葡萄党幹事長さんのマイ★ベストレストラン 2010

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葡萄党幹事長 (60代後半・男性・東京都) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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昨春奇跡的に一命を取り留め、99%助からない心筋梗塞から社会復帰した今年。主治医の許可を得てワインも復活!!

8月から食べログをはじめて3ヶ月間での「ベストレストラン2010」ですから、千葉にもまだまだ隠れた名店があるものと思います。2011年は、千葉の名店を徹底的に探し出して広く知ってもらえるよう、ワイン探索ともども「のんびり」続けていきたいと思います。何事も「のんびり」が一番です!

マイ★ベストレストラン

1位

トラットリア・アルベロ (みつわ台 / イタリアン、ワインバー)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2013/12訪問 2015/07/13

みつわ台にマリアージュの聖地

ブルゴーニュワインに楽しく合わせるコース料理の数々。飲み頃のブルゴーニュは気分や人数、シチュエーションに応じて、グラスでもボトルでも頼める。合わせる料理は、予算に応じたお任せコースがお勧め。コース料理の価格も、予約時に依頼すれば、6千円以下から1万円以上まで、内容に応じて臨機応変。地元の食材には徹底したこだわりを持つ。野菜は自家農園産か、千葉市内産や県内産のビオ栽培。魚は千葉では知らない人のいない有名な仲買人から直接買い付ける。銚子の金目、御宿の伊勢海老、勝浦の鰹、千倉の黒アワビと枚挙に暇が無い。肉は地元房総産の夏鹿、夏猪や、秋から冬に掛けてのあらゆるジビエ。これらにフランス産、イタリア産の野菜と肉、そして極めつけは、フォアグラ、キャビア、トリュフ。ここはイタリアンでもフレンチでもない、アルベロという名のニューカテゴリー。この店の料理はフィレンツェで修行したシェフの、塩分を控えた優しい味付けと、房総産の海の幸、山の幸を活かす素材重視のコンセプトが良い。自家農園産の野菜もフレッシュで毎回楽しみとなる。

今回のクリスマスは店のボンナターレに捻りを加えた日本料理店仕様。メインは皇室の祝い酒、石田屋と仁左衛門。合わせる料理は煮アワビとカラスミ。こんな素敵なクリスマスメニューは聞いたことがない。客にとっては、まさに最高のクリスマスプレゼント。煮アワビは帆立と合わせてタルターラに。その上にはカラスミと共に最高グレードのキャビアが乗っている。ニューカレドニア産の天使海老や、今やこの店のスペシャリテとなりつつあるリードヴォー料理はマッシュルームのクレスペッレ。魚料理は平鱸、肉料理は広島県産なかやま牛カイミノのステーキ。特にカイノミの火入れの柔らかさが素晴らしい。グリーンペパーソースの軽い味わいも、濃厚なカイノミの味を引き立てている。3種類のドルチェも手間を惜しんでいない。ビジュアルも可愛らしい。日本料理仕様の極め付けは〆の一品。フロマージュに替わって自家製のカラスミが、あたかもフロマージュコンテのようにスライスされて並んでいる。そしてコンテのようなカラスミには石田屋が合わせられる。贅の極み。

昨年のクリスマスでDRCを出してしまった店の今年のサプライズは、何と皇室の祝い酒、福井県黒龍酒造の希少酒、石田屋と仁左衛門と言う飛車角の飲み比べ。こんな贅沢なことが出来る店を他に知らない。姫林檎のフォアグラ詰めにはジャマールのシャンパーニュ。煮アワビと帆立、カラスミ、キャビアに石田屋、仁左衛門。阿波尾鶏には何と、コントラフォンのムルソーシャルム。凄過ぎるラインナップ。メインのカイノミのステーキにジャングリヴォのクロドヴージョ2002年。もう笑いが止まらない。本来この店では、イタリアはもとよりブルゴーニュやボルドーのワインが豊富。国産も揃える。特に飲み頃のバックヴィンテージが、グラスで提供されることも多く、この店の懐の深さは素晴らしい。更に最近のブルゴーニュの充実には目を見張るものがある。千葉では他に類を見ない。コストパフォーマンスも抜群で、ワインで利益を追求しない数少ない店と言える。おまけに素晴らしい日本酒も加わった。

場所は千葉都市モノレールみつわ台駅から徒歩10分。しかし雑木林も多い住宅街の中を通る道は分かり難く、道に迷う人も多い。JR千葉駅からはタクシーで千5百円程度。稲毛駅や西千葉駅からも同様な距離。瀟洒な一戸建の建物は少々年期が入っているが、千葉の郊外の雰囲気にはマッチしている。広い駐車場は、ワインの店らしくない。インテリアは手前のダイニングスペースが濃い茶系ではあるが若干カジュアル。奥の半個室スペースはイタリア調の本格塗り壁と真っ白なテーブルクロスが美しい。ワイン会にはこういったスペースが向いているが、数人しか入れない広さ。


≪今回の料理≫
最高の日本酒に合せるお任せコース 10000円/1人
先付 姫林檎のフォアグラムース詰め
前菜 煮アワビと帆立のタルターラ カラスミとキャビア乗せ
揚物 ニューカレドニア産天使海老のコトレッタ フルーツトマトと青唐辛子ソース
焼物 リドヴォーとマッシュルームのクレスペッレ
凌ぎ 阿波尾鶏とポワロー葱のラグー ホウレン草のトンナレッリ
 フランス産最高級黒トリュフを掛けて
蒸物 平鱸のロールキャベツ仕立て 生ハムのクロカンテと共に
食事 広島県産なかやま牛カイノミのステーキ グリーンペパーソース
水菓子 アルベロのクリスマスケーキ 3種類のドルチェ
〆め 自家製カラスミ

≪今回の日本酒≫
最高の日本酒飲み比べ 5000円/1人
石田屋 純米大吟醸 限定品 黒龍酒造 福井県 90mlグラス
仁左衛門 純米大吟醸 限定品 黒龍酒造 福井県 90mlグラス

≪今回のワイン≫
ボンナターレのお任せコース 5000円/1人
NM CHAMPAGNE E.Jamart & Cie BRUT St-Martin d'Ablois 120mlグラス
2004 MEURSAULT-CHARMES DOMAINE DES CONTES LAFON 120mlグラス
2002 CLOS DE VOUGE DOMAINE JEAN GRIVO 120mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回もズワイ蟹に始まり、最高のリードボー、鴨、アオリ烏賊、四元豚とワインのための秋から冬の食材が並んだ。秋トリュフを支配人がテーブルでふんだんに掛けるパフォーマンスもいつも通り。自家菜園の野菜も、この時期は里芋のフリットが良い出来。シェフの料理も日に日に腕が上がっている。今回もリードボーの火入れの絶妙さに感激する。ぷりっとした見た目通り、リードボーの塊りは滋味深い味わい。蕪のしゃきしゃき感と秋トリュフの香りが、最高に美味しい。飲み頃ど真ん中のブシャールのフラッグシップ、ランファンジェジュと夢のコラボレーション。今回も最高のリードボーに合わせるのは、飲み頃ど真ん中のブルゴーニュの宝。ブルゴーニュ最大級のネゴシアン、ブシャールのドメーヌとしてのフラッグシップ、ランファンジェジュ。イエスキリストの葡萄畑と言う名前に恥じない理想のブルゴーニュ。しかも1998年。香りがダイニング中に広がり、テーブルにある全ての料理を包み込む。これほどの出来のブルゴーニュは早々無い。最高のリードボーと最高のピノノワール。幸せ過ぎて無言となる。

≪過去の料理≫
グラスワインに合わせる支配人にお任せのコース 6000円/1人
アミューズ ズワイ蟹のフリッタータ 野菜のソース
オードブル リードボーと蕪のソテー 秋トリュフ掛け ジャガイモのピュレと共に
オードブル フランス産鴨肉のラグー 自家製パッパルデッレ
ポアソン アオリ烏賊と蕪のソテー 焼いた初物の菜花
ヴィアンド アメリカ産四元豚の低温長時間ロースト オリーブオイルと下敷き野菜のソース
 自家菜園の里芋のフリット
パン 自家製焼き立てのフォカッチャ
デセール アップルパイとアーモンドのアイスクリーム
カフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
お任せのグラスワインのコース 6000円/1人
NM Franciacorta Cuvee BELLAVISTA 120mlグラス
2009 MEURSAULT DOMAINE MICHEL CAILLOT 120mlグラス
1998 VIGNE DE L'ENFANT JESUS DOMAINE BUCHARD PERE & Fils 120mlグラス
Vieux Marc de Champagne Guy Charlemagne 60mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回もプリモの自家製タリアテッレ以外は、ほとんどフレンチのカテゴリー。フォアグラとミンチにした阿波尾鶏を詰めたガレンティーヌが素晴らしい出来。軽い仕上がりのポマールのためのガレンティーヌ。あっさりした阿波尾鶏と滑らかなフォアグラのコンビネーションも感激できる。沖縄県産の車海老を使ったビスクも驚く。甲殻類の香りに心を鷲掴みにされ、南瓜の柔らかい口当たりに癒される。天然真鯛の火入れも全体的に柔らかく、掛けた時間が想像できて、この価格では申し訳なくなる。いつものハウススパークリングに続いては、樽香が仄かに漂うムルソーからスタート。軽いポマールも熟成が進んで飲みやすい。何と言っても今回はドメーヌドラロマネコンティ。久し振りにロマコンのマールで仕上げたが、やはりこれは他の追随を許さぬディジェスティフ。美味し過ぎる。

≪過去の料理≫
グラスワインに合わせるお任せのコース 6000円/1人
アミューズ 茸の一口パイ
オードブル 沖縄県産の車海老と南瓜のビスク
オードブル イタリア産カラスミと秋野菜のタリアテッレ
ポアソン 鹿児島県産天然の真鯛とフランス産生セップ茸 低温長時間の火入れ
ヴィアンド 徳島県産阿波尾鶏のガレンティーヌ フォアグラと鶏肉のミンチ詰め
 低温で蒸してから火入れ プルーンのソース
パン バケット
デセール スイートポテトのタルト
カフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
お任せのグラスワインのコース 6000円/1人
NM Franciacorta Cuvee BELLAVISTA 120mlグラス
2010 MEURSAULT "COEUR DE ROCHES” FREDERIC MAGNIEN 120mlグラス
2011 Chardonnay HAMILTON RUSSELL VINYARDS 120mlグラス
2004 Pommard 1er Cru Les Pezerolles Domaine de MONTILLE 120mlグラス
1986 MARC DE BOURGOGNE DOMAINE DE LA ROMANEE-CONTI 60mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回は秋の料理。初物の松茸は長野県産。夏の名残は房総産のアワビ。いずれも季節感たっぷりの料理が、素材を大切に軽い味付けで出される。松茸と徳島県産スダチが素晴らしい香ばしさ。部屋全体に幸福感と共に秋の香りが広がる。ポテトを纏った長髭のガス海老がフレンチを彷彿とさせる。やはりこの店に既存のカテゴリーは当てはまらない。北海道産の秋刀魚の脂の乗りも最高だが、リードボーのラビオリがより素晴らしい。セイジバターに包まれた粘り強いラビオリ。中身はしっかりした味わいながら塩を抑えた滋味深いリードボー。思い出すだけで涎が出てくる。しかし本日一番は、フォアグラの味が染込んだ仙台牛のヒレ肉。やはりイタリアンではない。ロッシニー風と言いたい。添えられたフランス産のセップ茸、トランペット茸、ジロール茸、ピエブルーも、フォアグラの味わい。なんと言う贅沢か。今回のお任せワインのコース、テーマはドメーヌフェヴレ。96年のニュイサン1erクリュと、99年のジュヴレ1erクリュモアンヌの飲み比べ。露払いはジャドのムルソー。何も言うことはない。おまけに仕上げのディジェスティフはDRCのマールドブルゴーニュ。信じられないお任せコース。

≪過去の料理≫
お任せコース 6000円/1人
アンティパスト 長野県産松茸初物と房総産アワビ 自家製カッペリーニと共に
アンティパスト ポテトを纏った長崎県産髭長ガス海老 蕪のジェレのソースと共に
プリモピアット 北海道産秋刀魚ラグーの自家製トンナレッリ リードボーのラビオリ セイジバターとセイジの葉
セコンドピアット フォアグラと仙台牛のヒレ肉 フランス産4種類の茸と共に セップ茸 トランペット茸 ジロール茸 ピエブルー
自家製フォカッチャ
ドルチェ モンブラン
カッフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
お任せグラスワインのコース 6000円/1人
NM Franciacorta Cuvee BELLAVISTA 120mlグラス
2010 MEURSAULT LOUIS JADOT 120mlグラス
1996 NUITS-ST-GEORGES 1er CRU "AUX CHAIGNOIS” DOMAINE FAIVELEY 120mlグラス
1999 GEVREY-CHAMBERTIN 1er CRU "LA COMBE AUX MOINES DOMAINE FAIVELEY 120mlグラス
1986 MARC DE BOURGOGNE DOMAINE DE LA ROMANEE CONTI 45mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回は夏の旬、愛知県産の天然鮎を使った新メニューがお披露目。燻製にしたチーズ、スカモルツァと生ハムで鮎を3枚に重ねて巻き付け、軽く揚げた上、胡瓜のジュレで仕上げている。鮎のあっさりした、ふんわりと繊細な白身と軽く燻製されたチーズが生ハムの深い味わいと一緒になって、夏の風味を複雑に表現。胡瓜のソースとの組合せも抜群で、夏の美味しさ満喫。鮎に釣られて来たものの、今回のサプライズは千倉産の最高級黒アワビ。鉄鍋で蒸し焼きにされた黒アワビの柔らかで、地味深い味わいは感動的。千葉県産野菜と共に蒸されたアワビ鍋は、千葉の山海の素晴らしい食材のオンパレード。もう一杯お替りがしたくなる美味しさ。今回のワインも飛び抜けている。極めつけは、93年のニュイサンと。99年のヴォーヌロマネ。飲み頃とは、まさにこのこと。露払いはピュリニーとムルソー。ここが千葉であることを忘れる。仕上げのエイジ25のマッカランも涙もの。鮎にムルソー、アワビにヴォーヌロマネ。支配人の掌の上で夢見心地を味わえる。

≪過去の料理≫
お任せブルゴーニュワインのための特別コース 10000円
アミューズ 自家製の鴨ハムとイチジク シェリービネガーソース
前菜 愛知県産の鮎 スカモルツァチーズと生ハム巻き
前菜 ムール貝とセロリのラグー トンナレッリ
自家製パン 夕方焼き立てのバケットとフォカッチャ
魚料理 房総産の最高級黒アワビとその肝の蒸し焼き 房総産の色々野菜と共に
肉料理 千葉県産もち豚の低温ロースト キノコ添え
デザート 大人のパフェ チョコレートアイス スイカのグラニテ パンナコッタ
苺 ブルーベリー ナッツケーキ
カフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
料理に合わせたお任せブルゴーニュワインのコース 6000円
NM CHAMPAGNE DRAPIER CARTE D'OR 120mlグラス
2010 PULIGNY-MONTRACHET FREDERIC MAGNIEN 60mlグラス
2006 Meursault 1er Cru Poruzot-Dessus 60mlグラス
1993 Nuits-Saint-Georges PREMIER CRU Aux Murgers 60mlグラス
1999 Vosne Romanee Jean-Pierre MUGNERET 60mlグラス
2009 MEURSAULT DOMAINE MICHEL CAILLOT 60mlグラス

The MACALLAN 25 30mlグラス
Vieux Marc de Champagne Guy Charlemgne 30mlグラス
Marc de Bourgogne Pierre Mored 30mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回は妻の誕生日のアニバーサリー。各皿に合わせるワインは何れ劣らぬアニバーサリー仕様。千葉にあって、これだけのブルゴーニュをグラスで出せる店が他にあるだろうか。2004年のシュヴィヨンのニュイサンジョルジュが各別の味わい。クロドベーズにヴォーヌロマネルスーショも最高。極め付きは本日の泡。日本初上陸のシャンパーニュ、その1本目とのこと。開いた口が塞がらない。

≪過去の料理≫
お任せのアニバーサリーコース 6000円
アミューズ キャビアとオレンジのカッペリーニ
前菜 勝浦産活き伊勢海老 黒トリュフ乗せ
フォアグラ料理 和牛 地鶏 鶏レバーとフォアグラのパテ そのフォンとバルサミコのソース ピクルスと共に
魚料理 鹿児島産真鯛の低温長時間火入れ バジルソース 芽キャベツ タラの芽 椎茸と共に
ワタリ蟹のホウレン草を練り込んだタリアテッレ
焼き立ての自家製フォカッチャ
ドルチェ リンゴとナッツのキャラメルケーキ
カッフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
アニバーサリーコースの各皿に合わせた記念ワインコース 6000円
2007 CHAMPAGNE DIZY-Terres Rouges Rose JACQUESSON 120mlグラス
日本初上陸の超レアシャンパーニュ
1998 Clos de Beze Domaine Prieure Roch 60mlグラス
グランクリュクラッセ
2004 NUITS-SAINT-GEORGES LES RONCIERES 1er CRU DOMAINE ROBERT CHEVILLON 60mlグラス
シュヴィヨン04は最高の飲み頃
2008 PULIGNY-MONTRACHET LES CORVEES DES VIGNES DOMAINE MAROSLAVAC-LEGER 60mlグラス
2007 VOSNE-ROMANEE 1er CRU LES SUCHOTS Dominique LAURENT 60mlグラス
2000 VINSANTO CASTELLO DI AMA 45mlグラス

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≪過去のレビュー≫
この店の素晴らしいサービスは、特に誕生日や結婚記念日などのサプライズに向いている。緊張のあまり水ばかり飲んでいる男性客に支配人が気がついたというFBの記事を見た。一緒に来た女性客が洗面所に行った時に支配人が男性に理由を聞いたところ、プロポーズをしたいとのこと。支配人が気を利かせてきっかけとなるようなサプライズプレートを出したところ、うまくいきスタッフ一同感動したという内容。この店は客以上にスタッフが客のことを考えているところが素晴らしい。今回はイブの晩のクリスマスディナーが、そのワインのセレクトと共に感動的だった。この日のために用意したというシャトーマルゴー1974年は、このワインが大好きな妻のために開けて貰った。そんな気障なオーダーが似合う、千葉から天国に一番近いレストラン。

≪過去の料理≫
クリスマスイブのディナー
2012 Menu di Natale 8000円
1皿目の前菜 千葉県産 完熟トマトのゼリー ヴィシソワーズのカクテル仕立て フランス産最高グレードのキャビアとマイクロトマト添え
2皿目の前菜 本鮪 中トロのコレッタ 徳島県産阿波尾鶏のソース
3皿目の前菜 オマール海老と地場野菜のヴァポーレ カッポンマーグロ アルベロ風
イタリアンカラー トリコロール タリオリーニ フランス産トリュフの香り
魚料理 天然真鯛とマッシュルームのパイ包み焼き エシャロットのソース
口直し ミントと檸檬のグラニテ
肉料理 熊本県産赤牛のサーロイン イタリア産ポルチーニ茸と赤ワインのソース
ドルチェ コーヒーとマスカルポーネチーズのロールケーキ ノエル仕立て
カッフェ エスプレッソダブル
小菓子

≪過去のワイン≫
NV CHAMPAGNE CARTE D'OR DRAPPIER 1000円/120mlグラス
クリスマスディナーの各皿に合わせたハーフワインのコース 3000円/60mlグラス×4杯
2011 Chardonnay HAMILTON RUSSE VINEYARDS
2007 CLOS-VOUGEOT Grand Cru DOMAINE JEAN-JACQUES CONFURON
2008 CHASSAGNE-MONTRACHET LE BLANCHOTS DESSOUS DOMAINE COFFINET-DUVERNAY
1988 Meursoult 1er Cru Perrieres Selection NICOLAS POTEL

1974 CHATEAU-MARGAUX 70000円/1本
1995 Chateau d'Yquem 5000円/60mlグラス

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≪過去のレビュー≫
新しいパティシエールが入ってからは、ドルチェも充実している。種類はもとより、誕生日、結婚記念日などのアニバーサリーに、サプライズプレートやサプライズケーキを頼める。彼女が心を込めて作ったドルチェに、涙を流して喜ぶ客も後を絶たないと聞く。感激した客からの礼状の束を見せて貰った。

≪過去の料理≫
お任せコース 6000円
パルマ産生ハム 洋梨 パルミジャーノレッジャーノのソース
房総海老のロースト ジャガイモの燻製のピュレ
トリュフを練り込んだ手打ちトンナレッリ
鹿児島県産真鯛のグラモラータ
自家製フォカッチャ
フランス産ホロホロ鶏のコンフィ 白トリュフオイル
4種のチーズリゾット
ドルチェ フランス産栗のモンテビアンコとパンナコッタ バニラジェラート チーズケーキ
カッフェ 珈琲

≪過去のワイン≫
お任せコースの皿に合わせたグラスハーフワインのコース 4000円
NV CHAMPAGNE Ay GRAND CRU BRUT TRADITION GATINOIS 120mlグラス
2010 Vintage GEORIS 60mlグラス
2000 POMMARD 1er CRU "Les Pezerolles” Domaine Potinet-Ampeau 60mlグラス
2010 CHARDONNAY par ESCUDO ROJO 60mlグラス
2008 PARADIGM 60mlグラス
Viognier Vendimia Tardia Vina Santa Marina \ 45mlグラス
FIOR DI GRAPPA GAMBRINUS 45mlグラス
2010 La Fuga Contessa Entellina Chardonnay DONNAFUGATA 45mlグラス

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≪過去の料理≫
お任せコース 5000円
ジャガイモのヴィシソワーズ フォアグラのムース ピエモンテ産サマートリュフがけ
自家製サルシッチャ キャベツのワインビネガーソテー
焼きたてのフォカッチャとバケット
カスピ海産最高級グレードのベルーガキャビアと自家農園産茄子のカッペリーニ
フランス産ウズラのマルサラソース
アムスメロンとグレープフルーツゼリーのスープ仕立て バニラジェラートと共に
エスプレッソ

≪過去のワイン≫
2010 La Fuga Contessa Entellina Chardonnay DONNAFUGATA 120mlグラス
1988 Blagny La Piece sous lebois Robert AMPEAU et Fils 120mlグラス
NV SHAMPAGNE BRUT Cuvee Tradition Christian Etienne 120mlグラス
CASTELLO DI FONTERU GRAPPA DI CHINANTI CLASSICO MAZZEI 45mlグラス

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≪過去の料理≫
お勧めワインに合わせたお任せコース
房総産 黒アワビのソテー
房総産 活き伊勢海老1匹丸ごと 伊勢海老の味噌のソースのスパゲッティ
ウズラの1匹丸ごと ウズラの骨の出汁で煮込んだリゾット詰め
ガトーショコラ
カプチーノ

≪過去のワイン≫
CHAMPAGNE GATINOIS Ay
1999 Poupille
2006 CHASSAGNE-MONTRACHE Premier Cru Clos Saint-Jean DOMAINE RAMONE

≪過去のデュジェスティフ≫
MARC de la Chanpagne DORAPPIER

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≪過去のレビュー≫
千葉で一番のワインサービス、痒い所に手が届くイケメン支配人の気使い。なんと言ってもフィレンツェで修行したイケメンシェフの、とても優しい料理が素晴らしい。取って置きの隠れ家レストラン、トラットリア・アルベロ。JR千葉駅、西千葉駅、稲毛駅、いずれからでもタクシーで1500円くらいの距離。千葉都市モノレール、みつわ台駅からは徒歩10分です。あくまで道に迷わなければだが。本日は妻と2人でランチ。アルベロの支配人の誕生日。彼のファンである妻は、毎年この日にプレゼントを持って食事に行くことにしている。今年も恒例の花束贈呈。泡で乾杯。本日の泡は珍しくカクテル。 

≪過去の料理≫
ワインに合せたお昼のお任せコース 5000円/1人 
ストウッツィキーノ たらの芽とふきのとうのフリット
春が来た。やたら寒いが。たらの芽のほんのりとした苦味が、ふわっとしたフリットになって、春らしく美味しい。 
アンティパスト 尾長鯛のベリーソース
わずかに甘みまで感じるぷりぷりの尾長鯛。生魚が駄目な妻には火入れしてくれている。ベリーのソースがベリーの泡の伴。支配人とシェフのタッグマッチが、今日も素晴らしい。 
アンティパスト 焼きタラバ蟹とホワイトアスパラ
妻の大好物、焼きタラバ。お祝いのお返しでしょうか。これも甘い蟹。あっさりした走りのホワイトアスパラとのハーモニーが心を揺する。
プリモピアット 大根とじゃが芋のポタージュ
大根味とは、何だか不思議な食感と味わい。珍しいズッパ。 
プリモピアット 赤ワインで煮込んだイベリコ豚 ココアを練り込んだタリアテッレ
イベリコ豚がクタクタになるまで煮込まれている。赤ワインで酔っぱらったイベリコ。ココア味、ココア色のタリアテッレに赤ワイン味が絡んで、これは美味しい。熟成ポマールと相性ドンピシャ。イベリコに続く本日のポマールに合せる主役は何か。 
セコンドピアット 牛タンのボリート サルサヴェルテソース
みどりのソースはイタリアンパセリをたっぷり使ったサルサヴェルテ。添えられた緑の野菜たちとの相性も抜群。柔らかく煮込まれた牛タンは、肉の味わいを凝縮したタイプ。美味しい。熟成ポマールにはイベリコの方が合うようではあるが、これは料理単体がイタイアンらしくない美味しさで面白い。これは昼からワインが良く回る。
ドルチェ ブラッドオレンジのシャーベット

本日も平日昼から、美味しく、楽しく、ワインと共に幸せな食事。支配人、祝誕生日。この日この後この店のディナーで結婚記念日を祝った部下が、あまりの美味しさとサービスの気持ち良さに感激。わざわざ千葉支店から丸の内のオフィスまで、素晴らしい店を紹介頂き、妻と2人、感謝の気持ちで一杯と、礼の挨拶に来た。それを聞いた丸の内の部下たちが、みんな、行きたいと言っている。全ては支配人とシェフ、スタッフの力。順次連れて行くので、今後とも宜しく。 

≪過去のワイン≫
カクテル ベリーのスプマンテ
苺の良く合うスプマンテを使っている。誕生会らしいセレクト。本日の赤ワインは何か。
1996 ドメーヌ・ミシェル・ゴノー ポマール・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
さすが、ポマールならミシェル・ゴノーはナンバーワンクラスではないか。熟成飲み頃の1996年。ポマールとは思えぬ、限りなくヴォーヌロマネを感じる濃厚な赤黒色。ほんのり甘みの香りに、深く複雑な赤い果実の味わい。たまらない。
2008 フリードリッヒ・ベッカー シュペートブルグンダー・ブランド・ノワール・アイスワイン
ドイツのDRCと言われているフリードリッヒ・ベッカー醸造所。以前、千葉駅前のイタリアン、エスト!プロッシモでシェフソムリエに奨められたもの。シュペートブルグンダーはドイツのピノ・ノワール。甘い、甘いアイスワインに仕上がっている。かなり秀逸。 
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≪過去のレビュー≫
クリスマス・イブのディナーに妻と2人で。2ヶ月前に予約して、何とかギリギリ取れた。ラッキー。クリスマスの泡は、嬉しいことにアンリ・ジロー。 

≪過去の料理≫
CENA NATALE -クリスマスにあなただけのオリジナルコース- 10000円/1人
アンティパスト ズワイガニとトマトの泡 キャビア添え
ズワイ蟹のボリートでスタート。シャンパーニュに合う。キャビアが美味しい。フランス産の最高のキャビアを、クリスマス用に特別に仕入れたとのこと。素晴らしい。
アンティパスト ホウレン草のズッパ 黒アワビの柔らかスチーム煮込み
ホウレン草と素晴らしく柔らかな黒アワビがソーヴィニヨン・ブランに合う。手間隙掛けて作られたズッパが嬉しい。 
アンティパスト フランス産鴨とフォアグラのオレンジテリーヌ マルサラソース
鴨とフォアグラのテリーヌ。マルサラワインのソースも完璧で美味しい。 
プリモピアット サフランを練りこんだタリアテッレ 和牛テールの赤ワイン煮込みソース
これも美味しい。しかし、そろそろ赤ワインか。本日は最高の熟成ブルゴーニュを用意していると思わせぶりな支配人。なんだろうか。
ドルチェピッコロ バルサミコ酢のグラニテ 
バルサミコの酸っぱさが効いている。 
セコンドピアット 鹿児島県産真鯛のジャガイモ包み焼き ブールノワゼットソース 黒トリュフ掛け
真鯛を包んだジャガイモ。これも美味しい。芋、栗、南瓜好きの妻のための魚料理。感謝、感謝。そしてお待ちかねは妻と2人のクリスマスのために用意して貰った最高のブルゴーニュ。果たして何か。
セコンドピアット 和牛ロースのステーキ 野菜の煮込みソース
今回のクリスマスメニューでは、生に近い和牛を出している。しかし妻のために、我々だけはたっぷり火の入った和牛。生肉の食べられない妻のために、妻の一番好きな火の入れ具合。相変わらず素晴らしい。お客さんごとに、一番合った火の入れ具合など、他のどこのお店でもあり得ない気の使いよう。 
ドルチェ リコッタチーズと林檎のパイ包み焼き ブッシュ・ド・ノエル風
さすがクリスマス。ドルチェもブッッシュ・ド・ノエル風。 
カッフェ エスプレッソダブル 

≪過去のワイン≫
NM アンリ・ジロー シャンパーニュ・エスプリ・ブリュット
400年前にまだシャンパーニュがスティルワインの生産地であったころから、アンリ・ジローはワインを造っていた。今の当主は12代目。日本はまだ江戸の始め。その最もスタンダードなエスプリ。クリスマスらしいセレクション。繊細にして樽の効いた、バニラっぽいシャンパーニュ。いい感じ。
2010 ギャルリエール トゥーレーヌ・サンドリオン
シンデレラのガラスの靴のエチケット。ディズニーフリークの妻のためにわざわざ捜してきてくれたワインとのこと。ソーヴィニヨン・ブランの硬さに若干のシャルドネ。蟹とキャビアのお供。面白いワイン。そういえば、今日は来た時から、BGMがディズニーばかり。まさか妻のために。もちろんです。本日は奥様のクリスマスためにお店をあげて、準備万端、完璧ですよと支配人。満席の他のお客さまに申し訳ない。
1992 ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ ロマネ・サンヴィヴァン
DRCの飲み頃ど真ん中。まさかクリスマスにDRCの飲み頃を探して来てくれるとは思わなかった。今日はもう何も言うことがない。DRCと言えば、先日久しぶりにロマコンを飲んだが、やはりロマコンは別格中の別格、美味し過ぎて言葉が出なかった。ロマネ・サンヴィヴァンはロマコンに比べると、香りも、味わいも、他のヴォーヌ・ロマネで比較できるものもあると思っていたが、飲み頃は想像を超える凄さがある。ちょっと感動する。だからこの店はやめられない。
ディジェスティーヴォ ボナヴェントゥーラ・マスキオ ラ・グラッパ・903・バリック
やたらグラッパの種類の多い店でもある。それはワインとグラッパおたくの支配人の影響のよう。今回も、いつもの903のおたくバージョン。リースリング8割、カベルネ2割で、バリック熟成のグラッパ。濃厚なワインを飲む感触。 
クリスマス・イブに妻と2人、ロマネ・コンティを思わせる最高に飲み頃なワインで過ごすことができた。いつも申し訳ないくらいの素敵なサーブ。こんな店、他にはない。

  • 広島県産なかやま牛カイノミのステーキ グリーンペパーソース
  • 石田屋と仁左衛門 純米大吟醸 限定品 黒龍酒造  2004 MEURSAULT-CHARMES DOMAINE DES CONTES LAFON
  • 煮アワビと帆立のタルターラ カラスミとキャビア乗せ

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2位

ベラ・ルーサ (海浜幕張 / フレンチ、洋食)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999

2023/03訪問 2023/03/20

海浜幕張のクラシカルフレンチ

ホテルザマンハッタンのメインダイニング。白を基調とした南欧風のインテリアが素敵な店。クラシックの基本を大切にしながら、ソースの軽快さや柔らかな火入れなどに新しさやオリジナリティを発揮している。

牛ロースのロティは肉の品質に、コストパフォーマンスの良さを思わせる。脂をほとんど感じない赤身の中の赤身は、しっかりとした火入れにも関わらず、満遍なくふわっと柔らかく、牛肉らしい赤身の美味しさを引き出している。

コースはアミューズ、菊芋のポタージュから始まる。アグー豚のベーコンがカリッと乗っていて、菊芋に合っている。オードブルは静岡産の富士の鶏を、軽い燻製にしている。ワインはシャルドネとマリアージュ。

オマール海老のポアレが、ホテルフレンチのレベルを超えていて美味しい。低温で時間を掛けた火入れが素晴らしい。ホワイトソースとジュドオマールの組み合わせも、柔らかなオマールとぴったり。殻だけ香りがするくらいに炙り、ビジュアル、香り、食感、味わいが、めくるめく美味しさのスパイラルを織りなしている。

乾杯のグラスはハウススパークリングワイン。料理に合わせた白、赤のワインも、ハウスワイン以外に白ならニューワールドのシャルドネ、赤ならボルドーやブルゴーニュの気軽なものなどが用意されている。

食材の選択にこだわりを感じるレベルの高いホテルフレンチ。このあたりでは、インテリアの美しさも、サービスのレベルも、頭ひとつ秀でている。クラシックでありながら、新しさやオリジナリティを感じるバランスの良いフレンチではないだろうか。
千葉で最も信頼できるホテル、「ザ・マンハッタン」。幕張の新都心計画が持ち上がったころ、千葉の老舗旅館では唯一参加を表明した母体。しかしバブル崩壊で経営権は他の独立系に。運営をロイヤルパークホテルグループに委託し、今ではすっかり千葉の顔になっている。そのメインダイニングがこの店。フレンチの形式はオーセンティックで、味わいは多少軽めに寄った今風。ソムリエのレベルもトップクラス。何より店の雰囲気は他の追随を許さぬ完璧なものがある。


場所はJR京葉線の海浜幕張駅から徒歩数分。駅前にあるアウトレットパークの駐車場を超えると道を挟んだ向かい側。潮風を感じる絶好のロケーション。バブル期の若者の聖地を思い出ささせる。今はQVCマリンフィールドへの通り道、すぐ脇。マリーンズファンの聖地。

自由の女神をモチーフにしたホテルの中に入ると、千葉とは思えぬ本格的な設え。天井の低さやホールのソファーの配置はヨーロピアンスタイル。自由の女神も元はフランス。フレンチに力を入れている事が良く分かる。

ホールを越えた先にあるエレベーターで2階に上がると正面。テーブルと椅子にはエントランスのデコレーション。わくわく感を醸成するに十分な豪華さ。インテリアは美しい純白が主体。白い格子の間仕切りや豊富な緑が浮き立つ。素適な柄のカーテンはワインのコルクで止められていて、何とも言えない華麗な雰囲気が漂っている。客に外国人も多く、あたかもパリで食事をしているような錯覚に陥る。


料理は夜も昼もーセンティック。フォアグラと牛ステーキのロッシーニがスペシャリテ。それだけでもすでに長いと言っても過言ではない歴史と、コンセプトの堅さが伝わってくる。地元の契約農家から入れる野菜も自慢。朝採れたばかりの野菜を、信頼する指定農家から直送で仕入れ、その日のメニューに手間をかけて組み込む。その日のポアソンやヴィアンドも地元の食材を大事にする。

今回のヴィアンドはやんばる豚。地元産ではないが、フワフワと言えるくらいの柔らかい食感に感激する。火の入れ方は申し分ない。しっかりした味わいの中にも、塩分を控えた今風の仕上がり。手間の掛かったソースのなせる業か。ロース肉をポアレに、バラ肉をラグーにする、1皿で2種類の調理法というのも素晴らしい。


ワインは最上階バーの支配人を兼務するシェフソムリエのセレクトが素晴らしい。ハウスワインはロイヤルパークホテルオリジナル。コストパフォーマンスの高さに驚く。


≪今回の料理≫

ランチコース ベル 2600円


本日の心温まるスープ スパイシーなビシソワーズ

朝採り野菜を絵画に見立てて特選した畑から直送された野菜


本日の肉料理 やんばる豚のポアレとラグー

パン


デセール 選べる3種のデザートより

珈琲


≪今回のワイン≫

NV BLANC DE BLANCS BRUT POL CLEMENT 4200円/1本


≪過去のレビュー≫


ハロウィーンの10月です!

ハロウィーンが大好きな妻が、ホテル・ザ・マンハッタンからの手紙に反応しました。フレンチの「ベラ・ルーサ」が送る秋の期間限定スペシャルコース!ハロウィーン<NEW>~トリック&トリート~シェフのいたずらデザートを楽しむディナー。早速、妻と2人で行って参りました。

ホテル・ザ・マンハッタンは千葉駅前の自宅から、タクシーで30分、4千円の距離。当日予約でも火曜日のせいか席は取れました。他にお客さんは外国人客3組、カップル3組、OL1組で、8割は埋まっています。

料理は当然「ハロウィーン・ディナー(7,507円・税・サービス料込)」。ワインは「ソムリエ・セレクト・ワインセット(4,290円)」。ベラ・ルーサのソムリエ厳選シャンパーニュ、白ワイン、赤ワインを飲み放題!

これはお得です。シャンパーニュをちょっとおかわりしただけで元が取れます。スタートはソムリエ厳選シャンパーニュから。料理はレンズ豆を濃厚に煮込んだスープからです。流行のレンズ豆は美味しいですねえ。

自家製のパンはやはり流行の白いパンが一緒です。やっぱりモチモチ系は捨てがたいですね。前菜の「晩餐会風」は「彩り野菜と平目のカルパッチョ」。シャンパーニュにドンピシャですねー。あー美味しい。シャンパーニュだけで3杯も飲んでしまいました。飲み放題の元は取れてます。

白ワインイタリアワイン。見るからに濃厚系ですが色合いほどきつくなく、十分飲みやすい方に入りますね。白ワインに合わせてオマール海老。軽く燻製にしたあとポアレにして濃厚なソースで・・・。一見濃厚な白ワインとのマリアージュを堪能。付け合せの舞茸が秋の味覚ですねー。

肉料理は牛肉のソテー。複雑なソースは赤ワインを煮込んだものでしょうか?カリフォルニアのメルローとカベルネ系ブレンド赤ワインに、ちょうど良い一体感になってます。

口休めにソアベが出て本日の主役、ハロウィーン特製デザート。青白い炎をたたえたリキュールと共に登場です!チョコレートのドームに炎で穴が開くと、中から可愛らしいかぼちゃのムースでできた、「ジャック・オー・ランタン君」がこんにちは!

ディズニーランドのハロウィーンを毎年欠かしたことのない、ハロウィーン・フェチの妻は大喜びでした。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

エピセ (京成千葉、千葉中央、千葉 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2012/02訪問 2014/12/15

千葉駅近くのフレンチでブルゴーニュ

千葉駅から徒歩5分という至近。そごう交差点から1本入った路地にお洒落でこじんまりした建物。フランス国旗がたなびいている。千葉では貴重な現代フレンチ、セレナ・デ・ナチュラーレ。シェフはあのブレス鶏を世界に広めたフランスのミシュラン3つ星、ジョルジュ・ブランで4年間も修行していたツワモノ。帰国後、大阪のリーガや東京のオークラを経て、この千葉の地で開業。ありがとうシェフって言いたいくらいに嬉しい店。本日は美味しいディナーとワインのために伺った。この店の料理とシニアソムリエのワインサービスは千葉では秀逸。コースの基本は、アミューズ、オードブル2品、ポアソン、ヴィヤンド、デセール、カフェのセレナ(6,000円)。ポアソンがオマールになる、グルメ(8,000円)の2種類。量が食べられない人向けには、ポアソンかヴィヤンドのどちらかを選ぶ、フルル(4,500円)も用意されている。小食で少ししか食べられないが、種類はちゃんと食べたい、などと予約の電話で細かいお願いができる。すると、大丈夫ですよ。ポーションを少なめにシェアしますので。アレルギー、好き嫌いはと、これも千葉では珍しいくらいに丁寧な対応をしてくれる。奥の個室のテーブルに着くと、2人それぞれ専用に作成された、本日のオーダーメニューが渡されビックリ。そしてその内容で良いかどうか、シニアソムリエが最終確認をしてくれる。この店は予約時に希望を伝えて、あとは全てお任せというのが一番良いと思う。ワインも各皿に合せたお任せが良い。千葉のこの小さな店で、そんなことは無理とは知りつつ。ところがシニアソムリエ、承知いたしましたと、控え目でもしっかりとした口調。まるで家政婦の三田さんのよう。

各皿に合せたグラスワインのデギュスタシオンコース 60ml×5杯
 全てお任せ。まずは泡から。 
NM ルイ・ピカメロ クレマン・ド・ブルゴーニュ ロゼ ブリュット
 ピノ・ノワール100%で限りなく赤に近いロゼ。赤い果実の香りがほんのり。仕入れ値は2千円もしないと思われるウマ安ロゼ。そこそこ辛口でアペリティフには好都合。

アミューズ 自家製野菜のマリネとソシソンセック
 赤く軽く漬けこまれた自家製マリネ。赤い泡の伴。サラミとソーセージの合いの子のようなソシソンセック。濃い味わいで美味しい。

2004 ドメーヌ・デュ・クロ・デ・ロック プイィ・ロシェ モノポール
 何て蜜の味わいなんだろうか。とろ味さえ感じる。新樽が効いている。ブルゴーニュの南端、わずか27haという極小アペラシオン、プイィ・ロシェ。天才醸造家、オリヴィエ・ジルーが10年前にこの地に落ち付き、3haのモノポール、クロ・デ・ロックの畑から、この素晴らしい白ワインを世に送り出しているとのこと。仕入れ値は4千円近くする。それでも価格を遥に上回るパフォーマンスを感じる。熟成ピュリニーに匹敵。シニアソムリエ、素晴らしいセレクト。コストパフォーマンスは申し分ない。どうやらシェフの修行した3つ星、ジョルジュ・ブランがオン・リストしているワインらしい。日本のレストランでも、ポール・ボキューズ以外では滅多に見ない。

オードブル 鹿児島県産あずきはたのマリネ タケイファームの野生ルッコラ サラダホウレン草
 あずきはたのムッチリ食感がたまらない。乗せられた雲丹との相性も素晴らしい。タケイファームのルッコラやサラダホウレン草の全く苦味を感じない繊細な味わいも良い。樽香のいかした白ワインと合い過ぎて怖いくらい。
オードブル 豚肩肉のサラダ仕立て タケイファームの野生ルッコラとサラダホウレン草
 生の魚と雲丹が食べられないと言うと、豚肩肉に替えてくれる。こんがりした素敵な香り。
パン オリーブオイル
 フレンチでも現代的。塩分が駄目なのでありがたい。可愛らしい丸いパンは、自家製のライ麦。このパンは美味しい。

2009 ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
 鴨のフォアグラにはピノ・ノワール。オークセイに居を構える生粋のブルギニオン、新進気鋭の造り手、ソフィーとファブリスのラロンツ夫妻。この2009年は何とファーストヴィンテージ。いきなりブルゴーニュで新人賞に輝いたヴィンテージでもあるとのこと。このACブルゴーニュは仕入れ値も2千5百円くらいのお気軽系とのことらしいが、さすがにちょと還元香が気になる。美味しい自慢の鴨のフォアグラのせいか、温かくプリっとしたクリーミーな広島の焼き牡蠣のせいか。ワインも料理の素材も、それぞれは文句なく美味しいが、このワインとの相性は良くない。

フォアグラ 広島産牡蠣のポアレと鴨のフォアグラ
 温かい焼いた牡蠣もプリっとして美味しいが、鴨のフォアグラが絶品。ソースは軽めで健康的。何て口に合うことか。それにしてもこの赤ではなかったと悔いが残る。お任せしておきながら言うことではないが。
フォアグラ 根菜野菜と鴨のフォアグラのポトフ
 牡蠣が食べられない客のためには、根菜のポトフ。スペシャリテの鴨のフォアグラを、誰もが楽しめる心遣い。 

NM レ・ヴィニュロン・ド・オート・ブルゴーニュ クレマン・ド・ブルゴーニュ シャルドネ ブリュット
 ポアソンには泡。意外性も楽しいセレクション。しかも限りなくシャンパーニュに近いブラン・ド・ブラン。真冬にはちょっときついかもしれないが。オート・ブルゴーニュは新しいアペラシオン。そこの葡萄生産者組合が造る泡。シャンパーニュの畑からは6百メートルしか離れていませんとシニアソムリエ。その話は聞いたことがある。どこかでこのワインは飲んだ。仕入れ値も2千5百円くらいだったと思う。白ワイン用のグラスで泡を飛ばしてポアソンに合せるシニアソムリエ。茸のソースにシャルドネがピッタリ合っている。

ポワソン 長崎県産天然真鯛のポアレ 白ワインのクリームソースで
 柔らかくフワフワの天然真鯛。火入れ加減が素晴らしい。白ワインのソースには、茸の香りとほのかな香草の香りが混ざり合い、ふっくらした白身の真鯛を引きたてている。とにかく美味しい真鯛。

2009 ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル オークセイ・デュレス
 先ほどのテール・ドゥ・ヴェルのオークセイ村名。彼らの本命、住まいのあるオークセイ。古木ばかりの白用シャルドネではなく、赤用ピノ・ノワールで、それでも彼らの拘るかなりの樹齢が期待できる。これは美味しい。素晴らしいピノ。こちらの仕入れ値は5千円はくだらない。それくらいしてもおかしくない味わい。村名とは思えない。オークセイの赤にも関わらず軽さを感じない、何とも言葉の出ない複雑さ。ちょっとビックリする。

ヴィヤンド ヴュルゴー家シャラン鴨のロティ カシスソース
 千葉でちゃんとしたマダム・ビュルゴーのシャラン鴨を食べたのは、シェ松尾くらい。真鯛同様、絶妙な火入れ具合。なんて基本に忠実なシェフ。窒息して充血した濃い赤の柔らかい肉には、全体的にバランス良く熱が分散し、レンズ豆とカシスのソースは、鴨の血と内臓の味わいがする。これぞ真正シャラン鴨の醍醐味。なんて素晴らしい。美味しい赤ワインのオークセイが、グラスの淵にツ~っと涙を流して喜んでいる。
デセール 半生タイプのガトーショコラ
 大好きな濃厚半生ガトーショコラ。文句なし。コルシカ島産の栗のムースがまた美味しい。添えらたバニラアイスも自家製とのこと。
デセール 旭市産純国産玉子のクレームブリュレと焼きリンゴのキャラメリゼ
 驚きはクレームブリュレ好きを憶えていてくれて、デセールまで替えてくれていたこと。凄い気遣いでビックリ仰天。焼いたサンフジ。青森県産の濃厚リンゴのキャラメリゼがまた美味しい。
カフェ 珈琲
プティフール

フレンチにしてこの価格で、このだけの素材を活かした料理は反則。千葉にあっては素晴らし過ぎる。最後に挨拶に来てくれたシェフの腕は本物、次回はカウンターでどうぞともっといろいろ話したそうにお誘い頂いた。了解、次回はカウンターで。2年前に初めて来た時には、テーブルクロスのないビストロスタイル。今はちょっと値段を上げて、全てのテーブルに真っ白なクロスが敷かれている。当時はブルゴーニュの種類も限られていたが、今はブルゴーニュの店。なんという進化。近くのフレンチ、ル・クールも同様ではるが、来る度に良くなっている。嬉しい驚き。千葉にも今の流れのど真ん中を行く現代フレンチが、1軒、また1軒と増えてきた。これからの進化に期待が膨らみっ放しで、目が離せない。

 * * * * * * * * * *

いや、こんなに近くに、こんなに素敵なフレンチがあるなんて、なんて恵まれていることだろうか。千葉に住んで50年、30年前より数々のフレンチを見てきたが、これでもう都内に出る必要はないかもしれない。ワインとともに楽しめる正統派フレンチ。まずはスパークリングから。

2000 ソミュール・ムスー・ブリュット グラス1,000円
 2000年のミレジメが嬉しい限り。

アミューズ 自家製サラミ 自家製のスモークサーモン 蕪のピクルス
 ブリュットでないと合わないラインナップ。生魚が駄目と言うと、スモークサーモンに代わって鶉の詰め物。この細かい心使いに感謝。
前菜1品目 ヴィシソワーズ
 真夏の最後に冷たい泡と冷たいスープ。夏が名残惜しくなる。塩気が少なく美味しい。
前菜2品目 黒むつのカルパッチョ オレンジ風味
 オレンジ味と泡が良く合っている。生が駄目なら、黒むつに代えて豚の自家製スモーク。ありがたい。淡白な燻製になっている。これも美味しい。ここからは赤ワイン。ソムリエの胸には立派な葡萄が。やはりシニア・ソムリエの資格保持者。何故、千葉にこんな凄いソムリエがいるのだろうか。日本ソムリエ協会(JSA)認定のシニア・ソムリエは、ソムリエ資格取得後、3年以上の経験があり、10年以上のサービス経験があって、初めて受験できる超難関資格。千葉なのに凄すぎる。今日の料理に合わせてお奨めをブルゴーニュでお願い。しかし残念ながらブルゴーニュは2種類だけしかない。赤ワインは、ボルドー、カオール、マディラン、フランス全土満遍なく。この料理で良く知らないAOCブルゴーニュでは、あまりにもったいない。村名ではあるが、まだ大御所として有名なコント・スナールで。

2001 ドメーヌ・コント・フィリップ・スナール ボーヌ 10,000円/1本
 ちょっと冷え過ぎているせいか、香りはほんのりと。色はエッジの方が薄茶色に近く熟成感ビンビンで、味わいは酸味が前面に出てしまって、本来の凝縮した果実味は、温度が室温に近づいてきてからになった。30分経過後、美味しく変身。赤ワインに合わせた初めの料理から。

フォアグラ 江戸前穴子と鴨のフォアグラ ポワレ添え バルサミコ酢の香り
 穴子は濃厚、フォアグラはアッサリ系。生臭さの激突は周囲を囲むバルサミコで完全に消し去られている。丁寧な料理。シェフの苦労が滲み出て美味しい。ボーヌも温度上昇とともにドンドン進む。シニア・ソムリエ、シェフも1杯。一緒に飲んで貰う。満席で2人とも忙しそうで1口だけ飲んで貰えた。メインは魚。

ポアソン 真鯛のポワレ プロヴァンサル風と子羊背肉のロースト プロヴァンサル風
 量が食べられないので、片方ずつお願いして半分ずつにシェア。真鯛の味もアッサリしていて赤ワインでもいける。子羊の背骨周りの肉も油が少なく嬉しい限り。お腹一杯で、もう食べられない。しかしワインがまだ残っている。お奨めチーズをほんの一切れ。
フロマージュ ロックホール 300円

デザート好きは、どんなにお腹いっぱいでも食べられるとのこと。

デセール ココナッツのアイスクリーム キュウイのジュレ クレームプリュレ
 3点セット。素晴らしい。ご馳走様。

このコースで4,200円は安すぎてビックリ。ワインは、コント・スナールなら、グラン・クリュでも仕入れ値8,000円くらいはする。村名の店出し価格10,000円は普通の設定。個室だったが、店内の雰囲気は良く伝わってきた。女性客が圧倒的に多い。ちょっと隣との距離が近いのが気にはなる。まあアットホームが売りかもしれない。テーブルクロスやナプキンを止めて、究極のコストダウンで実現できるこの価格。悪くはない。おしぼりのミントの香りもにくい演出。金・土・日は予約で満席で、その他は多少空きがあるとのこと。千葉にこんなに素敵なフレンチがあるなんて正直ビックリした。

  • ヴィヤンド/ヴュルゴー家シャラン鴨のロティ、カシスソース
  • 泡/ルイ・ピカメロ/クレマン・ド・ブルゴーニュ・ロゼ・ブリュット
  • アミューズ/自家製野菜のマリネとソシソンセック

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4位

エスト! プロッシモ (京成千葉、千葉、新千葉 / イタリアン、ダイニングバー、ワインバー)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2013/11訪問 2013/11/29

房総イタリアンで千葉県産野菜尽くし

登戸に開業してから18年が経過した老舗イタリアン。その後、新千葉に移転。1年半前にこの新町に2度目の移転をして一戸建イタリアンに生まれ変わった。今は18周年記念のアニバーサリーイベント開催中。お勧め5種類のグラスワインが1杯500円。850円で4種類のオードブル盛合せが用意され、全て千葉県特産の名品という顔ぶれ。なかなか美味しいイベントとなっている。

18周年記念のオードブルのセットは全て千葉県産。君津市で獲れたイノシシはテリーヌにされている。この田舎風のパテは、本当に田舎の味わいで面白い。噛めば噛むほど房総の野生の味わいとなってくる。横芝で獲れた鴨は、生ハムとなっている。この生ハムはかなり美味しい。スパークリングにも、白にも赤にも良く合う完璧なつまみと言える。18周年記念と言うだけあり、かなりの力作と言えるオードブルの盛合せ。

千葉で開業して人気を博し続ける地元イタリアン。千葉市産や千葉県産のジビエ、野菜に徹底的に拘り、千葉県の千葉県民による千葉県民のためのイタリアンを目指す店。近所にはビール専門店と日本料理店の2店を姉妹店としてオープンさせ、これからが楽しみなレストラングループとなっている。

≪今回の料理≫
18周年記念 千葉の食材おつまみプレート 850円
 君津市産イノシシのテリーヌ
 横芝市産鴨胸肉の自家製生ハム
 旭市金親農園の美味しいプチトマトで作った自家製ドライトマト
 いすみ市いかがわ工房のムチュリチーズ

≪今回のワイン≫
NM MonteBello Spumante Brut Bianco MonteBello 650円/120mlグラス
2012 SOAVE TAMELLINI 700円/120mlグラス

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≪過去のレビュー≫
間もなく移転開業から1年。1、2階に分かれた新形態でのオペレーションも、今やすっかり落ち着き。2階のテーブル席は、ほぼ連日、予約で満席となっている。1階のワインバーも、いつも人気で活気がある。まさに裏千葉の牽引役と言う言葉が似合う一戸建イタリアン。

季節の野菜が素晴らしい。しかもオール千葉県産。千葉市産プチヴェールに印西産ちぢみホウレン草と、今、濃厚味が地元で大人気のトップランナーを惜しげもなく使っている。船橋市産ラディッキオ、佐倉市産の椎茸に、とどめは印西産の4種類の大根。このセレクトに言うことはない。最高の野菜たち。魚も銚子産の金目鯛。肉は柏市産の幻霜ポーク、匝瑳市産卯の花牛がスペシャリテでもある。千葉を大事に思う、原価を考えない仕入れに脱帽。千葉の、千葉による、千葉のための、千葉らしいイタリアン。

ワインは泡が数種類、白、赤が10数種類づつ、全てグラス、カラフェ、ボトルが用意されている。価格はボトルで2千5百円から5千5百円と手の届きやすいものを集め、ディナーにも深夜の利用にも便利。特に深夜利用のお勧めは「グラス用ボトルの飲み切り売り」。残ったグラス用ワインを残量に応じて、5百円から2千円程度で売り切り。「今日は何が残っているか?」、毎日通ってしまう楽しみになる。

場所は以前の新千葉の店から、少し都心になり、千葉駅からは離れる。最近、新規店舗が次々にオープンしている千葉そごうの裏手。通称「裏千葉」。都心にあって一戸建という恵まれた環境。お洒落な外観は新たなランドマーク。1階は3時まで営業するオステリア。30種類のグラスワインが心をくすぐる。2階はランチとディナーのトラットリア。インテリアはワイングラスのシャンデリアや、ボトルでできた吹き抜けシーリングなど、楽しい工夫に溢れている。1階のオステリアがワインバーらしいイタリアンモダンカジュアルで、深夜の疲れた心を癒す。

≪過去の料理≫
お任せコース

いすみ市いかがわチーズ工房産ムチュリと生サルシッチャのクロスティーニ
館山産あんこうのフリット 生海苔の香り
船橋石井農場産ラディッキオのオーブン焼き ニンニクとピスタチオのソース
銚子市産寒ブリのカルパッチョ 印西夢農楽産4種の大根添え
佐倉きのこ園産椎茸とスカモルツァチーズのグラタン
柏市産幻霜ポークの生ハムと千葉市産プチヴェールのホットサラダ
鳩と印西産ちぢみホウレン草のラグーソース タリオリーニ
銚子市産金目鯛と九十九里産地ハマグリ 天羽産菜の花のヴァポーレ
匝瑳市産卯の花牛ヒレ肉の炭火焼
自家製パンとミネラルウォーター

≪過去のワイン≫
FERGHETTINA Franciacorta Brut
2011 CASA D'AMBRA Tenuta FRASSITELLI
2007 Barolo AZELIA

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≪過去のレビュー≫
今年4月11日にグランドオープンした房総イタリアン「エスト!プロッシモ」。新千葉で人気の店からの移転。かつての常連で連日満席。変わらぬ人気を誇っている。千葉市にある自家農園と、千葉県中の契約農家から仕入れる野菜がみずしみずしい。津波で甚大な被害を被った旭市産のマーガレットポークを使ったサルサヴェルデなど郷土支援にも積極的。房総の魚貝はもとより、鹿や猪などのジビエが季節ごとに楽しめる。

料理は野菜、魚介、ジビエなど、千葉県内各所の名産がお奨め。特に千葉市内の自家農園産は面白い野菜を育てている。また、牛、豚などの酪農肉もこだわりの生産者たちと契約している。しかし千葉と言えば何と言っても魚貝。房総産の季節ごとの魚料理はメニューを見るのが楽しみになる。コースはなく、ア・ラ・カルトはいずれも量が多く、3、4人で1皿をシェアするくらいの注文が丁度良い。

≪過去の料理≫
ピアッティーニ 本日の小皿料理 千葉市産なめこのソテー 525円(深夜450円)
ピアッティーニ 本日の小皿料理 千葉市産ズッキーニのマリネ 525円(深夜450円)
いすみ市産いかがわチーズ工房のムチュリと長柄市産みそのクロスティーニ 700円
印西市夢農楽のトマトの焼きカプレーゼ 1,260円
鴨の生ソーセージと香取市産マッシュルームペーストのクリームソースニョッキ 1,890円
旭市産マーガレットポークバラ肉のオーブン焼き ローズマリーのサルサヴェルデ 1,980円
パーネ 本日の自家製パン (チャージとして500円でフリー)
ミネラルウォーター (同上)

≪過去のワイン≫
FERGHETTINA Franciacorta Brut 750円 120mlグラス
2010 Dalila SICILLIA Feudo Arancio 700円 120mlグラス
2003 Valtellina Superiore SASSELLA RISERVA NERA 5,000円 ボトル

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≪移転前のレビュー≫
千葉の高級住宅街、登戸にオープンして10数年。ここ新千葉に越してきてからは、すっかり人気の定着した元祖房総イタリアン。千葉県船橋産や八街産の野菜を、都内や県内の有名レストランに広げた店。千葉駅から至近のため、宴会やパーティーでも人気に。ワイン通のシェフソムリエのワイン教室も人気の要因。シェフの千葉県産ジビエ料理は、地産地消の千葉版、千産千消の称号が似合う。

そして、先月3月30日、この新千葉での歴史に幕を閉じた。

移転先は新町。登戸、新千葉、新町と場所の変遷と共に、店のコンセプト、料理、ワイン、サービスも大きく進化する。新店舗のオープンは4月11日。心待ちにしたい。

≪移転前の料理≫
名残の大多喜産鹿肉のロースト

≪移転前のワイン≫
最後の乾杯 SEKT B.A.PFALZ REISLING BRUT

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≪移転前のレビュー≫
千葉駅西口から徒歩2分。そごう裏手の京成の踏切の角、真っ赤な外観がランドマークとなっているワインの店、房総イタリアン・エスト!プロッシモ。房総産の野菜や肉を使った、元祖千産千消イタリアンでもある。個人的にはワインの店と思っている。このお店のシェフソムリエは千葉では知らない人がいないと言われるワインオタク。自室にDRCの全畑を始め500本を個人所有していた。 

この店では毎月1回、イタリア料理&イタリアワイン教室を初心者向けに開催。会費は泡、白、赤が飲み放題で1人5千円と格安。千葉にワイン文化を広めるのが目的とのことで、妻と次男も通っている。私が顔を出すとソムリエが嫌な顔をするので出席しないことにしている。本日は妻と声優養成所のレッッスンが急遽休講になった長男を連れ3人で。テーブルはいつもの禁煙エリア。キッチンを挟んで向かって左の真紅のテーブルクロスが目立つ部屋になった。喫煙エリアは左の洒落た部屋。カウンターもあり、スタンディングエリアもある。禁煙エリアで喫煙したい人は、こちらのスタンディングか外のカウンターに移動する。 

今日は息子も一緒なので、いつものブルゴーニュではなくガブ飲み系を。「ありますよ。テンプラニーリョではいかがですか?」とソムリエ。それは丁度良い。

2001 ビニコラ・デ・カスティーリア フィンカ・ビエハ・テンプラニーリョ・グラン・レセルバ 4200円/1本
 いい感じに熟成したスペイン。スペイン買うならグラン・レセルバ。ボトルを包む大柄網タイツが色っぽい。アメリカンオークで24ヶ月の熟成後、瓶熟36ヶ月。樽が効いている。まさに濃厚かつ柔らかスパイシー。これにはジビエが合う。 

「もうそのためのお肉が入ってますよ。先日、勝浦の猪なら絶対ヒレ肉と仰られていたので、その隣町、大多喜の猪ヒレ肉を今年一番で仕入れました」とジェネラルマネージャー。この素直さが素敵でもある。妻がこのお店のファンなのは、料理長とこのGMの優しさのため。ちなみに私が好きな理由はソムリエのオタクさ。 

前菜 牡蠣とフレッシュポルチーニのソテー ながら産味噌のクリームソース 1580円
 牡蠣のソテー、牡蠣ソース。これでもかの牡蠣味。牡蠣好きの私と息子にはたまらない。妻には無理。 

前菜 大多喜産 猪の自家製生ハム イチジクのサラダ仕立て 1380円
 ジビエの季節到来。猪の生ハムは美味しい。良く行く勝浦の名産でもある。隣町の大多喜でも有名。本日は大多喜産。濃厚赤ワインに欠かせない。イチジクも柔らかい。うっすらした甘さが何とも言えず、猪と赤ワインに溶けていく。 

前菜 千葉産たっぷり野菜のバーニャカウダ 1260円
 もうすぐ冬。大根の季節。他にも千葉産ばかりが沢山。いつもと違う所で青梗菜。ちょっと変わっている。 

パスタ エスト!特製アラビアータのペンネ 980円
 標準、中辛、激辛から選べる。私は標準でも辛くて食べられない。1/10が妻の口に、残る9/10は息子のお腹へ。「ほんとは激辛がいいんだけど・・・」って、これ標準でもそーとうな辛さ。

肉料理 大多喜産 猪ヒレ肉とイチジク 赤ワインソース 2200円
 待ちに待ったジビエ。この赤ワインのために急遽用意して貰ったヒレ肉。猪はヒレ肉が断然美味しい。全然別物。まだ入りたてホヤホヤで、メニューにさえ載っていない。他のお客さんに申し訳ない。美味しい。熟成なんてなんのそののフレッシュミート。湯気が出ているかのよう。先日、都内のジビエのお店で熟成猪を頂き、あまりの美味しさに感動したが、フレッシュでもヒレとなると別格。十分な味わい。でもちょっと、熟成させてみたい気も。 

パン オリーブオイル付き 300円/2個 妻はパンとワインがあれば生きていける。 

エスト!定番カタラーナ クレームプリュレ風アイスクリーム 530円
 どんなに食べても最後はこれ。息子の大好物。カッチリ固まったアイスの虜。 

カッフェ 珈琲 紅茶 各480円

本日も行き届いたサービスと地元ジビエを堪能。ワインも高いものから安いものまで、希望を言えば何でも出てくるドラエモンのポケットセラー。と言うかドラエモンのポケット・ソムリエ。ほんとはドラエモンと言うより所ジョージにそっくり。楽しい家族ワイン会の場を、スタッフみんなで盛り上げてくれる店。 

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≪移転前のレビュー≫
今回は妻と2人、ワインデートでカウンターを利用。千葉産の新素材がいろいろ入ったとのこと。特に野菜は定期的に店の前の路上で、千葉産野菜の直売会を仕入先の農家が来て行うとのこと。先日第1回を行ったところ、平日にも関わらず、近所の会社や家からランチついでに大勢訪れ、大盛況だったそう。きっかけは、放射能の風評被害。千葉の農家支援のための企画らしい。

前菜 本日の盛合せ3種  950円
 大原産カツオのカルパッチョ 生ハムなど
 千葉産に拘った素材の組合せ。今は他に勝浦産のイナダや保田産黒鯛、銚子産牛肉などが入っていた。

前菜 船橋産<こてらんねぇトマト>とモッツァレッラチーズのカプレーゼ 950円
 船橋あたりの農家の訛りで「こたえられない」美味しいトマトの意味。これは確かにほんのり甘くて美味しいトマト。 

前菜 日替わりライスコロッケ ローズマリーのアラビアータ風味 700円
 日頃私に付き合ってくれて、脂を取らない妻のために、妻の大好きなライスコロッケ。この店は毎日コロッケの中身が替わるので、毎回楽しみ。アラビアータ風味もなかなか良さそう。 

肉料理 旭産芋豚のローマ風オーブン焼き ポルケッタ 890円
 芋豚のオーブン焼きはコストパフォーマンスが高い。津波にやられてしまった旭市復興支援メニューでもある。

パスタ チーズと黒胡椒 カチョ・エ・ペペ 1050円
 あっさりしていて美味しいパスタ。黒胡椒とチーズは良く合う。赤ワインのお供にもちょうどいい。 

チーズ 盛合せ5種 980円
 ミモレット、カマンベール、青カビ、やぎ。バケットもついてこれもお買い得。赤ワインには欠かせない。「今日はお奨めブルゴーニュを4種類ご用意しておりましたが、すでに2種類は出てしまいました」と2本のボトルを持って来てくれたシェフソムリエ。どちらも興味深いが、今日はオーソドックスにジュヴレをいってみることに。 

2004 ドメーヌ・アラン・ビュルケ ジュヴレ・シャンベルタン・ラ・ジャスティス 8000円
飲み頃2004年のジュヴレ。アラン・ビュルケは村名の畑を多く持ち、「本来のジュヴレを取り戻した」ドメーヌと言われている。除草剤を一切使わず、テーブルで徹底して選果、清澄処理も硫黄も酒石酸も使わない、トラディショナルで自然志向の造り手。とにかくおいしい。とてもイタリアンにいるような気がしない。しかし2004年の軽いできのジュヴレに、旭産の芋豚が合う。計算しているとしたら、このソムリエはやはり天才。

飲み比べグラスワイン 4種セット 1500円/45mグラス×4杯 妻が意外にワインを飲めたので。美味しかったからか。もうちょっとワインが飲めそう。この「もっとワインが好きになる-飲み比べセット」っていうのは新しい企画]。いろいろなワインバーでやっている。このお店では初めて。白ワイン4種類か赤ワイン4種類、いずれも500円でお任せワインが飲める。おもしろい。今回は赤ワインで。500mlづつなので妻と飲むと、まさに試飲会の一口づつ。

フェウド・モナチ/プリミティーボ・サレント・ロッソ/2008年 プーリア州/ソムリエ命名「カジュアル・イタリアワイン」 
ジュスティ・ジョバンニ/ラクリマ/2008年 マルケ州/ソムリエ命名「イタリアのベルサイユ」
トッレ・ザンブラ/コッレ・マッジオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ/2006年 アブルッツォ州/ソムリエ命名「ハイコスパワイン」
バンフィ/クムラウデ・サンタンティモ/2007年 トスカーナ州/ソムリエ命名「出木杉 英才」 

ソムリエの命名が洒落ている。グラスに添えられたカードには、その他に葡萄品種、ボディ、甘さ、重さなどの評価が書き込まれ、飲んだ感想も書き込めるようになっている。毎日がワイン教室。これで1500円は、とってもお安い。妻はソムリエが造る何日も寝かせた超熟成サングリアに見入っている。「もう飲めませんが、飲みたいの」。いいです。残していいので。たまには。

自家製カクテル] 熟成サングリア 500円 本当に熟成した色合い。サングリアはこういう色にならないと。千葉では場所柄もあって、すっかり人気の定着したワインと千産千消イタリアンの店が、さらに進化しているところが憎い。ドラッカー言うところの「イノベーションと成長のマネジメント」を地で行っているかのよう。

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≪移転前のレビュー≫
妻と震災でバイトが当分休みの長男を連れて3人で伺った。昨夜は我々を含めた当日予約のお客さんを中心に、個人のお客さんでほぼ満席。震災以来、すでに4回の計画停電に見舞われた千葉駅周辺。いずれの最中も蝋燭で営業を継続した「エスト!プロッシモ」のド根性が、客達に伝わった模様。この震災以降、1週間で450人のキャンセルがあったとのこと。連日ほぼ満席の予約状況から、一昨日までガラガラに。それが昨日はほぼ満席。「頑張れば報われる」とは良く言ったも。 

新メニューも地震の被害の多かった香取産の食材を多く使っている。千葉でも茨城寄りの香取などは液状化を始め、結構な被害が出ているので、被災農家支援のためにもどんどん使って欲しいもの。まずはいつもの通り泡から。
 
モンテベッロ/スプマンテ・ブリュット/NV 泡に合わせて、料理のスタート。 

大原産スズキと千葉産さつまいものパリパリソテー(1,680円)
 美味しいスズキの皮の周りにさつまいもが巻かれパリパリに。柔らかくて臭みの無い大原のスズキを一緒に口に入れると、何とも言えない味わい。 

仔牛ロースとドライトマトのカツレツ 自家菜園ローズマリーのサルサヴェルデ(2,200円)
 中に包まれたドライトマトと仔牛の柔らかい肉をギュッと丸めた食感。ハーブの香り、緑野菜、ニンニクの味がする特製サルサヴェルデソース。自家菜園の野菜は何が多いのか。シュフもイタイア帰りでちょっと一ひねり入るようになった。 

日替わりコロッケ 合挽肉と香取産ホウレン草のドライカレーコロッケ(1,050円/3ケ)
 チーズの掛かったカレー味のほかほかコロッケが美味しい。 

ドメーヌ・モーリス・ガヴィネ/シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード/2001年 合せせるのはシェフ特製の肉料理。 

肉料理 豚バラ肉のスモークと香取産ブラウンマッシュルーム ルッコラ ペコリーノロマーノ

ピッツァ パルミジャーノのピッザ(1,350円)
 これはこの濃厚な茸が香るシャンボールにピッタリで、滅茶苦茶美味しかった。マリアージュとはまさにこのこと。
 
ドルチェ カタラーナ(530円)
 妻と息子の仕上げはドルチェとカッフェ。 

毎日のように計画停電がある千葉。この:絶対に休まない店のおかげで、家の電気を消して歩いて来れる近所のお店の素晴らしさを再認識している。食材を買いに走る必要が全くないありがたさ。

  • 18周年記念 千葉の食材おつまみプレート 850円
           君津市産イノシシのテリーヌ
  • 18周年記念 千葉の食材おつまみプレート 850円
          横芝市産鴨胸肉の自家製生ハム
  • 18周年記念 千葉の食材おつまみプレート 850円
          旭市金親農園の美味しいプチトマトで作った自家製ドライトマト

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5位

ゴッサム (千葉中央、市役所前、葭川公園 / ダイニングバー、ワインバー、ビストロ)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2023/02訪問 2023/02/26

千葉中央の絶品フレンチ

日本やフランス、イタリアなどの食材を縦横無尽に使いこなす、フランスで修行した本格フレンチを得意とするシェフと、魚介に精通する目利きのソムリエの店。客の顔を思い浮かべながら、仕入れの段階から1人1人の客に寄り添う思い入れが素晴らしい。

今回は来るたびに変わる蟹料理の新たなバリエーション、香箱蟹のグラタン。見事に和の食材を洋に溶け込ませる、オリジナリティが良い。香箱蟹の内子の凝縮された旨味と、外子の食感が活きている。

お任せコースはウニとコンソメジュレのカクテルから始まる。銀座のクラシックフレンチなら、欠かせない絶対的なアイテム。この価格で、これだけの手間を掛けることが信じられない。

南瓜の冷製ポタージュにはミルクの泡が乗っている。寒鰤のポアレの柔らかさと、旨みを逃さない火入れが完璧。リドヴォのソテーも文句なしの美味しさ。

合わせるワインはジュラのクレマンという、知る人ぞ知るレアな泡。ウニとのマリアージュに感激する。白もレアな作り手のブルゴーニュシャルドネ。赤はサントネーがリドヴォのとも。

1人1人の客に寄り添う思いやりのシェフによる、本場フランスのオーソドックスを極めた上でのオリジナリティが素晴らしい。魚介の目利きで有名なソムリエのワインペアリングも素晴らしく、千葉ナンバーワンフレンチの称号は伊達ではないと思える。
フランスで本格的に修行をしたシェフは千葉では貴重な存在。ワインバーと言うにはあまりに素晴らしいコース料理を作る実力を持つシェフが、普段は気軽なワインのお供をビストロのように供する。お洒落で雰囲気の良いバーの設えと、パスタなどの軽い食事を、イタリアンのように気分も軽く楽しめる店。

しかし、この店の真髄はやはり、フランス各地の技術を如何なく発揮するシュフのお任せコース。一見さんには出さないという徹底ぶりも、料理に賭けるシェフの情熱が伺え、好感が持てる。シェフが好みを把握できた客にのみ、数日前の予約で可能なコース。予約時に希望と予算を告げると、その客のためだけの食材探しからシェフの料理は始まる。


場所は千葉中央駅から海側にまっすぐ。人気のフレンチ「ル・クール」のすぐ近く。住宅街の中層マンション1階というロケーション。道路沿いには、バーなどが住宅地の間に点在するエリア。

道路からセットバックしたマンションは、空いた空間を植栽で彩り、喫煙スペースのテラスとしても有効利用している。千葉らしくない見るからにお洒落なアプローチも、エントランスのファサードも特別感を演出するに十分。

ピンクのテーブルクロスとダークブラウンの木部は、照度を落とした照明と共に、シックで色気のある大人のインテリア。バーとしても完璧。入口からバーカウンターが続き、その背中側のスペースがテーブル席。奥が3テーブルほどの半個室と、空間もビストロそのもの。


料理はア・ラ・カルト。シャラン鴨のコンフィは、マダム・ビュルゴーの窒息鴨を千葉で初めて紹介したシェフの、かつてのスペシャリテ。野菜もフランス産やイタリア産、千葉県産や千葉市産の珍しいものを、その日、その日の仕入れの状況によって揃える拘り。特に星型の切り口をした四角豆をシェフは好んで使う。

シュフのお任せコースは、シェフが好みを把握した客にのみ供するメニュー。一見さんには、その好みや、料理、ワインとの相性が分からないので、コース料理は出さない。何度も通って相互理解のできた客が、1週間以上前の予約時に希望と予算を告げると、何日も前から食材探しが始まる。季節に合わせて、その客だけに供する食材と料理。各皿に合わせるワインをイメージして作る皿の数々は感動的ですらある。


ワインはブルゴーニュやボルドーを揃える。コストパフォーマンスを考えたイタリアワインも多い。器用なシェフの料理に合うワインをセレクトするのはマネジャー兼ソムリエ。豊かな経験から、このエリアの客の好みを熟知。選んだ料理の内容に応じて、多彩なセレクトをしてくれる。マネジャーはバーテンダーとしても長い経験を持つ。

ブルゴーニュは、新進気鋭の有名どころや、誰でも知る大手ネゴシアンなど、大衆受けする造り手がバリエーション。いかにも千葉らしいとも言えるが、つぼを抑えている。


トータルでもパフォーマンスは千葉県随一。ワインバーにしてビストロやフレンチとしての料理の実力に秀で、ブルゴーニュも豊富。文句のない店。ただし、カードは使えないので注意が必要。もっとも、料理もワインも買い得価格で、カードを必要としない値付ではある。


≪今回の料理≫

シュフのお任せコース(1週間以上前の予約かつシュフが好みを把握した客のみに対応) 5000円 サービス料10%別


アミューズ シチリア産人参のピュレ ブイヤベースのジュレ フレッシュキャビア乗せ

オードブル 北海道産ウニのフラン コンソメのジュレ 沖縄県産海葡萄と生ウニ添え


オードブル フォアグラのテリーヌ 和梨と千葉市産野菜のサラダ仕立て

オードブル 稚鮎の蕎麦粉フリット 焼き茄子のフォンダン 揚げたフヌイユ乗せ


オードブル 鴨のスモーク 四角豆

自家製ブリオッシュ


ポアソン オマール海老の爪 クスクスのオマールコラーユ茹で オマールのソース

千葉県産芋豚のリエット バケットと共に


ヴィアンド 仙台牛ハラミのバベットステーキ エシャロットソース 紫芋と千葉市産インゲン豆 旬のアーティーチョーク

自家製ライ麦パン


デセール 紅茶のクレームブリュレ

プティフール 自家製マカロン サクランボ


≪今回のワイン≫

お任せグラスワインのコース 2500円 サービス料10%別


CHARMAT BRUT Blanc de Blancs Caves de Valmer 120mlグラス

2011 COTEAX BOURGUIGNONS Blanc LOUIS JADOT 120mlグラス

2006 TORRE DELLE GRAZIE BRUNELLO DI MONTALCINO VENDEMMIA 120mlグラス

BAILEYS au Lait ディジェスティフ


≪過去のレビュー≫

千葉中央駅からR357に向かいグリーンベルトに平行した左手の道。住宅街のマンション1階に、千葉とは思えぬ素敵なワインバーがあります。ブルゴーニュ、ボルドーも豊富、フランス料理でワイン三昧のお店「ゴッサム」。 

本日は、すぐ近くのフレンチ「ル・クール」でオフ会。6人でワインと食事後、姫たちはお帰りに・・・。残った男3人、とってもいい調子で2次会です! 

こちらのシェフによるフランス仕込み料理の数々は、見事というしかない素材の選択とその活かし方です。しかし、さすがに今日はもう入りませんね~。ディジェスティフを1、2杯が限度です。するとシェフ、「分かりました。今、丁度食べごろになったチーズがありますので、組合わせてきます。それと、あとは・・・」。さあ、何が出てくるのでしょう? 

ディジェスティフは「カルヴァドス」を頼みました。お腹一杯の食後酒には、これに限りますねー。うっま~♪ 

出て来たフロマージュは「熟成チーズ6種の盛合せ」。どれも食べごろど真ん中!塩分が気になるので、ほんのちょっとずつ味見です。やっぱり「熟成シェーブル」が一番ですね~。先日、山羊鍋を食べてきましたが、乳も山羊がうまい(笑)!「熟成ウォッシュ」もトロトロです。ほんとに食べごろばかりですね!素晴らしい~。 

そしてもう1品は・・・、何とデセール、いやプチフールです。きついお酒に合うおつまみとして、シェフ特製のちっちゃいマカロンと苺。おっ!自家製マカロン、美味っしい~♪ 

相変わらず懐の深いシェフ。素敵です。


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息子達と一緒に行こうと誘いましたが、「たまには夫婦2人でデートしてくれば~」と送り出され、2人で行って来ました。久し振りのゴッサム。知らないうちにスタッフが一人増え、サービスはまた一段と快適になってました。 

お店に入ると本日金曜日は満席。念のため予約しておいて良かったです。お忙しいのに、シュフがお出迎え。「今日はお任せ頂けると、いい食材が入ってますので・・・」。無口なシェフですが、妻は絶対の信頼を置いています。お任せ致します~(笑)。 


まずは例によって泡から。

/「カーブ・ド・ヴァルメール/シャルマ・ブリュット・ブランド・ブラン/NV(700円/グラス)」/このお店のハウス・スパークリングはヴァルメール。シャルマ方式もすでにフランスで100年以上の歴史があります。肌理の細かい泡と薄いシャンパンゴールドの色調。酸味のはっきりした無茶苦茶コスパのいいスパークリングですね~♪ 


料理はシェフにお任せです。

オードブル/「カナダ産オマール海老のコンソメ・ジュレ、ズワイ蟹添え」/カクテルグラスの底から「オマールのすり身のムース」、「オマールのコンソメのジュレ」、「ズワイ蟹」の順に3色。妻の好物、甲殻類攻めです。「奥様の好きな物から始めさせて頂きました」とシェフ。奥様、もう無言で涙ぐんでおります・・・。美味しい~。泡にも赤ワインにも合う万能カクテル。シェフ、天才!! 


赤ワイン/「ルイ・ジャド/ブルゴーニュ・クーヴァン・デ・ジャコバン/2007年(4,800円/1本)」/いつの間にかこのお店もブルゴーニュが中心になっちゃいました。千葉のフレンチがすっかり変わって来たのは嬉しい限りです!ジャドの一番お安いジャコヴァンですが、お安いピノの代表格ですから、こうやってあちこちに置かれるようになっただけでも、千葉ワインラヴァーには感激です☆ 

仕入れ値2千円程度のお気軽ブルゴーニュですが、飲みやすいことこの上ありません。原価率は4割。まあまあですよね♪ 


デギュスタシオン/「本日の5種前菜盛合せ」/「自家製クリームチーズ」、「ミンク鯨のお刺身」、「豚ロースのロースト」、「鴨の燻製」、「ラタトゥーユ」/自家製クリームチーズはスパイシー系。添えられたバケットのスライスで泡のお供。ミンク鯨が、とてつもなく美味しいです!生の肉が食べられない妻のために、初めから妻の分だけクスクスを塗して火入れしてあります。何と言う気遣い! 

鴨の燻製も柔らかくて、どれほど手間を掛けているかを感じさせます。ラタトゥーユに至っては、もう天下一品。柔らか~で優しい味わい。これは凄いとしか言いようがありません! 

オードブル/「生セップ茸と山栗のポアレ、マデラソース」/フランスから入りたてのセップ茸。そのものを見せてくれました。結構おでぶちゃんな茸ですねー(笑)。イタリアンならフレッシュ・ポルチ-ニと呼ばれてます。フレンチで言うセップ茸の方がしっくり来るのブルゴーニュ好きのサガでしょうかねー。。。 

秋の味覚満喫。千葉産のシメジ、舞茸などと合わせ、マデラ酒とバターのソースで頂きます。おいっし~(涙)。 

ヴィヤンド/「シャラン鴨のコンフィ、温サラダ添え」/このお店は、昔から本物シャラン鴨しか出しません。素材への拘りは、千葉に在っては脅威的。超お奨めの一品。やわやわの鴨肉。大満足。添えられた紫芋や茹で落花生なども素晴らしい。文句の付けようがありません。 

デセール/「洋梨のソルベ」/洋梨と洋梨ソルベのコンビ。洋梨自体がとっても甘い。こんなに美味しい洋梨はそうそうありません。「洋梨は西洋梨と呼ぶようにしております。何か自分のことのようで侘しいと言うお客様がいるので・・・」と無口なシェフの精一杯のジョーク。いいんんです。美味しい料理を作れる人は、余計な神経を使わないでください(笑)! 

カフェ/「珈琲

プティフール/「バニラで香りを付けた栗の渋皮煮」/甘みのないシンプルな栗。見た目のマロングラッセ風とは対極です。「ハードリカー好きなお客様のために作りました」とシェフ。もう涙、涙が止まりません! 


こんなに素敵な、優しい洗練されたフレンチを肴にブルゴーニュを飲めるお店は、千葉には2、3軒しかありません。久し振りにお邪魔したのが、ただただ悔やまれます。

次は1、2週間と空けずに来ますよー。夫婦2人、水入らずのデートに送り出してくれた息子たちを連れて! 


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千葉とは思えぬ素敵なご近所ワインバー、「ゴッサム」。千葉フレンチ一番人気「ル・クール」の並びです。妻と長男、3人で伺いました。 

毎日の仕入れ状況に応じてメニューが変わるところが楽しみなお店。この震災の影響が懸念されましたが、シャラン鴨やイベリコ豚には、今のところ関係がないようです。アスパラや新ジャガイモなど、野菜も豊富にあるとのこと。あとは消費する側の問題ですね・・・。 

まずは泡から。今日はいつものイタリアとは違いますね!フランスのヴァン・ムスー。でもシャルマ方式のブラン・ド・ブラン。 

☆「カーブ・ド・ヴァルメール/シャルマ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン/NV」/原価は2千円を切る安ウマ系ワインですが、なかなか切れのある美味しい泡です。香りも春のフレッシュ感!コクもあります。 

パンもフレンチです。料理もイタリア的ではないお味が特徴。シェフがフランスで修行して来た関係で、パスタはありますが、料理には一貫してフレンチの香りが・・・(☆^)! 

★「イベリコ豚ソーセージと新ジャガイモのハーブソテー(650円)」/このハーブの香りに代表されるような料理の優しさが、妻がここを大好きになった理由の一つです。

★「2種アスパラのソテー(1,260円)」/生アスパラは美味しいです!シェフの野菜への拘りは相当なもの。いつも楽しい、新しい野菜が入っていて、野菜料理が一番楽しみ。 

★「小海老のアヒージョ(850円)」/大きな小海老!?プリプリです。これも味付けが優しい塩分控えめ。 

今日は良いブルゴーニュはありますか?店長、「いくつかありますよー。でもニコラ・ポテルのV.Vがコスパが良いのでは・・・」とのこと。お奨めは断りません。 

☆「ニコラ・ポテル/コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・V.V/2006年(6,500円/ボトル)」/さすが古木のみから採れる葡萄で造るV.V、ACヴィラージュとは言え、なかなか良いではないですかー。ニコラ・ポテルは初めてですが、人気があるだけあって美味しいですねえ。シャラン鴨に合います(^^)v 

★「シャラン鴨フィレ肉のポアレ、ソースマンゴー(2,640円)」/シャラン鴨ブームの前からシャラン鴨に拘っていたシェフ。「シャラン産の鴨ではなく、ちゃんとしたシャラン鴨ブランドに拘っています。「でも流行っちゃったんで、もう止めようかなあと思っています」と以前言ってましたが、やっぱりこの皮の下のコラーゲンは手放せないようですね(☆^)/

★「カニとパルミジャーノのリゾット(1,590円)」/妻の大好物はカニとチーズ。これは外せないメニューです。アルデンテのリゾット。あまり濃い味付けではありませんが、じっくり噛み締めて味わえる素敵なリゾット。美味しいー☆! 

★「フォンダンショコラ(630円)」/ドルチェも日替わりで2、3種類あります。バニラジェラートが添えられたフォンダンショコラ。もういい年の長男の好物です。ワイン飲みながら甘くない!? 

バーのインテリアですが、白とピンクのクロスでしっかりフレンチ的なイタリアンで食事ができ、イタリアワインがメインですがブルゴーニュもいろいろ揃うワインバー。最高ですね☆! 


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金曜の夜なので心配しましたが、当日予約でも席が取れました。良かった。妻と2人で久々のワインバーデート♡。優しい料理が大好きな「ゴッサム」です。 

スパークリングはイタリアです。「キュヴェ・ヴァルド・エクストラ・ドライ/NV」。泡が強いタイプ。

その手は桑名の焼き蛤を合せてみましょう!前菜に「桑名のハマグリの炭火焼き(590円)」。シェフが出て来て、「今や江戸前と同じ種類の背の高い蛤は桑名と長崎しか取れません」と強調してました。ふわふわでジューシー、ジワーっと汁が・・・、

美味しーい(^^)。 

赤に合せるメインは羊でいきましょう!「子羊ロースのグリル、マスタードソース(1,920円)」。これは見た目も素敵な盛付。骨付きは良く食べますが、このロース肉の分厚く切った輪切りが、柔らかくて、生臭さが全くなく、滅茶苦茶美味しかったです。 

ヴァンサン・ジラルダン/ブルゴーニュ・キュヴェ・サン・ヴァンサン/2007年(6、000円/1本)」。ソムリエ店長、「ちょっとまだ早いんですが・・・。飲んでみましたが美味しいのは間違いありません!」とのことです。それください! 

温度が室温に近着くにつれ、いい感じの飲み口に変化して参りました。ジラルダンのピノの味わいってこんな感じ?最近のブルは、本当に早飲みできちゃいますねー。 

会話も食事も弾みます! 

サラダは、「緑のリーフサラダ」。シェフの拘り野菜は、手抜きがありません。さらに、「プレーンオムレツ、ゲランド粗塩添え」。塩とスパイスがお皿の周りに綺麗に振られています。塩も美味しいと妻が喜んでいました。 

阿波尾鶏のラグーソースパスタ(1,380円)」。一緒に炒められたホウレン草に似た野菜は何?こりゃ旨い!このパスタ、同じようなものを以前、「トラットリア・アルベロ」で頂きました。いずれ劣らぬ秀逸な味わいです。 

妻の仕上げは「マンゴーケーキ」。シェフからサービス、「小菓子/チョコレート」まで付いてきちゃいました。美味しいワインに優しい料理。今日も大満足でした!! 

  • (説明なし)
  • (説明なし)
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6位

ル・クール (千葉中央、市役所前、京成千葉 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2012/01訪問 2014/12/27

房総の幸を活かす多彩な皿はコスパ抜群

房総の幸を中心にジビエなど季節の素材に拘った美味しいフレンチ。実直なシェフと可愛らしいマダムの対応もさることながら、人気の理由は驚愕のコストパフォーマンス。来る度にシェフの研究心が伺われる新しいメニューとお安いブルゴーニュが楽しみ。常に進化を続ける、千葉フレンチ一番人気ル・クール。本日は、地元千葉の食べるの大好き軍団新年会、第2回うめばら会にお呼びがかかった。素晴らしい方々全部で6人の新年会。うめばら会長、素敵な企画をありがとう。千葉の新年も泡で明けていく。

NM シャルル・バイィ ブラン・ド・ブラン・ブリュット 3,990円/1本
ヴァン・ムスーで、とても飲みやすい軽めの泡。それでもやや酸味が強く、インパクトがある。真冬にブラン・ド・ブランのシャルドネ100%はちょっと何であるが、きりっとした1年を期待して乾杯。仕入れ値は千円ちょっと思われ、この価格はグラスの洗い代にしかならないかもしれない。

ディナー・コース 5,250円 税サービス料込 
アミューズ オリーブマリネ
 軽いつけ方は泡の伴。
アミューズ ブータンノワールのタルティーヌ
 前のメニューにあったタルト仕立てのアミューズバージョン。だんだん引き出しが増えている。
アミューズ 豚のリエット
 泡とパンの伴のリエット。 
パン 2種類 

2010 ドメーヌ・ベルナール・モロー ブルゴーニュ・シャルドネ 4,500円/1本
 シャサーニュの多いベルナール・モロー。畑はピュレニーとの境界上。このACブルゴーニュは、特級畑バタール・モンラッシェに接するシャサーニュ1級畑の若木を使ったもの。年に40樽しかできない超稀少ブル。コスパ抜群のある意味垂涎ワイン。シャサーニュらしいササクレたクリーミーさとわずかな蜂蜜。素晴らしいと言うか面白い。滑らかなシャサーニュ。これは限りなくピュリニー。仕入れ値は2千円以上はすると思われる。原価率5割は素晴らしく良心的で、相変わらずのサービス価格が嬉しい。

オードブル 三重県産サバの自家製スモーク
オードブル ほろほろ鶏とフォアグラのパテ・アンクルート
 これは美味しい。赤ワインが欲しい。
オードブル 勝浦産鹿のコンソメで作ったオニオングラタンスープ
 勝浦の鹿の香り。もう我慢できない。赤ワインをスープに合わせてみることに。勝浦の鹿の香りに合う赤ワイン。

2007 ドメーヌ・ミシェル・マニャン ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 5,000円/1本
ミシェル・マニャンは大好きなドメーヌ。息子のフレデリック・マニャンが跡をついでも、ドメーヌものはミシェルの名を使っていて、フレデリックのネゴスものと使い分けているので有名。やはりACブルの軽さは否めないが、かすかな樽の効き具合がたまらない。フランソワ・フレールがDRCだけのために造る特別な樽を、DRC以外で唯一マニャンが買っているとのこと。ロマコンの樽香に思いを馳せるワイン。ロマンを感じる。樽の効いたピノはジビエにも合う。もちろん仔羊にも。何よりソース次第で、魚でも合うと言うのが軽めのピノの魅力。仕入れ値は3千円近くすると思われる。この店のブルゴーニュは高くなるほど原価率が良心的になる素晴らしい値付け。

ポアソン 大分産ヤガラのポアレ ソースブイヤベース
あの口のながいヤガラ。以前イタリアンのアルベロで、あのながい顔を見ながら食べ、姿形のグロっぽさと味わいの柔らかさに驚いたが、この店でもふわふわの白身と皮の焦げ具合が絶妙なコンビネーションで美味しい。ヤガラの皮の素晴らしい香りに背中が一瞬、ぞっとさえする。
ヴィヤンド オーストラリア産仔羊のロースト 紫粒マスタードソース
前に来た時は確かローズマリー風味。今回は紫粒マスタード。紫粒マスタードは、前に大多喜産の鹿で使っていたが、今回は仔羊に。シェフは無限の組合せで遊んでいるかのよう。仔羊とこのソースは堅い組合せ。ピノ・ノワールが引き立つ感じ。
デセール チョコレートのテリーヌ バニラアイスクリーム添え
高さがあって、相変わらず洒落ている。
カフェ ストレートティー
プチフール オレンジピールのチョコレート包みとラスク

オープンして丸3年が経ち、すっかり千葉一番人気のフレンチの地位を確立した。こじんまりした店で、心温まるもてなしの時間。シェフのはにかむ笑顔と、マダムの人懐っこい笑顔が、傷ついたル・クール=心臓に沁み渡る。それにしても、毎回ブルゴーニュの在庫が増えている。もうブルゴーニュの店と言っても過言ではない。今回も素敵な会に呼んで頂き感謝。うめばら会長、第3回も宜しく。

  • ヴィヤンド/オーストラリア産仔羊のロースト、紫粒マスタードソース
  • 泡/シャルル・バイィ/ブラン・ド・ブラン・ブリュット/NV
  • アミューズ/オリーブマリネ

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7位

IL PINOLO LEVITA 千葉 (京成千葉、千葉、栄町 / イタリアン、パスタ、ピザ)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2013/10訪問 2013/10/31

そごう千葉のカジュアルイタリアン

イルピノーログループを6年前に吸収したユニマットグループが、ユニマットダイニングを運営会社としていよいよ本腰を入れて展開を始めた。銀座、梅田のリストランテを旗艦店として、横浜、浦和、千葉にセカンドラインであるレヴィータを揃える。表参道など都心を中心にカフェ数店舗を新規開業、千葉県内では今春、船橋駅前に新ブランドのピザ店をオープンした。

船橋店の開業により、現在千葉店のスーシェフがオープニングスタッフとして抜けている。代わってイタリアで修行を積んだ女性シェフが活躍中。料理の内容もかなり変わった。今回は関東のグループ店シェフを統括するスーパーグランドシェフが直接料理を担当。うら若きイタリア帰りの女性シェフとの競演を見せてくれた。

妻が芋、栗、南瓜、柿が好物であると言うと、芋、栗、南瓜、柿を使って日本の秋を感じさせるアラカルトの組合せを、スーパーグランドシェフ自ら組み立ててくれた。スパークリングのお供には秋茄子。アンティパストは白ワインに合わせて魚介と野菜とチーズ。そして秋の代表ポルチーニ茸には、栗の甘みを絡めたリゾット。ポルチーニの香りと甘い栗の味わい、柔らかさと女性が好きそうなもぞもぞした食感を組み合わせた日本の秋。こんなリゾットならいくらでも食べられる。

セコンドは生ハムを巻いた国産牛のヒレ肉。しかしピザ生地に包まれた様は巨大な餃子。ローズマリーの香りとカルアリキュールのソースにピザ生地と生ハムと牛ヒレ肉が複雑に絡み合う。肉の火入れはかなり高度な技が必要と思われる。

ワインはイタリア全土から。以前のような、店舗ごとの特徴は見られなくなった。グループ共通の仕入れが重視された様子。前支配人がこの千葉店の立て直しを評価され、銀座本店の支配人に抜擢されてから、この店のブルゴーニュは消えてしまっている。

場所はJR千葉駅、京成千葉駅直結、そごう千葉の10階レストラン街。シェ松尾のセカンドライン店や小籠包で有名な京鼎樓 と並ぶ、このレストラン街10数店の中の中核的な店舗。向かい側の京鼎樓と共に、大きな吹き抜けに面していて、外部空間と一体となった開放感が味わえる。インテリアはカジュアルなカフェテリア。ベンンチシート席や腰壁に囲まれたテーブル席もあり、小さい子供を連れた家族連れにも便利。あくまでレイアウトや内装は、百貨店仕様。

ダイニングチェーンとして日の出の勢いの新生イルピノーロ。前支配人が銀座本店の支配人に抜擢されて心配された千葉店のサービスの質も、だんだん以前に戻りつつあるように感じられる。これからの更なる飛躍が楽しみな店。

≪今回の料理≫
アミューズ 秋茄子 茄子のブロードを使ったマリネ スパークリングワインのお供に

アンティパスト 盛合せ 2000円
 マダイのカルパッチョ トマトのソース
 軽く炙ったサーモン
 砂肝のコンフィ
 パテドカンパーニュと杏
 天使海老と生ハムのスモーク
 トマトのムース モッツァレラチーズとドライトマト

プリモピアット 茸と栗のリゾット パルミジャーノレッジャーノのスノースタイル 1400円
セコンドピアット 生ハムで巻いた牛ヒレ肉のカルツォーネ 
 カルアリキュールのソース ローズマリーの香り 2500円
自家製フォカッチャ

ドルチェ 南瓜の大学芋風ケーキと柿のキャラメリゼ アマレット風味
カッフェ エスプレッソダブル

≪今回のワイン≫
NM Bouquet d'Or BRUT Remy Pannier 800円/120mlグラス
2011 Lontrada di Concenigo BELLENDA 1300円/120mlグラス
2010 Sour Marchesa PASSO DELLE MULE DUCA DI SALAPARUTA 1500円/120mlグラス

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≪過去のレビュー≫
今回は世界の3大食材を使ったコース。通常アラカルトの組合せで7千円のところをグラススプマンテを含めて5千円と格安設定。4人で予約したところ、イタリアの赤ワイン1本が更にサービスとなった。気前が良過ぎる感もある。

女性シュフの手作りタリアテッレが絶妙。東京豚の煮込みに良く絡み、パスタというより肉料理としての完成度が高い。イタリアンにしては塩の塩梅も軽く、コース全体の印象を軽快に感じさせる丁度良い加減。気のせいか何となく女性らしさが漂う。

≪過去の料理≫
世界3大食材のコース 5000円/1人

アンティパスト キャビアとヒラマサのカルパッチョ仕立て
プリモピアット トリュフと東京豚の煮込み 自家製手打ちタリアテッレ
セコンドピアット フォアグラと牛肉のロッシーニスタイル
自家製フォカッチャ
ドルチェ マンゴーのパンナコッタ ココアのケーキ バニラアイス
カッフェ エスプレッソダブル
フォルマッジオミスト 1000円
ゴルゴンゾーラ パルミジャーノレジャーノ他
ドライフルーツ添え

≪過去のワイン≫
NV GANCIA BRUT サービス/120mlグラス
NV Primi VINO ROSSO サービス/1本
2011 Petrussa CABERNET 1600円/120mlグラス
SIBONA LA GRAPPA DI MOSCATO 1000円/45mlグラス

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≪過去のレビュー≫
銀座に本店を構えるイルピノーログループ。そのセカンドラインがこのレヴィータ。横浜、千葉、さいたま各地の、そごうレストラン街に店舗を構える。関東地区の総料理長であったスーパーグランドシェフが、昨年からこの千葉店に常駐し、シェフ兼支配人となった。スーシェフも素晴らしい料理センスを持ち、チェーン店と言えども一流店に引けを取らないイタリアンが味わえる。

新年からスーパーグランドシェフとスーシェフによるメニューの一新が行われた。イタリアンとは思えぬオリジナリティ溢れる品揃え。特にパテドカンパーニュの味わいや、バーニャカウダの繊細で美しいビジュアルの地元野菜たち、牛ヒレ肉の火入れが素晴らしい。グランドメニューとは別に、ビストロのような黒板メニューも日替わりである。またワインのつまみのタパスが買い得感。この1、2年でスタッフがほぼ入れ替わり、まるで別の店に生まれ変わったかのような錯覚を覚える。

料理はパスタやピッツァを中心としたイタリアン。ピッツァは生地をクルクル回す姿をオープンキッチンに見ることができ、子供たちが釘付けになっている。なかなか楽しい。しかし、シェフの料理は、肉、魚介、野菜の料理に本来の力量を発揮している。パテドカンパーニュは内臓を奥の方にうっすらと感じる、全く生臭さのない肉そのものの味わい。滑らかさとは正反対のオリジナリティ溢れる逸品。

牛ヒレ肉のタリアータの火入れは素晴らしいとしか言いようがない。ほとんど生に見えるビジュアル。表面のみ焼かれたように見えるのは、低温、高温、低温、高温と何回もの火入れを繰り返した証し。全体に均一に温められて、なおかつ肉汁を逃していない。千葉のイタリアンで、これだけの火入れのできるシェフをほとんど知らない。今回の黒板ビストロメニュー、スカンピのグリルは美味しかった。弄くり回すことなく、純粋に焼かれたスカンピが1皿に3尾、豪快に盛られていて驚く。甲殻類の焼かれた香りと味わい、そしてコストパフォーマンスとの両立が素晴らしい。

ユニマットグループ傘下となったイルピノーログループ。数年前からのリストラに区切りを付け、この2年は拡大路線を突き進む。神宮前などに展開するイルピノーロカフェ。銀座などに展開するバルピノーロ。銀座本店を若い支配人、シェフ、ソムリエ、パティシエに入れ替える大胆な人員再配置、そしてこのレヴィータの内容見直し。生まれ変わったイルピノ-ロの今度が楽しみでもある。

≪過去の料理≫
パテ ド カンパーニュ クルミとレーズン入り 自家製ピクルス添え 1000円
バーニャカウダ 1000円
小カブ ラディッシュ プチトマト クワイ ヤングコーン カブ インゲン スナップエンドウ ミニ白菜 トレビス
スカンピのグリル 早取りのタケノコ 自家製セミドライトマト添え 1800円
牛ヒレ肉のタリアータ 芽キャベツとポルチーニ茸添え バルサミコソース 2500円
焼き立て自家製フォカッチャ 胡麻とチーズ入り
カッフェ エスプレッソダブル

≪過去のワイン≫
NV VIno Spumante BRUT VALLI 800円/120mlグラス
NV Fontevecchia VERDICCHIO DEI CASTELLI DI JEST CASA FARNETO 950円/120mlグラス
NV RIONE DEI DOGI RISERVA SALICE SALENTINO 1000円/120mlグラス

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≪過去のレビュー≫
地震以来、なかなか開催できなかったワイン会。我々にできることは省エネかつ景気回復のために、歩いて行けるレストランで外食すること。千葉のレストランを応援したい。久々のワイン会はピザとパスタのイタリアン、イルピノーロで開催。事前に預けているワインは底を着いたので、本日は全て支配人お奨めワインに従う。いつものハウススプマンテに続いて、白もイタリア。ついでに赤もイタリアから2種類。たまにはこういうのもいい。ブルゴーニュをはじめフランスや、最近のオーストラリアなどのニューワールドも揃えるこのお店。でもお奨めはやはりイタリアか。

今回のメンバーは女性が主体なので、イルピノーロ自慢のピザ、パスタ中心、メインはお肉のみにして、ドルチェで頑張って貰った。アンティパスト盛合せはスズキのカルパッチョがプリプリで美味しい。スプマンテとの相性バッチリ。ピザはオーソドックスにマルゲリータ。オープンキッチンではスーシェフが生地を伸ばして、丸くなった円盤を天井近くまで投げている。他の客さんが連れて来ている子供たちが、カウンター前に群がって歓声を上げる。スーシェフが人気者。 

白に合せたパスタ]はオイル系で、白身魚と焼きナスのガーリックオイルスパゲッティとイイダコと空豆のアーリオオーリオ。柑橘系のイタリア白にピッタリ。赤には和牛の赤ワイン煮と季節野菜。濃厚赤にはこれしかない。野菜が変わっている。千葉産の葱、ゼンマイ]のようなものも、野菜とソースが素敵に合う。

季節のフルーツドルチェはストロベリー攻め。スープ状になったストロベリーに浮かぶストロベリーとクリームがお洒落。ジェラートとソルベの盛り合わせも良い。地震の時は沢山のグラスとボトルが割れて大変だったとのこと。女性スタッフがお客さんを全員返すまで、余震の中を泣きながら片付け続けたとも聞く。 

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≪過去のレビュー≫
イタリアンでワインを気持ち良く飲むなら、ここイルピノーロ・レヴィータ千葉がお奨め。昨夜はワイン仲間の誕生日。支配人にお願いして、彼女には完全サプライズでやってみた。しかし、キッチンからスタッフのほとんどが、イタリア語でバースデーソングを歌いながら席まで来と時には、お願いしたこっちが超サプライズ。サプライズ対応にも、手抜きの無い力の入れ方が好感。チョコで描かれたアニバーサリー・プレートも特大バースデー・苺ケーキも良かった。みんな感涙。

ワインと料理とワインは、泡がカヴァのブリュット、グラス800円、白はイタリアの軽い感じで4000円/1本、赤は今日の主役のドメーヌ・ド・ラルロ、持ち込み料1050円/1本に合せた定番アラカルトを軸にしたお任せスペシャル・コース5千円程度/1人。ワイン会バージョンで、それぞれポーションを1/2から1/3と少なめに対応して貰った。具体的で可能なお願いをすれば大抵のことはしてくれる。

アミューズは栃乙女と蜂蜜。カヴァに合います。前菜は和牛のカルパッチョ、黒トリュフ掛け。早くもここからは白ワインの登場。イタリアンにはイタリアの白。ズワイ蟹のクレープ包みがワインに合い過ぎて美味しい。いつもの焼き野菜の盛合せも欠かせない。パスタは蝦夷鹿のパッパルデッレ。一昨日のシェ松尾に続いて2連チャンの蝦夷鹿。この時期の蝦夷鹿が柔らかいのは経験済み。

魚料理はイトヨリダイのソテー、ケッパーバターソース。塩気控えめ、バターも少なめ、我々にはとっても嬉しい対応。肉料理は牛フィレ肉のソテー、ロッシーニスタイル。この店のスペシャリテ。良く火を入れたフォアグラが細かく裂かれ、和牛のフィレ肉に掛かっている。これは他にないロッシーニスタイル。

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≪過去のレビュー≫
久々のイルピノーロ。支配人もスーパー・グランド・シェフも揃っていて嬉しい。イルピノーロがこの2人の加入で生まれ変わって早くも半年。ホールの担当が、「今ではスーパー・グランド・シェフのファンまでいらっしゃって、彼の料理目当てで通って下さる方もいらっしゃるんですよ。」と言っている。それは素晴らしい。

支配人、「でも彼は首都圏全体を見ているので、ランチは結構千葉にいるんですが、ディナーは今日で今月2日目なんです。」と。本日は超ラッキーだったということか。今日のお奨めは、「お奨めのバルバレスコがあるので、いつものブルゴーニュではなく、スプマンテに、ラツィオ州の白、仕上げの赤には、とっておきバルバレスコでいかがでしょう」。

料理はワインの進行に合せてお任せコース。いつもように量は食べられないので、ペア・コース6800円/2人をベースにアラカルトで追加、予算もお任せ。まずはスプマンテ、モンテベッロ・エチケッタ・オーロ/NV、グラス800円。これはそごう裏のエスト!プロッシモのハウス・スプマンテに似ている。「あちらのタイプの上位種です」。と支配人が嬉しそうに話す。確かに口当たりの良い上質スプマンテ。

前菜はスーパー・グランド・シェフ特製焼き野菜。しかもお奨め塩は別皿で、塩加減の微調整ができる。続いては、ホタテと白インゲンのスープ、ブリの炙り、特製生ハム。好みの薄味系で嬉しい限り。白ワインはカンティーナ・コンテ・ザンドティのルモン/2006年、グラス800円。葡萄はマルナジア100%、ラツィオ州産。酸味の効いた強いタイプ。

プリモ・ピアットはクワトロフォルマッジとマルゲリータのハーフ&ハーフ・ピッツァに、サツマイモのニョッキ、牛頬肉の煮込みソース。ピッツァはシェフが変わると別物になる。モチモチで噛み応え強烈タイプ。しかし妻は薄めカリカリ好きのため、残念ながら口に合わず。ニョッキはホクホク好きの妻に大受け。牛頬肉のソースが美味しい。

赤ワインはお奨めバルバレスコ、ソッティアーノのコッタ/2006、グラス1800円。ピエモンテ州を代表するスーパーワイン。これは美味しい。セコンド・ピアットは肉のラズベリーとマスカルポーネソース。ソースの隠し味的にマスカルポーネチーズ。意外性というか、しかしこれが効いている。酸味が後ろの方から抑えられて絶妙の味わい。

ドルチェはカシスのジェラートと柑橘類のジュレ。これもカシスの酸っぱさを同じ酸味でも微妙に甘い柑橘類で和らげ、なんとも言えない美味しさ。次もこの2人のいそうな日を狙ってお邪魔したいと思う。

  • セコンドピアット 生ハムで巻いた牛ヒレ肉のカルツォーネ 
           カルアリキュールのソース ローズマリーの香り
  • アミューズ 秋茄子 茄子のブロードを使ったマリネ スパークリングワインのお供に
  • マダイのカルパッチョ トマトのソース 軽く炙ったサーモン 砂肝のコンフィ パテドカンパーニュと杏 天使海老と生ハムのスモーク トマトのムース モッツァレラチーズとドライトマト

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8位

ラ タベルネッタ アッラ チヴィテッリーナ (葭川公園、千葉中央、栄町 / イタリアン、パスタ)

1回

  • 夜の点数: 3.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2010/10訪問 2014/11/24

イタリア内陸の料理を美味しく再現

フレンチのシェ・ケンがここから移転したあとを、オーナーシェフが居抜きで買って始めたイタリアン、タベルネッタ。今や千葉駅前でもかなりの人気店になっている。狭い店なので余計な心配をしていたが、人気店になって本当に良かった。この近辺はパルコ側斜向かいの吉田ビルの地下で、30年以上前に千葉初の本格フレンチ、ローザンヌがオープンし、当時から良く通った場所であり、自宅からも近い思い出の場所なので、タベルネッタにもオープン時から何回かお邪魔している。オーナーシェフはイタリアのウンブリア州で修行したとのこと。山に囲まれた内陸部でジビエとオリーブオイルとワインが、意外と有名な田舎の州となっている。最後にお邪魔したのは2年前。最近はおいしいフレンチやイタリアンも増え、以前はなかったワインを楽しむ店も多く、ちょっと足が遠のいた。ジビエをオリーブオイルと塩で濃い目に味をつけていることと、にも拘らず千葉の郷土色を取り入れて鮮魚料理を合わせることも多いため、人によっては口に合わないこともあって、あまり来なくなったせいもある。昨夜は久しぶりにワインよりビール好きな長男を連れ、ウサギやキジ、鮮魚中心のあの濃い味イタリアンがどう進化したかを、うきうきと楽しみにお邪魔してみた。7時の予約で伺うと、カウンターに女性1名、2階のテーブルは女性3名と、若いカップルの2組。電話では、7時に予約が集中しているので、コースが決まっていれば先に言って欲しいと、待たすことを懸念してくれていたが、料理を待たされることは全くなく快適な状況だった。ワインリストを見るとイタリア、オンリー。イタリアは良く分からないのでお勧めを聞くと、まずコースと料理を選んでくださとのこと。そうですか、すみません。おいしいワインを飲みたくて、料理はそれに合わせてお任せしたいのですが。しかしこのお店の流儀は違うそうです。店の流儀には逆らえません。店では待たせることを心配してくれて、さかんに全員一致の3900円か、5800円のコースを勧めますが、前菜からしてもう鮮魚ばかり、メインの肉と魚も好みが難しい。申し訳なかったが、プリフィクスコースお願いすることに。前菜は盛合せがお得とのことだったが、全員一致なので鮮魚が多く無理。すると、嫌いな人の分だけ、鮮魚を他のものに代えますとのこと。ありがたい。結局、プリモは秋田県産渡り蟹の煮込みソース、リングイネ、セコンドをフランス産ほろほろ鶏の赤ビール煮込みのコース(4600円)と、プリモは茨城県産和牛テール肉のバチナーラ風煮込み、リガトーニ、セコンドを宮城県産みちのく鶏と海老のインボルチーニ、ポルチーニと海老風味のソースのコース(4300円)。プリモをグァンチャーレと地養卵を使ったローマ風カルボナーラ、太いスパゲッティー、セコンドはオーストラリア産牛頬肉の赤ワインとドライトマト煮込み、モッツェレラチーズ添えのコース(4200円)の3コースを注文することに。まずはグラスのハウススプマンテ(520円)からスタート。ちなみに息子はアサヒビール小瓶(580円)。魚介に合わせた軽くて飲みやすいスプマンテ。冷やし具合も丁度良い感じになっている。続いて白ワインもグラスでハウスワイン(600円)を。イタリアの普通の柑橘系フレッシュタイプ。ちょっとフルーティで、色合いからして軽めの何でも合うタイプ。メインの赤ワインは食事に合わせて欲しいと、お勧めをお願い。トスカーナ州のサルヴィオーニ社、ロッソ・ディ・モンタルティーノ2002年(9600円)。これなら和牛にも、鶏と海老、ポルチーニにも合いますとのこと。ようは軽く飲みやすいということだろうか。サルヴィオーニ社のブルネッロ・ディ・モンタルチーノは有名で、酒屋でも15000円は下らない。セカンドラベルのこのワインは酒屋で4000円程度。2002年のトスカーナやサルビオーニは出来が悪く、セカンドにも良い葡萄が回されたのでお奨めですよとオーナーシェフは言うが。経験上はセカンドラベルでも、できの良い年の方が美味しいのは間違いないように思うが。ワインの原価率は4割程度と思われ、この辺りのイタリアンと比べて安くはないように感じる。本当はシェフの料理にはウンブリア州のワイン(15000円)を奨めたいのですが、特徴あるタイプなので料理もお任せで事前に予約して頂き、暇な時に来てくれるといいのですがとのこと。それは分かるが、シェフがフル回転でやっているので大変そうでもあり、なかなか難しい予約方法ではないだろうか。料理の味付けは2年前とほとんど変わらず、オリーブオイルと塩が効いたイタリア伝統の濃い味系で、イタメシ全盛以後のあっさり系で和を取り入れたイタリアンとは対極にある。流行のヌーベルキュイジーヌ系フレンチ好きの人には難しいかもしれない。ワインもイタリアのみでは限界を感じる。サービス担当が2階に誰もいないという時間が長く、自分でワインや水をグラスに注がないといけないのは、ワインを楽しみたい人にはかなりの違和感があると思われる。1階、2階を行ったり来たりのサービスが大変そう。会計をお願いするにも1階まで降りなくてはならない。なおJCB以外のカードは使える、カード利用の場合は5%のサービス料が別途掛かるシステム。帰り際、オーナーシェフがわざわざ2階まで来てくれて、タクシーまで会社を確認して呼んでくれた。1階、2階に分かれてさえいなければ、素晴らしいレストランになるかもしれない。本当に惜しいところではある。早くフラットで広い店舗が見つかることを願っている。しかしオーナーシェフは以前よりも更に明るく社交的になっていた。自信を持って熱く語る好きなタイプ。人見知りの人には最も苦手とするタイプだと思うので、ある意味、客を選ぶ店なのかもしれないと感じた。

  • 前菜盛合せ
  • 前菜盛合せ(オプション)
  • スプマンテと白ワイン

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9位

ラカンデラ (稲毛、京成稲毛 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2011/12訪問 2015/02/04

美味しく可愛らしいイタリアン

開店2年目を迎えた稲毛駅近くの店。全面ガラスのファサードがお洒落なヘアサロンのよう。インテリアもモダンで軽やか。レストランらしくない。初々しい、まさに新婚ホヤホヤに見えるオシドリ夫妻のイタリアン、ラ・カンデラ。開店当初に伺い、これからが楽しみと期待を持った店でもある。再び伺ってみた。マダムは相変わらず綺麗で明るい。ほんとに気持ち良く食事ができる。シェフも相変わらず寡黙でハニカミ屋のイケメン。メニューは4千円のお奨めコースをベースに、セレクトしたものによってプラスアルファというシステム。まずは泡で乾杯。

NM ロータリ タレント ブリュット 800円/90mlグラス
 DOCトレント。ロータリはイタリア最大級のスプマンテ生産者組合。アメリカなどで泡のシェア1位を奪取したコスパ世界一と言われるワイナリー。このブラン・ド・ブラン、真冬にはちょっとしびれるが。まあウマ安系ということでありか。わずかに柑橘の香り、林檎っぽい。色調は薄く泡は軽やか、おまけに味わいも軽やか。全て組合員の自社畑のシャルドネを使い、瓶内2次発酵24ヶ月という拘りはシャンパーニュっぽくもあるが。価格はグラスにしてはお買い得。

本日のお任せコース 4,000円 
前菜1 3種類のフリット
 じゃが芋のフリット、青海苔を練り込んだフリット、パルミジャーノレッジャーノのビスコッティ。ちょっと粘り強い、噛みごたえが泡の伴。パルミジャーノの香りもいい。
前菜2 三元豚とフォアグラのテリーヌ ピスタチオ入り
 とても柔らかいテリーヌ。優しい味わい。ちょっと軽めの白ワインが飲みたくなる感じ。
前菜3 八街エコファーム浅野さんちの冬野菜フリカッセ
 相変わらず前菜だけで3皿も出る。小食なので、あらかじめポーションを少なめにお願いしているが、もうお腹一杯。でも野菜が美味しいせいか、これはペロっと。八街産の野菜は、カラシナのパープル、里芋のパルマ産生ハム巻き、2種類の蕪、金美人参、パープルスティックなど、手間のかかった色々な野菜がしんなりフリカッセに。これは残さず食べてしまう。
パン 胡桃入り自家製イカ墨パン
 このイカ墨パンは前回もビックリした美味しさ。この店の売り。開店以来、ずっと続けていた様子。嬉しい限り。

以前はメインと位置付ける料理を敢えて置かず、ポタージュを出していたが、今はやはりメインを入れてポタージュを止めた。世論に押されたに違いない。メインの前に赤ワインに切り替え。2人ではとても飲みきれないので、手軽なウマ安系を。

2008 テヌータ・ネイラーノ バルベラ・ダスティ・スペリオーレ・ティルティオ 3,500円/1本
 ネッビオーロと比べると全てが軽やかなDOCバルベラ・ダスティ。値段も軽やか。でも色調は超濃厚。ネイラーノはコスパ重視の大量生産ワイナリー。葡萄どころかワイン自体も他社から買い付けてブレンドしている。色調の割に香りも味わいも超軽やか。バルベラで香りを目的にバリックを使う所が多い中、ほとんど樽熟を期待しない、ひたすら安さに拘る造り手とも言われている。飲みやすさならピカイチ。ボトルもやや高めの設定か。

主菜 トリッパのグラタン フィレンツェ風
 トリッパは大好物。ヴェネトで3年間修業して来たシェフ。当然フィレンツェなど北イタリアは得意なよう。ガッツリとモツ。色合いがフィレンツェ風。薄めの味付けは我々塩分控え目派には嬉しいバランス。美味しい。
主菜 アンガス牛ハラミのタリアータ 粒マスタードとマデラ酒ソース +1,000円
 軽めの赤ワインに合う。グッチョイス。かなり柔らかい。さすがハラミ、いいところを使っている。
パン 自家製フォカッチャ
 こちらも美味しい。
パスタ 和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み パッパルデッレ +400円
 バルベラには和牛ホホ肉が合う。ポーション抑え目でもお腹一杯、イタリアンでも結局3時間半コース。良く笑った和牛の頬肉はふっわふわ。パッパルデッレにバッチリ絡んでいる。
パスタ イベリコ豚とポルチーニ茸のラグービアンコ ピチ +400円
ポルチーニのピチでバルベラ。こちらの方が素敵な組合せ。
ドルチェ 愛媛ミカンのクレーマ・ディ・カラメル
 愛媛ミカンの丸ごと入り。クレーマ・ディ・カラメルはまさにそのまま、いわゆるプリンってやつ。見た目もお洒落で美味しいプリン。
カッフェ 珈琲・紅茶

開店当初のメインなし3,800円のコースから、メインを入れて4千円のコースに変更。店のスタイルも確立され、いい感じにこなれてきた。初めはちょっとぎこちなかったマダムも、今は余裕の目配り。素敵な店]になってきた。ワインの勉強はこれからのようだが。先週、今週と土曜日が満席で予約が取れず、仕方なくこの日曜日を予約したが、この日曜日も予約で満席になっていた。1年前に伺った際の、1年後には間違いなく評判のイタリアンになっているという予想が、ピタリと当たったよう。

  • 主菜/アンガス牛ハラミのタリアータ、粒マスタードとマデラ酒ソース
  • 泡/ロータリ/タレント・ブリュット/NV
  • 前菜1/3種類のフリット/じゃが芋のフリット、青海苔を練り込んだフリット、パルミジャーノレッジャーノのビスコッティ

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