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マダムヴェルゴーのシャラン鴨、シンプルにロースト
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シャンパーニュ/アグラパール・7クリュ・ブラン・ド・ブラン・ブリュット/NV
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アミューズ・ブーシュ/オニオンのクレームブリュレとドライトマトのシフォンケーキ
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甲殻類のクープ、根セロリの軽いムースリーヌと共に・・・
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ピエールオディガのバスク豚による前菜
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軽く温めたサーモンの軽い燻製、ゴマ風味、レムラードソース
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ジャン・マルク・ボワイヨ/モンタニー・プルミエ・クリュ/2008年
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真鯛のポアレ、海苔ソース
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2種類のパンとスペイン産木炭の塩と無塩バター
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金柑のグラニテ
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シャトー・ムーラン・スーヴェラン/オー・メドック/1999年
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フロマージュ
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山羊の熟成フロマージュ、蜂蜜とドライマンゴー
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「タルトショコラショー」ペドロヒメネスのアイスクリームと共に
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「シブースト」仕立てのリンゴのキャラメリゼ、クランブル・サレとトンカ豆の香るグラスを乗せて
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エントランス
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丸ビルに比べてシックでオーセンティックな内装の新丸ビル。ショップもレストランもより大人向け。東京駅前のミシュラン星付きフレンチと言えば、丸ビルのモナリザか、新丸ビルのオーグードゥジュール。そう言えば両方とも恵比寿に姉妹店がある。ここは市ヶ谷や日本橋などにもある、手広い展開の店でもある。このレストランは伝統的なフレンチと言うよりは明らかに現代風。シェフはパティシエの経験もあり、とても可愛いビジュアルの新しいフレンチが楽しめる。昨夜は画家の友人が銀座を皮切りに全国個展ツアーをスタート。初日のお祝に駆けつけた。夕食は帰りの便利さを考えて東京駅前で。丸ビル、新丸ビルの便利さを越える場所は他にない。
ディナーコース 8,000円/1人 ワインは料理合わせてデギュスタシオン
アミューズ・ブーシュ オニオンのクレームブリュレとドライトマトのシフォンケーキ
噂に違わぬデセールのような見た目。クレームブリュレだが、オニオン。いきなり楽しい。添えられたクリームのコリアンダー風味が効いている。ドライトマト味のシフォンケーキの柔らかいことこの上ない。
パン 2種類 胡桃入り プレーン
胡桃入りが美味しい。バターはフレンチでは珍しい無塩。最近の流行でもある。塩は別に飾り付け。スペイン産の木炭が入った塩が、2つに分かれたバターの片側に乗っている。見た目だけではなく、塩分を控えている人に優しいところが憎い。まずはシャンパーニュから。
アグラパール/ブラン・ド・ブラン・7クリュ・ブリュット/NV 1,500円/グラス
真冬のシャルドネもオツなもの。繊細な泡が美味しい。さすがパーカー90点。最近日本に入り始めたコスパ抜群のシャンパーニュ。素敵。クレームブリュレにもシフォンケーキにもぴったり嵌っている。
前菜1 甲殻類のクープ 根セロリの軽いムースリーヌと共に
またまたお菓子のよう。グラスの下からオマール海老のブランマンジェ、毛蟹と甲殻類のクープ、根セロリの軽いムースリーヌが3色アイスのように折り重なっている。オマールも毛蟹もシャンパーニュに合う。ムースリーヌがフワッと盛り上がっていてまさにケーキ屋にありそうな感じ。
前菜2 ピエール・オディガのバスク豚による前菜
これはまるでケーキそのもの。この豚はキントア豚という銘柄で、この店のスペシャリテだそう。黒胡椒の薄いクラッカーの上にキントア豚のテリーヌ。その上に赤唐辛子を効かせたコンソメのジュレが乗る3層構造。ケーキでしょう、これは。フランボワーズヴィネガーと黒胡椒の組合せも絶妙。
前菜3 軽く温めたサーモンの軽い燻製 ゴマ風味 レムラードソース
サーモンは生臭さは一切ない。茹卵を使ったレムラードソースとサーモン・コンフィのミキュイ。温度が絶妙。これは白ワイン。
ドメーヌ・ジャン・マルク・ボワイヨ/モンタニー・プルミエ・クリュ/2008年 8,000円/1本
もう飲んでしまっていいんでしょうか。早過ぎないか。マネージャー、当店のワインリストには赤ワインが少ないのにお気付きでしたでしょうか。シェフの料理にはシャンパーニュと白ワインがピッタリなんです。ブルゴーニュの白も全て飲み頃をご用意しておりますので全く問題ありませんと自信満々。ではそれで。
魚料理 真鯛のポアレ 海苔ソース
火入れは抜群。どうして真鯛がこうもフンワリするのだろうか。海苔のソースとモンタニーのマリアージュが素晴らしい。とにかく美味しいマルク・ボワイヨ。この真鯛はこのワインのために釣られたのだろうか。ガルニチュールの筍芋のコロッケ、練り込まれた蓮根の味わいも美味しい。筍芋の説明をマネージャーがしてくれた。以前、房州勝浦、おーぼん・あくいゆで地の取れたてを食べたが、結構きつい里芋という感じだった。まさに同じもの。人参とプティヴェールが可愛い。
口直し 金柑のグラニテ
これも美味しい。口直しのレベルではない。オテル・ドゥ・ミクニの金柑攻めを思い出す。
肉料理 マダム・ヴェルゴーのシャラン鴨 シンプルにロースト
シャラン地方産の鴨はあちこちで出していますが、正式なブランド名としてシャラン鴨と呼んで良いのは、マダム・ヴェルゴーのものだけですとマネージャー。讃岐うどんみたいなもの。それにしても鴨が柔らかくて素晴らしい。素材そのものが良いせいもあるが、この柔らかい火入れが自慢なのだと思う。これもガルニチュールが憎い。色取り取りの野菜は可愛らしい盛付だけではなく、玉葱など一皮剥くと中身はひき肉のよう。何て手間を掛けているのだろうか。しかもかなり美味しい。南瓜のムースも良いが、鴨の内臓のソースと赤ワインを煮詰めたソースも素敵な仕上がり。鴨なのに白ワインがぴったりというのも素晴らしい。シェフは相当ブルゴーニュの白好きと思われる。
マネージャーがフロマージュを奨めてくれる。種類はいろいろ、迷ってしまう。熟成系が多そう。一番熟成していそうな色の山羊を頂いた。すごい濃厚。蜂蜜やドライフルーツなども添えられているが、やはり赤ワインが必要。これをブルゴーニュの白で食べるのはきつい。開いているワインで宜しければどうぞと、マネージャー。
シャトー・ムーラン・スーヴェラン/オー・メドック/1999年 サービス
それにしてもこのマネージャー、後ろに耳があるのだろうか。それともこのテーブルは盗聴器付きなのか。気の配りようが半端じゃない。何と言うタイミング、ちょっと感心。
デセール タルトショコラショー ペドロヒメネスのアイスクリームと共に
最高級ショコラ、ドモリを使ったデセール。
シブースト仕立てのリンゴのキャラメリゼ クランブル・サレとトンカ豆の香るグラスを乗せて
トンカ豆のアイスクリーム。トンカ豆って何だろう。これがトンカ豆の実物ですと、どこからともなくマネージャーが現れる。ビックリ。なんか大きくて少し堅めのレーズンみたいなトンカ豆。
シェフの可愛らしくも素晴らしい素材と見た目を重視した料理。それに合せたシャンパーニュとブルゴーニュ。痒い背中に手の届くサービス。言うことなし。ミシュランの星は伊達ではない。