葡萄党幹事長さんが投稿したエスキス(東京/銀座)の口コミ詳細

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葡萄党幹事長 (60代後半・男性・東京都) 認証済

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エスキス銀座、有楽町、東銀座/フレンチ

5

  • 夜の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
  • 昼の点数:5.0

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 5.0
おすすめポイント

日本を代表するモダンフレンチの店。世界的な店で腕を磨き、世界中を歩いて食材を見て来たフランス人シェフによる、日本や世界のテロワールを大切にする店でもある。開業以来ミシュラン2つ星を維持する名店。痒いところに手が届く付かず離れずのプロフェッショナルなサービスと、日本一の人気ソムリエ総支配人によるワインのマリアージュに酔いしれることができる。2019年にインテリアをリニューアルし、人員も新体制でスタート。今や押しも押されぬ銀座フレンチ人気ナンバーワン。グランメゾンとしての知名度も、すっかり定着したように思える。

2022/02/19 更新

5回目

2022/02 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

銀座フレンチ人気ナンバーワン

今回のヴィアンドはフランス、ラカン産のピジョンラミエ。小鳩の胸肉は、皮はカリッと、旨味が凝縮された赤身はふわっと柔らかに火入れされ、小鳩のジュの赤ワインソースが完璧な仕上がりとなっている。添えられた内臓も、クラシック、モダンを熟知した上で、見事にオリジナリティを表現している。

冬らしいジビエの代表を、完璧に味わった気持ちになる。合わせるワインはルイラトゥールのコルトンペリエール、グランクリュ2010年。もう思い残すことは何もない。

限りなく微細な揺るぎと名付けられた今回のコースは、鯖と姫レモンから始まる。合わせるシャンパーニュはルイナール。スタートからテンションはマックスに近づく。シャンパーニュと鯖が合っていて驚く。

オードブル1皿目は貝、金柑、セリ。貝にサンセールが寄り添う。オードブル2皿目は舞茸、猪、トリュフ。小鳩の露払いが猪という発想が痺れる。合わせるのはプロヴァンスの赤。ポアソンは真魚鰹。しっかりした火入れにもかかわらず、満遍なく柔らかい完璧な仕上がり。ポアソンはこうでなければいけない。ヌフデュパプの白を合わせる支配人の感性にも感激する。

ピジョンラミエとコルトンのあとは、デセールのココナッツに、新政の陽の鳥。全く隙がない。最後はアマゾンカカオにポートで締め。グラハムを惜しげもなく出してくれる。

日本や世界のテロワールを大切にしながら、全く新しい食材の組み合わせに、食材が秘めるパフォーマンスを存分に引き出すシェフの感性が素晴らしい。理想的な火入れにこだわり、ソースは食材の引き立て役に徹している。合わせるワインが文句なし。世界中の食材を知り尽くした上で、日本の食材に精通するシェフと、ソムリエ界のレジェンド支配人の組み合わせこそが、この店の最高のマリアージュかもしれない。

2022/03/03 更新

4回目

2020/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

銀座フレンチの最高峰

今回のヴィアンドは北海道産の鹿。この時期の鹿はやはり蝦夷鹿の脂を全く感じない赤身が素晴らしい。仕入れの目利きも生産者との強い結びつきを感じる。これだけ上質な蝦夷鹿を銀座で食べられることに感激できる。さすが日本のテロワールを重視するシェフの真骨頂。均一にフワっとするほどの柔らかいフィレ肉へのベストな火入れも相変わらず。鹿肉のジュを使ったソースも赤身の肉自体を引き立てる完璧な仕上がり。これだけでもこの店に来る価値を見出すことができる。

コースのスタートは帆立貝。昆布〆の味わいは懐かしさを感じる。仄かな甘みのコウイカとツブ貝はイクラと合わせる。宮崎が大好きなシェフは九州蜜柑へのこだわりがあり、この甘さと柑橘の軽い酸味との組合せは、まさにシェフのスペシャリテと言える技。真鱈の白子は日本料理のような焼き加減と中のトロトロさ加減が美味しい。ローリエ、ガルム、フロマージュブランを使っても、やはり白子にはこの火入れが一番と思われる。これもテロワールを重視した表現。

蕪を柔らかく焼いて熟成ミモレットと合わせている。全く違う2種類のソースの対比も蕪を2倍楽しむ仕掛け。蕪がこんなにも美味しく食べられるとは、表参道にある今回新たに3つ星に昇格したフレンチのスペシャリテの蕪にも負けていない。ポアソンは勝浦産の金目鯛。この火入れも文句の付けようがない。後から総支配人がテーブルで掛ける麦味噌と柚子、コウイカのソースとの組合せは天にも昇るほどの美味しさ。

乾杯のシャンパーニュはドスーザのグランクリュ。ブランドブランとは思えぬクラシカルな味わい。真冬にも持って来い。コウイカにはアンリブルジョワのサンセール、白子にバンジャマンルルーの1級ムルソーと鉄板のマリアージュ。素晴らし過ぎて申し訳なくなる展開。蕪にボンヌマールのグランクリュ、金目鯛にシャンパーニュのミレジメ。そして蝦夷鹿にポムロール。さらにフロマージュに2013のデュケム。まるで天国にいるようなペアリング。

テロワールを大切にするフランス人シェフの素晴らしい食材の目利きと完璧な火入れ、食材を引き立てる控えめなソース。この店の料理は日本におけるモダンフレンチの教科書のような完成度となっている。付かず離れずの日本的なサービスも居心地満点で申し分がない。テレビ番組にもレギュラー出演する日本一の人気ソムリエが総支配人として店中に目を光らせ、どのテーブルも幸せオーラに包み込まれている。銀座ナンバーワン人気も当然と思える店ではないだろうか。

冬の王国 20000円
アミューズ 邂逅
 帆立貝の昆布〆
 セロリ 蓮根
オードブル 紡ぐ
 コウイカ ツブ貝 イクラ
 蜜柑 烏賊と帆立のジュ
 ハーブのペースト
オードブル ファド
 真鱈の白子 ローリエ ガルム
 自家製フロマージュブラン
 カリフラワー イタリアンパセリ
オードブル 親密
 蕪 24ヶ月熟成ミモレット
 レフォール アサリ
 小松菜 鶏肉とコンソメ
ポサソン 傾聴
 勝浦産金目鯛 春菊 豚足の脂
 コウイカのソース 麦味噌と柚子
ヴィアンド 浸透
 蝦夷鹿のフィレ 鹿の背脂
 燻製茶 菊芋 根セロリ
 鹿肉ジュのソース
パン 自家製カンパーニュ
 バターナッツ南瓜
 イチジク ライ麦
口替り 国産ハーブ茶
 愛媛県産レモンのハーブティー
フロマージュ 直感
 羊乳 イチゴ
 コリアンダーシード
デセール 冬の情緒
 カルバドスの林檎 蜂蜜
 甘草 ガレットブルトンヌ
カフェ
 エスプレッソダブル
プチフール タルトシュクレ
 トンカ豆のタルト
お土産

NM CHAMPAGNE RESERVE
 BRUT GRAND CRU
 BLANC DE BLANCS
 De Sousa
 120mlグラス

ワインペアリング
 15000円/90mlグラス×6杯
2015 Sancerre
 HENRI BOURGEOIS
2015 MEURSAULT
 1er Cru GENEVRIERES-DESOUS
 BENJAMIN LEROUX
2007 BONNES MARES
 GRAND CRU
 DOMAINE DROUHIN-LAROZE
2002 CHAMPAGNE MILLESIME
 BRUT GRAND CRU
 EGLY-OURIET
2007 PROVIDENCE
 POMEROL
2013 Chateau d'Yquem
 SAUTERNES

別途消費税・サービス料12%

  • 蝦夷鹿のフィレ 鹿の背脂 燻製茶 菊芋 根セロリ 鹿肉ジュのソース

  • 帆立貝の昆布〆 セロリ 蓮根

  • コウイカ ツブ貝 イクラ 蜜柑 烏賊と帆立のジュ ハーブのペースト

  • コウイカ ツブ貝 イクラ 蜜柑 烏賊と帆立のジュ ハーブのペースト

  • 真鱈の白子 ローリエ ガルム 自家製フロマージュブラン カリフラワー イタリアンパセリ

  • 真鱈の白子 ローリエ ガルム 自家製フロマージュブラン カリフラワー イタリアンパセリ

  • 蕪 24ヶ月熟成ミモレット レフォール アサリ 小松菜 鶏肉とコンソメ

  • 蕪 24ヶ月熟成ミモレット レフォール アサリ 小松菜 鶏肉とコンソメ

  • 勝浦産金目鯛 春菊 豚足の脂 コウイカのソース 麦味噌と柚子

  • 勝浦産金目鯛 春菊 豚足の脂 コウイカのソース 麦味噌と柚子

  • 勝浦産金目鯛 春菊 豚足の脂 コウイカのソース 麦味噌と柚子

  • 蝦夷鹿のフィレ 鹿の背脂 燻製茶 菊芋 根セロリ 鹿肉ジュのソース

  • 蝦夷鹿のフィレ 鹿の背脂 燻製茶 菊芋 根セロリ 鹿肉ジュのソース

  • 自家製カンパーニュ バターナッツ南瓜 イチジク ライ麦

  • 自家製カンパーニュ バターナッツ南瓜 イチジク ライ麦

  • 愛媛県産レモンのハーブティー

  • 羊乳 イチゴ コリアンダーシード

  • 羊乳 イチゴ コリアンダーシード

  • トンカ豆のタルト

  • トンカ豆のタルト

  • インテリア 2013 Chateau d'Yquem

  • インテリア テーブルセッティンング

  • インテリア メインダイニング

  • エントランス エレベーターホール

2021/03/05 更新

3回目

2020/07 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

テロワールのフレンチ

日本を代表するモダンフレンチの店。世界的な店で腕を磨き、世界中を歩いて食材を見て来たフランス人シェフによる、開業以来ミシュラン2つ星を維持する名店。痒いところに手が届く付かず離れずのプロフェッショナルなサービスと、日本一の人気ソムリエ総支配人によるワインのマリアージュに酔いしれることができる。昨年リニューアルし新体制でスタートしてからは、グランメゾンの雰囲気も今まで以上に漂うようになっている。

今回のヴィアンドは仔羊をローストではなくブレゼにしている。全く新しい仔羊の味わい。ブレゼによる香りも素晴らしく、ブレゼらしい柔らかな食感と仔羊の肉の味そのものを楽しめる仕上がりは、仔羊がこんなにも旨みの塊であったことへの驚きと美味しさにただただ感激できる。仄かに漂うヨモギの香りはシェフの生まれ故郷の香りの記憶でもあるとのこと。シェフの思い入れの詰まった渾身の一皿は、食べる側にも忘れることの出来ない記憶となっている。

アミューズは天竜川の稚鮎からスタートする。こんがり焼かれた稚鮎と蓼の組み合わせはオーソドックスでありながら、あっさりしていて斬新。牡丹海老とビーツ、紫蘇というピンクのグラデュエーションもある意味新鮮な美しさ。銀座界隈のシェフお気に入りの豆乳を使い、ラビオリのように大豆や卵黄のコンフィを包んだ一皿も美味しい。ハモはオーブンで焼いた石に乗せて現代風石焼きにしている。絶妙な火入れはハモの甘さを引き出し、イヌハッカや桃との組合せも文句なし。

白烏賊には玉蜀黍を組合せた北海道の味わい。テーブルで掛ける鶏出汁と烏賊のスープも素晴らしい日本の香り。柔らかな白烏賊との相性ぴったり。ポアソンは根室のキンキ。白身を最高に引き立てる火入れが完璧。松毬焼きのようでもある皮目は、存在を感じさせないほど薄くかりっと焼かれていて驚く。花ズッキーニとトマトの泡の組合せも絶妙。肝のソースもキンキそのものを活かしている。

乾杯のシャンパーニュはシャルトーニュタイユのマグナムボトル。マグナムによる瓶熟はやはり最高。全ての皿に完璧な1杯を合わせるのは、今や日本一の人気を誇るソムリエとも言える総支配人。鮎には日本酒のスパークリング。牡丹海老にラディコンのメルロー。あとはもう身も心も任せて安心という流れ。絶品の仔羊にはコルトンシャルルマーニュを合わせる。仔羊のブレゼの味わいをシェフと同じように理解する総支配人の為せる技が凄過ぎる。

銀座の一等地に燦然と光り輝く金字塔のようなモダンフレンチ。世界を知り、日本を愛するフランス人シェフの料理は、日本の食材を知るほどに輝きを増している。この数年の進化を目の当たりにして、何と素晴らしいシェフが日本を愛してくれたのだろうと感謝の念さえ溢れてくる。そしてシェフの全てを理解する総支配人による天才的なワインサービスも素晴らしい。この店がやがて日本フレンチの伝説となっていくのは間違いないと思われる。

Regain 蘇り 25000円
火 天竜川の稚鮎
 マッシュルームと蓼のソース
押韻 牡丹海老
 ビーツ 紫蘇
約束 大豆
 トリュフ 卵黄のコンフィ ゴーヤ
仕草 ハモの石焼き
 イヌハッカ 黄トマトと桃
幾何学 白烏賊
 玉蜀黍 ピンクペッパー
 鶏出汁と烏賊のスープ
儚さ 根室のキンキ
 花ズッキーニ ウリと梅 加賀野菜
 トマトの泡 キンキの肝と鰯のソース
香りの記憶 シストロン産仔羊のブレゼ
 ヒヨコ豆 よもぎ
パン フーガス
 カンパーニュ チーズサクレ
グラニテ レモンと甘夏
 よもぎ
直感 フロマージュ
 醸し
安穏 ルバーブ
 ココナッツ
愉しみ バナナ
 ピーナッツ
プチフール
カフェ エスプレッソダブル

ワインペアリング 23000円
NM CHAMPAGNE BRUT
 CHARTOGNE-TAILLET
 Sainte Anne 120mlグラス
2018 8000 DRY SPARKLING
 八戸酒造 青森県 90mlグラス
2004 Merlot Venezia Giulia
 RADIKON 90mlグラス
2009 CHABLIS GRAND CRU
 BOUGROS
 Patrick Piuze 90mlグラス
2011 Coume Gineste
 Cotes Catalanes
 DOMAINE GAUBY 90mlグラス
2016 CLOS SAINT JEAN
 CHATEAU NEUF-DU-PAPE
 90mlグラス
2011 CORTON CHARLEMAGNE
 GRAND CRU
 BENJAMIN LEROUX 90mlグラス
2014 POMEROL
 Domaine de Compostelle
 90mlグラス
40 YEARS OLD TAWNY PORT
 GRAHAM"S 60mlグラス

別途消費税・サービス料12%

  • シストロン産仔羊のブレゼ ヒヨコ豆 よもぎ

  • 天竜川の稚鮎 マッシュルームと蓼のソース

  • 牡丹海老 ビーツ 紫蘇

  • 牡丹海老 ビーツ 紫蘇

  • 大豆 トリュフ 卵黄のコンフィ ゴーヤ

  • 大豆 トリュフ 卵黄のコンフィ ゴーヤ

  • ハモの石焼き イヌハッカ 黄トマトと桃

  • 白烏賊 玉蜀黍 ピンクペッパー 鶏出汁と烏賊のスープ

  • 根室のキンキ 花ズッキーニ ウリと梅 加賀野菜 トマトの泡 キンキの肝と鰯のソース

  • 根室のキンキ 花ズッキーニ ウリと梅 加賀野菜 トマトの泡 キンキの肝と鰯のソース

  • シストロン産仔羊のブレゼ ヒヨコ豆 よもぎ

  • シストロン産仔羊のブレゼ ヒヨコ豆 よもぎ

  • カンパーニュ

  • カンパーニュ

  • チーズサクレ

  • レモンと甘夏 よもぎ

  • フロマージュ 醸し

  • ルバーブ ココナッツ

  • ルバーブ ココナッツ

  • バナナ ピーナッツ

  • バナナ ピーナッツ

  • プチフール

  • エスプレッソダブル

  • テーブルセッティング

2020/08/16 更新

2回目

2019/06 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

テロワールのフレンチ

世界中を回ってきたシェフが、愛する日本のテロワールをフレンチに融合する、オリジナリティ豊かな銀座のグランメゾン。3ヶ月前にリニューアルし、南仏らしいシンプルな白い箱から、厚い塗り壁によるエレガントなインテリア空間に生まれ変わっている。総支配人によるワインのペアリングと、痒いところに手が届くサービスは相変わらず。開業以来、7年連続でミシュランの2つ星を取り続けるのも当然の結果と思われる。

今回の鴨肉は酒粕で数日マリネにされた、まさに日本とフランスの良いところ取り。柔らかな火入れと皮のパリパリ感は美しいと言える技術の領域。酒粕と鴨の味わいが目くるめくように舌の上を踊る。鴨の内臓を使う鴨肉と赤ワインのオーソドックスとも言えるソースの軽さは、鴨肉そのものと酒粕の香りを最大限に引き出す絶妙なバランスとなっている。

アミューズは稚鮎から。マンゴーと蓼酢の組み合わせに驚かされるが、文句なしに美味しい。グリーンアスパラガスにはホッキ貝とハマグリが後からテーブルで一緒に並べられるプレゼンテーションが楽しい。ホタテ貝は殻ごと火入れして素晴らしい香りを放っている。モリーユ茸は3日間干して、旨み成分を十分溜め込んでいる。蕗と味噌にはウズラの卵黄が合う。太刀魚に豚の背脂、葛粉、パルメザンチーズ。もう予測できる範囲を超えた全く新しい味わいに、ただただ感動してしまう。

総支配人が合わせるワインが予想を超える料理を、さらに超える組合せとしている。香りたっぷりのホタテにはマルクコラン、モリーユ茸に2007年のポイヤック、そして太刀魚にクリュッグ。鴨の酒粕漬けに合わせてランブレイのモレサンドニが出るころには、もう何も言うことがなくなっている。

銀座の一等地で日本らしさを満載する全く新しいフレンチ。日本とフランスの食材を、日本とフランスの伝統を大切にしながら、世界で唯一の料理に昇華させ、さらに新しさを産み出し続けている。料理に合わせる総支配人のワインの、料理を引き立てるセレクトは神業に近い。インテリアもエレガントに一新した銀座を代表するレストランは、今や日本を代表するフレンチと言って良いのではないだろうか。

LUNCH 15200円
稚鮎 マンゴー
 ウイキョー
グリーンアスパラガス
 ホッキ貝 ハマグリ セロリの糠漬け
殻ごと焼いたホタテ貝
 蕗 マッシュルーム マコモ茸と湯葉
 ホタテの出汁のスープ 生姜バター
3日間干したモリーユ茸
 アスパラガス 蕗味噌 ウズラの黄身
 アプリコット 枝豆 枝豆のピュレ
 シャトーシャロンを煮詰めたホワイトソース
太刀魚 ナスとウイキョウ
 豚の背脂 葛粉とパルメザンチース
 茄子のロメインレタス巻き
 パセリとルッコラの野菜ソース
鴨 酒粕のマリネ 牛蒡 蕪
 鴨肉と内臓の赤ワインソース
自家製パン 2種
 チーズとバターのホイップクリーム
サクランボのクレープ
 ウイキョウのアイスクリーム サフラン
バナナ ピーナッツ
 チョコレート アンディーブのチュイル
エスプレッソダブル
プチフール

総支配人にお任せのワインペアリング
 14000円
NM CHAMPAGNE BRUT
 1er Cru Cuvee Adele
 Virginie BERGERONNEAU
2018 El Mar Fermier
2011 Chassagne-Monrachet
 LES CHENEVOTTES
 MARC COLIN
2007 CHATEAU GRAND-PUY-LACOSTE
NM CHAMPAGNE BRUT
 GRANDE CUVEE
 KRUG
2011 MOREY-ST-DENIS
 DOMAINE DES LAMBRAYS
2014 Heita Blanc moelleux
 Moncaut

別途消費税・サービス料12%

  • 鴨 酒粕のマリネ 牛蒡 蕪 鴨肉と内臓の赤ワインソース

  • 稚鮎 マンゴー ウイキョー

  • グリーンアスパラガス ホッキ貝 ハマグリ セロリの糠漬け

  • 殻ごと焼いたホタテ貝 蕗 マッシュルーム マコモ茸と湯葉 ホタテの出汁のスープ 生姜バター

  • 3日間干したモリーユ茸 アスパラガス 蕗味噌 ウズラの黄身 アプリコット 枝豆 枝豆のピュレ シャトーシャロンを煮詰めたホワイトソース

  • 太刀魚 ナスとウイキョウ 豚の背脂 葛粉とパルメザンチース 茄子のロメインレタス巻き パセリとルッコラの野菜ソース

  • 鴨 酒粕のマリネ 牛蒡 蕪 鴨肉と内臓の赤ワインソース

  • 自家製パン 2種 チーズとバターのホイップクリーム

  • サクランボのクレープ ウイキョウのアイスクリーム サフラン

  • バナナ ピーナッツ チョコレート アンディーブのチュイル

  • エスプレッソダブル プチフール

  • インテリア メインダイニング

2019/06/05 更新

1回目

2014/04 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

銀座のミシュラン2つ星フレンチに伝説の予感

開業わずか1年でミシュラン2つ星を獲得した銀座の一等地ビル最上階にあるフレンチ。元2つ星の総支配人が立ち上げから支配人兼シュフソムリエとなり、昨秋からは老舗フレンチの支配人暦20年で3年前にこの近くにフレンチを独立開業していた有名人も、新たにサービス陣に加わり日本最強のダブルキャストとなっている。シチリア生まれの母親をもつフランス人シェフは、今、日本のフレンチ、日本料理の世界で最も活躍する若手世代と同じ年齢。美し過ぎるビジュアルと塩を感じない手間隙掛けた料理に合わせて日本最高峰のワインサービスを楽しめる、新たな伝説となること必至な銀座フレンチ。

ランチでもディナーと同じお任せコースを頼むことができる。アミューズ2皿、オードブル3皿、ポアソン2皿、ヴィアンド、デセール2皿とプチフール、計11皿のお任せコース。そして何より、各皿に合わせるワインのデギュスタシオンコースが圧巻。ブルゴーニュのグランクリュ、ボルドー格付けクラスの新ボトルを次々に抜栓していく支配人は、かつての2つ星総支配人時代より、はるかに自由奔放で楽しそうにしている。本人も好きな通りにやれる今は、シェフやスタッフと共に全てを決められることが楽しくてしょうがないと微笑んでいる。

今回は専門料理最新号の表紙を飾ったホワイトアスパラガスと本ミル貝に感動した。あっさりした味わいのクリームソースが美味し過ぎる。このソースは、何とあのシャトーシャンソン2004年を7ケース買い、その全てをつぎ込んで煮詰めて作っていると言う。今年は注文した7ケースが既に底を突きそうなので、来年用は10ケースを予約済みとのこと。日本中のシャンソンが買い占められていると言える。美味しくないわけがない。

鴨肉のソースを掛けられたフォアグラとモリーユ茸も、素材の味わいをしっかりと感じる不思議な出来。恐らくは野菜や果実を大量に使って味付けを行っているのではないかと思わせる。カエルはかなり大きな食用蛙の腿肉を使ったグルヌイユ。骨付きのフリットが軽い味わいの上品過ぎる唐揚げと言う様相。豆と山菜で上品さに輪を掛けている。

アマダイの火入れが素晴らしい。皮のいかにも松笠風なカリカリ加減と言い、身の均一なフワフワ感と言い完璧と言える。添えられた蛍烏賊は日本酒を飲みたくなる。しかし合せるワインが国産の赤。これがまた不思議に驚異的なマリアージュ。トマトソースと黄色いズッキーニ、更には朧昆布の組合せが味噌なのかもしれない。とにかく考えて考え抜いた素材の組み合わせと、手間隙かけた料理を、ビジュアルと香りと味わいの全てで堪能できる。

ワインは各皿に合せるデギュスタシオンコースが素晴らしい。2万円で8種類、合せてボトル1本分の量を心行くまで楽しめる。シャンパーニュはドスーザのグランクリュ畑、ブランドブラン。なんと初夏らしいセレクト。プーリア州のチーズに合せるのはボーマールのサンカトリーヌ09。初めから楽し過ぎる。シャトーシャンソン04を煮詰めた究極のソースには、パプクレマン95。フォアグラには2000年のポイヤック。カエルにはピュリニー07、しかもエティエンヌソゼ。よくぞここまで続けられるもの。支配人、流石。

しかし極め付きは何と言ってもオスピスのコルトン01、造り手はルイジャド。コルトン最高の飲み頃を迎えている。フランス産の乳飲み仔牛の味わいも霞む。アマダイには添えられた蛍烏賊のために国産メルロ。今最も手に入り難い国産ワインの一つであるツガネ。メルロらしい強めの果実味はゼロ。やはり日本の食材には日本の土壌で育った葡萄が合うのか。団扇海老にはコンドリュー。支配人、完全にやりたい放題。

場所は数寄屋橋交差点の直ぐ近くと言う一等地。有楽町駅前、晴海通り、銀座4丁目交差点と数寄屋橋交差点の中間。ソニービルの2本裏の通りに入って直ぐ右手。銀座ロイヤルクリスタルビル最上階の9階に在る。エレベーターを降りるとエステティシャンのようなユニホームの女性スタッフ達に迎えられる。隣には支配人や見たことのある顔。白を基調にしたインテリアとシンプルな空間。通されたのは、先日のオバマ大統領の騒ぎを見降ろすコーナーとなる席。

フランス、イタリア、アラブ、アジアを旅したシェフが最後に行き着いたのが宮崎県。そこで出会った海と大地の食材と人懐っこい人間性。若きシェフはここを第2の故郷と心に決め、銀座で2つ星を獲得した今でも、宮崎県産の食材に拘りを持っている。塩を感じないのにしっかりした味わいを作り出す、手間を惜しまないシェフの心意気も宮崎の県民性に由来しているらしい。

店名のエスキスとは画家の下絵であり、建築家が図面を書く前にボリウムやゾーニングをスケッチすること。作図に取り掛かる前のプロセスを示す。絵画や建築物の出来は全てエスキスで決まってしまうとも聞く。無限の可能性を秘めたプロセスでありながら、完璧な完成品を思い起こさせる料理、ワイン、サービス。この店にはそんなエスキスが溢れている。


≪今回の料理≫
お任せコース 19200円 別途サービス料12%

アミューズ オマール海老とパプリカ 蜂蜜のチュール
 稚鮎の串揚げと新玉葱
アミューズ プーリア州産ブッラータ 潰した苺とセロリのジュレ

オードブル フランス産ホワイトアスパラガスと本ミル貝 鰹出汁のボイル ウイキョウのジュレ
 2004年シャトーシャンソンを煮詰めたソース ヘーゼルナッツ掛け 
オードブル フォアグラのブランマンジェとモリーユ茸 グラニースミス 鴨肉とコンソメのソース 
オードブル グルヌイユのフリット アスパラガスのソバージュ 豆のピュレとオゼイユのソース

ポアソン 甘鯛と蛍烏賊 ドライトマトと黄色いズッキーニ トマトソース 朧昆布乗せ 春の山菜添え
ポアソン 宮崎県産の団扇海老 日向夏とサフランの香り コンソメのジュレ

ヴィアンド フランス産乳飲み仔牛 仔牛肉のソース 京人参のムース エシャロットとアプリコット

アヴァンデセール メレンゲの浮島 野苺とラズベリー バニラアイスクリーム
グランデセール ピスタチオと空豆 ミルクプリンとミルクアイスクリーム 安納芋 ダークチェリー

カフェ エスプレッソダブル
プチフール カヌレ フィナンシェ オリジナルチョコレート

お土産 箱入りプチフールのセット


≪今回のワイン≫
ワインのデギュスタシオンコース 20000円 別途サービス料12%

NM CHAMPAGNE GRAND CRU RESERVE BRUT De Sousa & Fils 120mlグラス
2009 CLOS DE SAINTE CATHERINE DOMAINE DES BAUMARD 90mlグラス

1995 CHATEAU PAPE CLEMENT GRAND CRU DE GRAVES 90mlグラス
2000 CHATEAU Haut-Bataille 90mlグラス
2007 Puligny-Montrachet LA GARENNE Etienne Sauzet 90mlグラス

2010 BEAU PAYSAGE TSUGANE la montagne trance 90mlグラス
2007 La Loye CONDRIEU JEAN MICHEL GERIN 90mlグラス

2001 Hospices de Beaune CORTON Grand Cru LOUIS JADOT 90mlグラス

  • オードブル フランス産ホワイトアスパラガスと本ミル貝 鰹出汁のボイル ウイキョウのジュレ 2004年シャトーシャンソンを煮詰めたソース ヘーゼルナッツ掛け

  • オードブル フォアグラのブランマンジェとモリーユ茸 グラニースミス 鴨肉とコンソメのソース

  • オードブル グルヌイユのフリット アスパラガスのソバージュ 豆のピュレとオゼイユのソース

  • ポアソン 甘鯛と蛍烏賊 ドライトマトと黄色いズッキーニ トマトソース 朧昆布乗せ 春の山菜添え

2019/01/29 更新

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