take3take3さんが投稿したうな次郎(大阪/大阪天満宮)の口コミ詳細

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うな次郎大阪天満宮、南森町、扇町/うなぎ

1

  • 昼の点数:3.9

    • ¥4,000~¥4,999 / 1人
      • 料理・味 3.9
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/10 訪問

  • 昼の点数:3.9

    • [ 料理・味3.9
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

日々状態の異なるうなぎを理想の形に焼き上げる匠の技術に感服しました!

この日は年に数回あるかないかの月曜以外の平日休み。予定は朝にがっつり走ってがっつりランチの2部構成にしていたのが、あいにくの雨。が、当然、がっつりランチの部は生き残るっ!

食べログで保存していたお店の中で月曜定休のトップチョイスがこのお店。雨の中、車を走らせた。勝手に天神筋橋商店街と思っていたのだが、ナビ頼りでたどり着いたのは、オフィス街。コインパーキングはたくさんあれど、仕事日の真っ昼間、満車が多く、これも当然の報いかとしばし彷徨う。結局ラッキーにもお店直近のパーキングに停められた。

平日休みの特権でお昼のピークを外して直ぐ入店。そのままカウンター席へ案内される。焼き場は座ったところの反対側だったが、目の前にはうなぎ問屋にある重ねるタイプの円形いけすが見える。子供の頃、たまにうなぎ問屋に行くことがあったのでちょっと懐かしい光景だった。

いけすの水温を下げると、うなぎがおとなしくなって捌き易くなるそうだが、お店のHPによると、水温をうなぎが活動する温度にしているとのこと。その分、うなぎが活発で捌くのに技量を要することになるが、身がより良い状態で提供できるという。あの中で元気にしているのだろう。ありがたや、ありがたや。

注文の一番上は、うなぎ一尾半で半身がまむしになるということで興味がそそられたが、さすがに一人では贅沢すぎると、一尾の「うな重(上)」をお願いした。注文が入ってから焼きに入るということで、しばし待って配膳。お盆には、メインのお重を真ん中に、野菜料理の小鉢(何だったか忘失)、奈良漬、う巻き、肝吸いが並ぶ。

そして、いよいよご対面。お重の蓋を開けると、香ばしい芳香とともに蒲焼があらわれた。小ぶりのお重なこともあり、半身2切れが重なり合って下のご飯を覆い尽くす。食べ易さを考えてのことだろう、半身が三等分されている。これは半身そのままでも、より迫力の見栄えとなっただろうと思うと少々残念なところ。タレのつけ焼きをあまり繰り返さないのか、自分のイメージよりは淡い色合いの蒲焼だった。

本来なら三等分の一切れをガブっといく想定だろうが、貧乏性の性分がそれを許さない。さらに半分にしていただいた。

な、なんという食感っ!

関西の地焼きで、がっちりと焼きが入った身の表面と皮の部分は噛み裂くのに抵抗があるが、いざ、その抵抗をガリっと突破すると、その間の身の部分は、まさにクリームのように溶ろけ、香ばしい皮と身の表面とも相まって、うなぎの旨みと脂のコクが口中に拡がった。

蒲焼の淡い色合いとも合致して、タレのサポートは最小限と言っても良いが、うなぎの身の臭みというか雑味というものは一切感じず、潔いと言ってもいいほどうなぎの味わいが楽しめた。

最初の一口は、蒲焼のみだったが、次からタレが沁みたご飯と一緒に食べると、口を開けて少し吸い込むので、蒲焼の香ばしさとタレの風味がさらに感じられて美味しさアップ。が、そうこうしてるとあっという間に半身がなくなった。

ここで冷静さを取り戻すために肝吸いを一口。出汁の美味さでほっこりして宝物の肝をいただく。こちらもクリーンな味わいながら、肝の濃厚さが際立った。うなぎの身の味わいといい、いけすでのうなぎの調整が素晴らしいのだろう。

う巻きをいただくと、出汁の味はほどほどで、代わりにうなぎの風味がだし巻き卵を成立させているようでとてもいい感じ。さらに、所々入ってくる皮の焦げの部分が、異なる風味を醸し出してすこぶる美味しくなる。

では、後半戦に突入だ!ここで登場が机上にある追いタレやミルに入った山椒。

1/12の蒲焼にタレをほんの少し垂らしていただく。焼きの入ってないタレはなんだかフレッシュでいささか甘みの強い風味を供給すると、うなぎの旨味を押し上げるようでとても美味しい。次にミルから極々少量の山椒を足していただくと新たな香りが加わってまた別の完成形となった。

最後は1/6を頬張り、山椒の香りとともにうなぎの旨味を口一杯にして大団円。お重に少し残ったご飯を奈良漬と共にいただいて完食。

お会計の時に、夏はさらに脂が乗って美味しくなるのか尋ねたところ、どうもそんな単純なことではないそうだ。

季節だけでなく、日々、うなぎは脂の乗りなど状態が異なる。そこをお店の理想の蒲焼の形、一つのゴールに向け、焼きの技術で身から余分な脂を落としたり、身や皮目の焼き具合を調整していくとのこと。では我々は、お店それぞれの理想の形をいただいて自分の一番を求めていくということになる。

いやぁ〜、やはり「鰻」は特別な食べものだとの念を深くして、これからも経験を積んでいこうと思った。その意味でも、とても良いお店に巡り会えたのではないかと思う。

2025/11/10 更新

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