葡萄党幹事長さんが投稿したエピセ(千葉/京成千葉)の口コミ詳細

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葡萄党幹事長 (60代後半・男性・東京都) 認証済

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エピセ京成千葉、千葉中央、千葉/フレンチ

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2012/02 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

千葉駅近くのフレンチでブルゴーニュ

千葉駅から徒歩5分という至近。そごう交差点から1本入った路地にお洒落でこじんまりした建物。フランス国旗がたなびいている。千葉では貴重な現代フレンチ、セレナ・デ・ナチュラーレ。シェフはあのブレス鶏を世界に広めたフランスのミシュラン3つ星、ジョルジュ・ブランで4年間も修行していたツワモノ。帰国後、大阪のリーガや東京のオークラを経て、この千葉の地で開業。ありがとうシェフって言いたいくらいに嬉しい店。本日は美味しいディナーとワインのために伺った。この店の料理とシニアソムリエのワインサービスは千葉では秀逸。コースの基本は、アミューズ、オードブル2品、ポアソン、ヴィヤンド、デセール、カフェのセレナ(6,000円)。ポアソンがオマールになる、グルメ(8,000円)の2種類。量が食べられない人向けには、ポアソンかヴィヤンドのどちらかを選ぶ、フルル(4,500円)も用意されている。小食で少ししか食べられないが、種類はちゃんと食べたい、などと予約の電話で細かいお願いができる。すると、大丈夫ですよ。ポーションを少なめにシェアしますので。アレルギー、好き嫌いはと、これも千葉では珍しいくらいに丁寧な対応をしてくれる。奥の個室のテーブルに着くと、2人それぞれ専用に作成された、本日のオーダーメニューが渡されビックリ。そしてその内容で良いかどうか、シニアソムリエが最終確認をしてくれる。この店は予約時に希望を伝えて、あとは全てお任せというのが一番良いと思う。ワインも各皿に合せたお任せが良い。千葉のこの小さな店で、そんなことは無理とは知りつつ。ところがシニアソムリエ、承知いたしましたと、控え目でもしっかりとした口調。まるで家政婦の三田さんのよう。

各皿に合せたグラスワインのデギュスタシオンコース 60ml×5杯
 全てお任せ。まずは泡から。 
NM ルイ・ピカメロ クレマン・ド・ブルゴーニュ ロゼ ブリュット
 ピノ・ノワール100%で限りなく赤に近いロゼ。赤い果実の香りがほんのり。仕入れ値は2千円もしないと思われるウマ安ロゼ。そこそこ辛口でアペリティフには好都合。

アミューズ 自家製野菜のマリネとソシソンセック
 赤く軽く漬けこまれた自家製マリネ。赤い泡の伴。サラミとソーセージの合いの子のようなソシソンセック。濃い味わいで美味しい。

2004 ドメーヌ・デュ・クロ・デ・ロック プイィ・ロシェ モノポール
 何て蜜の味わいなんだろうか。とろ味さえ感じる。新樽が効いている。ブルゴーニュの南端、わずか27haという極小アペラシオン、プイィ・ロシェ。天才醸造家、オリヴィエ・ジルーが10年前にこの地に落ち付き、3haのモノポール、クロ・デ・ロックの畑から、この素晴らしい白ワインを世に送り出しているとのこと。仕入れ値は4千円近くする。それでも価格を遥に上回るパフォーマンスを感じる。熟成ピュリニーに匹敵。シニアソムリエ、素晴らしいセレクト。コストパフォーマンスは申し分ない。どうやらシェフの修行した3つ星、ジョルジュ・ブランがオン・リストしているワインらしい。日本のレストランでも、ポール・ボキューズ以外では滅多に見ない。

オードブル 鹿児島県産あずきはたのマリネ タケイファームの野生ルッコラ サラダホウレン草
 あずきはたのムッチリ食感がたまらない。乗せられた雲丹との相性も素晴らしい。タケイファームのルッコラやサラダホウレン草の全く苦味を感じない繊細な味わいも良い。樽香のいかした白ワインと合い過ぎて怖いくらい。
オードブル 豚肩肉のサラダ仕立て タケイファームの野生ルッコラとサラダホウレン草
 生の魚と雲丹が食べられないと言うと、豚肩肉に替えてくれる。こんがりした素敵な香り。
パン オリーブオイル
 フレンチでも現代的。塩分が駄目なのでありがたい。可愛らしい丸いパンは、自家製のライ麦。このパンは美味しい。

2009 ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
 鴨のフォアグラにはピノ・ノワール。オークセイに居を構える生粋のブルギニオン、新進気鋭の造り手、ソフィーとファブリスのラロンツ夫妻。この2009年は何とファーストヴィンテージ。いきなりブルゴーニュで新人賞に輝いたヴィンテージでもあるとのこと。このACブルゴーニュは仕入れ値も2千5百円くらいのお気軽系とのことらしいが、さすがにちょと還元香が気になる。美味しい自慢の鴨のフォアグラのせいか、温かくプリっとしたクリーミーな広島の焼き牡蠣のせいか。ワインも料理の素材も、それぞれは文句なく美味しいが、このワインとの相性は良くない。

フォアグラ 広島産牡蠣のポアレと鴨のフォアグラ
 温かい焼いた牡蠣もプリっとして美味しいが、鴨のフォアグラが絶品。ソースは軽めで健康的。何て口に合うことか。それにしてもこの赤ではなかったと悔いが残る。お任せしておきながら言うことではないが。
フォアグラ 根菜野菜と鴨のフォアグラのポトフ
 牡蠣が食べられない客のためには、根菜のポトフ。スペシャリテの鴨のフォアグラを、誰もが楽しめる心遣い。 

NM レ・ヴィニュロン・ド・オート・ブルゴーニュ クレマン・ド・ブルゴーニュ シャルドネ ブリュット
 ポアソンには泡。意外性も楽しいセレクション。しかも限りなくシャンパーニュに近いブラン・ド・ブラン。真冬にはちょっときついかもしれないが。オート・ブルゴーニュは新しいアペラシオン。そこの葡萄生産者組合が造る泡。シャンパーニュの畑からは6百メートルしか離れていませんとシニアソムリエ。その話は聞いたことがある。どこかでこのワインは飲んだ。仕入れ値も2千5百円くらいだったと思う。白ワイン用のグラスで泡を飛ばしてポアソンに合せるシニアソムリエ。茸のソースにシャルドネがピッタリ合っている。

ポワソン 長崎県産天然真鯛のポアレ 白ワインのクリームソースで
 柔らかくフワフワの天然真鯛。火入れ加減が素晴らしい。白ワインのソースには、茸の香りとほのかな香草の香りが混ざり合い、ふっくらした白身の真鯛を引きたてている。とにかく美味しい真鯛。

2009 ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル オークセイ・デュレス
 先ほどのテール・ドゥ・ヴェルのオークセイ村名。彼らの本命、住まいのあるオークセイ。古木ばかりの白用シャルドネではなく、赤用ピノ・ノワールで、それでも彼らの拘るかなりの樹齢が期待できる。これは美味しい。素晴らしいピノ。こちらの仕入れ値は5千円はくだらない。それくらいしてもおかしくない味わい。村名とは思えない。オークセイの赤にも関わらず軽さを感じない、何とも言葉の出ない複雑さ。ちょっとビックリする。

ヴィヤンド ヴュルゴー家シャラン鴨のロティ カシスソース
 千葉でちゃんとしたマダム・ビュルゴーのシャラン鴨を食べたのは、シェ松尾くらい。真鯛同様、絶妙な火入れ具合。なんて基本に忠実なシェフ。窒息して充血した濃い赤の柔らかい肉には、全体的にバランス良く熱が分散し、レンズ豆とカシスのソースは、鴨の血と内臓の味わいがする。これぞ真正シャラン鴨の醍醐味。なんて素晴らしい。美味しい赤ワインのオークセイが、グラスの淵にツ~っと涙を流して喜んでいる。
デセール 半生タイプのガトーショコラ
 大好きな濃厚半生ガトーショコラ。文句なし。コルシカ島産の栗のムースがまた美味しい。添えらたバニラアイスも自家製とのこと。
デセール 旭市産純国産玉子のクレームブリュレと焼きリンゴのキャラメリゼ
 驚きはクレームブリュレ好きを憶えていてくれて、デセールまで替えてくれていたこと。凄い気遣いでビックリ仰天。焼いたサンフジ。青森県産の濃厚リンゴのキャラメリゼがまた美味しい。
カフェ 珈琲
プティフール

フレンチにしてこの価格で、このだけの素材を活かした料理は反則。千葉にあっては素晴らし過ぎる。最後に挨拶に来てくれたシェフの腕は本物、次回はカウンターでどうぞともっといろいろ話したそうにお誘い頂いた。了解、次回はカウンターで。2年前に初めて来た時には、テーブルクロスのないビストロスタイル。今はちょっと値段を上げて、全てのテーブルに真っ白なクロスが敷かれている。当時はブルゴーニュの種類も限られていたが、今はブルゴーニュの店。なんという進化。近くのフレンチ、ル・クールも同様ではるが、来る度に良くなっている。嬉しい驚き。千葉にも今の流れのど真ん中を行く現代フレンチが、1軒、また1軒と増えてきた。これからの進化に期待が膨らみっ放しで、目が離せない。

 * * * * * * * * * *

いや、こんなに近くに、こんなに素敵なフレンチがあるなんて、なんて恵まれていることだろうか。千葉に住んで50年、30年前より数々のフレンチを見てきたが、これでもう都内に出る必要はないかもしれない。ワインとともに楽しめる正統派フレンチ。まずはスパークリングから。

2000 ソミュール・ムスー・ブリュット グラス1,000円
 2000年のミレジメが嬉しい限り。

アミューズ 自家製サラミ 自家製のスモークサーモン 蕪のピクルス
 ブリュットでないと合わないラインナップ。生魚が駄目と言うと、スモークサーモンに代わって鶉の詰め物。この細かい心使いに感謝。
前菜1品目 ヴィシソワーズ
 真夏の最後に冷たい泡と冷たいスープ。夏が名残惜しくなる。塩気が少なく美味しい。
前菜2品目 黒むつのカルパッチョ オレンジ風味
 オレンジ味と泡が良く合っている。生が駄目なら、黒むつに代えて豚の自家製スモーク。ありがたい。淡白な燻製になっている。これも美味しい。ここからは赤ワイン。ソムリエの胸には立派な葡萄が。やはりシニア・ソムリエの資格保持者。何故、千葉にこんな凄いソムリエがいるのだろうか。日本ソムリエ協会(JSA)認定のシニア・ソムリエは、ソムリエ資格取得後、3年以上の経験があり、10年以上のサービス経験があって、初めて受験できる超難関資格。千葉なのに凄すぎる。今日の料理に合わせてお奨めをブルゴーニュでお願い。しかし残念ながらブルゴーニュは2種類だけしかない。赤ワインは、ボルドー、カオール、マディラン、フランス全土満遍なく。この料理で良く知らないAOCブルゴーニュでは、あまりにもったいない。村名ではあるが、まだ大御所として有名なコント・スナールで。

2001 ドメーヌ・コント・フィリップ・スナール ボーヌ 10,000円/1本
 ちょっと冷え過ぎているせいか、香りはほんのりと。色はエッジの方が薄茶色に近く熟成感ビンビンで、味わいは酸味が前面に出てしまって、本来の凝縮した果実味は、温度が室温に近づいてきてからになった。30分経過後、美味しく変身。赤ワインに合わせた初めの料理から。

フォアグラ 江戸前穴子と鴨のフォアグラ ポワレ添え バルサミコ酢の香り
 穴子は濃厚、フォアグラはアッサリ系。生臭さの激突は周囲を囲むバルサミコで完全に消し去られている。丁寧な料理。シェフの苦労が滲み出て美味しい。ボーヌも温度上昇とともにドンドン進む。シニア・ソムリエ、シェフも1杯。一緒に飲んで貰う。満席で2人とも忙しそうで1口だけ飲んで貰えた。メインは魚。

ポアソン 真鯛のポワレ プロヴァンサル風と子羊背肉のロースト プロヴァンサル風
 量が食べられないので、片方ずつお願いして半分ずつにシェア。真鯛の味もアッサリしていて赤ワインでもいける。子羊の背骨周りの肉も油が少なく嬉しい限り。お腹一杯で、もう食べられない。しかしワインがまだ残っている。お奨めチーズをほんの一切れ。
フロマージュ ロックホール 300円

デザート好きは、どんなにお腹いっぱいでも食べられるとのこと。

デセール ココナッツのアイスクリーム キュウイのジュレ クレームプリュレ
 3点セット。素晴らしい。ご馳走様。

このコースで4,200円は安すぎてビックリ。ワインは、コント・スナールなら、グラン・クリュでも仕入れ値8,000円くらいはする。村名の店出し価格10,000円は普通の設定。個室だったが、店内の雰囲気は良く伝わってきた。女性客が圧倒的に多い。ちょっと隣との距離が近いのが気にはなる。まあアットホームが売りかもしれない。テーブルクロスやナプキンを止めて、究極のコストダウンで実現できるこの価格。悪くはない。おしぼりのミントの香りもにくい演出。金・土・日は予約で満席で、その他は多少空きがあるとのこと。千葉にこんなに素敵なフレンチがあるなんて正直ビックリした。

  • ヴィヤンド/ヴュルゴー家シャラン鴨のロティ、カシスソース

  • 泡/ルイ・ピカメロ/クレマン・ド・ブルゴーニュ・ロゼ・ブリュット

  • アミューズ/自家製野菜のマリネとソシソンセック

  • 白ワイン/ドメーヌ・デュ・クロ・デ・ロック/プイィ・ロシェ・モノポール・クロ・デ・ロック/2004年

  • オードブル/鹿児島県産あずきはたのマリネ、タケイファームの野生ルッコラ、サラダホウレン草

  • オードブル/豚肩肉のサラダ仕立て、タケイファームの野生ルッコラとサラダホウレン草

  • 自家製ライ麦パンとオリーブオイル

  • 赤ワイン/ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル/ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/2009年

  • フォアグラ/広島産牡蠣のポアレと鴨のフォアグラ

  • フォアグラ/根菜野菜と鴨のフォアグラのポトフ

  • 泡/レ・ヴィニュロン・ド・オート・ブルゴーニュ/クレマン・ド・ブルゴーニュ・シャルドネ・ブリュット/NV

  • ポワソン/長崎県産天然真鯛のポアレ、白ワインのクリームソースで

  • 赤ワイン/ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル/オークセイ・デュレス/2009年

  • デセール/半生タイプのガトーショコラ

  • デセール/旭市産純国産玉子のクレームブリュレと焼きリンゴのキャラメリゼ

  • カフェ/珈琲

  • プティフール

  • テーブルセッティング

  • エントランスサイン

  • ファサード

  • アミューズとポタージュ

  • オードブル

  • オードブル

  • オードブル

  • 赤ワイン

  • 赤ワイン

  • フォアグラ

  • ポアソン

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2014/12/15 更新

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