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ラタトゥーユ
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シャラン産鴨の心臓の串焼きニンニク風味
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パン
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白ワイン/シャトー・ラ・レイユ/2009年
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白ワイン/シャトー・ラ・レイユ/2009年
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赤ワイン/ラジャネ・シャンテリ/2008年
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食事メニュー
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フランス全図
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カウンター
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インテリア
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エントランス
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オープンして間もなく10年。フランス南西地方のワインと料理専門のビストロ、コム・ア・ラ・メゾン。オーナーシェフは、今パリで話題のビストロ的美食処、ビストロノミーの日本における先駆者中の先駆者。いろいろあって2年振りに伺った。初めてお邪魔したのは10年前の開店当時。以来8年間通っていた。最低週1回、多い時は毎日のように。あのころは夜中1時まで仕事をして、乃木坂の会社から徒歩10分なのにタクシーで。5年前に会社が赤坂に移転、徒歩3分に。当時、店が深夜3時までやっていたので、本当に便利に使わせて貰っていた。久々に入ると店の雰囲気がなんか違っている。オーナー曰く、お久しぶりですが、お噂は聞いてました。お元気そうで何よりですとのこと。赤坂を歩くとみんなから言われる。別に塀の向こう側に行っていたわけではない。皆さんには、ご心配をおかけして申し訳ない。またお邪魔させて頂けることになって良かった。店は外観も内装も、メニューも、ほとんど変わっていない。しかし以前とは何かが違う。オーナー曰く、以前と変わったのはお客様です。男性の2人組や、会社帰りのスーツ組、中には男性1人の通も多かったのに、最近は女性のお客様が圧倒的。先日は女性だけで満席でしたとのこと。確かに、いつも仕事帰りの真夜中に、ホテルに行く前の部下たちを連れて来ていた。夜中3時に食事を終えて会社に戻ることもあった。今なら労基署が黙っていない。しかし今日は、女性3人組とカップルに。我々が浮いている。この店はそんな店ではなかったはずなのに。一番変わったのはオーナーの笑顔。前は笑っているところをほとんど見たことがなかった。丸くなったのは明らか。客層が女性に入れ替わったのもその辺が理由かもしれない。ワインはグラスで白、赤とお願い。久しぶりに南西地方を堪能させて貰うことに。料理はいつものラタトゥーユ(1000円)とシャラン産鴨の心臓の串焼きニンニク風味(1500円)。この店のラタトゥーユは絶品。どこより美味しい。シャラン産鴨の心臓は、注文してから1時間近くは待つ覚悟が必要。3回の火入れはどれも微妙なタイミングが絶対で、知らないと忘れられたのではないかと思うころに出てくる。味は最高。他にない味わい。究極の拘り。食べると心臓が丈夫になりそうな気がする。パンは近所のマキシム・ド・パリのパン屋から入れているとのことで、なかなか美味しい。以前は違う店から入れていた。白ワインのグラスはベルジュラック。東部のドルドーニュ河沿岸。シャトー・ラ・レイユ2009(6000円/1本)。コストパフォーマンスの良いワインを探している。セミヨンが効いた、ソービィニヨン・ブラン特有の軽い酸味との組合せがラタトゥーユに良く合う。赤は濃いところで、いつもの南西地方、カオールのシャトー・ド・オートセール(8500円/1本)。これもグラスでお願い。以前は1990年代だったように記憶しているが、今日は2005年。黒ワインとさえ言われるカオール。いい感じの渋み。この店で南西地方のワインを教わった。当時、日本でこれほど南西地方に固執する店は他になかった。料理やワインの産地を、ホール担当の新人がフランス全図を広げて説明してくれる。新しいサービス。丸ビルのサンス・エ・サブールでソムリエがやってくれたのと同じで、思わず微笑んでしまう。そう言えば、いつもの彼がいない。オーナーとずっと2人3脚で店を切り盛りしていた彼。昨年12月から、フランスに修行に出ていますとのこと。ずっとフランスに行きたいと言っていたのを思い出す。ついに行けたようだ。帰国が楽しみとなった。まだ心臓は焼きあがらない。もう1杯グラスで赤を。軽い奴ということで、シャン・トマゾーのヴァン・ド・ペイ・ド・ラジャネ・シャンテリ2008(6000円/1本)。音符の絵柄がやけに可愛らしい。やっと夢にまで見た心臓とご対面。ほんとに美味しい。柔らかくてジューシー、ニンニク風味がうっすら効いていて、いくつでも食べられる。グラスワインは、800円~1000円]程度。ラタトゥーユと心臓を合せても6千円かからない。真夜中のお共に最高の店だったが、どうも店の雰囲気が変わってしまってしっくりしない。営業時間も真夜中は止めたとのこと。時代の流れを感じる。