東陽町に来たついでに、六厘舎系の『トナリ』に初訪問。東京駅が本店だと思っていたが、こちらが本店らしい。
店内は床が油ぎっており、まるで二郎の様な風貌をしている。
平日昼過ぎのせいか、列はなく並ばずに入れた。ただ暫くすると10名ぐらいの列になっていた。単にタイミングが良かったらしい。
タンメンと餃子のセットメニューであるタンギョウ(880円)をオーダー。
麺は、浅草開花楼の平打ち麺。
平打ちのせいか、弾力はあるもののサラサラした喉ごしがいい麺である。
スープは、濃厚魚介豚骨。
とは言っても、つけ麺に良くある濃厚魚介豚骨ではなく、塩豚骨にタコなどの風味が効いたスープだ。言うならば、日清のシーフードヌードルを、濃厚でリアルにした感じの味わいである。
塩豚骨であるが、大量の野菜のおかげで甘味が強い。まずタコの風味が香り、ボディは豚骨が支え、野菜の副産物か、黒胡椒のピリリとした風味が全体を引き締める。
具は、もやし、キャベツ、小松菜、ニンジンなどの野菜と、タコ、豚肉がたっぷりと二郎の様に盛られている。
野菜は、二つの中華鍋で作られる。一つは、スープと野菜を合わせるもの、二つ目はスープの上に載せるためのごま油で炒めたもの。具材や目的により火の通り具合を使い分けている様だ。
そのため、もやしは食べ終わりまでシャキシャキでスープの温度で垂れる事はなく美味しく食べられる。また、しっかり油でコーティングされているため、水分でスープが薄まる心配もない。丁寧で、素晴らしい配慮だと思う。
タコ、豚肉は微量しか見つからなかったが、スープからとても濃厚な風味がする。もしかしたら、スープを作り提供する順番により差があるのかもしれない。
おろし生姜は好みで提供される。二郎のニンニクの位置付けである。
がっつり載っており、直接食べると風味があるのだが、スープに溶かすとスープの風味が強すぎて風味がしない。
薬味なのだから、量を足せるようにテーブルで提供するか、刺激を強めるために微塵切りで提供するなど、もう一工夫欲しい。
セットの餃子だが、6個も付いてくる。中くらいの大きさで、餡は肉、野菜がぎっしり入ってボリュームがある。餡にしっかり味付けしているため、酢やラー油などを付けなくても十分美味しかった。また、餃子のはっきりした味は、タンメンの動物系が少ない点を補ってくれており相性がよい。
六厘舎の系列と言うことで期待しての訪問だったが、『濃厚タンメン』と言うジャンルは個性的で、六厘舎よりも好きな味だった。
また行きたいと思う。
7位
1回
2011/03訪問 2011/03/11
ZOOT@浜松町 特製塩らーめん浜松町に行く予定があったので、夜居酒屋、昼らーめん屋の二毛作店『ZOOT』に行った。
特製塩らーめん(900円)をオーダー。
洋風な店の雰囲気に合わせたのか、丼は底が小さい縦長の形状をしている。オシャレで良いが、麺が窮屈に詰め込まれた感じがして、好かない形状である。
麺は、中太のやや縮れ麺。表面はツルツルしているが、パスタの様な硬さはなく、しなやかなタイプの麺で、食感はモチモチしている。後述の粘度のあるスープと一体感があり、スープを良く持ち上げる。
スープは、鶏白湯で粘度が高いタイプ。濃厚と言うよりクリーミーな感じで、後味はサッパリしている。レモンの薄切り、パセリ、フライガーリックが添えられているため、チキンスープ、ポタージュなど洋風の風合いである。しっかりとした鶏の風味の表面を、それらのスパイスが飾っており、コクがあるのに軽い、個性的なスープとなっている。何かは分からなかったが、スープ上面に餡が載っている。
具は、チャーシュー、海苔、味玉。
チャーシューは、豚バラの煮豚系で箸で持つと崩れてしまうぐらい柔らかい。もう少し歯応えがあった方が好みだが、軽い風合いのスープにはピッタリとマッチしていた。
味玉は、半熟系であるが黄身の中まで浸けだれの味が染みており、仄かな醤油の風味がスープの中で映えていた。
トータルでは、クリーム系パスタの様ならーめんだった。
レモン、パセリなど頭で考えるとすぐ浮かぶトッピングだが、実際に形にして出されて感動した。カップヌードルのチリトマトを初めて食べた時の様な衝撃だ。
個性的なメニューで、すんなり受け入れられるのは、根底の鶏白湯の力だと思う。
最近、この系統の個性派は宣伝狙いみえみえで、一度食べたら十分な店が多い。この店の場合、洋風な店の雰囲気に、『らーめん』と言う料理を当てはめた感じで、どこか気持ちがよい。
他のメニューも食べてみたくなる一杯だった。
8位
1回
2011/04訪問 2011/04/26
麺処福吉@新所沢 磯玉らーめん近くに行く機会があったので後輩が推薦してくれた、新所沢にある『麺処福吉』に行った。
店外のメニューに一番人気と書いてあった、磯玉らーめん(750円)+焼チャーシュー(300円)+替え玉(100円)をオーダー。
麺は、中細のストレート麺。アルデンテのパスタみたいに、ハリがある麺を使用しており、プツプツと噛んだ食感がよい。麺同士の絡まりとは無縁の、パラパラとドライな雰囲気の麺だ。
スープとの相性も良く、サッパリとキレのある仕上がりである。
スープは、鶏白湯に鰹の風味をブレンドしたタブルスープ。
鶏白湯は風味はあるが、粘度は高くなくサッパリしている。鰹の風味を重ねる事で、芳醇なコクのあるスープに仕上がっている。
具は、チャーシュー、味玉、メンマ、ネギ、岩海苔。
チャーシューは、バラ肉で、分厚く切ってあり肉の食感を味わうことができる。食感はふっくらとスープを含んで柔らかく、箸で持ち上げようとすると千切れてしまう。
岩海苔は、魚介系スープの味を陰で支えている。一口目に香るのは鰹のキレのある風味であるが、余韻になって岩海苔の風味が全面に出てくる。その効果で、魚介と鶏ガラの風味が喧嘩をせずに、円やかな印象に収まっているんだと思う。
メンマは、極薄切りされていて、見た目も食感も良くない。もっとごつく切り、飴色のものにすべきだ。
トータルでは、魚介系スープの中で好きなタイプの一杯だった。
醤油、魚介、鶏ガラ、岩海苔の風味がバランスよくまとまり、素材ではない旨味を形成している。
そのため一口一口旨味を感じるが、それが何の食材からのものか区別はなく、ただただ旨味を感じるのだ。その様なバランスの良さがこの店の魅力だと思う。
替え玉だが、固めに茹でられていて麺自体は美味しいが、湯切り云々関係なくスープが薄まってしまっている。いくらコクがあるスープとは言え、替え玉という提供形態に無理がある様だ。
替え玉、メンマの課題はあるものの、かなり完成された一杯だった。
立地は不便だが、どうにかして、また行きたいと思う。
9位
1回
2011/05訪問 2011/05/07
丹行味素@北新横浜 全部のせ野菜タン麺
Uターンの途中、ラーメン博物館にでも寄ろうかと考えていたが、ネット上で評判のいい北新横浜にある丹行味素(タンギョウミソ)に寄ってみた。
外観は、川沿いにある倉庫を改造したと思われる、ワイルドな雰囲気の店だ。
到着すると店主が店仕舞いをしかけていたが、快く店に入れてくれた。
タン麺に関する記事が多かったため、『全部のせ野菜タン麺(950円)』をオーダー。
麺は、平打ちと極太が選べ、平打ちをオーダー。中くらいの太さの平打ち麺で、キメが細かく、しなやかで喉ごしが良い。貼り紙によると、タピオカを練り込んでいるらしい。
スープは、鶏ガラの清湯スープがベース。貼り紙によると、丸鶏から出たスープも使用しているらしい。とてもサッパリとしており、奥からジンワリと鶏の風味、具材の野菜からの自然な風味が香る。塩味は薄目でシャープさは無いが、これらの素材から出た、上質の甘味を感じる。
具は、もやし、キャベツ、ニンジン、ニラ、キクラゲ、豚肉、チャーシュー、味玉。
野菜類は、パリパリと食感が良く、淡麗なスープに、自然の土っぽい風味を加えている。
チャーシューは、肩ロースを使用しており、柔らかく、とてもジューシー。単に柔らかい訳ではなく、弾力がある柔らかさで、噛む度に肉汁が溢れ出し、なかなか美味しい。また、極々淡麗なスープに、はっきりした醤油風味が良いアクセントとなっていた。
味玉は、半熟で味も染みているが、柔らかすぎる。もう少し黄身が固まっていた方が、せっかくのスープを汚さなくていいと思う。
トータルでは、強烈なパンチがあるタイプではないが、優しい鶏の風味と野菜から出る自然な甘味が優しく包み込んでくれる様な味わいである。
麺とスープの絡みはあまり良くないと言うか、麺と具材の立ち位置が同じバランスのため、スープ、具材、麺が一体化している。
極太麺も置いてあるが、平打ちでそう感じるのだから、極太では、スープとの絡みが物足りないであろう。
優しく美味しいスープであるが、後半やはり飽きてしまう。七味唐辛子で風味を加えたが、同じようにガラッと風味を変化させる、柚子や香味油などの薬味となるものが欲しい。
例えば、生姜の風味を効かせた、ワンタンなんかも面白いと思う。
忠実にタンメンをやりながら、スープや具材に拘りをみせるあたり、この店は好きなタイプの店である。もう一杯食べたくなる様な、サッパリした後味も魅力の一つだと思う。
次回は、焦がし味噌を食べに行きたいと思う。
中華そば専門多賀野@荏原中延 特製中華そばA荏原中延にある、中華そば多賀野に初めての訪問。
長蛇の列を予想したが、開店直後と言うこともあり、すんなり入れた。だが、自分の後には10名程度の列になっていた。
店員は四人と多いが、一つ一つ丁寧に作っている様で回転が遅いのである。席に着いてから20分近く待たせるのは遅すぎだが、接客も調理も丁寧だから仕方ない。
暑いが有名な中華そばを食べてみたく、特製中華そばA(900円)+多賀野丼(150円)をオーダー。特製中華そばAとは、チャーシュー、メンマ、海苔増しのことらしい。中華そば専用、塩ラーメン専用の特製トッピングを考えているあたり期待が持てる。
麺は、中くらいの太さのやや縮れ麺。目が詰まっていない軽量な感じで、そばの様に乾いた舌触りをしている。相反して歯触りは、若干モチモチしており、軽量だが食べ応えがある。
スープは、透き通った鶏ガラ魚介スープ。魚介は煮干しと鰹で、バランス良く合わさり、どちらの個性も突出していない。後味でやや煮干しの苦味を舌に感じる。
具は、メンマ、海苔、チャーシュー、味玉。
海苔は三枚、丼を覆う形で載っていたため、撮影に邪魔だったため、取り除いた。
チャーシューは、ロース肉を使用している。若干パサついているが、サックリ噛みきれ、こちらも軽い印象。脂が少なく、味付けも薄味であるため、存在感こそ弱いが淡麗なスープを邪魔しない作りになっている。
味玉は、黄身が半熟ゼラチン状に近いが、若干熱が通り、外側が固まりかかっている。これも計算ずくでスープを汚さないための工夫だろうか。味付けは、スープよりやや濃い味で甘辛く、一品では弱いがスープとバランスがとられている。
メンマは、小さめのものだが、飴色にしっかり味付けされており、食べた時の香りがよい。
トータルでは、全てのパーツのバランスがとられており、ラーメンと言う料理として完成されている。スープを含めて突出した要素はないが欠点がなく、丼まるごと美味しい。バランスのいいラーメンは、いろいろあったが、ここまで整っているのは初めてである。各所で絶賛されているのも納得がいく味だ。
味の丁寧さもさることながら、スタッフの丁寧な接客も素晴らしい。精神論では旨いラーメンにはならないが、丁寧なスタッフの姿勢が感じられる一杯だった。
サイドメニューの多賀野丼は、多賀野版親子丼らしい。温玉、鶏そぼろ、ネギ、鰹節、刻み海苔が載っている。だし醤油をかけて、かき混ぜて食べるのだが、ご飯に対する具材の水分量が絶妙でバランスがよく合わさる。優しい鶏の風味と温玉が合わさり、そぼろの生姜風味と、薬味の風味がしまりを与えて美味しい。サイドメニューでも、そこらのチャーシュー丼とは別格だと思った。
評価は本物、是非また行こうと思う。