昨年から始めた年1回の登山。今年も決行しました。
昨年の焼岳は上高地から上って途中の分岐を左に行くルート。右に行くと西穂高になります
西穂高の方が標高も難易度も高いので、昨年は躊躇しましたが、焼岳山頂から見える西穂高の雄姿は、チャレンジしてみたいと思わせるものがありました
そして1年後の今年秋、西穂高に挑戦しました
上高地~西穂高山荘~西穂高岳までを日帰りでピストンです
難易度が高いので、途中で怖くなったり、天候が微妙だったり、時間的に余裕がなくなったら、無条件で撤退するというルールとしました
※夏山でも滑落などで命を落としたり大けがをする登山客がいるそうです
バスタ新宿から深夜バスで翌朝5時20分に上高地バスセンターに到着
上高地バスセンターから登山口まで15分ほど歩いていよいよスタート
15時のバスのチケットを買ってあるので、それまでに戻るという強行軍
10時山頂でギリギリという計算ですが、マラソンで鍛えた足なら行けるぜ・・、という過信です
◆西穂登山口(5:40~)
まだ暗めの登山道を上っていきます
上高地からのルートは西穂高へのメインルートではないので、他の登山者はほとんどなく、静かなものです。注意するのは熊くらいでしょう
まずは西穂山荘を目指します。山荘までは登山道が整備されており、途中に危険な場所もなく、一眼を首からぶら下げながらの余裕の登山です
しかしこれが、ただひたすら階段状のコースを上がっていくだけなので、かなりきつい。
気温は15度くらいだと思われますが、ペースを上げてきたのですでに汗だくです
1時間40分くらいで到着しましたが、この時点で腿にはかなりの疲労感に見舞われています
◆西穂山荘(7:20~)
山荘から少し上がると風がでてきました。
山頂付近は見えていますが、天候は曇り。青空をバックにした絶景は期待できなさそう
西穂山荘をでて、最初のピークの丸山に向かいます。西穂高山頂までは、13のピークがありますがその一つが丸山
徐々に上りがきつくなってきますが、20分くらいで到着。あっけないものです。写真だけ撮って先を急ぎます
◆丸山(7:40~)
次は独標を目指します。気になるのは風だけですが、標高があがるにつれて次第に強くなってきました。
風は断続的に吹いているので、汗をかいたからは急速に体温を奪われます。ちょっと寒い
丸山から独標までは、石がゴロゴロしているガレ場をすすみます。足を取られるので、歩きにくい。おまけに斜面も急なので、かなりきつい
ガレ場を越えると、次は急峻な岩場。かなりの急斜面で手も使わないと登れませんが、目印がしっかりあって、初心者でもなんとか登れます
◆独標(8:20~)
独標到着で、なんとか最初の目標はクリア。独標への到着が11時を過ぎていたらそのまま下山というルールにしていましたが、目標よりも大幅にり早いので、
天候さえよければ西穂山頂を狙えそうな気もしてきました
独標ですこし休憩して、次の目標はピラミッドピーク。名前はかっこいいが、かなり険しい岩場です。
ここからは落石もありそうな感じでちょっと危険なので、ヘルメットをかぶります
独標から、岩場を一度下りますが、この下りがちょっと怖い。登りよりも下りのほうが怖いですね。
それでも危険地帯はほんのすこしで、あとは景色をみる余裕もあります
上る岩もガイドされているので、上がるのは楽々。下から見ると急な崖っぷちに見えますが、登ってみるとそこまできつくはありません。
◆ピラミッドピーク(8:50~)
ピラミッドピークまでくると、やり遂げた感があります。ピラミッドピークでもすこし休憩。ピラミッドピークを越えると、山頂が近くなってきます
次はチャンピオンピークを目指します。いったん下って、また上がりますが、やはりガレ場は歩きにくい。
岩場を下るところでは、すでに山頂アタックを終えてきたグループをやり過ごすので少し待ち
足場が少ししかないので、すれ違うのも大変です
焦らせないように景色を見ながら休憩しているふりをします
このあたりから風が一層強くなってきました。時折吹いてくる突風にさすがに怖くなってきます
寒さで震えていると、「この先はもっと風が強くて寒いので、気を付けたほうがいい」というアドバイス
◆チャンピオンピーク(9:30~)
稜線の後は岩場を上って、チャンピオンピークに到着
ピラミッドピークからは待ち時間があったので、少し時間がかかってしまいました。
チャンピオンピークまでくると山頂までは後すこし
しかし寒い。軍手をしているとはいえ、すでに手先は悴んで指先に力が入りません(軍手でくるのが無謀だとわかりました)
ここでしばらく震えていると、奥穂高から西穂を縦走してきた単独のベテランさんに声をかけられます
「この先は凄い風で危険だよ、注意しないと危ないよ・・・、上はもっと寒いから軍手だと厳しいね」
山頂を見ると雲がかかって見えなくなっています。
「うーん・・・」、ちょっと考えましたが、手がカチカチに悴んでいる状態で、岩場を上がっていくのは厳しいと判断し、ここで下山決意
まあ、嫁とも危険を感じたら迷わず撤退という約束もしてきたし・・・。悔しいが勇気ある撤退にしよう
すぐに下りるのも癪なので、風があまりあたらない場所を探して、しばらく休憩。
手が悴んで、持ってきたパンの袋が破れないのはワロタ
山頂方面は上っている人もなく、険しい山だけがこちらを見下ろしています。
後150メートルだと考える無理してもいいんですけどね・・・、なんて悪魔がささやきますが、振り払って下山開始
※GPSの計測では2787メートルで、残り120メートルのところまで来ていました
◆西穂山荘(11:00~)
下山を始めると、先を急ぎたくなります。なんせ寒いので、早く暖かくなりたいという一心で
途中の休憩も無しで、一心不乱に下りて11時前には山荘に到着
西穂山荘ではソフトクリームを食べようと思ってましたが、寒さで体が冷え切っていてそれどころではない
だいぶ下りてきたので、気温は上がってきていますが、それでもソフトを食べる気にはなりません
山荘で11時なら余裕で帰りのバスに間に合います。ちなみに山頂アタックしていたら、おそらく山荘に戻ってこれるのは、12時過ぎくらいでしょう。
何もなければバスには間に合ったようです。すこしだけ休憩してそそくさと下山
ここからの下りは、階段状の登山道を下っていくだけ。しかし足はすでに売り切れでガクガク。油断すると足首をとられそうで、慎重に下ります
結局何事も無く12時半には登山口に戻ってきましたが、もう足は疲労の極。登山口から上高地の河童橋まで歩くのもかなりきつい
それでもなんとか歩いて、恒例のビールとソフトクリームを食べて、上高地バスセンターまで移動
ちょっと遅いランチを食べて、休憩していると帰りのバスの時間です
翌日から太ももの激烈な筋肉痛に悩まされました
しかし山頂まで行けなかったのは、ほんと悔しい。いつか制覇してやるぜ、待ってろ西穂